※この作品はR-18です。

転生者は平穏を望む ~ルートPINK~   作:白山葵

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正史ルートです。
真・男子会の続きになります。


◆ルート正史 ◆ 西住 みほ ~決戦前夜です!~

 部屋の中。

 

 一人になって考えてみる。

 頭に登った血も、時間と共に下がり、少しずつ冷静になってきた。

 つまらないヤキモチは妬かないと、決めていたのだけど…。

 

 日が段々と傾き、外は少しずつ暗くなってきた。

 

 …彼の部屋でただ待つ。

 

 怒る為だけに…。

 

 なんか嫌だな…こういうのは。

 

 メールの返事はあったのだけど、遅くなりそうだと、たった一言。

 相変わらず、短文のメール。

 

 その、携帯に表示されるメールを、ただ、ただ眺める。

 

 

 ……

 

 やめよう。

 

 ただ、怒りに任せて、ただ怒っちゃうのは。

 

 その結論に至った時、すでに暗くなった室内に気がついた。

 …特にする事も無い。

 待っている間、決勝戦での作戦を考えたっていいのに…余計な思考が邪魔をする為すぐに諦めた。

 

 集中できない。

 

 ……

 

 待つ。

 

 ただ待つ。

 

 でも待った所で…今日彼が帰って来た所で、明日の朝には、またどこかへ出かけてしまう。

 おばさんと一緒に出て行ってしまう。

 

 島田さんの所だろうか…。

 …またお母さんの所だろうか?

 

 ……

 

 お母さんの事は、多分まぁ…大丈夫だと思うのだけど、あのいつもの隆史君のお母さんに対しての反応。

 不安になるに決まっている。

 

 決勝直前で、そちらの不安感も合わさり…ちょっと、感情が安定しない。

 …頭によぎる事が多い。

 次々と思い出してしまう。

 

 もうすぐ決勝戦。

 

 正直に言ってしまえば…怖い。

 

 その決勝戦が…怖い。

 

 怖い…怖い……。

 

 怖いよ…。

 

 試合の勝敗で決まる、学校の命運。

 

 お姉ちゃん…お母さん。

 

 ……あの犯人。

 

 一度意識してしまうと、次々と連鎖して、嫌な事ばかり思い出す。

 いろんな感情が混じり合い、体が震える。

 

 …怖い。

 

 

 ……

 

 隆史君が、よく言っていた。

 

 思考でも、会話でも…袋小路に入ってしまったら無理やりにでも、流れを変えてみるって。

 

 だから初心に戻ろう!

 

 うん!

 

 帰ってきたら、やっぱり怒ろう。

 激怒してあげよう!

 こんな気持ちにさせられたんだし、八つ当たりしてあげよう!

 

 思いっきり八つ当たりして…。

 

 それで…。

 

 …それで、少し甘えてみよう。

 

 …少しだけ。

 

 うん、少しだけ!!

 

 

 

 

 

 ◆

 

 

 

 

 

 

 夜の通学路。

 

 母さんを宿泊予定のホテルまで送った帰り道。

 ようやく見慣れた道にまで、戻ってこれた。

 

 学園艦の外かよ…。

 もう日なんて完全に落ちてしまっていた。

 まったく!

 遠いんだよ! 大洗のホテルでいいじゃねぇか!

 わざわざ、ヘリ使って移動してまで、あんな高そうなホテルに宿泊しやがって!

 

 はぁ…。

 

 手には紙袋が一つ。

 これって冷やさなくても大丈夫なんだな…。

 あまり菓子というものは、買ってまで食べるということをしない。

 よって、あまり詳しくもない。

 よくある王道の菓子しか、作らないからなぁ…。

 今度、和菓子も作ってみるか。

 マコニャンの婆さんなら、色々と知ってそうだし。

 

 ……。

 

 マカロン。

 

 ホテルに売ってるものなのか…。

 母さんを送って行ったホテルに売られていた。

 高級ホテルってのは、こんな菓子も売られているんだな…。

 というか、この菓子…驚く程高かった…。

 

 ま。最近じゃ、ようやくピーマンを食べれる様になってきたからな。

 たまには、ムチだけで無く、アメを与えてあげようじゃあないか。自信の彼女とやらに!

 12個入りで、5千円もしたけど…。

 こんなカルメ焼きの親戚みたいなの…なんでこんなにするんだよ。

 

「……」

 

 …彼女…ね。

 

 みほと付き合い出して、まだ日が浅い。

 ただ、幼馴染という事で、友人関係の期間が長かったから、新鮮味というものは、正直あまりない。

 ま、それはそれで、心地の良い関係だと思う。

 

 放課後の中村達との下賤な会話を思い出す。

 

 …みほとの関係を、多少は踏み出してみた方が、いいのだろうか?

 

 

「…………」

 

 

 はい、変な思考はやめとこう。

 やっとこさ、自分の家についた。

 

 うん、ちょっと集中しようか。

 

 あっるぇー?

 これ、自分の家だよね?

 うん、見慣れたベンチもあるしね!!

 

 でも…なんだ……この禍々しい気配は…。

 

 いや…しかし…。

 

 いつもの玄関ドアを開けることすら躊躇してしまう…。

 この気配は…中から…。

 

 自分の鳴らす喉の音が聞こえた…。

 

 呆然と立っていても仕方がない。

 躊躇すると、いつまでたっても、動けない状態が続く…。

 

 覚悟を決めるか…。

 

 鍵を開ける手が震えている。

 

 音をたて…ゆっくりと玄関が開いていく…。

 はっ! 自分の行動が、第三者目線で見れてしまうほど…動揺していた…。

 

 

「 お 帰 り な さ い♪ 」

 

 

 みほがいた。

 また部屋を真っ暗くしたまま。

 だから! 電気つけようよ!!

 部屋に入った瞬間、あの禍々しい気配が無くなった。

 

 …普通。

 

 至極普通のみほさん。

 むしろ、機嫌が良さそうな雰囲気…。

 

 はっ…素人ならそう判断するだろう…。

 だが、俺は見た事がある…この懐かしい雰囲気。

 

「遅かったね?」

 

「あ…あぁ、ちょっと母さん送ってっ…『 は い、そ こ 座 っ て ? 』」

 

 

「」

 

 

 みぽりんが、マジギレなされてる…。

 

 震える足で、靴を脱ぎ…取り敢えずと電気を点る。

 そのまま、俺の動きを目だけで追う、超怖いみほさんと、正座して向かい合う為に座った。

 有無言わせない様な迫力…の、笑顔。

 

 さて…。

 腰を落ち着けた所で、改めて考えよう…。

 

 

 俺なんかしたっけ!?

 

 

「あの…みほ…さん」

 

「なんでしょう?」

 

「…なんで、まだ制服なのでしょうか?」

 

「ずっと待っていたからダヨ」

 

「…そ…そうですか……すいませんでした…」

 

 …分からん。

 分からない!!

 

 みほからのメールで、何かしら用があるのは知ってはいたけど!!

 え~…マジで今回、俺特に怒られる事してないと…。

 ましてや、この状態になる程の事をした、覚えは…ないよ……?

 

 言い切る自信が無くなって来た…。

 

 

「では、隆史君」

 

「…はい」

 

 見た目はいつもの様に普通なんですけど、雰囲気が…戦車乗ってる時に似てるな!

 いつもの口調に、雰囲気は戦車搭乗時。

 アンバランス感が半端じゃない…。

 

「単刀直入に聞きます」

 

「…はぁ」

 

 

 

「 お母さんと変な関係じゃないよね? 」

 

 

 

「ぶふっっ!!!」

 

 な…な? な!?

 

「今日の放課後…その…隆史君の教室前を通った時、聞こえたの。隆史君達の会話…」

 

「!!??」

 

「もう、最後の方だったけど…お母さんに迫られてらどうのって…」

 

 あの時か!!!

 何!? 

 あの会話聞いてたの!? 聞かれたの!!??

 

「 最後、間があった 」

 

「…え」

 

 最後…? 最後!?

 

「あの、しほさんに迫られたらって話か!?」

 

「 間があった! 」

 

「いや…それは、中村の質問に…絶句しただけですよ?」

 

「……」

 

「特に…深い意味…は……」

 

「……」

 

「な…」

 

「……」

 

「」

 

 みぽりんが…動かない…。

 とういうか、そこ!?

 そこに、怒ってんの!?

 

「毎回毎回、試合前にどこか行っちゃって…大体、お母さんと一緒に行動してるみたいだし…」

 

「…ぐ」

 

「お姉ちゃんから来る報告メールも、段々おかしくなってくし…」

 

「」マホチャン!!

 

「か…彼氏の浮気するかも知れない相手が、お姉ちゃんならまだしも…自分のお母さんとか…泣きたくなるよ…」

 

「!?」

 

「……」

 

 あぁ~…。

 徐々に、目線が下に行き、上目づかいで睨んでくる。

 本当に、この部屋で長時間、待っていたのだろう…。

 今までの事も相まり、溜まりに溜まって爆発した…といった感じでしょうか?

 

「…浮気してません。というか、しませんよ!? しかも、しほさん相手とか…普通に考えて、ありえません」

 

「だって、隆史君…」

 

「なんでしょうか」

 

「…結構な変態さんだし」

 

「……」

 

 変態って…。

 

 えー…。

 

 俺は変態じゃないよ? 

 仮に変態だとしても、変 態 と い う 名 の 紳 士 だ よ!

 

「 ナ ニ ソ レ 」

 

 口に出ててたぁ!!

 

 どうする!?

 どうしようもない!!

 

 …いつもの様に、流れを変えてみよう。

 そう! 俺の手元には、これがある!! 武器がある!!

 

「…取り敢えず、先にこれをお受け取り下さい」

 

「なに?」

 

「お土産」

 

 ふっ。

 

 こんなものが、ここで役に立つとは…。

 

「 マカロン 」

 

「……」

 

 紙袋を凝視してるな…。

 あ、顔さら逸らした。

 

「いらない」

 

「…いらない?」

 

「こんなもので、誤魔化そうとするとか…」

 

「…これ、5千円もしたんだけど…」

 

「ごっ!?」

 

「いやな、みほもピーマン食べれる様になってきたからさ、たまにはって買ってみたんだけど…」

 

「……」

 

「そうか…いらないか……」

 

 ちょっと、悲しそうな顔をしてみる。

 

「ず…ずるい!!」

 

 ふっ…。

 

 甘いなぁ、みぽりん。

 その言葉が出た時点で、俺の勝ちだ。

 ほらほらぁ…そうやって、渋々でも、受け取ってしまえば…こっちのペースだ。

 

 正直、浮気なんぞしてないから、そんな仮定の話で怒られるのも心外だ。

 こっちからも何か言ってやろうか…。

 時間が経って、弱体化したマジギレみぽりんなら、何とかなりそうだ!

 

 肘を前に伸ばし、体を少し前かがみ正座をした状態から動かなくなった。

 何か考えているのだろう。よしよし。怒り状態が解除されていくのが…あれ?

 

 

 

「……」

 

「み…みほさん?」

 

 

 その場でいきなり立ち上がった。

 その顔は、先程とは違い…真顔になった。

 

 何かを考えている様だった。暫くそのまま動かない。

 目が少し泳ぎだした。

 …なんだ?

 

 

 おもむろに、ベットを指さした。

 

 な…なんだろ…

 

「座って」

 

「す…座ってますよ?」

 

「…何時もみたいに、ベットに腰掛けて!」

 

「ハイ?」

 

 な…なんなんだ? 唐突に…。

 下手に逆らって、また怒らせるのもなんだし…素直に従おう。

 のそのそと立ち上がり、指を指された場所へ腰を落とす。

 

「……」

 

 な…なんなのだろうか?

 いつもの様に、少し深く座り、少し股を開いて…っ!?

 

 ……。

 

 みほさんが、俺の膝を持ち、強引にこじ開けた。

 何してんすか?

 

「……」

 

 そのまま、後ろを向き、俺の股の間にストンと…座った。

 

「……」

 

 いや、本当に何してんすか、みほさん。

 なんか、いや…。みほから、ここまで近くに来るのって初めてじゃないだろうか?

 あれ? なんで? 怒ってるんじゃなかったの!?

 

 みほの後頭部と…肩が見える。

 

「だって…隆史君。大きな胸の人好きだし…」

 

「……」

 

 なんか、言い出した…。

 いや、大好きですけどね?

 大きさだけが全てじゃないですよ? とか言ったら、また怒られるであろうから黙っていよう…。

 

「初恋がお母さんとか言われても、まったく否定しないし…」

 

「……」

 

 否定できないセリフだけど!!

 手を膝の上に乗せて、ブツブツと呟きだした…。

 …表情が見えない為に、ちょっと感情が読めない。

 

 ただ、ブツブツとした呟きが聞こえる…。、

 

「全力全開になるとか言ってたくせに…」

 

 ん?

 

「抱きしめてくれたのだって一回だけなのに…お母さんの胸、鷲掴みにするし…」

 

 んん!?

 

「…隆史君。何にもしてこないし…」

 

「みほ…お前、何言ってんだ…?」

 

「!?」

 

 あ。自身でも気がついて無かったのか。

 とんでもない事言ってしまった思ったのか、横髪の端から除く耳が少し赤い。

 

「ぅぅ~…」

 

「えーと…」

 

 どうしようか…これは、俺でもどうしようも無いなぁ…。

 なんだ? 手を出して欲しかったのか?

 そ…そういうモノなのだろうか…?

 女って分かんないなぁ…。

 

 うーん…だからだろうか?

 この状態は。

 手を出して欲しいとかではなくて、ただ…もうちょっとそれらしい事をしてみたいのだろうか?

 すきんしっぷ?

 …ふむ。

 取り敢えず、両肩に手を置いてみる。

 

「…!」

 

 …今、一瞬…肩が跳ね上がったぞ…。

 というか、震えてるな…。

 

「…みほさんや」

 

「な…なに」

 

「…あの、恥ずかしいの?」

 

「当たり前だよ! デリカシーが無いよ!!」

 

 女の子が甘えて来るって事…だろうか?

 経験が無いから分からん!!

 まいったな…完全に固まってしまった…。

 

 ふむ。まぁ、みほがここまでするくらいだしなぁ…

 

 あ。

 

 決勝戦。

 

 あぁ…そうか…あれか。不安なのか。

 この状態は、そういう事か…。

 それでか…あぁ。まぁ今更気が付く辺り…俺は散々言われた通り、唐変木なのだろう…。

 

 ……え。どうしよう。

 

 そう気づくと、逆に何していいか分からん!! え? 何? もう一回抱きしめるとかした方がいいの!?

 

「はぁー………」

 

 あ…目の前から…大きな溜息が聞こえた…。

 

「…やっぱり、ダメかぁ」

 

 え!? なにが!?

 

「隆史君、私のお尻触りたいとかいきなり言うし…」

 

 !?

 

 あれか! 初めて抱きしめてみた時か!!

 

「…ス…スコシクライナラッテ、オモッタノニ…」

 

 小声で聞こえない!!

 あ…動きが止まった! またため息と共に何か考えてる!

 

「…変態さんなのに。お母さんの胸は鷲掴みにしたくせに」

 

「」

 

「……えっち」

 

 うむ! かなり破壊力がある一言!!

 

「……」

 

 でもなぁ…。

 えっちって…。

 

「…え。何?」

 

 夜中寝てる俺に、あんな事したみほに、エッチとか言われたくないなぁ…。

 

 

「!?」

 

 

 あまつさえ、人様の家のトイレで…あんな事まで、してた人にとかなぁ…。

 

 

「 !!?? 」

 

 

 いやぁ、あん時のみほは、エロかった。うん。

 

 

「   」

 

 

 ……。

 

 ん?

 こちらを振り向いてる。

 あれ?

 

「どうしたみほ、顔がすごい色してるぞ?」

 

「……ぉおお」

 

「お?」

 

「ぉきて…」

 

「掟?」

 

「お…おぉきて…たの……ぉ!?」

 

 ……。

 

 おきてた?

 

 あ。

 

「…また声に出してたか」

 

「 」

 

 …ふむ。

 ま、いいか!!

 

「…はい、始めっから、しっかり、ガッツリ起きてました!!」

 

「 !!!!! 」

 

 はい、声にならない悲鳴というものですね?

 両手を前に出して、完全に固まってしまったね。

 目を見開き、完全に涙目に…というか、泣いちゃってますね。

 

 あ。立ち上がった。

 

 オロオロしてるなぁ…。

 ロボットダンスしてるみたいに、左右に体を回している。

 

「ひぅ!」

 

 変な声を上げて、玄関に体を向けたな。

 まさか…。

 

「まて。逃げるな」

 

「ぅふぅぅぅぁ!!」

 

 腕を掴んで、逃亡を阻止する。

 うわぁ…めっちゃ涙目になってる。

 …いかん。ちょっと可愛いとか思っちゃった。

 

 ……。

 

「ぁぁぁあ!! あぅ!?」

 

「日本語でお願いします」

 

「なフッ!」

 

 うん。…いい機会だから、言っておくか。

 なんか、手を出すとかなにもしてこないとか気にしていたしな。

 まずは…。

 

「俺はな、取り敢えず大会が終わるまではな。みほと、どうにかなるつもりはなかったんだ」

 

「ぉぉお母さんの胸は、掴んだのにぃ!?」

 

 マタ、イワレタ

 

「……スイマセン」

 

「酔っていたとしてもぉ! 他の学校の人とかぁ! 不安になる要素しかないよぉ!?」

 

「…あ~うん、それも申し訳ないのですけどね? 一応、最後まで聞いてください」

 

「ぅぅぅう!!」

 

「…付き合う前にも言ったけどな、俺にはプラトニックな関係は無理だと思うんだ」

 

「……」

 

「それでも、一応我慢してまして…。落ち着いた後に、徐々にという事で…」

 

 最後まで聞いてくれと言われた手前、ちゃんと最後まで聞いてくれた。

 聞いた上で一言。

 

「…いくじなし」

 

「……」

 

 いや…それを漫画とか以外で、聞くとは思わなんだなぁ。

 そうか、俺が躊躇しているだけだと思っていたのか…。

 

 うーん。

 

 ま。いいか。

 言っておくか。

 

「あのな、みほ」

 

「……」

 

「一回、そういった関係になるとな」

 

「……」

 

「確実に俺が暴走しそうでな…正直、自分自身でもな……」

 

「…なに?」

 

「ナニスルカ、ワカラン」

 

「 」

 

 性欲というものに、長年栓をしている様なものだった。

 一度開放すると間違いなく、溢れ出す。

 みほの顔色が、また変わった。

 今度はちょっと青くなったねぇ。

 

 

「…大会中にそんな事になれば、絶対に戦車道を疎かにさせてしまうだろうし…」

 

 まぁ…あれだ。

 俺が何が言いたか、なんとなく理解してくれたのか、また赤くなりながら、目を逸らした。

 

「…でも…そうか」

 

「え…っと?」

 

 掴んだ腕を引っ張り、抱きしめてみた。

 多分、先ほどの足の間に座ってきたみほは、最後までの気はなかったのだろう。

 ま。無理だろ。無理無理。

 だけどもまぁ、このみほが、あそこまでしたんだし…。

 

「たっ!? 隆史君!?」

 

 話しているうちに、色々と感情が高ぶってきた。

 俺に抱きしめられた、みほの体はそのまま硬直している。

 

 つい先程まで、俺もその気はなかった。

 いつもの様に、怒られて…それで言い訳して…。

 

「いくじなし、か…」

 

 そのままの関係で…。

 

「えっ!? え!?」

 

 

「では、その意気地を見せようと思うのだけど…どうだろうか?」

 

 

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 少しかがみ、みほと頬を合わせる。

 少し、変な声がまた聞こえたが、まぁ…無視してやろう。

 ここまで顔が接近したのは、多分…今まで無かっただろうな。

 合わさる頬から、熱い体温を感じる。

 

 少しずつ頬をずらしながら、真正面まで来ると目があった。

 そのまま、みほの唇と自分の唇が、少し触れた。

 

 一瞬、彼女の体が、ビクついたが、この機会を逃すと…また俺がその気になるのが、いつになるか分からない。

 俺の行動で不安にさせてしまっていたのなら…。

 多少強引でも…彼女が拒否しないのなら…。

 

 …そのまま唇を合わせた。

 

 暫くして、少し顔を離した。

 みほの目が…泳ぎだした。

 左右を行ったり来たりで…疲れないのか?

 

「あ…あの! ぇっと、はぅ…」

 

 唇を合わせている間は、大人しかったのに…離した瞬間…いつもに戻ったな。

 だから、もう一度。

 

「んん!?」

 

 今度は、舌を入れてみた。

 入れた瞬間、体がまた硬直した。

 こちらから、みほの口内をまさぐる。

 

「…ん」

 

 顔を離すと、今度は目の焦点が定まっていない…。

 今度はまた、抱きしめる。

 首元に頭をいれ、鎖骨から首筋まで…そちらに今度は唇を這わせる。

 

「んっ…」

 

「みほ。嫌なら今、言ってくれ」

 

「えっ!? あのっ!?」

 

「…これ以上続けると…抑えが、効かなくなる」

 

「ひぅ!?」

 

 おー動揺しとる、動揺しとる。

 何が言いたいか流石に、分かるだろう。

 

「ぅぅ…あの…本当に?」

 

「こんな流れじゃ、ロマンチックとやらとは…随分とかけ離れて、申し訳ないんだけどな」

 

「…そうだね」

 

 苦笑する。

 

 ふたり揃って…苦笑する。

 

 …少しの間、笑い合う。

 

 顔を首元から離すと、今度はみほから、唇を合わせてきた。

 当てるようなものではなく、ちゃんと…唇を合わせてきた。

 あのみほが…。

 

「嫌じゃないよ…。多分…ここでやめちゃうと…次は無い気がする」

 

「……」

 

「だから…うん、いい…」

 

 みほから感じていた、動揺感がもう無い。

 

 …。

 

 みほの決断が、早かった…考える素振りすら見せなかった…。

 

 

 ……

 

 …………

 

 

 息遣いしか、聞こえなくなった。

 

 取り敢えず、全開未遂に終わったので、そちらを優先した。

 うん。

 みほの体を両腕で抱き締めるように、後ろに回し、スカートの下から手をいれる。

 一瞬、体が硬直した様だったけど、構わず手を差し入れた。

 特に抵抗もなかったので…構わず撫でる様に、下着の上からマッサージをする様に揉む…というよりか、こねくり回す。

 

「んぅ!?」

 

 はい、こねくり回します。

 下着の感触が、指から伝わる。

 それと同時に、尻の柔らかい感触も、手全体で楽しむ。

 

 …うん。これだ!

 

 念願のみほの尻…臀部を手に入れた! 文字通り!!

 

「やっ!? 隆史君、何言ってるの!?」

 

「何、言ってんだろうな…」

 

 また、声に出ててた…。

 雰囲気ぶち壊しですね!

 でもまぁ…。

 

 左右の尻の間…臀裂とか言ったか?

 手を回すように、左右の人差し指で、下着の下部から、まくるりながら指を這わせる。

 

「ンッ!」

 

 目の前から、少し甘い声が聞こえてきた。

 

 そろそろ、スカートを本格的に捲りたかった…が。

 いやね…下着とか見たかったんですけど…。

 みほがの両手が、俺の頭を左右の手でホールド。

 もう一度、唇を合わせてきた。…そのまま俺の口を貪る様に…吸っている。

 荒い息遣いと共に。

 

 …アレ?

 

 みほさん、もっと恥ずかしがるとか、思ってたんですけど…。

 …あの夜。

 真っ暗な中でとはいえ、直前までしてしまったからだろうか?

 初々しさとか、すげぇ見たかったんですけど?

 

 …みほも色々と、溜まっていたのだろうか?

 

「んぁ…あっ!!」

 

 何かを思い出したかの様に…突然声を上げた。

 

 なんだ?

 

「た…隆史君」

 

「ん?」

 

「お…お風呂先に入っていい? シャワーだけでも…」

 

「……」

 

「その…汗とか…かいちゃって…」

 

「……」

 

「…隆史君?」

 

「 ヤ ダ 」

 

「えっ!?」

 

「なんか勿体無い!」

 

「……」モッタイナイッテ…

 

 あ、ちょっと引いてる。

 じゃあこっちは、押そう。

 

 軽く肩を押さえ、ベットに座ってくれと、指示をする様に押してみた。

 特に抵抗なく、そのままチョコンと座った。

 

 何か、上目使いでこちらを見上げてくる。

 

 ……。

 …。

 

 あの時。

 あの夜のみぽりんを、もう一度見たくなった。

 

 さてと。

 

 もう、中途半端に恥ずかしがると、先に進まない。

 おもむろに…ズボンのチャックでは無く、ベルトを外し、ズボンをそのままズリ下げた。

 

「!?」

 

 はい。

 正直、体は健康体です。

 そして若い。

 

 先程、みほの推進力部分を堪能していた時、見事に元気になりました。

 我が息子。

 

 それを表しに、特になにも言わずに、みほの眼前に突き出した。

 5センチほどの距離…。

 

 一瞬息を飲む声が聞こえたが、すでに目線がソレに集中している。

 …目を見開き、夢中になる様に…ソコしか見ていない。

 

 小さな鼻息が聞こえる。

 少しずつ近づいて来ている為、その鼻息が少し亀頭へ掛かる。

 

 あの夜と違い、現在電気が絶賛活躍中。

 はっきりと見える陰茎に、夢中になってますね。はい。

 

 ……いや、逆に俺が恥ずかしくなってきた。

 

 人差し指をみほの顎の下に入れ、親指で軽く唇を下に下ろし口を開かせる。

 特にそれ以外の事はしていないが、段々とみほの口が接近してきた…。

 

 口から舌が少し顔を覗かせた。

 

 …。

 

「はぁ…ぇ…ぁ」

 

 舌が、亀頭の下に触れた。

 

「っぷ、ぁ…んむ…」

 

 ズリュッっと、そのまま一気に飲み込む様に、口に入れた。

 頭を、押し込むように前に出す。

 そのまま、少し舌を動かしているのが分かる。

 ニュルっと…。

 

 一往復がすみ、亀頭の部分に口が戻ってくると、今度はそれを舐め回すように舌を這わせ始めた。

 そして、ゆっくりと小刻みに前後に動き始めた。

 

 プッ…ジュプッ…音が聞こえる…。

 

 段々と鼻息も荒くなって…。

 

「チュプッ、チュプッ! ヂュプッ!」

 

 舌の全体を使い、舐めまわす。

 夢中になって…舐めます。

 

 一度口を離し、こちらを見上げてきた。

 

 俺の陰茎の横に、見上げるて来るみほの顔がある。

 すげぇエロい絵面になってるなぁ…。

 

「あの…隆史君」

 

「なに?」

 

「その、…見られてると恥ずかしい…」

 

「……」

 

「で…電気…を。その…消してほし…『 断る! 』」

 

「!?」

 

 拒否します。

 はい、力強く拒否します。

 

 ですので、そのままもう一度、亀頭の先をみほの口につける。

 明るい状態で、みほのフェラ顔を見たいのですよ。うん!

 

「……」

 

 あ、みほが動かない…。

 ちょっと非難する様な目で、見上げてきた。

 はい、ジト目というやつですね。

 

「…やっぱり、変態さん」

 

 一言、ポツリと呟いた。

 うん、ちょっと逆にもっと言わせたくなってくるな!

 

「…んっ」

 

 動かないで待っていると、観念したのか…もう一度口に入れた。

 手で前髪をあげる。そのまま、手はみほの頭の上に置いておく。

 この方が、よく見えるしな…。

 

 またゆっくりと動き出す。

 

 口から唾液の音が聞こえる。

 

 啜る音が聞こえる。

 

 休憩の為か、たまに開ける口からは、ハァハァと熱い吐息を感じる。

 

 また動き出す。

 

 ……

 

 あの夜のみほと、今みほが重なって見えた。

 2度目だからだろうか。

 少し、躊躇が無くなっていた。

 

 というか…上手くなってる…。

 

 目を閉じずに、半目のまま動かすみほ。

 その目が、とても熱っぽいのが分かる。

 

 ……

 

 口端を唾液が伝う。

 ポタポタと、座っているみほの太股の上に落ちる。

 唾液が混ざる音が、大きくなってくる。

 

 ジュプジュプと…。

 ジョパジュパと……。

 

「ッ…」

 

 両手でみほの頭を掴んみ、動きを止めた。

 そのまま、口から引き抜くと、大きな呼吸を繰り返し始めた。

 

 …夢中になりすぎです。

 

 

 ギシッと、ベットが軋む。

 もう一度、みほの肩を押す。

 

「はぁ…はぁ…」

 

 呼吸が荒い。

 

 みほの、上気した顔。

 

 潤んだ…熱っぽい瞳。

 

 体に触れれば、小さな声を上げる。

 

 押し倒した体は、もはや硬直する事もなく…くたっと、力が抜けている。

 

 太股を今度は横から摩り上げ、スカートを託し上げる。

 

 白いレースが着いた、パステルイエローの下着が目に入った。

 

 体を倒し、彼女の体に覆いかぶさり、再度まだ唇を合わせる。

 舌を入れれば、それに呼応する様に、また絡み合わせてくる。

 

 ニチャニチャと目の前から音がする。

 たまに薄目を開けてみれば、またみほも開ける。

 

 膝に腕を入れ、片足を上げさせる。

 下着の端を、滑らすようにを下げ様とすると、一瞬躊躇した気がするが、みほが腰を上げた。

 するっと下着を脚を通し、彼女から完全に取り払う。

 …取り払いながら、自信の服を脱ぐ。

 

 そのままスカートを脱がし、制服を脱がす。

 下とセットの、またレース付きのパステルイエローのブラを取り払っらおうした所で…みほの体が硬直した。

 

 ブラ紐が肩から外れ、両手で胸元を抑えて、少し抵抗している。

 そして…。

 

「…た…隆史君」

 

「…なに?」

 

「……」

 

「…?」

 

 無言で、少し不安そうに…そして少し疑う目で…。

 

「…なんか…慣れてる」

 

 硬直した。

 

 …俺の体が。

 

「…動きが……すごい手馴れてて…なんか…ヤダ…」

 

 い…いかん。

 普通にしすぎた。

 

 ぐっ…横を向いてしまった。

 

「……」

 

 前世でそれなりに経験をしたからなぁ。

 …まぁ素人童貞みたいなモノだけど…。

 そこから考えれば、久しぶりとはいえ…普通にしすぎたか?

 

 ど…どうしよう。

 …ひどく不満顔。

 いや…ちょっと悲しそうな…。

 

 ぐっ…。

 

 仕方ない…。

 

「いいか、みほ」

 

「…なに?」

 

「男ってのはな。普段からイメージトレーニングを欠かさないモノなんだよ」

 

「……」

 

「……」

 

「ね…ねぇ、隆史君」

 

「…はい」

 

 

 

「それって…普段から、えっちな事考えてるって事だよね?」

 

「」

 

 すげぇジト目で、見られた…。

 よって自然と目線から逃げてしまった。

 

「えっち」

 

「…スイマセン」

 

「……」

 

「……」

 

 多分…俺の顔も赤くなっているのだろう。

 少し、みほが笑ってくれた。

 

「……もう…隆史君は……」

 

 仕方がない。

 そう言って、胸の前で重ねていた腕を解いた。

 自分から、最後の衣服を取り払ってくれた。

 

 

 

 --------

 ------

 ---

 

 

 

 

 

 一糸まとわぬ姿という体の感想でも、言おうと思ったのだけど…。

 恥ずかしかったのか、即座に俺の首に手を回し、抱きついてきた。

 裸同士で抱き合うと、…触れ合う肌が心地いい。

 

「んっ! ふぅっ!」

 

 見えないので、手探りでみほの秘部を愛撫する。

 口でしてやろうと思ったのだけど、みほが離してくれないので、これしか方法が無かった。

 

「んんっ!!」

 

 声を殺しているのは分かるのだけど…正直…。

 

「みほ…」

 

「…」

 

「なんか、すっごい事になってるんですけど…」

 

「んっっ!!」

 

 なんかもう…大洪水…というか何というか…。

 触れるだけで、ぐちゃっと音がした…。

 音が恥ずかしいのか、俺に抱きついている腕の力が強くなる。

 

 …

 

「んっ!! はぁっ!! んぁ!?」

 

 だから、敢えて大きく音を出し見る。

 擦るだけで水音がする。

 ニチャニチャと…。

 

 少し浅めに指を入れ、上下に動かせば、グチャグチャと粘り気がある音が響く。

 

 ……

 

 秘部をまさぐり、クリトリスの場所を手探りで見つける。

 ……

 

「ぁぁああっ!! んぁ!!」

 

 擦る。

 皮を剥き…ひたすら優しく、擦る。

 愛液で滑り気も、申し分無いため、ひたすら剥いたばかりのその場所を攻める。

 

「やっ! んん!! ぁっ!! ぁっ!! はっ!!」

 

 すでに腕を解き、ベットのシーツを握り締め、刺激を与えれば腰を跳ねさせ、その快楽に酔っている。

 何度か繰り返すと、答える様に何度か、大きく痙攣を繰り返す。

 

「や……はっ……はぁ…はぁ……」

 

 そろそろやめておこう…。

 あまりやりすぎると…またなんか言われそうだし…。

 

 なにより、俺がそろそろ我慢できない。

 さて…。

 というか…みほさん。

 

 貴女、エロスギデス。

 

「ぁ…ぁ……はぁ……は……」

 

 あ~…こりゃ、2,3回はイッタのか…目が少し焦点が合ってない。

 

 これなら、幾分は大丈夫だろうか?

 みほの上に覆いかぶさる様に、位置につく。

 膝に腕を入れ、脚を上げさせる。

 

 残った手で、彼女の入口に…俺を当てる。

 熱い体温を先から感じながら、ニチャッと音を出しながら、ぐぐっと押し入れる。

 

 その少し奥。

 壁に先が触れた辺りで、一度止めた。

 

「…みほ?」

 

「う…うん。でも…やっぱり……ちょっと怖いかも…」

 

 できるだけ、痛みの無いようにしてやりたい…が。

 こればかりはどうしようもない。

 ゆっくりより…ま、一気にした方が、一瞬で済むだろうか?

 

 ……

 

 ま、それ以前に。

 やっと…と言うべきか…何と言うべきか…。

 

「…」

 

 みほが少し、不安げにこちらを見てくる。

 なにも言わない方がいいだろう。

 

「……うん」

 

 みほの声がした。

 それをきっかけに……

 グチッと一気に…押し上げるように…

 

「っ…ぁ……」

 

 

 …何か音がした。

 

 

「ぁ!! ……はっ…はぁー……はぁ……」

 

 

 一番奥まで、一気に押し入れた。

 小さな声を上げて、ゆっくりと息を吐いた。

 一瞬、苦痛に歪んだ眉。

 目に力が入り、体が痙攣した。

 

「ぁ……ぁ……は……」

 

 流石に心配になる…。

 

「だ…大丈夫……だから……」

 

 ただ慣れるまでと、動かずにいる。

 

「ただ…その……恥ずかしいから……あんまり…見ないで…」

 

 …。

 

「思ったより…痛くない…から、その……」

 

 露骨に言いたくないのか、そこで黙ってしまった。

 …なんとなく言いたい事は分かった。

 

「…痛みとか……より…本当に、私を選んでくれたのが…今になって実感したの…」

 

「……」

 

 ゆっくりと動き出す。

 

「…それが、うれしい」

 

 感情が高ぶる。

 

「っ!!」

 

 血か愛液か。

 ヌルッとした感触が…気持ちがいい。

 いや…みほとこうしているのが…心地がいい。

 

 今になって…何か安らいだ気がする。

 

「ふっ…! んん……」

 

 クチュッとした音がする。

 もう一度押し入れると、グチュッと音がする。

 

「……」

 

 少しは気の利いた事を言ったほうが良いのだろうけど、下手な事を言うくらいなら黙っていた方がいいだろう。

 だからそのまま、ゆっくりと動き続ける。

 

「んぁ!?」

 

 奥に当たった感触がした。

 コツンと。

 その当たった時、みほの声が明らかに違った。

 甘い声。

 

 もう一度。

 

 ニチャッ……ズチュッ。

 

「はぁ!!」

 

 ……。

 

「んっ! はっ!! あっ!! ぁん!!」

 

 一回だけでなく、何度か繰り返す。

 痛みとは違う、本当に甘い声に変わっている。

 

 快感…を、もう感じている。

 

「……」

 

 少し上を向き、目に涙を溜めながら…こちらを向いている。

 また、みほの方から、首に腕を回してきた。

 

 …口を吸われた。

 

「ふっはっ! んっ!! んんっ!! ちゅはぁっ!!!」

 

 舌を絡めながら、そのまま押しつぶすように腰を動かす。

 ただ…動かす。

 

 みほ自信、良くわかっていないのだろう。

 ただ、目の前。顔の前で、口と口の間から熱い息と共に、吐き出す声。

 

 グチュ、グチュと音がする。

 

 肌を肌に叩きつける音もする。

 そこから、また水が叩きつけられる様な音…。

 

「はっ!! ぁっ!! …き…もち……い……んあぁ!!」

 

 動く。

 ただ、みほに繰り返し、何度も入る。

 ジュチュ、ジュチュと、何度も繰り返し音を響かせながら。

 

 何度も。

 

 みほの中は狭く、脳髄から快感を感じる。

 ただ気持ちよく、夢中になってしまいそうになる。

 

 ―が、なんとか意識を保とうと我慢する。

 

 今は、出来るだけ快楽に流されないように…。

 

「あっ!! あっ!! 」

 

 抱きしめながら。

 抱きしめ合いながら。

 

「た…隆史…く……」

 

 耳元から、リズミカルに聞こえてくる声。

 

「隆史君っ!! あぁ!! たかっ!! んん!!」

 

 連呼して名前を呼ばれる。

 

 呼ばれる…。

 

 正直、本当に始め、みほが官能的に見えていた。

 普段のギャップもあり、この乱れ方。

 

 ……。

 

 でも何故だろう。

 今はそんな気持ちが、もう無い。

 

 動く度に俺の名前が、彼女の口から発せられる。

 

 何度も呼ばれた。

 

 何度も叫ばれた。

 

 呼ばれる度に、気持ちが高ぶる。

 

 呼ばれる度に、みほが愛おしく感じる。

 

 今はただ…。

 

 

 何度目だろうか…。

 

 何回目だろうか…。

 

 こみ上げるモノを感じ……。

 

 

 

 俺の全てを みほの中に吐き出した。

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 裸のまま、目が覚めた。

 

 時計を確認する…前に、俺の寝ていた横を確認する。

 

 ……。

 

 疲れ果て…そのまま眠り込んでしまった みほがいる。

 

 同じく、なにも着ていない。

 

 一回だけですまなかったな……。

 

 何度、肌を重ねたか。

 何度、みほを抱いたか。

 

 覚えていない。

 

 気がついた時には…というか、気がついたのは今だな。

 いつ寝たかも覚えていない。

 

 適当に頭を撫でてみると…寝息と共に変な声を出している。

 

「……」

 

 ベッドから脚を出し、立ち上がる。

 

 今度こそ時計を確認すると、早朝の5時ちょっと前だった。

 

 もう一度みほを見る。

 

 決勝会場へ移動する為に、起床する時間とやらには、まだもう少しあるな。

 

 まだ、寝かしといてやろうか。

 

 目覚まし時計を、みほの起床時間に再度セットする。

 

 さて。

 

 俺自身が、家をでないといけない時間には、もうあまり時間が無かった。

 本当は、4時に起床しないといけないのに、もう5時だ…。

 

 急いで、みほを起こさないように支度をする。

 

 書置き位はしておこう。

 

 殴り書きだけど、なにも無いよりいいだろう。

 

 5時半には、母さんが迎えに来る。

 

 あの性格だ。

 

 時間になっても出てこなかったら、ドアを蹴り破ってでも入ってくるだろう。

 

 …この状態のみほを見られたら…それは流石にきっつい。

 

 いろんな意味で…。

 

 ……

 

 …………

 

 さて。

 

 彼女達は、決勝戦へ。

 

 俺は、過去への決戦地へ。

 

 向こうで会えないかも知れない。

 

 俺だけ決勝戦へ、参加できないかもしれない。

 

 みほの側に、いてやれないかもしれない。

 

 ……。

 

 彼女は抱かれながらも、少しずつ話した。

 

 …不安。

 ……恐怖。

 

 だけど…もう大丈夫だろう。

 

 なんとかできるだろう。

 

 学校の皆がいる。

 

 …友達だっている。

 

 だから、大丈夫だ。

 

 なんとかなる。

 

 

 …はっ。

 

 死亡フラグみたいだな…決戦前にこんな事。

 

 ま、そんなフラグはへし折ればいいな。

 

 ……。

 

 最後にみほを見下ろす。

 

 相変わらず、変にニヤケて寝るな…

 

 ……。

 

 

 

 はっはー。今度は逆に、どんどんエロい事をしていこう!

 

 感傷的にならないで、エロ特化で!

 

 ……。

 

 …………。

 

 

 んじゃ、頑張れよ。

 

 …頑張るから。

 

 

 

「 行ってきます 」

 

 




閲覧ありがとうございました

はい、書いてる途中思いました。
エロ特化の方が気持ち的に楽だと。

……

はっずかしいわぁ!!!
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