「みなみちゃんだね」
(あれ?…あっさり)
「それじゃあ、交番に行っておまわりさんに」
「それはだめえっ!!
「……どうしてかな?
「え、ええっと、その……」
(ヤバいっ、この状況ってマズイってば!体が縮んでるってことは、例の薬だし。目の前にいるの安室さんだし!
「あ、」
「あ?
「あがさ博士!阿笠博士のところに連れて行って下さい!
「君、阿笠博士と知り合いなのか?
「え、ええ、まあ……」
そこで少しだけ視線を逸らしてしまったのは仕方のないことだと思う。
まだ不審そうなカオをした安室さんと車に乗り、阿笠博士のお宅へ向かうことになった。
「大丈夫かい?
助手席に上がって(くぅ、早く戻りたい)、シートベルトを締めたあたしに、心配そうな声がかかる。
「大丈夫です。それより安全運転でお願いします」
「安全運転って……」
(しまった‼映画とかで安室さん、凄いカーチェイス繰り広げていたから、つい)
「母の口ぐせなので」
「そう」
(とにかく阿笠博士のところへ行って状況説明して、何とか、ってどこまで話せばいいの!?
体が縮んでるのはまだ話せる(コナンくんいるから、大丈夫だよね)範囲だけど、それ以外は……
(まさか、あたしの世界ではみんなマンガになっています、なんて言えない……)
思い悩んでいると、
「着いたよ」
「ありがとうございました」
(とにかく博士に会わないと)
車を降りて門扉にあるベルをーー
(くっ、届かない)
「はい」
(え?抱っこ?
あたしは後ろから抱え上げられてベルを押す、という屈辱を味わったのだった。
(28歳なんですけど……)
「あれ、
「留守のようだね」
(まさかの博士不在!?
軽く固まったあたしの耳に第三者の声が聞こえたのはその時だった。
「あれ、安室さん?
「工藤くん、博士がどこに行ったか知らないかい?
(え?何この会話!?
確か原作ではこの二人は面識なかったはず。
「博士なら病院に……」
「え?まさか入院!?
「いや、ちょっと数値が、って誰ですか、この子?
「ああ。阿笠博士の知り合いみたいなんだ。博士に会わせてほしい、って頼まれてね」
「……そうですか」
(何この物凄い疑念の込められた眼差し)
あたしが些か怯んでいると、
「まあ立ち話もなんですし、ウチでよければどうぞ」
(くく、くどう、くん、目が笑ってない笑顔なんですけど)
「それじゃあお邪魔させて貰うよ」
(えっ、入るの!?
頭のはるか上の会話に、あたしは入るどころか付いていくこともできなかった。
「さて、と。それじゃあ始めから話して貰おうかな」
工藤家の広いリビングであたしは尋問を受けていた。
(仕方ないよね。この格好からして怪しさ満載だし)
凄腕の探偵を二人も前にして隠し事なんてできるはずない。だけど、簡単に話せる内容でもなかった。
「始めからって言われても。たぶん、車にはねられたんだと思う」
うっかり道路に飛び出してはねられたはずなのに、なぜか雪のなかに倒れていたこと。
「ではその服は?
「これは……、知り合いのお姉ちゃんのにそっくりだから、そうだと……」
(ひぃぃぃっ、その目付き、怖っ、)
ひやひや(びくびく)しながらそんな問答をしていると、工藤くんが席を立った。
「ちょっと心当たりに連絡してきます」
工藤くんが出ていくと沈黙が降りた。
(怖いよ~~)
「ひとつ、聞いておきたいんだが」
「はい!なんですかっ!
「君、僕と会うのは始めてなんだよね?
「もちろんです!
(2、5次元の世界は抜きにしていいよね)
戻ってきた工藤くんは複雑そうなカオをしていた。
「ちょっと君と話したいって人がいるんだけど」
阿笠博士の家で、と言われて思わずあたしは立ち上がった。
「それ、どういうことですか?
(博士はいないんじゃ……)
「工藤くん、
「あ、安室さんはここで」
「待つ、と思うかい?
「それじゃあ来てもいいですが、たぶん待って貰うことになるとおもいますよ」
どことなく歯切れの悪い工藤くんに案内され、ようやく博士の家へお邪魔することになった。
(広いなあ)
ぼんやりと見回していると、とある一室に案内された。もちろん安室さんは別室で待機中。
「きたわね」
(あ。この声)
「灰原、なんで画像切ってんだ?
何も映さないパソコンのモニターからは、あたしがよく知るあの声がした。
「当たり前でしょう。どこの誰とも知らない相手に顔さらすほど、不用心じゃないわよ」
(ぐっ、その通りです)
「それにその様子だと、APTX4869を飲んだか飲まされたかしたようね。ということは、……奴ら、残っているのね」
終わりの方はため息をつくようだった。
「そんなばかなっ!奴らは壊滅したんだ‼だから俺達はーー」
(え、何?どういうこと!?壊滅ってここは完結済の世界なの!?
「工藤くん、そこまで」
冷静な声が遮った。
「とにかく今の時点ではあなたがどちらの側の人間なのか、分からない。私は得体の知れない相手をここに入れたくないの」
あたしは何も言い返せなかった。
「灰原、で、こいつどうするんだ?
(この子、ではなくこいつ、って。やっぱり疑っている)
「そのまま放り出すのはさずがに目覚めが悪いから、少し譲歩するわ。その部屋のクローゼットの右はしに入っているピンクのワンピース。レギンス。その下にある青いバックに入っている着替え一式も。バックごと、持って行っていいわよ」
「え!?
「おい、灰原!?
「いいのよ。どうせ使わないんだから。あなたが好きにしていいのはそれだけよ」
ぷつん、とパソコンの電源が切れた。
「あの」
「しゃあねえな。灰原の奴。えっとワンピースと」
工藤くんはテキパキと指示された物をまとめた。
「ほら」
「あたし、その」
「悪いが俺も灰原と同意見だ。奴らとのことは終わったんだ。それに」
もうあいつを巻き込みたくないんだ。
そう続けた工藤くんにあたしは反論どころか、口をはさむことさえできなかった。
ふう、この辺までは下書きあるから、何とか連日投稿(^^;
明日は……すいません、たぶん無理ですm(__)m
(おーい(^^;