ワルキューレ奇行 作:√ワルキューレ
「特に問題はないな」
とスカディは言った。
目の前にいる小柄な少女――――量産個体のラグズに対してである。
裸になったラグズは、二度に渡るヴィズルとの交わりによって生じた不具合をスカディに報告に来たのである。ワルキューレの使命は勇士の魂をヴァルハラに運び、ラグナロクを迎えるまで勇士の接待をすることだ。
ラグナロクを言葉でしか知らない量産型ワルキューレであっても、その基本機能は継承している。
この北欧に於いて唯一の勇士であるヴィズルの性欲を受け止める器として、身体を使うことは至極当然のことと思えたが、その際ラグズを襲ったのは、自分でも制御できない肉欲であった。それを、ラグズは肉体の不具合と捉えた。
「問題ない? しかし、この身体は勇士様との性交の際に妙な昂ぶりを起こしております。詳細は不明ですが、これまでの任務では生じなかった不具合です」
「それは不具合ではないのだ。もとからある機能故、気にするな。むしろわたしは喜ばしいぞ」
なぜ、この機能不全が喜ばしいのかラグズには分からなかった。
ラグズという個体名を与えられたとはいえ、彼女は数ある量産型のうちの一騎に過ぎない。他の量産型と同じ機能を備え、同じように形作られたにも関わらず、他と異なる機能を発露するのであれば、それは不具合も同然ではないのか。
しかし、スカディはこの不具合を修正することはなく、むしろ好意的に捉えてすらいた。
ラグズは、主にそのように判断されたので、理解はできないものの、そういうものだと受け入れた。粛々と主に従うのがワルキューレの性質である。
とりわけ量産型ワルキューレは、神や人のように思考しない。与えられた任務を忠実にこなすだけの道具である。
「どれ、上手い具合に刻まれただろう」
そんなラグズに歩み寄ったスカディは、彼女の下腹部を撫でた。
ラグズの鼠径部には薄らと文様が浮かんでいる。ラグズはこれをルーン魔術を応用した契約魔術の一種であると見た。
「名付けて愛のルーンと言ったところかな」
「愛のルーン? このような形状のルーンに覚えはありませんが」
「それはそうだろう。わたしのオリジナルだからな」
さらっとそう言ってのけるスカディ。
三千年もの間、玉座にあり続けた神だ。既存の原初のルーンを基にして、新たな魔術を考案していても不思議ではない。
「このルーンの効果は?」
「それは、その身で体験してみるのが一番だろう。一応、問題はないはずだ。プロトタイプの不都合も克服済みだからな」
スカディは、自分の編み上げた新しい魔術のできばえに感心するように何度も頷いてみせる。
刻まれたラグズにも、変化は特にない。薄らと左右対称の翼を広げたハート型の紋様が浮かんでいる。
「ん、そういえば、オルトリンデにもこのルーンを教えてやらねば。あれにはプロトタイプしか渡していなかったからな」
統率個体オルトリンデ。三千年前から現代まで生き残った三騎のワルキューレの一騎であり、最も若い個体である。
スルーズやヒルドとは異なる形で感情を育んできたオルトリンデには、この愛のルーンを賜わしてやろうと思うのだ。
■
強制終了からの再起動開始。
意識覚醒に不備なし。
姉妹との同期不可。
運動機能に障害あり。外部からの拘束を受けているものと確定。
「……て、あれ?」
意識の浮上と共に、ヒルドは自分の置かれている状況を即座に理解した。そして、その上でそこに至る経緯が分からず、脳裏に無数のクエスチョンマークを浮かべた。
確か、自分はヴィズルとセックスをしていて、そこにオルトリンデがやってきたので一緒にしようと誘ったのではなかったか。そして、オルトリンデが同意して、二人でヴィズルの相手をしようとした――――ヒルドの記憶はそこで途切れていた。
眼前には粉雪のように透明感のある肌を惜しげもなく曝した黒髪の妹の背中が見える。綺麗な形をしたお尻が上下に激しく動いていて、その下で寝そべるヴィズルのペニスにむしゃぶりついている。
オルトリンデがヴィズルと結合している、というのは見れば分かる。
冷静沈着な末の妹の、あられもない乱れた姿は希少だし、聞こえてくる淫らな喘ぎ声は、本当にオルトリンデの口から出ているのかと疑ってしまうのだが、その声を聞き間違えることはない。
ずちゅずちゅとねちっこい水音を立てながら、オルトリンデはヴィズルと事を構えている。
「……な、なんじゃこりゃーーーー!?」
ガタンと音がする。ヒルドが立ち上がろうとして、無理矢理その行動を阻害された音である。
ヒルドはイスに座っていた。より厳密に言えば、縛り付けられていた。ワルキューレの力を拘束できる鎖も縄も、この世界には存在しないが、それが原初のルーンに由来するものであれば話は別だ。ヒルドは自分を縛り付ける氷の縄が高度なルーンによるものとすぐに看破した。
もがけども抜け出せそうにない。オルトリンデがこのルーンを刻んだのだとすれば、解呪は相当に困難だ。
ワルキューレの個体能力に大きな違いはない。というか、そもそも同一スペックなので、魔術師としても同格である。となれば、必然的に先手を取ったほうが有利になる。
完全に後手に回ったヒルドには、逆転の目はないといっても過言ではなかった。
「ちょっと、オルトリンデ!? これ、どういうことかな!?」
「……ヒルド、目が覚めましたか。ん、ぁ……あまり、動くと倒れるから危ないです……ん、ふう、ぁ。そろそろだとは、ん、思ってました……んぁ……んん……」
オルトリンデはヴィズルと繋がったまま、背後のヒルドを見遣った。
「あのー、あたし、何で縛られてるの?」
「それは……なんででしょう」
「ちょっと!?」
困り顔のオルトリンデは、首を傾げる。
「ヒルドを縛ったのは、わたしです。昏睡のルーンで眠らせたのも……でも、理由を聞かれると、上手く言葉にできません。ん……はあ……んん」
オルトリンデはヒルドとヴィズルが繋がっているのを見た時、言葉にできない不可解な思いに駆られたのだ。三千年以上の年月を重ねながらも変わる事のなかった精神性が、ここで軋んだ。他と共有されることのない、微かな揺らぎは、ヒルドの背に昏睡のルーンを刻み、ヴィズルから引き離してイスに縛り付けるという奇行となって現れたのである。
「何それ? どういうこと?」
「もうちょっと、待ってください。これが、終わったら、それ、解くので……ふう、ん♡ はあ、ん、んん……あふ、ぅ、んん、はあ……」
熱い吐息を漏らしながら、ヴィズルを求めるオルトリンデ。
白鳥礼装すら傍らに放り出して、衣服を脱ぎ捨てて、傷一つない綺麗な裸体を曝している。
小さな身体が跳ね上げられて、大きなペニスを膣に叩き込まれている。
愛液と精液に汚れた陰茎が妖しくぬめっていて、オルトリンデの膣内から出たり入ったりしている。その光景をヒルドはまざまざと見せ付けられることいなった。
「はあ、はあ、はあ、んああ♡ あふ、んあ、はあ……ヴィズル、ヴィズルぅ……はあ、ん、あん♡ ふう、ん、あああぁ♡」
オルトリンデの温かい膣肉はふわりとしつつ、しっかりと締め付けてくる名器である。何度交わろうと飽きることのないそれを、ヴィズルのペニスをもう何百回と貫いてきた。
「ん、ふう、あふ、ん、はあ、はあ、はあ、はあ……ん、ふう、んん、あふっ……はあ、はあ、ん、ちゅっ、れろ……」
オルトリンデは、上体を起こしたヴィズルの首に手を回して密着し、激しい口付けを求めた。
「ふ、ん、ちゅ……ん、んん、れろぉ……はあ、はあ、んんん! ちゅ、れろ、ふう、ぁ、ん、ちゅ……!」
舌と舌が互いに互いを求めて絡み合う。
自分の舌を使って相手の舌を犯しているかのような激しさで、ヴィズルとオルトリンデはキスをしている。
そんな光景を間近で見せ付けられて、参ってしまうのはヒルドである。
獣のように交じり合う二人と同じ空間にいながら、裸に剥かれた状態で身動きが取れないようにされているのだ。
目にも耳にも鼻にも毒だ。
目を閉じてもオルトリンデの喘ぎ声もギシギシというベッドの軋む音も聞こえてくる。
男と女のいやらしい臭いが、部屋中に充満している。ヒルドとオルトリンデがぶっ通しでヴィズルと交わったからだ。
(あのオルトリンデが、あんな顔するなんて……いいなぁ、すごく気持ちよさそう)
ついさっきまではヒルドがオルトリンデのいるところにいたのだ。
ヴィズルとするのは初めてだったが、とてもよかった。
(うーずるい、オルトリンデばかりあんなにしてもらって……あたしもけっこうしたけど、でも、あんなすごいの……)
オルトリンデから出入りするヴィズルのペニスが気になって仕方がない。体液に濡れててらてらと鈍く光る陰茎が、堪らなく魅力的に見えた。
(三千年ぶりの勇士なのに、オルトリンデだけで独占するなんて、そんなのダメだよぉ……うぅ、あそこが切ない)
幼い顔立ちを色香の漂う淫蕩な表情に歪めたオルトリンデが快楽を貪っている。
それをまざまざと見せ付けられて、ヒルドは生唾を飲んだ。
「それ、いつ終わるの……」
ヒルドは小さな声で呟く。
オルトリンデは腰を振っている。上下に叩き付けるように動かしたかと思えば、根元までペニスを咥え込んで、腰を捻るように動かす。
(ああ、それ、角度変わって気持ちイイんだよねー)
何て、トロ顔を浮かべるオルトリンデの気持ちがよく分かるヒルドは他人事のように思う。
ヒルドは男ではないし、オルトリンデと交わったこともないが、ヴィズルにとってもオルトリンデの膣は相当に気持ちイイのだろう。
何度も射精して、オルトリンデの膣を精が満たしているのが見て取れる。
通常の男ならば、一回か二回射精すればしばらくは打ち止めだが、ヴィズルはかなりの性豪だ。ヒルドとオルトリンデを何時間も抱き続けて一向に衰える様子がない。
ヴァルハラに集った勇士ならば、これくらいできて当然ではある。
「やっと、ルーンが解けたぞ」
と、声を発したのはヴィズルだった。
「う、あ……ヴィズル。んん、ぅ!」
ヴィズルの腰が跳ね上がったオルトリンデを突き上げた。
「急にルーンで縛ってきたから何事かと思ったぞ。ヒルドまであんなにして、どういうつもりだ?」
オルトリンデはヴィズルもルーンで拘束していたのである。
オーディン直伝の原初のルーンは、ヴィズルをして脱出困難な強度だった。
もっとも、強引な解呪をすればどうとでもなったが、オルトリンデへのフィードバックを考えて、順当な方法での解呪を優先していた。その結果、こうしてオルトリンデに執拗に絞られ続けることになったが、それは勇士として幸運なことだ。特に気にしていない。
しかしながら、仮にもオーディンによって作られた神造兵装にも等しい勇士が、ワルキューレに逆レイプ染みたセックスをされるというのはいただけない。
よって、そろそろ反撃に出なければならない頃合であった。
ヴィズルは自由を取り戻した両手でオルトリンデの尻肉をがっしりと掴むと、腰の動きと連動させて膣深くにペニスを押し込んだ。
「あふっ……あ、んああっ!」
オルトリンデの背中に電流が走る。
突き上げられるペニスが膣奥を抉る。
鋭く勢いのある突き上げが、肉の快楽を急上昇させた。
「ふあ、あふ、んんっ……あ、あ、あ、あ、ん、ふうあ、あ、あ、あ、んん、ふう、あ、ヴィズル……ひゃん♡ ふ、んふ、ご、めんなさい……あ、んあ、はあ、ヴィズルがヒルドと、ん、ずっと、して、た、から……はふ、んあ、わたしも、ん、あ、あ、あ、ふぐぅ♡」
奥歯を噛み締めて、オルトリンデはぶるぶると震える。
「ヒルドとしてて、妬いたのか?」
「わか、分かりません。でも、はあ、はあ……ヒルドだけ、じゃなくて、わたしも、ん、もっと、したい、は――――あ、ん、ぅふうぅぅ……♡」
オルトリンデ自身、自分の感情の起伏に戸惑っている。ワルキューレには本来備わっていないはずの独自の感情は、システム上のバグと言っても過言ではない。通常ならば、容認しない変化ではある。
「はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、んああ、はあ、気持ち、イイ……ヴィズルのが、わたしに、こんなぁ♡ はあ、ん、精子、またいっぱい、出してください……もっと、愛して……はあ、あ、ん、ふうううぅ♡」
ぐりぐりと腰を回してペニスに膣圧を加える。
もう何時間も繋がり続けていて、オルトリンデの膣道はヴィズルのペニスの形を覚え込んでいるようでもあった。
「きゃん……」
オルトリンデは突然にベッド上に投げ出される。ヴィズルが急に体位を変えたためだ。オルトリンデの背後を取ったヴィズルは、そのまま四つんばいになったオルトリンデの膣にペニスを押し込む。
「ん――――んんんんんんんんッ!」
搾り出すような声を漏らしたオルトリンデは、しかし、苦しげな様子はなく、むしろ恍惚に蕩けているようだった。
「あっ、あっ、あっ、あっ、んあ、あ、あ、奥、届く、ん、ふう、あひっ、んん♡」
「勝手なことをしてくれたオルトリンデに、オシオキだ」
「あふぅ♡ あ、あん♡ あ、ご、めんなさい♡ はあ、んあ、あ、あん、あふ、んん、あふぅ♡ あ、あ、あ、ああぅ……んあ、あ、ああ、気持ち、イイです。あ、あ、ヴィズルの、オシオキ……ふぐ、う……んへぁ♡」
オルトリンデをバックから付き捲るヴィズル。
一転して攻められる立場になったオルトリンデは、だらしなく淫蕩な表情を浮かべてヴィズルを受け入れている。
「う、ぁ……」
(本当に、あれがオルトリンデ? あ、あんな、すごい……ヴィズルの太いのがあんなに激しく……あんな勇士チンポにあんな風に目茶苦茶にされたら、あたし……)
子宮がきゅんとしてしまう。
妹の痴態を見せ付けられて、それを自分と重ねてしまう。
「あ、な、何これ……」
急に昂ぶった身体。
ヒルドは自分の下腹部に視線を落とすと、そこには見たことのない紋様を浮かび上がっていた。ルーン魔術の系統だということしか分からないが、これが魔力を放ち、ヒルドの発情を誘っているようであった。
「お、オルトリンデ。これ、あたしに何かした?」
「それ、は……スカディ様から戴いた、愛のルーン、です。ん、ふう、ああん♡」
「あ、愛のルーン? なにそれ、聞いたことない、あっ」
快感が競りあがってくる感覚にヒルドは小さく呻く。
「スカディ様が開発された、新しい魔術、だそうです。先日、使い捨てのそれをいただきました……愛を確かめるときに使うのだと、ん、ふう……ヒルドのほうが、必要、だと、んんん!」
話しながらオルトリンデはイっている。
その姿を見て、ヒルドもまた快感を得ている。
「さ、触ってもいないのに……これぇ……う、うううっ」
ヒルドに刻まれたそれは、かなり強烈なルーンだった。
発情を促す効果があると思しい愛のルーンは、縛られて自慰もできないヒルドの身体に一方的に快楽を与え続けている。
(ルーンの存在を自覚した瞬間から一気に来たっ……ぞくぞくする、あそこが熱い、今すぐに掻き回したいぃぃぃ♡)
ヒルドの秘所からは蜜が止めどなく流れ出ていてイスを湿らせている。
「愛、なんて、一番ダメなヤツ。ブリュンヒルデお姉様のことで、分かってるのにっ……あ、あ、ああ♡」
はあはあ、とヒルドは息を荒げる。
思い出すのはオーディンの最高傑作にして、ワルキューレの希望の星であった長姉ブリュンヒルデの失墜だ。
ブリュンヒルデが人間の勇士を愛し、狂ったが故に、あの光り輝くワルキューレは神性を剥奪され、人のように堕ち、そして破滅したのだ。
「はう、ん、あん、はあぁ、ふう、んん、あん、あ、あ、あ、あ、ああぁ」
オルトリンデとヴィズルの立場が逆転している。
オルトリンデは完全にヴィズルに組み敷かれて、抽送を受けている。何度も何度も突きこまれ、彼女の両足はヴィズルの腰に絡みついて、より深い挿入を求めていた。
「あぁ、んああ、ふあああっ……あふぅあ、あ、あ、あああ、あ、あ、あ、い、イクっ、んあ、あ、ん、んいいぃぃいい♡」
引きつったような嬌声で、オルトリンデは果てた。ヴィズルが秘所からペニスを引き抜くと、どろりと白い粘液が結合部から溢れ出す。
「うわぁ、ヴィズル……すごい。はあ、はあ……」
ヒルドは身を乗り出すように、果てて前後不覚に陥ったオルトリンデと精を吐き出して尚有り余る精力を有するヴィズルを見つめていた。
(あの、ヴィズルのが来たら、あたしほんとにヤバイかも。愛なんて、絶対ダメなのに、あんなの見せられたら……)
「ね、ねえ、ヴィズル。その、それ……オルトリンデ終わったら、その、次、次、して、ね?」
ダメだと分かっていながら、欲求を止めることができない。
ヒルドは興奮気味にヴィズルに嘆願した。
「愛のルーン」が脈打つような気がする。どうにもならない疼きは子宮にまで届いている。ヒルドの女の部分が、男を受け入れたがって仕方がない。
「分かった。そうまで言うのなら、また相手をさせてもらう」
ヴィズルは立ち上がって、ヒルドに向かう。
オルトリンデと交わる前はずっとヒルドと繋がっていた。セックスに耽ってばかりだったので、時間の感覚が失われてしまっているが、そう前の話ではない。
改めてヒルドの前に立つ。ヴィズルのペニスは、衰えることなく天を突いている。
「はあ、はあ、はあ……ヴィズルの、まだ、元気」
間近で見ているだけでキュンキュンする。
「この、オルトリンデのルーンのせいなんだから……はあ、はあ、だから、これは、別、別だから。はあ、愛なんかじゃなくて、はあ、はあ、早くぅ♡」
辛抱堪らないとばかりにヒルドはもじもじとしている。止めどなく溢れる愛液が、彼女の身体が如何に発情しているのかを表している。
「解呪なんかいらないからっ、このままでいいから、ね? ね?」
オルトリンデの拘束のルーンを解こうとしているヴィズルにヒルドは言う。無理矢理、斬って捨ててもよいのだが、ヒルドの柔肌を傷付けてはいけないと丁寧な解呪を試みていたヴィズルだったが、彼女の発情状態はその僅かの手間すら惜しむほどだったのだろう。
「分かった。なら、このまま挿入してやる」
「えへへ、よろしくぅ」
まるで、お気に入りの玩具を手にレジに並ぶ子どものようにヒルドは無邪気な笑みを浮かべる。
そんなヒルドの秘所に、ヴィズルは凶悪なペニスを押し当てる。
(あ、あ、あ、来ちゃう。ヴィズルの剣が、あたしの膣内にっ。あんなにガチガチになって、あたしを屈服させようとしてるっ)
一瞬先にまで迫った危機にヒルドは堪らなく興奮していた。
堕落への嫌悪と誘惑がヒルドの内心に渦巻いている。
そして、そんなヒルドの葛藤を知ってか知らずか、ヴィズルはヒルドの十分に潤った膣内にペニスを侵入させた。
「あっ、あっ、あああああああああああああああああ♡」
ヒルドは、想像を超える快感にショートしそうになった。
溜まりに溜まった欲求が炸裂したかに思えた。
膣内に挿入されたペニスが、媚肉を穿ち、押し広げて来る。あっという間に奥に到達し、さらにその先まで進もうとしている。
「お、奥、奥に来てるっ、あ、あはっ……何これ、すごい♡ はあぁぁ♡ あ、オルトリンデとヴィズルの魔力、感じるよぉ♡」
ペニスに付着した体液がヒルドの中で溶け合っている。愛しい妹と勇士の魔力の残滓が自分の中で混ざり合っているようだった。
「ふう、動くぞ」
「んい♡ い、いひぃっ♡ あ、あ、あ、あふっ、はあっ、はあ、んんっ」
ゆっくりとヴィズルは拘束されたままのヒルドを犯し始める。同時に拘束のルーンの解除も試みる。ヒルドの望みどおり即座の解呪は断念したが、このままでは抱きにくい。ヒルドを満足させつつ、彼女の解放を進める。
「あん、あん、あん、んああ、あああああっ。これ、イイ、さすが、ヴィズルの……ふぐっ、はあ、あたしの中、ヴィズルでいっぱいだよぉ♡」
念願の挿入を叶えられて、ヒルドはすっかり舞い上がってしまった。
この僅かの抽送で、軽く絶頂を迎えているくらいだ。
(ほんとのほんとにヤバイヤツっ。子宮が下りてくるのが分かっちゃう。愛、愛、愛なんて、愛なんていらない、のにっ。気持ちイイだけで、いいのに……これ、もっと欲しいよぉ♡)
オルトリンデに負けず劣らずのだらしない淫蕩な表情で、ヒルドは感慨に耽る。
堕落の誘惑が脳裏を過ぎった。
ペニスが抜けそうになるたびに、ギリギリの理性が自分を繋ぎ止めるが、子宮口を突かれるとそれも吹っ飛んでしまう。
「ふひっ、はあ、あはぁ♡ 奥、奥だめなのぉ♡ あ、あ、やめへぇ、何も、考えられなくなるからぁ、は、んあ、あ、あ、あ、それ、好きになっちゃう、からぁ♡」
「好きになっていいんじゃないか? 何かダメなのか?」
「ダメ、ダメだよぉ、だってワルキューレは、みんなのもので、それが、一人の勇士に執着するなんて、ダメなんだから、はあ、ああん♡ 気持ちイイだけで済ませないと、入れ込むのは、んん、ふうぅ、んいい♡ やっぱ、それ、気持ちイイよお♡」
「分かったぞ。ヒルドの好み」
ずん、と子宮口まで突いてから、すぐに抜かないでそのまま奥に捻じ込むように腰を押し付ける。そうすると、ヒルドの膣内は悲鳴を上げるようにのたうって、陰茎をぎゅうぎゅうに締めてくる。
「んひいいいいいいいい♡」
ヒルドが背中を反らして善がった。
「あー♡ あー♡ あー♡ あー♡」
まるで赤ちゃんみたいに媚びた声で鳴く。
ぐりぐり、と子宮に捻じ込むようにペニスを押し付けていくと、ヒルドの膣肉が悦びに湧き立った。そして、それは同時に苦痛とも思える強烈な快感をヒルドにもたらすことになる。
「ひぃ、――――あ、ああん♡ や、やだぁ、あ、また、イグっ、んひいいいい♡」
(昂ぶって、昂ぶったまま全然戻って来れないっ。頭が溶ける、変になるっ……!)
ずちゅずちゅと粘液を滴らせて抽送が続けられる。内側から与えられる快感は、ヒルドの許容量をとうに超えたものとなっていた。
「あ、はあ、んあ、あ、あああ♡ きも、気持ちイイ♡ もう、これ、ダメぇ♡ はあ、はあ、はあ、ん、ふう、ああ、ダメなのぉ、ブリュンヒルデお姉様みたいに、なっちゃ、あ、あ、ああ♡ ヴィズルのチンポ、いいのおぉ♡」
ぶんぶんと頭を振って理性を保とうとするヒルドだったが、口を突いて出るのは情けない嬌声と男に媚びて快感を求める言葉である。
「これは、ルーンの所為、オルトリンデの、ルーンの所為なんだから」
ヒルドは嬉しそうに相好を崩しながら、快楽に言葉上では抗ってみせる。
鼠径部に刻まれた愛のルーンから、ヒルドは快感を得ていると言う。それが、どんな代物か、ヴィズルの理解は及ばない。
それならそれで、愉しめばいい。ワルキューレの事情は分からないが、こちらは人である。美しい女性と交われるというのは、願ったり叶ったりである。
「こんな、こんな、ありえないの、気持ちイイからって、堕ちるの、だめ、絶対、こんな、あ、あ、ああ、だめ、来ちゃう♡ 堕ち、堕ちるぅ♡」
ヒルドの膣内が急激に引き締まる。
堕落の誘惑に抗しきれなくなったヒルドが絶頂を迎え、ペニスを思い切り締め上げてきたからだ。
「あは♡ い、イッた、イッたぁ♡ あ、あ、気持ちイイ……しゅごぉ、はふ、んああ、待ってよ、今、イッたばかりだからっ、ひあああ♡」
ヒルドが果てたところで、ヴィズルが射精したわけではない。
ヒルドの膣内を蹂躙し、精を吐き出したいという欲求には抗し難い。
乱暴にヒルドの膣内を掻き回していく。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あっ、またっ、イグっ、そんな、目茶苦茶に、ひう、あ、あは♡ やめて、それ、最高すぎるっ。んふ、ふう、ふぐぅ♡ あ、ヴィズルのチンポ、チンポが、あたしの膣内でっ、あふっ、あ、あ、あ、あ、あああああ♡」
ペニスの膨らみを感じ取ったのはワルキューレならではの敏感さだろうか。勇士に奉仕するという生来のプログラムによるものか、ともあれ一瞬先の未来で生じる射精という現象をヒルドはしっかりと理解していた。そして、それが、今のヒルドにとって最も強烈な堕落への誘いであることも。
「ひ、ひあああああああああああああああああああああああああ♡」
喉が壊れてしまいそうなくらいに大きな嬌声を上げた。
膣奥に叩きつけられた精液。そこに込められたヴィズルの魔力に、ヒルドの身体が反応してしまう。明確に勇士に奉仕できたという満足感が引き出されて、すべてを投げ出して好意的に捉えてしまう。
「で、射精てる……ヴィズルの精液が、あたしの中……あはっ、は、あ、あ、これ、気持ちイイ♡ はあ、はあ、分かってた、ケド、もう、無理ぃ……♡」
気力も魔力も萎え果てたヒルドは、膣奥の熱の余韻に耽った。
快楽と呼ぶには強烈に過ぎる感覚が、愛なのか否かは分からないが、とにかくヴィズルと繋がることが、これまでにない快感であるという認識は持ってしまった。
オルトリンデが嵌るのも分かる。こんなもの、端から勝てる見込みはなかった。
「んぎぃ♡」
(嘘、ヴィズルまだ……なんて精力、最高すぎるっ。精液、奥にこすり付けて、あたしの子宮征服しようとしてる♡ もうダメ、我慢できない。このまま目茶苦茶にされて、ヴィズル専用ワルキューレに改造されるんだぁ♡)
「ああ、ああ、あああ、もっとイイの。もっと注いでよぉ♡ あたしの子宮、ヴィズルの精液で満たしてぇ♡」
堕落は防ぎようがないと悟った。
他ならぬヒルド自身がその未来を望んでしまっている。逃れようのないヴィズルからの抽送は、受け入れる以外の選択肢がなく、全部受け入れてしまえば、気持ちイイ未来しか存在しない。
オルトリンデには悪いが、愛のルーンなんてものを刻んだ彼女が悪い。
堕落を正当化しつつ、ヒルドは快楽の沼に沈んでいった。
■
今頃、ヴィズルは統率個体が相手をしていることだろう。
中でもオルトリンデは、ヴィズルの生前からの付き合いであるという。
ラグナロクを越えた先で生まれたラグズは、ワルキューレの基本性能を有してはいても発揮したことはなかった勇士と深く繋がるという統率個体のみが知る法悦を、魂なき人形であるはずのラグズが味わった。そこから、何かが変わったようではあって、その変化を自分の創造主は喜んでいるように思えた。
「スカディ様。この愛のルーンのプロトタイプを、統率個体オルトリンデにお渡しされたとのことですが、どのようなものなのでしょうか?」
「ん? ああ、あれな。別になにもないぞ」
「ない?」
「ワルキューレの肉体は神性を帯びている。よって、生半なルーンは弾いてしまう。プロトタイプはあくまでも、ルーンをワルキューレの肉体に馴染ませることを目的にしたものであって、それ以上の効力はない。精神にも肉体にもなんら影響はないものだ。うん、まあ、よほど倒錯した趣味を持つ者なら、それで十分だろうが、さすがにワルキューレにそこまで求めるのは酷だろうよ」
そうですか、とラグズは答える。
ラグズに刻まれた愛のルーンの効果も、いまいちよく分かってはいない。プロトタイプの改良品と思えば、何かしらの付属効果があるのだろうが、それは後から分かるのだろう。
ラグズはスカディのようが終わったので、玉座の間を辞した。身体に問題がないことも分かったので、ヴィズルの世話に戻ることにしたのである。
他の量産個体と同期し、情報を集めたところ、ヴィズルの部屋にはオルトリンデとヒルドがいて、ずいぶんと長いこと出てきていないらしい。
(だからどうというわけではありませんが、勇士様のお世話を仰せつかったのはわたしです)
不意にそんな思いが湧き上がってくる。統率個体への造反とも取られかねない思考を咄嗟にカットとして、仲間とのリンクを切除する。
あまり、友を煩わせるなというスカディからのアドバイスでもあった。
若干の異常は残っているようだが、仕事に支障はない。
スカディからメンテの必要がないというお墨付きも得ているので、ラグズは早足で新たな日常に戻っていった。
聖杯ぶっこんで100まで育てたワルキューレのスカスカシステムほんと便利。
マシュと沖田育てきったので、次はワルキューレに金フォウ投入することにした。
宝具時のオルトリンデの悲しそうな表情好き。その後の槍投げるときに見える黒いブーツ?と白い太もものコントラストも最高。
ネタバレ
スカディ様は、愛の化身なので感度三千倍とかそういうのは作らない。ヒルドは、愛のルーンと聞いて「ブリュンヒルデお姉様が堕ちたヤバイヤツやんけ」→「そんなの自分も堕ちるに決まってる」→「やっぱり勝てなかったよ」とプラシーボして自分で勝手に堕ちただけだったりする。