朝方。いつもより少し早く、セシリア・オルコットは寮の自室で起床した。緩慢な動作で上半身を起こすと、体に掛けていたシーツが見事な膨らみを抱く胸元に引っ掛かり、そのままずれ落ちてセシリアの無垢な裸身を表に晒す。
「ん……」
両手を頭上に伸ばして凝り固まった体を解すと、形のいい美乳が踊るように動いた。健全な男ならば誰でも掴みかからんと手を伸ばしてしまうだろう新雪の如く美しい肌色の乳房だが、セシリアの魅力はそこだけではない。
胸と同じく我が儘な肉付きを備える臀部と、それらとは対照的に括れを描く細腰。そして、背を覆うようにして伸びる金糸の髪。毛先が縦にロールしたその髪型は真なる淑女にのみ許されたもので、生粋の英国貴族であるセシリアの品を高めている。
寝起きであっても十分な清潔さのある体だが、セシリアにとっては違う。照明を消して薄暗い部屋を裸のまま平然と歩く。
セシリアには
開いた口に縮れた一本の黒い陰毛を貼り付け、膣から白く濁った粘液を垂らすルームメイトを見ても、セシリアは違和感を抱くことはなく浴室へと足を踏み入れた。
シャワーヘッドから降り注ぐ程よいお湯を身に浴びて、セシリアは身を清める。
芸術品のようなこの裸身を味わったことのある男は、『まだ一人もいない』。
容姿端麗で成績も優秀。入学したばかりのIS学園においても、既に同輩の女子たちよりも先を行っていた。イギリスの代表候補生として選ばれ、国から専用ISを与えられていて、その稼働時間は数百時間の域に達している。そもそものIS適性が『A』という高評価を叩き出しているのもあって、並みの操縦者では歯が立たない。
人の上に立つことを約束されたような人材だが、男とは縁がなかった。熱烈なアプローチは幾度も受けてきたが、そのたびにすげなく振り払ってきたのだ。
セシリアは男に少しも興味を抱けない。セシリアが知る男というのは情けのない生物で、自分と肩を並べられるような存在には思えなかったのだ。女性にしか扱えないISの存在が明るみとなってからは女尊男卑の風潮が加速しつつあるが、それとは別に、男は嫌いだった。
だからこそ、セシリアは憤っていた。
「織斑、一夏……」
鏡に映る自分を見つめ、セシリアは眦の垂れた双眼を不快げに細めた。目鼻立ちの整った美少女が眉を顰めるだけでも十分に迫力があるのだが、その怒りの矛先である織斑一夏という少年は当然、この場にはいない。
織斑一夏。男でありながらISを起動させてしまい、IS学園に入学することになった少年だ。運が悪いことに一夏はセシリアと同じ一年一組の所属となり、セシリアは同じ空間で勉学を励むことを強要されている。
ISは本来女性だけが起動できるもので、IS学園はIS操縦者を育成する名目で設立された特殊国立高等学校だ。必然的に女性のみで構成されていて、生徒を教える教師も皆、例外なく女性しかいない。
だというのに、織斑一夏という異物が混ざった。
そして、あろうことか、一年一組のクラス代表の候補として選ばれてしまったのだ。
選んだのは、同じクラスの女子たち。世界で初めてISを動かすことのできた男というのは、若い少女たちの目には特に珍しい存在として映っているのだろう。客寄せパンダのようにその存在だけで票を集めてしまった。
対抗馬として、セシリアが立候補していなければ、一夏がそのままクラス代表に選ばれてしまっただろう。
自分よりも劣る男が、自分の所属するクラスの代表? とてもではないが、許されるものではない。
織斑一夏が男の中でも優れた容姿をしているのはセシリアも認めるところだ。何せ、一夏の姉はあの織斑千冬だ。元日本代表で、IS世界大会の各部門の競技を全制覇し、総合優勝を果たして『ブリュンヒルデ』の称号を手に入れた唯一の存在。一年一組の担任でもある彼女は特別で、その弟も男としては上質だろう。
だが、中身は別だ。現時点で、セシリアが認めるだけの能力は一夏には感じられなかった。
「勝つのは私ですわ……」
セシリアは、一夏にクラス代表の座を譲るつもりはかった。
本日の放課後。クラス代表を決める決闘が、セシリアと一夏の間で行われる。勝負方法はこの学園らしく、ISによる模擬戦だ。
ハンディキャップはなく、対等な条件での勝負とあれば、専用機を持っているセシリアに負ける道理はない。一夏にも専用機が与えられるそうだが、昨日の時点ではまだ届いていなかったようだ。今日仮に届いたとしても、慣らし運転程度しかできないだろう。
「ふふっ……」
勝ちは確定しているようなものだ。今日の戦いは、いかに自分の優雅な戦いぶりを同輩に見せつけ、自分のほうが優秀なのだと知らしめるためのものである。悔しがる一夏の顔を見られれば、少しは溜飲も下がるだろう。
余裕を持ち直し、セシリアは鼻歌混じりに優雅なシャワータイムを満喫する。
そんなセシリアのピッタリと閉じた割れ目からは、お湯とは明らかに違う、粘り気のあるゼリー状の白濁液がどろりと流れ出ていた。次々に排出されるそれはむっちりとした太腿から足へと伝い落ち、お湯と共に排水口へと呑まれていく。
白濁液が全て排出されても、膣からはまた違った透明感のある体液が流れ出ていた。
セシリアは至って自然な素振りで、股へと細い指を伸ばした。
「ん……」
邪な考えなど一切ない。セシリアはあくまで純粋な向上心から、自慰を始めた。皮の被った陰核を指先で突き、陰裂を掻き分けて膣穴に指の腹を押し詰める。ぬぷっと指が埋もれて奥へと入っていき、中を直接掻き回す。
「はぁっ、ぁっ、んっ、んくっ……」
片手で行っていたそれは、やがて両手の指で執り行われる。ガニ股になって腰を沈め、頭からシャワーのお湯を浴びながらちゅくちゅくと膣穴を解す。弄る前から愛液をだらだらと垂らしていた穴は、より敏感になって蜜を生み出す。
「織斑一夏、織斑一夏、織斑、一夏……」
自分が憎き相手である一夏の名前を呟いていることなど、セシリアに自覚はなかった。脳内に植え付けられた知識に従って、膣穴を指で穿りまわす。あると思っている処女が既に何者かに奪われていることに気付く様子もなく、セシリアは膣を調整する。
織斑一夏とのIS戦闘で、自分が有利に立つために。
武器の一つであるおマンコの手入れを欠かさないセシリアだった。
セシリアにとっては、優秀な人材が世界各国から集うIS学園の授業であろうと、退屈なものだった。全て学習済みの内容であり、復習の域を出ない。一応は真面目に授業を受けているように見せかけているが、セシリアは脳内で別のことに想いを寄せていた。
一夏にどう思い知らせてあげようか。
セシリアは桜色に潤む唇を舐めた。
「おっ……!?」
直後のことだった。子宮口に食い込む高熱源体の硬い感触に、セシリアは呻いた。耳元につけた青いイヤーカフス――セシリアの専用ISの待機形態だ――を激しく揺らし、背筋を弓なりに反らした。
教壇に立って授業を進める副担任の山田真耶から視線が逸れ、天井に移る。
「ん、ひぃっ……!?」
優等生にのみ許される全裸姿で真面目に授業を受けていたはずのセシリアによる、突然の喘ぎと絶頂。普通ならばクラス中の注目の的になりかねないのだが、誰もが黙って授業を受けている。この瞬間、授業に関係ないことをしているのはセシリアと、もう一人だけ。
セシリアの座席に全裸で腰掛け、膝にセシリアを乗せた一夏だ。セシリアの背中に後ろから抱き着き、左手で乳房に指を沈ませて揉みくちゃにしながら、右手は細い下腹部をじっくりと撫でまわしている。
セシリアの子宮に食い込んでいるのは一夏の熱々チンポに他ならず、セシリアの椅子と化している一夏が腰を突き上げたことで、子宮口を亀頭で殴られてしまったのだ。そんなものは一夏を見れば一目瞭然なのだが、セシリアは動揺を抑えきれない。
今の衝撃は、いったい……?
セシリアは、一夏の存在を知覚していなかった。そこにいるはずなのに、セシリアがいくら背後を確認しようと、認識できない。
一夏は今体調不良で保健室に行っている、という認識を植え付けられているセシリアには、衝撃の正体が掴めない。そのため、正気を失った表情でセシリアの膣をチンポで突き上げる一夏の攻撃一回一回が、全て不意打ちに変わる。
「んぁっ、ゃぁっ、ひぃっ!?」
誰も反応してくれない異常性には気付きつつも、何もできず、セシリアは一夏のチンポでめった刺しにされる。一突き一突きじっくりと子宮をぼこぼこにされ、次第に脱力したセシリアを一夏がより強く締めつける。
そして、ブルブルと一夏が震え出した。
「孕め……」
「んぉぉおおっ!?」
耳元で一夏の低音ボイスが響き、子宮に高熱の波が襲う。大量の粘液が子宮内に叩きつけられ、現在進行形で胎を満たしていく。どぷんっ、どぷんっ。セシリアの赤子部屋は白濁液で塗り潰され、セシリアの痙攣に合わせてちゃぷちゃぷと白濁が波打つ。
「ひぃ、ぃ……」
ギリギリと、セシリアの胸を握り締める一夏の手。手加減なしの欲望に塗れた抱擁は、痛みではなく幸福をセシリアに授ける。これまでの人生で感じてきたストレスが根こそぎ拭い取られるような強烈な高波。雄に支配され、弄ばれることの悦びが、セシリアの自覚を得ない間に脳の根底に広がっていく。
「ぁ、ははっ……」
訳も分からず、ただ正体不明の幸福に包まれて笑うセシリア。それを犯し、セシリアのイヤーカフスに舌の往復ビンタをして唾液でべちゃべちゃと汚す一夏。
二人の様子を、実は密かに観察する者が二人。
真耶に授業を任せ、その指導ぶりを見守っている千冬と、女子たちと一緒に平然と授業に耳を傾けている箒。二人の視線が時折セシリアたちのほうへと向き、洗脳されて静かに暴走する一夏と、餌であるセシリアに向けて薄く笑む。
マンコに雌汁を溜めて欲情している二人の視線に晒されていることなど知らずに、セシリアは子宮に織斑遺伝子を溜め込む。亀頭が子宮口を塞いでいるが、仮に離れても子宮の精液は容易には流れ出てこない。
じっくりと染み込む精液。
脳内に刻み付けられる、一夏という優秀な雄の存在。
そのどれもが、今のセシリアには察知できなかった。
認識を操られたセシリアと一夏の二人。
本番はおそらく、放課後のクラス代表決定戦。
愉快に微笑む箒の手の平の上で、二人のマリオネットが雌雄を決しようとしていた。