「じゃあ、蒼ちゃん…とついでに羽依里さん。留守番お願いしますね」
「いってらっしゃい~」
「ついでってなんだ、ついでって」
「無駄だと思いますが、羽目を外し過ぎないように」
「あ、ああ…」
空門家の玄関が開き、藍は外出していった。
完全に何をするつもりかばれているみたい。
玄関を閉めて後ろ手に鍵をかける。
「さて」
「な、なによ…目線がやらしい…」
今日の蒼は普段と違って、露骨に俺を誘うような大胆にも胸元が開いた白いひらひらのワンピースを着ていた。
剥き出しの肩と胸元の空間に思わず目線が行ってしまい、蒼に感ずかれる。
「そんなエロい服着てるからだよ」
「別にエロくないわよ! 普通でしょ!」
「着てる本人がエロいと何もかもエロくなる?」
「そう言われると確かに…そうなのかしら…」
玄関にある姿見で自分の全体を回って確認しながら、変に納得する。
いつも通り結われている後ろ髪。宙を舞う毛先から蒼自身の甘い香りがする。
それと同時にふんわりと翻るワンピースの裾。数学では表現できないほど見事な波の打ち方をしたそれは次第に元通り、服の下の肌を覆っていく。
「とりあえずベッドに行こうか」
普段からの筋トレで十分に鍛えられた己の腕を、蒼の背中と太腿にまわしてひょいと抱き上げる。所謂お姫様抱っこの形。
「やっぱりこうなっちゃうのね」
「嫌?」
蒼の気持ちを伺う。
「大好き」
「俺もだよ」
腕が俺の首に回りがっしりと固定されたところに、顔が近づいてくる。
応じるように首を右斜め前に傾けると、そこに火照った唇の感触が。
「……んぅ…………ぅ」
蒼から唇を求めてくれると、気持ちが一方向ではなく両想いなんだな、と思えるから男子としてはとても嬉しい。
繋がったままの部分から、にょろにょろと不規則に動くお客さんが訪問してきた。
快く迎え入れてあげると、俺の舌に絡み付いてきて唾液を吸い取ろうとしてくる。
………。
さすがに長時間この体勢を維持するのはきつい。
一旦お客さんを舌で押し出して店じまいする。
「ふふ」
いたずらっ子の笑顔。あとでたっぷりお仕置きが必要そうだ。
宮殿の廊下をお姫様を抱えながら歩く。
目的の部屋を開けてもらうと、隅に置いてある使い込まれたベッドに一直線。
「着いたよ」
「ありがとう」
真っ白のワンピースは、蒼という花束を包むための包装紙のように見える。
乱れた髪の毛は、少しだけ散った花弁。
最高の飾り場に沈む彼女はやっぱり魅力的で美しかった。
「羽依里もきて」
腕を伸ばして求められる。
俺はそっと上着を脱ぎ捨て、間に潜り込む様に蒼の上から覆いかぶさった。
唇を突き出して待ち構えているところへ熱を降らせる。
「…ちゅ……ぅ………はぁ」
腕で自分を支えて、体重をかけないように。
それでも自由な手のひらは、都合よく傍にある左右の肩を、鷹だけど鷲づかみ。
程よく肉感的で、骨の存在を感じられる肩を指の一本一本を這わせてその感触を確認していく。
「ん………っ……っちゅ……指の動き、いやらしい…」
半目でじーっと見つめてくる。
「蒼の肩いつ触ってもスベスベなんだもん」
「なんだもん、じゃないわよ…もう…ちゅ………ぅ……ぁん」
口付けの途中、中指の腹で肩の峰の部分を摩擦するとついに声が抑えられなくなってきたのか、快音が隙間から洩れ出てくる。
上体を起こして蒼の足の間に陣取る俺は、ワンピースの腰のラインに手を当てて、すーっと滑るようにその繊維と、下に隠れる花束自体を堪能しつつ上へとのぼる。
包装紙の途切れ目にある特大の乳房は下半分だけを覆って、上半分の肌色部分はほとんど見えてしまっているではないか。
「触るよ」
「うん」
愉しむためにまずは手のひらを大きく開き、上から被せる。
男の手でやっと覆いつくせるそれは何故か揉む度に大きくなっている気がする。
ああ、柔らかい。
少し力を入れると抵抗し弾力が発生する。
単純な運動を繰り返していると瞼が自然と閉じて、触覚に集中してくる。
次に、パン生地を捏ね繰り回すように円の動き。
「ぁぁ……んっ……んっ……っ」
過程で稀に頂点の突起物を感じると、その瞬間に蒼も喘ぎ反応する。
その反応が嬉しくて、段々とペースをあげていく。
「やぁ………っあ……ん!」
呼応するかのように、薄手の布地をこんもりと押し上げる乳首。
「勃ってきたね?」
撫でるのを止め、主張を続ける頂点を人差し指で弾く様に弄ぶ。
「布と……ぁん! 擦れ…っ…て……ぁ!」
快楽に染まる顔だけは見られたくないのか、視線から逃れるように左を向く。
「蒼の可愛い顔、見せて」
右手はそのまま。左手を蒼の頬にあてて、優しく摩る。
少し力を入れて逆側に押し返すと、観念したのか顔が動き…今度は右を向いた。
「………」
どうしても見せたくないらしい。
そんな行動でさえ愛おしくて自然と笑みが出てくる。
蒼の脚の間から一度出て、ベッドの空いたスペースに添うように同じく横たわる。
大好きな女の子の香り。
好きになった人の匂いというのは無条件で良い匂いと感じるらしい。
後頭部で纏められた髪の毛に顔を埋めて、そんな大好きな香りを吸い込む。
「何してるのかしら」
「…呼吸」
「あっそ…」
その髪束に手を添えて解きにかかる。
どうすれば解けるのかはもう何度もやってるため熟知している。
あっという間に纏まっていた髪が解き放たれた。
「髪解いた?」
「興奮するよな」
「そこで同意を求められてもね」
俺の下半身は蒼の香りに誘われるようにして、きついぐらいに起立しだしていた。
ベルトをさっと抜き取って、窓を開け放ち、勃起した肉棒を取り出す。
女性が身に付ける高級な布にあてがわれる男の醜い性器。
膨張した海綿体を蒼の大きな御尻の面に擦るだけで、熱された先走りが線を描く。
「擦りつけられてる~!」
「清楚さを感じるワンピース姿の蒼を穢してるって思うだけでやばい」
「あんたが興奮しまくっているっていうのはよーく分かるわ…」
前から腕が伸びてきて、絶賛尻谷を堪能していた肉棒が掴まれる。
「手でも気持ちよくしたげる」
こちらを一切見ずに的確に男の感じる部分を攻めてくるのはさすがの経験値。
裏筋を撫でられ、先にある玉袋を包み込むと、労わるようにふかふか。
背筋を駆け抜ける快感に耐えながらも、対抗するように体の下に腕をねじ込んで、
先ほどの続き、と胸の頂点に咲く花を人差し指と親指で摘む。
「………っ!」
一瞬、体が跳ねた。
ベッドはその衝撃を優しく吸収して何事もなかったかのような振る舞い。
「ふふ…」
「……っはぁ…はぁ……もう…すっごい熱くて硬い…どうするの?」
献身的な手コキで荒々しくも見事に完全勃起した肉棒は圧倒的な熱量。
白いワンピースの裾を捲り上げて薄桃色のお気に入りの下着を視認すると、下着と尻肉との空間に自身を無理やりに捻じ込んでいく。
「きっつ……ぁ……」
「そんなとこに挿れようとするからよ…」
きつい事に変わりは無いが一度挿れてしまえばこちらのもの。
腰を前後させて、生の肌の感触と下着の布。
覆い切れなかった先っぽでワンピースの布地までを堪能する。
生地越に亀頭を指で擦られるといよいよ我慢が聞かなくなってくる。
「擦れるの…すっげ気持ち良い…!」
「あたしも……ぁ…中でピクピクしてる!」
胸まで攻める余裕はなく、蒼の体を両手で包み込むように抱き抱えるだけ。
精液がごりごりと下半身で準備され、競りあがってきているのを感じる。
「ぁ……でそう……でる…!」
「え、ちょっ!」
「あー! っぁ!」
快感の頂点の中、下着の内側に白濁をぶちまける――
* * * * *
「こんなに出して~! どうしようかしら…」
腰を上げてもらい、服の中に手を入れて下着に手をかけて引っ張る。
ワンピースの中から白濁に染まった元薄桃色が足を伝って抜けてきた。
濡れた下着にはそれ以外に、蒼自身による染みもあるような気がする。
「うん、濡れてるな」
「改めて言わんでよろしい!」
下着を広げて眺めるとぬちゃーっとした粘々した精液がゆっくりと垂れてくる。
「こらこら。眺めてないで置きなさい」
これだけベトベトだとすぐに洗ったほうがいい気がするが、床に置いといてと指示されたので、それに従い丁寧に広げて床に置く。
蒼の部屋の床にも付着する俺の生殖液。行為の生々しさが感じられる。
「もっと…したい?」
「最初からそのつもりだったよ」
ベッドに座り、右手を口元に、左手をワンピースの裾にあてて次の行動を少し緊張した面持ちで待っている。
その緊張を解くように隣に座り、肩の紐に指をかける。
抵抗など一切無く、俺の動きをそのまま受け入れて外された肩紐は、腕をくぐり抜けて、あっという間に自由の身になった。
そうなれば、もう後は簡単に捲るだけで現れる蒼の美乳の全体像。
少し指で突いただけで綺麗にぷるんぷるんと揺れて獣欲を煽ってくる。
「何がしたいのよ」
「んー…」
特にいつも行為をするときに決まった順番があるわけではない。
その時その時の勢いに任せて致している。
ワンピースの中へ手を潜らせ下半身を弄る。
膝、太腿と段々あがっていき、目的の大洪水の花園を見つけた。
「やぁ…んん!」
縦に入った亀裂を人差し指で撫でると、蒼はいとも容易く嬌声をあげる。
もう一度撫でると今度は、ぬちゃっとした指に纏わりつく感触。
その大元の穴へと指を埋め込んでいく。
「ん……っ」
下の唇を攻めるのと同時に上の唇の繋がりも要求する。
こちらは蒼から顔を寄せてきて触れ合う。
膣内に進入させた中指でぐるりと内壁を掻き回すとざらざらとした手触りと、粘っこい水音が聴こえてくる。
「ぁ……ちゅ………んっ!」
左手で肩を抱いて、唇で押し、再びベッドへと沈み倒す。
尚も続く唇同士の抱擁と、下半身の粘膜の卑猥な音。
「蒼」
「ん…っ…ぁ…なぁに」
「白いワンピース姿、似合ってるよ」
「…っ……もう殆ど脱げちゃってるけどね」
胸は曝け出してあり、下半身も秘所までは見えないが太腿まで捲り上げている。
「……そんな姿も似合ってる」
捲りあがったワンピースを手で持ち上げて、頭をその中に突っ込む。
やってみたかったシチュエーションだ。
一面に広がる白と肌色の二色世界。
「ったくもう…」
お目当ての膣口はすぐ目の前にあった。
舌を伸ばし溢れ出る甘い蜜を蝶のように吸い取っていく。
吸い取るたびに奥から蜜が溢れてきてキリがないぐらい。
蜜穴に舌を丸めて埋没させていく。解れた入り口は簡単に侵入を許してくれる。
「……や…ぁ…舌入って……」
上に下に、縦横無尽に動き回ると段々とヒクヒクと痙攣しだし、声だけでなく動きでも俺を興奮させてくれる。
さらに深みへ。
ざらざらの膣壁に先端を擦り付けると、甘い味としょっぱい味が交互に味わえる。
ずずず、と強烈な音を立てて吸引。
「す…いすぎっ…ぁ!」
分泌された唾液と一緒に、愛液を胃にまで飲み込む。
「あ………のんで……るぅ…っ!」
最後に仕上げに引き抜いた舌で亀裂を舐めあげる。
洋服の中からも脱出し、右手の甲で自身の唇を拭うと、キラキラとした跡が。
「御馳走様」
「…本当に美味しいのかしら、それ」
「蒼も舐めてみる?」
「自分のは遠慮しておきます~」
今度は蒼が逆に俺の足の間に移動して、顔を埋めてくる。
先程から散々と主張し続けている肉棒に、ふーっと生温い息が吹き掛けられた。
それに呼応して、ピクピクと震えてしまうところを見て、蒼がニヤっと笑顔に。
「もう本番でもいいけど、ちょっとだけ口でさせて」
「え、ああ…頼む」
自分がしてもらったからお返しを、ということなのだろうか。
律儀で献身的な蒼の行動に心が踊る。
「あたしも我慢できないから、少しだけね…今日は中で出して欲しいから…ちゅ…」
桜色の美しい唇が亀頭の先端へと触れると、反射で先走りが滲み、その唇を穢す。
それは口で男性に快楽を与えた証拠であり、その男性のものであることの証。
「……ん……ぅ……れろ……ちゅぱ………んっ」
器用に上下の唇だけで傘を挟み込むと顔を上下左右に捻り、変化を加えてくる。
「……んー……んっ………ぁ」
露出している部分がどんどん少なくなり、肉棒が蒼に咥えられていく。
「あー…きもち……いい…」
ふわふわの髪に手を置き撫でて気持ちよさとお礼を伝える。
「…にへっ…………」
先っぽが喉の奥に当たる感覚。そこまで咥えてくれるのか。
さすがに長時間はきついらしく瞬時に引き抜かれ、息を整えている。
「あーん………ずっ……じゅ……ぅ…ゅ…じゅる」
首を縦に振りペースアップ。
あまりの気持ちよさに、自らの腰も動かしたくなる程の衝動に駆られる。
一切手を使わず口だけで行う奉仕は俺の中の血液を容易に一極に集中させる。
溢れ出る熱気と強烈な男性臭は、それを直接頬張っている蒼も感じているだろう。
自由なほうの腕は股間部分に伸びており、自らで慰めている。
「ぢゅー…じゅ……ぢゅ」
先程俺がやったのと全く同じ、いや遥かに甘美な性音を立てて、清楚なお嬢さんが肉棒から精液を吸い上げようと奮闘する。
「ぁっ…あ……それ…ぁ…でちゃうから!」
腰を左右に振り必死に抵抗するも、蒼はそれに喰らいついて離れようとしない。
もう限界! と思ったその瞬間には時既に遅し。
子種を本来放出すべきではない場所に、普段食べ物が咀嚼されているその空間を、みっちりと満たすようにドクドクと精液を吐き出し続ける。
「………くはぁ……」
「…んくぅ………ごく……ごく………御馳走様」
「どうよ」と挑戦的な笑顔。そして同じ言葉が返ってくる。
「そんな顔していられるのも今のうちだぞ」
「あら、出したばっかりなのに、まだこんなに猛ってるわね…」
射精後も衰えない肉棒は臨戦態勢を継続。まだまだイける。
その様子を見た蒼も満足げに舌なめずり。
付着していた精液が綺麗に拭われ、再び桜色が舞う。
ベッドに倒れこんだ蒼の脚を開かせて、その間に腰を下ろす。
白いワンピースを下半身が露出するところまで捲り上げて狙いを定める。
本日何十回目かになる接吻は、亀頭と膣口で行う。
焦らすようなことはせず、早く快楽を味わいたい。
互いの求めるものは一緒だった。
「ぁ……いつもより…おっきい…!」
肉棒をあっという間に丸呑みしてしまう蒼の貪欲な下の口。
毎回サイズは同じなのに、男性を興奮させる物言いもすっかり板についてきた。
とろとろの膣内は主の帰還に歓喜し、襞を震わせ激しく抱擁してくる。
腰を前後に動かす。最初は優しく。
「ぁ…あっ……あっ!」
太い杭を打ちつける度に抑えきれない蒼の可愛い声が耳に届く。
先端から分泌された先走り液が奥から溢れる愛液と混ざり合って、擦れ合い、引き抜くたびに隙間から漏れ出てくる。
自身の腰に纏わりつく蒼の両足。絶対に逃がさないという女性の意思。
ベッドが激しく軋み、スプリングの音が行為の具合を実感させる。
「…イ…ぁ…っ……はぁ…ッ!」
唇にもキスして背中を抱え、上体を無理やり起させる。
結合したまま対面座位に移行。
下半身の筋肉を全力で稼動させて、蒼の体を打ち上げる。
「すご……い……深いっ……!」
突き上げた際の快感と、重力を持って再び肉棒に刺さるときに擦れる快感。
瞬く間に製造された精液が競りあがってきて、発射のときを待ち構える。
「んん…っ……ちゅ……ぅ…」
突き上げる度、ふわりと舞う白い羽。結合部は服のせいで隠れており、それがまた興奮を加速させるスパイスとなりうる。
上半身を曝け出した天使は快楽で緩みきった唇を開き、接吻を求めてくる。
「はいりぃ………すき………ちゅ」
向こうから攻めてくる舌。応じる舌同士でもセックス。
強めに抱きしめてるせいで胸板に当たる弾力のある乳房も、男の体に密着する。
交わり一つの存在となった俺たちは言葉とも分からない叫び声を互いに上げ貪る。
「んっ……あ……ア……アッ…イク! いっちゃう! イくッ!」
空の門を突き抜けた肉棒が最奥の壁にぶち当たったとき。
塞き止めていたダムが決壊するかのように。
蒼の絶頂する声を聴きながら。
「アアアァァアァ!」
三度精液が、今度は愛する彼女の子宮へと直接放出されていく。
途轍もない達成感と虚無感。
脱力した体は後方へ倒れ、蒼も後から重なるようにして胸板へ倒れてくる。
「………」
「………」
唇を合わせるだけのアフター。
優しく啄むようなバードキス。
乱れたワンピースの紐を直してあげる。
「んー………」
「ねむい?」
「好きな人と一緒に居ると眠くなるのよね」
「このまま寝ちゃおうか」
「うん……ちょっとお昼寝~…」
そのまま横へころん、と転がり俺の腕を枕に仰向けの体勢で瞳を閉じる。
両手でお腹を摩り、たっぷりと放出した精子を確かめているみたい。
「今日もたくさん出せたわね」
「蒼がいっぱい気持ち良くしてくれたからだよ」
俺もそのままの体勢で瞳を閉じる。
しばらくじーっとしていると隣から穏やかな寝息が聞こえてきた。
最後にちょっとだけ、と蒼の方に体を起して前髪を空いている手で払う。
露になったおでこ。
白いワンピースを纏った空門蒼、という花束に口付けを贈る。
「永遠に愛してるよ」
【ベッドに蒼い花束を 終わり】