「ん……?」
ふと体に違和感を抱いて、セシリアは正面に向けていた視線を下げた。
濃紺のISスーツに包まれた自分の体が視界に映る。しかし、特に変わったところはない。念のため、更衣室にある姿見の前に立って全身を見回してみたが、やはり違和感の正体は掴めなかった。
軽量化のため、生地を大幅に削減したISスーツ。背中は大きく開け、乳輪と秘所を隠す部分の生地にはハート型の穴が空いている。最近取り換えたばかりの代物だが、それ自体にもおかしな部分は何もない。
「気のせい、ですわよね……」
そう結論付け、セシリアは一度だけ深呼吸をし、気を取り直した。
着替えを収納したロッカーの扉を締め、セシリアは意気揚々と歩き始める。今は余計なことに気を回している暇はない。これから、織斑一夏との戦いが始まるのだ。相手はIS稼働時間がたった数時間というズブの素人だが、それでも気は抜かない。
「今日は徹底的に、身の程というものを理解させてあげましょう」
自分が、男という生き物が、どれほど程度の低い存在であるのか。骨の髄まで理解させ、平伏させる。二度とセシリアに逆らうことができないように。
「うふふっ……」
セシリアは、ぺろりと舌で口元を舐めた。そのとき、口の端に張りついていた黒く縮れた陰毛を拭い取り、口に含めたのだが、セシリアは何とも思っていない。滲み出た唾液と共に陰毛をごくりと飲み込み、胃へと流す。
程なくして、胃の中に溜まっていた精液の上に、陰毛が舞い落ちた。
とぷんっ、ちゅぷんっ。胃の中に溜まった陰毛混じりの精液、そして子宮に溜まってどろどろと波打つ子種汁の存在を、セシリアは全く知覚できていない。子宮の中で、夥しい数の精子が泳ぎ回っていることにも、勿論気がつくことなどできない。
「さあ、私とブルー・ティアーズの華麗なる舞を見せてあげますわ」
麗しき淑女は、何者かの唾液に濡れた、蒼い涙の名を冠するイヤーカフスを耳に下げ、戦場へと歩みを進めた。桜色の乳輪を見せつけるように大きな胸を張り、陰裂を丸出しにしたまま、金色の髪を優雅に手で払い、悠然とした微笑みを浮かべる。
自分が汚辱されているとも知らずに堂々と振舞う雌は、どこまでも滑稽だった。
見上げれば、晴天に恵まれた青空が視界を覆い尽くす。周囲を見回せば、四方に観客席が広がっている。その一画で熱い声援を自分ではない誰かに送っている一年一組の女子たちを鼻で嗤った後、セシリアは宙に停滞する一夏の全貌を同じ目線で見つめた。
短く整えた黒髪。西に傾いた空から降り注ぐ陽射しが、目鼻立ちの整った顔を照らしている。どこか灰色がかかった武骨な装甲を有する専用IS『白式』を装備して、武器も持たずにどこか不安げな感情を滲ませている。
一夏と正面に対するセシリアは、余裕を表情に湛える。
春の風に靡く金糸の髪。陽射しを浴びて輝くそれは、優々たる微笑を滲ませる白皙の美貌を底上げしている。均整の取れた体とスラリとした足は肌に密着する濃紺のISスーツに包まれていて、女体の起伏がくっきりと浮かんでいる。
乳首も陰裂も晒したままのセシリアだが、その身には先ほどまではなかった機械の装甲を装着している。セシリアの胴よりもガッシリとした脚部装甲と、背中に付随するフィン状の四機の装甲。そして、右手に持つ身の丈以上の長い砲身を有する巨大ライフル。
これがセシリアのIS、『ブルー・ティアーズ』。IS学園が所有する訓練用の量産型とは違い、イギリスからセシリア個人に貸与された第三世代に分類される専用機。待機形態のイヤーカフスと同じ鮮やかな青色に染まるISを前にして、一夏が生唾を呑んだのを、ブルー・ティアーズのハイパーセンサーが知覚した。
「逃げずによくここまで来られましたわね。褒めて差し上げますわ」
第三アリーナ。その上空。ブルー・ティアーズを身に纏ったセシリアは、同じ目線まで不安定な挙動でどうにか上昇してきた一夏に向かって称賛の言葉を送った。
当然、それは純粋な褒め言葉ではなく皮肉だ。どうやら専用機が届いたばかりでまともに試運転する時間もなかったと見受けられる一夏を褒めるほど、セシリアは優しくはない。一夏は決してそこを履き違えることはなく、ムッと表情に険を滲ませ、ISの細長いアームに包まれた右手を握り締めた。
「逃げたら男が廃るだろ」
「あら? 廃るほどの価値が、極東のお猿さんにはあるのかしら?」
「なにをっ……」
「ふふ、随分と血気盛んですこと」
そんなにクラス代表になりたいのか。クラス代表として任される雑事など嫌がりそうなタイプに見えるが。いや、そうではないか。些細な口論がきっかけとはいえ、勝負は勝負。一夏はずっと、勝つことだけを考えているようだ。負けるものかという強い熱意が吊り上がった眉の下の眼の中で渦巻いて見える。
少しだけ、一夏が他の男とは違うと思いつつあったが、そんな考えはすぐに振り捨てる。所詮男は男。どれだけ見掛けを取り繕おうが、安易なメッキはすぐに剥がれ落ちる。その様を見せれば、他の女子たちも理解するだろう。
男など、女の足元にも及ばぬ下等な生物だということを。
「男は男らしく、無様に地を這っているのがお似合いですわ!」
強く言い放つと同時に、セシリアはブルー・ティアーズの主射撃武装であるレーザーライフル『スターライトmkIII』の砲身を向けた。身の丈以上もある長砲身の先端に光が収束し、レーザーとなったそれが一夏の左肩を襲う。
「っ……!?」
冷静さを欠きつつも、状況を理解した一夏が慌てて逃げようとする。が、見て動いたのでは遅い。放たれたレーザーは瞬きの間に一夏へと真っ直ぐ伸びて、人の体など容易く弾き飛ばす衝撃を伴って一夏の肩に直撃する。
苦悶に表情を歪ませる一夏と、艶然と笑うセシリア。
そんなセシリアの予想とは全く異なる光景が、現実に展開された。
一夏が身を捩って、レーザーを既の所で避けたのだ。
「なっ……!?」
純然たる困惑がセシリアの口から発せられた。
あり得ない。攻撃を目視してから避けた?
いったいどんな反射神経をしていたら、そんな芸当が可能なのか。理解の及ばぬ回避行動を見せられて呆けていたセシリアだったが、瞬時に正気を取り戻す。
「あり得ませんわっ……!」
スコープを覗き込み、今度こそ一夏の体を標的に定め、引き金を引く。
ビシュンッ、と大気を引き裂く音と共に一夏へと直進したレーザーは、慣れない動きで飛び回る一夏を射止めることはなかった。軌道と経験から次に向かう場所を予想し、その場所へ射撃を放ったというのに、一夏は直前で軌道を変えた。
どこを狙っているのか、わかっているとでも!?
体の向きや砲身の矛先などからある程度の射撃コースは予測できるものだが、一夏がそれほどのことを行えるのだろうか。どう見ても、一夏は逃げるのに精いっぱいで、セシリアを冷静に観察できているとは思えなかった。
「墜ちなさいっ!」
「うわっ……!?」
何かの間違いだと、セシリアは思い込んで射撃の雨を降らせるが、一夏は一滴たりとも浴びることはなかった。蝶のような洗練された挙動とは正反対の、ぎこちない動き。まるでマリオネットだ。しかし、正確に射撃を避けていることから、ただの偶然ではないことがわかった。
全て見透かされている。
ギリッとセシリアは奥歯を噛み締めて、次なる攻撃に転じることにした。
「お行きなさいっ! ブルー・ティアーズ!」
セシリアの背中に付随していた巨大なフィン状の四機の装甲。機体と同じ名を冠する遠隔操作の武装が、セシリアの意思に合わせて一夏の下へと向かっていく。
「な、なんだっ!?」
驚く一夏を遠巻きから取り巻くように展開し、尖った先端を向けたフィン。そこに銃口の存在を認識したのだろう。四機が同時に砲口に光を収束させるよりも前に、一夏はなりふり構わぬ様子で背中を見せて逃げ惑う。
そんな動きで、逃げられるわけがない。
「今ですわっ!」
四方向からの同時射撃。それは今度こそ一夏へと叩き込まれた。
はずだった。
逃げられるわけなどなかった。それなのに、直撃の寸前で一夏は体勢を奇妙な状態へと変えて、その横をレーザーが擦り抜けていく。さながらそれは、敵の攻撃を紙一重で回避するギャグ漫画のキャラクターの如き挙動だった。
「さっきからなんなんですの!?」
さすがのセシリアもマジギレ不可避だった。
ここまで避けられてしまえば、もはやまぐれではあるまい。不可解な挙動であっても、結果は結果だ。きっと、どれだけセシリアが狙い澄まそうとも、射撃は一夏の体を掠めることはないのだと思われる。
これでは一向に勝負はつかない。今回の勝負は、相手ISのシールドエネルギーを先にゼロにしたほうの勝ちだ。攻撃を食らうと、ISが操縦者を攻撃から完全に保護するために『絶対防御』という能力を発動させるのだが、その発動の代わりにシールドエネルギーが減る仕組みとなっている。
しかし当然、攻撃が当たらなければ、シールドエネルギーが減ることはない。
長距離からの狙撃を得意とするセシリアにとって、回避性能だけは高い一夏との相性は最悪だった。一夏から射撃による反撃がないところから察するに、近接戦闘タイプなのだろうか。それにしては、近接武装も見当たらないのだが。
「まさか、いえ、そんな……。丸腰……?」
注意深く一夏を観察してみても、武装はなかった。十分に相手との距離を詰めてから武装を取り出す戦い方もあるのだろうが、相手は素人。武装を展開するには時間が掛かるのは当然のことで、一夏にはそんな戦い方ができるはずもない。
一度、試してみましょうか。
セシリアはスターライトmkIIIを収納し、フィンを手元に戻す。
そして、一夏へと自分から詰め寄った。
「そっちから来るのかっ……!?」
「ちょこまかと飛び回るようですから、直接叩き落として差し上げますわ」
反撃される恐れがないのならば、近接戦を仕掛けてしまえばいい。単純な思考の下、セシリアは逃げようとする一夏を追いかける。が、どういうわけか、たった今まで見せた奇妙な挙動は見せず、逃げ方はお粗末だった。
空で行われるドッグファイト。それはわずかな時間で決着する。
「うふふ、捕まえました」
セシリアは一夏に追いつき、首に腕を巻きつけた。背中から抱き着いて、一夏の両足に足を絡める。不格好なおんぶ状態となっていて、一夏がいくら振り解こうとも、セシリアは背中から離れない。
「くっ、こ、このぉっ……」
「無・駄、ですわよ……。ふーっ……」
「ぅ、ぉ……っ」
一夏の右耳の穴に、セシリアは息を吹きかけた。効果は抜群だった。気が緩んだ一夏へとさらに密着しつつ、周囲にフィンを展開させる。零距離からの射撃、ではない。フィンを操って、一夏の装甲へと叩きつける。
「ぐ、ぁっ……」
その衝撃は一夏へと伝わったようだ。間近で呻き声を上げられ、セシリアは下腹が熱くなるのを感じた。品のないことだとわかっているのに、嗜虐的な微笑みを浮かべ、舌なめずりをしてしまう。
「あぁ……っ、怖いですか? 恐ろしいですか?」
ガリガリガリ、と装甲同士が削り合う音が響く。鉄槌のように振り下ろされるフィンが一夏のシールドエネルギーを奪っていく。じわじわと敗北へと向かっていく一夏の背に胸を押し当て、耳に熱い吐息を送る。
「降参、したらいかがかしら?」
「だ、誰が、そんなこと……ぅ、ひぃっ!?」
強がる一夏を見て耐えきれず、セシリアは舌を伸ばし、一夏の右頬を舐め上げた。
これも、セシリアが有する近接攻撃の一種だ。シールドエネルギーを削ることはできないが、相手の戦意を奪うことができる。相手が男ならば尚更だろう。
「ん、ふっ……」
少ししょっぱい。一夏の汗が滲む肌が、セシリアの味覚を悦ばせた。これが、男の味。味わうと、全身に熱が湧き出る。もっと寄越せと、体が、舌が、子宮が疼く。
「では、ここも……」
頬だけでは物足りない。もっと男の臭いが籠った場所にしようと、セシリアの舌は耳穴へと伸びた。
そして――。
「ぐぢゅっ、ぐちゃっ、ぬちゅっ、ぐぷっ、ぐぽっ、ぢゅぶぶっ、ぢゅるるっ!」
「うわぁぁぁあぁっ!?」
近接攻撃、耳舐め。細めた舌先を一夏の耳穴にねじ込んで、密閉しながらぐぽぐぽと穿りまわす。一夏の鼓膜はくぐもった水音の波状攻撃を受けて震えているだろう。大声を上げる一夏に対してますます嗜虐嗜好がそそられて、セシリアはフィンを叩きつけるのではなく、一夏の装甲に撫でつけた。
「れるっ、ぢゅるっ、ぐちゃっ、ぶちゅっ、ぢゅるっ、ぐぽっ、ぐぽっ!」
「っ、ぁ、ゃ、やめ……」
「んふっ、ぢゅぷっ、ぐちゅぐぢゅぐちゅ!」
「ぁ、ぁ、あっ……」
やめてくれと言われると、やめたくなくなる。セシリアが口内にたっぷりと滲む唾液を舌へと送り、耳の中に塗り広げる。しばらく耳垢の掃除を不要にしてあげようと、耳穴の蹂躙もとい清掃を続ける。
そうしながら、セシリアは右腕を覆う装甲を収納した。白く、細い腕をゆっくりと一夏の下腹へと伸ばすと、股間の装甲を弄った。どうにか、この邪魔な装甲を取り外せないだろうか。
そう思っていると、一夏の身を守るはずの白式が装甲を次々に消していった。
「な、なんでっ……」
セシリアの耳舐めを受けながら、一夏は驚いていた。セシリアにとってもこの現象は妙だったが、おそらくは耳舐めの攻撃によって一夏の戦意が著しく低下したことで、ISの展開ができなくなったのだと結論付けた。
武装どころか、装甲も失った生身の人間。その右腕には待機形態の腕輪に戻った白式。
対して、ブルー・ティアーズの庇護下を受けつつ、動きやすいように余計な部分の装甲をしまったセシリア。生身の一夏が地面に落ちてしまわぬように、フィンを動かして一夏の両足を乗せる。
そこまでしておきながら、セシリアは一夏を地面に下ろすことはしなかった。
邪魔な装甲がなくなったことで、セシリアの右手が一夏の股間を掴む。
「うぁっ……!」
ISスーツ越しの股間を、膨らみを覆うようにガッチリと握る。五指を動かして揉みほぐしていくと、わかりやすく勃起を強めた。頑丈なスーツを内側から押し返すほどの力強い隆起。鋭角なテントを張って屹立したそれに、くりくりと指を這わせる。
「そこ、は……」
「ぢゅぶっ、ぐちゅっ、ぷ、ちゅっ、んっ、ここ、弱点ですわね……?」
裏筋を指でツンツン突き、指の腹で撫でると、そのたびに一夏の体がビクビクと震える。セシリアが一夏の硬い背中で自身の豊満な胸をむっちりと押し潰しているため、一夏の振動はしっかりと伝わっていた。
「弱点を悟られるなんて、まだまだですわね?」
一夏は悔しそうに歯噛みしているが、何も言えないようだった。
「ですが、素質はありますわ。鍛えていけば、私の足元くらいには及ぶのではなくて?」
竿に向かって、セシリアは優しくデコピンを放った。もはや、スーツが緩くなるほどに力任せな勃起で生地を伸ばしたことで、肉棒が上下に跳ねる動きを見せた。スーツに覆われた立派な肉竿を手でしっかりと握り込み、扱き始める。
「それにしても、スーツに穴が空いていないなんて、不良品ですの? これは」
セシリアは、一夏のISスーツを作ったメーカーに対し、呆れ果てていた。女ならば、乳輪と陰部を晒すのは当たり前。男ならば上半身はともかく、肉棒が常に露出できるようにスーツに大きな穴を開けるべきだというのに。
セシリアが竿を扱くことで、尿道から漏れた透明な男汁がスーツの中に広がった。ぬちぬちぃと粘っこい音を立て、スーツの色が濃くなっていく。汁を吸って湿った部分が重くなっていき、内側から液を漏らす。
「く、ぁ、うぁ……」
「後日、あなたに似合う素敵なISスーツを差し上げましょう。私を翻弄することができたご褒美ですわ。それだけでなく、他にも欲しいものがあれば、幾らでも差し上げます。ただしそれは、あなたが私の下僕となることを認めれば、の話ですが」
男は男。しかし、一夏にはなかなか見所があると、セシリアの心は認識を改めていた。どういうわけか、この男にはセシリアの心を惹く何かがある。それは、現在進行形で手コキをお見舞いしている肉棒か、それともセシリアの味覚に刻みつけられた一夏の汗や耳垢の味か。もしくは、一夏という存在自体か。
詳しくはわからないが、この男を下僕として欲しくなった。
ぬちゅっ、ぐちゅっ、にちゃっ、ぐちゅっ、ぬちゅっちゅっ!
「さあ、私の下僕になりなさい」
「なる、もの、か……」
「ふふ、強情ですわね。では、もっと遠慮なく」
セシリアは手コキの速度を上げていく。一夏の濡れた耳穴を冷ますように息を吹きつけて、ゴシゴシ、ぬちゃぬちゃと。
盛り上がっていくセシリア。盛り上がっていく、一夏の肉棒。
そして、それを見守る観客席の女子一同も、遠目でもわかるほどに昂っていた。
「やれー!」
「犯せー!」
「セシリアー! さっさと一夏君の身包みを剥がせー!」
「セ・シ・リ・ア! セ・シ・リ・ア!」
一夏の公開凌辱劇を主導するセシリアの株が上がっていた。どこからか持ってきた、英国の国旗を振る生徒もいれば、ドローンを飛ばしてその光景を撮影している者もいる。昂りを抑えられず、自慰をしている者もいた。
アリーナの様子を監視できるピットでも、自慰に励む箒と千冬、真耶の姿があった。
「ふふっ……」
と満足げに笑う箒の様子など確認できるはずもなく、セシリアは一夏を弄ぶ。肉棒を扱く速さをどんどん上げていき、それに応じて一夏が痙攣する。前屈みになったかと思えば、背を反らして空を仰ぐ。
シコシコシコシコ、ぬちゃぐちゅっぬちぃぐちゃっ!
まだまだ青い空の下、卑猥な音を響かせて、一夏はそのまま絶頂した。
「出るっ……!?」
ごぷっ、どぷっ、びゅるっ、びゅるるっ、どくっ、どぷっ、どくんっ、どびゅっ!
コンドームのように肉棒を包むスーツ。その中に広がる精液。しかし、ゴムのような役割を果たすことはできておらず、隙間から精液が漏れ出ていた。射精を妨げられたことが怒りを覚えたように、ぐぐっと持ち上がった肉棒がスーツ越しにいきり立つ。
青い空から落ちる白濁の粘液。役目を果たすことなく地面に吸い込まれたそれを見て、セシリアは強い罪悪感を抱いた。膣奥で子宮が震える。子宮口がくぱくぱと開いて、中に溜まった精液が漏れ出そうになった。
子宮の様子など知るはずもなく、セシリアは精液に濡れた手で竿を扱き続ける。
「次は、こちらで搾り出してあげますわ……」
セシリアの勝利を告げるアナウンスは聞こえていない。すなわち、まだ勝敗は決していないということ。手コキで絶頂させても駄目ならば、残された近接攻撃を繰り出すしかないだろう。
セシリアは一夏と共に地面へと降下した。フィンを地面に寝かせ、その上に一夏を横倒しにする。不敵な表情のままセシリアが見下ろす先では、屈辱そうな顔をした一夏がブルー・ティアーズのフィンの上で大の字になっている。もはや抗っても仕方がないと理解しているようで、その場から逃げることはなかった。
「いったい、これから何を……」
「何を? そんなものは決まっていますわ」
セシリアは一夏の体に跨るようにフィンの上に立つと、陰裂に指を這わせた。
「ほら、見えますわよね? 私の武器が」
そして、指で陰裂を開き、中の穴を見せつける。男の一物を収め、子作りをするための大切な器官。既に愛液で程よく濡れた膣穴が口を小さく開閉する様を前に、一夏は自分がどういった目に遭うのかわかったようだ。
「くっ……!」
「私の英国淑女のおマンコが、これからあなたの日本男児おチンポを根元までぐっぽりと咥え込み、隅々まで扱き上げ、あなたのシールドエネルギー、つまりは精液を搾りつくして差し上げます」
セシリアはピンク色の秘所を花開かせながら、目元に弧を描く。
「これも立派なISバトル。まさか、逃げようなどと考えてはいないですわよね?」
「ぁ、当たり前だ……」
この期に及んで啖呵を切る一夏に、セシリアはぞくぞくとした興奮を抱いた。
強がる男に騎乗して、パコパコとハメまくって、種を搾る。相手がどれだけ嫌がろうと、休まずに腰を振って延々と搾取するのだ。一夏はきっと、みっともなく喘ぎ散らして拒むだろう。その情けない様子を想像して、今から下腹が熱を上げる。
もう、我慢ならない。
「それでは、再開しましょうか。ISバトルを」
セシリアは腰を屈めると、一夏のISスーツに指を掛けた。お漏らしをしたかのように濡れそぼり、チンポの形で生地が伸びたスーツを脱がせていく。肌に張りつく密着感のあるそれを脱がすのに苦労はしたが、どうにか足元まで引きずり下ろすことに成功した。
が、直後にセシリアは息を呑んだ。
「な、なかなかですわね……」
スーツから解放された肉棒を見て、セシリアは引き攣った笑いを浮かべる。
一夏の肉棒が大きいことは十分理解していたつもりだった。だが、スーツを剥がし、中で暴発したことで白濁液の絡むその長大な突起物は、目にするだけで圧倒される。即座にこれまでの無礼を謝罪し、雌として雄様に永遠の忠誠を誓ってしまいそうな気分になるが、セシリアは気丈に振舞った。
膝の震えを抑え、急速に渇きを覚えた喉に唾を流し込む。
「火力はありそうですが、私の技術に掛かれば、この程度何も問題はありません」
セシリアは冷静さを維持しながら、肉棒へと股間を近づける。まだ尿道からごぽりと子種を漏らす亀頭に、膣穴を触れ合わせる。そのまま尻を前後左右に振って、精液を膣に馴染ませていく。
相手の精液を潤滑油として利用しようという考えだ。
「さあ、私の処女穴で、踊り狂いなさい」
そう言って、セシリアは腰を沈めていき、亀頭を膣穴に飲み込み始めた。
「く、ぅっ……!?」
想像を絶する異物感。亀頭が膣穴を押し開き、奥へと誘われていく。内側に熱い棒を埋めていくような感覚に焦りを抱き、汗を掻く。
こんなものが、世の中にあるだなんて。
恐ろしい。視界に入れるたびに威圧感で心を屈服させようとしてくる肉棒から目を逸らし、自分の中に誘い入れることだけに集中する。
初めてのセックスに対する恐怖。処女を失うことへの未練。様々な想いが去来するが、全てを黙らせ、セシリアはチンポを食らう。男になど、絶対に負けるわけにはいかない。自分がこれまで抱いてきた考えを守るために、虚勢を張った。
しかし、そんな強がりは、一夏のチンポの前では紙切れのように脆かった。
「ぁ、ぇ……?」
奥へ入ってきた肉棒がズリッ、ズリッと膣壁と擦れ合うたびに、セシリアは尋常ならざる快楽に襲われた。電流のように全身を駆け巡るそれは脳も容赦なく犯し尽くし、セシリアの意識を奪いにかかる。
どうにか意識を保つが、抗うので精いっぱいだった。
これは、なに……? こんなに気持ちいいというの……? こんなの初めて……。え、でも、初めてなのに、どうして痛くないのでしょうか……? あれ、本当に初めてでしたかしら……? 何か、重要なことを忘れている気が……。
薄れゆく意識の中で思考を巡らせるセシリア。
その体が支えを失ったように膝から崩れたことで、セシリアが一夏との距離を縮める。膣穴が肉棒を飲み込んでいき、奥まで至らせ、行き止まりの道にある子宮の口で亀頭へと自分から殴りかかってしまう。
「んほぉぉおおっ!?」
セシリアは、絶頂した。大きく実った乳房を激しく弾ませ、背を弓なりに逸らし、淑女失格のイキ声を上げる。顔も見ていられないほどに品を欠いたアヘ顔で、とても優位に立っている者が見せるものとは思えなかった。
「あぁ、あああっ……!?」
あり得ない。こんなことが、あり得るはずがない。
敗北直前までイキかけたが、セシリアは何とか持ち直した。両手を一夏の腹筋に突き、体を支える。食い込む亀頭から子宮口を離すように尻を上げ、乱れた息を整えながら一夏を軽く睨み据えようと、目を細める。
「や、やりますわね……?」
「そっちこそ……。ぅ、ぁ、締まりが、やばい……」
どうやらセシリアばかりが一方的に攻められているわけではなく、一夏も辛そうだった。セシリアほど余裕を欠いてはいないが、肉棒に絡みついて揉むように蠢く膣肉の使い心地は一夏へ並々ならぬ興奮を与えている。
まだ勝機はあるのだと、セシリアは思った。
太刀打ちできない。屈服したい。平伏したい。全てを捧げて仕えたい。一夏への降参を告げようとする愚かな雌の心をねじ伏せ、セシリアは腰をゆっくりと動かす。あくまで主導権を握っているのはこちらであって、一夏ではない。この勝負に勝って、一夏よりも、男よりも優秀なのだと理解させる。
「ん、あぁっ、あんっ、ひぃっ、ぅ、あぁっ!」
ただの一度でも、敗北はあり得ない。
「あぁっ、ぃ、ゃ、ああっ、ん、んんっ、あぁっ!?」
臆してはならない。自分の弱さを晒してはならない。
「あんっ、あっ、あんっ、くぅっ、んんっ、ぉおっ、んほぉっ!?」
負けたくない。負けたくない。負けたくない。負けたくない。負けたくない。
「わたく、しは、ぜぇったいに、負けま、せんわぁ……!」
目尻に涙を溜めて、一夏を睨みながらも口元を緩めるセシリア。前屈みになって一夏の視界を塞ぎ、突き出した尻をたんっ、たんっと弾ませる。自らの腰遣いでチンポに膣内を引っ掻きまわされてなお、まだ敗北を口にしない高潔な雌。
一夏は、そんなセシリアに触発されたようだ。
「俺だって、負けられるか……」
「んぁっ……!?」
一夏は伸ばした両手でセシリアの乳房を握り締める。セシリアが敏感に反応を示すが、手の力を抜くことはない。掴み応えのある乳肉に指を沈め、母性の塊を滅茶苦茶にしているという興奮を受けて余計に指に力が入ってしまっているようだ。
「箒と千冬姉が、見ているんだ……」
「ひぃ、ぃ、む、胸、潰れ、ゃ、やめ、ぁ、ぁあああっ!?」
「情けない姿を、見せられるかぁっ!」
今まさに情けない姿を絶賛公開中の一夏が、気合を声に乗せ、腰を突き上げた。
目にも留まらぬ速さで膣口から奥までの道を直進した肉棒が、子宮口にストレートを放つ。子宮口が柔軟に亀頭を受け止めるが、それでも衝撃を殺しきることはできない。
「ぉ、ぉ……!?」
鍛えようのない性器に渾身の一撃を食らわされたセシリアが、海老反りになりながらもギリギリ耐えられたのは奇跡だろう。驚愕に震えながらも耐えられた自分を褒め称えるセシリアだったが、その称賛は長くは続かなかった。
「ぇ……?」
肉棒が膨らむ。圧力を掛ける膣壁を逆に押し返して、その場で留まる。
増幅する熱が、膣を蝕む。それはセシリアの体に浸食していく。
「ぁ、だ、だめ……」
何をされるのかを理解したセシリアが腰を上げようとするが、エラの反り返りが引っ掛かって抜けない。力任せに抜いたとしても、膣を亀頭の傘で引っ掻かれた刺激で腰砕けになって、再び尻は一夏の股間に落着するだろう。
チンポの杭を打たれて逃げられないセシリアは、恐怖に駆られた。
膣内に射精されたら、妊娠してしまいますわ……! そ、そんなのは絶対に嫌……! 学生の身で、妊娠だなんて……。いえ、それならば何故、避妊もせずに性交を……? それに、どうして今……。ISバトル中に、私は恋人でもない織斑一夏と交わって……。
「あ、ああぁぁっ……!?」
次々と湧き上がる恐怖によって、セシリアは正気を取り戻した。
自分が何をしていたのか。何をされたのか。今日の授業中、一夏に犯されているのに気がつけずにいるときから、破廉恥極まりないISスーツを身に纏い、クラス代表を決める戦いで自ら一夏と繋がってしまった現在に至るまでの記憶が、正しい認識と共に脳裏を過ぎる。
何もおかしいと思わなかった。これが当たり前なのだと。穴の空いたスーツも普通のものだと思い込み、性行為はISバトルにおける攻撃手段の一種だと誤認し、平然と初めてのセックスを。
「初め、て……? わ、私は、本当にこれが、初めて……?」
まだ思い出せていないことがある。
しかし、状況はセシリアを待ってはくれない。
「ぅ、ぉ、そろそろだ……!」
一夏が呻く。セシリアの乳房を両手で握り締めたまま、腰を上げる。セシリアを乗せたまま腰が浮き、肉棒がより深く子宮口と噛み合う。精液を直浴びさせるにはこれ以上ないほどの絶好な体勢。
「いくぞ、セシリア。これが俺の攻撃だ……!」
勝機を感じたらしい一夏が、好戦的な笑みを浮かべる。
この状況を正確に理解できていない、場違いな表情。
一夏はまだ、誤った認識に支配されているようだ。
「ぃ、や……」
正気に戻ったセシリアは、弱々しく首を横に振る。
そんな姿を見せても、一夏は攻撃の姿勢を解くつもりはなかった。セシリアの胸を鷲掴みにして拘束し、突き上げた腰を震わせる。その表情に強い悦楽に色が滲ませ、緩んだ口を大きく開き、猛りをぶつけてきた。
「食らえぇええええっ!!」
「ぃ、ぃやぁぁあああっ!?」
びゅるるっ、どびゅるるっ、どびゅっ、びゅるっ、どびゅっ、びゅーっ、どびゅーっ!
怒声と悲鳴。そして、射精。
セシリアの子宮に、新しい精液が注入される。それは、中で根を張るように纏わりついていた古い精液を飲み込んで追い出し、効率よく精子を泳がせられるように占拠し、セシリアの胎を膨らませる。
自身の内側で傍若無人に暴れる他者の遺伝子。
一夏という雄の存在を内に孕むことで、セシリアは理解した。
これが雄。これが織斑一夏。
これほどの熱量と生命力を抱えた生物に、歯向かっていたのが愚かだと思えてくる。そして、これほどの雄に抱かれたことを、幸運だとも思った。吹き飛びそうな意識の中で、叩きつけるように降り注ぐ幸福。染み渡ったそれが心の隅々まで洗い、溜まり、やがて心の全てを満たしたとき、セシリアはようやく思い出した。
ああ、雌が雄に敵うはずありませんのに、どうして忘れていたのでしょうか。相手が雄の頂点、織斑一夏さんならばなおのこと。敵意や武器を向けるなど、愚の骨頂。バトル開始と同時に地に伏して武装を解除し、無抵抗であることを示すために全裸土下座をし、あわよくば子作り穴に逞しい一物を挿入してもらい、種付け射精をしてもらう。
一夏の優秀な遺伝子を後世に残すために生まれてきた母体風情が、何という無礼を。
「ご、ごめんな、さいぃ……」
今はこの一言を搾り出すのが精一杯だった。
後で正式に謝罪をしよう。でも今は、仕えるべき雄に歯向かったことによるお仕置きを、目一杯楽しんでいたい。乳房を揉みくちゃにされ、精液の放射を子宮に叩きつけられ、一夏の気持ちよさそうに緩む顔を見つめる幸福を、感謝したい。
「ど、どうだ、ぅっ、これはさすがに効くだろっ!」
「ありが、とうございます……。ありがとうございますっ……」
「な、なんで、お礼……。くっ、まだ余裕があるってのか、このぉっ……!」
「あぁんっ……!」
セシリアは髪を掴まれて手繰り寄せられ、上体を倒したところを一夏の体でガッチリとホールドされる。そのままくるんと横に回転し、今度はセシリアが下になって、一夏が上から覆い被さる。
「いいよいいよ、織斑くーん!」
「そのまま英国マンコを堕としちゃって!」
「いけー! そのままハメ倒せー!」
「い・ち・か! い・ち・か!」
声援を背に受けて、奮起した様子の一夏がリズミカルに腰を振る。はっ、はっ、と安定した呼吸を繰り返し、セシリアに追撃を放った。自分のペースでセシリアを犯し、種付け攻撃を仕掛ける。
「出るぞっ、俺の子を孕め! セシリアっ……!」
自分が何をしているのか。一夏がそれを理解したのは、ガッツリと中出しして膣内をじっくりねっとりと肉竿で掻き回し、三回目の攻撃に至る直前だったようだ。気絶するセシリアにベロチューを放ち、乳房にキス痕を残しまくっていた頃に唐突に我に返った一夏は、青ざめた表情のまま悲鳴に近い咆哮を上げた。
「うわぁあああああ!?」
『勝者、織斑一夏』
それは観戦していた者には、
勿論、セシリアもそれには異論もなく、目が覚めてすぐにアリーナの地に伏し、膣から古い精液をどろどろと垂らしながら謝罪をした。額を土に擦りつけ、雌よりもあらゆる面で優れた雄の頂点に君臨する一夏に、改めて深い忠誠を捧げたのだった。