<北郷side>
「は?」
桃香に言われた言葉の意味が、理解できなかった。
「だぁかぁら、この間の会議で話し合ったとおり、ご主人様は、これから、別の、城に、移って、もらうの」
「なんでだよ!?」
会議なんて、鈴々のフェラで聞いてねぇよ。俺が怒鳴り付けると、朱里が一歩前に出た。
「会議でもお話ししましたが、魏や呉とはもう、争うことはありません。今後、最大の敵となるのは、五胡となるでしょう。この蜀は、五胡との戦の際には、最前線となる場所です。
そんな危険な場所にご主人様を置いておくわけにはいきません」
そう言われると、ここが危ないって言うのはわかる。だけど、だからって桃香たちみたいなイイ女を手放すわけにはいかないし、俺専用の娼館とかあるし、恋とかがいるんだから、大丈夫だろ?
「これも、会議でお話ししましたが、ご主人様の為に用意した城とその街には、ご主人様の娼館で働いていた方や、希望者の女性を集めています」
「マ……本当か!?」
「はい。すでに移って頂いています」
「おおおっ!!」
思わず、身を乗り出す。どんな女がいるのか気になって仕方がない。
「あ、そうそう、会議で話したと思うけど、愛紗ちゃんとか、みんなで順番にご主人様のところに行く事になっているからね」
「そうです。すでに、水面下で熾烈な(譲り合いの)順番争いが行われています」
何か話を聞いて、考えてみたら、別に困ることなんてなくないか? だって、みんなが順番に来てくれるってことは、みんなといつでもできないってことだけど、逆に言えば、一人一人と濃厚にできるってことだろう。
だったら、悪くなさそうだな。
「わかったよ。その城に行くよ」
「じゃあ、もう、馬車も用意できているから!」
「はぁ!?」
え? 今日、出発すんの? マジで!?
驚く俺をそっちのけで、猪々子と斗詩に担がれて、馬車の下に連れていかれた。
そこにはすでに月と詠がいた。
「なんか急に、こんなことになっちゃったけど、行こうか」
そう言って二人に手を向けるけど、二人は俺の手を不思議そうに見ている。
「どうしたんだ?」
「どうしたって……もしかして、会議で私たちがあんたの専属めいどを交代するって決まったの、聞いてなかったの!?」
「あ、いや……」
詠の剣幕に圧されて、何とか誤魔化そうとするが、マジかよ。二人は俺についてくるとばかり思ってたのに!
「はぁ……もう、いいわ。新しいめいどが馬車の中で待機しているから」
殴られるかと思ったら、そんなこともなく、馬車へと促された。
扉を開け、中に入ると、そこには、俺の親衛隊の娘と桔梗や紫苑や麗羽みたいな爆乳ではないけれど、愛紗や桃香クラスの巨乳を持ち、将や軍師たちには少し劣るけど十分な美女メイドたちがいた。
「「よろしくお願いいたします、御使い様!」」
気が付いたら、両手が巨乳メイドの巨乳を掴み、チンコに親衛隊の奉仕を受けながら、馬車に乗っていた。
<愛紗side>
ご主人様が、やっと旅立たれた。
ご主人様には、これからも服を作っていただきながら、外界から隔離された城で生きて頂くことになっている。
ご主人様が、旅立たれてしばらくして、私たちは桃香さまに呼ばれて、会議室に集まった。
「私、劉備玄徳は、刃さんと結婚しようと思います!」
皆が集まって開口一番、桃香さまがアホなことを言いだした。誰かが言った桃色髪はアホで淫乱というのは、正しかったということか。
「何を言っているのですか、桃香さま! 刃は、私の副官です。刃のお嫁さんになるのは、私です!!」
「愛紗ちゃんこそ、何言ってんの!?」
何言ってんのとは、なんですか? 刃は私の副官なのだから、公でも私でも私を補佐し、私も補佐する関係になるのは、自然の理というモノなのに。
「鈴々も、お兄ちゃんのお嫁さんになりたいのだ!!」
「ほら、桃香さまが変なことを言うから、鈴々まで、こんなことを言いだしたじゃないですか」
「なんで私のせい!?」
桃香さまが頬を膨らませてこちらをにらんでくる。あざといことしても冷めるだけなのでやめてほしいです。
「刃は、南蛮大王であるみぃのお婿さんになるんだじょ!」
「そうにゃ」
「そうにょ」
「そうにゃん」
南蛮の五人(匹?)は、今日もかわいいけれど、今は黙っていような?
「「「「「ひっ!?」」」」」
「ワシは、これまで通りに相手をしてくれれば、構わん」
「……私には、ここで名乗り出る資格なんてないし」
「私は、刃といられれば、何番でもいいんだが…」
我関せずといった感じの桔梗に、小さくなっている楓。あ……いらしたんですか、白蓮さん。
「月、ここで名乗り出ないと!」
「大丈夫だよ、詠ちゃん。だって私たちは、刃さん専属のめいどなんだから」
(お嫁さんなんかよりも、公私でお傍にいられるめいどの方が、上なので)
ちゃっかりと、自分の地位を確保していたらしいめいどたちは、それ以上を望んでいないようなので置いておこう。
「お姉さまも、刃さんのお嫁さんになりたいってぇ!!」
「なっ!? たんぽぽ、そんなこと言ってないだろう!!」
「なりたくないの?」
「……なりたいです」
「ほらやっぱりぃ!!」
翠は、たんぽぽが余計なことを言わなければ、考慮にも値しないな。だから、蒲公英、黙っていろ。
「刃さんほどの殿方ならば、やっぱり、袁家ほどの名家でなければ、釣り合いませんわ!!」
「もう、没落したも同然ですけどねぇ……」
「麗羽さま、頑張れぇ!」
煩い三人は、もとより眼中にないので、勝手に騒いでいろ。
「恋殿は、参加しないのですか?」
「刃が迷惑するなら、恋はお嫁さんじゃなくてもいい」
「とっても健気なのです! そんな恋殿こそ、お嫁さんにふさわしいのです!!」
せっかく健気なんだから、そのまま健気でいさせておけ。
「璃々には、まだ、お父さんが必要だと思うの」
大丈夫、璃々は元気いっぱいにちゃんと育っているぞ。子供をダシにしようとするんじゃない。
「わ、私たちは最初から刃さん一筋だったんですから、私たちこそ、正妻になる権利があると主張しましゅ!!」
「あわわ、でも、朱里ちゃん、正妻は一人だけだよぉ」
お~い、朱里、はわあわで同盟組もうとして失敗しているぞ。
「桃香さまと刃が、結婚するでいいじゃないか。
そうすれば、閨で桃香さまと刃の二人から……クフフ」
「だよねだよね!」
己の欲望駄々洩れの焔耶の一言に桃香さまが便乗する。
「もう、刃に決めてもらえばいいのでは?」
「それだあああああああああっ!!」(ほぼ全員)
星の案が採用され、刃に誰と結婚するのかと迫ったが、外面的には我々全員、ご主人様を愛していることになっているので、結婚はできないだろうと返され、全員で絶望した。
だから、内々で式を行い、外には明かせないが、全員と結婚したいと刃に言われ、全員の気持ちは一気に振り切れた。
<???>
蜀の武将や軍師たちは、五胡の脅威を考え、蜀に舞い降りた天の御使いを脅威の少ない地に城を作り、そちらへ移した。天の御使いは、その地で様々な服を生み出し、後に服の神として祀られ、多くのデザイナーたちが訪れる聖地となった。
武将や軍師たちは、定期的に天の御使いのいる城へと訪れ、愛を育み、多くの子宝に恵まれた。
だが、近年、劉備玄徳の手記が発見されたのを皮切りに、蜀の主な武将や軍師の手記が発見され、それによると、劉備をはじめ、武将も軍師も天の御使いと閨を共にしたことはなく、子供たちは天の御使いの子ではなく、蜀の守護神とされ、祀られている周倉の子であると記されていた。
その為、天の御使いに、三国最大の勘違い男やら、地上最大の寝取られ男といった不名誉な名で呼ばれるようになった。
これにて、“転生者無双 奪う者と奪わる者”は完結となります。
エロがないのに、来週まで持ち越しとか、どうなんだろうと思い、連投いうという形で投稿しました。
とにかく、エタらないことを目標に書き続け、ついに完結まで持ってこれました。
これもひとえに読んでくださった皆様のおかげです。
ありがとうございました。