海鳥も寝静まる静かな夜、呉鎮守府駆逐艦寮の秋月型の部屋で、一人の艦娘が消灯までの時間を潰そうと、椅子に腰掛けて本を読んでいた。
黒い髪を一つに束ね、秋月型の一番艦として数多くの武勲を上げる彼女も、髪を下ろした今の時間は年頃の女の子だ。
偶然手にした恋愛小説のページを捲り、読み進めていると物語の中の男女はベッドに入り、身体を重ね始めてしまった。
経験こそ無いものの、知識を持った少女としては、興味が無いわけではなく、けれど二人の交わす愛の言葉に小恥ずかしさを感じ、顔を赤くしつつもページを進める。
自然と本から右手が離れ、自分の秘部を慰め始める。
物語の彼女に自分を重ねて、一人の男性に抱かれ、愛を囁かれる妄想の世界へ入り込み、気がつけばショーツを下ろして、秘部を直接なでていた。
「ただいま、姉さん」
一瞬、時間が凍り付く。
扉を開いて入ってきたのは初月だった。秋月と似た髪色の少女は秋月型の四番艦であり、秋月の妹にあたる存在だ。
普段なら確実に気づいていたのであろうが、自慰の世界へ入り込んでいた秋月は、部屋に近づく初月の足音に気づくことができなかった。
最愛の妹に自分の秘め事を見られた秋月の脳内では様々な言葉が飛び交っていた。
見られた、恥ずかしい、理由の説明をしなきゃ、でも恥ずかしい、どう説明するの、どうしよう、どうしよう。とにかく何か言葉を話さなきゃ。
「えっと、初月これはねっ……」
机の上に本を置いて、ショーツを履きなおしながら椅子から立ち上がり、動揺しながら説明しようとする秋月に、初月は口元に小さな笑みを浮かべて歩みよる。
「初月……?」
普段は見せないような表情に、気圧されてしまい一歩、また一歩と後ずさる。
ついにベッドまで追い詰められた秋月は、ベッドへと倒れ込んでしまう。
横たわった秋月に初月が覆い被さると、近くで見る初月の顔に段々と胸の鼓動が高鳴っていくのを感じた。
姉である秋月から見ても初月は格好いい。イケメンだと言われているのも頷ける、自慢の妹だ。
そんな初月に押し倒されてしまう形になってしまった今の状況は、物語の中で交わっていた二人の男女のように思えた。
「言ってくれれば、いつでも相手になったのに」
耳元で囁かれる初月の甘く優しい言葉に、秋月は身を震わせる。
「相手にって私達、姉妹で……」
「姉さんは僕とするのは嫌か?」
妹の吐く甘い息が肌を擽る。普段と変わらない、全てを見透かされてしまいそうな瞳に見据えられて、言葉を失ってしまう。
凛々しい顔立ちの妹に見つめられ、強請られている状況で断ることが出来る姉がこの世にいるのだろうか。
少なくとも、秋月に断ることはできなかった。
初月は右手で姉の頬を撫でて、ゆっくりと近づける。
断ることを諦めた秋月は目を瞑り、キスに備える。
二人の唇が静かに重なり合う。
柔らかく、甘い口づけを交わしながら、肌を寄せるように抱きしめあう。
互いの温もりを全身で感じながら「もっと」と求めるように、唇を開いて舌を伸ばし合う。
舌と舌が触れ合い、絡ませれば舌の上で二人の唾液が混ざり合う水音が、小さく鳴る。
口の端から唾液が溢れ、ベッドシーツに小さなシミを作り、混ざり合った唾液を舌で舐めとるようにして飲み込んでしまう。
頬から手を離し、姉の胸に触れる。柔らかな二つの乳房を服の上から撫でるように揉み、親指で乳首を探すように擦る。
見つけた乳首を苛めるように擦り、刺激を与えながら口づけを続ける。
ゆっくりと唇を離せば、唇に唾液の白糸が橋を架けた。
「姉さん、自分から舌を伸ばしてきたな?」
「だって、初月が……っ!」
焦るように顔を逸らし、初月から視線を逸らす。
「えっちな姉さん」
耳元で囁きかけると、耳の先まで秋月の顔が真っ赤に染まる。
恥じらうようにしている秋月の服に手をかけて、脱がせはじめる。
自分を脱がそうとしてくる初月に、秋月は身を委ねて、されるがままに手を上げて、秋月型の制服を脱がせられてしまう。
制服を脱がせてしまえば、ブラジャーの中で窮屈そうにしている豊満な乳房が初月の瞳に映る。
入渠のときに何度も見ている胸ではあるが、今日は特別な物のように思えた。
「少し、大きくなったんじゃないか?」
プラジャーのホックを外し、脱がせながら乳房を突く。
ぷにり、柔らかい感触を楽しもうと、ブラジャーを脱がせて直接手を添えて、揉みしだく。
「そ、そんなことっ……」
段々と呼吸が荒くなり、胸から伝わる快楽から逃れようと身を捩らせるが、胸を揉みしだく手の動きが止まる筈もなく。それどころか膨らんだ乳首を摘ままれてしまう。
「ひゃぅっ!」
思わず声を漏らしてしまい、初月の興奮を煽ってしまう。
唇を左の胸に当て、舌を使って乳首を刺激する。舐め回すように、転がすように。時々甘噛みし、吸いついて。
初月は自分の秘部が切なく感じ始めていることに気づいた。自分で慰めていた秋月は自分よりも切ないのではないか。
そう考えたからこそ、胸を揉んでいた左手を姉の秘部へと伸ばす。
「優しく、して……?」
妹が自分の秘部に手を伸ばしていることに気づくと、胸を押しつけるように頭を抱きしめながら小恥ずかしそうにぽそりと呟いた。
スカートを捲って秘部へと手を伸ばすと、赤いショーツは仄かに湿り気を帯びていた。
一旦、胸から唇を離してスカートとショーツを脱がせてしまい、秋月を全裸にしてしまう。
姉を脱がせ終えると初月も自らの服を脱ぎ、特徴的な黒インナーさえも脱いでしまい、生まれたままの姿で自分の姉と身体を重ねる。
太ももの間に太ももを挟み込み、秘部を擦りつける。お互いが吐き出す甘く荒い吐息が、興奮していることを教えてくれる。秘部からじんわりとにじみ出した愛液が、興奮していることを伝えてくる。互いの肌の温もりが、快楽と心地よさに拍車をかける。
自然と腰や太ももだけでなく、全身を互いの身体に押しつけ、擦り付け、密着させる。
身体を擦る度に陰核が擦れ、乳首が擦れて、昂ぶってしまう。
歯止めの利かなくなってしまった二人はついに絶頂を迎えた。
秘部から潮とも愛液とも分からない液体が溢れ出し、シーツに大きなシミを作り出す。
荒く吐く息を整えながら、再び口づけを交わす。互いの愛を確認しあうかのように。
「愛しているよ、秋月姉さん」
唇を離してたった一言だけ、微笑みながら囁くと糸が切れたかのように秋月の上に倒れ込む。疲れて寝てしまったようだ。
「私もよ、初月」
普段は凜々しい初月だが、眠っている顔は可愛らしい。この顔を見られるのは姉の特権だろう。
口元を緩ませながら先に夢の世界へと入っていった初月の後を追うように、秋月も瞳を閉じて眠りにつく。
翌朝、夜間哨戒任務から帰ってきた照月と涼月が、秋月と初月が全裸で眠っているのを目撃してしまったのはまた別のお話……。