亞愛side
「...ごめんなさい。私...争いは嫌いなんだけど...許してね、亞愛.....姉さん」
私と殺し合うよう命じられた刈愛さんは目に涙を浮かべていた。
「呀〜、泣くのは私を殺してからでいいよ」
しかし、
─ガキャッッッ!!!
「っ...」
奇襲気味の裏拳はさすが指名されただけあってかあっさり防がれた。
─ガッッガッッガガガガ!!!
「うっ、くっ!?」
しかしその一撃を足がかりに私は刈愛さんにラッシュを仕掛けた。見るからに刈愛さんは受けに回るのが精一杯で私有利のまま戦いは続いた。
「やだ...少し離れてっ」
すると一方的な展開を打開しに来た刈愛さんは右の貫手を繰り出してきた。でも─。
「いけないっ!誘われてるぞ刈愛姉さん!!」
「!?」
─ダンッ!!!
私はその一撃を右手で逸らし、刈愛さんの右脇腹─ちょうどあばら骨の部分に縦拳を打ち込んだ。
─ポキパキ
「ぐぶっ」
内臓までダメージが入ったのか刈愛さんの口から唾液が零れる。
「謝るのは私の方だったね。刈愛さん」
この時、私は価値を確信していた─が。
「は...っ!?」
─ドンッッッ!!!
「...!」
(いったぁ〜〜)
動きを止めたかに見えた刈愛さんだったが、思いっきり左拳を打ち下ろしてきた。なんとか直撃は避けたが床は破壊され、私の右肩からは血が吹き出していた。
「...頑丈なのね。普通なら今ので3日は立ち上がれないと思うんだけど...」
「う...うええ...」
─ゾクッ!!!
あそこまでキレイに直撃したのに耐えられたことに素直に感心していたが─そんな感情は目の前の
ロマニside
「ほぉ〜、なかなかに見物だね、この勝負は」
マーリンは2人の戦いにご満悦のようだが─。
「ま、キミは好まないだろうね。
「嗯〜、勘違いしてたみたいね。その涙は悲しみじゃなくて『贖罪』、つまり躊躇わず相手を殺すという
そう、彼女─刈愛ちゃんは涙を流すことで文字通り感情を外に流しているようだった。しかしその様は僕にとって心が痛むものでしかなく─。
「ああ、すごく虫唾が走るね」
「──」
僕は手から血が爛れることも構わず拳を強く握っていた。
─パアン!!!
するとここで一茶さんが会場中に響き渡るほどの手拍子を鳴らせた。
「ありがとう亞愛...君の実力はよくわかった。正直期待以上だ。今日はゆっくり休んで旅の疲れを癒しなさい」
「...ありがとうございますお父様」
「ホー...」
どうやら