2コマ堕ち的ハーレムエロす in ガルパン 作:槇村 a.k.a. ゆきむらちひろ
もうすぐ夕方になるかなという頃。
俺たちが聖グロの学園艦からお暇する予定の時間になった。
なったんだけど。
「お兄さま、もう行ってしまうんですか……」
「せっかく仲良しになれたんですのに……」
オレンジちゃんと赤毛ちゃんがとてもぐずついた。まだ明るいんだから、帰るには早いんじゃないかとか。
でもね、茨城の大洗まで帰るのに、電車で2時間くらいは掛かるんだよ。
オレはともかくとして、生徒会長の杏さんは、帰った後にもあれこれやることがあるらしいから。そう長居もしていられない。
オレだけ残る? 女子校に男ひとり取り残されるとか、勘弁してください。
「そんなわけだから。今日のところはここまで、ね」
なだめるように、オレンジちゃんと赤毛ちゃんの頭を撫でる。もう互いにすっかり、撫でるのも撫でられるのも抵抗がなくなってしまった。それだけ親しくなれたんだと思えば、やっぱり嬉しくなってくる。
お兄さまと呼ばれ続けたせいか、オレとしても妹を甘やかすみたいなつもりで、ふたりに接してしまう。妹がいたらこんな感じなのかなぁ、とか。ずいぶん懐かれたもんだ。
もちろんふたり揃って、メルアドやら電話番号やらを交換した。オレンジちゃんも赤毛ちゃんも喜んで応じてくれた。せっかく仲良くなれたんだから、縁が切れてしまうのはもったいないよね。
アッサムさんともかなり仲良くなれたと思う。お姉さま呼びされてるから、姉妹揃ってというのも変だけど。
仲良くというか、オレ、最終的には口に出して好き好きって言ってたような気がするよ。そう口にすることに抵抗がなくなってる自分に驚いたけど、悪い気はしないから、まぁいいかな。素直なのはいいことだよ。
「貴方の場合は、もっとオブラートというものを知るべきだと思います」
「じゃあ、『月が綺麗ですね』みたいな言い回しの方が好きですか?」
「それはそれでストレート過ぎるでしょう!」
なんてことを言ってみれば、アッサムさんは打てば響くように返してくれる。
言葉だけを聞けば、オレが一方的にからかって、アッサムさんが激高しているみたいだけど。別にそういう訳でもなくて。隙があればアッサムさんの方から逆に、ジョーク混じりの言葉でオレをやり込めようとしてくる。うまい具合にいってオレが虚を突かれたりすると、してやったりととドヤ顔をしてくるんだぜ。可愛い。
結構、他愛のないおバカなやり取りをするのが楽しくなっていた。彼女の方も、悪くないと思ってくれている。と、思いたい。
もっとも、オレがアッサムさんを赤面させるのに悦びを感じていることに、向こうも気がついているようで。彼女がかなり警戒し出したのが、少し悲しい。
「そういう訳で。心の距離を縮めるためにも、連絡先を交換しましょう。してください」
「距離を感じているのであれば、原因は貴方が可愛いだの何だのと私を弄るからだと分かっていますか?」
「でも、アッサムさん可愛いんだもの。そういう時の反応、すごく好き」
「この人はもう、本当にどうしたら……」
気がついたらもう、アッサムさんには好きとか可愛いとか感情をオープンにしちゃってたからね。どうしちゃったのオレ、ってくらいに。
でも、感情を伝えているだけ。つき合ってとか、そういうことは口にしていない。
なんのかんの言っても、嫌われてはいないと思うし、むしろ好意を感じられる。
これでオレがフリーだったら、迷わず即告白なんだけど。すでに5人の恋人がいる五股男だから。そんなことをしたらアッサムさんに迷惑を掛けてしまう。
……オレの6人目の恋人になってくれ、とか、面と向かって言えるほどオレのメンタルはまだ強くない。ハーレム状態を受け入れて、彼女たちを何とかする覚悟はもうとっくにしてるけど。相手をほいほい増やそうとするほど軽くもなれないわけで。
もうどうしろというのか。
なんて内心ギリギリしているところに、ダージリンさんが声を掛けてきた。
「今日は本当に楽しかったですわ。アッサムの知らない一面も見れましたし」
「ダージリンさん、アッサムさんをからかうのもほどほどにね」
「貴方に言われたくありませんわ」
ダージリンさんとは、あまり接点はなかったなぁ。最後の最後でちょっと話ができたくらいか。本来の用事を考えれば、仕方ないことだけどね。
でも彼女も、五股男なオレを非難するような態度は見せなかった。驚きながらも、こういう男もいるのか、っていう興味を見せたくらいで。
いや、友人のアッサムさんが女慣れしてる男に翻弄されているさまを見て楽しんでただけかもしれないけど。……字面だけ見ると最悪だなコレ。
でもまぁ、少なくとも嫌われてはいないようだから、万々歳だろう。
ありがたいことに、ダージリンさんも連絡先の交換をしてくれた。
「いいんですか?」
「あら。他の3人とは交換したのに、私だけ、除け者に、するのかしら」
「ダージリンさん、除け者って言葉に力が入ってません?」
まほと杏さんに、ずいぶん熱のこもった話をさせられてたみたいだけど。何かあった?
オレとしては、ダージリンさんみたいな美人さんとお知り合いになれて素直に嬉しいけど。でもどこか、オレを見る目が少し剣呑というか、トゲがあるように感じるのは気のせいだろうか。
……後から聞いたことだけど。格言好きなダージリンさんに対してオレは、いくら先人の言葉ばかり知っていても自身の経験につながらないなら無意味、みたいなことを言ってたらしい。それで思うところがあり、ダメージを負ったようで。
オレ、そんなこと言った?
とにかく、それが少し気に入らなくて、変な態度を取っていたんだと。
あと、まほと杏さんにいろいろ吹き込まれたことも理由らしい。
ふたりとも、ダージリンさんに何を言ったんだ……。
「いろいろありがとうね。本当にためになった」
「いえいえ。大洗学園の躍進を期待しておりますわ」
杏さんとダージリンさんが、握手する。
互いに別れを惜しみながら。
オレたちは聖グロリアーナ女学院を後にした。
港に降りて。学園艦を見上げて。甲板で見送ってくれている皆に手を振る。
オレンジちゃんと赤毛ちゃんは、ぶんぶんと大きく手を振り返してくれて。
アッサムさんは控えめに、胸の前あたりでひらひらと手を振ってくれた。
ダージリンさんは、こっちに応えるように少し手を上げる。
そんな風に見送られながら。
俺たちは短くも濃い視察を終えて。
茨城県の大洗へと帰路に就いた。
神奈川県の横浜から茨城県の大洗まで、電車でおよそ2時間強。特急やら快速やらを乗り継いで、長い時間をガタゴト揺られる。
その道中、いろいろ疲れたせいだろうか。3人揃ってほとんど寝こけていた。
並んで座って、真ん中にオレ。両隣に、まほと杏さん。それで、ふたりともオレの肩に頭をあずけて寝息を立て始めた。無防備なその顔がね、また可愛らしくて。思わずにやけてしまった。
恋人たちの寝顔を眺めている間に、気がついたらオレまで寝落ちしまう。1回乗り継ぎを挟んで、両方とも即寝落ち。気がつけば乗っていた電車は大洗に到着。時間はもう午後6時を回っていた。
大洗港に停泊している学園艦に上がるや否や。
「おかえりなさいっ」
熱烈な出迎えを受ける。
迎えに来てくれていたみほが、オレに飛びついてきた。
あー。この腕の中に納まる感じ。すっごく久しぶりな気がする。
「ただいま、みほちゃん」
出迎えに応えて、きゅっ、と抱きしめた。
彼女は嬉しそうに表情を緩めながら、顔を押しつけてくる。
しばらく堪能したかと思えば、今度はまほの方へと突進した。
「お姉ちゃん、おかえり」
「ただいま。みほ」
抱きつく妹に、まほも表情を緩めながら、抱きしめ返す。
仲睦まじい姉妹のやり取りだ。いいね。ついつい笑みが浮かんでしまう。
「本当に、仲がいいんだねぇ」
「仲良きことは美しきことかな、ってことだね。いいことじゃないか」
「大瀬良くん。今ちょっと、ダージリンさんっぽかったよ?」
「……あ、なるほど。ダージリンさんの格言って、ことわざとか故事成語とか、お婆ちゃんのためになる話とか、そういう括りなのか。そう考えると、目くじらを立てることもないじゃん」
「大瀬良くん。それ、本人に言っちゃダメだよ?」
「そうなの?」
「そうなの」
「まぁ、杏さんがそう言うなら」
よしよし、と、聞き分けのいいオレの背中を叩く杏さん。
言われてみれば、お婆ちゃんの知恵袋的な扱いをしようとしていたわけで。もしダージリンさんに知られたら激怒されること請け合いだ。
うん。これはオレの中で封印しておこう。
なんて風に、杏さんと親し気なやり取りをしていたら。
「会長、お帰りなさい。俊一くんも」
「お疲れさまでした、会長」
柚子さんと、河嶋先輩が声を掛けてきた。
河嶋先輩は杏さんにだけ、だけど。
「ふたりともごめんね。2日も留守にしちゃって」
「いえ、これといって問題も起こりませんでしたし」
「会長の多忙さに比べればこれくらい、なんということもありません」
杏さんは出迎えに応えながら、不在の間にいろいろ任せっぱなしだったことを詫びた。柚子さんはおっとりとそれを受け取り。河嶋先輩はむっちゃ嬉しそうに、声をひっくり返しながら謙遜する。もし尻尾がついていたらぶんぶんふり回していたに違いない。
ただいま、おかえりと、挨拶を交わして。河嶋先輩は杏さんの労をねぎらう。本当によくできた人だ。杏さん第一のその在り方はもう清々しいくらいだね。
一方で、柚子さんが何かモジモジしてる。オレを見ながら。
みほほど思い切りよくはなれないのかもしれない、と思いながら。ついつい苦笑。
「柚子さん」
おいで、と手を差し出せば。
ぱっと表情を笑顔に変えて、柚子さんが抱き着いてくる。
彼女の豊かな胸と、柔らかな身体が押しつけられる。
「んー。俊一くぅん……」
感覚的には2日間、日課だったハグをおあずけにされていたようなもの。柚子さんは何か消耗したものを補給するかのように、オレの胸元に頬ずりをしてくる。
本当に嬉しそうで、思わずオレも抱きしめ返してしまう。腕の中に納まる柚子さんの身体の柔らかさと、押しつけられて潰れるおっぱいの感触が、極楽だ。
「小山小山。気持ちは分かるんだけどさ。キリがないから今日はほどほどにして、明日から存分に甘えなよ」
「それもそうですね……。あ、今は会長じゃなくて、杏の方がいいのかな?」
「半々くらいかなぁ。どっちでもいいよ。あ、このまま生徒会室に行くつもりだから、ちょっとつき合って」
「じゃあ、今日は生徒会モードでつき合うよ」
「ん。悪いね」
杏さんと会話をしつつ、柚子さんが腕の中から離れる。
オレの方が名残惜しくなって。少し手が泳いでしまった。
それを見た柚子さんが思わず笑い。杏さんは笑いながら背中を叩いてくる。
「……会長」
そんなオレたちのやり取りを見て。
河嶋先輩がいぶかし気な顔をした。
ことにオレに対して、胡乱な目を向けてくる。
「会長。何やら、その、大瀬良との距離が近すぎませんか?」
おぉ。なんという観察眼。
もともと親し気な対応をしていた杏さんだったけど。視察に行く前と比べて、親密度みたいなものが違って見えたのかもしれない。
「鋭いな、桃ちゃん先輩」
「桃ちゃんって、杏のことを尊敬してるというか、本当に大好きだから」
河嶋先輩の疑問を受けて、好き勝手なことを言うオレと柚子さん。彼女の方はこの上なく真面目なんだけど、理由が分かっているオレたちにしてみれば、こちらから言う前に何か感づいたことに驚く。当人である杏さんは苦笑いしてるけど。
「あー。まぁ内緒にすることでもないんだけど」
杏さんが、オレの腕を取って、ぐっと抱き寄せる。
「わたしも、大瀬良くんの彼女になっちゃったんだよね」
ちょっと悪戯っぽい笑み。でもオレには嬉しそうに見える。身びいきといおうか、惚気ているというべきかもしれないけど。
でも河嶋先輩にしてみれば、青天の霹靂。
「は?」
信じて送り出した会長が、まさかスケコマシの毒牙に掛かっていたなんて。
みたいな。
河嶋先輩、しばし絶句。
杏さんとオレを交互に見比べて。
オレに射殺さんばかりの鋭い眼を向ける。
と、次の瞬間。今にも泣き出しそうな顔になって、杏さんを見つめて。
「か゛い゛ち゛ぉ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛」
どうやって出した、みたいな声を漏らしながら。
杏さんにすがりついた。
「こんな何股男じゃなくてもぉぉぉぉぉ、会長ならもっといい男が捕まえられるじゃないですかぁぁぁぁぁ」
河嶋先輩はもう滂沱、って感じで泣き喚くように、杏さんに「考え直せ」と迫る。オレを指差してディスりながら。
自分で言うのもなんだけど、正直、先輩の言う通りだと思う。杏さんだったら、その気になればどんなタイプの男でも選び放題だよね。一緒にいてすっごい楽しいタイプの女の人だもの。
まぁ今となっては、どんな男が来ても杏さんを渡すつもりはないけどさ。
とはいうものの、やっぱりこの反応が普通だと思うわけで。恋人になったみんなも、その周囲も、寛大というかなんというか、受け入れる態度を見せるから感覚がマヒしてしまいそうだ。
オレとしては、都合のいい話だなと開き直ってしまうのもアリかもしれないけど。でも増長したり、いい気になったりするのは嫌なので。河嶋先輩みたいに常識的な返しをしてくれるのはとてもありがたい。
そういう意味では、河嶋先輩のことも好きだよ。嫌がられるから口にはしないけどね。
「電話であらかじめ聞いてたけど、本当に増えちゃったんだね」
「杏の場合は、きっかけがあれば時間の問題かなとは思ってたけどね……」
「自覚してからは早かったな、杏は。驚くほどべたべたしていたぞ」
みほと柚子が、河嶋さんをなだめる杏さんを見つつ話し掛けてくる。予定調和だと言わんばかりの言い方で。それを、経緯を見ていたまほが追従するようにうなずく。
「もう連絡してある通り、恋人仲間が2人増えた。加えて、堕ちるのは時間の問題な奴が1人。妹扱いで懐いたのが2人。友人ポジションだが、いろいろと吹き込んで洗脳中なのが1人、だ」
「待ってお姉ちゃん。思わず突っ込みたくなるところがいっぱいだよ」
「アンチョビさんと杏のことは聞いてたけど。妹とか洗脳とか、どういうこと?」
まほがなんでもないことのように言った内容に、みほと柚子さんが待ったを掛ける。
気持ちは分かるよ。オレも当事者じゃなかったら「なんだそりゃ」と思うだろうし。
というか、アッサムさんが陥落寸前って。
まほとしては、彼女がオレの恋人に加わるのは確定なの?
「アッサムさんっていう人はもう仕方ないね。俊一くんに白馬の王子様みたいにカッコよく助けられたら、胸キュンするに決まってるよ」
「実際に助けられたみほが言うと、説得力抜群だな」
「それなら、わたしも助けられたってことになるよね。そうかぁ。白馬の王子様かぁ」
オレの新たな恋人候補に盛り上がる、まほ、みほ、柚子さん。
何かおかしい、って思うのはオレだけなのかなぁ。それとも、いい加減にあきらめろとか、素直になれとか、そういうことなのかな。
いやね、嬉しいんだよ? ぶっちゃければ、アッサムさんもオレの恋人にして、誰にも渡さないように四六時中抱きしめてさ、好き好きって言い続けたい欲求はあるよ? 口にしたらドン引きされかねない欲求がさ。
こういう葛藤っておかしいのかね。どうすりゃいいのよ。意見をくださいアンチョビさん。
……考えてみると、一番年上っぽく接してくれるのってアンチョビさんのような気がする。頼れる姉御というか。
まほ、柚子さん、杏さんは、年上だけど甘える方が好きっぽいし。もちろん甘えてくるお姉さんとか最高なのでいくらでもウェルカムなんだけどさ。
でもアンチョビさんも、初キスの時の反応を見るに甘えたがりなところはありそう。
甘えてくるアンチョビさんか。とてもいいね。いくらでも甘やかしてあげるよ、うん。
それはそうと、みほ以外は全員年上のお姉さんなんだよな。
アッサムさんも年上だ。
自覚はなかったけど、オレって年上キラーなんだろうか。
なんて風に、ひとりで考えていることが取っ散らかってきた頃に。
「おーい。そっちの話は区切りついた?」
杏さんが声を掛けてくる。その声音は明るくて、顔には笑みが浮かんでいる。しかも、中腰になった河嶋先輩の首に腕を回して、抱き着いていた。
先輩は半泣き状態で、なぜだか少し憔悴していた。杏さんの口車でオレとの関係を無理やり説き伏せられたのかもしれない。酔っぱらった上司に絡まれてる部下、みたいなイメージが浮かんだけど、スルーしとこう。
「わたしたち、一度生徒会室に寄っていくんだけど。視察のあれこれを簡単にまとめるからさ。よかったら西住ちゃんも一緒に来ない?」
「え、私ですか?」
杏さんが、みほを誘ってきた。
そういえば、まほはともかく、みほと杏さんって面識あったっけ? 電話ではもう話とかしてるみたいだけど。恋人ネットワークとやらで。
「考えてみると、顔を合わせて話をするのって初めてじゃない? 交流も兼ねてさ、視察の中身について意見を聞きたいなぁって」
もちろん、視察先で大瀬良くんに何があったかもちゃんと話すよー。
杏さんのその言葉に、みほは飛びついた。
「恋人仲間が仲良くするのは大事ですよね!」
建前っぽい返事に、さすがのオレも苦笑いする。いや、たぶん彼女は本気でそう思ってるんだろうけど。そういうところも、可愛い。
そんなわけで。
杏さんと柚子さん、引きずられるようにして河嶋先輩が。
さらに、まほとみほ、そして西住姉妹に引きずられるようにしてオレが。
つまり全員揃って生徒会室へ向かうことに。
そこでは、大洗学園の新たな戦車道チームについて真面目に意見を戦わせたり。
アンツィオと聖グロで起きたあれこれを面白おかしく披露されたり。
恋人メンバーによる今後の傾向と対策という何かが語られたり。
いつのまにか「俊一の好き好きポイント発表会」が始まったり。
日が暮れて遅い時間まで、いろいろな意味で濃厚な時間が流れた。
疲れた。いろいろな意味で。
特に、気に入らないオレについてのノロケを延々と聞かされる河嶋先輩。
目の前で、好きなところを具体的にピックアップされて羞恥でふさぎ込むオレ。
このふたりの疲弊ぶりは相当だった。嫌っている人間と嫌われている人間の、対極にいるはずの河嶋先輩とオレが、不思議なシンパシーを感じてしまうくらいに。
何だったんだこれは……。
生徒会室での大騒ぎを解散して、その後の夜遅く。
杏さんから、まほとみほと柚子さんに恋人ネットワークを通じて連絡が回った。
「明日、大瀬良くんを貸してくれない?」
詳しい内容までは知らないけれど、そんな内容だったという。
それをオレが知ったのは、翌朝になってからだった。
―続く―
なんてことのないシーンで文字数が膨らんでいく。
槇村です。御機嫌如何。
ようやくホームへ帰還しました。
これで、ごく普通の生活の中に紛れ込むエロスを書けるぜ。
つまりエロいのを書きたくなったのです。
次回はエロシーン確定。
しばらくお待ちください。