日が昇り昼の到来を告げる頃。
ターニャ・デグレチャフは、封鎖された執務室で地獄を体験していた。
「ん、ぐぅ、じゅっ……!」
朝から今まで、一切の休みなく強要される口淫奉仕。
ターニャの背後には鞭や銃がいつでも使用できるように置かれており、暴力の恐怖を見せつけることでターニャを従わせていた。
事実、ターニャの背中にはいくつか鞭の痕が刻まれている。
裸に首輪だけの恰好で四つん這いになり、眼前へ突き出された肉棒へ奉仕を繰り返すターニャ。
少しでも休んだり手を抜けば、容赦なく鞭はターニャの柔肌へと振り下ろされる。
その様はまさに躾と表現するのが相応しい。
ターニャへ下されるのはもはや上司から部下への命令ではなく、ペットへの躾なのだ。
「――ッ!」
肉棒から白濁液が飛び出し、ターニャの口内へと注がれる。
むせ返るような臭いと息苦しさに、反射的に吐き出そうとするのをターニャは必死に堪えた。
一滴でも床に零せば躾と称した暴力が振るわれる。
既に三度経験した痛みに震えながら、ターニャは口内を満たす白濁液を飲み込んだ。
「んぐっ、ぐっ……けほっ……」
喉の奥に張り付く感触に咳き込みながら、なんとかターニャはその全てを胃の中へと収めていく。
そして休むことを許されず、新たな肉棒がターニャの眼前へと突きつけられる。
朝から昼まで、ひたすらこの繰り返しだ。
快楽もない、ただひたすらに尊厳と精神を破壊され自慰用の道具であるかのような扱いを受け続けるターニャ。
決意に燃えていた瞳はあっという間に濁り、死んだ魚のように生気を失っていた。
「は、発言の許可を求めます……」
食事も水も与えられず、ただひたすらに嬲られていたターニャ。
初めての発言は、尿意の限界を訴えるものだった。
しかし、上官は容赦をしない。
ターニャの下半身に予め用意していたある道具を装着させた。
「これ、は」
そう、ターニャはそれをよく知っていた。
この世界へ転生してから何度かお世話になった経験もある。
ターニャに付けられた物、それは児童用のオムツであった。
自分で排泄をコントロールできない赤子が付ける、あれである。
「は、はははは……」
ターニャの喉から渇いた笑いが漏れる。
ヒクヒクと笑みは引きつり、楽しくも嬉しくもないのに笑うしかないといった様子だ。
全裸で首輪のみの姿でさえ、人としての尊厳は底辺だったというのに。
排泄の休憩すら与えられず、オムツを付けて垂れ流せと。
上官連中が心を折りに来ているというのはターニャも理解はしていた。
しかし、ここまでとは。
「んっ……」
気が抜けた拍子に、ターニャの全身が脱力する。
ターニャに装着されたオムツは早速その役目を果たし床を汚すことは無かった。
とことんまで尊厳を無視した行為に、ターニャは四つん這いの恰好を崩して倒れ伏す。
そんなターニャの様子を無視して、使用済みのオムツは新品へと取り替えられ、新たな肉棒がターニャの目の前に現れる。
地獄だ。
そうターニャは認識し、床に振り下ろされた鞭の音から逃げるように口淫奉仕を再開した。
日が暮れた頃、ようやく終わりを告げられた。
無論、ターニャの立場は未だ変わらない。
水と食事はきちんと支給された。
しかし、ターニャは四つん這いで、手を使うことを許されない。
犬のように餌皿に盛られたビスケットを齧るたびに、人として大切な何かが壊れていく音がターニャには聞こえていた。
申請、及び受諾された休暇という名の地獄は一週間。
初日が終わり残りは六日。
長い休暇は、まだ始まったばかりなのだ。