※この作品はR-18です。

ゼロのゆりかご   作:ルナ子

9 / 9
遅れましたm(__)m

エピソードを繋げるだけだから、早いハズなのになぜ(汗)

まだ越える山が(^^;





髪は女の命、って本当ですか?

「「いただきます」」

(ん、じゃが芋ちゃんと味ついて……。あれ、安室さん少し顔しかめた)

「ごめんなさい。まだ濃かった?

そうなのである。あたしの地元の味付けだと安室さんには濃くなってしまうのだ。

(気を付けたのにな)

「いや、大丈夫だよ。それにしても今どきの小学生は料理が上手なんだね」

「あ。だからウチは特別です。母が入院しちゃって、その時にだいたいのことはできるようになったんです」

弟が産まれたときを思いだして、ふっ、と遠い目になる。

(あの時ほどお父さんの、『独身の頃は自炊なんてしょっちゅうだぞ』が、あれほどアテにならないとは思わなかったな)

「ふうん、そうなんだ」

はは、と乾いた笑いで返してあたしは肉じゃがを頬張った。

「学校は慣れたかな?

「はい。みんな良くしてくれて、毎日楽しいです」

(小学校の授業……うん、給食、美味しいな)

くぅん、とハロが鳴いた。

「どしたの、ハロ?……わわっ!

なぜか知らないけど、ときどきハロはあたしに突進したり、寄りかかったり、時にはのし掛かったりすることが……って思いんですけど。

仕方がないので安室さん、って、

「……何でスマホ、構えてるんですか?

「いや、ちょっと」

即座に視線を逸らされたけど、あのー、あなた泣く子も黙る公安さんデスよね?

 

「ほんとに長いなあ。生まれた時から伸ばしているのかな?

「まさか、幾ら何でも」

お風呂上がり(もちろん、ひとりで入りました!!そこは譲れません!!)にあたしの髪を弄りながら安室さんが呟いた。

とかし終わったようなので、

「ありがとうございます」

さっと髪を取り戻して、二つに分け、ゆるい三つ編みを編む。

じぃっと見られたけど、

「……」

「……」

「安室さんは遅いからダメです」

万能タイプの安室さんにも弱点発見。三つ編みはさすがにできないみたい(というか、できたら却って恐いかも)

(よし、できた)

安室さんが布団を敷くあいだ、あたしとハロはベット(すみません、こっちを使わせて貰ってます)の上で待機。

「ずっと伸ばすのかな?

「うーん、どうでしょう。そろそろ切りたいかな」

「え、もったいない」

「一気にはしません。半分くらいかな」

(さすがに髪を乾かすの、面倒になってきた。でもショートにはしたくないなあ)

こう見えてあたしは結構強い。

高校生のころには空手の全国大会ーー

『なんでよ!私達、親友じゃなかったの!?』

(さ、や)

「みなみちゃん?

「なんでもないです」

髪長い方が女の子らしく見えるし、

(男の子に間違えられずに済むものね)

そう続けると安室さんは微妙な顔をした。

「そんなふうに思ってたのか。ちゃんと女の子だから、大丈夫じゃないのかな」

「いいんです。これは女の子にしか分からないことだから」

そろそろ就寝時間だったので、話はそこで終わった。

こちらへ来てから、何か珍しくのんびりした時間が過ごせた、と思った矢先、それは突然やってきた。

 

 

「……ひっく、どうしよう……」

薄暗いガレージの隅にあたしはいた。

しばらく誰も使っていなかったらしく、すんなり入れてしまった。

(ちょっと落ち着かないと、落ち着けってば!)

首を振るとお下げが一本だけ、揺れた。

そう、一本だけ。

もう片方は根元からぷっつりと切られてしまった。

(一体、何なの、あれ)

下校中、あたしは安室さんのファンと思われる女の人達から質問された。

曰く、どうして安室さんと一緒に住んでいるのか。

曰く、安室さんの子供なの?

曰く、もしそうなら、母親は誰?

とか、安室さんのファンだったら、聞きそうなことをつらつらと聞いてきたのだ。

そう言われても、全部は答えられないので、安室さんの子供、ってのは否定して、その他の質問にも答えたけど、何か面倒になってきたので、

「あとは安室さんに聞いて下さい」

と、さっさとその場を後にした。

そこまではよかったのだ。

あたしの行く手にマスクに帽子にメガネ、といういかにも怪しげな人物が立ち塞がるまでは。

(なんか、やな感じ)

二、三歩、思わず下がったとき、それは起きた。

「ーー痛っ!!

いきなり髪を掴まれ、そしてーー

「ーー!!

叫んだのが誰だったかは分からない。

そいつはあたしの髪を放り投げ、走り去って行った。

残されたあたしはーー

(あれ、どうやってここまで来たんだっけ?

どうやらかなりの放心状態だったようだ。

軽く息を吐く。

(落ち着けって、まだ決まった訳じゃないのだから)

あたしがここまで動揺している理由、それはーー

(体の一部を失ったら、元の世界へ戻れなくなるのではないか?

昔、読んだSFか何かにそういう話があったような気がする。

早く灰原さんに確かめたいけど、もしそうだとしたら、恐くて動けなかった。

でもーー

(あたしはここにいてはいけない)

……?

(え?なぜそんなことを?)

疑問を感じたとき、スマホがまた鳴った。

防犯のために、と灰原さんから渡されたのだけど、今回はあまり意味がなかった。

(さすがに出ないとマズいかな)

涙とはな水で汚れた顔をハンカチで拭い、もう一度、深呼吸してから、スマホを取り出す。

「もしもし」

「もしもし、じゃないわ!一体何回掛けたと思ってるのよ!いい、そこから絶対に動くんじゃないわよ!!

普段の灰原さんからは想像もつかない位の動揺っぷりだった。

「ごめんなさい」

「もういいわ。とにかくそこからーー」

そこから先は聞けなかった。

物凄い既視感の爆音が近付いて来て、止まった。

(まさか、)

ドアの開く音、駆ける足音、いつもならそれほど気にならなかったのに、今はダメだった。

「無事か!?みなーー」

「ち、近寄らないで!!

 

ガレージの中にあたしの絶叫が響き渡った。

 

 

 




ふう。何とかこちらも大安吉日、一粒万倍日に間に合った(^^;

次はもう少し早くお目にかかりたいですm(__)m

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