血が滾る一方で、思考は霞む。
朧気になった一夏の意識に介入する者が現れた。邪神だ。一夏の理性を保ったまま、肉体を操っている。抵抗しようと思えば容易に邪神を振り払える感じはしたが、一夏は何もせず、邪神の思惑に自分の思考を重ねた。
初めての同調を果たした二人の意思を宿す一夏の肉体が、学園へと迫る。自身に牙を向いていた白式は道中で制御下に置かれ、精液を搾り尽くそうとしていたオナホールが肉棒から離れた。ISスーツが展開されて一夏の裸身を包み込む。
白式が普段の姿をある程度取り戻した頃には、一夏は学園の上空にまで戻っていた。
「んん?」
一頻り笑い終えた束が変化を認識したようだ。転げまわっていた体を勢いよく起こし、自身の顔の前に展開されたディスプレイを眺め、首を傾げている。と、上からの視線に気がついて、束が一夏を仰ぎ見た。
「やっほー、いっくん。お射精気持ちよかった?」
変わらない笑顔で尋ねてくる束。その手は慌ただしくコンソールを操作していた。
一夏は何も答えず、屋上の端で静かに佇む箒を一瞥した。箒も箒で動じた様子もなく、穏やかに事の成り行きを見守っている。一夏や束が互いに何をしようと、一切手出しをしないという姿勢を貫くつもりらしい。
何を考えているのか不気味ではあるが、好都合だった。
表向きの態度とは正反対に、束の両手は何かの対処に追われていた。自分の支配下にあったはずのジャバウォックならびに白式を再び従えようとしているのだろうが、軽やかな指遣いによる効果はいつまで経っても現れない。
一夏は屋上に降り立つと、束に詰め寄った。
あと少し、段々と表情に焦りが伺えるようになった束へ手を伸ばすと、その手は回避された。一旦制御権を奪いとるのを諦めたようで、ディスプレイとコンソールをしまった束が後退する。屋上の柵をも軽く乗り越え、当然のように空へと浮上する。
「私のISに、何したの? いっくん」
感情を殺し、普段よりも低音を利かせた声。
束の背中に、ISと思われる装甲が展開された。装甲の色は黒。ジャバウォックよりも深く、夜の闇色に同化して見えるそれは、悪魔を連想される形状の翼となって束の背後に大きく展開された。
明確な敵対行為。一夏が無言のままでいると、束の表情が一変した。
笑顔には違いない。が、そこに宿る冷たさは相手を竦ませるほどだ。微笑みを象る目の内で瞳は感情を消し、異質なものを品定めするように一夏の姿を映す。
「まあいっか。答えないんだったら、いっくんの小さい脳に直接聞いてみることにするよ」
徐々に大きく広がった禍々しい悪魔の翼は、もはや翼とは呼べなかった。蔦が空を這いまわるように翼の先端が伸び、象ったのは生命の樹。その中心を背にして立つ束からは一切の油断もなく、束と同じ空中に駒を進めた一夏を見据えた。
「行け」
束の指示に従い、無数の樹の先端が急速に伸びてきた。一夏を拘束しようという腹積もりか、一夏を囲むように襲い来る。
普通ならば、全方位から迫る攻撃を目にして回避行動を取るべきなのだろうが、邪神に肉体操作の一部を委ねている一夏には余裕があった。敵にすると最悪だが、味方であればこれ以上に心強い者はいない。
きっと、ただの拘束以上の効果がある攻撃だったのだろう。ISの産みの親である束の手にかかれば、捕らえた獲物を守るISを除去することも容易そうだ。
だが、当たらなければ意味はない。
一夏は泰然自若とし、指一つ触れることなく束の攻撃を消し去った。
「は……?」
塵も残さない崩壊が樹の先端から始まり、根元まで瞬時に伝わった。何をしたのか理解できないようで、珍しく戸惑いを見せた束。歯を食い縛って徐々に怒りを滲ませ、攻め手を探るようにあらゆる攻撃が繰り出された。
「死ね! この化け物!」
強烈な音波攻撃も。
「死ね、死ね、死ね!」
マイクロ波による攻撃も、意に介さない。
「何で……?」
一夏以外の存在、たとえそれが世界最強と名高い千冬であっても、ただでは済まないはずの猛攻が一夏を呑みこむ。直後に全身が粉々になっておかしくはない過剰な破壊の只中に置かれても、一夏に傷一つない。束の中でさすがに怒りよりも困惑が勝ったようだ。
束は一夏をその場に留めることもできなかった。
そろそろ反撃に出ようかと一夏が考えると、邪神の支援得た体が、束に詰め寄った。
たった一歩進んだ先は、束のすぐ目の前だった。
「っ!? がっ!?」
驚いて声を上げようとする束の腹に右拳を食い込ませ、一夏は宙を飛びまわった。
腹パン強制曲技飛行。最新鋭の戦闘機が玩具のように速く感じる世界で、人間離れした軌道を描き、夜空の風をぶち抜く。普通の人間はとっくに壊れてもおかしくはないが、ISに保護された束の体は頑丈だ。それでも全ての衝撃を消すことはできない。
苦しみもがく束の腹に拳を突き立てたまま、一夏は最後に八の字を描いて空を泳ぐと、学園へと直進した。校舎が全壊しないようにと速度を十分に殺したが、束の着地による衝撃は屋上の一部を破損させ、叩きつけられた本人にもダメージを与えた。
声もなく、悶絶する束。しかし、一夏の拳は束の腹に当てられたままで、ろくに身動きが取れていない。針で留められた標本用の虫のように暴れ、拳をどうにか引き離そうとしてくるものの、一夏がぐりぐりと刺激を与えるだけで悲鳴を上げた。
「ぁ、ゃ、ぃ、ぃっくん、痛い、やだ、やめて……」
痛みに喘ぐ天才。見下していた相手に縋りつく様を眺め、一夏は少しばかり溜飲を下げる。だが、満足したわけではない。今やり返したのは邪神が受けた屈辱の分だ。まだ一夏が馬鹿にされた分の仕返しは済んでいない。
一夏がIS武装を解除し、束の両足を開いてその間に膝を突くと、束が息を呑んだ。
「なに、するつもり……?」
一夏は沈黙を貫き、束の頬に手を伸ばした。ここからは暴力ではなく快楽を。そう思って優しく頬を撫でたのだが、束は恐怖に震えた。未知の力を宿した一夏を恐れ、その一挙手一投足に震え上がる。奔放で傲慢で、程度の低い人間を動物未満だと思っていそうな彼女が見せる恐怖は甘美で、つい一夏も苛めたくなってしまった。
一夏は覆い被さって束に顔を近づけると、初手から舌をねじ入れた。
「んんっ……!? ぁ、ちゅっ、ぐちゅっ、ぬちゅっ、ぐちぃ、んぷっ!」
舌を口内に押し込み、じたばたと暴れさせ、困惑する束の舌に絡みつく。溜めた唾液を全て束の中に流し入れ、それを隅々まで広げる作業に入る。一夏の気分を損なわない程度に抵抗していた束だったが、一夏による長く密度の濃い接吻によって大人しくなっていく。
「はぁ、はぁ、ぁ、ん……」
執拗に舐め回された束の舌には一夏の唾液が絡みついていた。口内にも唾液が目いっぱい溜まっている。一夏は追加の唾液を束の口に向かって垂らした後、束の口元を掴み、無理矢理顎を閉じさせた。
「飲め」
薄い冷笑を湛え、一夏が命令する。逆らえばどうなるか。一夏が訴えるように見つめていると、束は瞳を震わせながらごくりと喉を鳴らした。一夏の唾液がどろりと喉を通過し、束の中に取り込まれていく。
数度の嚥下の後、一夏は束の口を開かせて中を確認した。
「ん、ぁ……」
唾液はなくなっていた。間違いなく、一夏の成分が束の中に吸収された。
Lv.100チンポの影響で、一夏の肉体自体に変化が生じており、唾液も変質していた。唾液を取り込んだ女を強制的に発情させる媚薬の性質を持っている。精液ほどではないが、女を狂わせるには十分な効果を発揮する。
それと、既に取得していたLv.100チンポの特性であるフェロモンを自分の意思で体から垂れ流すと、内外から束を蝕み始めた。ものの数秒で、束に変化が現れた。頬は赤く紅潮し、瞳は潤む。しかし、その変化を自覚した束には恐怖でしかないようで、これから何をされるのかと怯えている。
化け物を見るような眼差しだった。それを束というこの世界のイレギュラー的存在に向けられることになるとは思わず、一夏は内心で苦笑した。これだけでも反撃した甲斐は十分にあったのだが、激情を委ねた邪神はそれでは許してくれなかった。
『犯せ』
邪神の声が頭に響くと、一夏は束の胸に手を伸ばした。不思議の国のアリスの服装をモチーフにしておきながら胸の谷間を覗かせたふざけた服を力づくで破く。ブラジャーはなく、破れた衣服からは大質量の乳袋がこぼれ出た。
箒といい束といい、篠ノ之の遺伝子を持った女は皆、いい体をしている。確か、箒の母親も非常に男好きのする肉体をしていた記憶があった。きっと、この一族は男に抱かれるために生まれてきたに違いない。
であれば、抱いてやらないと勿体ない。
「っ……」
一夏は束の胸を掴み、引っ張るように揉む。指が埋もれるほどに乳肉が柔らかく、弾力もいい。手の平に心地いい体温が伝わってきて、揉めば揉むほど嵌ってしまう。自分の手の動きで形を歪める様は圧巻で、箒の巨乳と同時に味わえば素晴らしい景色が見られる。
そう言えば、と一夏は箒を振り返った。
箒は一夏たちを見守るだけで、やはり何もしてこない。束が過剰な攻撃を一夏に浴びせたときですら一夏の無事を確信していたようで、ここに至るまでの過程の何もかもが見透かされているように思えた。
まさか、そんなわけがあるわけもないか。
とりあえず今は、仲間や一夏を玩具のように扱ったこの生意気な兎に制裁を加えよう。
一夏は先ほど展開したばかりのISスーツを収納し、元の全裸へと装いを改める。押さえつけられていた肉棒が頭を持ち上げ、束の股間の傍で震えた。それは束の目にしっかりと映っているようで、自分が虚仮にした一物を見て呆けていた。
「おい」
年上に対する敬意はもはやなく、一夏は強い言葉を浴びせる。しかし、呼吸を乱し始めて茫然とした束は返事をしなかった。夢見心地の気分なのか、蕩けた表情で目線だけを一夏に送っている。
繋がれば目を覚ますか。
束が無抵抗なのをいいことに、一夏は束のスカートを捲り上げた。男に触れられたことのないだろう柔らかくすべすべとした太腿を撫で回し、手を肌に這わせる。スカートの奥に隠れていた黒い下着に行き着くと、下着の上から陰部に指を当てた。
軽く擦るように指を数往復させただけで、下着は湿り気を帯びていた。束の自慰の経験回数など知る由もないが、仮に自慰の経験が少なくとも、一夏の唾液とフェロモンによって体は雌に変わってしまう。男の一物を目にし、男に触れられ、即座に愛液を垂れ流すような体へと調教が進んでいるようだ。
下着をずらし、いよいよ中身とご対面。
白く緩やかな膨らみの間に縦筋があり、指で開けば踏み荒らされた形跡のない陰部が綺麗な粘膜を晒す。この不遜な兎が男と肉体関係を築くことなどあり得ないとは思っていたが、果たして処女であったようだ。
篠ノ之の遺伝子が勿体ない。しかし、体を綺麗に保ってくれて良かったとも思う。
俺が味わい尽くしてやる。
一夏は腰を前に出し、陰部に竿を擦りつけた。生殖器同士がまずは熱を伝え合う。束もしっかりと感じただろう。さっきよりはマシではあるが、まだ強制発情に伴う発熱によって意識が曖昧な状態に陥っているようだ。
一夏は腰を何度か前後に振って、自分と束の性器に挿入の準備をさせる。肉棒が我慢汁を垂らす中、膣は愛液を急速に生産していく。愛撫は必要ない。あとは繋がるだけで新たな雌を食らう快感が待っている。
腰を引き、亀頭を膣穴に宛がう。早く入れて、とねだるように膣穴からは愛液の流出が止まらない。膣口に亀頭のディープキスをお見舞いするだけで水音が賑やかに響き、一夏の耳を楽しませてくれた。
中に入れば、もっと楽しめる。
一夏は軽く前傾姿勢になって束の腰を両手で掴み、下半身を前に動かした。
強く抵抗する狭い穴。一夏の肉棒が太すぎるのもあるが、随分と身持ちの固い女性器だ。貞淑だった箒を思わせる穴を従えようと、一夏は力を込める。それによって穴に亀頭が埋没し、その姿を隠していく。
少しずつ、少しずつ。愛液によって潤滑になりつつあるが、やはり初物は硬い。
「あ、あ、ぃ、ぃっくんが、んっ……」
苦しそうに声を上げる束を見て、一夏は思った。これはお仕置きであって、愛するセックスとは違う。何を相手のことを考えて悠長に犯そうとしているのか。一夏の中にいる邪神が吐いたため息が、一夏の口からも漏れる。
『ぶち犯せ』
再びの邪神の命令。
一夏は制限を掛けていた力を解放すると、一夏の肉棒が放てる最強の突きを放った。
「ぃ――!?」
たったの一瞬で膣の入口から子宮までの道を、肉棒が開拓した。ズンッ、と亀頭が子宮口に食い込み、衝撃を伴った。それを内側に受けた束はあまりの勢いに全身を仰け反らせ、意識を失って膝をガクガクと震わせていた。
味わうことなく、破られた処女膜から血が垂れて、外へと漏れる。
痛々しいが、それでも容赦は必要ない。
この女に身の程を弁えさせる。本当の雌の在り方を、身を以て体験させるのだ。
一夏は束の腰から胸へと手を移動し、柔らかい二つの膨らみを支えにして、腰を振った。
「ぁ、ゃ、んっ、あ、こ、壊れちゃ、だ、駄目……!」
乱暴な突きで奥まで開拓された膣穴はまだ調教が進んでいない。一夏の自分勝手な腰振りによって膣壁を引っ掻き回され、亀頭で子宮をボコボコに殴られ、束は一夏に手加減してもらおうと首を横に振った。
一夏は聞く耳を持たなかった。大浴場で女子をレイプしたときよりも苛烈で、獣染みた欲望に支配された顔を見せていた。緩んだ口から涎を垂らし、束の胸を玩具のように揉み潰し、時折胸に顔を埋めて乳房に歯を立てる。
束には酷い目に遭わされた。当然、そんな束に与える慈悲などない。
「ぉ、ぁ、ぁ、ぁ、し、ぬ、死んじゃ、ぅっ……!?」
束の胸を手垢で汚し終え、次に一夏の両手が移動したのは束の首だった。細い首を両手でガッチリと掴み、圧し掛かりながら抽送を繰り返す。首を絞めるといい感じに膣穴もきゅっと締まるものだから、一夏のいい玩具になっていた。
「か、は、ぁ、ほ、ほんと、に、し……」
ギリギリ殺さないように手を抜き、しかし、苦しみは与える。膣内から一夏の肉棒の形が薄っすらと伺えるくらいに無理矢理なチンポ突きを飽きることなく何度も浴びせ、天才科学者の束の命を弄びながら行う遊びは面白かった。
一夏は嗤う。それは邪神の笑顔か、それとも一夏自身のものか。
深くシンクロしている状態のため、区別はつかないが、それを見せられている束には関係ない。目の前にいるのは一夏だ。自分を犯し、殺しかけているのは年下の少年で、雄と雌の優劣が束の脳に叩き込まれる。
「ごめん、な、さ――」
言いながらその言葉は途絶えた。束の意識が再び遠のいたようだ。しかし、膣肉は肉棒に強く絡みついてくる。膣圧を受け、奥まではめ込まれた肉棒の動きが固定される。もういいかと一夏は無理に動かすのをやめて、束と限界まで繋がったまま、体を前に倒して束の口を味わい尽くす。
意識を失いつつある束の舌に舌を絡ませ、一夏は肉棒を膨らませ、精を撒き散らした。
どびゅるるっ、びゅるるっ、びゅーっ、びゅーっ、どぷっ、どぷっ、どぷっ。
尿道口から排出された精液が束の子宮に侵入する。注がれれば高確率で子を孕む、一夏の粘ついた子作りザーメンが子宮を支配するまで十秒も必要としなかった。中にへばりつき、精子の軍勢が暴れまわっている。
射精の気持ちよさでブルリと体を震わせ、一夏は息を吐いた。その息は絶賛ディープキス中の束の口内に入り込む。束はされるがままだ。口の中に唾液を塗りたくられ、子宮に一夏の子供たちを詰め込まれていた。
腹の立つ女とはいえ、大人しくなれば魅力的な女だ。一夏は束に抱き着いたまま、何度も腰を振った。束が目を覚ましても、また気絶しても気にしなかった。一夏はただ新しく手に入れた母体に織斑の血を提供するだけだ。
仕留めた獲物を満足するまで食い漁る野犬のように、一夏は口と腰を延々と動かして好きなときに射精を迎えた。目を覚ますたびに、自分を犯す圧倒的な強者である雄を見て、束は何と思ったのだろう。諦めたような。それでいて、快楽を覚えたての女が見せる微かな微笑みを浮かべていた。