はい、新たなルート開設。
簡単に言えば、リク対応編。
ある意味で、今回の話はスキル復活話と同じで説明話。
エロが久しぶりに無いです。
「…暑い…いや、熱い…」
照り付ける日差しの中、自分の影の濃さが、より一層の暑さを感じさせてきやがるね…。
下を見て歩く癖が、抜けたと思ったのに…。
出来るだけ上を向いて歩いていたいなぁ。
「尾形よぉ…。今更だけども、いいのか?」
「…何がだよ、林田」
両手に買い物袋を持たせておいて、逆に聞きたい。
今更なんだよ。
「いや…西住さんと…」
「あぁ…別に構わん。少し帰りが遅くなる位だ。飯の時間までに戻れれば別に…」
「なんか、新婚みたいな言い方で、イラッとくるな…」
「…その新婚さんに会いに行くお前が言うな」
どん底…。
学園艦の最深部より戻った所、実家に戻る際に持っていくお土産とやらの購入の手伝いをしている。
結構な大荷物なおかげで、俺という人手が欲しかった様だ。
…その荷物…お土産とやらが、すっごい量。
林田の実家は、結構な山の奥らしく、既製品のお土産…特にお菓子類は喜ばれる様だ。
おかげで毎回毎回、従業員の分も…と、いうか…その従業員の家族分も購入していくらしく、それはそれは、大層な量になる様で…。
「従業員…つっても、俺がガキの頃から、働いてくれている人が多いからな。ほとんど家族みたいなもんなんだよ」
少し笑いながら…それでも、変に嬉しそうに喋る林田。
まぁ、そう言われてしまえば、手伝わない訳にもいかない。
しかしまぁ…手伝ってよかったわ。
なんちゅう量のお土産を購入してんだろう…って引く位、買っていたからな。
大洗の駅前まで到着した時、漸く両手に抱えた、その荷物を降ろすことができた。
後は、家からのお迎えを待つだけだそうだ。
せっかくだから、そのお迎えまで一緒に駄弁っていてやろうと、中村と二人、林田の実家の送迎車を待っている。
「…って、林田。お前何やってんだ?」
「ん?」
林田が下を向いて、何かをしていると思ったら、スマホを弄っていた。
画面のスライドを何度か繰り返して、何かをじぃぃっと、見ていた。
スライドしていた画面を、中村が横から見ながら、渋い顔で呟いていた。
「はぁ…俺も、転生とかしてみたい…」
「は? 唐突に何言ってやがる」
「……」
……。
ま、最近多いらしいな…その転生をする主人公の話…の、漫画。
死んで生き返る。しかも今までの記憶を所持して…。
その死んだ年齢のままってのを、たまに林田に借りて読んでいた。
…まぁ、ご同類だしね…どんなものかなぁって、程度で。
まぁ…俺はアレで、コレだったから…何とも言えない。
確かに記憶はあったし、スキルやらなにやらってのを貰えたみたいだけどね。
…そんなの…貰った所で、結局は生きていく本人次第だろうよ。
それに俺の場合、転生後、最初の頃は地獄だったし。
赤子の時なんて、なまじ自我があるもんだから、何年も何年も…やる事が泣く、食う、出す。
それしかなかったから、気が狂いそうになりそうだったわ。
「 俺も転生して…美少女に囲まれ、意味なく惚れられたいっっ!!!」
ソッチかよ。
「……可哀想に。コジラセテ…」
「うっせぇなっ!!! 俺だけ一人っ!! 俺だけっ!!」
中村に呆れた顔で詰られながら、携帯を握りしめている。
はぁ…少し、現実を言っておいてやろう。
「いいか? 林田」
「なんだよ、彼女持ちっ!!」
泣くなよ…。
「実際問題、その…転生? とやらをしたとしても…と、言うかそこまでしたいか?」
「したいッ!! 切にっ!!」
「「 …… 」」
あ…うん。その顔から、本気の本気で言っている事は分かるが…。
「ま…まぁ、いいや。でもな? 普通あり得るか?」
「何がだよっ!!」
「生まれ変わった途端にな? 側に可愛い女の子が沢山いるとか…テンプレだと、幼馴染か?」
「「……」」
「しかも、その子達から、ほぼ無条件に好かれて、出会う子皆に惚れられるとか?」
「「 ………… 」」
「 ありえる訳ないだろう? 」
「「 ………… 」」
ないない。
「そんな主人公にだけ都合のいい現実なんて、あるわけねぇだろ」
「「 ………… 」」
「…中村」
「なんだ?」
「サンダースの時…だっけ?」
「そうだ」
「お前が、天の啓示とやらを受けたのは」
「そうだな!」
おい、なんだ。
俺を置いて、違う話に切り変えるな。
「…今、俺はソレをまさに受けた」
「そうか…俺も、再度ソレを受けた所だ、気が合うな」
「……なんだろう…? 何故か今、本気で尾形をぶっ殺したいと思ったのは…」
「やっぱり、気が合うな。俺もだ」
物騒な事を、いきなり言うなよ…。
会話が繋がらいぞ? 何がどうなって、そうなったんだよ。
「で!? 尾形!!」
「どうした?」
半分やけくそ気味の笑顔で、林田が声を荒らげた。
「 西住さんとは、どこまでいった?! 」
……。
またかよ…。
「いい加減しつこいな、お前も…強引に会話を変えるな」
「林田…気持ちは理解するが…。園先輩いたら、また怒られていたぞ?」
「いないから、事情聴取を開始しているんだろ? カツ丼かっ!? カツ丼奢れば喋ってくれるのか!?」
ま…まぁ、園先輩は、底から戻ったら、さっさと学校へと報告の為に帰っていってしまったけどな。
確かにこの場にいたら、またお小言でも頂きそうだ。
というか、林田…古い刑事ドラマのお約束を、よく知っているな…。
「はぁ…俺も彼女欲しい…」
「魂の叫び…もとい、嘆きだな…」
「まぁ正直、尾形って結構そっち方面へたれっぽいしな…。結局、西住さんには手を出していない…いや、出せなていないと、最近ちょっと思ってる」
「・・・・」
うん…黙っていよう……。
手を出していない…どころか、あんこうチーム全員と関係持ってるとか言ったら、林田、死んでしまうのではないかと思う…。
いや…以前に、軽蔑されてしまいそうだ…。
理由はあるが、言い訳だしな…それは。
「プラトニックも結構だけどさぁ…もう少し、積極的になってやれば?」
「…中村?」
「実際に関係持っていたとしても、変に彼女に気を使って、基本的にお前から迫りそうにないしな」
「慣れた発言どうもぉぉぉ!!!」
「お前には言ってないぞ? 童貞」
「……」
……。
積極的に…ねぇ?
まぁ結構…結構な事を、結構な所までしてしまう事があるのだけど…。
……。
あ……あ~…でも、ソレって、俺のスイッチが入った後だから…俺から迫ると言う事は、殆どないかも知れないな…そういや。
大体、流されて…とかが、一番多い…というか、全部それだった気がする。
誰に対しも…なぁ…。
「あの手のタイプは、結構迫られるの待ってるかもしれんぞ? タラシ殿?」
「待ってる?」
「…お、食いついた」
ぐっ…反射的に聞き返してしまった。
「そうそう…お前の性格上、流されたり追い詰められないと、答え出さないだろ? 実際に西住さんと付き合いだしたのだってそうだろ?」
「……」
そ…そうだった。
こいつもある意味当事者だったな…。
あの場、あの時…こいつもテントにいたな…。
積極的…ねぇ? しょっぱなから、前フリもなく…ただ、俺が求めれば、応えてくれる…のだろうか?
大体が、その場の流れとか、悪乗りだとか…そんなのばかりだったしなぁ。
「そうだぞ、尾形っ! 欲望を解き放たてっ!!」
「そこで、林田が何故食いつく…」
…つまり。
「…酒を飲めって事?」
「「 飲むなっ!! 絶対に飲むなっ!! 」」
「…いや、だってそうしないと」
「あれは、一般人にも被害が及ぶッ!! 貴様は生涯禁酒しろっ!!」
どないせいっちゅんじゃい。
ふむ…。
そういや、とんでもないスキルも、しょっぱなから使った事は、殆どないしなぁ…。
本気でアレを使えば…ある程度…。
欲望…。
解き放つ…。
無理だな、うん、無理無理。
結局、黒いスイッチが入らないと、遠慮が消えないし。
そこまでの経緯が、まず想像つかない。
どうしても、気を使ってしまう。
「…というかよ、林田」
「なんだよ」
「尾形と西住さんの展開…というか、進行具合を何故そこまで気にする」
林田が、ここで真顔で立ち上がると…なんだ、そのポーズ。
変身でもしそうなポーズを決めると、高らかと叫んだ。
「 西住さんの乱れた姿を教えて欲しい! 」
「「 …… 」」
「…いや…な? 人の彼女に…とか、まぁ色々あるけど…そこまで、欲望に忠実だと、なんにも言えないぞ?」
「即答でお前…。はぁ…基本的には良い奴なのに…」
「基本的にはって、言うなっ!!」
同級生の…しかも見知った子の、そういった姿とかまぁ…興味があるのは、分からないでもない…ないが…。
はっきりと言うなよ…。
「尾形が、怒りを通り過ぎて呆れてる…」
「自分の彼女の、そっち方面の様子を細かく言う訳がないだろうが…」
「委細承知っ!! …まぁ9割型、からかってるだけだっ!! 嫉妬だっ!!」
「だろうな…」
「だからっ!! アイアンクローはやめてッ!! 悪かったからっ!! ごめんなさいっ!!」
変なポーズで、叫んだから、冗談だと俺も分かった。
でもな? 言って良い冗談と、悪い冗談ってあるんだぞ?
まったく…。
「でもなぁ…たまに言う奴いるけどな」
「「中村さんっ!?」」
「なぜ、さん付け…」
「いたのっ!?」
「林田…食い付きがパナイな…」
「……ゴメン。聞いていてなんだけど、それがマジなら…それはちょっと引く」
「食いついたら、即引いた…。なんなんだ、お前は」
「ただっ! 興味はあるっ!!」
「…あ、はい」
あ~…うん。そういや、俺の昔の職場にも、その手と奴らはいたな。
どこそこの女を食っただの…言う奴は結構大人のチャライ奴なら、何度か俺も見た事あるし…聞いた事あるけど…。
しかしその歳で、ソレを言うか…。
「なんかなぁ…。転校前の学校…まぁ1年の時だったんだけど…」
「 」
あ…林田君の目が死にました。
高一でソレか…それ以前に、その歳で体験がある人物がいるってだけで、林田が泣きそうだ。
「同じクラスの子とヤッたって、息巻いてたわ」
「 」
林田…。
「ただなぁ…。色々とまぁ…その状況と、段々慣れていく経緯を発表形式で、野郎同士に言っていくもんだから…」
「もんだから?」
「最終的に、その子クラスのオナペットになってた」
「「 」」
「なんかなぁ…その子の顔見るだけで、おっ裁てる奴も出てくる始末でな…。言っている本人は、自慢…というか、背徳感がすげぇとか、嬉しそうに言ってたけど」
「…うわ…引くわ」
「…まぁ性癖は? 人それぞれだから、両人納得の上で言うのは、プレイの一環だろうし? ……まぁ実際、プレイだったみたいだけど…女の子も相当だったYO?」
「プレイっていうなっ!! っていうか…中村、そういった事、すげぇ普通に言うよな…」
「はぁ…で? そいつ最終的にどうなったの?」
「知らんっ!!! 俺、その後すぐに転校しちゃったからっ!!」
「…また力強く否定。あ、でもそういったのって、普通…」
「俺じゃねぇぞ? というかな? そいつの実例を見て、俺にも聞いてくる野郎供が増えたんだ…」
「「 あぁ、お前モテるから 」」
「ぐっ…そうだよっ!! だから新しいネタ欲しくて、他の連中がワラワラ寄ってくるんだよっ!! うざったくてしかたなかったわっ!!」
「…ちっ。否定する事すら、やめやがった…。あ、尾形。お前はアッチ側だ」
「……」
どうしよう…スキル使って、ちょっと…いや、大分アレな事しちゃったから、ソイツの事何も言えない…。
ただ、快楽だけを与えてしまう際に多様してしまう…。
まぁ本気で一般に知れ渡る程の事はしないが…どうなのだろう。
俺が積極的になったら、どうなってしまうのだろう…か?
どしてしまう…のだろうか?
「はぁ…やっぱり、転生してみたい」
「…変身したいっていう子供か、お前は」
「だからな? 転生したとしても、うまく行くとは限らんだろうが…」
「そこでチートスキルって奴ですよっ!!」
…と、いうか会話が戻ったな。
「俺はアレだって! 無双とかどうでもいいからっ!!」
「だから…あぁもういい」
「エロいスキルってのが欲しいっ!!」
……。
…………。
持ってるの来た…。
「異世界でエロスキル取ってどうすんだよ」
「異世界…じゃなくてもいいんだっ! とにかく欲しいっ!!」
「…お前、考え無しに言ってるだろ。とっても今みたいに相手にされなかったら、今とまったく同じだろ」
「現実は聞きたくありませんっ!!」
元気いいなぁ…林田。
いや? ある意味で現実逃避の真っ最中なのだろうか?
目が死んでるし…。
「具体的には、催眠…? いや、違うな…」
催眠って…。
結局の所、ソレ解ける奴だろ?
エロ方面と何か関係があるのか?
どれ……。
…………。
………………。
あ…ある。
催眠スキル…まじかぁ…。
「そうそうっ! 催淫って奴だっ! 媚薬効果もあって尚良しっ!」
…ゴメン、林田。
持っているどころか、たまに使う…。
「後…後っ!!」
「…ちょっと面白くなってきた」
「中村っ!?」
「いや、この林田見てるのがな?」
「…なるほど」
脳内で手探りで何かを探している林田。
欲望を混ぜっ返している様だ…。
まぁ参考までに聞いておこう。
どうせ…潰す時間なら、いくらでもある。
「に…肉体変化系?」
いきなり疑問形になった…。
「大きくしたい…いや、切実に…マジで…」
「……」
あ、うん。目がマジだ。
「日本人平均より、規格外って言われたい…尾形みたいにッ!!」
「俺を引き合いに出すのはやめろ」
「もしくは、ひんぬーでも、巨乳変えるとかっ!!!」
…マコニャンに使ったら怒られそうだ。
でかくなる事より、でかくした時になんて言われるかわからん。
脳内検索…あ、しっかりとある。
「サイズ変化よりも…」
あ、中村があっさり参加した。
「触手……複数も可…」
「「 …… 」」
結構、お前もキワどいな…。
「お前、絶対にダージリンのカードの衣装姿で、想像して言っただろう」
「後悔はないっ!!」
いや、返答が肯定を通り過ぎてる。
「…もう少し、現実的な物はないのか…」
「ファンタジーに現実求められても…でもまぁ、そうだな。現状、欲しいとかでも面白いかもな」
「意外にノリノリだな! 中村っ!! 何かあるのかっ?」
「サーチ」
「サーチ?」
「体の性感帯を、サーチして知りたい」
「…面白いな」
「だろっ!?」
う…まずい。
素直に賛同してしまった。
しかし、その意見は面白い。
探すのも良いのだが、知る術が合っても損はしないだろう。
どれ…。
脳内検索……。
……。
あるのかよっ!!!
サーチスキル…人体の急所を調べることができる…いや、性感帯、性癖…なんでもエロ方面なら判別可能……。
本当にエロ特化スキルだな。
…なんでもありかよ。
「あっ! 思いついた!! 痛覚の快楽変化とかかなっ!!」
「…いや、痛いよりは良いかもしれないけど…完全にSM目当てだろ」
「俺は、そういったのは範囲外だなぁ…」
「尾形、S寄りなのにか? お前好きそうだと思ったけど…」
「いやぁ…おめぇ、ぶっころすぞ?」
「なんで、裏声使った…」
まったく…。
俺は、肉体的に苦痛を与える系はダメなんだよ。
精々、スパッキング…って、何を言っているんだ俺は。
「あっ!!! 後、搾乳……」
「「 …… 」」
「武部さん…小山先輩とかに、かけたい…母乳……赤ちゃんプ…「OK林田、ブレーキ」」
「なんでだよっ!! 男の夢だろ!?」
「俺は違う。一緒にすんな…しかし気持ちは理解してやる。が、プレイは無理だ」
「後は、性格変化…性癖付与…淫語……思ってる事、強制的に言わせるとか…」
「……」
「分身とかも…」
それは良く使用シマス。
「えっと…後は、感度上げるとか? 3000倍くらいに」
どこの対魔忍だ。
「いや、尾形は、なんかないのか?」
「そうだそうだっ! お前がド変態のムッツリ野郎ってのは分かってるんだぞ!? 素直に吐けっ!!」
「召喚」
…お前ら…。
心の中の突っ込みで、我慢していたというのに…。
無えよ、そんな欲求…実際に持ってる物ばかりだし…。
「「 …… 」」
「……」
そ…即答してた…。
「具体的には?」
「衣装召喚。変更。換装」
「…お前、コスプレさせるの好きだったな、そういや…」
……。
いや、好きだけど…。
「ちっ…結構、普通でつまらん」
「……」
人に聞いておいて…この野郎。
本気で呆れた顔しやがって…。
「そうだなぁ…俺なら、アレだ」
何が、俺ならだ。
林田お前、さっきから欲望がダダ漏れだぞ。
「さっき言った、分身の亜種で…チンコもう一本増やすとか?」
「「 ………… 」」
「痛覚変化プラスで、二穴責めも、一人で可能っ!!」
……。
…………。
「そういや、林田のお迎え、遅いな…結構経つぞ?」
「そうだな」
「尾形。こいつ放置して、もう帰るか?」
「そうだな」
必殺オウム返し。
中村…お前、もう飽きただろ。
…気持ちは分かるけどさ。
「酷くないか!?」
「うっせぇなっ!! お前、露骨すぎて引いてんだよッ!!」
「エー…」
えー…じゃ、ねぇ。
「せめて、もうちょっとマイルドにしろよ…」
「んじゃあ、スキル「タラシ殿」」
「「 ………… 」」
「ジゴロ、ヒモ、プレイボーイ、若い燕」
コロスゾ。
というか! 最後のだけ、何故か背筋になんか走ったぞ!?
「モテたいッ!! せめて、女の子を口説く程の魅力を!! スキルに頼って、人生イージーモードしたいっ!! 舐めプっ!!」
「…………」
まったく…お前、これから兄ちゃんと、その嫁さんに合うんだろ?
…あ、合うからか…。
身近な人間が、ソレだもな…。
……。
…姉さんじゃなきゃいいな…本当に…。
そもそも、スキル:タラシ殿って、なんだよ…。
あ…。
……。
…………。
あ る じ ゃ ね ぇ か っ ! ! !
なんであるんだよっ!!
駄女神ッ!! 今なら話聞いてやるから出てこいっ!!
効果!! 精神的に、願いを叶える!?
なんだこれっ!!
「うるせぇなっ! 尾形っ!!」
「まだ何にも言ってねぇだろ!!」
「お前なんか、無駄にデカいんだから? あっはっはっ! きっと似合うぞ? スキルで真珠でも入れてろっ!! あっはっはっはくっそぉぉぉぉ!!!!」
「…お前…情緒不安定すぎるぞ…」
「林田…」
真珠…?
あんなの、キモイだけだろうが…。
はぁ……。
まったく…。
「 真珠? 入れるって、なにがです? 」
「「「 うわぁぁぁ!!! 」」」
「…あの、ここ駅前ですよ? 大きな声は流石に…」
後ろから突然、声をかけられた…。
三人揃って…というか、ハモってしまった……。
「ゆ…優花里!?」
「はぁーっ!! はぁーっ!! あ…秋山さん!?」
「びっっ…くりした…ぁぁ…」
パーカーにハーフパンツ姿の…優花里さんが、真後ろにいました……。
し…死ぬかと思った…。
野郎同士で会話をしていたモノだから、俺もどこかで油断していた…。
そうだよ…ここ、大洗の駅前だ。知り合いや顔見知りが居たり、来たりしても不思議はない…。
「それに、私の顔見て3人とも驚くなんて失礼ですっ!」
ちょっとプリプリ怒って可愛いと思うのですが、流石に心臓に悪い…。
「隆史殿。…そもそも、こんな所で何しているんです?」
「い…いやな? その…」
簡単に経緯を説明。
といっても、そんなに内容は濃くないのだけどな…。
林田家へのお土産購入…そして、その迎えを待っているってだけだし…。
逆に聞きたい。ゆかりん、なんでこんな所にいるのでしょう?
あ…陸の戦車道ショップ…あ、はい。電車で行っていたんですね…はい。
「なるほど。…あ、それでさっき言っていた、真珠ってなんの事ですか?」
……。
「せ…戦車ノ事デス」
「……」
中村が、必死な顔で声を絞り出した…。
戦車って…無理があるだろ…。
「……戦車? それと真珠と同関係があるんです?」
「話の流れで…その、えっと…その……ウッ! …ウェストロック爆発事故について…」
「真珠湾の?」
「さ…さっすがぁ、秋山さんっ! ほ…ほらっ! 尾形、そういった事、疎いだろ!?」
あっ! 馬鹿、中村ッ! 優花里関して、戦車関連はすぐにバレるぞ!?
「 嘘ですね 」
「 」
…ほら…即答。
「確かに、その事故でLST-353の他、戦車揚陸艦のLST-39、43、69、179、480…そして戦車揚陸艇 LCT-961、963、983が喪われ……163名の水兵がお亡くなり…396名が負傷した、痛ましい事件ですが…」
「 」
しっかり答える当たり、優花里らしい…。
「戦車の話? その戦車を運搬する関連の話で出るのはわかりますが、どちらかといえば艦としての話が主流になりうる件です。それに入れる?」
「 」
「……」
腰が砕けた俺達を見下ろしながら、何かに気がついたのだろう。
…優花里さんが、久しぶりにゴミを見る目をされました。
「 あぁ…また、如何わしいお話ですか 」
「「「 」」」
きっついっ!! ゆかりんの、その目はきっついっ!!
「え? ちがうよ?」
「「林田!?」」
すげぇ普通に言っている…というか、諦めた目をしてるな!!
「…何が違うのです? そもそも、往来の駅前で…」
「尾形の購入した物の話だよ?」
「 」
「隆史殿の?」
「そうそう。確かに戦車の話は嘘だけど、如何わしくは無いよ? うん。尾形が通販で買った物を、コンビニ受け取りにして、それをまさに先程受け取っていた件についてだよ?」
「やっぱり如何わしいじゃないですかっ!!!」
林田……お前……すげぇ流暢に言いやがって…。
優花里も確信して言わないで…。
「え? そうなの? 僕達、中身までは知らないよ? 真珠の入った棒かな? って、話だよ?」
「棒?」
「本気でぶん殴るぞ、林田っ!!」
確かにさっきコンビニで受け取ったけどもッ!!
……。
後は任せたって、顔すんなっ!!!!
「何焦った顔をされているのですか!! 通販なら、ご自宅に直接で良いじゃないですか!!」
「いや、優花里さん。僕にもプライバシーと言うものが…」
「西住殿達に見せられない物って、言っている様なものじゃないですか!!」
…くっそっ!! 俺を売りやがったな、林田っ!! 中村と一緒に合掌するな!!
下手に言いマゴつくと、更に疑われるな…あぁ…もう……。
……。
…………。
ま、いっか。
「…えっと…」
林田の荷物とは別に抱えていた荷物。
バックから箱を取り出した。
あまり大きくない、その密林からの贈り物を。
「うさぎさんだ」
「はぁ!?」
「コレは、みほ専用機だ。三倍のスピードを誇る色のな!!」
「…西住殿? 専用機?」
あ、マジで分からないって顔をしているな。
あぁそうか。優花里が来たのは最後の方だったな。
「「 …… 」」
「通販位しか売ってなくてな…マジで結構いい値段した…パーティー衣装とかでは無く、マジ物を購入したんだ…」
「はい?」
「…林田」
「あぁ…アレだな。罰ゲームのだな…。マジでやる気か…くっそっ!! 俺も見たい!!」
「……」
頭の上にクエッションマークが乱立しているな。
ならばわかりやすく、もう一つの…。
「これは、優花里専用機」
「…は?」
「上下合わせて、ダブルだダブル。ツインサテライトだよ? 良かったな。後継機をいきなり買えたぞ?」
「……ま…まさか……」
購入した物…モノでは無く、ブツだな。
そして、できるだけ優しく…そう、自愛の満ちた笑顔で言ってやろう。
手の中にあるモノを、優花里差し出し…。
「あなたに…力を…」
「意味不明ですよっ!!!」
「…あ、専用声だ」
「…お、専用声だ」
「その声、やめてくださいっっってぇぇ! 言っているでしょうっ!?」
あ、両腕で、肩を掴まれた。
いやぁ…近いなぁ…。
グッと上半身を引き下ろす様に、下に体を引かれた。
顔を近づけ、俺にだけにしか聞こえないような声で…。
( そもそも、サイズっ!! なんで知っているんですかっ!? )
( いや、一度見たし )
( なっ!? )
「「 …… 」」
( 優花里は、約束を守る良い子だなぁ… )
( またそれですか!? 着ませんよっ!! )
( みほは、約束守るよ? )
( なっ!? )
( ダージリンも守るよ? )
( …ぐっ…取り敢えず隆史殿、切り替え早くないですかっ!? )
強引にしゃがみこませた、俺の肩の服を掴む手が震えだした…顔真っ赤で。
「尾形…秋山さんには、容赦ねぇな」
「……」
「…ん? 中村?」
「なぁ、お前ら…」
「なんだ?」
「なんですか!?」
二人揃って中村を見ると、ちょっと怪訝な顔をしていた。
腕を組んで、頬を掻くと、一言。
「…ちょっと…距離、近くね? ただのクラスメート…に、しては…な?」
…。
▼
願いを叶えるスキル?
どうせエロ方面に関してだろうよ。
俺のは、そういったスキル特化型だろうしな。
それに願い…なんだ?
…中村が言っていた様に、少し積極的になった方が良いって事だろうか?
……なりたいのだろうか?
…………だから、こんなスキルあるのだろうか?
それを言われて、少し思った。
……。
精神系のスキル…自分に使ったら、どうなるんだろうか。
そう…。
当事者に聞いた方がいい…。
「い…今のままで、十分かと…」
……。
「ただ…」
…………。
「見てみたい…とも…違いますね…。なんて言うか……」
……。
「 ──―だと、私も……嬉しく… 」
帰り道。
林田のお迎えが来て…中村は、一人で帰路につく。
そして俺は、優花里と一緒に帰っていく。
その道中…聞いてみた、素直な疑問。質問。
俺はもう少し、積極的になった方が良いかと。
それに対して、恥ずかしながらも…顔に熱を上げながらも…答えてくれた。
だから、俺も応えよう。
少しくらい、変わる気持ちで…。
自分の手の平を、額に当てる。
少々、怖いので時間制限を設けて、使ってみるか…。
ま、ダメなら…あまり芳しくない様なら、また別の手を考えようか。
……。
「 」
一瞬、目の前が真っ白になった。
気づいた時。
薄暗い視界が広がっていた。
…彼女
今までの暴走した俺を見ても、最後には受け入れていたから。
…だからこそ、俺も気を使ってしまうのだけどな。
散々流されて、変な関係がドンドン膨らんでいっていしまう。
だけどまぁ…それは今更だ。みほが何も言わないのなら、俺も何も言わない。
いや…言えない。はっきりと言った方が良いのだろうが、みほが選んだ関係だから…もう何も。
……。
…………。
それが…ナンダッケ?
ダカラ、ナンダッケ?
肩を抱いた。
今までなかった行動だった。
みほ以外に、こういったソフトに触れる事は、なかった気がする。
それは、彼女もわかったのだろう。
…その事実が余計に体を硬直させた。
熱い…体温…。
あぁ、そうだ。少し惚けていた。いや、呆ける?
…どっちでもいい。
学園艦の街中…いや片隅。
唇で唇を挟む…そこから感じる体温。
肩を抱え、引けば素直に応えてくれる。
ただ、緊張なのか何なのか…呆れた顔も一瞬見せたが…そう一瞬。
そして、何か予想外なのか…今は体を硬直している。いや、させている。
息を飲む声しか聞こえない…が、まぁ驚いているのだろう。
下唇をしばらく弄ぶ…。
体がまだ硬直している。
…最初だ。
できるだけ優しく。
優しく。
優しく。
優しく。
何度も舐め、這わせ。
…挟み、焦らし…愛撫する。
唾液が唇同しをなめらかに滑らす。
丁寧に…丁寧に……丁寧に……。
唇を唇で鋏、舌で舐める…と、唇全体へと、柔らかい感触が伝わってくる。
逃がさない様に、腰に手を回し、引き寄せて下から片手で抱きしめる。
硬直した体が少し和らぎ…手が俺の胸へと添えられた。
何か喋ろうとしたのだろう。
初めての事だ。
驚きはしたんだろうが、唇で唇を噛み…何度かそのまま押し込める。
今は大人しく…いや、夢中になって俺の唇を不器用ながらも、吸っている。
次の段階へと、押し上げてやろう。
口を開けようとした瞬間、中へと舌を滑り込ませた。
舌へと官能的な感触と、快楽だと断言できる感触。
ニュルッと更に奥へと、滑り込ませ…彼女の舌に自身の舌を巻きつける様に動く。
舌の端を舌全体で刺激し、口の中で遊ぶ。
逃がさない為に、頭と体を抱きしめ、更に奥へと顔をも押し込む。
まぁ…逃げないだろうが…。
…初めから本気で、彼女を堕とす為に舌を動かした。
そう。
完全に口淫。
口内を犯す行為。
動きが変われば、すぐにその状態…態度が変わる。
舌…その根元から全体を絡める。
ニチャッ…とした、音がすると、一気に舌を回す。
舌の表面で、彼女の口内ある物全てを撫で回す。
「…舌を出して」
小さく言えば、素直に従う…。
その濡れた舌を小さく口から突き出した。
口外から口内へと、ピストンを繰り返す様に舌を合わせ…滑らせ始める。
…口を吸い、舌を吸う。
ジュルッとした低音。
継続する音は、俺が出している訳では無く…目の前の彼女。
別の…今までにない感情が湧き上がる。
腰を抱きしめていた腕に、少し強く力を込め…更に強く抱きしめた。
舌の付け根…
止め……だと。
ゾリッと刺激をする様に…舌先で撫でた瞬間。
彼女の体が、痙攣を繰り返した。
唇ではなく、口を合わせたままの為、目の前からすでに甘い吐息となった呼吸が聞こえる。
その振動すら伝わってきた。
口を離し、舌を抜く。
ヌラァ…と、唾液の糸が引き、そして切れる。
横に力なく、肩を何度も震わせ、半開きの目…その光が薄い。
頭を撫でてやれば、更にビクンッと肩を震わせた。
建物の間と間。
「さて、優花里」
「ぁ…ぅ…」
初めてだとは、知っていた。
いや、正確には違うだろうが、そんなのは方便だ。
昔の人工呼吸だとか、大洗ホテルでのみほとの事とか…。
物理的な話では無く、男女としての話。
「…キスが、解禁なんだろう?」
「……は…ぁ…」
条件が違う……? アレ? まぁ、もういい。
違ったとしても、倫理観を少し操作してやればいい。
初めてのキスを体験した彼女。
俺の胸に寄りかかり、俺の言葉が届いていないのか…質問に少し荒い息でしか答えてくれない。
スキルを出し惜しみしない。
脳内を探り、使える物は使う。
当初の目的…なんだっけか?
取り敢えず、彼女達の性癖をこじ開け…認識させ…。
求めたら、応えてもらい。
求められたら、応えてやる。
その下準備。
まずは、今この場では何もしない。
敢えて焦らす。
焦らして…どこまで変わるか…。
「さて、次はどうして欲しい?」
「…ぁ……はっ……」
やはり聞いていない。
…だから、そのまま優しく…強く、抱きしめて…頭を撫でてやる。
優花里が、恥ずかしがるという事もしないで、俺の背中に手を回してきた。
ただ、抱きしめ合うというだけの、ただそれだけの…。
……。
…………。
次だ。
いや、次は誰だ?
閲覧ありがとうございました
溜まりに溜まったリクをなんとか消化しようと思ったんですが、時系列や人間関係考えると、全然対応できず…逆にそれを無視してやろうと…宴編で対応します。
これで、他校の生徒にも手をださせまくれます。
取り敢えず、姉妹丼【宴編】から開始する予定。
マコニャンのリクが少ないので、少ない方から対応…しようか…な。
活動報告 ルートPINK リクエストについて にて、まだなんかある方は、どうぞ。
ありがとうございました