学年別タッグマッチトーナメントも、早くも準決勝に突入していた。
二回戦、及び準々決勝を難なく突破した俺とシャルのペアは、遂に第一のヤマ場を迎えていた。
「まさかよりによってあの二人とはな……」
「そ、そうだね……」
何故なら準決勝第一試合のカードは、『雑賀&デュノアペアVS織斑&篠ノ之ペア』だったのだから。
最悪だ。まさかよりにもよってこいつらのペアとここでやり合うとは……
「シャル、あの二人を同時に相手取ることはできるか?」
「多分無理だね……」
ですよねー。まぁ、こいつら相手だと分断策しかなさそうだしな。
「シャル、お前は箒の方を頼む。俺は一夏をやる」
「それはわかったけど……大丈夫?」
「やれるだけはやる……ただそれだけだ」
正直言って自信はない。これまでの試合で、一夏と箒は巧みなコンビネーションで相手を圧倒してきた。流石は千冬さんの弟に束さんの妹といったところか…
だが、俺とてユース五輪やISSF世界射撃選手権大会で世界を相手取った手前、負けるわけにはいかないな。よし!
俺は両膝を叩いて立ち上がった。
「よし!そろそろ行くか!」
「あ、待ってよ正一!」
*
準決勝第一試合。対戦カードは俺とシャルのコンビと一夏×箒のアペックであった。噂の男性IS操縦者同士の対決ということもあり、生徒をおろか各国政府閣僚や研究機関、軍関係者が観戦していた。
俺は緊張の糸をほぐすため、プライベートチャンネルでシャルと雑談していた。
『いやはや、こんな観客の数でやるのは少々ビビるな』
『はは…射撃ではそこまで観客はいないからね』
『まぁな、それに基本静かだし』
『確かに……と、来たみたいだね』
シャルが指差した方向を向くと、一夏と箒がやってきた。
「待たせたな」
「おう、待ったよ」
「なんだその返しは……」
いや、普通に待ったし……おかしいか?
「いやおかしいだろ!」
心の声にまでツッコむなよ……
「ま、まぁそれはいいとして……本気で行かせてもらうぞ、正一」
「あ?お前等に負ける程腕は落ちてねえよ」
「お、随分とやる気あんだな」
「ったりめーだよ。シャル、手筈通りにな」
「わかった」
俺は拡張領域からボルザーを取り出すと同時にシャルが近接戦用ワイヤーブレードを取り出し、すぐさま臨戦態勢をとった。
すると、一夏と箒もそれに呼応するかのように、剣を構えた。
「見せてやるよ……ガンスリンガーの高みってやつをな」
「ならこっちも見せてやるよ……剣の頂きってのをな」
試合開始のブザーが鳴ると同時に、戦端が開かれた……
*
「やられたねぇ……」
「うん……」
「かなりの猛烈アタックを……」
「うん……」
「受けたねぇ……」
試合終了後、俺とシャルは肩をがっくりさせてピットで反省会をしていた。
結果は……まぁ、はい、負けました。
一応、一夏と箒を分断させて連携を封じることには成功し、後はシャルが箒を相手している間に俺が一夏を倒してその余力で箒を全力で倒すだけだった。
しかし、俺達は一つだけ誤算をしていた。
それは、一夏の実力だ。
今回戦ってみてわかったが、一夏の実力は確実に上がっている。それも異常なほどにだ。
全く、蛙の子は蛙とはよく言ったものだ。
「なあシャル」
「え?な、なに正一?」
「甲子園大会の予選で敗退した高校球児の気持ちが今ならわかる気がする……」
「は、はぁ……?」
あ、そういやシャルはフランス人だから、甲子園って聞いてもピンと来ないよな。何言ってんだ俺。
まあ兎も角も、これで俺と
「よし!残念会を兼ねて飯にするか!今日は俺の奢りだ!」
「え!?い、いいの!?」
「おう!好きなもん頼んでもいいぞ!」
俺は胸を張りながら、シャルと一緒に食堂へ向かった……
その後に行われた準決勝第二試合は、
そしてこの決勝戦が、まさかあのような事になるとは、この時の俺は到底知る由もなかった……
次回は決勝戦…ではなく、エロ回を予定しています。さぁて誰にしようかなぁ~…
決勝戦は本格的な戦闘描写を入れていこうかな……