※この作品はR-18です。

転生者は平穏を望む ~ルートPINK~   作:白山葵

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◇ ルート ・人妻編④ ◇ ~マッサージ~

「お姉ちゃん」

 

「…ん」

 

まほちゃん含め、朝飯に使った食器を皆で片付けている、クソ暑い真夏の午前。

そう、午前だと言うのに、額に汗が出るほどの、暑い夏の日。

 

俺一人でも良いのだけど、あんこうチームの面々が全員集合していると、その汚れた食器も結構な数になる。

まぁ、今回は優花里も沙織さんも…プラウダ勢の方々も、ご来店されておりませんがね。

 

台所で洗い、拭き…渡して食器棚へと移動する工程。

流れ作業の様になっているが、これがまた…特にまほちゃんは、楽しいそうだ。

 

何もない…普通の一日。

 

こういった休日は、彼女にとってはとても貴重で…変に心安らぐそうだ。

んな事で、完全に客人を働かせているといった状況では、安易に寝ているわけにもいかないらしく、麻子も食器を布巾で拭く事に真面目に取り組んでいる。

華さんは、料理の腕前が壊滅的らしく、毎回毎回、作る事も片付ける事も、お手伝いに専念している。

俺を含めて、全員で5人…はっはー! 狭いなぁ! 台所!

 

…いいなぁ。なんかこういうのは。

そうそう! 

 

これぞ、平穏。

 

何もない、ただ流れて行く生活の時間。

 

 

……。

 

ま、こんな時だ。

気持ちを切り替えないで、あのクソ野郎と、クソメガネの事なんて、今は考えないでおこう。

 

「さて…」

 

全ての工程が終わりそうになったので、お茶を用意しようと冷蔵庫を開ける。

この家には、物凄く不釣り合いな、色んなセンサーやら機能やらが搭載されている冷蔵庫。

 

…。

これを購入してくれてた人が、頭に過ぎった。

…そうだな。

一度、しほさんに色々と聞いておかないとな。

 

特に、あの擬似ホスト…分家の野郎。

 

露骨に俺に対して、敵対心を見せてきている。

俺の事を思って? 

んな親切心を全面に押し出した言葉を、冒頭に毎回言ってくるが、別の意味での俺の事だろうよ。

 

……おっと、いけないな。

 

考えない様にするんだっけか。

 

強引に、脳内を今の状況に適した考えをしないと…と、切り替える、

開いた冷蔵庫の中を見ると、作っておいてあったお湯出し麦茶が、もう無くなりそうだった。

ふむ…また、作っておくか。

 

「あ、私達の分は、いいよ。隆史君」

 

「んぁ?」

 

少なくなった麦茶の入れ物を取り出すと、すぐに冷蔵庫を閉めた時、みほが声をかけてきた。

いい? 何が?

 

「私達、すぐに出かけるから」

 

「出かける?」

 

「うん。明々後日、エキシビジョンマッチでしょ? ちょっと学校に行ってこようと思って」

 

「学校…あれ…今日、練習あったっけか?」

 

会長達から、今日の予定は特に聞いていない。

明日、風紀員の仕事を手伝うって事位だ。

んで、試合前日に、最後の練習の予定……じゃ、なかったっけ?

試合前に戦車に何かあるといけないから、軽い練習とからしいけど…。

 

「ないよ? ないけど、最後の練習前に、戦車の様子を見ておきたくて」

 

「ふ~ん。ん? みんな? まほちゃんも?」

 

「うん。…みほの戦車を見せて欲しくてな。一緒に行ってくる」

 

「…西住さん曰く…別に良いそうだ」

 

他校の生徒に、戦力を見せて良いものか? と、一瞬思ったけど、マコニャ……あ、睨まないでまほちゃん。

う…ん。麻子が、俺の疑問に即座に答えてくれた。

 

「私達、黒森峰は今回参加しないからな」

 

「うん。だから別に良いかと思って」

 

「それに、他校の整備力というモノを間近で見てみたい…と言うのもある」

 

「そんなもんですか」

 

「そんなもん…フフッ。そうだな、そんなもんだ」

 

あぁ…レオポンさんチームですか。

そういえば、まほちゃん。彼女達に興味があるとか言っていたっけ?

何故か嬉しそうに、まほちゃんが小さく笑った時…。

 

 

「あれ? お客さんだ」

 

 

玄関から家の呼び鈴の音がした。

インターフォンではなく、ちょっとアナログな呼び鈴。

古い家だしな。でも、こちらの方が、俺もみほ達も好きみたいだ。

何故か、落ち着くんだよな。

 

「はいは~い」

 

みほが、パタパタと玄関へと小走りで走っていく。

家の中で走るなよ…っと、毎回言ってるんだけどなぁ。

…昔の、やんちゃだった頃のみほを、思い出すな。

 

「所で書記は、どうするんだ?」

 

「俺? …どうすっかな。特に珍しく予定もないし…しほさんの所にでも、行ってくるかなぁ」

 

《 …… 》

 

「…また、お母様か。お前は、暇さえあれば、お母様に会いに行くのか? ん?」

「……お前は、馬鹿だろ? 何故言葉に出すんだ」

 

 

「 い い 加 減 に し て く だ さ い ネ ? 」

 

 

…何故かフルボッコだった。

最近…華さんが、しほさんに対しての俺に厳しい…。

 

 

「西住家の事で…ちょっと、聞いておきたい事が、合ってね」

 

「西住家? …なんだ、私に聞けば良いだろう」

 

「…だって、まほちゃん」

 

「だって? 相変わらず、変な所で子供みたいな言い回しをするな? お前は…。まったく…なんだ?」

 

 

「あの分家の野郎の事、教えてくれるの?」

 

 

「思い出したくも無いな!!!!!」

 

 

ほら…。

 

「なるほど。なれば仕方がないな。許そう」

 

「……なんて顔すれば良いんだろう」

 

目元に皺を寄せて、本当に嫌そうに言い放ったなぁ…。

彼女の嫌悪感しか無い…俺に対してでは無いけど、そんな顔は、余り見たくない。

だから、この話はもう、よそう。

 

「…しかし、みほの奴、遅いな。誰なんだろ」

 

「宅配便か何かでしょうか?」

 

「なんだ書記。また何か、如何わしい物でも購入し…「買ってないよ!!」」

 

「まぁいい。荷物もまとめてこよう。どうせ玄関前を通らないと二階へは行けないんだ。その時に確認すればいいだろう」

 

「そうですねぇ」

 

「わかった」

 

ま、いいけどね…。

 

 

 

 

▼

 

 

 

 

はい、そんな訳で、玄関先。

 

はぁい。お客様を確認。

 

その玄関先で仁王立ちにも似た、立ち方の方に対して…完全に固まっている、みぽりん。

 

小刻みに揺れ…振動して、ギリギリと音させながら、此方を振り向いてきましたね。

 

あぁ…完全に目が涙目だ…。

 

ほぼ蛇に睨まれた蛙状態。

 

はぁい。そして、まほちゃん。

 

目元が暗いですよぉ…。貴女も固まってしまっているでは、ありませんか。

どうしたんだろ…別段、変わった事もないだろうに。

 

「 こんにちは 」

 

「あぁ、はい。こんにちは…しほさん」

 

はい、そのお客様。

いつもの様に、いつもの格好でご来店頂きましたのは、西住流家元。

玄関に入ったは良いが、完全に硬直してしまった、みほに対して困り果ててしまった様だった。

 

……。

 

と、いいますか…みほとまほちゃんの目の前だと言うのが、結構普通なのが、物凄い不安感が襲ってくる。

あんな関係になってしまったというのに…自業自得と言えば、そうなのだけど…。

 

…変な汗が出てくる中、みほの反応が、ある意味で安心感を与えてくれた。

 

「お…お姉ちゃん」

 

「……」

 

「お姉ちゃんっ!」

 

「…ガンバッ! 妹!!」

 

「なんなの、ソレ!!」

 

あぁ、可愛い応援ってどういうのだ? と前に聞かれた時に教えてあげたなぁ。

しかし、それを今ここでするかね…。

手を握り閉め、顔の前に出し、少し前かがみになって…教えた通り何だけど、顔!

無表情は、変!

 

…麻子も変に怯えているなぁ。華さんの服の裾を握り締めてる。

華さんは、華さんで、微笑を浮かべてはいるけど、変にぎこちないし…どうしたんだろ?

特にあの関係がバレている訳ではないのが、良くわかる態度だから、良いのだけど。

 

まぁ…仕方ない。

膠着状態が続いてもしょうがないので、俺から切り出そう。

 

「…と、いうか、どうしちゃったんですか? みほの奴…」

 

「あ、いえ…私の顔を見たら、突然こんな状態に…」

 

あ…少し悲しそうだ…。

 

「ふむ…まぁいいや。突然訪問なんて、みほ達に御用ですかね?」

 

「あ、はい。ついでと言っては何ですが、少々様子を伺いに来たのですが…どうしたのでしょうかね…これは」

 

「さぁ?」

 

完全に体を強ばらせ、信じられない顔で、俺を見てきている。

いや…どうした? 本当に。

 

しかし…みほ達の様子を見に来たって…。

バレていないかの確認だろうか…。

 

「隆史」

 

「ん? なに?」

 

「…お前は…あの状態のお母様と、良く平気で喋れるな」

 

「あの状態って…なにが?」

 

「なにが? って…お前」

 

「いや…普通だよね? いつもの格好で、いつもの様に、可愛…「その感想はいらん」」

 

あ、はい。

あ、みぽりんの目の色が、若干カワッタネ?

 

「…あそこまで、機嫌が悪そうなお母様は、初めてだぞ…何か…私達はしたのだろうか?」

 

「機嫌が悪そうって…」

 

あぁ、言われて見れば、なんか体に力が入って強ばっているなぁ…オーラが出そうなくらい。

目の周りに力が入って、眉が釣り上がってるけど…。

 

「…それだけだろ?」

 

「は?」

 

「別にしほさん、何も怒っちゃいないだろ? 機嫌も普通だし……ね? しほさん」

 

「そうですね。別段…」

 

 

「「 !? 」」

 

 

「「???」」

 

 

不思議そうな俺としほさんの顔を、交互に見比べている西住姉妹。

 

「なに? どちらかと言うと、しほさん、機嫌良さそうなんだけど?」

 

「なっ…」

 

何を一々驚いて…。

まぁもう、いいや。

 

「あの、話が進まないので…それで? どうしたんですか? しほさん」

 

「あ、いえ…少々、隆史君にお願いしたい事がありまして」

 

「俺に? いいですけど、なんでしょう?」

 

特に何事もないように、話を進行する俺に対して、信じられないモノを見る目が…いっぱい。

華さんまで…。

 

「ふむ…そうですね。…みほ達も一緒に、どうでしょう?」

 

……。

 

何を俺に頼む気だろう…。

 

そういや、しほさん。手荷物を持っているな。

それに目を落として、みほ達も誘ったけど…。

 

「「「「 用事がありますから!! 」」」」

 

ハモったね…。

どうにも俺が、しほさんの機嫌が別に悪く無いって意見が、信じられない様。

特に何をするかすら言っていないのに、気持ちの良いくらいに拒否しましたね…。

 

「では、隆史君を少しお借りしますが…良いですか?」

 

本人はニコヤカに言ったつもりだろうけど、目の周りに力が入り過ぎていて、ちょっとその笑い方は怖いっすよ?

なんだろう…。しほさんの機嫌が、悪そうに見えているみたいだからだろうか?

しほさんの用件とやらが、お小言か何かと思っているのでしょうか?

 

そのまま、止まった時が動き出した様に、一斉に動き出し…。

 

「隆史君、特に予定がないって言ってたから良いと思うよ!?」

「隆史! ガンバッ!!」

「後は隆史さんに任せて、私達は、学校へ参りましょう!!」

「頼んだぞ、書記!!」

 

…アッサリと本人の意見を無視して、俺の身柄を差し出された。

 

「では、彼を借りて宜しいですか?」

 

「う…うん」

 

「…そうですか。分かりました」

 

な…何故だろうか?

冷や汗が止まらなくなってきた。

みほの了承を得た時、変に安心した様な顔と、少し寂しそうな顔が混合した。

それは、何となく、分かったのだけど…本当に変な警報が、先程から頭の中を頭痛の如く鳴り響かせている。

 

「では…隆史君は、暫く独占させてもらいましょう」

 

「「……」」

 

あ…あれ?

少し頬を綻ばせ、そんなしほさんのセリフに、みほの表情が…消えた。

何かに勘付いた? いや…不審がっている…とでも言うのだろうか?

 

みほの目が…母親を見ている目では、無い。

 

「みほ、大丈夫ですよ?」

 

「…なにが?」

 

「彼をお借りするのは、午前中だけです。午後から仕事もありますし…すぐに返します」

 

「……」

 

「そうですね…では、隆史君。みほの了承も得た事ですし…」

 

「な…なんでしょう?」

 

 

しほさんも、みほ達を前にしているというのに、俺を見る目がアノ時の色を放っていた。

一瞬だけ俺を見ただけだというのに、すぐに分かった…つまり。

 

女の目をしていた。

 

…そして、今は…その目で、みほを見下ろしている。

 

 

 

 

「少し私のワガママに付き合って頂けますか?」

 

 

 

 

 

▼

 

 

 

 

どうも、しほさん…彼女もまた、エキシビジョンを見ていくそうだった。

その為に、現在大洗に宿泊中。

その宿泊先のホテルまで、あの後すぐに移動した。

 

何故、ホテル…。

 

そのまま、我が家でも良かったのだけれどね…。

まぁ、集中して欲しいと、良く分からない要望だった為にノコノコ着いてきた。

あの分家の話もあるし、こういった他に邪魔されない空間の方が、良かったのかもしれないしな。

 

まぁ…うん。

先にしほさんの用事だ。

 

前回の大洗ホテル。

流石に何日か滞在すると言う事で、流石にスィートでは無い。

…ないが、この部屋…前に俺が泊まった部屋なんすけど…。

まぁ、長期滞在料金で安くなるかもしれないけど、ビジホではないって時点ですげぇなぁ…とは、思う。

 

「では、隆史君」

 

「え? あ、はい」

 

部屋に着き、ベットに持っていた手荷物を置くと、早速とばかりに、声を掛けられた。

家での雰囲気は、すでにない。

いつものしほさんへと、戻っていた。

 

「弥生さ…いえ、貴方のお母様からお聞きしたんですが…」

 

「……なんでしょう?」

 

「ふふ…別に、構える必要はないですよ?」

 

母さんの名前が、出た時点で、脳内アラームが真っ赤っかに切り替わった…。

何言った、オカン。

そんな警戒心丸出しの俺を見て、しほさんは笑った…なにが可笑しいのだろう?

 

「たかし君は、得意だとお聞きしまして」

 

「得意? …なにがです?」

 

「そ…その、マッサージが」

 

 

……。

 

…………。

 

 

「で…ちょっと、お願いしたく…」

 

「…何を言ってるんですか? え?」

 

「いえね? 本来ならば、プロのお店とかに行けば良いのですが…」

 

そこまで言うと、手荷物を開き…中から何か…色々な物を取り出してきた。

ピンク色の小瓶を数点。何か…ありゃ、なんだ?

 

「千代さんから、色々と試して見ればどうでしょうと、言われ…ただ、海外のもらしく、一般のお店ですと持ち込みは不可らしく…勿体無いでしょう?」

 

……。

 

千代さんって、名前が出た時点で、どうだろう…。

何か企んでないのだろうか? いや…失礼な話だけど…。

 

はぁ…。

 

「確かに俺、体を鍛える上で、筋肉とか筋とかを、勉強してましたし…その経緯で、ある程度は施術も、独学ですが知識はありますけど…」

 

うん…魚の目のおやっさんと、女将さんが腰痛持ちだったから、良くマッサージをして上げていた。

立ち仕事だし、仕方がないと思うしね。

だから、その為に何冊か本を読んでは見た。

あぁ…そうか、何回かオカンにもしてやったか。それで…。

 

「……」

 

少し不安げに見てくる、しほさん。

仕事しなくて良いんすか? とか、色々と思うが…俺に体を触られるのはいいのか?

 

…今更か。

 

ちょっと待て。

でも、そんな事になんで先程、みほ達を誘ったんだろう…。

 

いやまぁ…彼女達にマッサージをする事は、全然良いのだけど…なんでまた。

 

「そ…それに、ですね?」

 

「え?」

 

俺の考えている事を遮る様に、何故か恥ずかしながら手を上げた。

…ナニコノ、可愛い人。

 

「……すごいんです」

 

「はい?」

 

「筋肉痛が…凄まじく…」

 

「筋肉痛?」

 

「写真撮影の為…前日にジムで張り切りすぎました…。3日遅れで痛みが襲ってきまして……今は、腕すら上げるのが…いえ、動くのすら辛い…」

 

「…………はっ。ははっ!」

 

先程の雰囲気は、何処へやら。

いきなりそんな事を告白され、腹のそこからの笑いが出てしまった。

 

「ぅっ! …と…年を感じました…」

 

「なるほど! それで、そんなに顰めっ面見たいな顔してたんですか! それりゃみほ達も誤解するわ!」

 

「…くっ」

 

悔しそうな彼女に、一仕切り笑うと、恨みがましい目で見られてしまいましたね。

あ~…うん。筋肉痛ねっ!

 

……ま。

 

いいか。それくらい。

思いの他、健全な御用件でしたので、引き受けることにした。

 

「分かりました、分かりました。しましょうか、マッサージ」

 

「…本当ですか?」

 

「でも、俺のやり方って、基本的に腰が主ですよ?」

 

青森での経緯を説明すると、変に優しい顔で納得していた。

その目で見られるのって、なんか…恥ずかしいのですけど…。

 

「マニュアルが、あるみたいですよ? ほら…」

 

「まぁ…それならば。後は応用するだけですから、どうとでもできますけど…ん? なんで冒頭のページが破られてるんだろう」

 

「あぁ、何か紅茶をこぼしてしまったと、千代さんは言っていましたけど…」

 

「ふむ…他のページも濡れるよりましですが…まぁこれなら何とかなるでしょう」

 

「セットで頂きましたからね。これも試してみましょうか?」

 

「アロマ? …ですか?」

 

小さな、英語だか何かで書かれていたピンク色の小瓶を掲げられた。

ショッキングピンク色って…まぁいいけど。

しほさんは、その小瓶の封を開け、さっそくばかりに、専用の円柱の機械にセットした。

コンセントを差し込むと、小さな駆動音と共に、薄く煙が上がり、段々とその煙が濃くなっていく。

 

…この人…ノリノリだ。

行動が素早い…。

 

まぁ女性って、エステとか好きみたいだしな。

この本を読むと、マッサージ…施術というか、エステに近い。

 

「…では、私も用意します」

 

用意?

 

「えぇ、マッサージを受ける前に、お風呂へ入るのが良い様です。確かリラックス…の為、でしたかね」

 

「え…あぁ、なるほど」

 

「あ、その前にコレを飲むと良いのでしたか…?」

 

マニュアルに代謝を上げるドリンク…と、説明されている物を取り出し、ボトルを捻る。

コンビニとかにも売られている様な、小さな小瓶…また、ピンク…。

それを一気に飲み干すとしほさん。

 

……だから、躊躇がねぇ…。

仰がないで…おっさん見たいな飲み方は、流石にやめて…。

 

「ふむ…苦い…こういう物なのでしょうか?」

 

一言、ボソッと呟き、小瓶をテーブルの上に置くと、部屋備え付けの風呂場の脱衣所へと消えていった。

脱衣所……あぁ着替えるのか?

 

本格的にエステを受けるみたいだ…素人ですよ? 俺。

 

ぽつんと一人、残されてしまった部屋の中。

……。

 

ボケーと、していても仕方がないし、準備を済ませておこうか…うん。

えっと…後は、ローションオイルと……ふむ。

マニュアルも結構しっかり書かれているし、みほにもやってやれるかな?

どうせなら、覚えて帰るか。

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

「…母。どうしました?」

 

「……」

 

「はぁ…お母様?」

 

「えっと…いえ……」

 

「何を先程から見て…小包?」

 

「……」

 

「…お母様?」

 

「ま…」

 

「?」

 

「間違えてしまいました…」

 

「???」

 

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

ある程度の備品を確認していると、それなりに時間が経ったのだろう。

取り敢えず準備…オイルも使った方が良いと書かれていた為に、ベットを汚さないように、用意されたビニールシートっぽいのを敷いておいた。

 

アロマの甘ったるい香りが、部屋に充満してきた。

…うむ、苦手な匂いだ!!

独特な香りというのか…鼻の奥に、こびり付きそう程の香り…。

 

「お待たせしました」

 

「あ、はい……はいっ!?」

 

着替え終わったしほさんが、脱衣所から出てきた。

ポスポスと、スリッパで歩く音へと視線を投げると…いた。

すげぇ姿のしほさん。

 

あの…バスタオルを体に巻いた姿で…。

ティーシャツか何かで良いと思うのですけど…。

……いきなりですね…どうしよう。

 

少しふらついた足取りで、ベットまで歩いてくると、そのまま俯せに横たわった。

躊躇がない…というか、素早いな…。

さっさとしてくれと、言わんばかりですね。

 

「…ふぅ」

 

…湯上り。

 

ちゃんと湯船に浸かったのだろう。

肩が蒸気し、少し桃色になっている。

真新しい、白いバスタオルが、強くコントラストを醸し出している。

薄い湯気を纏って、いるのがまた…変にその姿に目を奪われる。

 

「エステ…ですと、大体この格好ですが…?」

 

何か、言い訳をするように、俺に言ってきた。

顔が…少し熱っぽく見える。

 

ま…まぁいいや…そりゃ、彼女も恥ずかしいでしょうよ。

 

さて、どうするか。

 

バスタオル一枚の姿で、横たわっているしほさん。

ベットへと近づいて、見下ろすと…またすげぇ…。

やめよう…具体的に思うと、恥ずかしくてたまらん。

 

「私を裸をすでに見ているというのに…なんですか、今更」

 

「 」

 

少し固まってしまった俺を見て…少し顔を背けて目を逸らしながら…。

 

 

「…今日は、ダメですよ? この後、仕事がありますから」

 

 

「はい!?」

 

何がどう、ダメ…と、いいますか言い方!!!

 

「隆史君の場合…後に影響がですますので…次回ですね」

 

「!!??」

 

…変に冷静に言っている積もりでしょうけどね!?

セリフ!! 顔を少し背けながら言っても、その表情が…。

 

「…そ…そんな気は、今日はアリマセン…」

 

普通にそういった言葉を言い始めたしほさんが、なんか…すげぇエロいっす。

人妻…と、いった属性を思い出したら更にマズイ。

 

と…取り敢えず、余計な思考を誤魔化す為に、用意されていたもう一枚のバスタオルを取り出す。

そのまま、行動だ! …と、腰から下の上に掛ける。

描けた後、彼女は横で止めていバスタオルを外して、背中をあらわにする。

 

…水着とか何も着ていない。

 

トップレスと言う奴だろうか?

ゴソゴソと体を捩ると、巻いていたバスタオルを完全に外した。

体の下に敷かれている。

 

「たっ…隆史君!」

 

「はい!?」

 

「はっ…恥ずかしいので、早く!!」

 

「りょ…了解です」

 

まったく何もしないでいる方が、確かに恥ずかしい。

彼女の腰の上付近に跨ろうと、ベットへと脚を掛ける。

ギシッと音がすると、そのまま跨り、立て膝を立つ格好にする。

 

「で…では、体の力を抜いてください」

 

「は…はい」

 

見下ろすしほさんは、腕を顎元でくの字に曲げ…顎を掛けて待っている。

くっそ…アロマとやらの匂いが、鬱陶しい!

 

脇の横からは、丸くベットに押しつぶさてれいる胸が見える。

30代後半とは、思えないきめ細かい肌が、妙にハッキリと見える。

首の後ろから、隠された臀部に向けてスラッと流れている背骨の筋が見える。

 

…ま…まにゅあるぅ。

 

見入ってしまっては、流石に失礼だ。施術…これは施術だ。

 

マニュアルに従い、背中へと手を伸ばす。

指が肌に触れると…一瞬体が反応した気がした。

っと、オイルだったな、オイル。

 

手の平に小瓶から、その透明な液体を流れ出させ、彼女の背中へと塗り広がせる。

白い肌に染み込ませる様に、肩から背中全体へと…ゆっくりと…だっけか。

マニュアルに従い、背中の表面を解す様に…。

 

「…んっ」

 

いきなりは冷たかったのか、小さな声を上げた。

手の平に落とした時には、特に冷たいとは感じなかったけどなぁ。

そのまま、表面を解すような手の動きを止めないで、オイルでテカテカと光る肌部分の面積を更に広げていく。

 

触っていくうちに、広背筋の筋と、疲労しているであろう少し腫れぼったく固くなっている筋肉が分かった。

此処からは、疲労回復の為のマッサージ。親指とその付け根で、ゆっくりと解していく。

 

……。

 

いかん。

 

此処まで、無言でしてしまった。

 

妙な雰囲気を壊そうと、喋ろうとするが、上手く言葉が出てこない。

みほと、まほちゃんの事を話そうと思っていたのに…にも、関わらず…。

 

「ぁ…ふっ……」

 

それなりに気持ち良く感じてくれているのか、段々と体の力が抜けていくのが分かった。

んでは、マニュアル通りに…。

 

まずは、脚。

体を移動させ、マッサージしやすい位置へと移動する。

 

足首から、脹脛…膝裏へと、またオイルを塗りたくりながら、ゆっくりと。

暖めるのも重要と言う事で、手の平を使いながら、体温を移すように…。

 

…なんか、筋肉関係が無い動きのもあるけど…こういうものなのだろうか?

 

「…そ…それ…いいですね」

 

あ、好評の声を頂いた。

そのまま、スラッと長い脚の膝を曲げる。

バスタオルが少しまくれ、太ももまで見えたが…特にしほさんは気にする様子もないので、続ける。

太もも…内腿からゆっくりと、それこそマニュアル通りに揉み解す。

 

スベスベとした肌感から、オイルの滑る感触が相まり、触るだけで正直気持ちがいい。

 

……。

 

「段々と、足の先まで暖まって行く気がします…」

 

「そ…そうですか」

 

「…なるほど。確かに上手…」

 

「ちょっと恥ずかしいですけどね」

 

「……」

 

「……」

 

「しほさん」

 

「…なんでしょう?」

 

ムニムニと、手全体で、優しく揉みながら、聞いてみる。

 

「先程、みほとまほちゃんを、コレに誘ったのは、何でですか?」

 

「…そうですね」

 

言い倦ねるかと思ったら、思いの他、すんなりと答えてくれた。

要は…。

 

「…罪悪感から…で、しょうか? 結構、本気で聞いてみたのですけど…断られましたね」

 

「ぐっ…」

 

「みほは兎も角、まほとは、接点を作って上げようと思ったのです」

 

「接点?」

 

「貴方に触れてもらうという接点…大義名分。それを…作ろうと…。しかし、本当に上手ですね」

 

いや、褒められて嬉しいという気はあるのですけど、今言わないでください…。

 

「んっ…ふぅ。あの子達は、貴方に触られる、触れられる事を、多分拒みません。寧ろ、ドンドン迫ってきて欲しいとすら、思っていると思いますよ?」

 

「そ…そうでしょうか?」

 

「そうですよ。…後、みほとはすでに、関係は持っているのでしょう?」

 

「ま…まぁ」

 

「私を散々、好き勝手している最中、その様な事を言っていましたね」

 

「  」

 

言った…だって!

 

貴女達、性癖がまるで一緒なんですから!

 

「…聞いている最中、それを思い出しまして…」

 

「……」

 

「う(・)っ(・)か(・)り(・)…えぇ。うっかり…感情が、顔に出てしまったかもしれませんね」

 

「 」

 

あ…あの時の目…。

 

「ふふ…少々、あの時のみほの顔が…」

 

「 」

 

「あら…手が止まりましたね」

 

……。

 

…………どういうつもりなのだろう。

 

 

しほさんのみほを見る目が、明らかに違っていた気がしたのは、その為だろうか?

アレ…みほ、何かに警戒色を放っていたけど…。

 

や…やめよう!! なんか、めちゃくちゃ怖いから!!

過去最大級に、鳥肌が立つ位に!!!

 

目の前の事に集中しよう…。

 

手を止めてしまったので、ついでと言ってはなんだけど、マニュアルを再度見てみる。

できるだけ、何も考えない様にして…マニュアル通りに進めて行こうか…。

 

ニチッとした、粘液を潰す様な音とを起て、バスタオルの下に手をすべり込ませる。

できるだけ見えないようにと、気を使ったのがコレだ。

腰骨から、左右に…押し込めるように、ゆっくりと下へ手を滑らせる。

指にも力をいれて、指圧をするかの様にもすると良いらしい。

 

腰から臀部全体を暖める様に滑らせるのが、オイルの感触も相まり俺すらも心地がいい。

マッサージを再開した辺りから、しほさんの口数が減っていった…。

 

「んっ…お尻もマッサージを…はぁ…するのですか?」

 

「……マニュアルに書いてあるんですよ。…ほら」

 

「あら…」

 

「嫌なら、やめますけど…」

 

「あ、いえ…大丈夫です…よっ」

 

少々、熱っぽい息を吐き始めたのに、ここで気がついた。

…我ながら集中してしまったなぁ…。

言われるまで、正直に言えば…まったく邪な気持ちは無かった。

本当に施術に集中していたからだ。が…一度、しほさんの少し変わった吐息に気が付くと…なんかもう…。

 

揉み解す…というか、絞り出す…様な動きで、腰と尻部分を往復する。

バスタオルで、その部分は勿論見えないが…背中全体をするのには、正直邪魔に感じた。

腕から下…肋骨の上を滑らせ、背中全体をくすぐる様に動かす。

しほさんが、体をくねらせれば、胸が少し弾む…。

 

オイルと…汗だろうか?

室内灯が、怪しく彼女の体で、その光を反射させ始めた。

ヌルヌルと、またゆっくりと、ローションを塗り広がらせてゆく。

隙間なく滑らす手から、粘着液の空気を押し出す音が、ニチニチと聞こえてくる。

 

「ふっ…ふっ…んっ……ふぅ」

 

変に甘ったるい声が…脳内に刺さる。

違う…今日は、違う。

 

如何わしくない…多分。マッサージデス。

 

何か…違う事で、気を紛らわせないと…マニュアルゥ…。

 

……。

 

エー…。

 

一度動きを止めて、ベットの端に置かれていた荷物に手を伸ばす。

セットに入っていたもう一つの物。

できるだけ素早く、それを用意…そして。

 

「…しほさん」

 

「な…んっ…でしょう…んん!?」

 

驚いた声を上げた。

まぁ、いきなり視界を塞がれれば、誰だって驚くだろうけどね。

 

もう一つ、セットの中に入っていた物。

それを彼女へとセットする。

 

…そう。アイマスク。

 

「な…っ!? えっ!?」

 

「えっと…視界を遮る事によって…触れられる事に感覚が集中して、マッサージの感触が更に敏感になる…だそうですよ?」

 

敏感って…。

 

「…あ、本当ですね」

 

彼女の前にマニュアルを開き、見せる為に開いて目の前に置くと、その本文を片指でアイマスクを上げて、読み納得した。

 

「お好みでって記載されてますね…まぁ、良いでしょう。折角ですから試してみましょうか」

 

「え…あ、はい」

 

納得した所で、アイマスクを再度普通に付け直した…マニュアルに従った様だ。

なんか、結局の所、マッサージを受ける事を完全に楽しんでいる様だった。

プロがするよりも、明らかに俺の方が下手くそだろうに、それでも変にはしゃいでいる様な感じ。

 

…。

 

まぁ…はい。んでは、その通りにしてみますけど。

自分で捲ったアイマスクを、自ら直して、もう一度装着した。

 

「んじゃ、続けますけど…」

 

変な不安感が襲う…。

一度、マニュアルを確認してみると、すでに殆ど工程が済んでいた。

…下半身から背中部分までと。

まぁ、せっかくアイマスクを装着してくれたし、もう少し試してみるか。

 

 

 

…やっぱり、違う。

 

これ多分…俺の知っているマッサージじゃない…。

なんつったか、こういうの…。

 

しゅ…集中しよう。

うん…手の平に神経を集中…。

業務に忠実になれさえすれば…うん。多分…大丈夫。

 

「はっ……はっ…」

 

会話を挟んで、リラックスしてくれたのか、段々としほさんも集中してきたんだろう。

 

しかし、そのお陰か、指と手を動かす度に、しほさんの体が大きく脈打つ…。

ビクンッと大きく跳ねる時も、徐々に回数がましてきた…気がする。

 

触られる度、手を動かす度に体が反応してきている。

 

「は……ぁ……はぁ……確かに…手の…指で触られている感触…が…ん…」

 

「……」

 

しゅ…集中。

 

しかし、集中するに従って、手中へと、ローションの混じった、ヌルヌルとした感触と、肌のスベスベとした肌触りが、余計に強く感じる結果となってしまった。

…先程、ざっと見たマニュアルだと…確か、この後…。

首の付け根から、肩に掛けて…まぁ、ある意味で安心した気もする。

良くあるアッサージ…ってっ!?

 

「…しほさん」

 

「んっ…そ…そこは、とても良いですね…」

 

慣れたマッサージを、何度かする。

指圧で、肩から首筋付近のツボを何度も…そこで分かった。

 

「…しほさん。肩のコリが…異常ですよ…なんですかコレ」

 

「…あぁ、仕事柄、デスクワークも多いですからね…。気をつけてはいるのですが…その割に、立ち仕事も多いという…はぁ…」

 

嘆くしほさんを他所に、指の感覚に集中する。

ガッチガチにコリ固まっているのだもの…なんだこれ。

これって、仕事だけの事ではないだろうよ…。

 

「……はっ。胸も必要以上に育ちましたからね」

 

……。

 

あ、はい。

 

分かってましたけどね。

 

さて…次に行こう。

あまりやると、揉み返しが凄そうだからね。

 

体を移動させ…下半身部分の為にと、体を移動させる。

 

…。

 

マニュアルだと…まぁ……しほさんも一度、目を通したというし、良いのだろう。

躊躇すると、余計に恥ずかしいしな…。

 

お尻を隠している、バスタオルの下に手をすべり込ませる。

足の付け根…ほぼお尻と言っても良いだろう。

そこを親指の付け根で、押し込む様に、強くゆっくりと何度か揉み解す。

 

「ぁ…はぁぁ……」

 

立ち仕事もあると言っていたな。そんなに立ちっぱなしになる事があるのだろうか? 戦車道だよな?

しかし言っていた通り、筋が少し、固くなっていた。

熱を持たせながら、ゆっくりと解していくと…何度か、溶けそうな声で息を吐いていた。

…効いるのでしょうね。

 

お尻の外側から、秘部に向かい、両サイドから優しく、円を描くようにゆっくりと揉み解す。

お尻の肉を親指で、強く外側に開くように掴んでマッサージ。

それを何度か繰り返す。

 

…ここまで、触るだけで、官能的というか…気持ちが良いというか…なんだろうか…。

 

すげぇな、この女性は。

 

……ただ、気がついたら彼女は大人しくなっていた。

 

「……あの…しほさん?」

 

「……」

 

いつの間にか、小さな吐息を繰り返すだけになってしまった彼女に、意識があるか確認してみた。

寝てしまっていれば、それはそれでリラックスしたと判断するだけなのだけども、少し不安になった…

 

「…ぁっ…はぁ…んっ、なんですか?」

 

「あぁ…いえ、寝てしまったのかと」

 

「…そうですね…寝てしまいそうにはなりますが…。いえ…正直、期待以上でした。とても気持ちが良いですよ?」

 

「ど…どうも」

 

「……変な意味では無いですからね?」

 

「……」

 

誤魔化す様に、もう一度マッサージを繰り返す。

指の横から、ニチニチとまた粘着液の音が聞こえてくる…。

柔らかい感触が、とても心地よい…。

 

「…んじゃ、一番…困るの行きますよ?」

 

「そうですね…」

 

ゴソゴソと、体を攀じる。

上手く体を隠すように、バスタオルの下で体を回転させた。

仰向けになり、目隠しされている為か、何度か自分の手を動かして、バスタオルの位置を確認している。

 

…それを大人しく見守る……俺!

 

…下手な事するより、こっちの方が、数倍エロいんですけど…。

 

バスタオル越しだというのに、動く大きな胸の弾みが肉の波を打つ…

いや…しほさんの体…触っていて分かったけど、筋肉もあるので、20代後半…もしくは30代後半の若さをキープしていると、ボカァ判断しましたね!

 

「…まぁ…複雑ですが、それはそれで、嬉しいですね」

 

……。

 

声に出てた…。

 

「では…どうぞ、よろしくお願いします……覗かないように」

 

……。

 

「振りではないですよ?」

 

「…撮影の時も思いましたけど、どこでソノやり取りというか…そんなの覚えてくるんですか…」

 

「ググりました」

 

……みほ。

 

貴女のお母さんが、ネットに毒され始めましたよ?

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

仰向けになり、上半身のマッサージ。

先程までのマッサージもそうですが、隆史君…本当に上手。

眠気も何度か襲ってはきましたが、流石に寝てしまうのは申し訳がないので、何度も我慢しました。

 

我慢し続けると…目隠しをされているのあり、感覚がどんどんと鋭敏になっていき…もはや、普通に触られるだけで気持ちがいい。

 

私の肌に触る直後…彼は、一度躊躇しますが、下手に考えると恥ずかしいのでしょう。

すぐに先程…まぁ? 千代さんからの頂き物ですからね…流石に目を通しましたよ。

 

…まぁ普通のマッサージでしたね。

 

このアロマ等含め、セットになっていますし…それなりに金額もしたのでしょう。

次回、何か…お礼でもしましょうか?

 

…でも、このアロマの香りは、少々強いと言いますか…甘い香りが、鼻の奥に残ってしまいそうですね。

 

「んっ…はっ…はっはっ…」

 

胸の付け根から、乳房周りとても優しくマッサージを繰り返していますね。

下から上に掛けて、ゆっくり…ゆっくり…。

特にオイルを使っているからでしょうか? 手が滑るのか…乳房周りを滑る様に流す辺り…変に気持ちがいい。

 

呼吸が段々と、無意識に荒くなっている…。

意識した時に気がつきましたから、どのくらい前からでしょうか?

…まぁ、隆史君に胸を見られた…触られたからと言っても今更ですけど…別に構わないのですが…。

 

初めに釘を刺していた甲斐があったのでしょうか?

そういった行為を感じさせる動きは、してきませんね。

胸を触れるくらいですし…本当にマッサージをしている感覚ですから…。

 

「っっ…ぁ…ん……

 

脇付近から、全体を撫でる様に、厚を加えて来てますね。

胸全体を優しく両手で包み込む様に……ゆっくりと…。

オイルを染み込ませる様に、体のどこからか、余った物を移動させる様に…。

 

乳首付近…伸ばすように…。

 

「ぁ……ぁ……」

 

そこに触れないので、やはりこれもマッサージの一貫なのでしょうか?

やはり、ちゃんとしてくれているのでしょう。

 

……。

 

両方の胸を真ん中に寄せ、谷間を作る様にして……て離す。

我ながら、それなりの重さを感じる…のが、少し嫌ですね…。

谷間にオイルが張り付いて、ニチャッとした音が、胸元からしました。

 

「…んぁ」

 

まだ足りないと、オイルを更に追加してきました。

少し冷たい感覚が、火照った体には、心地よいですね。

 

…また胸全体にオイルを染み込ませる様に、手の平が胸の上を移動し…んっ…。

 

「っっぁ! …はっ…はっはっ……んっ…」

 

胸が寄せられて…重力のまま離される…。

それを何度も何度も繰り返されてますね…って、胸が好きですねぇ……隆史君は。

たまに背筋が伸びて…と言いますか、跳ねてしまいそうになるのですが…まぁいいでしょう。

 

それに…これもマッサージの一貫なのでしょう…これ位は、大目に見ましょうか?

彼も男の子ですからね…。

 

胸から手が離れたのでしょう…次でしょうか? 次は…なんでしたっけ?

しかしそれもまた、何とも言えない気持ち良さが先行して、どうでも良くなってきました。

 

どうにも、変に上せましたか? 頭がボーッとしてきました。

眠気…にも似た、感覚…。

胸のマッサージ。

 

もう少ししてくれも、良かったのですけどね。

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

胸のマッサージ。

…オイルを大量に使った結果…非常に凄かった…。

完全に胸を触ってしまった…というか、揉みしだいてしまったけど、これもマッサージと腹を括った結果…。

 

ドウデモヨクナッテキタ。

 

なんか…もう…。

 

ボリュームがボリュームで…谷間を作り、その谷丘を瓦解させる時…左右に引っ張られるオイル液の粘着糸…。

ヌタァ…と広がっている、その吊り橋を見て…何度も何度も繰り返してしまった…。

オイル自体、2種類あって、混ぜても問題ないらしいので、使ってみたのだけど…殆どローションに近い液体だった。

 

グチャグッチャとmしほさんの胸の谷間で混ぜられ、離す度に糸の橋を作る光景は…もう…。

 

 

それにバスタオルなんて、もう無かった…。

 

ほぼ全裸姿なのを、彼女も分かっているのだろう。

…けど、何も言わなかったので、俺も何も言わなかった。

というか、邪魔。

 

…先程から、すでに激しさを混ぜた、甘い声に変わっている吐息。

 

鼻につく、甘ったるい香りも…段々と気にならなくなってきた。

……後、息子様が、完全におっきしちゃいまして…。

 

…無理だよ。

 

これだもの…。

 

ヌラヌラと怪しく光を反射する胸を見て、反応しなかったら、それはそれで悲しい結果だと受け入れなければならないと…思います!!

この歳で、不能は悲しいだろうッ!? だから、これは正常なんです!!

 

……。

 

…何言ってんだ…俺…。

 

しかし、これはマッサージ。

我慢……だ…我慢。

この後、彼女。仕事もあると言っていましたしね…。

 

えっ…と。

 

次は、正面の足の付け根…鼠径部のマッサージか。

 

仰向けの状態の彼女の脚を、手で少し開かせた。

秘部が見えない様に……まぁ無理だけど…。

それでも極力見ないように…持ち上げるた。

 

 

……。

 

 

…これさ……アレだろ…。

 

性感マッサージって奴じゃないのか? すっげぇ今更ですが、漸く名前を思い出した。

 

マニュアル通りに、鼠径部…そこを摩る様に刺激していく。

マッサージだね、マッサージ。

 

脚が震え始め…声を呼吸が、完全に発情していると思わせる熱を帯びていた。

秘部を中心に、周りの肉を集める様にマッサージすると、甘い声を出す。

摩る様に…焦らす様に……外に肉を逃がすように差すると、荒い呼吸に変わる。

 

……。

 

目隠ししてるし…一応自信の携帯で、調べてみた結果…鼠径部付近って、性感帯の集中地帯ナンデスッテ!

誰に言っているんだろうっ!!

 

……千代さんさぁ…なんてもん、しほさんに渡すんだろう…。

 

いやまぁ…今も一生懸命、マッサージはしてるけど…。

 

……。

 

まさか…このマッサージにして、このセット…。

 

アロマや…さっき、しほさんが飲んだドリンクって…。

 

 

「たっ…はっ…はっ…隆史君…これ……は……」

 

 

完全に出来上がってしまってますね…。

目隠し状態ですし、本人は分かっていないかもしれませんが…。

すでに秘部からは、すっごい量の液体が…ベットへと糸を垂らしている。

 

ずっと疑問に思っていたこのマッサージ。

正体が分かってしまえば、後は開き直るだけだ。

 

…というか、すでにもう、体に触る…摩るだけで、ビクビクと体を痙攣させ始めたしほさん。

 

鼠径部に太ももの内側から、神経を逆撫でし、スー…と、手を移動させるだけで…。

 

「っっつ!? ぁっっはっ!!??」

 

上を向き、海老反りになる…。

 

体中の水分を、秘部から出すように、撫でる度に止めどなく、愛液が溢れ出してくる。

 

……。

 

鼠径部を摩る時が、特にそうだった。

ただでさえ、感度が良いしほさんだ。

すでにマッサージという、本来の意味が失われつつある…が、これはマッサージ。

幾ら性感マッサージとはいえ、本来はここまで簡単に、出来上がったり…乱れたりはしないのだろうけど…アロマとドリンクだな…こりゃ。

媚薬効果でもあったのか…感度が膨れ上がったりするタイプの奴なんだろうか?

 

「あっは…こ…そこ…は、なぜか…その……」

 

やはり快感で、分かったのだろう。

触れれば、快楽が押し寄せてくるのが。

 

「ここにリンパが、溜まっているんですよぉ~」

 

「リッ……ンッッパ……?」

 

……。

 

…………。

 

 

使命感。

 

うん……なんか、言わないといけないって、使命感に襲われました。

 

 

「はい、んじゃもう一度、俯せになって…お尻上げてください」

 

「……ぇ……はっ……」

 

膝をつかせ、お尻を突き出させる格好にさせた。

すでに思考力が無いのか、言われるがままの格好…。

内股でお尻を突き出してるものだから…秘部ともう一つの恥穴を俺に見せつける様な格好…。

上半身は力が入らないのか…グタァと、体をベットへと預けている。

 

お尻の肉を、手で掴み…外側へと大きく開く。

 

親指を秘部周りに添えて、グッと力を込めると…ニチャッとした音と一緒に、パックリと秘部が口を開いた。

その穴にすら、愛液が糸を引く…。

 

パクパクと、恥穴が開閉を繰り返してもいる…。

 

優しく…とても優しく、その周りを揉みしだく。

ニチッニチッと、リズミカルに音を出しながら…その開閉をまた余儀なくされている。

 

「ふっ…フッ…フッ…」

 

動かされる度に、喘ぎにも似た呼吸も繰り返されている。

 

……。

 

指を入れた。

 

「っっっあっ!!?? はっっ!!!」

 

それだけで、果てた様だ。

体がビクビクと波を打つ…。

お尻が跳ね上がり、手は敷かれたベットの上の、ビニールシートを掴んでいる。

 

…そして、入れた指を、Gスポットを経由して…ゆっくりと…。

 

中の液体を掻き出した。

 

「あっ! あっ!! あっ!!」

 

ボタボタと…音を出して…透明では無い液体。

真っ白く濁った色をした、愛液が下へ落ちる音がする。

 

…激しくしないで…ゆっくりと、焦らすように…。

 

「かっ…んぁっ!」

 

感覚が鋭利になり過ぎているのだろう。

敏感すぎる感覚が、反射的に体を動かしている…。

親指で、恥穴をマッサージすると、恥ずかしさよりも、快楽が優先するのか…体をまた捩らせる。

うん…まだ、そこ開発してないのに、快楽を感じていた…。

 

 

……ので。

 

 

ガッッチャン…と。

 

本来今日は入れるつもりなんて、まったくなかった、真っ黒いスイッチが切り替わった。

 

しかし、約束は…約束。

 

はぁはぁと、大きく呼吸を繰り返しているしほさんに…。

 

「 はい、終了 」

 

はい。

そうです、終了です。

 

「はぁ…はぁ……はぁ……えっ!?」

 

信じられない…といった、声が上がった。

目隠しを取りながら、力なく倒れこむ様に横になったしほさん。

 

俺と目が合う…。

 

「え? って…終了ですよ、終了。マッサージ終わり!」

 

「はぁ…はぁ…はぁ…あの…え? はぁ…」

 

「いや…だって、仕事あるんでしょ? 時間…そろそろでしょう?」

 

言われていた時間の、1時間前になっていた。

 

「オイルだらけの体を洗う時間…用意する時間もあるでしょう?」

 

「な…え……ここ……まで……して……」

 

呼吸が整わないのか、途切れ途切れの非難のお声でした。

完全にしてしまう、流れでしたからね。

今回のマッサージが、性感マッサージなんて、彼女は知らない。

…知らないが、思考が追いついていなかったのだろう……が。感覚と流れで、完全に女としての彼女になっている事は、感じているようだ。

またなし崩し的に…ってね。

 

激しくしてなかったから、絶頂はしていたけども、満足はいかなかったのだろう。

本気で泣きそうな顔で俺を見てる。

 

「いや…しないって、言ったじゃないですか」

 

「はぁ…はぁ…で……でも……」

 

分かるでしょう? この状態…ってな感じで、目で訴えてますね。

まぁ…俺の息子も限界を迎えていますが…我慢。

 

だって、俺自身の真っ黒いスイッチが入っているから。

 

「はいはい、着替えてくださぁい」

 

 

 

 

……。

 

 

 

 

ヌルヌルの体を…せめてだと想って、一緒に風呂に入り、流してあげた…。

まだ感覚的に鋭利になっているのか…洗う度に甘い声を出していた…というか、あのドリンク、後で調べよう。

ここまで、しほさんの状態になるって…洗ってる最中…何度か、座って…俺のアレを咥えようとしてきた。

 

……まぁ…MAX状態でしたからね…。

 

しかし、全て断った。

 

後、一緒に風呂に入ったのは、彼女を一人にさせると、自身で慰めようとするかもしれないと、危惧しての事もあった。

 

さて…ここからだな。

 

風呂から出て、濡れた体を拭く辺りになると…。

 

 

 

……しほさんが、拗ねた。

 

「はっ! どうせ年増ですからね」を、頻繁に連呼してたね…。

「隆史君は、帰れば、みほがおりますしね!!」……とかは、返答に困るのでやめて…。

 

いやぁ…分かりやすい拗ね方するなぁ…怒気に変わる前になんとかせな…。

 

 

では。

 

 

素っ裸で、下着を着けようとした所で…。

 

「しほさん」

 

「……」

 

あ…無視した。

 

「…なんですか」

 

…睨まれた。

 

「仕事って、何するんです?」

 

「…軽い打ち合わせですが…それがっ?」

 

おー…吐き捨てるように…

 

「相手は、男性ですか?」

 

「…そうですが…何名かの役員達と、これから発足され…っと、これは言ってはダメですね…」

 

…そうか。そうか。

 

「下着。着けないで下さい」

 

「は?」

 

いきなりの提案に、しほさんが目を丸くした。

先程までの拗ねていた顔が、変わったね。

 

「あ、後。内着は良いですけど、ワイシャツだけで行ってください」

 

「…あの…え?」

 

…ここで、始めて俺から動く。

唇を奪い、舌を即、絡ませる…。

体は触れない、抱きしめるだけ…。

 

「んっ……はっ…」

 

そして、先ほどの効果もあり…即、発情状態になるしほさん。

 

「ワイシャツも…谷間まで開けて下さいね?」

 

「なっ!? んんんっ!!」

 

「分かりました?」

 

「んっ…ぷぁ…」

 

目に熱を帯びさせた所で…無言で首を縦に振らせた。

 

…さて。

 

たまには、とことん焦らして見ようかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇ 短編 宴 編 ◇

 

 

 

 

 

 

『しかし…今日の家元は、何だったのでしょうか?』

『そうですねぇ…まぁ、真夏ですし? 良いじゃありませんか』

 

真昼の男子トイレ。

リゾートホテルの昼間だというので、あまり人は来ない場所。

個室トイレの外から、先程まで会議をしていたであろう、男性の声が聞こえてくる。

声からして初老の男性…20代後半位の若い男性が2名の、合計3名。

 

全館喫煙の為、ここに集まってタバコを蒸している。

 

『…しっかし、会議が即終わりましたな…もっと噛み付かれるかと思いましたのに』

『何か急いでいたのでしょうかねぇ…。ダメなものはダメ。良い物は良い。即答でしたからね』

『判断が早いのは結構ですが…少しはこちらの意見も聞いて頂けたい物ですな』

 

隠れてって…中学生かよ…。

火災報知機がならないか、不安になるが、どうにもここは、グレーゾーンのトイレの様だった。

つまり、ホテルも黙認している。

入った瞬間、ヤニ臭かった…ってのもあるし、灰皿も隅っこに置いてあった。

 

…たまにあるんだよな。

お偉いさんの集まる、特に老害と言われる世代が多く訪れる所は。

ヘビースモーカーが特に多い世代だしね。

 

ま…会議室の近くなら、ここに来ると踏んでいたのが正解だったね。

 

『……しかし…相変わらず…しかも…』

『すごいですねぇ…西住流の家元様は』

『…気づきました?』

『えぇ、あれは下着つけてなかったでしょう? しかも…』

『胸元まで…バックり…。目のやり場に困りましたよ…』

『……私、しっかり見てました。正直、会議の内容が頭に入ってきませんでした』

『あっはっは…私もですよ』

『…夜まで掛かると思っていた会議が、1時間で終わってしまったのも、私達のせいでもありそうですね』

『まぁまぁ、アレは仕方ない。…まぁ、後日またやりましょう』

 

下半身が、生暖かい。

便座に座り、一心不乱に行われている、奉仕を受けているから何だけど…。

カリに引っかかる、唇の感触が気持い。

 

「…やっぱり見てたでしょう? しほさん」

 

「ヂュッ…ヂュッ…」

 

小声で話しかけるも、聞いているのかどうか…しかし、音を抑える辺り、気にはしているのだろう。

先程まで使った、目隠しを今…また着けてもらって…。

 

『後…そうですね。呼吸する度に、一々…』

『そうそう! エロいんですよ!! どうしたんでしょうかね? 変に顔も赤かったですし…』

『エロいって…若いのは、ストレートに言うね…』

『まぁまぁ。家元…アレじゃないですか?』

『ん?』

『ヤったあと来たとか…』

『露骨すぎるよ…君。あぁ…私は、そろそろ時間だ…先に失礼するよ?』

『あ、はい。お疲れ様でした』

『お疲れ様でした』

 

…おしいっ!! 今ですっ!!

 

…発情状態で送り出し、帰ってきた瞬間…ここに連れ込みました。

続きと言っていたので、彼女はもう抵抗はしませんでした。

場所すらもう、良いみたいです。

 

…なんか…すごい勢いだったからね。

 

話の内容からすると、こんな状態でも、仕事はしっかりとした様ですね。

 

 

『はぁ…でも、アレだよな…』

『ん?』

『……ヤってみたいよな』

『…ぶっちゃけると、俺も』

『…実年齢いくつなんだろう…』

『実年齢が、幾つでも気にならないよな…特に今日はエロかった…』

 

ため息と、またタバコに火をつける為の、ライターの音がした。

露骨にプレイ内容を言わない辺り、アレだね…林田と違うね…。

 

さて…。

 

しほさんは、すでにスーツパンツ…いや、パンツすら脱いでいる…。

というか、脱がせた。

ノーブラのワイシャツだけで、一心不乱に、貪っている。

 

「あぁ…気持いんですが…音をもう少し、出してれます? その方がいい」

 

「…ジュッッポッ!!! ジュルルルッ」

 

…即対応したね。

 

本当に男達の声が、聞こえていないのだろうか?

 

「…あの…外にまだ先程まで会議していた人…いますよ?」

 

「っっ!?」

 

…やっぱり、聞こえていなかった…。

啜る音を大きく立てるフェラから、舌メインの動きに変わった。

 

「ダメですよぉ…ちゃんと、音させてください。大丈夫、聞こえませんから」

 

「…チュッ……ポッ…ジュッ…」

 

一瞬、躊躇った顔をしたけど、素直にいう事を聴き始めてくれた。

目隠しされているから、変に官能的だ…。

 

『…なんか、今。音しなかったか?』

『したけど…トイレだし、排水管の…』

 

うん。普通…聞こえるよね。

 

「続けてください……そろそろ、イキそうですから」

 

被せる様に、しほさんに指示をだした。

上手く聞き取れなかったのか…物凄い勢いで、舌と口でピストン運動を繰り返し始めた。

亀頭付近とカリ部分を往復…余った根元を手で、絞り出す様に…急かすように動かし始めた。

 

『……おい』

『…………まぁ…人気がないからな…俺も若い頃に経験ある』

『でも部屋で…』

『あぁ、そういうんじゃないから、こういうの』

 

男達の声が、小声に変わった。

夢中になっている為に、しほさんは気づかない。

 

「んっぶっ!! んっんっ!! ジュュュプッ!!」

 

やはり外の声が、上手く聞こえていなかったようだ。

集中力がすごい。

 

後頭部に手を添える。

 

添えた瞬間…心地の良い開放感が襲ってくる。

 

ドクドクと波を打つ脈。

 

「……んぁはっ! …んっ」

 

…即…飲み込み始めましたね…。

口を陰茎から離さないで、舌で溢れた精液を探している様に動き回る。

 

「はぁ…はぁ…では」

 

スピード勝負。

すぐに立ちがらせ、腰を引かせる。

 

前戯なんて必要が無いほど愛液で、触れている秘部。

個室の出口に手を着かせた。

 

「じゃぁ入れますね」

 

「はっ…早く…お願い」

 

俺は普通に喋っている。

 

『…出るか』

『……そうだな、流石にな』

 

男達が出て行ったのを、足音で分かったけども…しほさんはそれすら気づかない。

 

外に気を向けていると、しほさんが、腰を俺に押し付けて来た。

愛液がグチャグチャに混ざっている秘部に、亀頭を押し付ける。

 

…外からは声がしない。

 

「んっっんん!!!」

 

ゆっくりと秘部へ、それを入れていく。

ネットリと陰茎全体に、肉と体温が絡み付いてくる。

 

 

……。

 

 

 

…………。

 

 

 

そこからが、凄かった。

 

しほさんは、自分から腰を俺に押し付けだした。

グッチャグッチャと音が溢れ出る。

 

「いや…すごいですね」

 

「はっはっはっ!!」

 

声を殺しているのは分かる…分かるが、そこまで荒い呼吸だと、殆ど喘ぎ声と変わらないだろう。

すでに快楽が頭を支配しているのか、声さえ上げなければバレないとでも思っているのだろう。

 

まだ…あのドリンクが、聞いているのだろうか?

…しほさんが、会議へ行っている時に調べたら……思いっきり媚薬だったね…。

千代さんに今度……まぁいいや…。

今は、集中しよう。

 

荒い息のまま、何度も何度も、腰を俺に打ち付ける。

負けじと俺も、腰を打ち付ける。

 

ワイシャツから胸が飛び出し…激しく揺れ動く。

 

腰を打ち付ければ、尻肉が弾み…また、甘い吐息をこぼす。

 

しほさんは、もう夢中になっていた。

 

「…どうでした?」

 

「なっ…はっはっ…」

 

「男性の目線…」

 

「はっ…はッ!!」

 

「この前の夜のホテルと同じですか?」

 

「っっっ!!!!」

 

ここで…動きが止まった。

 

体全体が痙攣し…大きく息を吐いた…。

 

果てたのだろう。

 

「まだ、男性達…外にいますよ? 思いっきり聞いてましたね」

 

「っっ!?」

 

ここでしゃがませる。

 

また、奉仕をさせる為に。

 

目隠しを外させる前に…トイレのドアを開けた。

 

すでに、男性達は外にはいなかった。

 

まぁ、それらしい事を言って、出て行ったのは分かったしね。

 

 

開かれた、個室のドア…。

 

胸をはだけさせた状態で、座っているしほさん。

 

「はい、んじゃ口開けてください。もう分かりますよね?」

 

もう、上手く判断がつかないのか…そんな状況でも、素直に俺の指示に従った。

 

トイレの個室…半裸の状態で、目隠しをされ…。

 

「はい、舌出して…」

 

 

舌を長くだし…口を開ける…。

 

 

……。

 

いつ男に入れらるか分からない、その口は…すでに、期待に満ちている様に見えた。

 

 

 

さて…何人出そうか?

 

 

 

 

 




閲覧ありがとうございました

最後の宴編は、ただのおまけ…続かない!

ありがとうございました
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