0-1
ロマニside
『─終わった』
僕はこの結末に満足していた。
これ以上ない始末の付け方だった。
そして消し去る瞬間、取り戻した千里眼で然と見た、人類の勝利を。
...ひとつ心残りと言えば
けれどそれも時が解決してくれる─そう信じて僕はこの真っ暗な世界を漂っていた。
「大変だ!ロマニくん!.....どう?似てたかい?」
「...は?」
この
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「久しぶりだね。冠位神殿以来かな?」
「.......」
「あ、もしかしてこの空間、時間という概念がなくてそれほど久しぶりじゃなかったとか?」
「.......」
「無視しないでおくれよ...」
あまりに突然のことに一瞬動揺はしたがどうせこのロクデナシのことだ、また他人をバカにするようなことしか考えていないのだろうと最初のうちは無視を決め込んだ。
「私だってわざわざ好きでアヴァロンから歩いてきた訳では無いというのに...」
「...どういう事だ?」
「...食いついたね?」
「あ.....」
しかし
「いやなに、私はただキミを連れ出しに来ただけなのさ。ある人─いや、
「
僕はその言い方に違和感を持った。
「誰か気になるかい?」
「当たり前だ。そんな言い方をされたら気にならないはずがない」
「...だろうね。そういえばキミは
「まあ...そうなるけど」
「なら第二魔法の使い手─もしくは平行世界の管理者といえばわかってくれるかな?」
「─キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ」
キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ─この男の名前はどこかの魔術書物で見た記憶がある。確か人間の身から序列4位の死徒になった大物だ。
「そんな男が僕らに何を?」
「さあ、私もいきなりアヴァロンから引っ張り出されただけで何も知らされていない身だからね」
僕の問にマーリンは肩をすくめるようにして答えた。すると─。
(─そこからは私自らが説明しよう)
「なっ...!?」
急に脳内に老人の声が響いた。
「...なるほど、さっき私と直接接触したのは
「....マーリンとの接触時にマーキングしておいたわけか。そしてマーリンに居場所が不透明な僕を探させた、と」
(ご明察─冠位と呼ばれるもの達には簡単すぎたかな?)
「それで?私たち二人に何を求めるのかな?」
(そうだな─単刀直入にいえば、平行世界に行って滅びの運命を変えて欲しい)
「「!?」」
僕とマーリンはゼルレッチ翁の言葉に驚きを隠せなかった。
(先程マーリン殿が宣った通り、私は平行世界の管理を執り行っておる。繁栄する世界、徐々に衰退する世界、突然滅びる世界、それぞれ様々な様相を呈するものだが、世界全体を見渡してバランスをとるために運命を変えることはよくあるのだ。しかしそのバランス調整に私が直接出張っては私の体がいくつあっても足りない。そこで別の世界から要素を放り込んで対処しているのだが─)
「なるほど、そこでこの世界で
「うーん、私の紹介にどこか悪意を感じる...」
(そういう事だ。世界から
ゼルレッチ翁の説明は理解出来るものだった。問題は─。
「で?お前はどうするだ、マーリン」
「ん?僕はキミ次第かな。正直
なるほど、コイツらしい答えだ。というか人理修復で徒歩で来たりしてる時点でその何百年の決意()とやらはとっくに破られているだろう。
「...ん?なにか不服かい?」
「いや?相変わらず読めないヤツだと思っただけさ」
「ハハハ、褒め言葉として受け取らせてもらうよ」
「...勝手にしろ」
(─よろしいかな?答えを聞かせてもらっても)
「ええ─」
この直後、僕達の体は光に包まれたかと思うとこの場からあっという間に消えてしまった。
ロマニ→マーリンの口調がなかなか難しい