前回の『腕枕をする日』の翌朝となります。
「ん………ちゅ……ちゅぱ……じゅる…ん……」
朝、脳が覚醒するのと同時に下腹部から心地よい快楽が流れ込んできた。
上体を起こし、かけ布団の中に視線を向けるとそこには、俺の彼女である、空門蒼が脚の間に陣取り、ペニスを口いっぱいに頬張り、一生懸命に口奉仕をしていた。
昨晩も性行為をした後そのまま一緒に眠ったため、お互い素っ裸だ。
十一月の朝にしては、暖かい気温な上、布団の中で体を寄せ合っているためか、それほど寒さは感じなかった。
かけ布団をゆっくりと剥がし、蒼を見つめる。
「あ、やっと起きたわね~! おはよう、羽依里」
「お、おはよう」
「どう? お目覚めの気分は? あんたのリクエスト通りでしょ?」
「最高の目覚めでした…」
「寝てるときの羽依里の顔ってば、すっごい可愛いの! 本人は寝てるのに、こっちは元気にピクピクしちゃってね、勝手に暴れまわるから大変だったのよ」
「息子が大変ご迷惑をおかけ致しました…ところで続きをしてほしいのですが…」
「ふふふ……任せなさい!」
今日の蒼はなんだかやけにテンションが高い。
いつもは俺よりも、ほぼ必ず後から起きる蒼。
そして起きても寝ぼけていて、足取りも覚束ない蒼。
そんな蒼とは違い、今日の彼女は瞳をパッチリと開けていて、”してやったり”とでも言うような顔をしていた。
「ん~~……ちゅ……」
蒼の口奉仕が再開される。
朝勃ちした肉棒の血管には血が巡り、脈動しているのを感じる。自分でも熱さを感じるそれが、蒼のぷっくりとした朱唇に挟まれる。
まだ唇が触れただけなのに、早くも玉袋に集結した白濁達が、発射のときを、今か今かと待ち構えているのが分かる。
我慢できず、既に先走り汁が漏れ出ているみたいだ。
蒼が口に剛直を含み始める。
唇を上下に割り、肉棒がその中へと侵入していく。
何度も、何度も味わった、蒼の咥内は生暖かく、触れた舌はざらついていて、射精させる、ただそれだけのためだけに、最適な快楽を与えてくる。
「ん、ほぉ? へもほまへふわへへはへははひょ?」
(どう? 根元まで咥えてあげたわよ?)
「あぁぁ、気持ち良すぎだよ蒼……」
希望通りに奉仕してくれる蒼に愛おしさを感じ、頭を撫でる。
女の子の髪は、寝起きだというのに、さらさらで、指で梳くと、柔らかい毛髪が流れるかのように間を抜けていく。
淫靡な香りの中、髪から漂う美少女の香り。自分の指に、蒼の匂いを染み込ませる、その行為に、酷く興奮する。
そして、その間にも、昨晩の激しい交わりにより、一段と性の経験を積んだ蒼は、口を窄めたりして、肉棒への快楽の変化を加えてくる。
咥内全体を使い、内頬の粘膜に肉棒が触れ、俺の肉棒の形に蒼の頬が膨らむ。
蒼の柔らかな頬の一部が、不自然に隆起する、その光景のなんと背徳的なことか…。
視覚と触覚の二重攻めにより、精巣では、白濁の弾丸が装填され続けていく。
「はぁ…すっげえ気持ち……良い!」
「…ちゅ…ん……にへっ」
ストレートな感想を伝えると、満面の笑みを浮かべて、スピードを上げていく。
蒼の顔が上下に激しく動き出すと、それに応じて、囚われの愚息が快楽を訴え、さらなる膨張へと繋がっていく。膨張は、猶も止まるところを知らない。
このまま、行くと……朝っぱらから盛大に爆発しそうである。
「蒼、そろそろ…やばい……」
「…ずずっ…ぷはぁ…まだダメよ? これからもっと凄いことしてあげるんだから」
「………?」
俺は、上半身を起こして、両手を後ろにつき、状況を確認する。
一度、快楽の波が止んだかと思うと、先ほどから目の前で、自由に揺れていた、魅惑の乳房が肉棒に迫り、そっと左右から包み込んだ。
男の醜い逸物を、女性の柔らかな乳房が抱きしめる。
胸の谷間は、己の本来の居場所かのような安心感と、肉棒全体に掛かる乳圧、とでも言うのだろうか。
その圧倒的な質量によって、両手で力を加えずとも、気持ち良さを感じる。
蒼は、俺の肉棒が胸に収まったのを確認すると、そのまま腰を左右に振り始めた。
「蒼? 何を…うおっ!」
腰に連動して当然揺れだす、蒼の乳房。
そしてそれに挟まれている、肉棒。
手を使わずに、快楽を与えるその行為は、ハリと弾力、また有る程度の大きさを兼ね備える蒼の胸だからこそできる芸当。
そもそも、何故こんなやり方を思い付いたのか、それとも、七影蝶の記憶なのか。
いずれにせよ、俺のために、創意工夫を施してくれる蒼が愛おしい。
「これ、どうかしら?」
「す、すごくいい…あぁ…っ!」
「ふふっ……凄い情けない声出してる」
「気持ちよすぎてバカになってくる…」
「さぁて、続けていくわよ…!」
終わったかと思うと、掛け声に合わせて全力のパイズリが始まる。
左右からの力が加わることで、肉棒全体がミッチリと蒼の乳房に覆われる。
空気の入る隙間さえなさそうなぐらいの密着。
互いの体の熱さが、性器を通じて伝わってくる。
自らの乳をこねくり回すような動きで、肉棒へ快楽が送り込まれる。
次第に我慢汁が、先端からじわじわと漏れ出て、蒼の胸を穢していく。
分泌液が潤滑剤の役割を果たしているのか、滑りが良くなり、動きが加速していく。
「ぐっ…ああ…」
快楽の電流が走る度に、口から正直な感想が漏れ出る。
蒼はその言葉を聴くたびに、嬉しそうに笑う。
「イキたかったらいつでも、イッていいのよ? 好きなだけ出して…」
無限に続く快楽に、目を閉じて、力を込め、まだ耐える。
「くっ…くち……」
「……? こう?」
発した、わずかな言葉を汲み取り、蒼の唇が、谷間に収まりきらずに、はみ出た肉棒の先端に触れる。
胸と唇の両方に触れられ、俺の我慢はそろそろ限界だった。
「ぐ…っ、はぁ、蒼…で、出る!!」
「…れろ……れろ…ん……ちゅぅ」
快音が鳴り、勢い良く肉棒から蒼の口が一瞬離れる。外気に触れた勃起ペニスに再度、蒼の唇が迫り……。
「んちゅ」
亀頭に優しい口付けが落とされた。
女の子の柔らかい唇が、特に感度の高い部分に触れたことで限界を迎える。
「あああああっ、蒼! 蒼! 蒼ー!」
前に一度行った、亀頭へのキスが、効果的であることを覚えていたのか、それは俺の極大まで膨張した肉棒にトドメをさすのには、強烈過ぎる一撃だった。
起床前からの蒼による献身的なフェラチオで、練られたドロりとした精液が、噴火を迎えた活火山のように、射出口から一気に溢れ出す。
「んっ……」
蒼も、射精の気配を感じ取っていたのか、精液が宙に飛び上がる前に、素早く口を被せて受け止めようとする。
「くっ、はぁ、はぁーっ……うっ……」
鈴口から、溢れ出るたびに、情けなくも快楽の声も溢れる。
精液を吐き出してる最中にも、尚も搾り取ろうと、奉仕の動きは止まらない。
蒼の咥内に、ポンプで送り込むように、次々と、白濁が突入していくが、肉棒全体を覆われているため、一滴も垂れてこない技術に感心する。
そして、昨晩の性行為の際、何度も何度も発射したというのに、一晩明けただけで夥しい量の精液を分泌できる自分の体に驚く。
多分それは、世界で一番大切な、愛する女の子からの、愛の籠もった極上の奉仕のおかげなのだろう、と深く感じた。
蒼の髪を撫でる。
彼女はそれを、自分へのご褒美であると受け取り、幸せそうな表情を見せる。
たっぷりと朝の射精を終えた肉棒は、蒼の唇から外れ、ひんやりとする部屋の空気と触れ、その熱を冷ましていく。
射精後のけだるい感覚に襲われ、少し頭がぼんやりとする。
蒼はというと、頬っぺたを膨らませつつも、口いっぱいに含んだ俺の分泌液を、少しずつ喉を鳴らして、飲み込んでいるようだった。
「蒼、無理しなくても…吐き出して良いんだからなー?」
「んっ……んくぅ……ん……はぁ…ん~……」
ゆっくりと時間をかけ、全て飲み込んだらしく、蒼は口を大きく開き、口の中に精液が残っていないことを、俺に証明する。
「えっと…、そのー…えっちなビデオみたいなことまでやるんだ……」
「あっ…あー…これは、その…」
「見て、覚えた?」
「うん……覚えた」
素直に白状する蒼がたまらなく愛おしい。
間髪いれずに、両手で彼女の体を抱きしめる。
「ほんともう…蒼ってば可愛すぎ」
「へ? わ、わわわ…ちょ、あたし、口でしたばっかりよ?」
「大好きな彼女の唇なんだから、どんな状態でもできるよ」
愛を伝える手段、接吻。
愛する蒼のためなら、たとえ肉棒を咥え、なおかつ、精液を飲み込んだ後でも、何も躊躇うことなく出来る。
ぷっくりとした桜色の唇に、自身の唇をゆっくりと触れさせる。
「んっ、ちゅ…ぅ…ふふ」
「すっげーニヤついてる」
「嬉しいんだから仕方ないでしょ」
そう言って、今度は蒼から唇を寄せてきた。
自分からするのには、もう十二分に慣れたのだが、いつもは受身に回る彼女からの攻めには、やっぱりまだまだ慣れない。
どうしても羞恥心が出るというか、なんというか…。
女の子からのキスは、こちらからするのと違って、感覚器官がフルに働く。
潤いを帯びた唇。瞳を閉じながら近づく蒼。
男のそれと違った、柔らかい感触……が、こない?
「ふふ、あんたのキス顔、バッチリ見ちゃった」
「くると思って、思わず目を閉じて待ち構えてしまった…」
「いつものお返しよ。んっ…」
不意打ちの不意打ち。言葉の途中で、今度はしっかりと唇を奪われた。
「えへへ、朝から幸せすぎて困っちゃう……」
その言葉を境に一瞬の無言、静寂。
そして、蒼からは、その先を期待するような誘惑の目線。
その魅力に抗えず、俺は蒼の肩に両手を当て、軽く押す。
蒼もその力に抵抗する素振りも見せず、ゆっくりと背中から、布団へ倒れこむ。
上から覆い被さるような体勢となり、至近距離まで顔を近づけ、耳元で囁く。
「…して、いい?」
「…うん…」
普段の元気いっぱいな彼女からは、遠くかけ離れた、途切れるような、か細い声。
しかし、その声はしっかりと、承諾の意を表していた。
まずは、唇に口付け。
今度は、触れ合わせるだけでなく、深いとこまで味わおうと舌を伸ばす。
「んんんっ……ぅ……」
ディープキスにも慣れてきて、コツを掴んできた気がする。
蒼の舌を捕縛し、絡ませ合う。
当然、口同士も繋がっているため、分泌されてきた唾液が、お互いに、入り乱れ、一つに溶け合って、蒼の咥内に流し込まれていく。
口で楽しんでいる間に、両手は蒼の両肩に触れ、丁寧に撫でていく。
指先から、第一間接、第二間接と這わせ、そして付け根、掌へと滑らせる。
男のそれとは違い、柔らかく、なだらかな肩をなぞり終わる。
「いやらしい手つきしてる…」
「…今、いやらしい事をしているからな」
「そ、それはそうだけど…んっ…あ、そこ…ぅ…」
肩を味わったので、次は右手を胸に持っていく。
赤く火照った双丘は、今日も元気いっぱいで、ハリのある弾力を感じさせてくれる。
あまり力を入れると、蒼が痛がるだろうことは、容易に想像できる為、なるべく力を抜いて、優しく優しく、掌全体で覆っていく。
途中、真上にピンと隆起した、蒼の可愛らしい乳首に触れる。
「やぁ…あん……いま…敏感になってて…っ…」
他と比べて、圧倒的に感度が高いそこは、指先で軽く触れるだけで、蒼から何度でも聴きたくなる嬌声を上げさせることができる。
突起を優しく、円を描くように、人差し指の腹で、撫でたり、少し押し込んだり。
「んっん……や…ああ…ん…」
俺も布団へ横になり、少し体勢を変える。
右手は胸を通り過ぎ、さらに下半身へ。お腹の辺りまで進めて、おへそへ触れる。
絶対にくすぐったいのは分かってるので、ここは軽くいじるだけにしようとしたが…
「あんっ……そこ、くすぐった…やぁ……ちょっと…気持ち良いかも…」
「へぇ…ここも気持ち良いんだ?」
「うん…っていうか、あんたにならどこ触られても、気持ち良くなっちゃう…」
「そう言ってくれる蒼は本当に優しいな」
「ど、どういたしまして…」
蒼が、一箇所ごとに、しっかりと反応を示してくれるのがとても嬉しい。
まだまだ経験が浅く、技術は無い俺達二人だが、その分は愛情で補えば良い。
お礼に、またひとつ、口付けを贈る。
「……っん……はぁ…」
今度は、左手を蒼の首から体の後ろに回し、背中に触れる。
背中は背中で、やはり滑々な肌で、果てしなく、永遠と触れていたくなるような魅力的な感触を掌に与えてくる。
滑らせていくと、手と背中で摩擦がおき、快楽の信号をお互いに感じ合う。
「……っ!」
背中に走った手が気持ち良いのか、蒼は体を震わせ、仰け反りだす。
彼女の色々な表情、動き、そういった全てが可愛らしく思う。
背中に回していた左手は、蒼の桃尻に至り、そのまま手を広げて撫で回す。
豊満な乳房と、同じぐらい魅力的な蒼の臀部。
今は見れないが、何処を見ても、生まれたままのその綺麗な肌は、この瞬間、俺に触れられる為だけに存在している。
右手も加えて、両手で、下半身の果実を掌一杯に感じる。
少し、力を入れて掴んでみると、目の前の蒼の顔はみるみるうちに、赤らめていき、途中で恥ずかしさを隠すために、接吻を要求してくる。
「ちゅ……ん……っふ…」
背面を堪能したので、今度は正面。蒼の秘所に右手を持っていく。
既にそこは、奉仕の時点から濡れだしていたのか、甘い愛蜜が溢れていて、肉棒をいつでも受け入れる、準備が整っているようだった。
「あっ…そこ……やぁ……ん」
愛液を指を掬い、そのまま蒼の顔の前まで持っていき、見せ付ける。
「蒼…ほら、こんなに…濡らしてる…」
「ぅぅ……だ、だって……あんたの手が気持ち良いんだもん…仕方ないでしょ…」
俺は愛液を掬った指をそのまま、自分の口まで持っていき、舐める。
蒼が分泌した蜜は、極上の味わい。粘り気のあるそれは、一度舐めたが最後。
無限に舐め続けていたくなるほどの、強い依存性があるように感じさせる。
「……なんでそんなに美味しそうに舐めれるのよ…もう…」
「愛する彼女が、俺で感じてくれて、出したものなんだから、美味しいに決まってるだろ?」
「あー…あたしと、同意見ってわけね…うん……」
俺と蒼。意外と似た所も多いようで、色々な相性が元から良かったのかもしれない。
『夫婦は似る』と良く聞くが、まだ、それに至る前段階である俺達は既に、互いに仕草や思考が似通ってきている。
最近は蒼のエロ単語変換のフィルターにも慣れてきて、確かに、その言葉は、そうなるよな、仕方ない仕方ない、という会話も増えてきた。
意識を目の前の蒼に戻し、再度、秘所への攻めに移る。
淫裂を焦らす様に、中指でなぞる。
「…っ………!」
蒼はこれに弱いらしく、瞳を力強く閉じ、頬を張って快楽に耐えているみたいだ。
往復させたり、裂け目の周りの淵をなぞったり、じわりじわりと快楽を与えていく。
そして、ついに指を蜜壷に沈み込ませていく。
「羽依里の指ぁ………入ってきたぁ……」
十分に濡れている姫の花園は、俺の指を簡単に飲み込んでいく。
中は外気と比べて、温度が高く、生命の鼓動を感じる。
浸入させた指を中でくねらせ、刺激を与えていく。
内壁を指の腹で、軽く押し込んで離すの繰り返し。
蒼の姫蜜で満たされていて、壷に入ったジャムを掻き回しているように感じる。
膣内に、第二間接辺りまで、埋没させた中指を少し曲げ、ザラザラとした感触の肉壁に何度も何度も、刺激を与えていると、蒼からの嬌声が段々と大きくなる。
「……あっぁ! そこ……なんか…他の場所と違って気持ち良い!!」
「なるほど、ここか?」
「あぁ………ぁん! やぁ……! そこばっかり突いちゃだめぇ……」
「でも蒼はすっごい気持ち良さそうな顔をしてるぞ?」
「うぅ~~…絶対焦らされてる………」
「どうして欲しい?」
一旦、指を引き抜くと、蒼の蜜を、たっぷりとその身に纏った中指が現れた。
そのまま口に持って行き、ひと舐め。蒼の甘い味がする。
そして少しずつ、場所を移動して、今度は蒼の脚の間に陣取る。
俺だって続きは勿論したいけど、やっぱり、それは蒼の口から言ってほしい。
できればおねだり風に。
そのほうが男として、彼女に求められているんだな、という実感が湧くからだ。
というのは、多分、蒼も分かっているので、
「ゆ、指じゃなくて………」
「指じゃなくて?」
そのまま言葉を返しつつ、蒼の腰のそばに両手を置き、再起動した肉棒を淫豆に、そっと押し当てる。
それだけで動作で、入り口は簡単に開き、内部に肉棒を飲み込みそうな勢いだ。
だが、そこで、一度静止。
「…そ、そのぅ……ぅ…お…ち…」
「はっきり言ってくれないと分からないぞ?」
意地悪く、繰り返させる。
蒼は、両手で顔を覆い、ものすごく恥ずかしそうにしながら、
「羽依里のおチンチンを、あたしのおマンコに挿れてほしいの!」
「へへっ、そこまで求められちゃ仕方ないなあ」
「んっ…きたぁ……」
前戯で必要以上に解れ、濡れに濡れまくった蒼の膣内は、俺の肉棒を一切の抵抗もなく飲み込んでいく。
ズブズブと、ゆっくり、ゆっくり、丁寧に、最奥を目指す。
奥に進むにつれて、側面の壁が肉棒に吸い付くのを感じる。
先ほどまで上の口で行われていた、咥淫にも勝る吸引力。
性器を通じて、神経を辿り、蒼の意思が直接、俺の脳を刺激してくる。
快楽に頭が真っ白になりそうになるも、まだ至るには早いため我慢する。
「蒼、痛くない?」
「ん、平気よ」
彼女からは問題なし、との報告。
昨晩から散々と交わっていたので、激しくするのは体に良くないかもしれない。
そうでなくても、リハビリが終わったばかりの蒼。
無理はさせたくないのが本音ではある。
ただ、そう思いつつも、自分の腰は思考とは裏腹に、ぐんぐんと進軍していき、ついに先端が何か、壁のようなところに押し当たる。
まだ少し進めそうだが…
「ん……そこぉ……赤ちゃんの…」
「いくよ」
「うん」
カチリ、と大事な部品がはまったかのような感触。
凸と凹が隙間無く組み合わさった感覚。
一度入ったら出られないように。
精子を吐き出す際に、確実に着床出来るように。
カリの部分が出っ張りに引っかかり、簡単には抜けなくなっている。
人間の体の構造は、生きていく上で理に適った構造をしている、ということか。
そこは、ただひたすらに暖かく、体の持ち主の蒼でさえ触れたことの無い場所。
花園の奥地に、蒼の想い人である、俺だけが踏み入れることを許可された。
「奥まで届いている……っ」
肉棒全体に、内部の襞が最適化され張り付き、今、完全に一体化した。
そのまま、布団に寝転ぶ蒼の肩を抱き、少し首を曲げ角度をつけ、唇を重ねる。
二人だった存在が一つになる。
蒼と繋がってる。
心も、体も。
実際はほんの数秒、数分だったのかもしれない。
そのまま動かずに、唇だけ何度も重ねて離れて重ねてを繰り返す。
唇に触れる度に、目を瞑ってしまう蒼がとても可愛らしい。
無限に、この温もりを味わっていたかったが、それ以上に、腰を前後運動させて、脳髄を震えさせるような快楽をまた味わいたい。
我慢はすぐに限界を迎える。
トン、トン、と軽く腰をグラインドさせて、性器同士を擦り合わせる。
動かす度に、肉棒を、膣内の襞がくすぐってくる。
「んん…はぁ…ちゅ…ぅ…」
絶えず、唇へは会話の代わりに接吻を落とす。
お互いの唾液と唾液が激しく交錯し、唇と唇の間にかかる、銀の橋。
『呂』の字だ。
そして、上の口同士で糸を引く一方で、下の口では、ペニスの先端から、我慢できずに漏れ続けている男汁と、強烈な粘り気のある蒼の秘蜜同士が融合して、一つの名前の無い液体になり、新しい命を産み出す準備を整えるために、双方の性器全体に広がっていく。
上半身は、俺の胸板で、蒼の柔らかな乳房を軽く押し潰している。
プニプニのおっぱいは、俺の胸板の形に変形していく。
まるで何かの生地を押し伸ばしてるかのようだった。
微弱な擦りあいが続くと、少しずつ、接触する部分がズレてきて…
「「…っ!?」」
互いの乳首同士が触れ合うのはどうやら、お互いに物凄く、くすぐったいらしく、
「い、いまのはかなりゾクっときたわ……」
「俺もゾクゾクきた……もしかして男もここって感じるのかも…」
「…っはぁ…そしたら今度、舐めてあげよっか? 絶対、気持ち良いわよ?」
「うん……」
行為の最中に変な約束をした。
そろそろ、ゆっくりした動きにも慣れてきたので、今度は体を起こし、両手を体の横に突いて、激しいストロークの体勢に入る。
「ん……激しくされちゃう?」
「ああ、激しくするよ」
「羽依里…あたしの中でいっぱい気持ち良くなって……?」
「蒼っ!」
彼女は常に無意識に最適解を繰り出してくる。
それが七影蝶の記憶による知識なのか、蒼本人の天性の才能なのか。
まあ、どちらでもいいか…。
このような台詞を言われて、性春真っ只中の健全な男子が我慢できる訳ないのだ。
陳腐な言葉で言い表すなら。
「ほんと蒼はエロすぎるよ!!!」
あまりの興奮に自分の声が張る。
大声は気合の入り様を示す。
蜜壷に打ち込む自分の腰に全身からエネルギーが集ってくる。
先程とは打って変わって、部屋中に体同士がぶつかり合う音が鳴り響く。
人間同士が行うような、優雅な所作ではなく。
獣のようなセックス。
蒼と激しい交尾をしている。
肉と肉が激突し合い、嘶きにも似た音楽が流れる。
「あっ…ああっ…あああっ……んんっ!」
「蒼っ! 蒼っ! 蒼っ! くっ…!」
「好き! 好きよ! 羽依里! 大好き! 愛してる!」
「はぁ、はぁ、蒼…! 俺も、愛して…るっ!」
声も途切れ、途切れ。
一言上げる度に、一突き。
蒼からは嬌声の合いの手が上がる。
「はいり! も、もう、あたし、おかしく、なっちゃう!」
「あお…あぁあお…!」
既に極限まで張り詰めた俺のペニスは、コントロールを失い、脈動し暴走する。
一番奥に突き挿れ、子宮の壁にぶち当たった瞬間に、最後の鍵が外れた。
「だして! なかにだしてぇぇぇ!」
「いくっ! あぁぁあ! いくううう!」
火山の噴火にも負けない白の灼熱が、蒼の子宮に直接注ぎ込まれていく。
今この瞬間、脳の細胞が幾らか破壊されたであろう。
それを破壊したのは、俺と蒼が紡いだ『幸せ』と言う名の存在だ。
頭の中。いや、体中が幸せで満たされていく。
気を失う最後の瞬間に見たのは、愛する彼女の、頂きを得た笑顔だった。
* * * * *
「羽依里さ~ん!」
「ポンポポ~ン!」
遠くから声がした。
どれぐらい意識が離れていたのだろうか。
ほんの数分か数時間か。
そういえば、今日は何か大事な約束があったような。
「あ、やばい」
急に現実に引き戻される。
現状を確認。
何も着ていない。そして布団の上で寝ていた。
隣には、同じく素っ裸に毛布だけ巻きつけた蒼。まだ寝ている。
朝から性行為に勤しんでいたことを思い出す。
さっき、聞こえた声は誰だ?
考えなくても分かる。藍とイナリだ。
今日は確か、空門家の皆と一緒に、蒼のために携帯電話を買いに行く予定だった。
加藤家に泊り込んでいる俺と蒼が、起きているのか確認しにきた、というところか。
返事が無いのを良いことに、あの姉は、この部屋までやってきそうだった。
「お~い、蒼~蒼さんや~」
瞬時に衣服を纏い、軽く毛布の上から蒼の体を揺する。
「んぅ~…んー? 羽依里ぃ…? おはよー…」
「おはよう…って、完全に二度寝だったな」
「うん…そーね…えへへ…お腹の中…暖かぁい…」
蒼は毛布の上から、自分の腹の辺りを手で擦りながら言う。
「いっぱい出してもらった後、気持ち良くなり過ぎて、眠くなっちゃってー…」
まだ、夢見心地な蒼。
しかし、現実はすぐそこまで迫っていた。
「羽依里さんと蒼ちゃんー? まだ寝ているんですかー?」
襖の前まで、声の主はやってきていた。
空門藍。
蒼の双子の姉だ。
そしてその姉が、今の状況を目撃したらどうなるか、容易に想像がつく。
「蒼! 藍が来てるから! 服きて! 服!」
隣でふやけている蒼に素早く指示を出す。
「んぅー…服ぅー? どうせ着たって、あんたに脱がされるから着なーい…」
「お願いだから着て! これ!」
とりあえず下着だけでも…! いや、それだけじゃダメだけど!
傍に用意していた着替えから、ひらひらのレースで彩られた黒色の下着を掴む。
男の衣類には存在し得ない、繊細な布の感触。
少し力を加えただけで、破れてしまいそうな女性の脆さを体現したかのような存在。
昨日、交わる際に『そ、その…普段は穿かないけど…今日は特別だから…』と、恥ずかしがりながらも、やや得意げに見せつけてきたそれを、今はただ穿いてくれ!と懇願する。
「蒼ちゃーん? 開けても良いー?」
「ん~藍~? いいわよ~?」
「え、いや、ダメだからー!」
その叫びも虚しく、襖が横に動き、声の主である藍と、イナリが姿を見せた。
刹那。
加藤家に静寂が訪れた。
藍は、俺達二人を交互に見て、呆れ顔。
蒼は、やっと脳が正常に動き出したのか、布団を胸元に引き寄せて赤ら顔。
俺は、握り締めた蒼のおパンツの感触を感じながらも、この場を切り抜ける一手を考える。
イナリはというと、「昨晩はお楽しみでしたね?」と尻尾で俺にサインを送っている。
「今日は本土まで行くので、十時には港に集合でお願いします」
「了解した」
「わ……わ…あー…」
「二人とも、シャワー浴びたほうが良いんじゃないですか、凄い匂いです」
「あ、あたし、シャワー浴びてくるー!」
蒼はまさかの毛布で体を隠したまま、衣服を持ち風呂場へ駆け出した。
というか、下着は?
後で持っていってあげよう。
「羽依里さん、まさか今の今までヤってたりはしませんよね?」
「ちゃんと寝ました…はい」
「そうですか。にしても凄い匂い…これが男の人の精液の匂いですか?」
「あー…多分そうです…」
「なるほど。理解しました。次にその手に握っている黒い布製品についてですが…」
藍が俺の持つ宝物に気付いてしまった。
イナリも物不思議そうな顔をしてこちらを見ている。
今朝は、たっぷりと蒼に搾り取られた。
そして、今から蒼とは別の意味で、藍にも搾られるようだ。
【朝のお約束 終わり】