Fate blackattention 作:ギルギルマシーン
誰でも魔術が使える。使えて当たり前の世界に入り込んだアオトのお話。
レイシフトで特異点に向かう際、何らかの外的干渉でパラレルワールドに来てしまった俺とマスター。
仕方なく近くの村を拠点に、情報収集をしていた。
「マスター、帰ったぞ」「お帰りアオト。お疲れ様」
早速今日も情報収集、カルデアとの通信は回復しない。
情報
遠くの地で魔力の暴走による爆発
2日後に聖杯をかけた50人抜きのコロシアム
これは参加するっきゃない!と2日後
「今日お前あれ出るのか?」「あれって?」
「50人抜きだよ。今までクリア出来た人は4人しかいないんだとさ、それに今回はクリア出来た4人が全員敵って話だからな…」
野次の言葉もたまには役立つ。それも次の間
エントリーでの受付時、この場の二人以外が驚愕する事となる。
「魔力の属性を教えてください。」
「属性?あぁ…えっと、無属性で」「はい?」
「無属性ですよ無属性」「…かしこまりました」
無属性、この世界では5大元素 火、水、土、風、雷
これが基本的な元素とされているが、もう1つ、無の括りが存在する。
俺はそれに適していただけの事なのだが。
コロシアムの控え室では猛者達が準備しているはずなのだが…誰もいなかった。
準備が終わり会場に出ると、沸き上がる歓声が耳を貫いた。マスターはよくわからない眼鏡をかけた青年と一緒にいる。最悪令呪があるのでマスターの心配はしなくて良さそうだ。
実況に意気込みを頼まれたので、段上に上がる。
「坊主、そんなヘロヘロの体で大丈夫か~?」
訂正、やっぱり野次はうざい。
深呼吸し、思い付いた言葉を口に出す。
「今回の50人抜き、俺は踏み台としか思ってません
四人しかクリア出来なかったらしいけど、5人目の座は諦めてくださいな。そんじゃ。」
野次の沸点を軽く刺激した所で、1つ気になった事があった。それはある資料での事。
〔無属性・投影または創成の注意〕
この世界では、無属性からは魔力粒子が出ないと言った特徴がある。しかし、投影も創成も魔力量が少なければ使いこなせない。より理想的に作るには魔力が必要不可欠なのだが、欠点がある。
仮に好きなように武器を作れたとしても、能力を付ければリスクを背負う。
1発で敵を倒せる。そんな能力を付けると
1発で倒される。なんて事も覚悟しなければいけない。
つまり、創成と投影が合わさった我流投影はかなり武器を創り選ばなければいけない。
まあでもこの程度のリスク、無くては話にならないが。
『さて参りましょう!第一試合、貴族のマルク選手!』
実況の声でマルクと呼ばれた魔導書を持った少年が来た。
「マルク、彼は貴族の間では有名な火の使い手だね」
マスターの隣の眼鏡、解説役だったのか。
「君みたいな庶民が…僕の火の魔法で燃えるんだ、光栄に思いなよ。」「…チッ」
「遺言はそれだけか、逃げるなら今の内だぜ。貴族と聞いたからには生かして返す自信は無いぞ。」
最近習得した技術、右手に剣の柄をイメージし、左腕から引き抜くように投影する。抜刀の概念があるかは知らないが、そんな風に大刀を構える。
今、戦いの火蓋が切って落とされた。