2コマ堕ち的ハーレムエロす in ガルパン 作:槇村 a.k.a. ゆきむらちひろ
みほとまほが泊まり込んだ夜。オレたちは随分と遅い時間まで、どうってことのないおしゃべりとじゃれ合いを続けた。
最後は3人とも寝落ち。2人のために敷いた布団にオレも寝転がって、みほとまほがしがみつくようにして寝てた。ぐっすり寝ていて、母さんが起こしに来たのにも気づかないくらい。仲良く川の字になって寝ていたそうで、そんな俺たちを見た母さんは、呆れ半分微笑ましさ半分だったらしい。
「おしゃべりしながらご飯を食べられるって、すごくいいよね」
「賑やかな食卓というのは、いいな」
みほとまほは、オレの家で朝食を済ませてから学園艦に帰っていった。
後から聞いた話だと、家を飛び出した2人の連絡がなかったせいで、西住家はちょっとした騒ぎになっていたらしい。学園艦に連絡をしても、夜だからもちろん2人は中に入れない。じゃあどこへ行ったんだ、警察に連絡を、いや連絡はちょっと待て、などと大わらわだったとか。
ウチの両親も、夜中に西住家の電話番号を調べて連絡を入れようとしたらしい。でもつながらなかったんだとか。タイミングが悪かったんだな。
結局連絡がついたのは、学園艦に戻った西住姉妹本人たちからの電話。友人宅に泊めてもらったとごまかした、と言っていた。
彼女たちがそう言うなら、そういうところで収まったんだろう。
幸いにもと言おうか、西住家の人や警察は我が家に来ていない。
オレの知る限りではだけど。
「港に着いてるのに、学園艦から降りられないなんてぇ……」
「連絡を怠った報いと言われればそれまでなんだが、な」
そんな騒ぎがあったせいか。その日は2人とも学園艦から降りることができなかった。
みほとまほから電話があって、デートできなくてごめん、と謝られた。残念ではあるけど、気にするなと返しておいた。会えるのは今日だけってわけじゃない。
ところで。
学園艦というのは学校だ。帰港している間も、もちろん学校はある。みほとまほも、日中は学園艦の中で授業を受けているわけだ。オレも学校に行ってるしね。放課後になれば自由時間もできるだろうから、彼女たちの都合に合わせて、顔を合わせるようにしようと思っていた。
思っていたんだが。
平日の放課後も、2人は学園艦を降りる許可が下りなかったらしい。
これはちょっと予想外だった。
すぐ近くにいるのに会いに行けないなんて、ストレスが溜まる。
そんな電話やメールがひっきりなしにきた。
正直なところ、オレもすごく残念だった。
「学園艦をバルコニーに見立てて、ロミジュリごっこでもする?」なんて冗談をメールで送ったら、まほが本気にして、みほが必死に姉を止めるというヌケたやり取りがあったりもした。それを聞いたオレは真面目に2人に謝ったよ。もっとも、みほとまほとで謝る内容のベクトルが違っていたけど。
「1週間ぶりだよ俊一くん!」
「思っていたよりもこの1週間は長かったぞ俊一……」
週末になってようやく、みほとまほの下艦許可が下りた。
先週と同じように、オレが港まで迎えに出向く。
学園艦を降りるなり、みほは駆け寄ってきてオレに抱き着き。
まほも少し小走りで近づいて、抱き着いてきた。
可愛さを再認識する。もちろん2人を抱きしめ返してあげる。
そんな感じでスタートした土曜日は、オレの家に直行。両親が仕事でいないのをいいことに、会いたくても会えなかった鬱憤を晴らすかのようにセックスしまくった。みほもまほも私服だったから、黒森峰の制服で着衣プレイが出来なかったのが少し残念。
夕方前までデロデロでヌルヌルな爛れた時間を過ごす。
風呂に入って精臭をさっぱり落としてからは、だらだらとイチャついていた。これといって何もせず、密着しながらのんべんだらりとするだけ。
それだけなのにあっという間に夕方過ぎになり。
遅くならないうちに、みほとまほは学園艦へと戻っていった。同じ間違いはもうしないのだ。
「今日は健全デート大作戦です!」
「みほ、健全を強調して言うのはよせ」
日曜日は、3人で連れ立って遊び回る。
午前中にまず、母さんの「2人を連れてきなさい」という命令の下に我が家へ集合。みほとまほが、母さんからのハグ攻撃を受け。当たり前のようにオレ、両親、みほとまほで、少し早い昼食を済ます。
それからようやく、出陣だ。
といってもやることは大したものじゃない。
ウインドウショッピングにしゃれ込んだり。
3人でクレープを買い食いして「あーん」をし合ったり。
カラオケは未経験だという2人を連れて、カラオケボックスに入ってみたり。
戦車道について何も知らないオレに、西住姉妹が本屋でレクチャーを始めたり。
公園でまったりと寝転んで、膝枕をしたり、されたり。
……うん、健全なデートだな。
月曜日になったら学園艦は出港して、みほとまほは海の上へ。
来週にはオレも熊本を離れて、大洗へ行くことになる。
オレも、みほも、まほも、しばらく会えなくなる分まで楽しみ尽くそうとしていた。
そして夕方、タイムリミット。
学園艦に戻るタラップ前まで、みほとまほを送る。
「じゃあ、またね」
「俊一くん……」
「俊一も、元気でな」
2人をそれぞれ、ぎゅっ、と抱きしめる。
名残惜しいけれど、切りがないからこれで今日はお終い。
「たぶん、年末年始は熊本に来れると思う。というか来るから」
「分かった。楽しみにしている」
「俊一くん、約束だからね」
再会を約束して、2人と別れる。
みほとまほが学園艦に乗り込んでいくのを、姿が見えなくなるまで見送った。
そして月曜日。学園艦は熊本港から出港していった。
その翌週。
オレは家族と一緒に熊本を離れて、茨城県大洗町へと引っ越した。
……それはいい。それはいいんだ
でも父さん、母さん。ひとつ言わせてくれ。
転入する学園艦で一人暮らしするなら、オレは熊本にいたままでもよかったんじゃないの?
―続く―
9話の導入を書いていたらバランスが悪くなったので、短いけれど独立させた。
槇村です。御機嫌如何。
タイトルは「うれしはずかし朝帰り」にしようと思ったんだけど、ちょっと違うなと。
それじゃあB面の「うれしい!たのしい!大好き!」でいいかという単純脳。
……このタイトルにするなら、もっと濃いデート回にすべきだったなと思った。
次回は、主人公が大洗学園に転入してからのお話。
感想欄でズバリ正解されてしまったので言いますが、次のお相手は柚子さんです。