2コマ堕ち的ハーレムエロす in ガルパン 作:槇村 a.k.a. ゆきむらちひろ
まどろみから意識が戻って来て、目を覚ましたオレがまず感じたのは右腕に掛かる重さ。
見てみると、寄り添って眠っている全裸の杏さんが腕の中にいた。
あー、そうか。杏さんの初体験から続けて、イチャつきしながらセックスにふけっていたんだっけ。
辺りを見回せば、ベッド脇に置いてある時計が目に入る。時間は朝の7時前。まだ早い時間と言っていい。学校の始まっていない春休みならなおさらだ。
でも生徒会長である杏さんは別かもしれない。やることがたくさんとか言ってたし。
とはいえそれでも、起こすにはまだ早いだろう。
寝息を立てている杏さんの寝顔をしばらく堪能することにする。
「寝てる杏さんも、可愛いなぁ」
なんというか、自分の腕の中で恋人が眠っている無防備さというか、信頼ゆえの緩さみたいなもの。そういう気安さを見せてくれていると思うと、嬉しくなるね。
愛おしさがまたこみ上げて、つい、杏さんの頭を撫でる。
「んぅ……」
触れられたことに反応してか、杏さんが少し身じろぎをする。さらにオレにすり寄って、密着してきてから、また寝息を立て始めた。
可愛い。
起こさないように気を使いながら、彼女の頭を撫でる。髪を梳く。指の間を抜けるサラサラの髪に心地良さを覚えつつ、杏さんの寝顔を眺める。
恋人関係になれたから、っていうのはもちろんあるけれど。こういうのは相手が気を許してくれているからこそ。そう考えると、ついつい顔にニヤニヤした笑みが浮かんでしまう。傍から見たら、さぞ気色悪いに違いない。
「……大瀬良くん。何をニヤついてるのさ」
見られていました。なんてこと。
でもまぁ、隠すようなことでもないので。
「可愛い恋人が、気を許して無防備なところを見せてくれるのが嬉しいなぁ、って思ってた」
思っていたことをストレートに伝える。
あと、おはようの挨拶と一緒に、おでこにキスをひとつ。
途端に、杏さんが顔をほころばせて。ふにゃりと、柔らかな表情になった。
でもすぐに、恥ずかしくなったのか顔を真っ赤にして。オレの胸板に顔を押しつけてくる。
「うぅー。あんなにイジめておいて、またさらっと恥ずかしいことを」
「あはは」
昨夜、エッチをしまくってそのまま寝落ちしてしまってから、ふたりとも全裸の状態だ。今、杏さんは裸のままのオレの胸に顔を埋めている。同時に、何も隠していない裸の身体をオレに押しつけている。
つまり、お腹に杏さんのおっぱいが直接ぷにゅぷにゅ、ということになるのだ。
朝っぱらから至福の時。オレは彼女を抱きしめてしまう。
「わっ」
「あぁもう。杏さん、本当に可愛い」
抱きしめながら、杏さんの頭に頬ずり。
彼女もそれに逆らうことなく、同じようにぐりぐりと、オレの胸元に頭を押しつけてくる。
「あー、ダメになりそう。大瀬良くんに甘えるのが心地良くて仕方ないよ……」
「ふたりでいる時くらいはいいんじゃない? ほら、忙しさを乗り切るための清涼剤みたいな感じで。もともとそういうつもりだったんでしょ?」
「まぁ、確かに。切り替えが出来れば問題ないかな」
「普段からダダ甘になったら、桃ちゃん先輩がキレそうだけど。オレに対して」
「にひひ、それはそれで面白いかな」
「勘弁してください」
そんな感じで、全裸のままベッドの上でしばらくイチャつく。
で、さすがにそろそろ起きるかということになって。
オレがまず、シャワーで汗やら愛液やら精液やらでべたついた身体を洗い流す。一緒にお風呂場へ、とも思ったけど。軽い朝食の準備をすると杏さんにかわされてしまった。
オレがさっぱりしてから、続けて杏さんもお風呂場へ。
テーブルの上には、食パンとトースター、マーガリンにマーマレードジャム、バナナ、牛乳とオレンジジュースのパックが並んでいた。うん。なんか、いいね。
テーブルの前に座っていると、シャワーを浴び終わった杏さんが戻ってくる。濡れた長い髪をタオルで拭いながら。もちろんいつも見ているツインテールじゃない。格好も、ダボッとした前ボタンのシャツに短パンというラフなものだ。
あぁ。こういう油断した姿も可愛いなぁ。
「杏さん。髪を乾かすの、手伝おうか?」
「え、できるの?」
「髪の長さは違うけど、経験はあるよ」
「あぁ、西住姉妹にだね。さすがスケコマシ。気配りのスキルが半端ないね」
「スケコマシはやめて。反論できないから」
確かにその通りなんだけどね。
熊本時代、オレの家にみほとまほが乗り込んできた時とか、風呂上がりのふたりの髪を乾かしてあげたり、ヘアブラシを通してあげたりしたことがある。考えてみると、あの体験が「女の子を優しく扱う」の始まりかもしれない。
「それじゃあ、甘えちゃおうかな」
杏さんはお風呂場の方へ取って返し。ドライヤーとヘアブラシ、新しいタオルを持って戻ってくる。
テーブルの前に座った彼女とは逆に、オレの方は立ち上がって。杏さんの背中に回って膝立ちになり、スタンバイ。
「じゃあ、ちょっと失礼しますよ。あ、髪が傷みそうとか、そういう時は言ってね。すぐ止めるから」
「了解了解」
「じゃあ行くよー」
杏さんの湿った長い髪を目の前にして、乾いたタオルを優しく当てる。
といっても、シャワーから出た時点であらかた搾り取ってるみたいだから。髪が傷まないように、きゅっとタオルで髪を包み込み。ゆったりと水気を吸い取っていく。
「なんだか、想像以上に丁寧でびっくりなんだけど」
「それは良かった。でも考えてみると、長い髪は初めてだよ。平気なのかなこんな感じで」
「ん、平気だよー。というか、ひとにやってもらうのって気持ちいいなぁ」
「お姫様扱い、みたいな?」
「お姫様か。いいねぇ」
軽い口調で会話のやり取り。リラックスした雰囲気が心地いい。
長い髪の場合、ひとりで乾かすならタオルで巻いたりするらしいけれど。丁寧に水気を拭いたおかげで、それはなくても平気だと言われた。
次いでドライヤーをスイッチオン。近づけ過ぎないように気をつけながら、温風を杏さんの長い髪に当てる。
長い髪に手を差し入れて、手櫛で空気を入れつつ、温風を届けていく。
根元から髪の中間、毛先へと順番に、まんべんなく水気を飛ばす。
地肌も含めて、指先に濡れた感じがなくなってきたところで。杏さんにお伺い。
「お姫様、どんな感じでしょうか」
「……大瀬良くん。もしかして理容師志望?」
どうやら思った以上にイケてたらしい。良かった良かった。
ドライヤー後の髪に丁寧にヘアブラシをかけて、ひとまず終了。
髪型とかのコーディネートとかまではさすがに分からないからね。
「いやもう、ほとんどやることないよ。髪をくくって、前髪をちょっと整えるくらいで」
でも、ちょっとやり過ぎたかもしれない。髪のセットとか、その人なりのやり方とかこだわりとかもあるだろうし。途中まで他人がやって、それから自分でまた整えるってのも面倒じゃなかろうか。
「でもいい感じだったよ? 手櫛で髪を梳かれながら頭を撫でられるの、好きだなぁ」
「それぐらいないつでも。でも髪の手入れをオレから申し出るのは、自粛しようと思う」
「えー」
「親しい仲とはいえ、そこまで無遠慮に踏み入るのはどうかなぁと」
「さんざん撫で回してるのに、今さら何を言ってるのさ」
「ごもっともです。はい」
もしかしてコントなのでは、みたいなやり取りを、朝食そっちのけでやってしまい。
オレも杏さんも半笑い。
そんなところに。
ピンポーン
部屋のチャイムが鳴った。
お客さん?
時計を見てみれば、いつの間にか朝8時半過ぎ。
起きてからこっち、思ったよりも時間が過ぎてた。
「はいはーい」
乾かした長い髪をなびかせながら、杏さんはチャイムに応えて扉へ向かう。
とりあえずオレは、テーブルの向こうに座り直す。しばらく待っていると、杏さんはやって来たお客さんと一緒に戻ってきた。
「おはよう、俊一くん」
「あれ、柚子さん。おはよう」
訪ねてきたのは柚子さんだった。
どうしたのこんな朝から、なんて思いながら。立ち上がって、柚子さんをごく自然にハグする。朝イチからの日課のハグに、彼女も嬉しそうに抱きしめ返してくる。
ちなみに。柚子さんが離れた後に、杏さんも抱き着いてきた。可愛い。
「というか、オレがこんな朝から杏さんの部屋にいるのは変に思わないの?」
「思わないよ。だって、昨日から杏の部屋で何をしてたかは分かってるから」
どうやら筒抜けだったらしい。ちょっとびっくり。
「もしかして、みほちゃんとまほちゃんも?」
「もちろん」
まぁ、オレを貸してほしい云々って話が、オレに届くよりも前に恋人ネットワークで根回しされてたらしいし。当然と言えば当然か。
「それで、たっぷり可愛がられた杏が、生徒会の仕事に行きたくないとか言い出したりしないように、迎えに来たの」
「ねぇ小山ー。時間を延長できないかな。もうちょっと大瀬良くんとダラダラしてたい」
「ダメに決まってるでしょ。わたしだってイチャイチャしたいのを我慢してるのに」
続けて言われた柚子さんのセリフが、まぁ遠慮のないこと。
杏さんも想像は出来ていたみたいで、わざとらしく落ち込むポーズを見せている。
「杏には悪いけど、生徒会の仕事がまだまだ山積みだから」
柚子さんの無情な言葉に、杏さんは苦笑い。改めてテーブルを挟んでオレの正面に座って、柚子さんにも座るように促した。
迎えに来たといっても、今すぐ引きずっていくというわけじゃないようで。まずは朝食を済まそうと、杏さんは食パンにマーガリンを塗り始めた。
「大瀬良くん。トーストと、そのままマーマレードとどっちがいい?」
「あ、トーストでお願いします」
「んー。分かった」
「オレンジジュースもらっていいですか?」
「いいよー。小山も食べる?」
「わたしはいいよ。牛乳だけもらってもいいかな」
「どうぞー」
「柚子さん、オレが注ぐよ。杏さんはどっち飲む?」
「オレンジジュースで」
「はいはい」
当たり前のように、テーブルを囲んだ3人で緩く会話が始まる。
トーストを焼き。
飲み物を注ぎ。
簡単な朝食をつまみながら。
まったりとした朝のひと時を過ごす。
でも、杏さんと柚子さんが交わしている会話はちょっと……。
「自分でもびっくりなんだけどさ。これって決めた相手に甘えるのがこんなに心地いいとは思わなかったよ」
「だよねぇ。心が癒されていく感じがもう、すごいよね」
「小山をバカップルとか言って悪かったよ。これはバカップルになるわ」
「でも、人前ではそれなりに節度は守ってるつもりだったんだけど」
「小山はそのつもりでもさ、傍から見たらもうべったべただったよ?」
「それはもう言われまくってたよ……」
「わたしもそうなっちゃうのかな。関係を知られるのは、私的には一向に構わないけど。あんまりはしゃがないように気をつけた方がいいのかねぇ」
「4月からは、みほさんとまほさんも学園に入るから。気をつけても意味がないかも」
「あー。あのふたりは恋愛感情を隠さないね。自重するとは思えないなぁ」
「みほさんはまだ、行き過ぎた時にふと自分に気づいて、恥ずかしがるところがあるけどね」
「まほさんの方は、見られて困るようなことはしていない、とか思ってそうだよね」
「正直に言えば、わたしも見られても困らないけどね。ちょっと恥ずかしいだけで」
「いやまぁ確かに、そうなの、かな?」
「杏も、別に隠すつもりはないんでしょ? なら普通に接してればいいじゃない。その結果でバカップルに見えるなら、それでもいいよ」
「小山、開き直った?」
「わたしはさんざんバカップルって言われてるからね!」
「そんなキレぎみに言われても」
ふたりとも、そんなやり取りで盛り上がる。オレは口を挟むことなく、もくもくと、杏さんの焼いてくれたトーストをかじっているだけだ。
でもまぁ確かに、言っていることも分からなくはなくて。
これまでは柚子さんとイチャついてたのに、みほちゃんたちも加わることでどう見られるだろうか。そう考えると、学園内でも振る舞い方とか、少しは考えるべきなのかもしれない。
でも、特に何か構えたり、関係を隠したりするつもりはないんだよね。
そう言うと、杏さんも柚子さんも嬉しそうな顔になる。
「考えてみるとさ、俊一くんの方が騒々しくなっちゃうんじゃないかなぁ」
「まぁねぇ。同じ学園で4人の女の子をはべらせてるんだから、フケツとか、スケコマシとか、いろいろ言われそうだよねぇ」
「仕方ないでしょそれは。オレがそう言われるのは構わないんだけど、皆が毒牙に掛かったみたいなことを言われるのはちょっと……」
「大瀬良くんが転入早々、小山をオトしたってのも話題になったしねぇ」
「わたしがオトされたって。確かに間違いじゃないけど」
「実際、バカップルぶりを見せつけられてたから。反感っぽいのはなかったかな」
「確かにそうかも。生徒会を手伝ってる人たちは、柚子さんとの惚気を聞く気満々だったし」
「傍から見れば、1対1のつき合いだったしね。でも、今度は転入生ふたりに、生徒会長のわたしまで加わるんだから、大騒ぎになるかな?」
「少なくとも、騒ぎになってキレる桃ちゃん先輩は簡単に想像できる」
「あはは……」
どう思われたとしても、オレは、みほもまほも、柚子さんも杏さんも手放すつもりはないし。もちろんアンチョビさんも。
こうなったらもう、むしろ見せつけるくらいの方がいいんじゃないかな。変な陰口をたたくのがバカらしくなるくらいに。
「ふむ。いいかもね、それ」
「わたしとしては、俊一くんと大っぴらにイチャつけるのは嬉しいかな」
「小山、今まで大っぴらじゃなかったみたいな言い方だね」
「え、もちろん違うよ?」
「……これが熟練のバカップルってやつか」
じゃあそんな感じで、節度は守りつつ自重しない感じで行こうか。
みほとまほにも、積極的にイチャついていこうぜって伝えておこう。
「というわけだから。イチャイチャの練習しようぜ」
オレはそんな頭の悪いことを口にしつつ。
トーストをひと口サイズにちぎる。
そして。
「はい、あーん」
杏さんの口元に差し出した。
オレのやろうとしていることに、彼女も気づいたようで。促されるまま、杏さんは「あー」と口を開けて。トーストにパクついた。
表情を緩めて、嬉しそうに口をもぐもぐさせる杏さん。差し出した指にも彼女の唇が少し触れて、ちょっとエロい気持ちになってしまった。
パンくずのついた指を舐めたら、杏さんが少し顔を赤くさせた。
可愛い。
「次は柚子さん。あーん」
「あー」
同じように、小さくちぎったトーストをつまんで、柚子さんに差し出した。待ってましたとばかりに、彼女も口を開けてパクつく。
柚子さんの方は、自分からオレの指まで咥え込んできた。ちゅぽ、という感じに、指にしゃぶりついてから、口を離す。エロいな。
オレも咥えられた指を、ぱくりと、しゃぶってみせたら、柚子さんも顔を赤くする。
可愛い。
「じゃあ次は、杏さん」
再び、ト-ストのかけらを杏さんに差し出す。
杏さんは、餌付けされているひな鳥のように口を開けて待っていた。
「あー、んっ」
「あっ」
でも、ちょっとイジワルをしたくなる。
口元まで持っていったトーストを、おあずけするように引っ込めて。
自分の口に放り込んだ。
「ちょっと大瀬良くん、それはないでしょ」
口を開けて待っていたのをかわされて、杏さんはさっきとは違ったベクトルの恥ずかしさで顔を赤くする。可愛い。
「次は柚子さんねー」
「こら、ちょっと」
「はい、あーん」
そのまま杏さんをスルーして。柚子さんに「あーん」を続行。きちんと口に入れてあげる。
「んふ。おいし」
「それは良かった」
「おーい大瀬良くーん。ちょっとー」
ご満悦の柚子さんと、抗議の声を上げる杏さん。
もちろん、イジワルしっ放しのつもりはないので。
ごめんなさいと謝りながら、杏さんに改めて「あーん」をしてあげる。
憎々しげに、上目遣いでオレを睨んでくる杏さん。憎いというよりも、すねているみたいな顔をして、差し出すトーストを平らげる。にこにこ顔であーん攻撃を受ける柚子さんと対照的で、ついつい笑みがこぼれた。可愛い。
「やっぱり大瀬良くんは、ドSだと思う」
「杏さん、面と向かってそんな人聞きの悪いことを」
「でも俊一くん。わたしは押せ押せで強引なところもイヤじゃないよ?」
「小山、イジワルなのと強引なのは違うよ絶対」
なんて風に、だらだらと緩いやり取りをしながら。
オレと杏さん、柚子さんの朝のひと時は流れていった。
―続く―
年上のお姉さんふたりに、交互に「あーん」をする至福。
槇村です。御機嫌如何。
やっべぇ。書いてて超楽しかった。
女の子がラフな格好で油断してる姿って、すっごくいいよね。
まさかこれだけで6000字超えるとは思わなかったけど。
お気に召したなら、感想とか評価とかもらえると嬉しいです。
引き続きよろしくお願いします。
程よくイチャイチャとエロが混ざるよう、頑張っていきたい。