※この作品はR-18です。

2コマ堕ち的ハーレムエロす in ガルパン   作:槇村 a.k.a. ゆきむらちひろ

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気がついたら駄弁り回になっていた。



49:ロマンスの途中/自動車部、みほ&まほ

 オレと自動車部メンバーの馴れ初めみたいなものを、みほとまほに改めて語りつつ。差し入れとして持ってきたシュークリームを振る舞う。

 

「じゃあ、別腹用のおやつに甘いものをどうぞ」

 

 紙皿をみんなに渡してから、シュークリームの入ったタッパーを差し出す。自動車部の4人は喜びの声を上げながら手を伸ばしてきた。

 

「ありがとうね、大瀬良君」

「大瀬良が作ったのか。すごいな」

 

 ナカジマさんが、目をキラキラさせながら嬉しそうにお礼を言い。

 ホシノさんが、オレの自作だと聞いて驚いている。

 

「あ、おいしい。大瀬良君、お菓子作りとか上手なんだ」

「あまーい。おいしー。しあわせー」

 

 スズキさんが感心しながら、シュークリームをはむはむしていて。

 ツチヤさんは、美味しさを堪能しつつ顔をほころばせていた。

 

「そう言ってもらえると嬉しい。作った甲斐があったってもんだ」

 

 自動車部メンバーの反応に気を良くしつつ。みほとまほにもシュークリームを渡す。

 みほは満面の笑みを向けてくれた。

 でも、まほはなにやら怪しむように、手にしたシュークリームを見つめている。

 

「どうしたの、お姉ちゃん」

「……俊一。まさかこの中に、ワサビは」

「入ってません」

 

 どうやら、今朝の裸エプロン騒動の時に言ったことが気に掛かった様子。「まほだけワサビ入りシュークリームを食べさせるぞ」というのを、実行するかと思ったらしい。

 

「ちゃんと甘いクリームだから。安心してお食べ」

 

 険しかった目元をゆるめて、まほはシュークリームにぱくつく。

 そのとたん、目尻を下げて、表情が嬉しそうにゆるむ。可愛い。

 

「俊一くんの作る甘いものも、久しぶりだよ」

「熊本にいた時以来だからねぇ」

 

 オレが大洗学園に転校する前、熊本にいた頃。会うたびに、手作りのお菓子をよく振る舞っていた。どれも喜んで食べてくれるから、餌付けするように何度も作ってあげてたねぇ。

 特にクッキーは、黒森峰の学園艦に戻る彼女たちにおみやげとして持たせたりしてたし。

 ほくほく顔でシュークリームをぱくつく女の子たちに囲まれて、美味しい美味しいと称賛される。とてもいい気分。喜んでもらえたようで何よりだ。

 

「あれ、みほさんとまほさんはふたつなの?」

 

 ツチヤさんが、声を上げる。自分の分はもう平らげる寸前なのに、西住姉妹の紙皿にはふたつめのシュークリームがある。

 その指摘に、ナカジマさん、ホシノさん、スズキさんも反応して。ズルいじゃないか、みたいなブーイングを受けるのだが。

 

「いやだって、恋人だし。そのくらいの贔屓はするよ?」

 

 さも当然のように、胸を張って言ってやる。ナカジマさんたちともそれなりに仲良くしているとはいえ、やっぱり恋人とは接し方が違ってくるのは仕方ない。

 

「特別扱いか。まぁ納得はできるな」

「というか、両手に華状態で堂々と言えるのがすごいね」

 

 ホシノさんとスズキさんが感心するように言う。それを聞いたみほとまほが、少し恥ずかしそうな顔をした。でもどこか嬉しそうに見えるのは、オレの欲目じゃないと思う。

 

「ねぇ、大瀬良君。タッパーにシュークリーム、残ってなかった?」

「ナカジマさん、目ざといな」

 

 思わぬ指摘につい苦笑するオレ。

 それぞれにシュークリームを1個ずつ、みほとまほには2個ずつ、加えて自分用に1個。そんな分け方をして、余った分が2個、タッパーに入っている。中途半端に残ったから持ち帰るつもりだったんだけど。ナカジマさんはもちろん、ホシノさんもスズキさんもツチヤさんも、オレの足元にあるタッパー入りのバッグを見つめていた。

 なんだか必死になってないか、アナタたち。オレのシュークリームを気に入ってくれたと思うと嬉しいけどさ。

 

「誰が食べる、食べないでケンカになっちゃうじゃん」

「じゃあ、ジャンケン。ジャンケンで決めよう」

 

 グーの手を振りかざして煽るナカジマさん。

 いやいや、なぜか余ったシュークリームを出すのが決定みたいなノリにしてるけど。出さないからね?

 

「でも、本当に美味しかったよ。何か勝負してもう1個食べられるなら、参加しない手はないな」

「私も。仲間と争ってでも勝ち取る価値があるね」

「だから、やらないって言ってるでしょ」

 

 ホシノさんとスズキさんが、はいはいと挙手しながら争奪戦への参加を表明する。そんなにやる気になられても困るぞ。

 他方で、なぜかツチヤさんだけがひとり、なにやら考え込んでいる。人差し指をあごに当てて、んー、みたいな感じで。

 何を考えているのかと思っていたら。

 

「大瀬良君。ハグしていいから、シュークリーム、くれない?」

「はぁ?」

 

 チャームポイントと言っていい、糸目になったニコニコ笑顔をオレに向けて。さぁこい、とばかりに両手を広げるツチヤさん。

 どうしてそうなる。

 

「大胆だなツチヤ。でも、私も乗っかろうかな」

 

 ナカジマさんまで、同じように両手を広げてハグ上等な体勢に。ちょっと待ってくれ。

 確かに、対価としてハグを要求、っていう前科はあるけど。それにしたって、同年代男子に対してちょっと警戒心がゆるくないかね。

 いやでも、ツチヤさんとナカジマさんが並んで、両手を広げてハグをおねだりしている姿は、めっちゃ可愛い。シュークリームくらいでいいならいくらでも放出してしまいそうだ。

 でもさ。

 

「恋人の目の前で、そうじゃない女の子を抱きしめるとか。そんなことができるほどツラの皮は厚くないぞ」

 

 呆れながらふたりを見てしまう。さすがのオレも苦笑い。

 時と場合と状況とか、それなりに考えてるよ? 誰彼構わず抱きつくとか、見境なしに女の子に手を出すとか、そんなことはしません。

 していないつもりです。

 ……他からみればどう見えているかまでは自信がないけど。

 

「ハグくらいなら嫌な気もしないし。もう2回も3回も変わらないよ」

「恋人が何人もいる男に、ツラの皮とか今さら言われてもなー」

 

 なんだか、気を許してくれているようなセリフを言ってくるナカジマさんとツチヤさん。笑顔でそんなこと言われたら、勘違いしたくなってしまう。ただでさえ気の多い五股男なんだから、あまりそれっぽいことをにおわせないで欲しい。こっちの勝手な言い分なのは重々承知してるけれど。

 まぁ、オレのことはいいとして。

 

「ふたりとも、そんな思い切ったことをっ」

「うわぁ……」

 

 ホシノさんとスズキさんは、仲間ふたりの態度に突っ込むやら呆れるやら。でも同時に、顔を赤くしながらオレの方をチラチラ見てくる。

 まさか、自分たちもとか言って参戦してこないだろうな。ナカジマさん、ホシノさん、スズキさん、ツチヤさんと、4人揃って「抱きしめろ」とか言われたら抵抗できる自信がない。

 甘味、おやつのためとはいえ、目の前で恋人が誘惑されているのはどう見えるのか。みほとまほに目を向けると、ふたり揃って苦笑いしていた。

 あ。みほがまほに何か耳打ちしてる。

 まほがそれに、なにやらうなずいた。

 え、なにか「いい気になるなよ」とか折檻されるんだろうか。

 

「ねぇ、俊一くん」

「はい。すいませんでした」

「いきなり謝られても、なんのことか分からないぞ。俊一」

 

 声を掛けてきたみほに、思わず反射的に土下座をキメてしまうオレ。

 まほは先走ったオレに呆れたような目を向ける。クール系お姉さんな彼女の呆れの視線は、なかなか攻撃力高いな……。

 

「なにに謝ってるのかは分からないけど。シュークリームのことなんだけどね」

「え?」

「わたしとお姉ちゃんの2個目を足して、ツチヤさんたちにもうひとつづつ渡していいよ」

 

 みほが苦笑しながら、勃発寸前なシュークリーム争奪戦の落としどころを提案してくる。

 え、いいの?

 

「私たちは、その気になればいつでもリクエストできるわけだからな」

 

 構わんよと、まほも同調してくる。

 確かに彼女の言う通り、「今日、何々が食べたい」と言われたら、できる範囲でなら応えてあげるし、応えてあげたいと思っている。さすがに毎日は勘弁してほしいけど。

 ともあれ。

 みほとまほがそれでいいなら、オレは構わない。余った2個と合わせて、ちょうど4個。ナカジマさんたちにそれぞれもう1個ずつ渡せるようになった。

 

「というわけなので。もう1個ずつあげましょう」

 

 少し残念ではあるけれど、ハグはなしで。

 みほとまほに感謝するように。

 そう言いながら、ナカジマさん、ホシノさん、スズキさん、ツチヤさんに、追加のシュークリームを渡してあげる。

 4人は揃って嬉しそうな顔をして、2個目を頬張った。

 うん。やっぱり喜んでもらえると、作って良かったと思えるなぁ。

 

「後で埋め合わせに、みほちゃんとまほちゃんには何か作らないと」

「じゃあ、プリン。プリンが食べたい」

 

 言うや否や、みほが挙手しながらリクエストしてきた。その横で、まほもキリッとした顔で同じように手を上げる。

 彼女たちの要望を受け入れて、作ることを約束する。ただし、明日以降で。材料も買ってこないといけないしね。

 そんなオレたちのやり取りを見て、またまたナカジマさんたちが、なにやらこそこそと言葉を交わしている。

 

「さすがと言うか、マメだなぁ。大瀬良君」

「これだけ気に掛けてくれるなら、甘えたくなるのも分かる気がする」

「ひょっとしなくても、異性としてレベルが高いよね」

「ちょっと、羨ましいかも」

 

 いっそ羨まれるくらいにイチャついてみせるのもアリだよね。

 という感じで、恋人たちを特別扱いする。人前でも照れることなく、節度はそれなりに守るようにしながら。

 だからハグするくらいはどうということもない。

 

「ツチヤさんじゃなけど、抱きしめてほしいな」

 

 ナカジマさんとツチヤさんが言い出した、ハグの代わりにシュークリームをってやつ。自分のを差し出したんだから、ハグされる資格がある、というところか。

 そんな条件がなくたって、いくらでも抱きしめてあげるよ。

 というか、オレの方が抱きしめたい。

 

「みほちゃん」

 

 みほを、しっかりと抱きしめる。もちろん、手のひらでしっかりと身体に触れながら。

 

「んー。俊一くぅん……」

「よしよし」

 

 みほの腰に手を回して、身体を引き寄せながら、頭を抱きかかえる。髪を梳いてあげると、みほは心地よさそうに声を漏らして、頬ずりをしてきた。可愛い。

 

「俊一」

「はいはい」

 

 次はもちろん、まほの番になる。みほから身体を離すと、「ん」という感じで手を広げてくる。

 お望み通り、まほをきゅーっといっぱい抱きしめてあげる。

 あぁ。クールなお姉さんタイプの女の子が無防備に甘えてくれるのは、何度味わっても嬉しくなって堪らない。可愛い。

 

「すごいな、大瀬良君。まったく照れがないぞ」

「私たち相手でもそうだったんだから、恋人なら当然か……」

「勝ち取ったはずなのに、なんだか負けたような気持ちに……」

「やっぱり、羨ましいなー」

 

 何か言われてるけど、耳には入ってきません。目の前の恋人を愛でるのに忙しかったので。

 そんなこんなで。

 あれこれとやり取りをしつつ、みほとまほ、それにナカジマさん、ホシノさん、スズキさん、ツチヤさんたちと、お昼時をゆるく楽しんでいた。

 

「それにしても」

 

 ひと息ついて、大洗学園に残っていたという戦車に目を向ける。

 あれを年頃の女のが動かすっていうんだから。戦車道すげぇな。

 動かすのもそうだけど、整備も自前っていうのにも驚かされる。

 しかも本職じゃない、というか同年代の女の子がやろうっていうんだから。自動車部のメンバー、本当にすげぇな。

 

「半壊したスクーターを中型バイク並にチューンできるくらいだから。戦車の整備だってお手のものなんだろうか」

 

 門外漢には、車やバイクがいじれるからといって戦車もイケる、とは思えないんだけど。なんとかなるもんなの? 実際になんとかなってるみたいだから、できるんだろうけど。

 

「でもほら、どっちもエンジンで動かす乗り物だし」

「全部同じとは言わないけど、どこをどうすれば動くとかは案外分かる」

「内地の整備工場とかで、そこそこ見たことはあるし」

「でもさ。学園に戦車があるって、もっと早く知りたかったよねー」

 

 ナカジマさん、ホシノさん、スズキさん、ツチヤさんがそれぞれ、戦車を見ながらそんなことを言う。車いじりが大好きな彼女たちにしてみても、戦車の整備は未知のものだったようだ。

 でも、みほとまほという戦車道経験者の知識を得たことで、新たな車輌いじりの世界が開けたらしい。4人ともにっこにこ。戦車整備についてあれこれ熱弁するツナギ姿の彼女たちは本当に楽しそうだ。オレの作ったシュークリームを持ちながら、っていうのも、なんだか微笑ましい。

 

「ところで。あの戦車、動くの?」

「うん。もう動かせるよ」

「マジで? 大洗学園が戦車道をやってた頃の戦車でしょ?」

「約20年前の戦車だが、思っていたよりも状態は悪くない」

 

 ずっと放置されていた戦車がちゃんと動くものなのか。疑問に思うなり、みほとまほからあっさり平気だと返される。

 

「なにより、ナカジマたちの整備技術がとんでもなくてな」

「わたしたちが戦車のことをちょっと教えるだけで、すぐにモノにしちゃったの」

 

 西住流という、戦車道家元の教えを受けたみほとまほから見ても、ナカジマさんたちの整備の腕前はすごいものらしい。

 はー。素直に感心してしまう。

 思わずそう口にすると、ナカジマさんたちは照れるような表情を見せた。可愛い。

 

「でさ。動くんだったら……」

「俊一くん、乗ってみたい?」

「乗ってみたい!」

 

 みほの問い掛けに、勢いよく返事をするオレ。

 どう返ってくるかは彼女も分かっていたんだろう。食い気味に迫るオレに苦笑している。

 

「あとは、足回りを少しいじるくらいか?」

「履帯周辺と、その駆動部分を再チェックすればオーケーかな」

 

 まほとナカジマさんが、修理の状況を確認し合う。おぉ、なんだかできる女のやり取り、みたいな感じでカッコいいな。

 

「それじゃあ、戦車整備を再開するか」

「だいたい30分もあれば、足回りのチェックは終わると思うよ」

「大瀬良君。シュークリーム、おいしかったよー」

 

 ホシノさん、スズキさん、ツチヤさんも立ち上がり、作業に戻ろうとする。その際、ぽんぽんぽんと、3人それぞれがオレの肩を叩いていった。

 ……あれ?

 ホシノさん。その言い方だと、オレも混ざらなきゃいけないの?

 スズキさんは、戦車に乗れるまでの時間を笑顔で教えてくれた。

 ツチヤさんは、差し入れの感想を嬉しそうに言ってくれる。

 同じように、ナカジマさんも加わって4人から「ごちそうさま」と声を掛けられた。そう言ってもらえると、こちらも嬉しい。

 作って良かった。喜んでくれたなら、また何か差し入れすることにしよう。みほとまほ絡みで、戦車整備の付き合いも増えるだろうしね。

 そんなことを考えながら、オレも立ち上がって。彼女たちの邪魔にならないところから、戦車の修理を見学する。

 目の前の戦車が動く。どんな光景が見られるんだろうか。

 想像をめぐらせつつ、ひとりで胸を躍らせるオレだった。

 

 

 

 ―続く―




エッチシーンまで行かなくて申し訳ない。
槇村です。御機嫌如何。


恋人たちのターン(エッチ)に行く前のシーンをちょっと書くだけ。
そのつもりだったのに、思った以上に膨らんだ。

親しい異性の友人が見せる、
恋人と自分たちとの態度の違いにちょっともやもや。
みたいな感じの自動車部メンバーを描きたかったんだけど。
うまくいってるだろうか。

次回こそ、柚子&杏とのイチャイチャエッチです。


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