KEY(ドM)と申します。
体育祭の始まり始まり。
気分がノっているので続けて投稿。
それでは、ご覧ください(KBTIT)
KEY(ドM)
「・・・・・・。」
「・・・・・・・・。」
一通りの競技に出てほっとしたのもつかの間、
またもやピンチである。
生徒会メンバーで集まってお昼を食べようということになり、
設営テントの一角を陣取る。
の、だが・・・。
「・・・・・。」
「・・・・・・・。」
---タイミングが悪く、というか奇跡的に霧夜さんと二人っきりである。
他のメンツはまだ集まっておらず、先にいた彼女と俺が鉢合わせになることに。
痛々しいほどの沈黙。お互いの息遣いが聴こえるほどに静まり返っていた。
「・・・・・・。」
彼女は先刻のこともあり、ちらちらとこちらを見ている。
借り物競争での誤解が今に続き、訂正することもできずに諦観する。
全面的に俺が悪い。
だが、ここであれは間違いだった、などと一体どの口が言えようか。
俺自身の行いによる責任は引き受ける。
だが、その結果彼女のような子供が少なからず傷つくというなら話は別である。
(・・・・胃が、胃が痛い・・・。)
胃もたれを起こす年齢ではないはずだが、
前世以上の体調の悪化が起きている。
うう、と右手でおなかをさすっていると、救いがやってきた。
「・・・・・。」
訂正しよう。救いとは言い切れない。
----近衛さんと佐藤さんが、二人同時に俺たちの状況を見て、目を細めながら入ってきたのである。
正面にいた霧夜さんはそれまでの様子から持ち直し、いつもの余裕たっぷりな調子に戻った。
「あら。よっぴーと・・・誰?」
「近衛素奈緒よ!!一緒に合宿に行ったでしょうが!!」
「・・・・つしまくぅん。なに、してたのかナ?」
「・・・・・・何も。」
断じて何もしていないはずなのに、佐藤さんの笑みに恐怖で顔が引きつる。
今は、近衛さんのいつもの調子がありがたかった。
◆
『さあ!!飯は食ったなてめーらー!!食いすぎで昼寝すんじゃねーぞ!!
これからが本当の地獄だ・・・!!』
「・・・・・・・・zzz」
「・・・・・・。」
カニの実況に色々と突っ込みたくなる。
隣で寝ている祈先生はいいのだろうか。
というか、よく隣で絶叫している中寝れるなぁ、と感心する。
一体どんな体質なのか気になる。
で、なぜか俺は"おめーは目を離すとすぐにほかの女子を孕ませちまうからなー。
おら、こっちくんだよ。"とカニに実況席まで連行され、
この始末、である。
結婚式の仲人ならやったことがあるが、まさか実況するとは・・・。
「ほら、おめーも何かいえよ!!盛り上げんだよ!!」
「え?えーと・・・。ほ、本日はお日柄もよく・・・。」
「・・・けっ。」
時候のあいさつを思わずした俺に、カニが残念なものを見るような眼を向け、
マイクをひったくってきた。
・・・・置物になろう。そうしよう。うん・・・。
『さあ!!次は目玉の中の大目玉!!みんな待っていたあの種目!!
肉を裂け!!骨を断て!!格闘トーナメントだあああっ!!』
カニの絶妙なあおりに会場全体が盛り上がる。
さすがである。俺ではこうはいかない。
彼女はこうした時のアドリブ力が凄まじい。
『そんじゃさっそく第一試合といくぜえええっ!!第一試合!!
お前しゃべると本当残念だな!!フカヒレこと鮫氷新一!!!』
「うるせーよ!!タラバカニ!!」
カニの悪口に抗議するフカヒレ。
あんな紹介を全校生徒の前でされたら、怒っても仕方ない。
対するは、あの村田だった。
『もう1人は・・・・・誰?』
「村田だ!!せめて何か言えよ!!」
村田の名前を憶えていないのか、首を傾げるカニに、
今度は村田が吠える。
こっちはこっちで扱いがヒドイ。
「ふん・・・。伊達ならともかく、お前なんぞあいてにならんな。」
「・・・・・・さっさと終わらせて、女子の走る姿が見てーなー。」
ふっと見下すような表情を浮かべる村田に対して、
ぶつぶつとシャドーボクシングして、こぶしをひゅんひゅんと鳴らすフカヒレ。
ああ、あいつは変わらないな、と手で顔を抑える。
『それじゃ!!竜鳴ファイト!!レディ―――――・・ゴーーーーッ!!』
カーン、とゴングが鳴った。
「・・・・・ちきしょー。」
「・・・・まさか足を滑らせて場外負けとは・・・。」
『ごらぁっ!!フカヒレっ!!何無傷で場外負けしてんだぁっ!!
そんな奴に負けてんじゃねーよ!!』
「・・・・・・。」
呆然とする俺と村田。
悔しがっているフカヒレ。怒るカニ。
大丈夫だと思っていたのに、あいつはこう、肝心なところでいつもドジるのである。
(・・・少しは、周りの目も変わっただろうに。)
ふう、とため息をつく。まあ、あいつのことは俺たち3人が知っているからいいか。
スバルと俺で何とかするか・・・。
そして、試合が進み、ついに俺の番となった。
実況籍から離れようとすると、カニからエールを送られる。
「・・・勝てよ。あほ。」
「・・・ああ。」
「・・・・・zzz」
いまだに怠惰をむさぼっている約一名は放っておき、
カニの言葉に親指を立ててリングまで向かう。
他の奴らはボクサーのような格好で上半身裸であるが、
俺はそのままジャージを来てリングインした。
「・・・・対馬。上を・・。」
「・・・すみません。このまま戦わせてください。」
「・・・・むう。」
俺の懇願にあごひげを手ですり、何かを考える館長。
もしかしたら、本当の意味で腹をくくらなければならないかもしれない。
脱がなければならなくなったらその時はその時だ。
すると対戦相手である、ハンサム大野という優勝候補が、
言ってきた。
「別にぃ、いいですよ?ま、僕には勝てるわけないですし(笑)」
「・・・だ、そうです。」
「わかった。・・・それじゃあグローブをはめて。」
館長の言うことに従い、グローブをつけてこぶしとこぶしをお互いに突き合わせる。
「正々堂々、スポーツマンシップに乗っ取るように。」
「・・・・・・。」
「はいはい。・・・ああ、ボクの応援団がうるさくってごめんね(笑)」
彼の後ろを見ると、取り巻きなのか、彼を応援している女子生徒たちの姿が見えた。
さすが、イケメンなだけはある。
「レオ――!!そのいけ好かない野郎をぶっとばせーーー!!
主に俺のために!!」
「対馬ーーーー!!絶対に勝ちなさいよ――!!」
「つ、対馬くーーん!!」
「・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
俺の背後から、生徒会メンバーと近衛さんの応援が聴こえてきた。
目の前にいる生徒が、顔をヒクつかせ、ぴくぴくと瞼が痙攣しているのが見える。
「・・べ、別にぃ、僕にはハーレムがあるもんね。
知ってた?僕って拳法部なんだよ?降参するなら今のうちだけど?」
「・・・・・。」
緊張する。こう、何というか女性から応援されながらこんな大舞台で戦うなど初めてである。
いかん。腕がちょっと震えている。
フカヒレとか、普段チキンなのにこんな重圧に耐えていたのか、とちょっと見直した。
『・・・・・赤コーナー!!えーと。は、は、ガンダ〇大野!!』
「ハンサムだ!!!」
「・・・・・・。」
カニの言葉に訂正の声をあげる大野。
今のうちにちょっと落ち着かなければ・・。
『・・・・続いて!!青コーナー!!眠れる獅子!!いつもはおとなしく、地味だが実は誰よりも危険なデンジャラス・ボーイ!!対馬レオオオオオオッ!!』
「ど、どうも・・。」
観客席にいる人たちにぎこちない笑みを浮かべて手を振ると、
歓声がかえってきて、びくり、と体を跳ねさせた。
慣れない。
(えーと。まずは、相手の出方をうかがって―。)
『・・・オ!!おい!!馬鹿レオ!!何ぼーっとしてんだ!!』
「・・・え?」
---顔をあげた瞬間、何か固いものがあごに突き刺さり、世界が暗転した。
がくりと膝を折り、そのまま冷たい地面に倒れ伏した。
慣れない舞台でまったく力を出せないおじさん。
果たして。
ハンサム大野
なんか、なごみルートでちょっかいを出していた奴。
イケメンらしい。
なごみんに手を出したレオに不意打ちをかまされ、
そのあと、スバルにぼこぼこにされた。
悪い奴でも、いい奴でもない。
だって、ただのモブだもの。
姫との距離感
結構変わってきた感じ
実況者、マーベラス蟹沢
時折、竜名館に現れては名(迷)実況を繰り広げるナマモノ。
その隣には幼馴染である犠牲者がいつも連れてこられているとか。
なごみんは裏で滅茶苦茶頑張って料理作っているで。
次回はおじさんの奮闘から。
書いている俺にもどうなるかはわからない。
指に全部任せているから俺のせいじゃないもんネ。
感想くれ。
やる気出るからくれ。
KEY(ドM)