夜の帳が下りて、静かな森が帰ってきた。
争いの影はどこにもなく、くぐもった声と物音も終わりを告げた。
「はふー…………えがった、えがった」
裸になったランスがまったりとしていた。背中合わせとなったバーバラの寝息を聞きながら、何をすることもなく時の流れるままに任せる。
(くくく、もう邪魔者はおらんし後はハーレムに連れ帰るだけだな。今は大嫌いらしいがすぐに俺様の魅力にメロメロになるだろう。そうなったらどんなプレイをしようかな。紳士的に恋人っぽいセックスをしてみるか? いやいやそう見せかけて激しく犯すのも……)
そんな身勝手極まる妄想に、ランスは耽っていた。
男にとって抱いた女との未来を夢想するのは至福の時だ。どれだけやっても楽しいし、飽きる事はない。次から次へと見たい景色が頭の中で浮かんでは消えていく。
だから一陣の冷たい風が吹いて肌寒さを感じるまで、時間の経過に気づかなかった。
「……まだ夏なはずなんだがな。ヘルマンは涼しくなるのも早いか」
何にせよまずはアジトに帰ってからだと一人ごち、ランスは自分の服を着ることにした。脱ぎ散らしかした服を着こみ、鎧を装着し、最後に遥か彼方に投げ捨てたカオスを取りに行く。
「はぁーあ。これっぽちも混ぜる気なかったんだな。見せてくれるだけでもええのに」
土壇場で蚊帳の外に追いやられた魔剣は、エロに混ざれない不満を漏らした。
「あれは俺様の女にするからな。お前には一度もやらん」
「すっかりご執心ですこと……ま、多分もう手遅れだけどな」
「はあ?」
どういうことだと問い返そうとして、地が揺れた。
「お、おぉぉ!?」
局地的な地震が、ランス達のいる狭い範囲に発生していた。
誰もが不安定で立っていられないような揺れの中で、地が割れる音が鳴る。
「な、なんだこりゃあ!? いや、前にもあったような……!?」
「どーにも、これが勇者らしいんだよねー。捕まえようとすると逃げるの」
慌てて振り向くと、もうバーバラは割れる大地に吸い込まれつつあった。
完全に意識を失った女体が滑り、生まれ始めてた谷底に飲み込まれていく。
「ふざけるなよ! この程度で俺が逃がすと思っているのか!」
ランスは地を無理矢理蹴りつけ、深い谷底となった亀裂に躊躇なく身を投げた。
並みの人間ならば誰も動けないような振動だったが、ランスならば話は別だ。例えどれだけの底無し穴だろうが、地の果てまで追える。見失わななければ捕らえられると信じてバーバラを追う。
しかし今回の相手はポンコツ勇者ではない。『勇者特性』だった。
「邪魔だ邪魔だ! ええい、なんだこりゃ!?」
まず一瞬前まで開いていた谷間から岩盤が隆起して立ち塞がった。即座にランスアタックで破砕するが、その時には岩盤は幾重にもせり出している。まるで少しでも時間を稼ぐように天災が立ち塞がる。
それでも相手は落ちるしか出来ないはずだと狭くなる地形を無視して斬り壊すが、今度は鉄砲水が際限なく湧き出してきた。どこぞの地下水を『偶然』掘り当ててしまったらしく、亀裂を埋めるように下から猛烈な勢いで射出される。
「がっ…………!?」
どれだけ強靭な肉体があろうが、足に地がつかないタイミングで鉄砲水を受ければ物理的に浮くしかない。
一度押し返されたら後はお察し。濁流に流されて全く身体の身動きが取れないまま元の場所まで戻される。天からエロシーンは終わったんだからもう諦めろと言われているような気がした。
しかしそれで諦めるランスではない。びしょ濡れになっても即座に起き上がり、亀裂に飛び込もうとする。
「くそっ、もう一度だ!」
「心の友、もう遅いから。空見てみ」
「なに言ってんだ。地面に吸い込まれてなんで空を……!?」
いた。
バーバラの裸身が、こことは別の湧き出る鉄砲水に攫われたらしく、宙高く飛んでいた。
そのまま『偶然』超強烈な突風を捕まえたらしく、グングン、グングンと猛烈な勢いでヘルマンの厚い雲に紛れて遠ざかっていく。
「……………………」
「あれ、追えるか?」
流石のランスでも無理だった。
ランスは空を飛べない。目視が出来ない以上どこに落ちるかもわからない。その上さっきのような妨害もあると考えれば、諦めるしかなかった。
ランスは怒りのあまり、魔剣を思いっきり地面に叩きつける。
「ぐへぇっ!?」
「こんなのあるならとっとと言わんか! ボケ魔剣が!」
「いや、説明しようとしたらあんた放り投げてたじゃん! ぐげげぇっ!」
げしげしと魔剣を蹴りつけ、八つ当たりをするランス。
だが何をしようが時は元に戻らない。先刻まで腕の中で可愛い声を漏らしていた勇者は流れ星となり、またもハーレムに加え損ねた。肝心要の油揚げをさらわれたのだ。
「これでまた最初っから捕まえなおしかー! ふざけんなー!」
こうして、ランスはまたも勇者バーバラを取り逃した。
空に走る流れ星を認めると、コーラは口を開いた。
「さて、今日はこのあたりで去りますか」
「え、もうすぐ宴会やるんだよ?」
「仕事があるので」
エールの問いに対しても素気ない。担いでいた食料の入った箱を所定の場所に置く間にも、視線は南の空に注がれている。
「ふーん、じゃあしょうがないね。お仕事がんばってね」
「ええ、ではまた……」
そう言って、コーラは消えた。
エールの傍らにいた長田は首を捻ってしまう。
「なあ、あいつなんだったんだ? こっちでもずっと雑用してたけじゃん」
「なんなんだろうね。仕事って楽しいのかな。良くわかんないや」
「ま、そんなことより祝勝会だな。ハニ飯も手に入ったし、今日は豪勢にやろうぜ!」
「うん、そーだね!」
二人はぱたぱたと山を登り、上へと駆けていく。
あれから、エール達はこの騒動の後始末をしていた。
ランスはどこかに消えて行方不明。恐らくは勇者とのセックスに夢中だと考えられ、指示がない以上は魔王の子達に指揮権が渡る。
エールは戻った後で、戦うよりも面倒な敵――戦後処理と向き合う羽目になった。
特に忙しかったのはミックスとリセットだ。無血の三万降伏を作業として進めるのは尋常ではなく、双方の血気盛んな兵を宥めるのに苦労していた。
この手の交渉ではすぐに日光を抜き放つエールでは役に立つわけもなく、食料の分配作業などの単純労働に回された。捕虜のアキラの方がリセットに接収されて重宝されていた。
戦争行動に必要な糧食の分配、今後の村落の支配と担当、捕虜ヘルマン兵の監視体制の確立、血をみない緩やかな武装解除、魔物使いの処遇……とても一日では片付けきれない膨大な仕事の山に魔王の子達は忙殺された。
そうして日が沈むま駆け回り、様々な指示を出し、働いて――――やっと目途が立ちつつある。
戦争は始めるよりも、止める方が難しいのだとエールは思い知ったが、何にせよ面倒な時間はもう終わりだ。
後は予定通り、待ちに待った祝勝会がある。
「おつかれーーー!」
「うえいうえい、いえーーーい!」
見晴らしの良さが重視され、祝勝会は山上で開かれることとなっていた。
魔法ハウスを設置してそこから料理を運びこみ、大自然のパノラマを楽しむ塩梅だ。既にナギや志津香、シィルといった人間が準備を着々と進めている。
色鮮やかな料理が次々とテーブルに運ばれ、皆の顔は明るい。
「肉良し、野菜よし、ジュースよーし!」
「酒もあるぞー!」
「ナギは酒抜きね。この姿で飲んだら子供達に悪いでしょ」
「ぐっ……お姉さま、いけず」
「私も飲まないから我慢しなさい。エールもまだ始まってないんだから、隙を見てくすねない」
「ぎくっ」
志津香に睨まれて、エールはすごすごと菓子を元の位置に戻した。
ただ、伸び盛り、育ち盛りの少女にとってお預けは辛いものがあるらしく、エールの志津香を見る目がわんわんのようになっている。
「……これで我慢しなさい」
視線に耐え兼ねて、志津香は懐からクッキーを取り出す。途端にエールは華やいだ笑顔を浮かべて寄って来る。
「わーい! 志津香のこういうところ好きー!」
「はぁ……なんだかね……」
エール・モフスは冒険においては末妹ポジなのだが、どちらかと言えば動物に近いのではないかと志津香は思ってしまうのだった。
「はむはむ……あと誰がいないんだっけ?」
「ミックスとリセットと……ウズメだな」
「噂をすれば影の如く! それが理想の忍びでござるよー!」
しゅたっとウズメが現れて、紙飛行機を投げた。
「忍法、紙飛行機の術! これで今日のお仕事は本当に終わり! ばいばいきーん!」
「おー、じゃあ後は……」
「ただいまー! 帰って来たよー!」
「た、ただいま~……」
最後のメンバー、リセットがミックスの手を引いて現れた。
「いやー、ごめんね遅れて! どーしても納得しきれない人たちが何人かいて、中々終わらなかったんだけど、なんとかなりましたー!」
「ね、姉さんタフだわ……クレーム対応って疲れない……?」
「こういうのは慣れもあるから、ミックスちゃんも大変だったねー」
「…………健康な人達が苦手になりそうだったわ」
よしよしと頭を撫でようとして、全く背丈が足りずに後ろに回り込んで背中をさするリセット。そのあまりの可愛さにエールがすり寄っていく。
「はぁぁぁぁぁ~~~~~~♡♡♡♡ お姉ちゃんかわいいぃぃ♡」
「エール、ハウスハウス! あんっ!」
静止しようとした長田が割られて破片が散らばり、すぐに復活して「もーっ! お前はー!」とぽかぽかと殴り返す。いつもの二人の漫才にナギが腹を押さえて笑い、志津香が窘める。家族達の輪の中で、リセットがにこにこと笑っている。
完全に前の冒険の時と同じようなノリだった。
「それじゃ、揃うものも揃ったし相棒が音頭を取るぜ!」
いつのまにやらじゃれ合いが止み、場の中心でエールがなみなみと炭酸水の入ったジョッキを持っていた。皆の視線はエールには注がれていて、このあたりの呼吸というのは実に全員が心得ている感がある。
リーダー稼業がすっかり板についたエールは、満面の笑みを浮かべて声を張り上げる。
「みんなお疲れ! 今回の戦いはボクが敵の大将を捕らえていつも通りの大勝利だ! だから今日はボクの大将軍就任を祝して、家族達の再開を祝して盛大に食べて飲もうか!」
「待っていましたー!」「いいぞー!」「その大将軍ってなんなんだよー!」
「それじゃ、カンパーイ!!」
「「「カンパーイ!!!」」」
グラスとジョッキが打ち鳴らされ、勝利者達の宴が始まった。
まんが肉や握り飯のような腹持ちのいいものがまず数を減らし、明るい喧噪の中に消えていく。
「そうだ、お姉ちゃんの冒険の話も聞かせて!」
「そうだねえ、中々見るものが多かったかな。コサックは凄く様変わりしてて数日じゃ全部周りきれなかったよ」
「なんでこの人首都に行けたんだ!? いや、この感じだと思いっきり観光してるぞ!」
「案内してたでござるよ、にんにん」
「姉さん……私には散々危ないって念を押してたのに……」
「動くとなったらかなりお転婆なんだよねー。興味のあるもの全部に首突っ込んでた」
「こっちは疲れたわ……」
魔法の灯に照らし出された人の輪はとても眩しかった。これで戦争が始めるとは思えないような雰囲気だ。
だが、火種は下で燻っている。
眼下の闇は魔物兵に満ちていて、天幕内の魔物将軍は進軍計画を練っていた。降伏した兵士達は懐疑の目で魔物兵を見ていて、将軍は中隊長達と今も激論を交わしている。
今はいいが、何かを間違えればすぐに血が流れるだけの敵意が渦巻いていた。
「なーーにーーー!? アキラを逃がしただとーーーー!」
「ごめんなさいね、ランス君。大先輩だし色々世話になったし、頼まれちゃったら逆らえないの」
「ぐぬぬ……完全にただ働きかー! クソッタレがーーーー!」
何より、総大将であるランスはこの展開にちっとも納得していなかった。
戦争が始まる。人間魔物双方の生命を燃やし、我欲に満ちた男が全てを手にするべく動き出す。
魔王の子達は、この戦争で何を為していくのだろうか。
ヘルマンは冷たく厳しい土地だが、水源にはそれほど困らない。
基本的には枯れて作物が育ちにくい土地なのだが、湖ならば各地に点在する。山岳地帯の雪解け水を受けて自然に出来たものもあるが、何故ここにあるのかと学者が首を傾げたくなるような立地条件のものもあった。
これは神の御心によるものだと言う者もいたが、なんにせよ井戸や湖のお陰でヘルマン人は真水に関しては不自由しないで済んでいる。
代わりに痩せた国土で徹底的に悩まされた。基本的にヘルマンはごく一部の例外を除いて荒野ばかりだ。
そうなれば残った痩せた土地で食物を辛抱強く育てるしかない。ヘルマン地方の人々は昔から食に関しては悲惨で腹を空かせた。代わりに戦いに使える鉱物資源は山と出る。衣食住は最低限のラインが確保されているから、為政者が無能でない限り人口はすぐに増えてくれる。
総括すると、これら全てが神の御心とやらならば『最低限の食と水はやるが、後は奪え』と言っているような地域が、ヘルマン地方だった。
そんな数多く存在するヘルマンの湖の一つ、ワビ湖に話は飛ぶ。
ワビ湖はボルゴZとログBの中間地点にある湖だ。バラオ山脈と周囲を囲む丘で二段構えになった山脈の景色は美しく、冒険者が訪れると思わず足を止めるような場所だった。
今夜もその景観は素晴らしい。雲の間から透ける星々に魅了され、この世界の美しさを堪能するには相応しい場所と言えるだろう。
湖にぷかぷかと浮かんでいる、裸のどざえもんがいなければ。
「……………………はは、こんなになっても生きてるのね」
水死体が喋った。というかポンコツ勇者のバーバラだった。
流木にしがみついて力無く体を預けている。高空から湖に
「あー……負けた、負けた。ははは……」
バーバラは乾いた笑いを漏らす。
朝には東ヘルマンの最精鋭三万を従え、リセット達魔王の子に囲まれて魔王退治と意気込んてたのだ。それがどうだ。
結果は身一つしか残らずに負け、自分一人だけ逃げおおせてしまった。
ここまで完璧に負ければ笑うしかなかった。
「いやー、もうこれどうしよっか。はは、服どうしよっかなー……」
身体はボロボロであちこち痛い。金はない。持ち物もない。おまけに犯された。
全てを無くすといっそもう清々しくなるものだ。現実逃避で景色が綺麗だなとかそんな考えが頭に浮かんで、暫く眺めてみたりする。実に美しい。ああ綺麗。ずっと眺めていたい。
それでも現実逃避ばかりではいられない。腹は減るし体は冷えていく。ゆっくりとバーバラは湖を泳いで上がった。
「誰もいないのが幸いね……ふふ、誰もいない。今朝はあんなにいたのに……誰も……」
孤独な少女の独白は、やけに遠くまで響いた。
今のバーバラは一人ぼっちだ。誰も見ていないから裸身を晒して伸びをしても問題ない。
そうして、凪となった心で周囲を見回すと。
光り輝く剣が、すぐ傍に突き刺さっていた。
「…………なんでここにあるの」
エスクードソード、勇者の剣。
エールとの敗北時に手放し、ランスとの時にはもうなかった剣が、すぐ近くにある。
「そりゃ私も信じられない飛び方したけど……これもついでに飛んでたってわけ?」
バーバラが柄に手をかけると羽毛のような軽さで抜け、しっかりと手に馴染む。握り込むと主の求めに応えるように、淡く光った。
「あのねぇ……見てりゃわかったでしょうけど、勇者なんてやらないからね。私はお金稼ぐためにあんたを利用してるだけ。ただの冒険者だから」
エスクードソードは何も答えない。
元々意思がないため何を言ってもバーバラの独り言だ。焼きが回ったかと首を振る。
「はぁ、勇者特性ってほんっと駄目ね。裸一つに剣くれたって大して役に立たないわよ。それよか安物でも服の方がよっぽど……」
その時、後ろから声がした。
「おや、じゃあ元の装備はいらないんですか」
「ひゃっ、ひゃあああああああああっ!?」
慌ててバーバラが飛び退くと、コーラが立っていた。影のように現れる従者だが、こういう時は心臓に悪い。
「こ、コーラ、いつの間に……!?」
「たった今ですよ。流石に時間がかかりましたね」
コーラは背中の大荷物を降ろすと、次々と荷物を投げつける。
「衣服、替えの下着、冒険者鞄、鞘、その他装備……恐らく抜けはないと思いますが、何か他に大事なものはありますか?」
「…………探してきてくれたの?」
「まあ、従者なので。あれがないとゴネられて時間浪費しても勿体ないですし」
「え、ええと……あの……」
何かを言いたげな勇者を見て、コーラは肩を竦めた。
「まったく、実に無様でしたよ。同格同士だとあんな腰の引けたやる気のない戦いになるんですね。欠伸したくなるような見世物でした。交尾の時の方がよっぽど熱心だったんじゃないですか」
「素直に礼を言おうとした私が馬鹿だったわ」
バーバラは溜息を吐くと、自分の下着を拾い上げて着替えに入った。
「コーラがここにいるなら、アキラはどうしたの?」
「捕まってましたけど、あの程度ならいつでも抜けれるから心配するだけ無駄です。『可哀想な主様。傷ついた心を暖かい食事と柔らかい寝室と僕のテクニックで癒して差し上げなくては』とか呟いてましたし、街に戻れば顔を出すんじゃないですか」
「最後のは絶対不要ね。ランスのアジトに置いて来た人達はどうなった?」
「魔王の子達は仲良くやってましたよ。二つの軍隊は緊張状態ですが、双方命令を律儀に守っているから衝突は起きていません。勿体ないですねー」
「そこでなんでそんな感想が出て来るのよ……」
これまでも従者と勇者の会話は何度もあったが、価値観が違い過ぎて噛み合わない。事務的な報告に皮肉と毒舌がついて回るのでバーバラは頭が痛くなる。それでも時間潰しにはなる。
着替えが終わる頃を見計らって、コーラがいつもの言葉を吐いた。
「それで、次はどうしますか。バーバラ」
「…………」
バーバラはじっとコーラを眺めた。
従者は何も変わらない。
負けてもバーバラについてきた。裸一貫で放り出されても、剣と従者はついて来る。
「……ログBあたりで美味しい食事でも貰ってゆっくり寝ましょうか。もうなんか疲れた。考えるのは後でいいわ」
「やれやれ、どこまでもだらしない勇者ですね。戦争が始まるのに」
「うっさい。私は冒険者だって言ってるでしょ。こんなの荷が重すぎるのよ」
バーバラが前に進み、従者が後を追う。
二人の旅はまだまだ続く。
戦況報告
RA15年9月7日
ランスの包囲作戦が発動。伏兵の魔軍四万に包囲されて精鋭三万が無条件降伏。
勇者バーバラは犯されて逃げ出した。
ランス盗賊団に志津香、リセット、ナギが加入。
東ヘルマン 300000(-30000)
ランス盗賊団 41000(援軍が追加されました)
あれ、楽勝から一気に変わったぞ。
盗賊団のアジトはこれで終わり。次の場所に行きます。
時間かかって申し訳ない……。