推理物ではないので、さらっと行きましたm(__)m
雨は、まだ止まない。
「台風でも来ているんですかね」
「低気圧のせいだな」
とスマホを見ながら安室さん。
ーーちゃりん!
あたしの足下に小銭が転がってきた。
「はい」
「ありがとう」
相手は炎上した車に同乗していた女性だった。なんでも、彼女が車を降りていた間に突然、車が火を吹いたというのだ。
(事故なのかなあ。ーーん?
自販機の前から立ち去る彼女を見ていたとき、ふと違和感を感じた。
(あれ?今の女の人……)
「なるほどね」
(え?)
顔を上げると安室さんが面白そうな表情をしていた。
「そういうことか」
思考を付き合わせてあたしは再び顔面蒼白。
(だから、本当にグウゼンなんですってば!!
その後、やっと到着した警察の事情聴取も何とか切り抜け(恐らく風見さんが公安の身分証明証でも見せたんだと思う。だってこちらを窺う視線がさっきと全然違う)ると、現場検証が始まった。
どうやさ車内に発火性の液体(ガソリンらしい)が撒かれていたらしい。
(うわあ、これって事件だ)
どうしよう、と関係もないのに焦っていると、ふいに例の女性が動いた。
もちろん、重要参考人というやつなので、刑事さんがそっと付いて来るけど、さすがに女子トイレはーー
(あ、)
ヤバ、と思ったときあたしは走り出していた。
「そのポケットに入れているもの、出して」
「え」
お手洗いに入る直前、何とか追い付いてそう言ったあたしに、女性はびくり、とした。
「何言ってーー」
「正確には右ポケットだね」
「安室さん」
「さっきこの子が落とした飴をあなたは左手で拾って渡した。ここまではいい。飴を拾うくらいなら右利きの人でもやることだ。だが自販機は違う」
(この人、左手でお金、入れてたんだよね)
自販機の小銭の入れ口は必ずといっていいほど、右側にある。
だから、左手で小銭を入れようとするとどうしても体がクロスするような窮屈な格好になってしまう。
安室さんに指摘されて女性は真っ青になった。
「わたし……」
彼女によると原因は彼の浮気。
どうしても許せない相手だったらしく、そして本当は心中するつもりだったらしい。
車内にガソリンを撒いたところでライターがないことに気づいて、買いに行き、戻ろうとしたらこうなっていたらしい。
ちなみに彼氏はポケットに入っていた睡眠薬で眠らせたそうだ。
「どうしても許せなかった。どうして……」
崩れ落ちた女性とあたしは目線を合わせた。
「許すとか許さないとか、どうしてそんなことしなくちゃいけないの?
「……え」
「人が人を好きになるのに許しなんか、要らない。というかどうして上から目線なの?
「なっ、あんたみたいな子供に何がわかって、」
「わかるよ。その相手が女性のあなたから見たら、とても許せない人だったんでしょう」
わざと『女性』のところにアクセントを置く。
「だって、だって……」
小止みになった雨の中、女性を乗せたパトカーが去って行く。
「一件落着かな。でもどうして浮気相手が『男性』だって分かったんだ?
そう聞かれてあたしは小さく溜め息をついた。
「だってあの人、何か男の人に対して態度悪い、っていうか、ニラんでたし」
そうなんだよね。普通、女性なら全く関係ないと思っていても、無意識に通りの鏡チェックするみたいに、男性を意識した仕草、そこまでいかなくても雰囲気がどことなく柔らかくなる、とか、いわゆる『陽』の方に身に纏っている空気が変わる。
なのにその女性の場合は違ったのだ。
なぜか、男性全般を怨んでいるような、暗いものを感じたんだ。
(まあ中には、自分への劣等感から元からそういう雰囲気、身に纏っている人もいるけど)
ふっ、と昔の自分を思い返しそうになって、慌てて消した。
とにかく、それを除いてもその女性の『それ』は異質な感じがしたのだ。
そう説明すると、
「まったく君って子は……」
(しまった!また目立つことをっ!!
と落ち込みながら再び安室さんの車に乗ったことは覚えてます。
(あれ、今度は凄い安全運転)
結構スピード出てたハズなのに全然それを感じなくてーー
今日、せっかくド○ール行ったのに、下書きのノートを家に忘れて来たうつけものですm(__)m
せめて大きめのメモ帳でもあったら、新作をメモ(←こらっ)できたのにm(__)m
いやいやこちらがまだまだなのに、新作なんてできませんよ(汗)