「はぁ~……やっぱりこの味好きぃ」
「ズルいぞ姉さん。私もチンポぉ」
揃って蕩けただらしない顔をし、一夏のペニスへ舌を這わせるは篠ノ之姉妹である。場所は当然一夏の部屋。
時刻は人によっては早朝と呼んでも差し支えない午前五時半。まだ外は微かに暗さが残っている程であった。
亀頭へ重点的に舌を這わせる箒に対し、束はゆっくりと陰茎を舐めながら陰嚢へと舌を這わせていく。そんな姉妹を一夏は満足そうに眺めていた。
「箒、いっそしゃぶってくれ。束、袋に吸い付いてくれ」
「「ふぁ~い」」
力の抜けた声を返し、美人姉妹はその整った顔を淫らに変えてペニスへと意識を戻す。
直後聞こえる濁ったような水音。箒が立てるフェラチオ音だ。それに触発されるように束も音を立てて陰嚢をしゃぶり始める。
そのいやらしい演奏を聞きながら、一夏は笑みを浮かべて上半身をベッドから起こす。そしてそのまま両腕を伸ばして箒と束の頭を優しく撫でた。
「二人共、気持ちいいぜ。そのまま頼むな」
愛する雄からの言葉に、二人の顔が確かに綻んだ。感じた愛をお返しするように、二人は奉仕の熱を上げていく。
時には鈴口から出てくるカウパーを奪い合うように舐め合い、またある時は仲良く陰茎を舐め上げる。
やがて、二人は一夏にヴァギナを見えるように体勢を変えて奉仕し始めていた。
「何度見てもこの眺めは凄いな……」
雄を求めてヒクつく花弁。雄を誘う愛液を垂れ流す蜜壺。それらを惜しげもなくひけらかし、二匹の雌はペニスをしゃぶる。
しかも、しゃぶる度に涎のように愛液が流れ出し、一夏の本能を刺激するのだ。早くこの雌達に種付けたいと、そう思わせるように。
と、その時である。一夏の部屋のロックが外れ、何者かが中へと入ってきたのだ。
「アナタ、来たぞ」
「一夏さん、お待たせしました」
「ん」
現れたのは、可愛らしい寝間着に身を包んだラウラとクロエだった。だが、そんな服を二人は躊躇う事無く脱ぎ始める。
その様子を眺め、一夏はペニスを反応させた。当然それは箒と束に伝わる。今、この雄は他の雌へ意識を向けていると。
「っぷはっ……一夏ぁ、私と姉さんを見てくれぇ」
「そーだよ。くーちゃんとらーちゃんが可愛いのは分かるけどぉ」
「悪い悪い。ほら、ラウラとクロエも二人と同じように奉仕を頼む」
「分かった」
「はい、かしこまりました」
こうして始まる四人での奉仕。しかし、全てが先程と同じではなかった。箒と束はその濡れに濡れたヴァギナを一夏の逞しい指で愛撫されていたのだ。
「んんっ……き、気持ち良すぎて奉仕がぁ……」
「あんっ! い、いっくぅん……もっとぉ……」
ペニスへ舌を這わせるも、それを中断させるように感じる強い快楽が箒と束を喘がせる。すると、それに気を良くするように一夏のペニスが跳ね、カウパーをトロリと流し出すのだ。
それは素早くラウラとクロエが舐め取り、すぐさま身に着けていた下着の色を変えていく。
「この味と匂い……旦那のオチンポだと強く実感する」
「ラウラの言う通りです。もっと、もっとオチンポを舐めたいと思ってしまう」
「なら一緒に舐めよう、姉よ。その方が一夏も喜んでくれる」
「ええ。姉妹で仲良くオチンポへ奉仕しましょう、ラウラ」
二組の姉妹によって繰り広げられる、朝勃ちの処理と言うにはあまりにも淫猥な光景。恐ろしいのは、これがたまの事ではなく毎日であり、それも行う者達が決まっている訳ではない事だろう。
昨日は更識姉妹とシャルにセシリアの四人で、一昨日は鈴と箒にセシリアであった。誰が来るのかは一夏にも知らされていない。完全に女性達で決めて行っている行動なのだ。
「そろそろ出したいな」
その一夏の言葉に四人の目が蕩ける。思い出しているのだ。もう何度も味わった雄の味を。無意識に喉を鳴らし、四匹の雌は媚びるように一夏のペニスへ舌を這わせる。
「一夏ぁ……わらひにぃ……私に出してぇ。一夏の孕ませ汁で子宮を受精準備させたいのぉ」
「いっくぅん、束さんだよぉ。濃厚子種汁をぉ、束さんに飲ませてほしいのぉ」
「アナタぁ、未熟なロリ嫁に成長促進剤をくれぇ。もっと胸を大きくしてぇ、アナタのオチンポを挟んでみたいんだぁ」
「一夏さぁん、私の胸、一夏さんの美味しいオチンポミルクで大きくなってきたんです。だから、もっと飲ませて大きくしてくださいませぇ」
若く美しい女性達が口にするそれぞれ精一杯の淫語。そのおねだりに、その要求に、一夏は嬉しく思いながら静かに立ち上がると、ゆっくりとペニスをクロエへ突きつける。
「クロエ、まずはお前からな。ただ……」
「はい、分かっています。許可が出るまで飲みません」
「よし、じゃあ……」
「あ~……」
ペニスを完全に受け入れるように口を開けるクロエ。その舌が細かに動いて一夏を更に誘っている。ならばと、一夏はその口内へ己がペニスを突っ込んだ。
「んむぅ……」
「あー、クロエの口マンコは気持ちいいな。これならたっぷり出せそうだ」
「んふっ……ジュルルルッ!」
一夏の評価に喜びの笑みを浮かべ、クロエは口内に広がる雄の味をもっと味わおうと強く吸い付き始める。それに合わせるように一夏は抑えていた欲求を解放した。
「んむっ!? ん~っ!」
直後クロエの口内を蹂躙する大量の白濁液。その熱と味や匂いで絶頂を迎えながら、クロエは一滴たりとも零すものかとばかりにきつく口を閉じていた。
「ふ~っ……じゃ、次はラウラな」
「ああ、早くオチンポぉ……」
待ち切れないとばかりに大きく口を開け、ラウラは一夏のペニスを待った。その見た目と行動のアンモラルさに興奮しつつ、一夏はゆっくりとラウラの口内へとペニスを侵入させていくのだった……。
午前七時、そうやって愛する女性達の一部と過ごした一夏は、シャワーで汗などを流した後、ベッドで気を失う箒達を残して一人部屋を出る。
そのまま向かう先はアリーナ―――ではなく更衣室だった。それも、一夏用の男子更衣室だ。そこへ一夏は入ると同時にロックをした。
「待たせたか?」
「いえ、そうでもありませんわ」
「一夏、もう僕らは準備出来てるよ」
セシリアとシャルは、共にIS用のインナーらしき物を着ていた。らしきと表現したのには訳がある。二人が着ているそれは、乳房や秘部が剥き出しになっているスケベ加工を施されていたのだ。
「みたいだな。じゃあ、ケツ向けろ」
「「はぁい」」
言われるままに二人は一夏へ背を向けて臀部を突き出した。当然のようにそこも剥き出しになっていて、二人の魅力的なヒップが一夏の視界に現れる。が、一夏が見たいのはそれではない。
それを察しているのだろう。二人は、一度だけ一夏へ振り向いて妖艶に微笑むや、その尻肉を両手で掴んで広げるように動かした。
「長らくお待たせいたしました、一夏様。こちらをどうぞ」
「やっと使ってもらえるように出来たから。僕らのアナルヴァージン、奪って」
広げられるは二人のアヌス。そこは、今や遅しとペニスを待ちわびている。そう、二人は一夏と自分のために少しずつアナルセックスの準備をしていたのだ。
一夏は目の前でいやらしくヒクつく二つの不浄の穴を眺め、そのペニスを雄々しく勃起させていた。今の彼にとって、そこでの性交は忌避感など皆無であり、むしろそこを愛してやれるという満足感と征服欲で一杯だったのだから。
「じゃ、まずは先約してたセシリアからな」
「ああっ、嬉しいです一夏様。あの時の事を覚えていてくださったのですねっ!」
初めて一夏とセシリアが交わった時、彼は一度アヌスへペニスを押し付けた。その時、そこで性交するのかと尋ねたセシリアへ、一夏はこう返したのだ。
―――どうして欲しい?
―――両方、奪って頂きたいですわ。
そのやり取りを覚えていたと、そう思ってセシリアは歓喜に震える。そんな彼女に笑みを浮かべ、一夏はその凶悪なペニスをアヌスへとあてがう。
「当たり前だろ? 今からあの時の約束を果たすぜ、セシリア」
「はい、お願いいたします。私のアナルも一夏様のチンポで躾けてくださいまし」
「ああ、じゃあ遠慮なく……っと!」
「はあんっ! こ、これがアナルセックス……っ! き、気持ちいいですわぁぁぁぁあああっ!」
いくら多少拡張していたとはいえ、一夏のペニスは大きかった。それによる痛みなどさえ快楽とするセシリアのM属性は極まっていると言える。
「これは……凄いなっ。チンポがねじ切られるかと思ったぜっ!」
今も強く締め付けるセシリアのアナルに驚きつつ、一夏はその腰の動きを止める事なく動かしていた。当然そうされれば……
「んおおっ! あ、アナルが抉られていますっ! 一夏様のチンポでぇ、私のアナルが変えられていくぅ! 排泄器官ではなくオナホールにされていますわぁぁぁぁぁっ!」
「いいなぁ、セシリア。僕も早く一夏専用のアナルオナホになりたいよぉ」
一夏に凄まじい勢いで開発されていくセシリアを見ながら、シャルは隣でアナルを使ってのオナニーを始めていた。その光景も興奮材料とし、一夏は己の中に湧き起こる欲求のまま腰を振り続ける。
その度にセシリアの大きな乳房が揺れ、ヴァギナは愛液を垂れ流し、アヌスからは腸液が漏れる。だけど、一夏も、勿論セシリアも嫌がるどころかより興奮していくのだ。
「しゃ、シャルっ! もう少し待ってろ! まずセシリアに一発出してやらないと……っ!」
「んひぃっ!」
グンッと力を入れるかのように腰を強く突き出し、一夏はセシリアの体を自分へと引き寄せる。そして、彼女の顔が近付いたところでこう囁いた。
「綺麗だぜ、セシリア」
「一夏様ぁ……んぅ」
目を閉じて一夏とのキスに夢中となるセシリア。一夏は動きを止め、ただセシリアを愛している気持ちを伝えるかのようにキスをした。舌を絡め、唾液を交換するかのようなディープキス。
その間も、一夏のペニスはセシリアのアナルへその形と大きさを記憶させるように脈打つ。口では人としての愛を、性器では動物としての愛をそれぞれ感じさせて一夏はセシリアを望み通り躾けていく。
その内、キスしたままで一夏は腰を動かし始める。それもセシリアにとっては甘い毒。愛されながら調教されるそれは、とてもとても彼女には早く、そして深く浸透するのだ。
(堕ちていく……私はどこまでも深みへ堕ちていく。一夏様の手で、二度と戻れぬ悦楽の沼へと……)
貴族の令嬢でありながら、とっくにその身は一夏専属の娼婦。それがセシリアの中で凄まじい程の快楽と喜びを与える。支配するはずの自分が支配される感覚。それは、セシリアにとっては何物にも代え難いものとなっていたのだ。
「セシリア、どうだ! ケツハメはどうだ!」
「さ、最高ですっ! アナルセックス、最高ですのぉぉぉぉぉっ!」
「そうかよ……っ! なら、そろそろここに出してやるからなぁぁぁぁぁっ!」
「ああっ! はいっ! 出して、出してくださいましぃぃぃぃっ! 私を、貴族としての私を一夏様の遺伝子でアナルオナホへと作り替えてぇ!」
「っ!? ならお望み通りにしてやるっ! ケツハメでイケっ! セシリアぁぁぁぁぁっ!」
「んおおおおおおっ! 熱いのがアナルの中に来ましたわああああああっ!」
絶叫と共にセシリアは潮を吹いた。そこで一夏もセシリアも、そしてシャルまでも理解する。セシリアはアナルの方がより快楽を感じてしまうのだと。
ズルリと、セシリアのアナルから一夏のペニスが引き抜かれる。それを見てシャルが素早く動いた。用意していたウェットティッシュを使い、一夏のペニスを綺麗にしていったのだ。
「一夏ぁ、あんなの見せられたら僕のアナルも疼いちゃうよぉ。まだした事ないのに、チンポでズコズコして欲しいってウズウズしてるんだぁ……あむぅ」
「シャル……」
ペニスを綺麗にした後、そう言ってシャルはフェラチオを始める。そのネットリとした奉仕に一夏は嬉しく思ってそっとシャルの髪を手櫛で梳いた。優しくされたそれに、シャルは喜びを表情にのせてフェラチオを続ける。
そして、一夏のペニスからセシリアの匂いが消えた辺りでシャルは口を離した。その雄々しく反り返るペニスを見つめ、彼女は熱っぽく息を吹きかける。
「一夏、次は僕のだからね?」
「ああ、分かってるって。シャルはセシリアとは違う仕方でもらうからな」
「違う?」
疑問符を浮かべるシャルだったが、一夏のペニスを早く入れたい気持ちが強かったのだろう。その答えを聞く前に彼へアヌスを再び開いて見せたのだ。
「ま、それは今から分かる……ぜっ」
「んっ……ああっ……一夏がぁ、ゆっくり僕のアナルに入ってくるぅ」
そう、セシリアは一気に挿入されたが、シャルはまるでしっかりペニスの形を覚え込ませるようにゆっくり挿入されたのだ。
初めての逆方向からの侵入。それに彼女の体は拒絶反応にも似た感覚を覚えるも、心は逆に悦びと興奮を覚えていた。
(ああっ! 一夏が僕の願いを叶えてくれた! 本当ならこんな事をしない場所なのに、躊躇う事なくチンポ入れてくれたぁ!)
不浄の場所であるアナル。そこへ躊躇なく性器を挿入出来る事。それらがシャルには強い愛情と思えたのである。そんな場所まで愛したいと、一夏が言っているように感じられたのだ。
直腸を抉るように、だけどもどこか優しく貫くペニス。その熱と逞しさにシャルは惚け、魅入られていく。禁断の場所で味わう快楽。そこに込められた愛と欲を噛み締めながら。
「ああっ、シャルロットさん、綺麗ですわ……」
一夏に抱かれ、雌としての幸せを表情に見せているシャルを、セシリアは未だ脱力して横たわりながら眺めていた。自分も、先程までは同じ顔をしていたのだろうかと、そう思いながらセシリアは弱々しい動きで片手を動かす。
「んっ……はぁ」
ヌチャリと音をさせ、セシリアが己の手をあてがったのは自らのアヌスであった。そこから流れる一夏の名残と自身の体液が混ざったモノをその手に付着させ、彼女は再びゆっくりと手を戻す。
「ああ、何て匂いでしょう。だけど、これも一夏様の愛情の証なのですね」
そう呟いてセシリアは再び視線を動かしてシャルを見た。彼女の顔は、先程よりもより蕩けている。見れば一夏が覆いかぶさるようにして耳元で何かを囁いていたのだ。
おそらく愛を囁かれているか、あるいは興奮するような淫らな事を言われているかしているに違いないとセシリアは思い、羨ましそうにその光景を見つめた。
その視線を感じ取りながら、シャルは込み上げてくる快楽に溺れる事を止めようとはしなかった。
「んんっ! い、一夏ぁ! もっとっ、もっと突いてっ! 私を壊してアナルオナホに変えてぇぇぇぇっ!」
口をついて出てくるのは、とても淫らで卑しい願い。女としてだけでなく人としての尊厳さえ捨てるような内容である。
「シャルっ! シャルぅぅぅぅぅぅっ!」
一方の一夏も、そんな願いに興奮し腰を激しく振っていた。セシリアとシャルは、共に名家の令嬢である。妾の子であるシャルはセシリア程ではないにせよ、それでも出自だけ見れば立派な社長令嬢だ。
そんな二人のブロンド美少女が、自分に本来であれば性交に使う事などしない場所を準備し、更に惜しげもなく差し出しているだけでなく、揃って自慰用の穴としてくれと願い出ているのだ。
これに滾ってしまうのが今の一夏である。それを証明するように、彼は一際強く腰をシャルへ打ち付けると、躊躇いなく精を放った。
「んあっ!? えへへ……一夏のぉ、いっぱぁいきたぁ……」
初めて感じる腸内射精。その感覚にシャルは違和感よりも安心感を得てしまっていた。この場所でも、自分は一夏を満足させる事が出来たのだと、そう思う事で。
そんなだらしない表情で笑うシャルを見ながら一夏はアナルからペニスを引き抜いた。そしてシャルがしてくれたようにウェットティッシュでペニスを拭う。
「えっと、後始末は頼んでいいか?」
「はい、私とシャルロットさんでやっておきますわ」
「そっか。じゃ、せめてシャワーまで運ぶよ。まずセシリアからな」
こうしてセシリアとシャルはそれぞれ一夏に抱き抱えられてシャワールームへと移動する。その際、一夏から今回の事を感謝するように優しくキスされた事を追記する。
「それであたししかいない訳ね」
「ああ」
時刻は午前八時を過ぎた辺り。一夏は鈴と二人で食堂にいた。勿論朝食を取るためである。周囲には他の生徒達の姿も見られ、中々の賑わいを見せていた。
「ふーん……でも、ちょっと幸せかも。あたしだけで一夏独り占めなんて」
「そうか? ま、そう言ってもらえるとホッとするぜ」
「ふふっ、一夏だって分かってるんでしょ? 女があっちだけを望んでないって」
「まあな。でも、今の俺だとどうしても、さ」
申し訳なさそうにする一夏を見て、鈴は小さくため息を吐いて苦笑する。これが一度スイッチが入ると獣となると知っているためであった。
それでも鈴にとっては愛しい人である。何せ小学生の頃の初恋は、実るどころか種まで作ろうとしているのだから。
「ったく、仕方ないわね。でも、とりあえず今はご飯にしましょ?」
「そうだな」
こうして二人は食事を始める。途中で簪が合流し三人での朝食という普段よりも若干寂しいものとなったが、鈴達二人にとってはむしろ嬉しい状況と言えた。
「は、はい、一夏君。あーん」
「あー……むっ」
「じゃ、じゃあ次はあたしよ。ほら一夏、あ~んっ」
「ちょ、ちょっと待ってくれって」
おかずの食べさせあいをし、簪と鈴は少しではあるが頬を赤める。何度となく交わっていても、こういう事への照れなどは未だに消えない辺りが二人の乙女さを示していると言えた。
そうして食事を終えた三人はそれぞれの教室へと向かう―――のではなく、校舎外のとある物陰へと移動する。そこは人気がなく、隠れて行為をするのに適していたのだ。
「悪いな、鈴、簪」
「別にいいわよ。ね?」
「う、うん。一夏君もこのままじゃ授業に差し支えるし」
唯一見えるだろう方向へ背を向けるように一夏は立ち尽くす。鈴と簪はそんな彼の足元に座り、見上げるようにしていた。これから二人は一夏のペニスへ奉仕をするのだ。
先程の食事で一夏に精神面を満足させてもらった二人は、ならばと今度は彼の方を満足させようとしていたのだ。精神面でも、肉体面でも。
「本気で助かる。それと、嬉しいぜ、鈴、簪」
感謝を述べ、一夏は慣れた手付きでファスナーを下げてペニスを出した。その見事な男根に、無意識に鈴と簪が喉を鳴らす。
「じゃ、あたしが右ね」
「じゃあ、左側」
やや上気した顔で二人はペニスへ舌を這わせ始める。既に何人もの女を沈めてきた雄の象徴からは、発情を誘う匂いが放たれていた。それを吸いこむようにしながら、鈴と簪は熱心にフェラチオを続ける。
舐めれば舐めるだけ表情を情けないものへ変え、目付きを緩めていく二人。その思考も、既にペニスの事で一杯になっていた。
(ホントに一夏のチンポって凄いわね。もうっ! 時間さえあればオマンコしてもらうのに……っ!)
(美味しいよぉ。一夏君のオチンポ、どうしてこんなに美味しいんだろう。エッチ、したいなぁ……)
気付けば二人はその右手を自分の秘部へと動かし、自慰行為を始めていた。一限の授業があるためセックスは出来ない。それでも下腹部の熱を鎮めるためには自分の手である程度満たすしかないと判断して。
だが、そんな光景を見せられて一夏が大人しくしているはずはなかった。
「鈴、簪、一限、さぼれるか?」
その問いかけの意味する事を瞬時に悟り、二人は歓喜の笑みを浮かべた。
「「うんっ!」」
「なら、もう少し場所を変えようぜ。ここじゃヤるのは向いてない」
こうして三人はそこからもう少し奥へと移動するや、着ている制服を脱ぎ去っていく。そして一糸纏わぬ姿となり、先程よりも過激な事を始めた。
「あっ、これっ、ダメっ、ダメぇ!」
「何がダメよ。んっ、こぉんなに乳首ピンピンにしてさ」
一夏の上に跨り、簪はその乳房を鈴に刺激されていた。その鈴も、一夏の手でヴァギナを愛撫されている。地面に背を付け、一夏は視界に広がる少女二人の絡みを眺めてそのペニスを硬くしていた。
「こうしてると簪のうなじも魅力的だな」
「あっ、オチンポ跳ねたよ一夏君。わ、私のうなじで興奮してくれたの?」
「ああ、本気で綺麗だぜ。鈴も負けてないけどさ」
「ちょっとおまけみたいに聞こえるけど、ま、許してあげる。簪のうなじ、確かに綺麗だもの」
「り、鈴だっていいと思う。あ、後、そろそろ乳首いじるの止めてぇ」
「や~だ。簪の可愛いピンクの突起、もっと可愛がりたいもの~」
一夏の目の前で展開される少女二人の軽いレズプレイ。その光景は、今の一夏にとってはある二人を連想させる事となる。
(やっぱ、レインさんとフォルテさんもこういう事してるんだろうか? だとしたら、レインさんが攻めでフォルテさんが受け、かなぁ……)
脳裏に浮かぶのは最近親しくなり始めた年上の女性二人の艶姿。特にレインはその裸を見てしまった事もあり、一夏の中で容易に想像出来てしまうのだ。
フォルテの方は見た事はないにせよ、IS用のアンダースーツ姿を見た事はあるために予想が可能。よって、二人の絡みも一夏には容易く想像出来てしまった。
「いっ!?」
が、そんな事をすれば勘の良い女性がどうするかを彼は忘れていたようだ。突然走った鋭い痛みに一夏が意識を切り換えると、視線の先には自分をジト目で見下ろす鈴と簪がいた。
「一夏君、今、絶対他の女の人の事考えてたよね?」
「一夏ぁ? もしそれが箒達なら百歩譲ってあたし達も勘弁してあげるわ。でも、もしそうじゃないのなら……」
「悪い。レインさんとフォルテさんの事考えてた。鈴と簪のしてる事を見て、あの二人はこういうのが常なのかなって」
言い訳する事無く正直に話した一夏へ、二人は呆れを滲ませたため息を吐いた。どこかでそうじゃないかと思っていたのだろう。そう、彼女達も薄々気付いているのだ。
一夏があの二人を妙に意識している事と、それがどんな結末へ繋がるかを。そして、あの二人もそれを嫌がる事はおそらくないだろう事も。
「だってさ。どうする簪? あたし達に一限さぼらせてこれよ?」
「おしおき、かな?」
「おしおき? 一体どんなの?」
「えっと……」
鈴へ耳打ちを始める簪だが、その膣内には未だに一夏の萎える事のないペニスが収められている。よって、簪が動く事で膣内が動いてペニスへ刺激が走り、一夏が反応させてしまう。
「んっ……ご、ごめん」
「いいわよ。バカ一夏のせいなんだしね。それで?」
恥らうように口を押えて謝る簪へ鈴は苦笑しつつ話の続きを促す。一方、一夏はあまり反応させまいと歯を食いしばるようにしていたが、不意打ち気味にくる締め付けにどうしてもペニスを反応させてしまう事を止められずにいた。
(こ、これ、厳しいな。いっそ簪に抜いてくれていいって言うか……?)
だが、今はそんな事を言い出せる立場にないと一夏は理解している。なので口を閉じてただひたすら時が過ぎるのを待った。
そうして告げられたお仕置きの内容に、一夏は絶句し項垂れる事となる。
「何だよ? 今日はやけに大人しいじゃないか。てか、今日は何もせずに放置されてんかよ」
昼休みのラボ。食事を終えた束はクロエと共に散歩へ向かい、何故か一夏は一人ラボに残って項垂れていた。オータムはそんな彼の様子に違和感を覚え、探りを入れるように声をかけたのだが……
「……ちょっとな。おしおき中なんだよ」
「は?」
「簡単に言えば、日が暮れるまで勃起させるなってやつだ」
それを聞いたオータムは、間違いなく目を点にした。何でそんな事にと思ったのではない。それがお仕置きになる事に唖然としていたのだ。
「……お前、どれだけ爛れた生活してんだ」
「逆に、あれだけの女性とそういう事していいって言われて、俺ぐらいの年齢の男が爛れないと思うか?」
「いや、まぁ……」
疲れた顔でオータムを睨む一夏。その妙な迫力にオータムも若干ではあるがたじろいた。男子高校生など盛りのついた雄と言っても過言ではない。そうオータムとて分かっている。
それに、彼女は一夏がどれ程精力が強いかも知っているのだ。故に納得出来てしまった。今一夏が項垂れているのは、理性と本能のせめぎ合いもあるからだと。
「ま、反応させなきゃいいだけなんだろ? それなら何とかなるんじゃないのか?」
「…………してる最中に他の女性の事を考えてこうなった」
一夏の返答でオータムは理解する。要は不完全燃焼なのだと。だから今も一夏は欲求不満で可能ならば誰かと交わりたいのだろう。そう考えて、オータムはある企みを思い付く。
「な、それってどうやって判断するんだ? ここにはお前と私以外誰もいないぞ」
「どうやってか知らないけど、束が把握出来るらしい」
「…………監視か?」
「じゃないか?」
「だとすれば、ここは一つだけ抜け道がある」
「は?」
思わぬ発言に一夏が顔を上げた。オータムはニヤリと笑って腕を動かすとシャワーがある方を指した。
「ついてこい」
こうして一夏はオータムの案内でシャワーへと向かう。彼とて何をオータムが考えているかは分からない訳ではない。ただ、もうかつて程の敵意などがないオータムは、一夏にとって冷たく接する必要はなくなっていた。
「ここなら監視されないのか?」
「ああ。篠ノ之博士自身がそう明言した。意味の無い嘘をつくような奴じゃないだろ」
「まぁ、そうだろうけど」
「さて、じゃあ私はここまでだ。後は一人で好きなように処理しな」
さらりとそう告げ、オータムはシャワールームから出ていこうとする。だが、一夏はそこでオータムの腕を掴んだ。
「何だ?」
「いつか言ってたよな。俺がどんな綺麗事を言ってても、すぐに腰を振り出すって」
「……それが?」
「でも、俺はお前に言いたい。あの綺麗事、まだ守れてるぜ」
「っ!?」
一夏の手がオータムの臀部を触り、そのまま秘部へと迫る。それに驚き止めようとするオータムだったが、一夏の手の動きの方が早かった。
「ああっ!」
既に発情し濡れたヴァギナを強く刺激され、オータムは声を抑える事さえ出来ず喘いだのだ。その瞬間、一夏は確信する。
(やっぱりこいつは俺に抱いて欲しくてここへ連れて来たんだ。じゃなきゃ、こんな風に濡らすはずはない)
オータムの出す女の声に、一夏は気を良くしてそのままヴァギナへの愛撫と呼ぶには少々荒々しい行為を続ける。やがて、オータムが大きく仰け反ったのを確認した一夏は、ゆっくりと彼女の手を自分のペニスへと導いた。
「……硬い」
惚けたような声で呟かれた言葉に、一夏は一言だけ発した。
「裸になって壁に手をつけ」
ラボのシャワーはそこまで広くない。人が二人入るのがギリギリである。その狭い空間で一夏はオータムといた。当然、そのペニスはオータムのヴァギナへと挿入されている。
「んあっ! こ、こんな感じなのかっ!? 中からっ、広げられるぅぅぅぅぅぅっ!!」
「何だよ、このマンコ。明らかにチンポ待ってたじゃないかっ! お前、さてはずっとハメて欲しかったんだろっ!」
「ああっ! い、今の何だっ!? 初めてぇ! 初めての感覚がしたぁ!」
「子宮口だっ! ポルチオって言えば分かるだろ!」
「そ、そんなとこまで届くのかっ!? ああっ、ダメぇ! これ、これ癖になるぅ! このチンポにはまっちまうぅぅぅぅぅっ!!」
待望のペニス、待望のセックス。それによる快楽は、容易くオータムの心を塗り潰す。今、彼女の中にはスコールへの気持ちも、組織への気持ちも、そして自身のプライドもなかった。
あるのは、ただただこの快楽を貪りたいという欲求だけ。それと一夏に抱かれオータムは痛感していた。いや、痛感させられていた事がある。
(もうダメだ……私、こいつに、この男に堕とされる。ああ、違う。もう堕ちてた。それを、今、完全なものにされただけだ……)
身も心も屈服していた。だけど、それを気付かずいただけ。そう理解し、オータムは笑みを浮かべた。それは悲しみの笑みであり、また喜びの笑みである。
自分がただの女となった事への、悲哀と歓喜の微笑みだった。
「アンタぁ! もっと、もっと突いてぇ!」
「オータム?」
急に声と、何よりも膣の締め付けが変わった事に一夏が疑問符を浮かべる。当然オータムも彼の疑問が分かっていたのだろう。媚びるような表情でこう告げたのだ。
「もう私はアンタの女になったからぁ! だからっ、だからもっと抱いてくれよぉ! 壊れるぐらい、ううん壊してくれよぉ!」
「……なら、一つだけ答えろ」
「っ!」
力強い眼差しを向けられ、オータムは思わず息を呑む。それでも彼女の気持ちは固まっていた。何を言われても、その要求がどれだけ酷い内容でも、決して首を横には振らないと。
「お前は、俺の嫁になりたいのか?」
「ぇ……?」
どういう事だと、そう思って思わず小さい声を漏らすオータムだったが、そこですぐに思い出したのだ。一夏が以前から言っていた事を。それは、一夏は自分を好きな相手しか抱かないという青臭い考え。
「どうなんだ? 俺に抱かれたかったってのは、そういう事なんだろ?」
問いかける一夏の表情は真剣そのもの。それが今のオータムには胸を高鳴らせる要素となる。
「……こんな女でもいいのか? 血で汚れた手の女だぞ」
「だからって不幸になればいいって訳じゃないだろ。一番悪いのは、オータムがそういう生き方を選ぶしかなかった環境だ。もしそれが気になるって言うのなら、俺は待てるぜ。オータムが罪と向き合って、償いを終えるまで」
「っ!? んっ!」
一夏の言葉に驚きと微かな喜びを見せた瞬間、オータムはその唇を奪われた。それは、今までしてきたどのキスよりも温かで優しさに満ちていた。その幸せに、オータムは静かに涙を流して目を閉じる。
(そうか……これが、愛されるって事か。スコール、あんたのはどこか冷たかったって、今分かっちまった。もう、私はこの温もりを手放せない……)
「体勢を、変えさせてくれ。これじゃ、抱き締める事が出来やしない」
それが何よりの答えと思い、一夏は笑みと共に一旦ペニスを膣内から引き抜いた。その失われる熱と頼もしさを寂しく思いながら、オータムは壁へ背を付けて腕を伸ばした。
「来てくれよ、アンタ」
「呼び方は、名前で頼む。ま、二人きりならそれでもいいけどな」
「分かったよ、アンタ。他の女がいるとこじゃ、一夏って呼ぶ」
「ああ。それと、近い内にみんなに紹介するから上手くやってくれよ?」
「了解。で、続きぃ」
「ったく、しょうがないな」
こうしてオータムは一夏の女となった。上下でキスしながらの交わりは、オータムの中に見事なまでの女を根付かせてしまう。もう同性との絡みでは満足しない体とされ、オータムは一夏が去った後のシャワーで一人呟くのだ。
―――もう全てがどうでもいい。あいつと、一夏と共に過ごせるなら……。
散歩から戻った束達へ、オータムが話があるともちかけるのはそれからすぐの事だった。
放課後、アリーナではなく自室に一夏の姿があった。彼だけではない。そこにはレインの姿もあった。
「麦茶ですけど、どうぞ」
「別にいいのに」
「いえ、来客なんで何もしない訳にはいかないですから」
出されたグラスに入った麦茶を眺め、レインは小さく苦笑する。一夏の言った言葉に彼らしさを感じて。
「それで、一体何の用ですか? わざわざ俺の部屋で話したいって」
「ああ、場所は正直どこでも良かった……とはまではいかないけれどここじゃないとダメって訳じゃない。ただ、ここにした方が色々と都合がいいと思っただけ」
「都合?」
「そう。ほら、君の言った私とフォルテの盾になるって話。なら、それに信憑性を持たせるためにも、ここへ私やフォルテも時々は訪れるべきでしょ」
そう言ってからレインは内心でこう続けた。
(それに、そうすれば私は君の匂いを……)
妖艶に微笑み、レインはグラスへ口をつける。その様子を眺め、一夏は思わず息を呑んだ。
これまで彼が関係を持ってきた中で、普段から妖艶さを持っていたのは楯無ぐらいであり、それも本人が意図してやっていた部分が多かったため、レインのように何気ない時に出す色香のようなものへ耐性があまりなかったのである。
「そ、それで、話っていうのは?」
「ん? ……ああ、そうね。実は、これからの事で不安があるのよ」
「不安と言うと?」
「一言で言えば、君との関係。一応表向きは私もフォルテも君の妻って事に将来的にはなる。なのに、私とフォルテだけは妊娠しない」
「…………ああ、そういう事ですか」
一夏はレインの懸念を理解した。箒達はいずれ一夏の子を身籠る。だが、レインとフォルテはそういう事を行う訳はないので、二人だけいつまでも妊娠しないまま。それを良からぬ者達が話題にし、学園時代の事を調べて同性愛者ではないかと騒がないか。
それがレインの抱いた不安である。これには一夏もすぐに答えを出せなかった。
放っておけばいいというのは却下。だからと言って、では子作りをと言うのも有り得ない。妊娠出来ない体と思わせるというのもどうかと思うと、様々な考えが浮かんでは消えた。
「ま、最悪それぐらいなら我慢出来る。ただ、君が気にするんじゃないかってフォルテがね」
「フォルテ先輩が……そうですか」
その配慮に一夏は思わず笑みを浮かべた。たしかに自分なら気にすると思っただけではない。まだ関わり合って日は浅いが、フォルテが自分の事を気にしてくれている事が嬉しかったのである。
「だから、今の内に君には言っておこうと思ったの。私とフォルテはそれぐらいなら平気だからって」
「でも、それじゃ意味がないですよ。俺は二人が攻撃されないために」
「じゃ、私とフォルテも君は抱くの?」
さらりと告げられた質問に、一夏は返す言葉がなかった。何も抱きたくない訳ではない。ただ、二人を守るためにそういう事をするのは一夏としては有り得なかったのだ。
「ま、そういう事よ。君は自分を好きな相手としかセックスしない。なら、私達は対象外」
「……そうですね」
「と、言いたいんだけどね」
「へ?」
真剣な顔で現状を噛み締めた一夏へ、レインはこともなげに言葉を続けるとグラスを置いて立ち上がる。その目は、どこか企みを秘めているように一夏には見えた。
「私は、君になら抱かれてもいいと思ってる」
「っ!?」
一夏の顎をそっと撫でるように触るレイン。まるで大事な物へ触れるかのようなそれに、彼は生唾を飲んだ。そこからゆっくりと手を動かして頬へレインは触れる。
「片方だけでも妊娠すれば、煩い連中の興味はなくせると思わない?」
「そ、それは、そうかもしれませんけど……」
「君は、私じゃ不満?」
一夏の耳元へそう囁き、レインは彼の視界の中へ顔を戻すと艶めいた笑みを浮かべる。その色香に一夏は思考がまとまらない。ただ一つだけ言えるのは、彼の中の雄はその申し出を大歓迎している事だろう。
「だ、だけど、それじゃ」
「……意外とこういうところは鈍いのね。女がここまで言ってるって意味、君なら分かるんじゃない?」
若干呆れた顔を見せるも、すぐに好ましいような笑みへ戻してレインは告げる。その瞬間、一夏は全てを理解した。
(そうか。束は、これを分かってたのか……)
人は感情で動く。レインとフォルテが一夏の提案を受け入れた裏には、少なくない好意が、それも異性愛があるはず。それを実感した一夏は、ならばと意識を切り換える。
相手が自分へ好意を抱いてくれているのなら、今の一夏が取る行動は決まっていた。そうやって一夏が自分の中で踏ん切りをつけた事を、レインも察して小さく驚きを浮かべる。
(どうやら伝わったみたいね。……これで、いい。遂に私も、私もあの匂いを間近で……)
刻まれてしまった雄の匂い。植え付けられた歪んだ性癖。だが、それに気付かずレインは笑う。これまでは遠巻きに見ていた行為と匂い。それが、もう眼前まで迫っている。それに彼女は妖艶に笑う。
「レインさん、俺、分かりました」
「そう。じゃ……」
言いながら服へ手をかけようとしたレインだったが、その動きを一夏に止められる。どうしたのかと思って彼女が顔を向けると、一夏は真剣な表情のままでレインを見つめていた。
「待ってください。その、そういう事はまだにしてください」
レインは耳を疑った。何故この期に及んで一夏が行為を先延ばしにするのか理解出来なかったためである。困惑するレインへ、一夏ははっきりとした口調でこう告げた。
―――フォルテ先輩にも、この事を話すべきです。
オータムが完堕ちしました。レインが抱かれる気になりました。
レインとフォルテに、女の幸せを知るフラグが立ちました。