神様project・異世界もチートも欲しくない【欲しいのは女神様だけ】 作:うきぐもさん
目の前のものに気をとられて……あとでどうなっても知らんぞ!!
――現代の若者には耐えられない恐怖……。
なんとか保たれていた端末の電池もお陀仏したのか、電源のボタンを長押しするも起動はしない。
正確には電池が切れても再起動するとわずかに回復はするも、それが無くなったのだ。
端末に依存している翠にはたまったものではない。
「くっ、何てことだ。 コンビニでちょっと買ってくるかな。 ついでにカップ麺とお菓子とジュースも。」
神社の縁側に放置してある靴に履き替えるも、後ろから智美に声をかけられてしまう。
少しだけ困ったような声で……。
「こんな遅い時間に出掛けようだなんて非常識にも程があるわよ?」
時計を見ると二十三時を越えており、普通であれば出掛けるだなんてとんでもない話だ。
それでも端末に依存しきった翠には耐えられない苦痛なのだ。
「確かに遅い時間だよ。 けど端末の充電器がなくちゃ充電出来ないんだ。 買いにいかなくちゃ。」
心がとても重く感じるも翠は智美の方を振り向かずに、そのまま靴を履いては境内の奥の鳥居をあっという間に走って神社を抜けていってしまう。
うつ向いては軽くため息しか出ない智美であって、小声で何かを呟いた。
「あと一時間だけでも……一緒に居て欲しかったわ。」
智美が智美でいられる時間は残すところ一時間。
それを過ぎれば火曜日から水曜日に日付は変わり、姿や形も何もかも変わってしまうのだ。
とても寂しそうな表情のまま、智美は自分の部屋の布団に入って行く。
――慰めているのだろうか……?
智美の甘い声が聞こえてくる。
最後の最後まで構ってもらえなかったことの悲しみと、再会できるのが一週間後になってしまうことの待ち遠しさが一変に込み上げてきた。
「あぁっ……あ、ふぁあっ……翠ぃ……んぅっ!」
智美は自分の指で秘所に指を入れては、愛する翠の事を思ってしまう。
この指が翠のだったら……と、考えてしまう。
「早く帰ってきて……ぇ。 寂し……い……あっ、あぅうっ……ふぁああああぁぁぁぁっ!」
熱や炎を操れる智美だが、翠の温もりは再現できない。
愛しい彼の温もりを感じたくて、偽りの自分の熱気を帯びた指で秘芽を指先でくりくりと刺激し、軽く痙攣しては絶頂を向かえる。
「はぁ……は……ぁ。 翠ぃ……。」
暖かい涙が頬を伝って枕元を軽く濡らす。
その涙を拭こうと右腕の袖で涙を拭き取ろうも、その右指の間には淫猥に妖しく糸を引く智美の愛が。
「あぅ……ぅ、は……ぁ……はぁ……。」
智美も力尽きたのか瞳をゆっくりと閉じて、持ち上げてた腕はポフンと音をたてて布団に落っこちる。
次第に智美の髪の毛が青く変色し始め、みるみるうちに体が縮んでは全身が布団の中に吸い込まれるように小さくなってゆく。
だけれど、顔には涙の筋だけは消えずにはっきりと残って最後に軽くグスンとしゃくりをあげては寝息をたてるのであった。
強気な智美も男を知ってしまったからには、放置されて寂しいと一人の女になってしまいますわ。
会えない寂しさは痛いほど分かります。