※この作品はR-18です。

へたれ提督と生きる為の鎮守府ー抜錨!チャージマン研外伝   作:六本脚のジャイアンS

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前回の襲撃を撃退した六本脚鎮守府とそれを守る仲間達
事後処理が行われる中で、真相を告げられた執務室に重い空気が漂う

そして、もう一度出会う事になった『鶴 温』と『浜波』‥‥‥
過去の因縁と未来の運命と縁が複雑に絡み合う足柄スペシャル!
今回はどうなる?

注)
このストーリーの現在の時系列では、クロード提督はまだ元帥に昇格していません
花田司令官もまだ少将です、組織変更も未実施で舞鶴の新設鎮守府もまだ稼動していないので、その点にご注意ください

それでは、ゆっくりして、いってね♪


AS、放浪提督と気弱な秘書艦ー5

0435時‥‥‥

 

森の中を二人の男達が走り抜けていく、その顔にはただ恐怖心しかなかった

 

先程まで所持していた銃火器は全て投げ捨てた、今はただ、この場所から少しでも遠くに逃げる事しか考えていなかった

 

 

【襲撃犯1】

「はっ…はっ…はっ……冗談じゃねえや!」

 

【襲撃犯2】

「はっ…はっ…テロを!……テロを防ぐ為…って…言ってたのに!……何だよこりゃ!!」

 

 

偽情報で集められた50人以上の烏合の集団が、即席の戦闘集団となって夜明け前の『天龍児童園』を襲撃しようとしたのはつい先程の事だ

 

テロリストによるバイオテロを未然に防ぐ為に、やむを得ず感染者を「処分」する‥‥‥と聞かされ、これはパンデミックを阻止する為にやむを得ない事なんだと自分自身に言い聞かせて彼等はあそこまで辿り着いた

中には純粋に金欲しさで平然と殺人行動を取ろうとしている者も居たが‥‥‥

 

ところが、テロリストの巣窟と聞かされていたその施設は‥‥‥

 

 

【特高警察隊員】

「待て!貴様ら何処に行く!」

 

【襲撃犯1】

「‥はっ‥はっ‥‥あっ!‥アンタは!!」

 

 

二人の目の前に突然一人の男が現れた、彼等を雇い入れ、ここに連れて来た張本人だ

 

 

【特高警察隊員】

「さっさと戻れ!仕事を続けろ!」

 

【襲撃犯2】

「じょ!?‥‥冗談じゃねぇよ!!もう少しで俺達死ぬところだったんだぞ!?」

 

【襲撃犯1】

「よくも騙したな!!何がテロリストの巣窟だ!ありゃ本物の連邦軍じゃねぇか!!しかも完全に待ち伏せされたんだぞ!?」

 

 

林の中から例の施設を確認した彼等は、攻撃準備中に突然の待ち伏せ攻撃を受けた

 

相手は『リンガ鎮守府所属の連邦軍』と名乗った、そして確かに統率の取れた正規の軍隊である事は間違いなかった

素人集団の集まりに過ぎない彼等はパニックとなり、誰かが発砲したのをキッカケに林の中は修羅場と化した

施設の中からも反撃をうける始末だ

 

集団は統率を取る者もおらず壊滅状態となった

作戦は頓挫、二人は命からがら逃げ出した‥‥‥‥‥

 

 

男二人は雇い主に猛抗議する、だが雇い主の男は平然としていた

 

 

【特高警察隊員】

「それがどうした?」

 

【襲撃犯1】

「どうしただとぉ!?」

 

【特高警察隊員】

「連邦軍があそこに居たのは俺達の責任ではない!契約は契約だ!金を貰った以上は仕事を果たせ!」

 

【襲撃犯2】

「冗談じゃねえや!話にならねえ!!」

 

 

完全に腹を立てた襲撃犯の一人は雇い主の指示を無視して立ち去ろうとする

 

 

【襲撃犯2】

「これじゃまるで俺達がテロリストじゃねぇか!こんなのやってられるか!俺はもう降り‥‥‥」

 

((Bushs!‥‥))

 

【襲撃犯2】

「ぐえっ!?…… 」

(ドシャッ!……)

 

【襲撃犯1】

「うわあぁぁ!!?」

 

 

低く乾いた銃声………立ち去ろうとした男の身体はその場で崩れ落ちた

雇い主の手には消音器が付いた自動拳銃が握られていた

 

 

【襲撃犯1】

「なっ!?……何するんだよ!!?」

 

【特高警察隊員】

「逃げる事は許さんと言った筈だ!逃げる奴はその場で射殺するとな!」

 

【襲撃犯1】

「そっ‥‥そんな!?」

 

【特高警察隊員】

「まあいい、どの道貴様はもう使い物にならん!契約違反のペナルティーと秘密保持の為にここで死んで貰う!」

 

【襲撃犯1】

「いっ!‥‥嫌だあぁぁぁ!!!」

 

 

恐怖に泣き叫ぶ男、無慈悲に向けられる銃口‥‥

 

 

【特高警察隊員】

「うるさい!!手間をかけさせるな!!この役立たずめ!!」

 

 

【花田 刀治郎】

「お前こそ手間をかけさせるな!そいつを殺されたらこちらの仕事が面倒になる!」

 

【特高警察隊員】

「!!!!!!?」

 

 

雇い主の男、特高警察隊員は驚愕した!

全く気付かない間にその男はそこに居たのだ!

 

 

【特高警察隊員】

「おっ!……お前は!……」

 

【花田 刀治郎】

「お前らもよく知ってる連邦統合海軍査察局の者だ、無駄な抵抗は止めろ、黙って俺に逮捕されろ!

抵抗するなら容赦なく斬り捨てる!もっとも俺はそれを望んでいるのかもしれんがな」

 

【特高警察隊員】

「……ちっ………畜生!!」

 

((Bushs!‥‥))

((ZUBASHU!!‥‥))

 

【特高警察隊員】

「……ぐえっ…… 」

(ブシュウ‥‥ドシャッ!!)

 

 

特高警察隊員は自暴自棄になり発砲!しかし弾丸は明後日の方向に、そしてそのお返しは強烈だった

花田少将の一太刀で特高警察隊員は血煙をあげて倒れた、頭と胴体が別々になって………

あくまで抵抗する気なら、花田少将も今回ばかりは生かして逮捕するつもりは無かったらしい………

 

 

【花田 刀治郎】

「愚か者め!己の所業を恨むがいい!」

 

 

【襲撃犯1】

「……たっ……助かった……」

 

【花田 刀治郎】

「助かっただと?笑わせるな!」

 

【襲撃犯1】

「‥‥‥へっ?‥‥」

 

【花田 刀治郎】

「貴様をテロ共謀罪と殺人未遂の現行犯で逮捕する!」

 

【襲撃犯1】

「‥‥そっ!?そんなぁ!!」

 

【花田 刀治郎】

「お前達がやったのは民間人を狙った無差別テロ行為だ、貴様に弁護士を雇う権利は無い!だが騙されてテロの片棒を担がされた事は考慮してやろう、だから俺達に協力しろ!事件の事で知っている限りの事を裁判で証言するんだ!」

 

【襲撃犯1】

「うええ!?そっ!そんな事したらあの黒服連中が俺を殺しに‥‥‥」

 

【花田 刀治郎】

「それがどうした?貴様に選択権は無い!俺達に従うならその間だけでも命の保証はしてやろう、だが断るなら‥‥‥」

 

【襲撃犯1】

「‥‥‥断るなら?‥‥」

 

【花田 刀治郎】

「そこで血を吹いてるクソッタレと同じ姿にしてやる!」

 

【襲撃犯1】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【花田刀治郎】

「‥‥えらべ!!」

 

 

 

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  《AS、放浪提督と気弱な秘書艦ー5》

 

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『天龍児童園』を襲撃しようとした襲撃犯の集団は結局目的を達成する事は無かった

最終的に53人の襲撃犯の半分が逮捕された、花田少将に捕まった一人以外に、金剛の『対空とりもち砲』に絡め取られた者、村雨の『ネビュラーアンカー』にぶっ飛ばされた者、トミー・ザワにウ〇コを食わされそうになって降参した隙間解放戦線の残党、そしてそれ以外は足柄に殴る蹴るされてボコボコにされた者が大半であった、残り半分は乱戦の中で射殺された‥‥‥

 

 

【プトレマイオスⅡ】

「生き残った犯人は全員こちらで拘束いているわ、身柄の引き渡し先が決まったら教えてね」

 

【多聞 風都】

「御協力に感謝する、君達には大変迷惑をかけた、ここの子供達にも‥‥」

 

【クロード戦艦提督】

「気にしないでくれ、ここを守るのは元々俺達の仕事でもあるからな、レイオスもよくやってくれた」

 

【プトレマイオスⅡ】

「別に良いのよ、私も自分の役目を果たしただけだもの、それよりも子供達には本当の事を話すの?」

 

【クロード戦艦提督】

「それはへたれ君と天龍次第だな、いずれにせよ先ずはこの後始末からだ」

 

【プトレマイオスⅡ】

「それが一番の難事よね、天龍、彼女、子供達のこと本当に大切にしてるから、事実を知ったら怒り狂うんじゃないかしら?」

 

【ヒィッツカラルド提督】

「天龍も子供達を預かる園長や、怒る事はあってもそこは堪えて己を制してくれる筈や」

 

【クロード戦艦提督】

「そうだな、そこは天龍を信じよう、六本脚の面々には誰に話しておく?」

 

【ヒィッツカラルド提督】

「へたれ君と川内、サラ子とあきつ丸には話しておこうと思う、それと天龍にもな、後は誰に話すかは彼等に任せるつもりだ、ところで花田君、君もよく来てくれた、礼を言うよ、しかし何故解った?」

 

【花田 刀治郎】

「自分も特高の動きにはそれなりに注視していたからね、それに自分にも大勢の部下がいる、不自然な日雇い募集の情報があれば直ぐに自分の所にも上がってくるよ、募集された連中が何処に集められたか追跡していったらここに辿り着いた訳さ、査察局の名は伊達じゃない」

 

【ヒィッツカラルド提督】

「お見事花田少将、さてと……多聞、今回の一件の落し処はどうなると思う?」

 

【多聞 風都】

「あのクズ司令官は特高から叩き追い出してやる、奴にはそれなりの対価は支払って貰うつもりだ、その身をもってな……しかし……今の俺に出来るのはそこまでだろう……」

 

【飛龍】

「それってどういう事?」

 

【多聞 風都】

「頭を吹っ飛ばしても、代わりをすげ替える事は俺には出来ないんだよ、権限が無い、情けない事だがな……

三木之はヘマを仕出かしたクズ司令官を簡単に切り捨てるだろう、そして残念な事に、国内にも三木之と同類の輩はまだまだ大勢いる、軍のしかるべき立場の中に奴と繋がっている者もな、特高の新しい司令官は奴らの息の掛かった者が就任するだけだろう……」

 

【飛龍】

「そんな!それじゃ何一つ変わらないじゃない!」

 

【花田 刀治郎】

「よせ!飛龍!」

 

【飛龍】

「みんなはどうしてそんなに冷静なの!?大切な仲間が!江風達が!子供達が!!理不尽な理由で命を狙われたのよ!!蒼龍は今でも苦しんでいるし海風だって!!こんな事って……」

 

……………

 

【多聞 風都】

「………すまない……」

 

【飛龍】

「……あっ……いえ……私の方こそごめんなさい……ここにいる皆が必死で戦っている事は私も解ってた筈なのに……あんまりだからつい……」

 

【プトレマイオスⅡ】

「……あなた、中々やるわね」

 

 

飛龍にとっては特に他人事では無かった、あの騒動の中に二航戦の相棒蒼龍が居たのだ、娘の江風も……

 

 

【ヒィッツ提督】

「飛龍の言う通りや、俺らはもっと怒らなきゃならん、だがここで冷静にならんと奴らの思う壺や、この御礼はとことん作戦を練り上げた上でタップリ返してやらんとな」

 

【クロード戦艦提督】

「子供達も江風達も、俺達がいる限り奴らには指一本触れさせん!今はそれだけは信じてほしい」

 

【花田 刀治郎】

「飛龍……何の為に俺やお前がいるんだ?奴らに好き勝手をさせない為だろう?俺達を信じろ」

 

【飛龍】

「……うん……みんな……ありがとう」

 

 

【多聞 風都】

「……それでは、俺達はこれで失礼する、今日の仕事はまだ始まったばかりなのでな……」

 

【プトレマイオスⅡ】

「あなた、昨日から一睡もせずに動き回ってるんでしょ?大変ね」

 

【多聞 風都】

「それは君達も同じだ、それにこれは俺の果たすべき義務なんだ」

 

【ヒィッツ提督】

「やっぱりあの二人には……逢ってはいかんのか?」

 

【多聞 風都】

「……言ったろう?今の俺にはそんな資格はない」

 

【ヒィッツ提督】

「相変わらず堅物やなあお前は、まあ気を付けてな」

 

 

多聞率いるチームは後処理を終えるとそのまま撤収していく、逮捕した襲撃犯の身柄引き渡しや取り調べの段取りはこれから関係部署と話し合われるだろう……

 

 

【飛龍】

「……ねえ、私達艦娘はともかく、児童園の子供達の心のケアはどうなるの?真実は伝えないとしても子供達の精神には影響があるんじゃないの?」

 

【ヒィッツ提督】

「ああ、そういう役目ならとっておきの奴がいるのだ」

 

 

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夜が明けた天龍児童園……

 

 

【足柄】

「ちょっと!そんなに腕を引っ張らないで!何処にも行かないから!」

 

【天龍児童園の子供達】

「「狼ちゃんがきた~♪✨遊んで~♪」」

 

【足柄】

「何でいつもそんなにキラキラした目で見るのよ?私そこまでの事したかしら?」

 

 

あれだけの事があったのに子供達は元気そのものだった

子供達のアイドル『狼ちゃんこと足柄』が朝早くから登場するというサプライズに、子供達のテンションは上がりまくっていたのだ

 

 

【天龍児童園の子供達】

「狼ちゃん♪この本読んで~♪」

 

【足柄】

「これ!?妙高型姉妹の薄本じゃない!?こんな物がまだここにあったの!?」

(『重巡四姉妹、調教花弁乱舞』ー秋雲出版)

 

【天龍児童園の子供達】

「狼ちゃんに読んで貰うまで隠しておいたんだよ~、じゃないとヒィッツに持っていかれちゃうもん」

 

【足柄】

「ヒィッツって……提督は子供達にはタメ口で呼ばれてるのね……」

 

 

【UX-01】

「デストリアちゃ~ん♪✨」

 

【デストリア】

「ユークスちゃ~ん♪✨」

 

(スリスリ~~❤️)

 

 

【天龍児童園の子供達】

「なあ、この二人の写真撮ってオタクラ(秋雲)に送ってやろうか?」

 

【足柄】

「子供が変なこと考えるんじゃないの!」

 

【天龍児童園の子供達】

「ねえ狼ちゃん、教えて欲しい事があるの」

 

【足柄】

「私に?何を?」

 

【天龍児童園の子供達】

「この前、防空ちゃん(防空棲姫)と執務室の前を通ったのね、その時中から川内ちゃんの声で『モウダメ』とか『イク』『イク』とか叫び声が聞こえたの、防空ちゃんはお顔真っ赤になるし‥‥ねえ、何が『モウダメ』なの?『イク』って何処に行くの?」

 

【足柄】

「忘れなさい!!」

 

 

【ガトランティス】

「良いか!その方ら!白色帝国の第一級市民として心を強く持ち、しっかりと誇りを持って生きるのだぞ!」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「(意味がよく分からないけど)おーー♪✨」」」

 

【足柄】

「アンタはアンタで何が目的なのよ!?」

 

 

 

【那智】

「心配になって朝一で急行して来たのだが……」

 

【羽黒】

「足柄姉さんやガト子さんが居れば子供達は大丈夫ですね♪」

 

【ガンビア・ベイ】

「ハイ、内容はともかく二人のお陰ですベイ」

 

【漣】

「何なら足柄さん、貸し出します~?」

 

【神風】

「何であなたが決めるのよ!?」

 

 

【清霜】

「防空ちゃん、パパとママは執務室でパコパコ夜戦をしてたんだね♪」

 

【防空棲姫】

「///イヤ~~ン!///」

 

【アンドロメダ】

「きよし~、あんまり露骨な表現だと反応に困るじゃん?」

 

【デストロイヤー】

「‥‥安心したよ、皆がいつもと変わりなくて、君も何かと大変だね」

 

【江風】

「‥‥もう慣れたよ」

 

 

1つだけはっきりしている事がある……

子供達も含めて全員が精神的にタフであるという事……

 

 

 

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六本脚鎮守府、執務室‥‥‥

 

事の顛末とそれに関わる詳細な情報は、妙高と神通を通して六本脚の首脳陣に伝えられた、無論、天龍も含めて‥‥

 

 

【妙高】

「‥‥以上が現状で判明している全てです、こんな時に何と言って差し上げたら良いのか分かりませんが、今は皆さんが御無事で何よりでした」

 

 

【天龍】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【蒼龍】

「‥‥‥‥‥‥」

 

 

【へたれ提督】

「ありがとう妙高、あのハナタレがそこまで腐った奴に落ちぶれていたとは‥‥‥俺は提督としてもっと注意を払うべきだった」

 

【あきつ丸】

「自分も情報に接していながら見通しが甘かったであります、猛省するであります‥‥」

 

【サラトガ】

「辛い事ですが‥‥私達はこれから先どうするかを考えないといけませんね、相手は今後どう出て来ると思われますか?」

 

【神通】

「今のところは何とも‥‥、三木之は‥‥あの男は‥‥今は日本には居ません、海外に潜伏しつつ自分の手駒‥‥と勝手に決めた者達を使ってこちらに仕掛けています、三木之にとってもそれらは使い捨ての駒でしかない、ですから何かの手管があれば仕掛けてくる事に躊躇はないでしょう、こちらは嫌でも防戦に追われて後手に回る、居場所も分からない三木之に私達から反撃する事は今のところ不可能です、三木之も‥‥あるいは三木之に入れ知恵している参謀もそれを狙っているのでしょう、奴にとって今重要なのは時間稼ぎなのですから」

 

【あきつ丸】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

三木之について語る神通の様子に、あきつ丸は何処となく違和感を感じた

 

『サイドリッツ部隊』という私設部隊(看板のみ)を父親に無理矢理作らせた『三木之 ジャギ』は、その根拠地と実戦力を整備する為の時間稼ぎとして『特高警察』や息の掛かった勢力に騒動を起こさせた、それが一連の同時多発人質テロ事件や天龍児童園の襲撃だった訳である、この計画にはおそらく参謀となったあるジュラル星人の存在があると思われた

 

三木之の身勝手な都合でこの襲撃は行われたのだ、神通でなくとも頭にくるだろう、しかしそれを差し引いても神通の三木之を語る口調には一種の深い憎悪がはっきりと込められている‥‥とあきつ丸には思われたのである

 

 

【あきつ丸】

(もしかすると‥‥神通殿と三木之の間には何か‥‥過去に特別な因縁があるやもしれないでありますな‥‥とすると‥‥)

(チラッ)

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

あきつ丸は横目で何気なく川内を見る‥‥‥

 

 

【あきつ丸】

(秘書艦殿には明らかに三木之との因縁が存在する‥‥という事は‥‥秘書艦殿と神通殿の間にも過去に何らかの関係が?姉妹艦同士の関係以上の何かがあるやも‥‥)

 

 

【蒼龍】

「‥‥あの男!!」(ギリッ!)

 

【海風】

「お母さん‥‥」

 

【能代】

「もう少し‥‥何とかならないのでしょうか‥‥私達は常に後手に回っています、皆さんの力で何とか防ぐ事が出来ていますが、私達艦娘はともかく子供達の安全を考えると‥‥」

 

【妙高】

「そうですね‥‥子供達の心のケアも必要ですが、それでも私達がいる限りは子供達には指一本触れさせません!心のケアも含めてあの子供達を必ず守り通す、その為の『海特警』なんだと私は考えています」

 

 

事の重要さを理解しつつも、海特警に対する妙高の自信と信念に揺らぎはない

 

 

【那珂】

「子供達は大丈夫だよ、妙高さんの言う通り、みんな(海特警)と那珂ちゃんスマイルがあれば♪ねー♪川内ちゃん♪」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【那珂】

「‥‥あっ‥あれ?‥‥川内ちゃん?」

 

【川内】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【那珂】

「もしもーし?聞こえてますか~?」

 

【神通】

「姉さん‥‥‥」

 

 

【へたれ提督】

「‥‥川内‥‥」

 

 

三木之と深い因縁を抱えている者にとって、今回の一件はとても平静でいられる事ではなかった‥‥

 

ましてや無関係の子供達が狙われたとあっては‥‥

 

 

【川内】

「‥‥アタシの‥‥せい‥‥」

 

【那珂】

「へっ?」

 

【川内】

「‥‥三木之と‥‥あの男とアタシの因縁が‥‥子供達を危険に曝した‥‥」

 

【天龍】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【神通】

「姉さん‥‥」

 

【川内】

「あいつの時間稼ぎの為に‥‥そんなくだらない理由で‥‥子供達が‥‥皆にも迷惑をかけて‥‥」

 

【へたれ提督】

「川内‥‥もう言うな」

 

【川内】

「提督‥‥アタシは‥‥どうすれば‥‥」

 

【天龍】

「‥‥‥‥‥‥」

 

 

川内の声は心なしか震えていた、そしてそれを黙って見ている天龍‥‥

 

今回の襲撃事件、そして今まで降りかかってきた数々の難事、もしその全てにあの『三木之 苗夫』が絡んでいたとしたら‥‥それはあの男と最初に因縁を抱えた自分に責任がある‥‥自分のせいだ!‥‥川内はそう思い込んでいた

 

横須賀時代の数多くの因縁から、未だに三木之から逆恨みされている事は川内も自覚していた、しかしそれがこんな形で噴出するとは‥‥‥

三木之のへたれ提督に対する憎悪にしても、元はといえば‥‥‥

 

そんな川内の想いを察したのかへたれ提督‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「やめろ川内!間違っても自分を責めるな!奴に恨まれるとすれば、その恨みはこの俺に向けられるのが道理だ!お前が恨まれる理由は何一つない!」

 

【川内】

「提督‥‥‥‥」

 

【神通】

「お義兄さま‥‥」

 

【へたれ提督】

「それに三木之と因縁を抱えている者は大勢いる、その因縁を作り出しているのは他でもない奴自身だ!俺達は奴の因縁を一方的に押し付けられているだけに過ぎない!奴がもう少し他人の気持ちに寄り添える人間だったらこんな事にはならなかった筈だ、少なくとも俺はそう考えている」

 

【蒼龍】

「‥‥‥‥‥‥」

 

【那珂】

「そうだよ!川内ちゃん!川内ちゃんは何も悪くなんかないよ!」

 

【川内】

「でも‥‥‥でも!」

 

【へたれ提督】

「こんな事は絶対あってはならん事だが、もし子供達が傷付く様な事があったら、それはこの俺の責任だ!」

 

【川内】

「提督!‥‥そんな‥‥」

 

【へたれ提督】

「だから‥‥もう自分を責めないでくれ‥‥な?」

 

【川内】

「‥‥‥提督‥‥ううっ‥‥」

 

【天龍】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【へたれ提督】

「俺が無能だったばかりに、あの男ともう少し上手くやっていく方法を見出だす事が出来たら、お前にあんな苦労をかける事は無かった‥‥‥すまない」

 

 

これはへたれ提督の当初の口癖だった、今はもう言うことは無くなったが‥‥

 

三木之から向けられる全ての憎悪を、自分一人で引き受けようとするへたれ提督の言動は、それはそれで純粋な優しさなのだろう、しかし、今のように思い詰めた状態の川内にとっては、それは返って心が苦しくなるのであった

 

この『川内』は、自分に責任を感じると思考が堂々巡りしてしまう性格があった、つまり思い詰めてしまうのである、これは二人の恩人『吉坂博士』に言わせると、『ビンソン計画』の被害者に多く見られる典型的な特徴・傾向らしい

違法薬物の大量投与と非人道的な扱いが影響して、何かを思い詰めた時に思考や精神が不安定になる‥‥ケースが多く見られるとの事だ

 

そんな川内を天龍は黙って見続ける‥‥‥

 

川内は天龍の視線に気付くと天龍に向き直り‥‥‥

 

 

【川内】

「天龍‥‥‥ごめん‥‥アタシは子供達や皆の為に‥‥どうしたら‥‥」

 

【天龍】

「‥‥おい、川内!」

 

【川内】

「‥‥!?」

 

【天龍】

「さっきから黙って聞いてりゃ!‥‥いい加減にしろ!!このバカ!!」(ガバッ!!)

 

【川内】

「ひやっ!!」

 

【那珂】

「わーー!!てっ!天龍ちゃん!暴力はダメだよ~~!!」

 

 

天龍は川内のマフラーを掴んで真正面から睨みつける

余程イラついていたのか、その顔は鬼の形相であった

 

 

【へたれ提督】

「待ってくれ!天龍!お前の怒る気持ちは分かるが‥‥」

 

【天龍】

「おい!提督!!お前もよく聞いとけよ!!」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

天龍は川内を介してへたれ提督にも説教するつもりらしい、その場が静まり返る

 

 

【サラトガ】

(‥‥天龍さん、貴女が何を言おうとしているのか、サラ子には分かります‥‥天龍さんは本当に優しい人なんですね)

 

 

【天龍】

「お前が夜戦バカでエロバカで淫乱バカなのは知ってたが、そこまでバカとは思わなかったぜ!‥‥耳かっぽじってよく聞け川内!!お前一人のせいでチビ達が危険に晒されて、俺達や周りが三木之の逆恨みに巻き込まれたとでも本気で思ってるのか!?」

 

【川内】

「‥‥天龍!?」

 

【天龍】

「てめぇは一体何様のつもりだ!!てめぇ一人がどうなったところで何も変わりゃしねえよ!!

あの三木之のブタ野郎は正真正銘根性が腐ってんだ!!奴はテメーの不幸を他人のせいにして逆恨みする事でしか生きられねぇ哀れな野郎だ!!

そんな奴が真っ当に生きられる訳がねぇ!!もしお前や提督が居なかったら、それならそれできっと、他の誰かが奴の逆恨みをかっていた筈だ!それはもしかしたら、この俺だったかもしれねぇ!」

 

【川内】

「‥‥‥天龍‥‥」

 

【へたれ提督】

「‥‥‥天龍、お前は‥‥」

 

【神通】

「天龍さん‥‥‥」

 

【天龍】

「お前ら夫婦は確かにアホだ!だが、少なくとも誰かに恨みを買わなきゃならねえ理由なんて何も無い筈だ!それはこの俺が一番よく分かってる‥‥だから川内!お前は絶対に謝るんじゃねえ!!もう自分を責めるんじゃねえ!!自分を責めたらお前は自分の負けを認めた事になる!それはお前だけじゃなくて、提督の負けにもなるんだ!」

 

【川内】

「‥‥!!‥‥提督の‥‥」

 

【天龍】

「そうなったら!それこそ三木之の思う壷だろうが!!奴はお前達に嫌がらせする事で自責の念を持たせて周囲からも浮かせる事で孤立させようとしてるんだ!そんな見え透いた手に乗るなんて悔しいじゃねえか!」

 

【川内】

「‥‥‥うん‥‥‥」

 

【天龍】

「もうお前達だけの問題じゃないんだ、あの野郎は俺達艦娘全員の敵なんだ、分かるな?」

 

【川内】

「‥‥‥うん‥‥‥」

 

【那珂】

「天龍ちゃん‥‥‥」

 

【蒼龍】

「そうよね‥‥アイツは‥‥私達全員の敵」

 

【天龍】

「提督!おめえもだ!自分一人が恨まれていればそれで良いなんて間違っても考えるなよ!お前達が恨まれる事自体がそもそもおかしいんだ!おめえがそんな事じゃ、川内だって自分を責め続けるしかなくなっちまうだろうが!」

 

【へたれ提督】

「‥‥参った天龍、お前の言う通りだ」(ポリポリ‥‥)

 

 

【能代】

「天龍は川内と提督に自責の念を引きづらせない為に敢えて厳しく言ってるのね、天龍が駆逐の娘達に人気なのは、きっとこういうところなんでしょうね‥‥」

 

【妙高】

「流石です、天龍さん、ああいう所は私も見習わないといけませんね」

 

 

【天龍】

「チビ達の事はもう気にするな、俺達全員の力でチビ達を、家族を守って行けば良いんだ、ここは『生きる為の鎮守府』だろ?」

 

【川内】

「‥‥うん‥‥うん‥‥」(ボロボロ‥‥)

 

【天龍】

「‥‥と言う訳だ、いつまでもウジウジしてるとぶっとばすぞ!そんなのお前には似合わないんだよ!だから‥‥‥泣くのは今日までにしとけ、明日からはいつもの生活に戻るだけさ」

 

【川内】

「‥‥天龍‥‥ありがとう‥‥」(ボロボロボロボロ‥‥)

 

【那珂】

「✨はーい♪ややこしい事はこれで全部おしまーい♪✨それにしても天龍ちゃんは相変わらずイケメンだし、川内ちゃんは相変わらず泣き虫だなぁ~」

 

【川内】

「グスン‥‥だっ‥‥だってぇ‥‥」

 

【天龍】

「俺だって好きでやってるんじゃねーよ!あーもう!こんな説教、俺の柄じゃねーんだけどなぁ~」

 

【能代】

「そうかしら?物凄く適材適所みたいだったけど♪」

 

【神通】

「お見事でした、天龍さん♪」

 

【天龍】

「止めてくれ!ただでさえ俺は世間で『ツッコミ担当』のイメージが着いて回ってるんだ!お陰で誰も俺の事なんか怖がらねえしよ~!」

 

【海風】

「ウフフ♪」

 

 

雨降って地固まる‥‥執務室の中は何処か清々しい空気に包まれていた

 

 

【蒼龍】

「川内‥‥一緒に頑張ろう?♪」

 

【川内】

「‥‥蒼龍‥‥」

 

【蒼龍】

「私も未だに自責の念に苦しんでいる、このままじゃいけないと分かってはいるけど‥‥‥だから貴女の苦しみはよく分かる、それでも私達は愛する人達の為に前を向いて行かなくちゃ‥‥ね」

 

 

同じく苦しみを抱える蒼龍が川内に寄り添う

 

 

【蒼龍】

「ほら、へたれさんの所に行きなよ、旦那様(提督)に甘えるのも嫁艦(秘書艦)の大切な役目でしょ?」

 

【川内】

「‥‥うっ‥‥うん♪‥‥」

 

 

【へたれ提督】

「川内ぃ~!愛してるぞぉ~~!!」

(ガバァーー!!!)

 

【川内】

「///ひゃいぃぃぃ!?///」

 

 

川内が立ち直り切る前に、へたれ提督が飛び付いて来た

 

 

【川内】

「‥‥んもう!‥‥こうなったらヤケよ!提督だ~~い好きぃ~~♪♪❤❤」

(ガバァーー!!)

 

 

早くも普段の光景が戻って来た‥‥‥

 

 

【天龍】

「ええい!!調子に乗るな!!」

 

【蒼龍】

「あまあま♪良いじゃない、この二人はやっぱりこうでなくちゃ♪」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【ペールギュント】

「司令官さん‥‥秘書艦さん‥‥」

 

【川内】

「‥‥あれ?ペール?いつの間に?」

 

【へたれ提督】

「おう、ペールどうした?」

 

【ペールギュント】

「おりゃああああああーーーなのです!!!」

バキバキィ~~!!

 

【へたれ提督・川内】

「「うわらばぁぁぁーーー!!!」」

(ドシャアーー!!)

 

【那珂】

「なんでぇぇぇ~~~!!?」

 

 

ペールギュント、登場して早々、へたれ夫妻をぶっとばす!

 

 

【へたれ提督】

「いってえなぁ!!いきなり何をするかぁーー!!?」

 

【ペールギュント】

「いつまでもウジウジしてると、ぶっとばすのです!!」

 

【川内】

「ぶっとばしてから言わないでよーー!!!」(摩り摩り)

 

 

拳2発でいつもの鎮守府の光景に戻してしまったペールギュント‥‥

これはこれで、ペールの優しさなのだろう‥‥‥

 

 

へたれ夫妻はペールギュントにぶっとばされて、執務室の床に寝転がっている‥‥‥これを見た神通とサラ子‥‥‥頭に電流走る!

 

 

【神通】

「サラ子さん、これはチャンスですね♪」

 

【サラトガ】

「✨オフコース♪✨」

 

【那珂】

「えっ?神通ちゃん達、何するの?」

 

 

【神通】

「姉さん、お義兄さま、愛し合うお二人が戻って来たところで‥‥」(ズイ!)

 

【へたれ提督】

「‥‥‥へっ?」

 

【川内】

「‥‥神通?」

 

【サラトガ】

「私達に心配をかけたお二人には今すぐペナルティーを履行して頂きます♪」

 

【へたれ提督】

「ペナルティーってお前‥‥‥」

 

 

【能代】

「あの二人は提督達に何をさせようと?‥‥‥」

 

【秋雲】

「そんなの決まってるじゃ~ん♪」(スケッチ)

 

【能代】

「貴女!?いつの間に!?」

 

 

【神通】

「お義兄さま!今すぐここで、川内姉さんを抱いてください!」

(●REC)

 

【川内】

「//はひぃ!?//」

 

【へたれ提督】

「いや!ちょっと何言ってるのか分からない‥‥」

 

【サラトガ】

「文字通りの意味です♪さあ✨」

(集音マイク)

 

 

夜戦盗撮突撃隊の準備は整った、こんなに堂々とやっていて今更盗撮も何も無いものだが‥‥‥

 

 

【へたれ提督】

「サラ子!?お前は悪魔に魂を売ったのか!?」

 

【サラトガ】

「サラ子はお二人のバーニングラブ❤を全力でサポートするだけです♪

さあ✨」

 

【蒼龍】

「全く動じないわね、この人‥‥‥」

 

【川内】

「サラ子さん‥‥悪意が全く無いだけに‥‥返って恐い((゚Д゚ll))‥‥」

 

【秋雲】

「イヒヒ~♪それじゃあ秋雲さんも便乗させてもらって‥‥」(スケッチ)

 

(パシッ!→スケッチを取り上げられる)

 

【秋雲】

「‥‥‥あれっ?」

 

【妙高】

「‥‥秋雲さん、貴女にはお話があります」

 

【秋雲】

「ええっ!?ちょっと待って!!あの二人(神通とサラ子)だってやってるじゃん!?」

 

【妙高】

「それとこれとは話が別です!」(ガシッ!!)

 

【秋雲】

「うわ~ん、暴力はんた~い」(ズルズル~~~)

 

 

哀れオタクラ先生、妙高に引きづられて執務室を出て行った‥‥‥

 

 

【海風】

「‥‥天龍さん、妙高さんの事は止めないんですか?」

 

【天龍】

「妙高を止める?お前死にたいのか?」

 

【海風】

「えっ!?妙高さんてそういう次元のレベルなんですか!?」

 

【天龍】

「お前は妙高と神通の恐ろしさを知らないんだ!」

 

 

【へたれ提督】

「おい!みんな!ちょっと落ち着こうか?」

 

【UX-01】

「大丈夫よ♪司令か~ん♪ここにお布団敷いておいたから♪後のお掃除は私に任せて♪」

 

【デストリア】

「ユークスちゃんは優しいデス~♪」

 

【へたれ提督】

「大丈夫じゃないでしょ!?優しいじゃないでしょ!?」

 

【川内】

「訳の分からないサポートしてないでお願い!二人とも、助けて~~!」

 

【神通】

「姉さん!早く脚を開いてください!パンツが見えないじゃありませんか!」(ズイズイ!)

(●REC)

 

【川内】

「ひいいいいい~~!!」

 

【那珂】

「神通ちゃ~ん!那珂ちゃんはそういうの間違ってると思うな~~!」

 

【神通】

「那珂ちゃん、静かにしなさい!」

(●REC)

 

【へたれ提督】

「おい!神通!!目を覚ませ!!お前は栄光ある二水戦の‥‥」

 

【神通】

「お義兄さま!今はそんな事、どうでも良いんです!」

(●REC)

 

【へたれ提督】

「恐えええ~~~!!!」

 

【能代】

「同じく二水戦を預かった私としては何とも‥‥‥」

 

 

【海風】

「お母さん‥‥これはもう‥‥」

 

【蒼龍】

「そうね、私達はお邪魔みたいだから失礼しよっか?」

 

【川内】

「邪魔なんかじゃないよ~!蒼龍!海風!助けて~!」

 

【蒼龍】

「それは無理」 

 

【海風】

「川内さん、水雷魂ですよ」(適当)

 

【川内】

「そんな~!」

 

 

RRRRR‥‥‥‥

 

蒼龍・海風母娘は執務室を逃げるように退室した

それと同時に、秘書艦机の内線電話が鳴る

提督と秘書艦は機能不全に陥っているので、代わりに能代が出る

 

 

【能代】

「執務室です‥‥どうもパス子さん‥‥‥えっ?お客様ですか?‥‥‥ええっ‥‥‥その方のお話は伺ってます、でも肝心の提督と秘書艦が‥‥‥」

 

 

【サラトガ】

「サラ子が全力でお二人の愛をサポートします♪さあ✨」

 

【へたれ提督】

「だったら助けてくれ~~!」

 

【UX-01】

「大丈夫よ♪司令か~ん♪シーツは私が洗っておいてあげるわ♪」

 

【へたれ提督】

「助けるポイントが明らかに偏っている!!」

 

【デストリア】

「ユークスちゃん♪やっぱり優しいデス~♪✨」

 

【へたれ提督】

「デストリアちゃん!チミはこの状況を見て異常だとは思わんのかね!?」

 

【神通】

「お義兄さま!今です!姉さんのパンツの中に手を入れて!」

(●REC)

 

【川内】

「///いや~~ん!///」

 

【へたれ提督】

「そんな事!!ここで出来る訳無いだろ!!何なのこれ!?何かのプレイ!?」

 

【ペールギュント】

「ウジウジしてると、ぶっとばすのです!」

 

【へたれ提督】

「ウジウジとか関係ねーーよ!!お前はその腕力で俺達を助けてくれないのか!?」

 

【ペールギュント】

「ペールは故あれば寝返るのです!!」

 

【へたれ提督】

「デラーズフリート!意味わかんねーよ!!」

 

【那珂】

「神通ちゃんが本当に壊れちゃったよ~~(半泣き)」

 

【神通】

「那珂ちゃん!静かにしなさい!」

(●REC)

 

【川内】

「うわ~ん!天龍助けて~~」

 

【天龍】

「‥‥ったく!しょーがねーなぁ!おいお前ら‥‥‥」

 

【神通】

「何か?」(ギロッ)

 

【天龍】

「しゃいなら~~♪」(退散)

 

【川内】

「きゃーーー!!」

 

【那珂】

「イケメン終わった~~!!」

 

 

【能代】

「提督も秘書艦も今は完全に機能不全に陥っているので出迎えは‥‥‥ここはやっぱり『あきづき』さんにお願いしましょう」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【本多 幸雄】

「‥‥これは、一体何があったんだ?」

 

 

六本脚鎮守府の正門、守衛室の前に立つ『陸軍高機動憲兵隊』の大隊長、『本多 幸雄』は思わず呟いた

 

隣接する連邦軍基地も含めて、様々な人員や装備・車両が慌ただしく動き回っていた、建物や防壁の壁には真新しい弾痕も見える、明らかに何かの戦闘行為が行われた後だ

 

 

【SPAR12】

「今朝早く、武装集団の襲撃を受けたんです、勿論撃退しましたが後処理と警備態勢の見直しでてんやわんやですよ」

 

【本多 幸雄】

「武装集団の襲撃だって!?君達は大丈夫なのか!?」

 

【SPAR12】

「人的被害は一切ありませんでした」

 

【本多 幸雄】

「そうか……良かった……」

 

 

本多 幸雄の脳裏にあの護衛艦娘の笑顔が浮かぶ……

人的被害が皆無という事は彼女も無事という事だ

 

安心してもう一度ため息をつく

 

 

【本多 幸雄】

「……良かった……」

 

【隼鷹】

「『あきづき』の事が気になるかい?大隊長さ~~ん♪」

(ニヤニヤ~)

 

【本多 幸雄】

「おおっ!?君は確か!」

 

【村雨】

「あらあら♪素敵な男性ね、どちら様?」

 

 

同時多発人質テロ事件の現場で偶然出会った隼鷹と、初対面の村雨が声をかけてきた、隼鷹に心の中を見透かされて本多隊長少し慌てる

 

 

【隼鷹】

「ほら、前に話した例の色男さ♪‥‥‥」

 

【本多 幸雄】

「色男って‥‥‥」

 

【村雨】

「ああ、貴方が『あきづき』の彼氏さんね?なるほどね~♪こんな男前のハートを掴むなんて、あきづきも角に置けないわねぇ~♪」

 

【本多 幸雄】

「いやいや!!俺は彼氏とかそういう関係じゃ‥‥」(アセアセ‥‥‥)

 

【村雨】

「ハイハ~イ♪認めたも同然ね♪今は彼氏でなくても気持ちはあるんでしょ?全く嘘が下手ねぇ♪」

 

【本多 幸雄】

「何か見た目に似合わず強引に話を進めるなぁ、随分と大人びているというか‥‥‥まるで複数の人格と話をしている様な‥‥‥」

 

 

本多隊長のこの時の感想は、実は偶然にも『村雨』の秘密のかなり深い所までえぐっていたのである、それはまた後の講釈で‥‥‥

 

恋バナはそれ程得意では無い本多隊長はとにかく話を逸らす事に‥‥‥

 

 

【本多 幸雄】

「それはそうと、モビルスーツまで移動させてるのかい?」

 

【村雨】

「逃げを打ったわね」

 

【隼鷹】

「まあね~、あれはリンガ所属のMS小隊さ、民間の鎮守府にモビルスーツを乗り込ませるのは少々気が退けたんだけどね~、でも最近は物騒だろ?おまけに今朝の襲撃騒動と来たもんさ、用心に越した事は無いし、敵対する奴らには『この鎮守府にはリンガと連邦軍が着いている』って意思表示にもなるからね~」

 

【本多 幸雄】

「‥‥この鎮守府は、そんな状態にまで置かれていたのか‥‥」

 

 

3機の『ジム3』が、連邦の駐屯地から六本脚鎮守府の敷地内に乗り入れようとしていた、複数人の艦娘と兵士達が『ジム3』を誘導しているのが見て取れる‥‥

 

 

【金剛】

「OKーー!!そのまま直進してくだサーイ!!」

 

【石川島 春馬】

「‥‥ここと、ここに配置すれば、陸上からの攻撃に対しては死角が無く反撃出来るし、射角も確保出来る筈だよ」

 

【ゼネラル】

「‥‥うん、良いだろう、これなら問題は無いな」

 

【プトレマイオスⅡ】

「海上からの攻撃に対してはどうするの?」

 

【ゼネラル】

「艦娘相手に海から喧嘩売ってくる奴がいると思うか?深海棲艦でもなけりゃそいつはただのバカだ、まあ真面目な話、湖底に感知センサーを追加散布する、強力なレーダーもリンガから取り寄せる算段済みだ、何でも夕張の自信作らしいからな」

 

【プトレマイオスⅡ】

「自信作‥‥か、それはそれで心配ね‥‥」

 

【金剛】

「みなサーン!お喋りは良いから手伝うネー!」

 

 

【隼鷹】

「さーてと、私らはお邪魔だからここらで失礼するわ~♪」

 

【村雨】

「ゆっくりしていってね~♪」

 

 

そう言い残すと隼鷹と村雨は仕事に戻るべく去っていく‥‥‥

 

 

【本多 幸雄】

「おおい!ちょっと!俺は母理さん(へたれ提督)に用事が‥‥」

 

【あきづき】

「あっ‥‥あの~‥‥」

 

【本多 幸雄】

「おおっ!!?」

 

 

本多隊長が後ろを振り向くと、そこには、遠慮がちながらもとても嬉しそうな顔をした『あきづき』が立っていた

 

 

【本多 幸雄】

「//やっ‥‥やあ、君か!元気そうで何よりだ//」

 

【あきづき】

「//おっ‥お久しぶりです、本多隊長!‥‥ようこそおいで下さりました!//」

 

【本多 幸雄】

「‥‥‥‥‥‥‥」

 

【あきづき】

「///✨‥‥エヘヘ~♪✨///」

 

【本多 幸雄】

「‥‥‥可愛い(ボソッ)‥‥‥」

 

【あきづき】

「///ひゃい!?///」

 

【本多 幸雄】

「‥‥ああ!こ‥っこれは失礼!こんな大変な時に突然押しかけて来て申し訳ない!今回は色々と大変だったみたいだね、君は大丈夫だったのかい?」

 

【あきづき】

「あ~~‥‥はっ‥‥はい!あきづきは大丈夫です!‥それにここはあきづきにとっても大切な場所ですから、このあきづきが在る限り、必ずお守りします!」

 

【本多 幸雄】

「そうか、頼もしいな♪君が居てくれるならこの鎮守府は大丈夫だ、母理さんとしても、とても心強いだろう」

 

【あきづき】

「ふえっ!?‥‥そんな‥‥でも‥‥ありがとうございます♪」(✨ぺカー✨)

 

【本多 幸雄】

(‥‥‥何て素直な娘だ‥‥)

 

 

もうノロケは良いから!早く本題に進みなはれ!

 

【本多 幸雄】

(‥‥?‥‥今のだれだよ!?)

 

 

【あきづき】

「今日はあきづきがご案内しますね♪」

 

【本多 幸雄】

「ありがとう、助かるよ、母理さんの都合は大丈夫かい?」

 

【あきづき】

「司令と秘書艦は少し準備に時間がかかりますが、お会いになるそうです」

 

【本多 幸雄】

「分かった、こちらの無理を聞いて貰っているからな、待たせて貰うよ、母理さんにはそちらの都合を優先させて貰って構わないと伝えてほしい」

 

【あきづき】

「お心遣い、感謝します♪」

 

 

本多隊長を迎えて、あきづきの顔も何処か高揚している様だった

 

 

【本多 幸雄】

(ボス、アンタは無茶苦茶なオッサンだが、今回ばかりは感謝するよ‥‥)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

陸軍高機動憲兵隊、立川本部‥‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

「お嬢ちゃん、本当にそれで良いのかい?」

 

【浜波】

「はっ‥‥はい!」

 

 

厳つい顔面の高機動憲兵隊司令官『松平 アンデルセン』准将は、一人の駆逐艦娘、『浜波』の決意を確かめていた

普通の人間ならちびってしまいそうなアンデルセンの恐顔を、浜波は真正面から見つめ返す

 

 

【松平 アンデルセン】

「『擲弾兵』と共に生きるって事は相当の覚悟が必要って事なんだぜ?

お嬢ちゃんはもうあの男から離れる事は許されない、轟沈するなんざもってのほかだ!何故ならお嬢ちゃんはあの男の身元保証人だからだ!

あの擲弾兵を生かす唯一の手段は『献体身元保証綱領』に従って、お嬢ちゃんみたいな身元保証人を常に共同させる事だけだが、同時に身元保証人を失った擲弾兵は即刻処分される、代わりの身元保証人を更新する事は許されねえ!

つまり、お嬢ちゃんの命はもうお嬢ちゃんだけの命じゃねえって訳だ!」

 

【浜波】

「はっ‥‥はいっ‥‥分かって‥‥ます!」

 

【松平 アンデルセン】

「改造兵士への風当たりは強い、軍は自分達の資産である擲弾兵等の改造兵士が自分達の手を離れて自由になるのを良しとはしない、世間も人権を認められない改造兵士を一種の怪物と見ている風潮がある、艦娘以上に不気味な存在と見ているんだ、これはそう簡単に変えられる現実じゃねえ

奴と一緒にいるという事は、お前さんもその現実に巻き込まれるという事になる、確実にな、生身の提督に仕えるより何十倍も苦労する事になるんだぜ」

 

【浜波】

「そんなの!‥‥関係ない!!」

 

【松平 アンデルセン】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【浜波】

「浜波は‥‥浜波は‥‥ちっぽけな艦娘だけど‥‥あの人を‥‥司令を‥‥守ってみせます!‥‥絶対離れない!」

 

 

この気弱そうな少女の何処にこんなエネルギーが溢れていたのか‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

「‥‥‥奴に惚れたか?」

 

【浜波】

「‥‥はい!」

 

【松平 アンデルセン】

「分かった!もう四の五の言うのは止めだ!この書類にサインしやがれ!!」

 

【浜波】

「はい!!」

 

【松平 アンデルセン】

「あの男を連れて来い!!」

 

【高機動憲兵隊員】

「はっ!」(ビシッ!)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【鶴 温】

「‥‥とうとう、俺も年貢のおさめ時か?」

 

【松平 アンデルセン】

「ある意味、そうとも言えなくもねぇな」

 

 

地下房に収監されていた元擲弾兵『鶴 温』は、地下房から連れ出されて広い部屋にいる、一見派手そうなな調度品が並べられている、おそらくこの司令官の部屋‥‥‥執務室なのだろう‥‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

「因みに言っとくが、ここに並んでる物は全部『フリマで買った安物』だ、見た目だけは豪華にしとかないと、こういう職業は色々とナメられちまうんでね~、本当ならこんなくだらねぇ物に鐚一文使いたくねぇんだがな~」

 

 

おどけて見せる松平司令官、このオヤジは何の為に俺を呼んだのか?

鶴 温には松平の目的がよく分からない

 

 

【鶴 温】

「あんたには感謝してる、もう一度浜波に会わせてくれた事を‥‥それで?俺を処分しないのか?」

 

【松平 アンデルセン】

「確かにこれはお前の処分に関する事だ、因みにお前には選択権はほぼ無いからそのつもりでな」

 

【鶴 温】

「‥‥ほぼ?」

 

 

自分は脱走した野良擲弾兵、そんな野良擲弾兵の末路は決まっている、はなから自分に選択権なぞ存在しないのは分かっていた、自分は人間では無いのだから‥‥、しかし『ほぼ』とはどういう意味か?

 

 

【松平 アンデルセン】

「お前があの『浜波』にぞっこんなのは分かった、本来なら惚れあった男と女をどうこうするなんざ野暮ってもんだが、俺も『憲兵』なんでね、現行の制度に基づいてお前への処分を下さなければならねぇ」

 

【鶴 温】

「分かってる‥‥浜波に会えたんだ、思い残す事は‥‥ない、あんたに迷惑もかけられんしな」

 

【松平 アンデルセン】

「思い残す事は‥‥ない‥‥か、そいつがお前の本心かどうかはともかく‥‥」

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「お前は浜波を救う為にその命を投げ出した、つまりお前は一度は死んだ身、という事だ、だったらその命、他人の為にとことん使ってみるってのはとうだ?」

 

【鶴 温】

「‥‥うん?どういう事だ?」

 

 

松平司令官の言っている意味がイマイチよく分からない、自分はこのまま処理されるのではないのか?

 

 

【松平 アンデルセン】

「さっきも言ったが、お前には選択権は『ほぼ』無い、現行制度である『献体身元保証綱領』に従ってお前を処分する」

 

【鶴 温】

「‥‥何だって!?」

 

 

『献体身元保証綱領』の事は鶴 温も知っている、野良擲弾兵が生き残る為の唯一の法制度だ、だがそれには『身元保証人』が絶対必要となる、そして『身元保証人』は事実上『生身の人間』に務まる様な役目では無かった

 

自分のような存在の為に『身元保証人』をかって出てくれる人など想像も出来ない、そんなリスクの大きな事‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

「ただし!条件がある、お前にはその条件を呑んで貰わなきゃならねぇ」

 

【鶴 温】

「俺に‥‥何をしろと?」

 

 

松平 アンデルセン、少しだけ口元がニヤける‥‥

 

 

【松平 アンデルセン】

「単刀直入に聞く!お前、『提督』になる気はねぇか?」

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

しばしの沈黙の後‥‥‥‥

 

 

【鶴 温】

「‥‥提督?‥‥何の?‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「ここで言う提督の意味は一つだけだろうが、『艦娘』を要する『鎮守府』の司令官って事だ」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

【鶴 温】

「‥‥俺が‥‥か?」

 

【松平 アンデルセン】

「他に誰がいるってんだ?」

 

【鶴 温】

「‥‥これは‥‥何かの冗談か?」

 

【松平 アンデルセン】

「俺は忙しいんだ!早く用事を済ませてキャバクラに行かなきゃならねぇんだーよ!お前一人に冗談かましてる暇はねえ!」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

松平司令官は本気だ、それだけは理解出来た鶴公であった

 

 

【鶴 温】

「ちっ!‥ちょっと待ってくれ!!見ての通り俺はただの兵士だ!!海軍の士官候補生でもなければ、陸軍の下士官ですら無いんだぞ!?」

 

【松平 アンデルセン】

「それがどうした?」

 

【鶴 温】

「擲弾兵は肉弾戦で目の前の敵を倒す事だけを求められて来た兵士だ、そんな俺に提督なんか務まる訳無いだろ!?」

 

【松平 アンデルセン】

「そいつはどうかな?お前と同じ立場で提督になった男を俺は知ってるぜ」

 

【鶴 温】

「‥‥何だって!?」

 

 

『提督』になった『擲弾兵』!?そんな奴が居たのか!?

 

 

【松平 アンデルセン】

「まあ、奴は自力で鎮守府を開設して自力で提督になった訳で、海軍に提督にしてもらった訳じゃねえがな、それでも今は立派に提督業を営んでるよ」

 

【鶴 温】

「本当‥‥なのか?」

 

【松平 アンデルセン】

「本当さ、奴も元は一人の擲弾兵だったが、元々『提督』としての素質はあったみてえだな」

 

【鶴 温】

「提督としての素質?そんな物が俺にも有ると?」

 

【松平 アンデルセン】

「俺の見るところ、艦娘を率いる提督に必要なスキルは、正規の海軍士官とは全く違うスキルが要求される‥‥と思う訳さ、だったらお前に提督は務まらないと初めから決め付ける理由はねぇ!」

 

【鶴 温】

「だからって!‥‥素人の俺に務まる事じゃ無いだろ!?あんたが言うその擲弾兵にしても提督になる為にはきっと相当の努力と苦労を重ねた筈だ!

俺にはそんな経験も知識も無い!そんな素人提督に指揮される艦娘の身になって考えてみたら‥‥俺にはとても!‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「安心しろい!誰も初めからお前に期待なんかしてねぇよ!先ずお前には修業をしてもらう!先程話した『擲弾兵の提督』が開設した鎮守府に行って、提督としての修練を積むんだ!俺の部下が先方に話を付けに行ってる」

 

【鶴 温】

「‥‥そこまで話が進んでいたのか‥‥俺に拒否権は‥‥無いみたいだな」

 

【松平 アンデルセン】

「その通りだ!けどよ擲弾兵、案外お前は提督業に向いてると俺は思うぜ」

 

【鶴 温】

「何を根拠に‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「今お前は言ったな、今の素人の自分では提督は務まらない、そんな素人提督に指揮される艦娘が哀れだと!」

 

【鶴 温】

「確かに言った、しかしそれは事実だろう?」

 

【松平 アンデルセン】

「逆に言えばだ!お前は軍務経験者として『指揮』と『指揮官の能力』の重要性をよく理解している、そして提督にとって最も重要な事は大切な部下であり戦友でもある『艦娘』を守ってやる事だと本能で分かっている、これは提督に必要不可欠な能力の筈だ!正規の将校や士官の中には、この事をまるで理解していない阿呆共も珍しくないからな」

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「他の知識や技術は修練を積めば後から着いてくる、だがお前は『提督』として最も重要な能力を既に身につけている、つまりお前は提督になる為に生まれてきたような男だ!‥‥と言う何よりの証明だ!」

 

【鶴 温】

「そんな大袈裟な!あんたは俺を買い被り過ぎだ!」

 

【松平 アンデルセン】

「かもな、だが既に歯車は動き出した、どの道お前の進む道はこれしかねぇ」

 

【鶴 温】

「あんたが動かした歯車だろ!‥‥全く強引なオッサンだな!」

 

 

突然降って湧いたような『提督就任』の打診、それもほぼ強制的で拒否権はなし、鶴公が気持ちの整理をつける間もなく松平司令官は畳み掛ける

 

 

【松平 アンデルセン】

「お前の再出発の門出に俺からの花むけだ、お前は見習いの素人だがそれでも提督だ、提督には秘書艦が必要だろう?それを一人付けてやる」

 

【鶴 温】

「この俺に秘書艦だって!?」

 

【松平 アンデルセン】

「不服か?お前に選択権は無い!」

 

 

突然の連続に鶴公の頭は整理が追い付かない

 

 

【鶴 温】

「そういう問題じゃない!俺はまだ根拠地も持たない、放浪の男だぞ!いくら他の鎮守府に居候させて貰えるからって……そんな提督の秘書艦なんかになったらどんな苦労をするか……第一本人の意思はどうなる!?」

 

【松平 アンデルセン】

「お前のその言い分、嫌いじゃねぇぜ、安心しろい!強制なんかしてない、本人が自ら志願した、考えを変える気は無いそうだ、因みにそいつはお前の『身元保証人』でもある」

 

【鶴 温】

「志願だって!?……まさか!?」

 

 

こんな明日も分からない男の秘書艦に自ら志願した?

 

そう言われて鶴公の頭に浮かぶのは、あの娘しかいない

 

 

【松平 アンデルセン】

「入れ!!」

 

 

(ガチャッ)

 

松平司令官に呼ばれるまで、その少女は部屋の外に待機していたらしい、そこに入ってきたのは

 

 

【浜波】

「あっ‥‥どうも‥‥『夕雲型』13番艦、『浜波』‥‥です、改めまして‥‥よろしく‥‥お願い‥お願い‥‥します‥‥ふう~」

 

【鶴 温】

「‥‥浜波‥‥やはり君か‥‥」

 

【浜波】

「はいっ‥‥司令♪✨」

 

【鶴 温】

「司令‥‥‥君は‥‥君はこんな俺を、司令と呼んでくれるのか?」

 

【浜波】

「司令‥‥浜波を‥‥司令の秘書艦に‥‥してください!」

(ペコリッ)

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【松平 アンデルセン】

「結論は出たみてえだな、今後の予定は明日連絡する、今は夫婦水入らずを楽しむが良いさ」

 

【鶴 温】

「夫婦って!‥‥」

 

【松平 アンデルセン】

「今更否定する事でもあるめぇ!そんな反応みせられちゃあな!」

 

【浜波】

「///‥‥‥///」

 

 

【松平 アンデルセン】

「おい新米提督!忘れるなよ!お前の秘書艦は勇敢な艦娘だ!かつての帝国海軍の誇り高き戦闘艦艇の記憶を受け継いだ戦士だ!

その勇敢さは、そんじょそこらの士官や将校なんかじゃ足元にも及ばねぇ!

彼女に任せておけば、お前は一人前の提督になれる筈だ!彼女を信じろ!」

 

【浜波】

「///ふえええ~~!?///」

 

【松平 アンデルセン】

「そしてお前の使命は一つ!全てをかけてその浜波を守る事だ!」

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

【松平 アンデルセン】

「今夜一晩だけはこの部屋を貸してやる、今のうちにのんびりしとけ、修業が始まったら忙しくなるぞ、まあそれも先方(六本脚)次第だがな」

 

 

そう言うと、松平司令官は自分の部屋から出て行こうとする

 

 

【鶴 温】

「ちょっと待ってくれ!!」

 

【松平 アンデルセン】

「しつけーな!キャバクラの姉ちゃん達が待ってるだろうが!何だよ?」

 

【鶴 温】

「何故だ?何故あんたは俺達にここまでしてくれるんだ?」

 

【松平 アンデルセン】

「お前の為じゃねえ!俺はそこの『浜波』に貢いだんだ!」

 

【浜波】

「///はいい!?///」

 

 

【松平 アンデルセン】

「俺が貢ぐのは、いい女だけた!」

 

 

そう言い残すと、松平司令官は今度は本当に部屋から出ていった‥‥‥

後には呆然とする『鶴 温』と『浜波』の『新コンビ』が残された

 

 

【鶴 温】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

そして‥‥自然と二人は見つめ合う‥‥‥

 

 

【鶴 温】

「‥‥‥浜波‥‥‥」

 

【浜波】

「‥‥エヘヘ♪‥‥来ちゃった♪✨‥‥」

 

(ギュウウウ~~❤)

 

【浜波】

「///✨ふわあぁぁぁ~❤✨///」

 

 

男『鶴 温』は、女『浜波』を抱きしめた

 

 

【鶴 温】

「……これが俺の運命なら……喜んで受け入れよう」

 

【浜波】

「……指令……」

 

【鶴 温】

「浜波……愛してる……もう離さない!」

 

【浜波】

「指令………大好き❤️……」

 

【鶴 温】

「浜波……俺は……暖かいか?」

 

【浜波】

「はい❤️……暖かい✨……エヘヘ~♪❤️」

 

 

 

足柄さん、潮ちゃん

 

浜波は今日

 

この人のものになりました

 

まだ出会ったばかりの人を好きになって

 

浜波は尻軽な女……そう思いますか?

 

でも浜波は……

 

 

浜波は、幸せです

 

 

この事、二人に早く話したいです

 

大好きな司令を、二人に紹介したいです

 

二人に早く会いたいです

 

 

潮ちゃん………

 

 

足柄さん………

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

【足柄】

「『R18、座乗艦、婬魔に堕ちる、白濁デスラー砲の罠!』何これ!?」

 

 

浜波がそんな事を思っているなど知る由もない足柄は、天龍児童園の子供達にせがまれて、子供達が隠し持っていた秋雲出版の薄本を読まされているのであった

全く何処に隠していたのか?まあ後から出てくるわ出てくるわ!

 

 

『パンずら忍者挿入御免!・白濁の泉に染まる』

 

『村雨に、潮吹き混じりの白い雨が』

 

『狼VS黒揚羽!チンポビートル争奪戦!(ひでえタイトル!)』

 

『ハラボテ不知火!妊娠乱交!』

 

『鶴姉妹は中出しがお好き❤』

 

『【漣】昇天!驚異の一万九百回!』

 

『飛龍伝説!飛ぶ!昇る!イク!』

 

『女帝【加賀】!KLGアマゾネス!』

 

『曙・ジャービス、禁断の愛造』

 

『雌豹海賊は優しくされたい❤‥‥‥』

 

『吉坂博士の遅れてきた青春‥‥白露が博士をいっちばーん気持ち良くしてあげる♪❤』

 

『鴻上会長の大性界・欲望と性欲は世界を救う』

 

『理性の破壊者【ディケイド】』

 

エトセトラ‥‥‥

 

 

【足柄】

「よくもまあ‥‥こんなに隠しきれたものね!それより揃いも揃ってなんつータイトルなのよ!」

 

【漣】

「‥‥何か知らない間にネタにされてるし」

 

【神風】

「秋雲の執筆活動そのものを考え直した方が良くない?」

 

【デストロイヤー】

「でもそうすると、彼女の作品の良いところが薄れてしまう気がするんだよね」

 

【那智】

「うーむ、これは難しい問題だな、秋雲には奴の作品らしさを失って貰いたく無いし、さりとて子供達がここまで興味を持ちすぎるとなると‥‥」

 

【江風】

「難しい問題なのかなぁ~?」

 

【ガンビア・ベイ】

「こんな本がここにある事が問題ですベイ!」

 

【アンドロメダ】

「みんな、一体どうやって手に入れてるんだろうねー‥‥」

 

 

【清霜】

「‥‥あれ?秋雲姉さん?」

 

 

【秋雲】

「ねえ♪ねえ~♪今度さ、あんたの事を題材にして薄本の新作を描こうと思ってるんだけどさ~♪参考にしたいから今ここで脱いでみてよ♪」

 

【防空棲姫】

「///エエエーー!?///」

 

 

☆げんこつ!!☆

 

 

【ヒィッツ提督】

「お・ま・え・と・言・う・奴・は!」(ガシッ!)

 

【秋雲】

「きゅう~~~‥‥‥」(ズ~ルズ~ルズ~ル‥‥)

 

 

【清霜】

「引きづられていっちゃった‥‥」

 

【アンドロメダ】

「懲りないなぁ~」

 

【防空棲姫】

「///(ドキドキドキ‥‥)///」

 

【清霜】

「防空ちゃん?大丈夫?」

 

【防空棲姫】

「‥‥ハイ‥‥榛名ハ大丈夫デス‥‥」

 

【清霜】

「‥‥少し休もっか?」

 

 

妙高に説教されても結局懲りなかったオタクラ先生、ヒィッツ提督に引きづられて児童園を退出、ヒィッツ提督は薄本の回収の機会を逸した

そして替わりに、『ジムⅢ』の移動を終えた『金剛』が入ってきた

 

 

【金剛】

「今、オタクラが引きづられ行ったデース、何があったのデースか?」

 

【足柄】

「今児童園に、ロクでも無い本が蔓延してるのよ」

 

【天龍児童園の子供達】

「ねえ金剛お姉ちゃん♪この本読んで~♪」

 

【金剛】

「✨ウフフ♪カワイイデース♪それは何の本ネー?」

 

 

『R18、クロードセブンVS金グジョー! 子作り大決戦!』

 

 

【金剛】

「///‥‥‥OH‥‥///」

 

【足柄】

「薄本の中とは言え‥‥あんたも大概ね」

 

 

襲撃事件の標的にされるという、しかも理不尽な理由で!

そんな境遇に遇った子供達ではあったが、こうして多くの人達の愛(方向性に問題あり)に守られて、元気に日常を取り戻そうとしていた‥‥‥

 

 

【射命丸 文】

「大変な事があったと聞いたので跳んで来ましたが、子供達が元気で無事で良かったです~」

 

【金剛】

「ユーは何処にでも飛んでくるデースね」

 

【射命丸 文】

「対空とりもち砲はご勘弁を、文も新聞記者ですからね~♪何かありそうなら直ぐに参上しますよ♪それより何してるんです?」

 

【天龍児童園の子供達】

「本を読んで貰ってるの~♪」(一冊の本を差し出す)

 

【射命丸 文】

「おっ?これが噂の『秋雲出版』ですか?一体どんな本で‥‥」

 

 

『R18、カラス~♪何故鳴くの~♪‥‥セックスしてるからよ♪❤』

 

 

【射命丸 文】

「何ですかー!?このヒネリもクソも無いタイトルはー!?」

 

【足柄】

「あー‥‥たぶん‥‥途中でタイトル考えるのが面倒臭くなっちゃったんじゃないかしら?‥‥」

 

【射命丸 文】

「納得いきません!!作者は何処ですか!?」

 

【清霜】

「さっき引きずられて行ったよ?」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

六本脚鎮守府、執務室‥‥‥‥

 

 

【本多 幸雄】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【あきづき】

「‥‥あっ‥‥あの~‥‥お二人とも、大丈夫ですか?」

 

【へたれ提督】

「おう‥‥元気そのものだぞ~‥‥たぶん」(フラフラ‥‥)

 

【川内】

「いっ‥‥いらっしゃい‥‥出迎え出来なくて‥‥御免なさいね」

(‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥)

 

 

あきづきの案内で執務室に通された本多大隊長

しかし、出迎えに現れた提督と秘書艦は何故かヨレヨレだった

 

服装と髪型が乱れ、汗だくで疲れきったような、それでいて何処か満足そうな‥‥

 

 

【本多 幸雄】

「あー‥‥母里さん、今回は何かと大変だったみたいだね、相当お疲れになってるようで‥‥また日を改めようか?」

 

【へたれ提督】

「‥‥いや、これはそういう話じゃないから、気にしないでくれ本多さん」

 

【あきづき】

「あの‥‥司令?‥お身体は大丈夫ですか?何か殴られたようなお顔で‥‥お休みになられた方が‥‥」

 

【へたれ提督】

「身体は大丈夫、精神的に痛め付けられただけだから」

 

【本多 幸雄】

「川内君‥‥大丈夫か?君はとっても疲れてるようだが?」

 

【川内】

「ううん‥‥とっても‥‥気持ち良かった❤」

 

【本多 幸雄】

「‥‥はあ?」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

【神通】

「今回も良い取れ高になりました♪✨」(ホクホク)

 

【サラトガ】

「YES♪またお願いしますね♪✨」(ホクホク)

 

【UX-01】

「それじゃ♪愛液とザーメンまみれのお布団とシーツを洗っておくわね♪✨」

 

【デストリア】

「デスも手伝うデス~♪✨」

 

【那珂】

「‥‥那珂ちゃんはこれ‥‥何か間違ってると思うなー‥‥」

 

【能代】

「‥‥もう今更でしょ?まあ結果的に二人が立ち直ったんだから良しとしましょう」

 

 

【神州丸】

「『擲弾兵』の受け入れとな?」

 

【あきつ丸】

「正確には『擲弾兵だった新人提督とその秘書艦の受け入れ』であります」

 

【神州丸】

「憲兵隊からそのような打診がくるとは、我等の提督殿も中々認められているな」

 

【あきつ丸】

「でありますな(擲弾兵を受け入れる鎮守府なんて、ここぐらいしか無いでありますが……)

 

【神州丸】

「それで提督殿は承知したのか?」

 

【あきつ丸】

「2つ返事で承諾したであります、まあ予想通りでありますが……」

 

 

流石は情報担当のあきつ丸である、本多大隊長の来訪の目的も、受け入れを打診された『新人提督』とその『秘書艦』の素性も、この時既に掴んでいた

 

あきつ丸は常に冷静である、六本脚鎮守府とその家族はあきつ丸にとっても大切な存在であり、それを守る為には時に冷酷にもなれる

そんな、あきつ丸の触手に、この二人は『少々厄介』と感じられたのである

 

一人は部隊を脱走して数年間逃亡していた元野良擲弾兵

一人は命令違反の嫌疑をかけられ処分されそうになった駆逐艦娘

 

陸軍高機動憲兵隊の援護がなければこの二人はどうなっていたか分からない

鎮守府はただでさえ大きな敵を抱えている、そんな時にこのような訳ありの二人を迎える事がどの様な事態を招くのか‥‥‥

 

 

【神州丸】

「厄介事を引き受けた‥‥という顔をしているな貴様」

 

【あきつ丸】

「‥‥薄情な揚陸艦と思われますか?」

 

【神州丸】

「必要なら時には薄情にも徹する、それが貴様の仕事だろう?それを軽蔑する資格は本艦にはない」

 

【あきつ丸】

「神州丸殿‥‥‥」

 

【神州丸】

「その二人を迎え入れる事だが、良いのではないか?我らしかその二人を助ける事は出来ない、だから頼まれたのだろう?それはそれで光栄に思うべきだ」

 

【天龍】

「その通りだ」

 

【神州丸】

「天龍殿?」

 

 

あきつ丸と神州丸の会話に天龍が入ってきた

子供達がターゲットになっていたと知った時、天龍はもっと怒り狂うと思っていたあきつ丸にとっては、今の天龍の様子は意外だった

 

 

【あきつ丸】

「天龍殿、落ち着いておられますな」

 

【天龍】

「どうした?俺が怒り狂ってないのが意外だったか?」

 

【あきつ丸】

「正直申せば」

 

【天龍】

「俺はこれでも園長だぜ、そんな俺が怒り狂って冷静さを失ったらどうなるよ?それでチビ達が安全になるのか?ならねえだろ?俺だってはらわたが煮え繰り返る思いさ、それでもチビ達を本気で守りたいなら、それこそ冷静にならねえとな」

 

【神州丸】

「ごもっともであります」

 

【天龍】

「それに俺が感情的になったら、それこそ川内が苦しむ事になる、あいつはもう充分苦しんだ、もうたくさんだろ?」

 

【神州丸】

「親友想いでありますな」

 

【天龍】

「川内には言うなよ!」

 

 

六本脚鎮守府所属、天龍児童園・園長『天龍』‥‥

 

彼女は六本脚鎮守府の創設メンバーの一人にして、鎮守府を支える屋台骨の一人であった

 

 

【天龍】

「さっきの話だが、俺達ならその二人を助けられるんだろ?だったら躊躇する理由はねえだろ?」

 

【あきつ丸】

「我々は万能では無い、どうしても手に余る場合もあるのでは?」

 

【天龍】

「あきつ丸、俺だって自分達だけで全ての艦娘や子供達・擲弾兵を救えるなんて思ってやしないさ、でもな、それでも俺達の手の届く所に、俺達が手を伸ばせば救える命があるなら、俺は手を伸ばすべきだと思うぜ、だから俺は今回の提督の判断を尊重するつもりだ、何しろここは‥‥」

 

【あきつ丸】

「‥‥『生きる為の鎮守府』でありましたな」

 

【天龍】

「そういう事だ、俺はチヒ達を見てくる」

 

 

【あきつ丸】

(‥‥自分も覚えているであります、提督殿がこの鎮守府を立ち上げた時に掲げた理想‥‥‥天龍殿はそれを、天龍殿なりに大切にされていたのでありますね)

 

 

背中を見せて立ち去る天龍、そんな背中を見て、神州丸が一言‥‥‥

 

 

【神州丸】

「‥‥天龍殿、質問が」

 

【天龍】

「おう、どうした?」

 

【神州丸】

「熱でも有るのでありますか?」

 

【天龍】

「何だよ!!たまには格好良くキメさせろよ!!」

 

 

【あきつ丸】

「‥‥ふっ‥‥やはり天龍殿は天龍殿であります♪」

 

 

 

田舎の小さな鎮守府‥‥‥

 

激動の奔流に呑まれながらも‥‥‥

 

また新たな運命と縁が合流しようとしていた‥‥‥

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

これはAS(足柄スペシャル)の筈だったのに‥‥‥

 

鶴公と浜波の登場物語の筈だったのに‥‥‥

 

何故か天龍が超イケメンに!?

 

【天龍】

「悪いかよ!?」

 

 

次回、ある人物の怒りが静かに爆発します(予定です)

 

次回も

よろしくお願いします

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(エピローグ)

 

 

【天龍児童園の子供達】

「川内ちゃんがね、『ナカニダシテー』とか『アチュイノキタァー』とかも叫んでいたんだけど、何をどこに出すの?熱かったら火傷しちゃうんじゃ‥‥‥」

 

【足柄】

「忘れなさい!!」

 

 

【羽黒】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【金剛】

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

【足柄】

「‥‥うん?あんた達、どうしたの?」

 

【金剛】

「薄本と子供達の話を聞いてたら‥‥ムラムラしてきたネー‥‥❤」

 

【羽黒】

「‥‥濡れちゃいました♪❤」

 

【神風】

「私は無性に司令官を撃ちたくなりました」

 

【足柄】

「それは駄目でしょ!!」

 

【金剛】

「という訳で失礼するデース♪✨」(ダアッー!!)

 

 

金剛と羽黒達は足柄を置き去りにして、それぞれの提督の下に急行する

 

 

【足柄】

「待ってよ!!私も一緒に!!‥‥‥」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「狼ちゃんは行っちゃだめーー!!」」」(ガシガシガシ!)

 

【足柄】

「ああもう!!」

 

 

子供達を元気付ける為にここにいる訳なので、無闇に振りほどく訳にもいかない

足柄は観念するしかなかった

 

 

【ガトランティス】

「良いか!!皆のもの!!安易な甘言に惑わされてはならんぞ!!栄光ある第一級市民の誇りを持って!決して謀略にかかる事なかれ!!」

 

【天龍児童園の子供達】

「「「おーーー♪」」」

 

【清霜】

「おーーー♪」

 

【藤波】

「もっちーー♪」

 

【アンドロメダ】

「‥‥みんな素直過ぎると言うか‥‥」

 

【足柄】

「ガト子?あんた何やってんの?」

 

【ガトランティス】

「子供達を詐欺から守る為の啓蒙活動だ」

 

【足柄】

「詐欺?‥‥啓蒙活動?」

 

 

今の白色皇帝は限りなくいい人であった

 

 

【足柄】

「詐欺って‥‥一体何の話よ?」

 

【ガトランティス】

「何でも最近、訳の分からん詐欺的勧誘が発生してるらしい、いずれも未遂で終わってるそうだが、子供達やきよし達にも注意を促しておかんとな!」

 

【足柄】

「それってどういう内容なの?」

 

【ガトランティス】

「ふむ、何でもその話とは‥‥‥」

 

【ガトランティス】

「全身黒服で金髪長髪で長身の女が、身寄りが無い天涯孤独の少年に『この汽車に乗れば、機械の身体をタダで貰える星に連れていってやる』とか言ってそそのかすのだ」

 

 

【足柄】

「‥‥どこかで‥‥聞いたような気が‥‥」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

       [出 演]

 

 

へたれ提督(六本脚鎮守府)

川内(六本脚鎮守府)

 

謎の提督ヒィッツカラルド(謎の鎮守府)

足柄(謎の鎮守府)

 

クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)

金剛(リンガ特設連邦鎮守府)

 

花田 刀治郎(連邦統合海軍省査察局)

飛龍(連邦統合海軍省査察局)

 

石川島 春馬(六本脚鎮守府)

村雨(六本脚鎮守府)

 

ゼネラル(リンガ特設連邦鎮守府)

隼鷹(リンガ特設連邦鎮守府)

 

鶴 温

浜波

 

本多 幸雄(陸軍高機動憲兵隊)

あきづき(六本脚鎮守府)

 

 

清霜(六本脚鎮守府)

アンドロメダ(六本脚鎮守府)

江風(連邦統合海軍省査察局)

海風(連邦統合海軍省査察局)

 

天龍(六本脚鎮守府)

サラトガ(六本脚鎮守府)

ペールギュント(六本脚鎮守府)

能代(六本脚鎮守府)

藤波(六本脚鎮守府)

神州丸(六本脚鎮守府)

ガンビア・ベイ(六本脚鎮守府)

妙高(謎の鎮守府)

那智(謎の鎮守府)

那珂(謎の鎮守府)

秋雲(謎の鎮守府)

漣(謎の鎮守府)

神風(謎の鎮守府)

デストロイヤー(謎の鎮守府)

プトレマイオスⅡ(リンガ特設連邦鎮守府)

蒼龍(連邦統合海軍省査察局)

 

神通(紅輪鎮守府)

 

松平 アンデルセン(陸軍高機動憲兵隊)

 

徳川 光重

 

多聞 風都(特別高等警察)

 

天龍児童園の子供達

 

襲撃犯1・2

特高警察隊員

陸軍高機動憲兵隊員

 

射命丸 文

 

あきつ丸(六本脚鎮守府)

 

防空棲姫(六本脚鎮守府)

 

SPAS-12(六本脚鎮守府)

 

ガトランティス(謎の鎮守府)

 

 

UX-01(六本脚鎮守府)

 

デストリア(謎の鎮守府)

 

羽黒(謎の鎮守府)

 

 




【松平 アンデルセン】
「おーい、そこの兄ちゃんよ!よく聞けい、このつまんねー話はよ、二次創作でフィクションだからよ、中身は全部架空の設定だから本気にすんなよ!てな訳で海パン貸してくれや!」

【徳川 光重】
「将軍家は代々『モッサリブリーフ派』だ!」
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