へたれ提督と生きる為の鎮守府ー抜錨!チャージマン研外伝 作:六本脚のジャイアンS
にも係わらず10月30日の設定とは!
10.30シリーズの続きです、一話完結にするつもりでしたが話が本当に長くなりそうだったので前半と後半に分ける事にしました(もしかしたら三部に分けるかもしれません)それでも六万字を超えてしまいましたが‥‥‥
懐かしい設定と懐かしいキャラも登場します、それではゆっくりしていってね♪
(表現の一部に閲覧注意ポイントがあります、特にお食事中の皆様はご注意ください)
【ムカキン】
『ブンブンブ~ン~アローYouTube!どーもーー♪ムッカキンどぅえーーす♪おーよよよよよ~~♪♪♪‥‥うわっ!!?シルクの兄ちゃん!!!』
ーーーーーーーーーーーーーー
【球磨】
「‥‥‥師匠も元気そうで何よりだクマー」
【多摩】
「ニャー♪」
球磨多摩姉妹が今でも師匠と呼んで慕う有名ユーチューバー『ムカキン』の動画を眺めながら、姉妹はまったりとした時間を過ごしていた
六本脚鎮守府における10/30が何を意味するのか、特に興味もない二人は外の騒ぎにも無頓着であった
【多摩】
「姉ちゃん、外が少し騒がしいニャ、何やってるニャ?」
【球磨】
「今日はお祭りみたいなもんだからほっとくクマー、球磨達は船上パーティー(那珂ちゃんミニライブという名の飲み食い会)でお腹いっぱいだクマー」
ーーーーーーーーーーーー
野外では、鎮守府の建物の壁をよじ登っていた『自称冒険野郎』の男を神通が尋問していた
【神通】
「正直に言いなさい!わざわざ壁をよじ登るなんて挨拶だけが目的とは思えません!大道芸人が姉さん達に何の用ですか!?」
【五代 雄介】
「だから!大道芸人じゃないってば!」
【隼鷹】
「おいおい、落ち着きなって」
【那珂】
「那珂ちゃんライブが‥‥‥」
ーーーーーーーーーーーー
そんな野外での大騒ぎを余所に、執務室の中は男と女の濃縮された匂いと妖気で充満していた‥‥‥
【川内】
「‥‥んっ❤‥‥んっ❤‥‥んぐっ❤‥‥」
(カポ❤カポ❤カポ❤カポ❤‥‥)
【へたれ提督】
「‥‥うっ!‥‥うぐっ!‥‥」(ヒクッ‥ヒクッ‥)
【川内】
「ンフッ♪❤‥‥ン~~~~❤」
(シュポシュポシュポシュポシュポシュポ❤❤❤)
【へたれ提督】
「ふぐあっ!‥‥」(ビクンッ!‥‥)
へたれ提督の肥大化した肉棒をねじり込むように口いっぱいにくわえ込んで、激しく上下運動を加える川内、へたれ提督の下半身はその度に反応する
【川内】
「提督ぅ~?❤‥‥身体が‥ひくついてるよ?‥‥気持ちいいのぉ?❤‥‥」
(チュプチュプチュプ❤)
【へたれ提督】
「気持ち‥‥いい‥‥俺‥恥ずかしいよ///」
【川内】
「恥ずかしいの~?❤‥‥カワイイ♪❤‥‥はむっ❤‥‥」
(カポオッ❤)
【へたれ提督】
「うおっ!!‥‥まっ‥‥負けてたまるか!」
(レロレロレロレロレロレロレロピチャピチャピチャピチャ~❤)
【川内】
「あぐっ!‥‥んんん~~~❤❤❤」
(シュポシュポシュポシュポシュポシュポ❤❤❤)
いわゆる『69』の体勢で互いの秘部をなめ回し、しゃぶりまくるへたれ提督と川内の二人、川内は片手で肉棒を掴み、へたれ提督は片手でパンツをズラしながら指を挿入し、お互いに相手を攻め立てる
へたれ提督は我慢汁を、川内は愛液を撒き散らして同時に達しようとしていた‥‥
【へたれ提督】
「せっ‥‥川内ぃ‥‥俺‥‥へたれだから‥‥もう‥‥出るぅ!‥‥」
(グチュグチュ❤グチュグチュ❤)
【川内】
「んぐぅ❤‥‥あらひも❤‥‥イク❤‥‥提督❤‥‥‥お口にいっぱい❤‥‥‥出して❤‥‥」
(カポカポカポカポ❤❤)
【へたれ提督】
「うううっ!‥‥出る!‥‥出ちゃうぅぅ~!!」
(❤グチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュ❤)
【川内】
「イクッ❤‥‥イグッ❤‥‥ンン~~~~❤❤❤」
(シュポシュポシュポシュポシュポシュポ❤❤❤)
そして‥‥限界は二人同時に来た!
【へたれ提督】
「あっ‥‥ダメだ‥‥」ドピュッ!!ドピュッ!!
【川内】
「‥‥むぐっ!!」プシャアアア!!!
ドビュルルル~~!!!
大量の潮噴射と大量の白濁液が射精された
二人はお互いの噴射物を‥‥‥‥
【へたれ提督】
「‥‥チュル❤‥‥チュルチュルチュル❤‥‥‥」
【川内】
「んっ♪❤‥‥ゴクッ❤‥ゴクッ❤‥ゴクッ❤‥‥」
吸い取り‥‥飲み干していく‥‥‥
【川内】
「ぷはっ‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥提督の‥せーし❤‥‥オイチイ♪❤✨‥‥いっぱい出たね♪❤」
【へたれ提督】
「ううっ‥‥出してしまった‥‥ここからまだ先があるのにぃ~~」
実は夕べも‥‥そして今朝も、大量射精を遂げていたへたれ提督の肉棒は流石に疲れが見えてきたのか若干硬さが落ちてきた、だがそこは心配御無用
【川内】
「大丈夫だよ♪提督♪❤‥‥ここっ‥‥えいっ♪❤」(クリクリクリ~~‥‥)
【へたれ提督】
「おっ!?‥‥おおお~~~!!!」(ビクンビクンビクン!)
川内がへたれ提督の身体のある一点、二つの睾丸の中央奥、人間の胴体の底部(ボトム)にあたる場所を指でグリグリすると、へたれ提督の肉棒は再び硬度を取り戻した
こんな生理現象、へたれ提督本人もビックリだ
【へたれ提督】
「こっ!?‥‥これは!?‥‥」
【川内】
「ウフッ♪❤‥‥提督のぉ‥‥おち〇ちんが元気になるツボだよ♪❤」
【へたれ提督】
「なん‥‥‥だと!?」
【川内】
「アタシはね❤‥‥提督の気持ちいいところは‥‥全部知ってるんだよ♪❤‥‥提督の全てはアタシのものなんだから♪❤」
ああっ、なんてこった‥‥‥
俺はもう完全に川内の虜にされてしまった、もう俺には逃れる術はない
だが俺は幸せだ!男一匹、これ程のいい女にここまで愛されるなんて‥‥‥
ここで引き下がったら男が廃る!
【川内】
「提督しゅごい♪❤‥‥さっきより大きい硬い♪❤‥‥こんな凄いのが‥‥いつもアタシの中に入ってるんだね❤‥‥」
【へたれ提督】
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
【川内】
「こんな凄いの‥‥‥入るかなぁ?❤‥‥‥」
【へたれ提督】
「大丈夫、入るさ、それを証明してやる!!」
(ガバァ!!)
【川内】
「///ぴやあああ!!?///」
へたれ提督は体勢を入れ換えると、上から川内をベッドに仰向けに押し倒した
【川内】
「‥‥提督‥‥激しい❤‥‥」
【へたれ提督】
「恩に着るぞ川内!お前のその愛に‥‥今から答えよう!なんつって!」
(クイッ❤)
あらためてびしょ濡れのパンツを横にズラすと、ピンク色の腟とピカピカの秘部が姿を表した
【川内】
「///あっ‥‥パンツ‥ズラされちゃった❤‥‥いやん!恥ずかしい~(>y<;)❤///」
【へたれ提督】
「人のこと散々おちょくっといて何言っとるか!ピンク色のアソコが綺麗だぞ?川内‥‥」
【川内】
「イヤン❤‥‥提督のエッチ❤‥‥」
【へたれ提督】
「それは俺には最高の褒め言葉だ!川内‥‥入れるぞ?‥‥」
【川内】
「‥‥うん❤‥‥入れて❤‥‥」
‥‥ズプッ❤‥‥
【川内】
「‥‥うっ!‥‥あっ!❤‥‥」
‥‥ズブッ❤‥‥ズブブッ❤‥‥
【川内】
「‥‥あっ❤‥‥てっ‥提督の‥‥おち〇ちんが❤‥‥アタシの中に‥‥‥入って‥‥くりゅ❤‥‥ああっ❤‥‥」
(ビクッ‥‥ビクッ‥‥ビクンッ❤‥‥)
へたれ提督は川内が痛くないようにゆっくり‥ゆっくりと、馴らしながら挿入していく‥‥それが返って川内の性感を刺激して‥‥
【へたれ提督】
「奥まで‥‥入れるぞ?」
【川内】
「まっ!‥‥待って提督!‥‥今‥奥まで入れられたら‥‥あっ❤‥‥アタシ❤‥‥」
((ズブンッ!!❤))
【川内】
「あぐうっ!!!❤❤❤」(ビックーーーン!❤)
肉棒の先端が子宮の入口を突き上げて奥まで達した、その瞬間川内も達した‥‥
【川内】
「‥‥あっ❤‥‥あうっ❤‥‥おっ‥‥奥まで‥‥届いてりゅ❤‥‥イッちゃった❤‥‥」
(ピクッ‥‥ピクッ‥‥ピクッ‥‥)
【へたれ提督】
「‥‥入れただけでいったのか?お前、エッチの度にどんどんイキ易くなってない?イキ耐性が弱くなってるだろ?」
【川内】
「ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥だっ‥だって❤‥‥気持ちいい❤‥‥」
(トロ~~ン❤)
【へたれ提督】
「かぁ~!可愛いなあお前は!‥‥うっ!‥‥この‥絶妙な納まり具合と締め付け具合‥‥俺も‥‥気持ち‥‥いい‥‥」
【川内】
「アタシの‥‥オマ〇コ❤‥‥提督の‥‥おち〇ちんの形に‥‥されちゃった♪❤‥‥」
【へたれ提督】
「川内の‥‥オマ〇コ‥‥あったかい‥‥」
【川内】
「提督の‥‥おち〇ちんも‥‥あったかい❤‥‥」
【へたれ提督】
「俺だけの‥‥川内のオマ〇コ‥‥」
【川内】
「アタシだけの‥‥提督のおち〇ちん❤‥‥」
【へたれ提督】
「川内ぃぃ!!好きだ!!愛してるー!!」
【川内】
「提督ぅぅ!❤‥大好き❤‥‥だいしゅきぃぃぃ!!❤❤」
【へたれ提督】
「せんだいぃぃぃ!!」
ズニュウッ!!❤
【川内】
「ていとく!❤‥‥ああっ!!❤❤❤」(ビックーーーン!❤)
達したばかりの川内の秘部に、へたれ提督は己の肉棒をねじ込んでいく‥‥
先ずは静かに‥‥ゆっくり‥‥深く‥深く‥深く‥‥
(ズブッ❤‥‥‥ズブッ❤‥‥‥ズブッ❤‥‥‥)
【川内】
「あっ❤‥‥あっ❤‥‥あっ❤‥‥しゅごい❤‥‥気持ち❤‥‥‥いっ❤‥‥いっ❤‥‥‥イク❤‥‥」
(ボロボロボロ‥‥‥)
へたれ提督はゆっくり腰を動かして奥に奥に挿入を繰り返す、川内は快感のあまり目から涙が溢れ出て、また達しそうになる‥‥
ああ‥‥幸せ❤‥‥
素敵な家族や仲間に恵まれて
神通と那珂ちゃんにも再開出来て
進水日をこんなに祝って貰えて
こんなに提督から愛されて
こんなにエッチ❤が気持ち良くて
アタシ‥‥こんなに幸せでいいのかなぁ♪
恐いくらい幸せ過ぎてノロケ全開中の川内、外は相変わらず賑やかである
そんな賑やかさの中に、聞き覚えのあり過ぎる声が‥‥‥
あっ‥‥あれは‥‥足柄さんの声‥‥
ーーーーーーーーーーーー
(パン!❤パン!❤パン!❤パン!❤)
【足柄】
「だああ!!!羽黒ぉぉ!!!あんた!!人が知らない間に提督と何やってるのよーーー!!?」
【羽黒】
「せっくしゅううう~~~♪❤❤❤」
(パン!❤パン!❤パン!❤パン!❤)
【足柄】
「そんなの見れば分かるわよ!!提督!!!こんな事してるなら何で私も呼ばないのよ!!?」
【ヒィッツカラルド提督】
「いやあ、初めはこんなつもりじゃ無かったんだけど、秩父の艦橋からイルミネーションされた秩父と46号艦を羽黒と二人で眺めてたら、その美しさに何となくムラムラして‥‥‥」
(パン!❤パン!❤パン!❤パン!❤)
【羽黒】
「司令官さぁ~~ん♪❤❤❤しゅきしゅきぃ~~♪❤❤❤‥あっ❤あっ❤‥おっ❤おっ❤‥‥」
【足柄】
「腰を振りながら言い訳するなぁぁぁ!!!」
『秩父』の艦橋でよろしくやっていた筈のヒィッツ提督と羽黒は、何かの陽気に誘われたのか、合体したまま、そのまま外に出て来てしまった
背後から羽黒を突き上げるヒィッツ提督と、快楽に轟沈した羽黒‥‥‥
そんな二人を目の前にして『こんなの聞いてない!』と絶叫乱舞する足柄‥‥‥
それを周りから引き気味に見ているその他一同‥‥‥
そして足柄がキレた‥‥‥
【足柄】
「冗談じゃないわ!!こんなの目の前で見せられて黙っていられる狼様じゃないわ!!提督!!羽黒!!私と勝負よーー!!!」
(脱ぎ脱ぎ脱ぎ‥‥‥)
【潮】
「足柄さん!?何でいきない脱ぎ出すんですか!?それに勝負って!?今日は川内さんとこちらの司令官の結婚記念日では‥‥」
【足柄】
「そんな事どうでもいいのよ!!今は目の前の事が重要なのよ!!それにどうせアイツらは今頃執務室で二人仲良くズッコンバッコンしてるんだから!!問題無いでしょ!!?」
【潮】
「///‥‥ズッコンバッコンって‥‥‥///」
【足柄】
「みなぎって来たわ~~!♪❤提督ぅ~~♪❤イクわよ~~♪❤❤❤」
(ピョ~~~ン!)
【ヒィッツカラルド提督】
「おうっ!!ばっちこーーい!!」
【磯波】
「なっ‥‥ななな‥‥‥」
【バードラⅡ】
「お若いの‥‥これが海特警じゃ」(ポンッ)
ーーーーーーーーーーーーーーーー
やっぱり‥‥足柄さんの声だ‥‥
あの人とも‥‥付き合い長いよね♪
最近の足柄さん‥‥アタシに妙な勝負を
挑んで来るんだよね
足柄さんの強さはアタシの憧れでもあって
そんな足柄さんから勝負の対象って思われ
るのは嬉しいんだけど‥‥‥
最近の足柄さん‥‥ちょっと面白い♪
ーーーーーーーーーーーーーーーー
少し前の事‥‥‥
【天龍】
「おい!川内!足柄さんがお前を尋ねて来たぞ!」
【川内】
「足柄さんが?アタシに?珍しいなあ、どうしたんだろう?」
【天龍】
「おい川内‥‥‥足柄さん、どうなっちまったんだよ!?」
(顔面蒼白)
【川内】
「‥‥えっ?どうしたの天龍?顔色真っ青だよ?」
‥‥‥‥‥‥
【足柄】
「さあっ!!川内!!私と勝負よーー!!」
(バーン!!→検尿コップ)
【川内】
「‥‥‥はあっ?」
【天龍】
「‥‥恐いよぉ~~‥‥」(ガクブル‥‥)
ある日検尿コップを掴んだ足柄さんが
いきなりやって来て『勝負だ』とか言い出して
天龍はアタシの後ろで震えてたっけ‥‥
【川内】
「足柄さんと勝負なんて!アタシ怪我じゃ済まないよ!」
【足柄】
「安心なさい、力の勝負なら私が勝つに決まってるし、あんたを怪我させたらへたれさんや清霜が悲しむでしょ?」
【川内】
「それは‥‥ありがとう」
【天龍】
「鎮守府で暴れるのは勘弁してくれ!また半壊しちまう!!」
【足柄】
「分かってるわよ!天龍!あれは私もやり過ぎたって思ってるし、妙高姉さんの裏拳はキツイからね」
【川内】
「足柄さんの『ハイパー化』も凄かったけど妙高さんはもっと怖かったからね」
(第6話『ファーストキスは鰯団子の味』参照)
【足柄】
「だから今回はこれで勝負よ!!」
(バーン!→検尿コップ)
【川内】
「‥‥あの‥‥さっきから、その検尿コップは何?」
【足柄】
「そんなの決まってるでしょ?」
【天龍】
「ぜんっぜんわかんねーーよ!!」
足柄さんの思いつきって常人の考えられない
ぶっ飛んだものばかり‥‥‥
でもそんな足柄さん‥‥アタシは好きだな♪
【足柄】
「あんたと私!それぞれの提督の『黄金水』をどれだけ多く早く一気に飲み干せるか勝負よーー!!」
【天龍】
「‥‥ちょっと何言ってるのかわからねぇんだけど‥‥」
【川内】
「何の為にそんな勝負を?」
【足柄】
「私は提督に!あんたはへたれさんに対して!どちらの愛がより大きいか決着を付ける為よ!
あんたのへたれさんへの愛情が変態的なのは私も知ってるけど、勝利にこだわる私としてはそれにも負けたくないのよ!!」
【川内】
「変態的って‥‥‥」
【天龍】
「単なる変態勝負じゃねえか!?」
【足柄】
「人聞きの悪い事言わないで頂戴!!これは愛の大きさを測る勝負なのよ!!」
【天龍】
「『ションベンの早飲み大会』のどこが愛なんだよー!?」
【足柄】
「お黙り!!!」
足柄さんって‥‥やっぱり楽しい♪
【川内】
「ねえ足柄さん?足柄さんも言う通り、足柄さんは謎提さんを、アタシはアタシの提督をそれぞれ愛してるでしょ?それぞれ別々の人を愛してるのに『愛の大きさ』勝負なんてする必要があるのかなぁ?
愛の形は人それぞれだし、アタシ達がそれぞれの愛を貫けば良いんじゃないかな?」
【足柄】
「川内!あんたは甘いわね!!」
【川内】
「へっ?」
【天龍】
「いやいや!今回ばかりは川内の方が正論だろ!?」
【足柄】
「あんたはある意味で自分の凄さが分かってないのよ!」
【川内】
「アタシの凄さ?」(キョトン?)
【足柄】
「分からないなら私達謎鎮やリンガも例に挙げて説明してあげるわ!私は勿論提督(ヒィッツ提督)を愛してる!でも提督を愛しているのは私だけじゃないのよ!
妙高姉さんや那智姉さん、時々私もビックリの暴走をする羽黒、それにガミラスやジオンの艦娘達も提督を愛している!勿論それ以外の艦娘達もね
提督は一人でその全てに愛を注いでくれるわ!それはそれで提督の器の大きさを証明している訳だし、私もそれを百も承知の上で提督を愛している、そこまでは分かるわよね?」
【川内】
「うっ‥‥うん」
【足柄】
「提督については、私はあのままの提督で居てくれていいと思ってる、でも私達提督を愛する艦娘同士だと少し状況が違ってくるのよ!
私達は鎮守府の大切な仲間でもあると同時に同じ提督を愛する一種のライバルでもある、同じ提督に愛されるにしても、ほんの一瞬でも、ほんの僅かでも、他の艦娘より多く提督に振り向いて欲しい‥‥心の中でそう考えている私達もいるのよ」
【天龍】
「そうなのか‥‥謎鎮の艦娘達も大変だな」
【足柄】
「まあ私達はそれを苦労だとは思ってないわ、提督はそんな私達を愛してくれる訳だから、こんな幸せな事はない
提督はあのままでいい、私はありのままの提督が好きよ!
それでも艦娘の私達は、他の娘よりほんの少しでも良いから提督の愛をより多く独占したいと思っていたりもするのよ、艦娘同士の一種の愛の駆け引きといった処かしら
それはリンガの金剛達も似てると思うのよね、まあ、あそこはもっと強烈なライバル関係だと思うけど」
【川内】
「確かに‥‥そう考えるとクロード提督って凄いよね」
【足柄】
「そこにあんたとへたれさんが現れた!」(ビシッ!)
【川内】
「ふえええっ!?」(ビクッ!)
【足柄】
「あんたとへたれさんが横須賀と勝浦に居た頃を私は見ているわ!へたれさんはあの時からずっと川内!あんたの事しか見ていない!」
【川内】
「///はっ‥‥はわわわ‥‥///」
【天龍】
「何なんだ!?この会話!?‥‥」
【足柄】
「つまり川内!あんたはへたれさんの愛を独占している!一人の男(提督)の愛情を全て獲得しているのよ!?それは私達他の艦娘にとっては凄まじい事なのよ!分かる!?ねえ分かる!?」
【川内】
「///あっ!‥‥足柄さん!もう止めてぇ~!恥ずかしいよぉ~~(>y<;)///」
あの時は顔から火が出そうなくらい恥ずかしかった
んだよ?‥‥足柄さん分かる?
でも‥‥嬉しかったな♪
足柄さんがアタシを評価してくれてたこと‥‥
アタシは提督に愛されてる幸せな女だって事
あらためて教えて貰えた事‥‥‥
【足柄】
「(ヒィッツ)提督とへたれさんは確かに違う!愛の形は人それぞれ!私とあんたの愛は別物なんでしょう、それは分かるわ!でもそれとこれとは話が別よ!!」
【川内】
「足柄さん‥‥お願いだからアタシに頭を整理できる時間をちょうだい!」
【天龍】
「俺には何が別なのかサッパリ分からないんですけどねぇ~~」(諦め半分)
【足柄】
「分からないなら黙ってなさいな天龍!‥‥とにかく川内!‥‥今の私にも出来ていない『愛する者からの愛情を独占』を成し遂げたあんたには、どんな愛の形でも負ける訳にはいかないのよ!!この勝負師、足柄様のプライドが許さないのよ!!」
【天龍】
「『ションベンの早飲み競争』で何の決着が着くんだよー!!?」
【足柄】
「お黙り!!!」
【デストロイヤー】
「‥‥つまり足柄さんは川内さんが羨ましいんだね?」(バッサリ!)
【足柄】
「///違うぅぅ!!!‥‥ていうかトロ子!!あんたいつの間に!?///」
【デストロイヤー】
「検尿コップを握りしめて、いきなり鎮守府を飛び出した足柄さんを見たら、それは誰かが心配になってついて来るだろ?私はさっきから足柄さんの後ろに居たよ、それも気付かない程興奮してたのかい?」
【足柄】
「全然気付かなかった‥‥‥」
【天龍】
「俺も‥‥‥」
【川内】
「‥‥ねえ、足柄さん?」
【足柄】
「何?勝負を受ける気になった?」
【川内】
「足柄さんがアタシをそんなに評価してくれてた事‥‥とっても嬉しかったよ♪」
【足柄】
「いや別に‥‥そういう訳じゃ‥‥」
【川内】
「でもやっぱり‥‥こんな勝負、間違ってるよ!」
【足柄】
「ほおっ、この愛の勝負から逃げるの?」
【天龍】
「良かった!川内!今回はお前を見直したぜ!‥‥」
【川内】
「提督の『黄金水』を勝負に使うなんて間違ってるよ!」
【天龍】
「‥‥と思ってた時期が俺にもありました~~!」
【川内】
「提督の『黄金水』は『ザーメン』と同じ、ゆっくり味わって飲むものでしょ?イッキ飲み競争で直ぐ飲み干しちゃうなんて勿体ないよ!」
【デストロイヤー】
「凄い人がここにも居たね‥‥‥」
【天龍】
「何を考えてんだ!?オメーは!?」
【足柄】
「‥‥くっ!‥‥悔しいけど、あんたの言う通りだわ!」
【天龍】
「アンタも何で納得してんだよ!!?」
【足柄】
「分かったわ、それなら‥‥『テイスティング』で勝負よーー!!」
【天龍】
「結局は『ションベン』から離れられないのね~~!!」
【川内】
「足柄さん!私は提督以外の『黄金水』を飲む趣味は‥‥‥」
【天龍】
「何なんだ!?この世界観はー!?俺が間違っているのかー!?」
【デストロイヤー】
「天龍さん、貴女は何も間違っていないよ、この世界観は当人達しか分からないよ」
【天龍】
「トロ子‥‥お前が来てくれたのは天の助けだぁ~~」
【デストロイヤー】
(将軍の黄金水‥‥‥どんな味わいなんだろう?‥‥)
足柄さんは横須賀時代からアタシと提督の事
見ていてくれてたんだね‥‥
足柄さん‥‥ありがとう‥‥
足柄さんは面白くて楽しくて‥‥優しい人
ーーーーーーーーーーーーーーーー
現在、執務室‥‥‥
(‥ズブッ❤‥‥ズブッ❤‥‥ギシッ‥‥ギシッ‥)
【川内】
「‥ああ❤‥‥あっ❤‥あっ❤‥あっ❤‥」
【へたれ提督】
「ああ‥‥俺‥‥川内のオマ〇コに‥‥包まれて‥‥」
(‥パンッ❤‥‥パンッ❤パンッ❤パンッ❤)
【川内】
「あっ!❤提督❤‥‥あああ~~~❤❤❤」
(ビクン❤ビクン❤ビクン❤ビクン❤ビクン❤)
提督‥‥アタシ幸せだよ♪‥‥提督大好き❤
今のアタシは‥‥この人を愛するだけの
ただの女
この人に身も心もトロけてしまった
ただの女
軍属としての矜持も
艦娘としての誇りも
夜戦へのこだわりも全部捨て去って
この人と一緒に生きる!ただそれだけを
願うただの女‥‥‥
今のアタシはとても幸せ♪
この生き方を決断させてくれたのは‥‥
‥‥‥足柄さん‥‥
横須賀時代に足柄さんがアタシの背中を
押してくれたから今のアタシがいる
あの時足柄さんや謎提さんと出会って無かったら
アタシも提督もどうなっていたんだろう‥‥
ありがとう‥‥足柄さん‥‥
ーーーーーーーーーーーー
【足柄】
「へっくしっ!!‥‥誰よ!?さっきから耳元で囁いているのは!?」
【潮】
「足柄さん!10月も終わりですよ!外で服を脱ぐのは流石に風邪を引きますよ!?」
ーーーーーーーーーーーー
足柄さん、アタシ、何があっても
提督を愛し続けるからね♪
【川内】
「ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥提督❤‥‥大好きだよ♪❤❤❤」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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【特別回想録10.30】
《ただの女『川内』(前編)》
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『大本営』と呼ばれる組織がある
BC15##年、『耳川の戦い』て『大友宗麟』が設置したのが始まりという説もある
その役割は戦時において、陸海空全ての軍隊を統括する総司令部、海外では『統合参謀本部』に相当するであろう(解釈の違いは人によってあるかもしれないが)
それはあくまで戦争中における特設部署であり、戦争が終結すれば役目を終えて解散するのが本来の姿である……筈であった
NUC.0106年‥‥‥
この時点においては、その前提は崩れている
あの『30年戦争』の終結が宣言されてから5年も経つというのに、『大本営』は解散する気配を見せない
それどころか『帝国陸海軍』『ブロック陸海軍』を含むアジア・オセアニア地域の総軍事戦力の少なくない部分を取り込んで、その権力と支配域を拡大させていた
この地域で軍事作戦を実行するなら大本営との強調は欠かせない、これが今の慣例となっている、もっとも、どこの世界にも例外は存在する
ーーーーーー
呉、『呉鎮守府帯』‥‥‥
横須賀や佐世保、青島(チンタオ)と並ぶ、アジア地域の一大海軍拠点
その1画、帝国海軍の施設で『大本営』から派遣された代表の男は、その『例外』と対面していた
相手をここに呼びつけたのは大本営と帝国海軍の側であった、よって男は大本営と帝国海軍(一部ブロック海軍)の権威を背負ってここに居る訳である
しかし、呼び出された当の『例外』本人はそんな権威など知らん顔といった態度であった
【正義 公人(まさよし きみひと)】
「遥々、呉まで御越し頂き感謝します、ソロモン・ニューギニア海域を解放された英雄を御迎えする事が出来て光栄です……」
【クロード戦艦提督】
「俺は英雄なんかじゃない、俺の力なんて微々たる物さ、彼女達が命懸けで戦ってくれたから出来たんだ、先ずは彼女達の献身を労って貰いたいね」
リンガから呼び出された『例外』こと『クロード・スラスト(クロード戦艦提督)』は心底面倒臭そうに答える
そんな歴戦の強者に対して全く臆すること無く、顔色一つ変えずに淡々と受け答えする『帝国海軍と大本営の代表』こと『正義 公人』大尉
この『正義 公人』、真面目で正義感が強く恐いもの知らずの性格を持っている
後に海軍監察局の『少佐』となって謎の鎮守府と『ヒィッツ提督』の前に現れ、(悪い噂に惑わされて)『香取』と『鹿島』を謎の鎮守府に潜入させたり、提督として対抗演習を挑んで来たりと‥‥果敢にもヒィッツ提督と海特警に挑んで来る事になるのであるが、今の正義大尉には知る由もない
【正義 公人】
「艦娘諸君の献身は自分も承知しています、しかしそれもクロード閣下の指揮あればこそでしょう?そこまで御謙遜にならなくても‥‥‥」
【クロード戦艦提督】
「お世辞はいい、早く用件をいってくれ、君は知らんだろうが俺も忙しい身でね、海域を解放したと言っても海の上の事だ、少しでも油断してしまえば深海棲艦達に奪取されてしまう」
【正義 公人】
「確かに油断は禁物です、深海の戦力はほぼ無尽蔵といってもいい、我々は一つの勝利で慢心してはならない」
【クロード戦艦提督】
「君は本邦のアホ士官どもとは少しちがうようだな」
【正義 公人】
「お褒めにあずかり光栄です、それはそれとして貴殿とその部下である艦娘諸君が挙げたあの戦果を見れば焦る必要は無いのでは?敵勢力はほぼ壊滅、それに対して貴殿の艦隊は損失ゼロ、ここまで徹底的に叩けば深海側もおいそれとはニューギニアには手を出せないでしょう」
【クロード戦艦提督】
「今はな!しかし深海が巻き返して来るのも時間の問題だ!君に言われるまでもなく俺達はあの海の防備をこれからも固めていくつもりだ、深海の戦力は無尽蔵で油断は禁物と言ったのは君じゃないか?それに損失をゼロに抑えるのは提督が果たすべき最低限の責務だ、何の自慢にもならないさ」
【正義 公人】
「仰る通りです、本職(自分)が貴殿をここにお呼びしたのもそれに関わる事です」
【クロード戦艦提督】
「なら本題に入って貰おう」
【正義 公人】
「それでは先ず単刀直入に申し上げます、クロード提督、貴殿と貴殿の戦力を我々大本営と帝国海軍の傘下として組み込ませて頂きたい」
嫌味の百や二百でも言われると思っていたクロード提督にとって、正義大尉の申し出は少々意外であった
【クロード戦艦提督】
「俺達に君らの部下になれと?」
【正義 公人】
「おっしゃる通りです」
【クロード戦艦提督】
「俺を指名して呼び出したという事は、俺が連邦軍の将兵だと分かっての事だな?」
【正義 公人】
「無論です」
【クロード戦艦提督】
「そうでなくても俺が日頃から君達の事をどう思ってるのかは分かって言ってるのか?」
【正義 公人】
「貴殿が大本営や我々海軍に対して、決して良い印象をお持ちで無い事は百も承知です、だからこそ貴殿の力が必要なのです」
【クロード戦艦提督】
「俺を連邦から引き抜くつもりか?」
【正義 公人】
「それが容易ではない事は本職も分かっているつもりです、しかし大本営と海軍の醜態は本職としても看過できないものがある、それを内部から変える為に貴殿のような志のある人材が必要なのです」
【クロード戦艦提督】
「もしかして……俺を呼んだのは君の一存か?」
【正義 公人】
「そういう訳ではありませんが、本職のような考えの者が少数派である事は確かに事実ではあります
本職が大本営と海軍を代表してここに派遣された表向きの理由は、貴殿の艦隊のソロモン・ニューギニアでの作戦行動を『身勝手な行為』として糾弾する為であり、それを容認する見返りとして貴殿と貴殿の戦力を大本営直轄として取り込むためであります」
【クロード戦艦提督】
「連中が俺に文句を垂れるのはもう見飽きたが、それを容認してまで俺達を取り込むだと?」
【正義 公人】
「しかしそれは余りにも馬鹿げた行為だ、戦果を挙げた者を称賛するなら兎も角、糾弾するなど、自分達では何も出来なかった無能者達の怠慢・傲慢でしかありません
貴殿は我々の傘下の部隊では無いのですから今はこちらの命令に従う義務もない、それを呼び出して糾弾とは越権行為も甚だしい、そんな事がまかり通っていたらそのうち軍組織としての秩序は崩壊してしまいます」
クロード提督も歴戦の軍人、威勢の良い正義論を語る若い将校達はこれまで何人も見て来た、それらは結局口だけの輩で終わってしまう場合が殆どだった
だから正義大尉の語る言葉にもクロード提督は別段心も動かない
それよりも正義大尉がとりわけ『秩序』という単語を強調したようにクロード提督には感じられた、そしてそれに微かな違和感も‥‥‥
【正義 公人】
「それに貴殿を引き込むと言っても大本営にはまるで誠意が無い、本職が貴殿の立場なら承知できる筈もありません」
【クロード戦艦提督】
「君は大本営や海軍の意向を代表してここに来た‥‥という建前で、本当は俺と直接接触する為に来た‥‥と理解して良いのかな?」
【正義 公人】
「御理解頂き感謝します」
【クロード戦艦提督】
「まだ何も理解してないし感謝してもらう理由もない、君達の‥‥というより君の目的は何だ?」
【正義 公人】
「我々の同志になって頂きたいのです、今の腑抜けた大本営や海軍の走狗ではなく」
【クロード戦艦提督】
「君は軍事クーデターでも起こす気なのか?」
【正義 公人】
「そんな大それた事は考えていませんよ、本来あるべき『秩序』に方向を修正する為です、まあ連中からすればクーデターに近いでしょうけどね」
【クロード戦艦提督】
「『秩序』‥‥‥ね‥‥」
クロード提督は、ここに来た時に正義大尉から渡された名刺に目を通す
正義大尉の肩書きは『帝国海軍監察局付き大尉』‥‥‥
つまり憲兵を含む海軍全体を『監察』する法執行部署である
連邦統合海軍省の査察局の事実上の傘下として海軍の素行を監視する言わば嫌われ者の部署だ、どうりで冷静沈着な訳だ
【クロード戦艦提督】
「今の大本営や海軍が腐っているのは俺も同意見だが、監察局の君がクーデターまがいの発言をするとは大胆だな、しかも初対面のこの俺に、俺が君を密告する可能性は考えなかったのか?」
【正義 公人】
「本職を密告するような御仁が、わざわざ『ブラック提督の排除』といった行為を執行されている筈がありません」
【クロード戦艦提督】
「‥‥なるほど、調べ済みという訳か?」
クロード提督が彼の使命である『ブラック提督狩り』を行っているのは公然の秘密である、当然クロード提督は自分の仕業と分かるような証拠は一切残さない、しかし、とりわけ艦娘を運用する海軍関係者にとってはそれは『公然の事実』なのであった
【正義 公人】
「私利私欲の為に艦娘を私物化し、海軍の面目に泥を塗るブラック提督の存在とそれを生み出す土壌には、自分も監察官の一員としても帝国海軍軍人の一人としても苦々しく感じています、それを密かに排除し続けているクロード提督閣下ならば我々の同志になって頂けると考えた次第です」
【クロード戦艦提督】
「俺は海軍の面目に興味はない、しかし君がブラック提督を嫌っている事は理解した」
【正義 公人】
「ありがとうございます、先程のニューギニアの件についても我々は深海棲艦の反撃に備えなければなりません、しかし今の海軍と大本営では正直それも心許ない
そして我々は現実的に、天憲隊やリンガ鎮守府のような外部のイレギュラー部隊に頼らなければ『チェンバロ2号作戦』の大失敗で失った戦力の回復もままならない、その為の時間を捻出する為には皆さんの活躍に期待するしか無いからです」
【クロード戦艦提督】
「君は現状把握だけはしっかり出来ているようだな、他の奴らとは違って」
【正義 公人】
「軍人としては当然の見識です、彼等は現実を自分達に都合の良いように見ているだけです、何より問題なのは、彼等大本営や海軍の主流派の多くがリンガ鎮守府のような外部部隊の活躍を疎ましく思いながらも、それによって深海の脅威が減少するのを期待している、クロード提督を妬みながらもクロード提督に深海を撃破して貰おうと当てにしているのです
ブラック鎮守府問題にしても明るみに出れば彼等にとっては都合が悪い、だからこの際都合の悪い身内もクロード提督に消去させようと閣下を利用しているのです」
【クロード戦艦提督】
「俺は奴らの思惑なんぞ知ったことではない、おれは理不尽な扱いを受けている艦娘達を一人でも多く救いたいと思っているだけだ、その為に全てのブラック提督を排除する、それが俺が提督を続ける理由だ、大本営の連中が俺を利用出来ると思っているなら勝手に思わせておけば良いさ」
【正義 公人】
「閣下は強い御仁ですな、いずれにせよこんな他力本願の無責任な思考がまかり通っていたら、大本営と海軍、やがては空軍や陸軍や航宙軍に至るまで軍隊としての秩序が崩壊してしまいます
閣下や天憲隊のような、自分達の管轄に収まらない部隊の活動が気に入らないというのなら、その秩序崩壊を招いているのは彼等自身の怠慢が招いた結果である事を彼等は気付いていない、ブラック提督問題もそうした秩序崩壊が招いた結果であると本職は考えています」
【クロード戦艦提督】
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
正義大尉の言い分は一見すると至極正論に聴こえる‥‥‥
しかし、クロード提督にはどうしても違和感が拭えない
この男の『秩序』という言葉がどうしても引っ掛かるのだ
クロード提督が戦っている根本的な理由は『艦娘達』を護る為である
しかしこの正義大尉の言葉には艦娘に対する愛情が感じられない
先程からブラック提督への非難はあっても艦娘に言及しているところが殆ど無いのだ、この男の言う『秩序』とやらの中で艦娘の存在はどう扱われているのか?‥‥
【クロード戦艦提督】
「君の『秩序』論理をそのまま受け取ると、俺達リンガの存在も秩序破壊の要因‥‥君の言う秩序に対する敵‥‥という事になるが?」
【正義 公人】
「否定はいたしません」
【クロード戦艦提督】
「なるほど、君は正直な男だな」
クロード提督とリンガ鎮守府を厄介者と考えているのはこの男も同じか‥‥
しかし厄介者は味方に出来れば大きな戦力ともなる、この男はそう考えたのだろう
【正義 公人】
「クロード提督閣下は不当な扱いを受けている艦娘達を護る為に戦っておられます、その志には本職としては最大限の敬意を払っています
閣下が訝って(いぶかって)おられるのは、本職が艦娘をどう考えているのか‥‥という事ではありませんか?」
【クロード戦艦提督】
「全くその通りだ、流石だな監察官」
【正義 公人】
「ではこう申し上げましょう、閣下はそもそも『ブラック鎮守府問題』が何故発生するのかどうお考えですか?」
いきなりの禅問答か?
【クロード戦艦提督】
「ブラック提督がゴミだからだ、奴らは提督としての責務を放棄して私利私欲の為に艦娘達を搾取している、それは君も言った通りだ
あのゴミどもは艦娘を道具としか見ていない、自分達は艦娘を好き勝手に出来る権利を持っていると勘違いしているんだ、俺が今まで見て来たブラック提督のゴミどもはその勘違いに何の疑問も持っていなかった、そんな奴等を野放しにしておいたら不幸になる艦娘が増えるだけだ、憲兵が手を下すのを待っていたら間に合わない、最悪の場合には沈んでしまう、だから粛清したんだ」
クロード提督の体験では、艦娘を食い物にする輩の思考は完全に固まっている
そんな輩の考えを修正する事はまず出来ない、その考えが修正させるのを待っていたらその間に多くの艦娘が不幸になるだろう、おまけにそういう連中にかぎって権力とズブズブの関係にあるので憲兵のお役所仕事では時間がかかりすぎる
その輩がブラック提督になってしまったいきさつはクロード提督には関係ない!
目の前に苦しんでいる艦娘が居たら、それを救う為ならクロード提督はいくらでも泥をかぶる覚悟であった
【クロード戦艦提督】
「君の言う『秩序』とやらには俺の考え方はどう受け取られるのかな?」
【正義 公人】
「法的な手続きの問題はさておいて概ね正しいご判断だと思います、それでは何故ゴミのようなブラック提督が発生するのか?何故艦娘は搾取されるのか?」
【クロード戦艦提督】
「今度は君の意見を聞くとしようか」
【正義 公人】
「率直に意見を申し上げます、ブラック提督の殆どは艦娘を使い捨ての消耗品としてだけでなく、性欲の対象としている事が多い、これはひとえに奴等が艦娘に一種の『人格』を与えているからに他ならない……と本職は考えます」
【クロード戦艦提督】
「『人格』を与えているから……だと?」
クロード提督の正義大尉への違和感はこの一言で確信に代わり始めていた
【正義 公人】
「鍋やフライパンに性欲を持つ者などおりますまい、それは鍋やフライパンには人格が無いからです
本職もブラック提督を摘発し取り調べた経験があります、その中で奴らは艦娘は兵器という名のただの道具なのだから軍人の我々がどうしようと勝手‥‥と口では開き直っていますが、その思考の裏では明らかに後ろめたさが見え隠れしている、だから必死で犯行を隠蔽しようともする、それは自己保身の為という側面もありましょうが明らかに不正行為を働いてるという自覚があります
それは則ち、艦娘にある種の『人格』を投影しているからであり、『人格』のある者を搾取している意識があるから性欲も快感に繋がるし悪事を働いてる自覚も発生する、そしてその悪事を隠蔽する事に一度でも成功したら後は破滅に向かって転落するのみ‥‥‥止める事も自己を省みる事も出来ず、自分を正当化し続けた挙げ句海軍の威信に泥を塗り、自身も終りを迎える‥‥‥」
【クロード戦艦提督】
「君は艦娘に人格を与える‥‥いや、艦娘の人格を認める事がブラック提督を生み出す原因だと言っているのか?」
【正義 公人】
「それが全て‥‥とまでは言いませんが、大きな要因である事は確かでしょう?」
ここでクロード提督はこの違和感に確信が持てた
決定的な質問を正義大尉にぶつける
【クロード戦艦提督】
「君は『艦娘』を『人間』とは思っていないんだな?」
【正義 公人】
「閣下は本職のその考え方が気に入らんのでしょうな?
しかし無礼を承知であえて言わせて頂きます
『艦娘』は『人間』ではありません!
『艦娘』を『人間』として扱うのは人類のエゴ、身勝手というものです!
そしてそれを人間として救おうしておられる閣下や天憲隊のような、中央の制約を受け付けない特設部隊の存在は、この世界の秩序を乱す要因になりかねない!」
やはりそうか、この男は艦娘を人間とは見ていない
しかし艦娘を露骨に見下している訳でもない、それが返って不気味でもあった
【クロード戦艦提督】
「君が俺とリンガをどう思っているかは問題ではない、では根本的な事を聞こう、君にとって『艦娘』とは何だ?まさか鍋やフライパンと同じと思っている訳ではあるまい?」
【正義 公人】
「『艦娘』はこの世界の奇跡、神聖で崇高な存在です、閣下もご存知の通り『艦娘』はかつての戦闘艦艇の記憶を引き継ぐ『海の守り神』の生まれ変わり、それが我々人類の存亡の危機に際してこうして現れた、艦娘達は我々人類の守り神となるべくして出現した気高い存在です」
【クロード戦艦提督】
「彼女達の誕生自体が『素晴らしい奇跡』なのは俺も認めるよ」
【正義 公人】
「それを我々の趣向で人格を与え我々と同じ対等の人間と見なすのは、艦娘達への冒涜ではありませんか?」
【クロード戦艦提督】
「それが君の考えか?」
【正義 公人】
「我々軍人はその崇高な存在である艦娘を指揮して深海棲艦と戦わなければならない、艦娘は神聖で崇高な存在ではありますが未熟で不完全な存在でもある、それを我々正規軍人が指導し導かなければならない、それには我々自身が襟を正さなければ艦娘達に示しがつかないでしょう」
【クロード戦艦提督】
「俺達自身が襟を正すのは俺も賛成だ」
【正義 公人】
「そんな我々に導かれた艦娘達はさらなる崇高な存在となって人類の真の守護神となってくれるでしょう」
【クロード戦艦提督】
「君は艦娘を神棚にでも奉って拝むつもりか?」
【正義 公人】
「概念としては‥‥それに近いかもしれませんね」
【クロード戦艦提督】
「彼女達自身がそれを望んでいないとしてもか?」
【正義 公人】
「艦娘達がそれを望まない筈がありません、艦娘達は元々神聖な存在なのですから」
【クロード戦艦提督】
「‥‥呆れたな」
正義大尉が艦娘を軽視し見下している訳ではない事はクロード提督にも分かった、少なくとも今のところは
しかし、だからと言ってこの男の考え方には少しも賛同出来ないのも事実だ
正義大尉の艦娘観はクロード提督が考えもしなかった内容だった、その内容にも正直呆れてしまったが、それよりもクロード提督が危険視したのはこの『正義 公人』という男、そしてこの男が唱える『秩序』‥‥だったのかもしれない
【正義 公人】
「クロード閣下、本職が問題にしているのは『ブラック鎮守府問題』だけではありません、海軍の‥‥いえ、この世界の秩序を乱しかねない事態が現在も海軍内部で進行しています、この資料をご覧下さい」
正義大尉がクロード提督に見せた資料には[極秘]の印鑑が押されている
【クロード戦艦提督】
「監察官がこんなものを俺に見せて良いのか?」
【正義 公人】
「事の重大性をご理解頂く為です、問題ありません、貴殿は正規軍人なのですから機密を外部に漏らす訳でもありません」
この男の言動にはやはり一切の迷いが無い、クロード提督はあらためて呆れてしまう、自分の正義感の為ならクーデターまがいの行動も躊躇わない、そんな男ならこの程度の事など造作もなくやってのけてしまうのか?この男の秩序とは何なのか?
まあ『ブラック提督狩り』を遂行している自分が言えた事ではないが‥‥
正義大尉から渡された資料は、帝国海軍とアジア・オセアニアブロック海軍の戦力再建計画に関連した一部の資料であった
その資料には近年になって海軍に緊急採用された『非正規軍人提督とその候補生』が一覧となって記載されていた
【正義 公人】
「連邦統合海軍省人事局の『土方 龍』長官が復活させた『非軍人提督制度』によって採用された、新しい指揮官とその見習い候補生の一覧です、この者達は『艦娘』を指揮する『提督』として海軍に採用されました
既に提督として作戦活動している者も居れば、候補生として訓練途上の者も、前方警戒用の監視所で勤務する者もいます」
【クロード戦艦提督】
「それがどうした?提督としての才覚ありとして採用された連中なんだろう?ブラック提督のようなふざけた奴らが指揮するよりも遥かに有意義じゃないか?」
【正義 公人】
「とんでもない!これは大問題ですよ!」
ここで正義大尉は初めて、感情面を表に出した
資料に記載されている『非正規軍人提督』の前の職業、年齢層は多彩であった
『既に現役を離れた予備士官』だけでなく『元陸軍兵士』『元連邦軍のモビルスーツパイロット』など、海軍とは直接無関係だった者達も含まれているがこれらは一応は軍務経験者である
軍務経験が一切ない文字通りの『非軍人提督』の職業や年齢、その立場については実に多種多様であった
『一般公務員』『学校教師』『警察官』『企業の取締役』などはまだ分かりやすい方だが、中には『芸能人』『個人商店主』『配管工』『一般大学生』『女子高生』果ては『幼稚園児』『寺の住職』までもが存在する
更に極めつけは『犬』『猫』『ショットガン』『機械生命体』『妖怪』『吸血鬼』エトセトラ‥‥‥
『提督』としての適正があると判断されたなら、もはや人間である必要すらない
これは『艦娘』がこの世界に現れた直後に一度起こった現象である
当時、艦娘を指揮する為には軍人としての資質だけでなくもっと特別なスキルが要求されると考えられていた、それは人間の理解を超える艦娘という存在を上手く扱える為の『人格』、若い女性と適正な関係を維持出来る為の『理性』、そして『妖精が見えて意思疎通が出来る事』である
これらは今でも一部必要なスキルと認識されている
当時は正に人類存亡の危機であった為、細事にこだわっている余裕は無かった
極端な話『人類の味方として提督となり艦娘を適正に指揮してくれる』なら『深海棲艦』ですら構わない
そして現在‥‥‥
いくら海軍がズダボロになって戦力を立て直す時間が欲しいとは言っても、この過去の政策を復活させてしまうとは、土方長官も思いきった決断をしたものだ
しかし決して悪いことではない、クロード提督はそう考えていた
本当に『提督』に相応しい人物が艦娘を指揮するのであれば軍人だの民間だの人外だのは関係ない、それが艦娘を守る事に繋がるのであれば……
しかし目の前の大尉の考えはちがうようだ……
【正義 公人】
「先程も申し上げましたが『艦娘』は海軍の誉れ!海軍の歴史と伝統の記憶を持ってこの世界に出現した奇跡なのです!そして艦娘そのものが強大な戦力でもあります!
それを正規の海軍士官でもない者達が『提督の真似事』の延長線上で指揮官気取り!……こんな事態を放置していたらそれこそ軍隊の秩序など崩壊してしまうではないでしょうか!?秩序の崩壊した軍隊など悪夢そのものです!」
【クロード戦艦提督】
「君の言う軍隊の秩序が壊れているから『チェンバロ2号作戦』は大失敗したのではないか?
ブラック提督が蔓延って(はびこって)いるのではないか?
君が崇拝する艦娘達が涙しているのではないか?
俺の見るところ海軍の秩序なんかとうの昔に崩壊している、海軍にも大本営にも自浄作用が無いから『非軍人提督』を復活させる必要が生じた……とは考えられんのか?」
【正義 公人】
「耳が痛いですな、しかし仰る通りです、『非軍人提督』などというまがい物が採用されてしまった、こんな事態を引き起こしてしまったのは我々海軍と大本営の失態であります、であればこそですクロード提督閣下!我々はこの悪っしき流れ(悪循環)を自らの手で絶ち切らなければならない!艦娘の完全な指揮権を取り戻し、艦娘をより崇高な存在に近付ける事で我々は本来あるべき海軍の……いえ!世界の秩序を取り戻さなければならない!
その為にクロード閣下のお力を我々に貸して頂きたいのです!」
この男……自分の吐く言葉に完全によっている
クロード提督の見るところ、正義大尉はまだ未熟で若い理想家だ、それはまだ良い
問題はこの男には一切の迷いが無い、自分の正義感や倫理観に何の疑問も矛盾も抱いていないという事だ、それも若さ故の未熟さで片付けられるならまだ救いはあるだろう、しかしこの考え方が今後も一切変わらなかったら?
クロード提督は一瞬、最悪の想像が頭を過って恐怖した
少なくとも今のままではこの男に艦娘達は守れない
クロード提督が頭のなかに一瞬よぎった最悪の想像は、もし深海棲艦との戦いが完全に終了したその時、この男は艦娘達をどうする気なのか?という事についてだ
『人間ではない神聖で崇高な存在』と言って艦娘を半ば拝むような態度を見せていた事から考えて『戦いが終わって艦娘はその役割を終えた』とでも考えたら?
『役割を終えた艦娘は秩序を乱す存在、艦娘達本人もそれを望んでいない』とでも考え出したら?
『本来の秩序』とやらを取り戻す為に『艦娘を本来在るべき場所に還す』……とでも狂い出したら?
『艦娘は役割を終えた』と勝手に決めつけて『艦娘を崇高な存在に還す』為に『自沈』や『解体』などを強行したら?
もし万一、そんな考えに至った時でさえもこの男は何の躊躇もなく己の任務を遂行するだろう、それが絶対正義だと信じて………
勿論これは今のところ、クロード提督の頭の中だけに浮かんだ妄想に過ぎない、しかし先程からの正義大尉の言動や態度を見ているとそんな妄想が浮かんでしまうのも事実だ
正義大尉はブラック提督ではない、むしろ艦娘に対してある一定の理解があると言える、今はまだ若くて未熟な彼が、経験を積む事で艦娘を人間と見なす事が出来る日が来るかもしれない、しかし、もし自分の妄想が現実となった時には………
その時は正義大尉が暴走する前に、自分の手で彼を始末しなければならないだろう、そんな非常手段を採る必要が来ないことを今は祈るしかない……
【正義 公人】
「いかがですかクロード閣下、大本営ではなく我々海軍内の同志に貴殿の力をお貸し頂けませんか?」
【クロード戦艦提督】
「君が今のところは艦娘に一定の理解を持ち、艦娘に危害を加えるような存在ではない事は理解した」
【正義 公人】
「そうですか、それでは……」
【クロード戦艦提督】
「断る!」
【正義 公人】
「……はっ?」
【クロード戦艦提督】
「今日会ったばかりの人間を、少々話をしただけで信用しろと言うのか?それに俺は君の考えには全く賛同出来ない、だから断る」
【正義 公人】
「何故ですか?自分の考えの何処がおかしいと?」
【クロード戦艦提督】
「正にそれだよ!正義大尉!君は自分の導き出した考え方に何の疑問も抱いていない!それは危険な思考だ!
それに君は『艦娘』を『人間ではない』と言い切った、それだけで十分だ!」
【正義 公人】
「『艦娘』に対しての考え方が貴殿と本職では違う事は分かります、しかし実力で『ブラック提督』を排除している貴殿からそんな言葉を伺うとは思いませんでした」
【クロード戦艦提督】
「俺は自分のやり方が『正義』だ『完璧』だなどと言うつもりは無い!
俺がブラック提督を狩っているのは他に手段が無いからだ!先程も言った通り憲兵の仕事を待っていたのでは艦娘は沈んでしまうか再起不能になってしまう!
それを分かっていてみすみす放っておく事など俺には出来ない、勿論俺は事前に証拠を掴んでそいつが『ブラック提督』である確証を得てから狩っているがな」
クロード提督は畳みかける様に正義大尉に話を続ける
【クロード戦艦提督】
「君は艦娘の人格を認める事が『ブラック提督』を生み出す大きな要因と言ったな、俺からすれば逆だ、艦娘の人格を認めないと言うことは艦娘の意思も心も、彼女達の苦しみも認めないという事だ、それは彼女達を直接傷つけないというだけで後は『ブラック提督』の考えと同じだ!」
【正義 公人】
「自分の考えが『ブラック提督』と同じと仰るのですか?」
【クロード戦艦提督】
「このまま行けば君はいずれはそうなりかねん!
俺の知る限り彼女達は自分達を神様にして欲しいなんてこれっぽっちも思っていない、艦娘には心があるんだ!命があるんだ!戦えば傷付くし、戦いに恐怖する事もあるだろう、それでも彼女達は海に出て行く、深海棲艦と戦って人類を守る為に、それは軍艦の時の記憶や本能で割り切れるようなものではない!」
クロード提督は胸ポケットからケースに入った写真を取り出す
執務室で撮った艦娘達との集合写真、写真の中の彼女達は満面の笑みであった
【クロード戦艦提督】
「艦娘達は誰よりも人間なのだ!、人間であろうとしているのだ!人間を苦しめる最大の存在は人間だ、しかし人間を救うのもまた人間なのだ!彼女達は自分達をそんな『人間』として認めて欲しいのだ!共に対等に共存出来る存在として認めて欲しいだけなのだ!俺はそんな彼女達の笑顔を守る為なら何でもしてやる!他にもっと良い方法が有るならいくらでも変えてやるさ!
君は大本命への愚痴や艦娘を神棚に奉る前に先ずはそのことを理解するべきだ!」
クロード提督がまくし立てた直後、部屋の中を一瞬の静寂が包む‥‥‥
【クロード戦艦提督】
「余計なお世話かもしれんが、君は優秀だがまだ若くて未熟だ、俺も未熟ではあるがな、それを自覚した上でもっと艦娘達と語り合ってみる事だ、君にも彼女達の本質が見えてくるだろう、そして君がまがい物と呼んだ非軍人提督が何故今必要とされているのかも分かる筈だ、正義大尉、君と君の同志達にも言っておく、もっと精進したまえ、俺から言えるのはそれだけだ」
【正義 公人】
「‥‥残念です、クロード閣下」
【クロード戦艦提督】
「初めから上手くいくと思ってたのか?」
【正義 公人】
「閣下はもっと大局を見ておられる方だと思っていましたが‥‥」
【クロード戦艦提督】
「あまり買い被らんでくれ」
【正義 公人】
「本職と閣下では艦娘に対する考えが違う事は分かりました、艦娘を救おうとされる閣下の志も結構でしょう、しかし艦娘に人格を与えるのはやはり秩序に対する反逆です!それに目の前の艦娘を救う事だけを考えて大局を見失ってはいけない!、我々軍人は大局を見て行動するべきです!」
【クロード戦艦提督】
「その大局とやらから見捨てられた艦娘を守るのが俺の務めだ」
【正義 公人】
「閣下は目の前に居る一人の艦娘だけを守って、世界を救うお気持ちは無いのですか?」
【クロード戦艦提督】
「一人の艦娘も守れない奴が、世界を救えるなんて思うなよ!」
【正義 公人】
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
今度は完全に静寂が支配した‥‥‥
正義大尉はクロード提督を説得するのは無理だと悟ったらしい
【クロード戦艦提督】
「正義大尉、非軍人提督にもっと敬意を払え、彼等の能力と結果を見て判断するんだ、そして目の前の一人を確実に救える男になってから大局を語りたまえ、君の唱える『秩序』が艦娘を不幸にするものでは無い事を願っている」
そう言い残すと、クロード提督は正義大尉の返事も聞かないうちに部屋を出て行った
一人部屋に残された正義大尉、大本命からの任務を果たせなかった事は彼の頭の中には無かった‥‥‥
【正義 公人】
「クロード・スラスト‥‥‥あれ程の能力を持ちながら、大局にも秩序にも背を向けるか‥‥‥」
【香取】
「こっぴどくやられたようですね?大尉」
【正義 公人】
「聞いていたのか?香取」
【香取】
「ええ、隣の部屋で待機していましたから」
いつの間にか、正義大尉の背後に彼の秘書艦『香取』が立っていた
【正義 公人】
「香取、正直君はどう思う?自分とあの男の考え方を?」
【香取】
「それを私に聞いてどうなさるんです?」
練習巡洋艦娘『香取』、新人時代から一貫して正義大尉の教育係であり、今は正義大尉が信頼する秘書艦である
後に『謎の鎮守府』に危険を冒して潜入工作を行い、捕虜になっても一切口を割らなかったところから見ても、香取の正義大尉への忠誠の高さが窺い知れる
【香取】
「人は変わるものです、しかし変わる必要があるかどうか‥‥それは大尉がお決めになる事です、私は大尉を信頼しています、そんな大尉が選ばれた道なら間違いがある筈がありません、私は大尉に着いていくだけです」
【正義 公人】
「ありがとう香取、君の前なら本音も話せる」
【香取】
「遠慮なさらずいつでもどうぞ♪それから例の件でご報告があります」
【正義 公人】
「例の‥‥横須賀にいるあのチンピラか?」
【香取】
「はい監察局員の内定で、三木之と子飼いの将校の一部が軍の装備品を無許可で持ち出しているようです」
【正義 公人】
「装備品の内容は?」
【香取】
「軽装甲車が一両、備付けの機銃が一丁、民間業者からも衛生車(バキュームカー)を一台徴用しています」
【正義 公人】
「衛生車?何に使う気だ?装備の内容からすると反乱でもあるまい、おそらく例の『擲弾兵』に関するものだろう」
【香取】
「おそらく」
【正義 公人】
「香取、局員の海兵に武装させて横須賀に派遣してくれ、あのチンピラには少々お灸を据えてやらないといかんな」
【香取】
「既に必要な装備と人員は横須賀に向かわせています」
【正義 公人】
「流石は香取、手際が良いな」
【香取】
「秘書艦として当然の務めです、我々も向かいますか?」
【正義 公人】
「無論だ、今すぐ向かうぞ、海兵には自分が命令するまで手出しはするなと伝えておけ」
【香取】
「了解です」
正義大尉は歩き出した、クロード提督に拒否された時とは完全に気持ちが切り替わっていた
【正義 公人】
「『献体ナンバー:ZNBー0018686ーC』、軍の装備品に過ぎない擲弾兵が艦娘を指揮する司令官の見習いとは‥‥全く馬鹿げた話だ、とはいえ、今回はあのチンピラを泳がせる為に装備品らしく我々の役に立って貰うとしよう」
【香取】
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
クロード提督の指摘通り、今の正義大尉(後に少佐)は今はまだ未熟であった
そして彼がこれからどう成長していくかは彼自身にも分からない‥‥‥
ーーーーーー
【クロード戦艦提督】
「待たせたな、金剛」
【金剛】
「テートクー♪お疲れ様ネー」
施設の待合室に待機していた秘書艦の金剛とクロード提督は合流した
屈託のない金剛の笑顔に迎えられると、クロード提督の心のモヤモヤも晴れていく気がした
【クロード戦艦提督】
「大阪の実家に寄り道したらリンガに戻ろう、こんな所に長居は無用だ」
【金剛】
「大本命からの用事は‥‥またしょーもない事デスか?」
【クロード戦艦提督】
「しょーもない事だ、俺に子分になれと来たもんだ」
【金剛】
「テートクを子分に!?なんて侮辱!許せないネー!」
【クロード戦艦提督】
「もう良いんだキッパリと断ったからな、それより腹が減った、お好み焼きでも食べて行くか?」
【金剛】
「イエース♪テートクとランチなら何でも美味しいデース♪」
こんな会話を交わしながら二人は歩き出した
【クロード戦艦提督】
(正義大尉‥‥自分はまだ未熟である事を自覚するんだ、道を踏み外すんじゃないぞ!)
ーーーーーーーーーーーーーーーー
銚子、沿岸監視所の朝は早い
房総半島の先端に近いこの監視所は立地と建前上、東京湾に侵入を図ろうとする深海棲艦がいないか監視する役割も負っている……と言葉で書けば大袈裟だが、実際は田舎の公民館に毛が生えた程度の規模の施設である
高台の中腹にある人里離れた林の中の監視所、外界と繋がっているのは一本の電線と電話線のケーブル、そして細いあぜ道だけ
海岸線から少し離れているので艦娘を運用する施設としては不便であった
【川内】
「よろしくお願いします、師匠!」
【見習い少尉(後のへたれ提督)】
「師匠って呼ばれるのは何だか照れ臭いなぁ」
【川内】
「良いじゃん♪接近格闘術に関しては少尉の方が師匠なんだから」
【見習い少尉】
「でもなあ、俺にとっては川内の方が余程師匠なんだけどなぁ」
【川内】
「細かい事は良いからさ♪始めよ♪」
本来なら夜と夜戦が大好きでこんな朝早くから元気な川内など普通では想像出来ない
しかし他の川内はともかくこの『川内』は違った
見習い少尉のたった一人の艦娘として、彼の秘書艦として、教育係として、日夜奮闘する彼女は生活サイクルが普通の艦娘と同じになっているのだ
【見習い少尉】
「それじゃ始めようか、『ナイフ』と『ショートソード』を利用した接近戦闘術の復習だ、足技(キック)を絡める時は相手の刃物の状態に気をつけるんだ、足を斬りつけられると厄介だからな」
【川内】
「はい!」
川内はナイフとショートソードに見立てた木刀を両手に握り、見習い少尉は両腕にプロテクターを巻いて長棒を握る、毎朝と夕方、時間の許す限り続けられている川内の接近戦闘術の特訓の始まりだ
『元擲弾兵』である見習い少尉は接近戦闘術の専門家でもある、見習い少尉はその経験を使って、川内の特性(身体の柔軟性や全身のバネの強さ)に合った最適な接近戦闘術を模索していた
魚雷を撃つ事が出来ない川内にとっては、この戦闘術はそれに代わる新しい大きな武器になる筈だ
【川内】
「ふんっ!!‥‥はあっ!!」(シュッ!‥‥カキィ!!)
【見習い少尉】
「なんの!」(カァーン!‥‥)
見習い少尉が長棒を使っているのは、擲弾兵時代は槍で深海棲艦と戦っていたからだ、見習い少尉は手慣れた感じで川内の木刀をさばいていく
【川内】
「たあっ!!」(ガイィィィン!‥‥‥)
【見習い少尉】
「良いぞ!川内!」
『ビンソン計画』で不本意ながら肉体改造された川内の、全身の筋肉の強力なバネから繰り出される斬撃はその精度と鋭さと威力を日々増して来ていた、その手応えを感じ取れるのが見習い少尉には嬉しかった
【見習い少尉】
(川内はもっと強くなる!‥‥元々才能と伸び代がある!‥‥改造なんかされなくたってお前は強くなれていたんだ!‥‥川内!お前を見下している奴らを必ず見返してやろうな!‥‥俺達の力で!‥‥)
【川内】
「てぇーーー!!!」(ブンッ!!‥‥ドスッ!!)
【見習い少尉】
「おおっとぉ!!」
川内が力を入れている足技、ハイキックが飛んで来た、見習い少尉はそれを両腕のプロテクターで受け止めた、鈍い音と重い衝撃‥‥‥
【川内】
「はっ!!‥‥少尉!‥ごめんなさい‥‥大丈夫?」
【見習い少尉】
「何で謝るんだ?川内、今のハイキック、中々良かったぞ!」
【川内】
「‥‥えっ?‥‥ホントに?」
【見習い少尉】
「ああ、今までで1番重い蹴りだった、お前は日々進化してるんだ」
【川内】
「そっ‥‥そっかぁ‥‥エヘヘ♪‥‥」
【見習い少尉】
「隙あり!」(コツンッ)
【川内】
「あたっ!‥‥少尉、卑怯なり~~!」
【見習い少尉】
「油断大敵だ、大技を決めて一安心‥‥そんな時こそこちらの危機だと知りたまえ」
【川内】
「うう~~‥‥反論出来ない~~」
【見習い少尉】
「それじゃあ続けようか?」
一通りの訓練が終了すると、基礎体力作りの為のランニングに筋トレ、柔軟体操など‥‥‥
それから二人揃っての朝食となる、当然川内の手作りだ
【見習い少尉】
「頂きます♪」
【川内】
「はい♪召し上がれ♪」
【見習い少尉】
「うん、美味い!川内が作る鰯団子、これが無いと俺の1日が始まらない!」
【川内】
「大袈裟なんだから~、でも良かった♪気に入って貰えて♪」
二人は現在、建前上は『上官と部下』の関係ではあるが、二人には既にそんな意識はない
まだ結婚していないので流石に夫婦とまでは行かないが、お互い苦労を共にする同志となっているのである
【見習い少尉】
「今日は横須賀で座学の予定だったかな?」
【川内】
「そうだよ、今度はアタシがミッチリ教育してあげるからね?御覚悟を♪」
【見習い少尉】
「また横須賀詣でか、まあ仕方ないな」
見習い少尉は元擲弾兵、海軍の士官としては文字通り『見習い』である、海軍の知識を習得する為に川内が教育係となって見習い少尉の座学を横須賀で行うのである
一対一の個人授業みたいなものだ
見習い少尉は少し憂鬱になる、艦娘の新規配属を直談判しようとして艦政本部次長とやりあったのは二日前の事である、横須賀の基地では大抵ろくなことが起こらない、しかし座学に必要な資料や教材はこの監視所よりも横須賀の基地の方が遥かに充実しているのは明らかだ
こうして二人は朝食を済ませて早々、横須賀に向かった
ーーーーーーーー
横須賀‥‥‥
【足柄】
「暇ねぇ~、何か起こらないかしら?」
【ヒィッツカラルド大佐】
「おいおい、あれからまだ二日だぞ?」
【足柄】
「十分よ、誰か因縁でもつけてきたらぶっ飛ばしてやれるのに~」
【ヒィッツカラルド大佐】
「そんな都合よく因縁つけてくる奴なんか居るか?」
『カツカレーが生んだ邂逅(かいこう)』から2日、横須賀で暇そうにしている足柄と、何か調べものをしていたらしいヒィッツカラルド大佐の『謎コンビ』
ヒィッツカラルド大佐はあれから『カレー屋』で偶然出会った『擲弾兵と川内型』の二人が気になって調べていた、彼も海特警の司令官、情報を入手する為の独自のコネや彼の為に情報収集を行う部下がいるのだ
【足柄】
「あの二人の素性が分かったの?」
【ヒィッツカラルド大佐】
「ああ、お前の野性の勘は概ね当たってる、あの二人、中々に面白い……もとい、厄介な立場に置かれてるらしいな」
ヒィッツカラルド大佐の情報網により色々な事が分かってきた
川内が『ビンソン計画』の被害者である事
二人はソロモン海域の海で出会った事
あの擲弾兵は待機命令を無視して川内を救った事
二人とも一度は軍から放逐された事
海軍の都合で半ば強制的に現役に戻された事
勝浦の監視所で二人きりで任務についている事
クソみたいな奴に逆恨みされている事
ブロック海軍内で目の敵にされ足を引っ張られている事
川内が魚雷を撃てない事、それを理由にクソみたいな将校達から見下されている事
等々‥‥‥
擲弾兵の少尉が人間扱いされていない事も含めると理不尽な事この上ない
【ヒィッツカラルド大佐】
「こんな映画の主人公みたいな背景を持ったカップルが実在していたとはな」
【足柄】
「あんただって人の事は言えないでしょ?ジオンの元補給将校が今や帝国海軍の大佐なんてね、そんな『とんでもアニメ』も顔負けの設定、あんただけよ」
【ヒィッツカラルド大佐】
「人生十色という奴だな、それにしてもこの二人、よく一年間もこんな生活して生き残ってこられたもんだな」
そう、ヒィッツ大佐も呆れる程、今もこの二人に降りかかっている事象は正に『理不尽のオンパレード、バーゲンセール』だ
【ヒィッツカラルド大佐】
「本人達は大変なんだろうが、俺としては実に興味がある、何とか接触するキッカケを掴みたいもんだな」
【足柄】
「焦る必要は無いんじゃないかしら?トラブルを呼び寄せる星巡りなのは私達だって同じだし、色んな奴らから目の敵にされてるのも同じ、同じ星巡りなら私達は直ぐに絡めるわよ」
【ヒィッツカラルド大佐】
「何故そう言い切れる?」
【足柄】
「女の勘よ」
足柄の野生の勘は全てをお見通しなのだ、たぶん‥‥‥
ーーーーーーーー
座学は始まった、実はこの1年、見習い少尉は自分達の足元を固めるのに必死で、更に海軍からの命令や三木之からの嫌がらせでまともに座学を受ける暇が無かった
それでも任務を遂行しつつ今日までやって来たのは流石に軍務経験者だけの事はあるが‥‥‥
海の上の専門家とは決して言えない見習い少尉にとっては、海軍将校の知識はもとより、ただの海の男として必要な基礎知識から本格的に習得する必要があったのだ
最近になってやっとその時間を(無理矢理)捻出した二人の座学は、川内が講師になって、かなり基本的な知識の講習から始まった
【川内】
「進行方向に対して右に旋回、つまり右に舵を切る時は『面舵(おもかじ)』
左に舵を切る時は『取り舵(とりかじ)』、これは操舵の基本ね?」
【見習い少尉】
「右に『面舵』、左に『取り舵』」
【川内】
「よし♪操舵方向の指示の直後には普通、操舵角の指示が入るわ、右に舵を5度切る時は『面舵5度』ていう感じにね」
【見習い少尉】
「なるほど」
【川内】
「操舵角の角度は状況に応じて艦長又は船長が決める事になるけど、通常の航行では『5度』『7度』『10度』『15度』『20度』『船の最大操舵角』の中から最適な角度を選択する事が殆どね」
【見習い少尉】
「フムフム」
【川内】
「因みに、単に『面舵』『取り舵』だけで角度の指示が省略された時は、舵を15度に切る事を言うのよ」
【見習い少尉】
「角度の指示が無い時は15度か」
【川内】
「そうよ、最大操舵角で旋回する時は『面舵いっぱい』『取り舵いっぱい』となる、旋回を終了して舵を真っ直ぐに戻す時は『舵中央』、あちらさんの台詞では『ミジップ』とも言うわね」
【見習い少尉】
「そこは分かりやすいな」
【川内】
「艦隊を組んだ時には船によって操舵性能に当然違いが出る、同じ操舵角で旋回しても船によって差が出来る、そんな時は操舵と同時に微妙な増減速で調整するのよ」
【見習い少尉】
「車でカーブを曲がる時みたいに?」
【川内】
「艦隊行動を他の艦と合わせる目的が大きいわね、微減速の時には『赤』、微増速の時には『黒』、後は目盛りの数で増減速数の調整よ
左に5度で旋回しつつ、目盛り二つ分の微減速を加える時は『取り舵5度、赤2』という事になるわね」
これは海軍というより、海の上で船を操る為には必要最低限の知識であろう、しかし今の見習い少尉にとって必要な知識であり講義であった
【川内】
「舵を中央に(真っ直ぐ走るように)戻したら、直ぐに進路方向の指示よ、進路は数値で表現される
『真北』を0にして、時計回りに360度、その中の数値を指定する事で進路が決まるわ、このあたりは少尉も分かるよね?」
【見習い少尉】
「その辺なら大丈夫だ、それにしても川内の講師は分かりやすいなぁ、海軍に無学の俺でも素直に理解出来るよ」
【川内】
「これは基本中の基本、まだまだこれからだよ?でも今日はよく頑張りました♪」
【見習い少尉】
「これからもお世話になります、先生♪」
【川内】
「ウフフ♪✨」
二人は得意な分野でお互いをスキルアップしたり、足りないところをフォローしたりしながら今日までお互い支え合って来ていた
そしてそれは後の『六本脚鎮守府の提督と秘書艦』になっても変わらない
【足柄】
「何あれ?まるで夫婦そのものじゃない?」
ーーーーーーーー
【見習い少尉】
「頭を使い過ぎたら腹が減ったな」
【川内】
「もうお昼かぁ、何を食べる?」
【見習い少尉】
「川内は何が食べたい?」
【川内】
「う~~ん、そうねえ‥‥‥」
【大東 裕之(おおひがし ひろゆき)】
「おいっ!擲弾兵!」
【川内】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【見習い少尉】
「うんっ?」
見習い少尉達が昼食の算段をしていると唐突に声をかけられた
お世辞にも友好的な声のかけ方とは言えない様子で
【大東 裕之】
「聞いてるのか!?擲弾兵!さっさと返事しろよ!」
【見習い少尉】
「誰だ?お前?」
【大東 裕之】
「何だぁ!?鉄砲玉の分際で人間様に向かってその態度は!?」
【川内】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【見習い少尉】
「いやだから、お前誰だよ?」
『中尉』の階級章を付けた三人の男達が二人の目の前に立っていて、二人を睨んできた
それは友好的な態度とは程遠いものであった
【玉林 宏(たまばやし ひろし)】
「ヘッヘッへッ‥‥‥」(ニヤニヤ)
【五階 務(ごかい つとむ)】
「ヒッヒッヒッ‥‥‥」(ニヤニヤ)
【大東 裕之】
「お前!‥‥気に入らねぇぞ!」
【見習い少尉】
「何だ何だ?この『ショッカーの怪人』が出て来たら真っ先にやられそうな奴らは?」
【川内】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
見習い少尉達に進んで因縁を吹っ掛けて来たところからも分かる通り、この三人は『三木之 苗夫』の腰ぎんちゃくであった
【大東 裕之】
「俺達はブロック海軍の正統な士官様だぞ!お前みたいな偽物とは違うんだ!それなのにお前らのせいで!こんな下らない使いをさせられる羽目になって!……」
【玉林 宏】
「おい!下らない使いなんて言うなよ!三木之様に聞かれたら事だぞ!?」
【川内】
(三木之の奴隷……腰巾着……自分達は三木之に逆らえないからその鬱憤を少尉にぶつけてるだけ……下らない奴ら!……)
この頃から既に川内の、特に軍の将校全体に対する不信感は強かった
【見習い少尉】
「俺達に何の用か知らんが、嫌なら止めればいいだろ?」
【大東 裕之】
「うるせえよ!!お前に俺達の気持ちが分かるか!!おい擲弾兵!三木之様がお呼びだ!お前一人で来いってよ!」
【見習い少尉】
「俺一人で?用件はなんだ?」
【大東 裕之】
「知るかよ!!さっさと行けよ!!死にぞこないのクソ擲弾兵!!」
【川内】
「(ギリッ!!)‥‥‥」
【見習い少尉】
「いいんだ川内‥‥‥おたくらはメッセンジャーボーイ、つまり使い走りって事か、そいつはご苦労様」
【大東 裕之】
「何だとぉ!?」
【見習い少尉】
「川内、行こうか?」
【川内】
「‥‥うん、一緒に‥‥‥」
そこで川内考える‥‥‥
(少尉を‥‥アタシが居なくても良いように‥‥独り立ちさせなきゃ‥‥)
【川内】
「‥‥少尉、嫌な事だけど先方から指定されてるから、ここは少尉一人で‥‥アタシ玄関で先に待ってるから」
【見習い少尉】
「そっ‥‥そうか?」
【川内】
「そんな不安な顔しないでよ、三木之なんて大した事無いよ、少尉一人でも大丈夫でしょ?」
【見習い少尉】
「まあ‥‥あれの相手はもう慣れっこだが‥‥お前は大丈夫か?」
【川内】
「アタシだって子守が必要な歳じゃないよ?さっさと済ませて帰ろ?」
見習い少尉の横には常に川内がいた、それが一瞬でも居ないとなると見習い少尉は色々な感情が混ざって不安な顔になる、しかし簡単な『おつかい』も一人で出来ないのでは確かに男としても、川内に対しても恥ずかしい
【見習い少尉】
「‥‥分かった、さっさと済ませてくるよ、気をつけろ?」
【川内】
「ここは海の上じゃなくて横須賀の基地の中だよ?大丈夫♪」
川内を一人にさせる不安もあったが、確かにここは横須賀の基地の中、滅多な事は起こるまい、それに目の前のパシリ達に今の川内をどうにか出来る訳も無い、川内の実力は本物だ、パシリ達なんか吹けば飛ぶだろう
海軍では川内の方が師匠だ、師匠の言う事は聞かなければ
【見習い少尉】
「じゃあ行ってくるよ‥‥全く三木之の奴、今度は何の八つ当たりだ?」
(ブツブツ)
【川内】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
三木之が在籍する補給部に向かう見習い少尉の背中を見送りながら川内‥‥‥
【川内】
(‥‥ごめんね、少尉‥‥アタシが居なくても少尉が一人で‥‥海軍でやっていけるように‥‥少しずつ慣れていかないと‥‥)
それを物陰から見ている者が‥‥‥
【足柄】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【川内】
(少尉が海軍で、立身出世出来る力を養う事が出来たら‥‥‥アタシが居なくなっても少尉の実力ならやって行ける筈‥‥少尉が海軍の役に立てる人物だと証明出来たら‥‥誰も少尉を見下す事は無くなるかもしれない‥‥‥)
【足柄】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【川内】
(三木之との因縁はアタシが全部持っていく‥‥だから少尉‥‥あなたは一人前の海軍提督になって‥‥‥そんな日がこれたら‥‥もうアタシの事は忘れて‥‥)
【足柄】
「‥‥馬鹿な奴‥‥」
この時の川内にはまだ、『海軍』又は『軍組織』という物に対する期待感・希望が微かに残っていたのかもしれない、海軍で成功する事が見習い少尉にとって1番の幸福であると信じて、その為には自分を少尉の盾にするしかないと‥‥‥
それを野生の本能で嗅ぎ取った足柄‥‥‥
【川内】
「‥‥少尉への伝言、感謝します」(ピシッ)
【大東 裕之】
「‥‥‥‥‥‥‥」
【川内】
「本艦もこれで失礼します」
【大東 裕之】
「おいっ!!待てよ!!」
【川内】
「なにか?」
三人の腰巾着に海軍式の敬礼をして謝意を伝えると川内はその場を去ろうとした
それが気に入らないのか腰巾着達は川内を取り囲んだ
【大東 裕之】
「俺達にこんな事させといて!礼の一言だけで終わらせる気かよ!!」
【川内】
「仰ってる意味がよく分かりませんが?」
【玉林 宏】
「艦娘のくせに!生意気だぞ!」
【五階 務】
「将校の俺達にこんな事させたんだ、口先(口の先っぽ)だけじゃなくてそれなりの誠意を見せて貰わないとなぁ~♪ヒッヒッヒッ♪」
【川内】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
何とも分かり易い『キング・オブ・小悪党』である
【川内】
「言いたい事があるならハッキリとどうぞ」
【大東 裕之】
「俺達の道具に過ぎない艦娘のせいで!正規の将校様である俺達が!こんな雑用を押し付けられたんだぞ!それに対する感謝と謝罪が全然足りないって言ってるんだよ!!」
【五階 務】
「そういう事はさぁ~、言われなくても気付こうねぇ~♪ヒッヒッヒッ♪」
【玉林 宏】
「言われなきゃ分からないのかよ!軽巡のくせに魚雷も撃てない奴は脳みそも空っぽかぁ!?」
【川内】
「その台詞はもう耳ダコよ、本艦にどうしろと?」
一人称が『アタシ』ではなく『本艦』となっているのは、川内にとってこの三人との会話は『上辺だけのやり取り』という宣言の表れであった
【大東 裕之】
「脱げよ!」
【川内】
「はあっ?」
【大東 裕之】
「聴こえなかったのか!!今すぐここで脱げって言ってんだよ!!」
【川内】
「あんた、何を言ってるの?」
【大東 裕之】
「俺達将校は!お前ら艦娘の上官だぞ!!軍隊では上官の命令は絶対なんだよ!!
そんな事も分からないのか!?ポンコツがぁ!!」
【川内】
「あんた、何をそんなにイラついているのよ?」
【大東 裕之】
「お前らが居るせいで!三木之様の機嫌がすこぶる悪いんだよ!!お陰でこんなくだらない使いをさせられてよ!!」
【玉林 宏】
「最近じゃあ三木之様は俺達にまで八つ当たりする始末だ、俺達にだって将校としての仕事があるのに、こんな雑用まで押し付けられる、全部お前らのせいだよ」
【五階 務】
「俺達は三木之様には逆らえないからなぁ~、あの人もそれを知ってるんだよ~、三木之様の親父さんはハンパな金持ちじゃないからな、まあ、あの人についてりゃそのお陰で俺も左団扇なんだけどよ~♪」
【玉林 宏】
「お前は少し黙ってろよ!」
【大東 裕之】
「俺達は優秀な将校なのに!それがこんな惨めな事になってるのはお前らが居るからだ!!だから今すぐ裸になって!俺達に謝罪と奉仕しろよ!!」
【川内】
「何それ?言ってる意味が分からない」
【玉林 宏】
「三木之様が教えてくれたぜ、お前『ビンソン計画』のモルモットなんだってな」
【川内】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【五階 務】
「実験中に『8研』の奴らに『まわされた』んだろ?知ってるんだぜ~♪」
【川内】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【五階 務】
「だったらよ~♪今さら俺達にまわされたって減るもんじゃないだろ~♪」
【大東 裕之】
「俺達は忙しいんだ!!さっさと脱げよ!!くそ艦娘!!それとも三木之様に頼んで、あの擲弾兵を処理機にぶち込んでミンチにしてやろうか!!」
【川内】
「‥‥‥‥‥(ギリッ)」
問題を起こした擲弾兵は『不良品』として処理機に投入されて『超合金コア』諸共破砕される‥‥‥スクラップという事だ、それが擲弾兵が置かれている状況である
それは川内にとって最悪の悪夢‥‥‥
このブロック海軍で三木之の力は侮れない、三木之本人がいかに無能でも、三木之の父親は何と言っても連邦政府の財務高官、金の集まる所には権力も集まるのだ、そしてその恩恵を三木之は最大限に利用していた
三木之が見習い少尉の事を『八つ当たりとウサ晴らしの対象』から『討伐対象』に切り変えてしまったら?‥‥‥
【川内】
「‥‥‥‥少尉‥‥」
必要なら三木之は、命令書を偽装してでも見習い少尉を罪にかけるだろう
遺憾ながら、今の川内にはそれを防ぎ止める事は難しかった、下手をすれば見習い少尉は海軍から『反逆罪』で追っ手をかけられてしまう‥‥
【大東 裕之】
「早くしろよ!!ノロマ!!」
【五階 務】
「へっひっひっ♪」
(ここは‥‥アタシが我慢するしか‥‥‥)
【川内】
「少尉‥‥‥ゴメンね‥‥アタシにはこうする事しか‥‥」
(‥‥ギュッ‥‥)
川内は装束の胸元に手をかけて、それを緩めかけた‥‥‥
その時、唐突に肩を掴まれた
(ガシッ!)
【川内】
「はっ!?」(ビクッ!)
【足柄】
「‥‥そこまでよ!」
【川内】
「あっ‥‥‥あなたは?」
『川内』と『足柄』が初めて直接コンタクトした瞬間であった
足柄さんと出会ったのはあの時が初めて
見た瞬間にただ者じゃないのは直ぐに分かった
そして足柄さんと一緒にいた人も‥‥‥
【足柄】
「‥‥‥ふーん‥‥‥」(ジロジロ)
【川内】
「あっ‥‥あの?‥‥」
【大東 裕之】
「おい!!なんだお前は!?艦娘が俺達の邪魔をするな!!」
【五階 務】
「おおっ?ひょっとして飛び入りか?コイツも俺達の相手がしたいのか~?」
突然現れた足柄に、一同は一瞬面食らった
腰巾着達は自分達の邪魔をされたとして激高するが、足柄はそんな事全く気にする事なく川内の全身を見回していた、何かの質鑑定をするかのように‥‥
【玉林 宏】
「お前!俺達の話を聞いてるのか!?」
足柄は腰巾着達には見向きもしない
【足柄】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【川内】
「あの‥‥‥アタシに‥‥何か?」
【足柄】
シュッ!‥ブウン!!!
【川内】
「!!?うわっと!!!」ザァッ!!!
足柄は無言で、いきなり右ストレートを川内に放ってきた!
それが足柄にとってどれ程のパンチだったのかは分からないが、少なくとも普通の人間には目で捕らえる事も出来ない猛烈なスピードであったのは確かだ
そして川内はそれを間一髪でかわす!
本能の打撃の足柄に天性の回避の川内が答えた形になった!
【川内】
「いっ!?‥‥一体何を!?」
【足柄】
「なるほどね、少なくともスピードと回避能力については合格点‥‥にしてあげても良いわね」
【川内】
「‥‥‥えっ?」
【大東 裕之】
「なんだ!?‥‥何が起こった!?全然見えなかったぞ!?」
【五階 務】
「この艦娘‥‥何かヤバくね?」
【足柄】
「いきなりこんな事して悪かったわね、あんたの能力を試させて貰ったよの、正直ここまでのスピードと反射神経を持ってるとは思わなかったわ、あんた、やるわね」
【川内】
「///えっ!?‥‥あっ‥‥どうも‥‥///」
足柄は少なくとも川内のスピードと反射神経についてはその能力を認めた訳だ
ヒィッツ大佐以外のあらゆる者に反抗的な足柄だが、本物の実力者を見極める能力は正に野生の勘!そして本物と認めた相手には一定の敬意を払う器量があった、ただ方法論が少々強引だが‥‥‥
【足柄】
「あんたは軽巡『川内』ね?私は重巡『足柄』、砲雷撃戦よりも拳での殴り合いの方が得意なの、よろしくね♪」
【川内】
「あっ‥はいっ!‥アタシは軽巡『川内』です!」(ビシッ!敬礼)
足柄に何もかも圧倒される川内、しかし自分を認めてくれたのも確かだ
そんな初対面の足柄に、川内は何処か好感が持てる気がした
【大東 裕之】
「おい!!俺達を無視して勝手に盛り上がってるんじゃねーよ!!」
【玉林 宏】
「俺達はそいつに用があるんだ!!お前は何処かに行けよ!!」
【五階 務】
「いやいや♪コイツはいいスケだぜ~♪折角だから一緒に楽しもうや♪」
腰巾着は足柄を口撃するが、足柄はまたも完全無視して‥‥‥
【足柄】
「川内、私はあんたに話があるのよ、今すぐ一緒にきて頂戴」
【川内】
「ええっ!?」
【大東 裕之】
「おい!!貴様!!勝手な真似をするな!!」
【足柄】
「あんたとあんたの男、実はカレー屋で一度見てるのよ~♪」
【川内】
「えっ?‥‥カレー屋って‥‥まさかあの時に!?」
【足柄】
「そういう事、あんた達は私達の事気付いてなかったかもしれないけど、私達はあんた達の話をしっかり聞かせて貰ったわ」
【川内】
「//ふえっ!?きっ‥聞かれてたの!?//」
【足柄】
「私の提督もおかしな男だけど、あんたの男も珍妙な男よねえ」
【川内】
「///おっ!?‥‥男って!///」
【大東 裕之】
「おおい!!俺達を無視するな!!お前も脱がされたいか!?」
【五階 務】
「俺としてはそれも大歓迎だけどねぇ~♪」
【足柄】
「ここは『ドブネズミ』の悪臭と騒音がうっとうしくて、ゆっくり話も出来ないわね、川内、私と一緒に来なさい」
【川内】
「えっ?‥えっ?‥‥えっ?‥‥」
足柄は腰巾着達に一切構わず、川内の肩を掴んだまま、そのままその場から歩き出した‥‥
【大東 裕之】
「こっ!!‥‥この野郎!!!」(怒)
【五階 務】
「おい艦娘さんよ~♪そんな無下にする事ないだろ?俺達と楽しもうぜ~♪」
(ガシッ‥‥)
去っていこうとする足柄の肩を腰巾着の一人が掴んだ、その直後‥‥‥
‥‥‥ドボォッ!!!
【五階 務】
「ぐえっ!!?‥‥」
ドシャアッ!‥‥‥
【大東 裕之】
「!!!!!???」
【玉林 宏】
「!!!!!???」
【川内】
「!!!んなっ!?」
先程川内に向かって放ったストレートパンチに比べたら、圧倒的に威力の弱いショートジャブ程度だったろう
それでも足柄の拳は腰巾着中尉の三段腹にめり込んだ、拳をくらって腰巾着の一人は前のめりに倒れ込んだ、まともに息も出来ないだろう
【足柄】
「薄汚い手で触るんじゃないわよ!このドブネズミがぁ!!」
【川内】
「はっ‥‥‥はわわわ‥‥‥」
例え相手がどんなに理不尽な仕打ちをしても、艦娘が将校に暴力を振るうのは基本的には御法度だ、軍の指揮系統では将校の方が艦娘よりも上官だからだ
しかし目の前にいるこの足柄は、そんな御法度をいとも簡単に凌駕してしまった
川内が驚いて声もまともに出ないのも無理はなかった
【大東 裕之】
「きっ!‥きっ!‥‥貴様!!艦娘が将校相手にこんな事して!ただで済むと思ってるのか!?」
【足柄】
「私は汚いドブネズミが肩に触れたから成敗したまでよ」
【玉林 宏】
「おっ‥‥俺達のバックにはブロック海軍の影の実力者、三木之中佐がついてるんだぞ!?横須賀で俺達に逆らうって事は三木之中佐に逆らう事に‥‥」
【足柄】
「知らないわね、そんな奴、だったらそいつもここに連れて来なさいな、本当に実力者なら是非とも一度、拳を交えてみたいものだわ♪」(ニヤリッ!)
【玉林 宏】
「‥‥‥ひっ‥‥」
足柄の笑い顔が狂気じみていた為、腰巾着はビビってしまった
【大東 裕之】
「‥‥くそっ!‥‥くそぉ!!‥‥お前ら!‥‥この事が三木之中佐に知れたら!お前らただじゃ済まな!!‥‥‥」
【足柄】
「ならさっさとソイツを呼んでこいって言ってんのよ!理解出来ない?
脳みそ腐ってるんじゃないの?優秀な将校様が聞いてあきれるわね」
【川内】
「あっ‥‥あのぉ‥‥」(アタフタ)
【大東 裕之】
「おっ!おっ!‥‥おのれぇーー!!!艦娘のくせに!!!」
【足柄】
「艦娘だからなんだって言うのよ、文句があるならこの足柄様を裸にしてみなさいな!『三木之様』とやらの力なんか借りずに自分達だけの力でね!」
【大東 裕之】
「うっ‥‥うぐぐ!‥‥‥」
腰巾着達は足柄の勢いに押されてまともに反論する事も出来ない
【川内】
「(足柄さん‥‥さっきまでのやり取り‥‥聞いてたんだ‥‥)」
【足柄】
「どうしたのよ?さっきまでの威勢は何処に行ったのかしら?艦娘を裸にしてまわすんでしょ?早くやって見せなさいよ?その股間にぶら下げている物はただの飾りかしら~♪」
【大東 裕之】
「‥‥くそっ‥‥くっそうーー!!!」
【足柄】
「あんた達、『三木之様』とやらが居なかったら一人じゃ何も出来ないんでしょ?そんな奴が艦娘につべこべ言うな!中尉の階級章なんか捨てちまえ!
この足柄様の邪魔をするなら私がお前らをミンチにしてやる!」
【玉林 宏】
「ひいいい~~‥‥‥」
【川内】
「‥‥足柄さん‥‥」
足柄さん‥‥‥ありがとう‥‥
勝敗は完全に決した、だが謎軍団のドブネズミをいたぶりタイムはまだ終わらない
【足柄】
「あらっ!?大変!ちょっと川内!これ見てよ!」
【川内】
「えっ?‥‥足柄さん?どうしたの!?」
足柄は何とも白々しい演技で川内に自分の手の爪を見せた‥‥
【足柄】
「横須賀の街で『ネイルアート』したのよ!気に入ってたのに~、さっき三段腹をショートジャブした時に欠けちゃった~」
【川内】
「あっ‥‥そっ‥そうなんだ‥‥」
【足柄】
「提督ぅ~~、これ見てよ~~、酷いわ、泣いちゃうわ~ん」
【川内】
「提督?‥‥足柄さん、誰を呼んでるの?」
【玉林 宏】
「なっ?‥‥何なんだコイツ?‥‥‥」
いきなり足柄の奇妙な三文芝居が始まった、何が始まったのか一同が理解仕切れないうちに‥‥‥
バリバリ!!!‥‥ズドーーン!!!
【ヒィッツカラルド大佐】
「ハッハッハッ!!ハが三つ!!」
【川内】
「ひゃいっ!!?」
【玉林 宏】
「ぎゃーーー!!!」
建物の天井板をぶち抜いて、突然一人の男が降ってきた!
【ヒィッツカラルド大佐】
「やっと出られた!天井裏に待機するのって狭くて疲れるなぁ~!」
【川内】
「はっ‥‥はにゃにゃにゃ‥‥」
【ヒィッツカラルド大佐】
「おっと、ゴメンね川内ちゃん、驚かせちゃった?因みにボキはこういう者です、怪しい者ではありません、以後お見知りおきを~」(名称差し出す)
【川内】
「帝国海軍特別警察隊‥‥謎の提督ヒィッツカラルド大佐?」
川内がヒィッツの存在を認識した初めての瞬間であった
謎提さんって‥‥あの時から面白い(≧~≦))ププッ
【川内】
「はっ!‥‥失礼しました大佐!‥ブロック海軍銚子前方監視所勤務!
軽巡洋艦娘『川内』です!」(ビシッ!敬礼)
【ヒィッツカラルド大佐】
「そんなに畏まらなくてもいいんだよ川内ちゃん、俺は足柄に呼ばれて来ただけだから、ところでどうした足柄?」
【足柄】
「提督~、これ見て~、せっかく提督に塗ってもらったネイルアートが~」
【ヒィッツカラルド大佐】
「なんじゃとて~~!?」
【足柄】
「せっかく提督に塗ってもらったのに~~!しくしく‥‥」
【ヒィッツカラルド大佐】
「おおっ!泣くな足柄、かわいそうに~、よしよし」(ナデナデ)
【川内】
「いやいや‥‥全然泣いてないけど」
【大東 裕之】
「なっ‥‥‥何なんだよ!?‥こいつら!‥‥」
突然現れた筋骨隆々の『大佐』に場の空気は一変した
ここからこの男の独壇場になっていく‥‥‥
【ヒィッツカラルド大佐】
「誰にやられた?」
【足柄】
「そこで昼寝してる三段腹よ~」(指差し)
【五階 務】
「‥‥ウグッ‥‥ゴガッ‥‥‥」
三段腹中尉は昼寝ではなく、足柄にどつかれて倒れているのだ
ヒィッツ大佐もそれを百も承知の上で聞いているのだ
【ヒィッツカラルド大佐】
「そうか‥‥この醜い三段腹野郎が‥‥よくも俺の足柄を!」(ゴゴゴ‥‥‥)
【川内】
「(はっ!?‥‥この人‥‥雰囲気が変わった!)」
先程の陽気なヒィッツ大佐の雰囲気が一変!全身から殺気がみなぎってくるのを川内は感じ取った!『腰巾着のドブネズミ中尉達に向けたどす黒い悪意』を感じた
【ヒィッツカラルド大佐】
「いつまで寝てんだ!さっさと起きろ!!三段腹野郎!!」
(グリグリ~~!)
【五階 務】
「ひっ!?‥‥ひぎいぃぃぃ~~(号泣)」
ヒィッツ大佐は倒れたままの三段腹中尉の顔面を踏み付ける
【大東 裕之】
「おい!!止めろ!!お前何なんだよ!!」
【玉林 宏】
「艦娘が俺達将校に逆らったんだぞ!?そこにいる艦娘が俺達の仲間を殴ったんだぞ!?悪いのは上官に逆らって逆ギレした艦娘の方で!‥‥‥」
バッチーーン!!!‥‥‥
【玉林 宏】
「ぐほぉっ!!!?」ドシャアッ!!!
【大東 裕之】
「んなっ!?」
ヒィッツ大佐に抗議した腰巾着の一人が、ヒィッツ大佐の張り手で吹っ飛ばされた
張り手でも威力は強烈だ、口の中が切れ、鼻血が飛びちり、歯が数本抜けてしまった
【ヒィッツカラルド大佐】
「ああ~?てめえ!誰に口きいてんだ!?」
【玉林 宏】
「あがぁ~」
【大東 裕之】
「こっ!?‥‥こっ!‥‥この野郎!!俺達に手を出したらどうなるか分かってるのか!?」
【ヒィッツカラルド大佐】
「知るかよそんな事、我が身の心配でもしてろや!」
【大東 裕之】
「俺達のバックに誰がついてるか知ってるのか!?」
【ヒィッツカラルド大佐】
「知ってるさ!寿命よりも早く死ぬ奴だ!」
【大東 裕之】
「‥‥ウウッ!‥‥」
相手は三木之中佐の事も先刻承知らしい、それでも憶するところがまるでない
三木之の奴隷となっていた腰巾着にとっては、その態度は異様に映った
『三木之 苗夫』を信頼している訳ではない、しかし『三木之中佐』の裏の権力は絶対だと信じて疑っていなかった、その絶対権力が全く通用しない存在が現れた時、腰巾着達にとっては何を信じていいのか分からなくなってしまう
【ヒィッツカラルド大佐】
「お前さぁ、俺のこの階級章見える?んっ?」
ヒィッツ大佐は自分の制服の階級章をこれでもかと見せつける
【ヒィッツカラルド大佐】
「川内ちゃんにも言った通り、俺は帝国海軍の『大佐』、そう大佐な訳よ、それで君達ブロック海軍のボンクラ将校の階級は『中尉』だよね?さて、そこで問題です」
【大東 裕之】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【ヒィッツカラルド大佐】
「『大佐』と『中尉』、軍隊でえらいのはどっちでしょう~?」
【大東 裕之】
「うっ‥‥くくっ!‥‥」
【ヒィッツカラルド大佐】
「因みに諸君ら『アジア・オセアニアブロック海軍』は『帝国海軍』の下部組織、つまり子分な訳だ、まあそれはここでは置いておくとして、さてどっち~?」
【足柄】
「あいつも人が悪いわねぇ~♪そう思わない?」
【川内】
「どっ‥‥どうかなぁ~?」(アセアセ)
ヒィッツ大佐は立場の違いを強調する事で腰巾着を精神的に追い詰める、それに対して腰巾着はまともに反論も出来ない
【大東 裕之】
「‥‥俺達は‥‥三木之中佐の‥‥」
(グワシッ!‥‥グイッ!!)
【大東 裕之】
「ぐわあっ!!?」
腰巾着中尉は髪の毛を乱暴に掴まれた
【ヒィッツカラルド大佐】
「ん~?聞こえなかったのかな~?それとも本当に脳みそが腐って問題が理解出来ないのかな~?それじゃあ問題を変えようね、君達が頼りにしてる三木之様こと『ブロック海軍補給部中佐、三木之 苗夫』、あれの階級は『中佐』だよね~?
それでは問題です、帝国海軍の『大佐』、ブロック海軍補給部の『中佐』、ボンクラの『中尉』、この中で軍隊で一番えらいのはどれかな~?」
【大東 裕之】
「‥‥あの人は!‥‥ただの中佐じゃないんだ!‥‥お前なんか!‥‥」
【ヒィッツカラルド大佐】
「さっさと答えねぇかぁ!!!このボンクラがぁぁ!!!」
(ペキッ!)
【大東 裕之】
「ひぎゃっ!!!?」
【川内】
「ううっ!‥‥」(思わず鼻を押さえる)
【足柄】
「簡単に鼻の骨が折れたわね、あいつカルシウムが足りないんじゃないの?」
ヒィッツ大佐が腰巾着中尉の鼻を掴むとそれを捻った、何かが折れるような鈍い音が鳴って、腰巾着中尉は鼻血を派手に流した
【大東 裕之】
「はっ!?‥‥はなばあぁーー!!?」
【ヒィッツカラルド大佐】
「お前らは知らんだろうが、奴の親父の金と権力なんざ俺には通用しないんだよ!それに汚い手を使う事なら、奴よりも俺の方が何倍もえげつないぜぇ?
さて、それを踏まえてもう一度答えろ!一番えらいのは誰だ?今度間違えたら指の骨を折る!その次は足だ!さあ答えろ!!」
【大東 裕之】
「‥‥‥あんただ‥‥」
【ヒィッツカラルド大佐】
「ん~?声が小さくて聞こえないなぁ~、やっぱり股間の物はただの飾りか?」
【大東 裕之】
「‥‥一番えらいのは!‥‥あんただ!」
【ヒィッツカラルド大佐】
「足柄!こいつの足をへし折れ!俺は指の骨を全部やる!」
【足柄】
「了解~~♪」(ポキポキ)
【大東 裕之】
「うわあああ!!!すっ!!すみませんでした!!一番えらいお方はあなたです!!大佐殿!!あなたが一番の上官です!!我々はあなたの下ですーー!!」
【ヒィッツカラルド大佐】
「やっと理解出来たようだな、本当に頭の悪いボンクラだなぁ、本当に将校になれたのか?賄賂でも送ってたんじゃねえのか~?」
【足柄】
「ちっ!残念」
【川内】
「何か‥‥凄い‥‥」
腰巾着の三人はヒィッツ大佐に圧倒されて、床に額をこすりつけて土下座する事になった‥‥‥
【ヒィッツカラルド大佐】
「さて、お前ら足柄の折角のネイルアートをよくも削ってくれたな!」
【五階 務】
「いや‥‥そっちが殴ったから‥‥」
【ヒィッツカラルド大佐】
「何か言ったか?三段腹!」
【五階 務】
「いっ!?‥‥いえ、大佐殿」
【ヒィッツカラルド大佐】
「お前ら『足柄』と『川内』に裸になれと命令したそうだな、随分とふざけた真似してくれたなぁ!」
【玉林 宏】
「いや‥‥そちらの艦娘にはそんな事は‥‥」
【ヒィッツカラルド大佐】
「何か言ったか?歯抜け!」
【玉林 宏】
「いっ!?‥‥いえ、何でも‥‥」
【ヒィッツカラルド大佐】
「メッセンジャーボーイの何が気に入らない?お前らが三木之の下僕に成り下がったからこんな事になってるんじゃねーか?それを川内に八つ当たりする理由がどこにある?おまけに『謝罪』?『奉仕』?『まわす』だと?本当の本当に脳みそ腐ってるんじゃねえのか?」
【大東 裕之】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【ヒィッツカラルド大佐】
「足柄、川内、お前達どうする?こいつらを八つ裂きにするか?」
【玉林 宏】
「ひっ!?‥‥ひいいい~~!!」
【五階 務】
「たっ!!助けて~~!!」
【足柄】
「川内、あんたはどうする?こいつらの事」
【川内】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
結局は自分より下の立場の者にしか威張れない小者達だった
土下座して詫びを入れる腰巾着達をみて、つくづくくだらない連絡だと川内は感じた
【川内】
「アタシの事はいいんです、でもアタシの上官である少尉の名誉を汚した事については取り消して謝罪してください!そして軍務以外でアタシ達には二度と関わらないでください!それを了解して頂ければ結構です!」
【ヒィッツカラルド大佐】
「分かった、足柄はどうする?」
【足柄】
「全員ぶっ飛ばせなかったのは残念だけど、ネイル代金は弁償して貰うわよ、それと、川内に謝りなさい!」
【川内】
「えっ?‥‥足柄さん?」
【足柄】
「この足柄様はね、本物の実力も持つ存在を見極める事が出来るのよ、川内は少なくともお前達みたいなドブネズミが踏み付けていい存在じゃない!あの少尉の分は川内が謝らせたから、私の分は川内に謝りなさい!それが私の条件よ」
【川内】
「‥‥足柄さん‥‥」
【ヒィッツカラルド大佐】
「聞いた通りだ!貴様ら、それぞれに土下座して謝罪しろ!そして誓約しろ!今回はそれで、足柄と川内の分はチャラにしてやる」
【大東 裕之】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【ヒィッツカラルド大佐】
「言っておくが、俺達『海特警』は今からでもお前らを殺せる!それをしないのは、川内の名誉を守る為だ!お前らが死なずに済んだのは川内のお陰と言うことだ、それも合わせて川内に感謝するんだな!」
【川内】
「大佐‥‥‥」
【足柄】
「まっ、今回はそれで良いか」
【大東 裕之】
「‥‥申し訳‥‥ありませんでした‥‥」
腰巾着の三人はあらためて、土下座の謝罪を行った‥‥‥不本意極まりないといった感じで
【足柄】
「さてと、面倒臭い奴らの相手はもうおしまい!私は川内と話があるから行くわね~♪」
【ヒィッツカラルド大佐】
「おう、後は任せておけ」
【足柄】
「じゃあ川内、行くわよ」
【川内】
「えっ?‥うんっ‥‥大佐!ありがとうございました!失礼します!」(敬礼!)
足柄は何事も無かったかのように歩き出した、川内はヒィッツ大佐に感謝と敬礼をすると足柄の後を追っていった‥‥
【ヒィッツカラルド大佐】
「足柄の奴、ホンマに自由奔放やなあ、まあそこが魅力でもあるんだが、それとあの川内、中々に礼儀正しい娘じゃないか、しかも足柄のあのストレートをかわすとは‥‥優秀な艦娘である証拠だ
俺も、あの擲弾兵少尉も、優秀な秘書艦を得られた訳だ、そうは思わんか?ボンクラども?」
【大東 裕之】
「‥‥そうですね‥‥」
【五階 務】
「俺達‥‥何やってるんだろう‥‥」
【玉林 宏】
「あの~‥‥大佐殿?‥‥我々もこれで失礼して‥‥」
バッチーーン!!!‥‥‥
【玉林 宏】
「ぐほぉっ!!!?」ドシャアッ!!!
【大東 裕之】
「!!!!!?」
【五階 務】
「なっ!?‥‥なななな‥‥何でえええ!?」
ヒィッツ大佐は退散しようとする腰巾着に再びビンタをくらわせた
更に歯が抜け落ちた、総入れ歯確定だ
【玉林 宏】
「(ピクッピクッ‥‥ピクッピクッ‥‥)」
【ヒィッツカラルド大佐】
「ふざけるな!何勝手に終わらせようとしてるんだ!」
【大東 裕之】
「それは‥‥どういう事で?」
【ヒィッツカラルド大佐】
「終わったのは足柄と川内の件だ!俺の方の怒りはまだ終わっちゃいねえんだよ!」
(ゴゴゴゴ‥‥‥)
【五階 務】
「そっ‥‥‥そんな‥‥‥」
そう!謎の提督ヒィッツカラルドの時間はこれからである!
【ヒィッツカラルド大佐】
「大佐である俺が、ボンクラ中尉であるお前らに命令する!」
【大東 裕之】
「はっ!‥‥はい!」
【ヒィッツカラルド大佐】
「服を脱げ!」
【大東 裕之】
「‥‥‥‥はあっ?」
【ヒィッツカラルド大佐】
「お前ら全員、裸になれって言ってんだ!さっさとやれ!」
【大東 裕之】
「なっ‥‥‥何で?」
【ヒィッツカラルド大佐】
「お前ら川内に言ったよなあ!!軍隊では上官の命令は絶対だって!なら俺の命令もきけるよなあ!!早く全裸になりやがれ!!ポンコツのノロマ野郎!!」
【五階 務】
「大佐殿‥‥‥もしかして?‥‥」
ズドッ!!!
【五階 務】
「ぐええっ!!!」
【ヒィッツカラルド大佐】
「勘違いするんじゃねえよ!俺は男の裸なんて興味ねえよ!
俺はなぁ!何の能力も実績も無いくせに、階級を盾にして艦娘を搾取し、威張り腐ってる奴らが大嫌いなのよ!ムシズが走るんだよ!!
そういう奴らは同じように階級を盾にしていたぶり、叩き潰すのが俺のポリシーだ!当然命令には従うよなあ!俺はお前らの上官なんだからなあ~~!!」
【大東 裕之】
「うっ‥‥うぐぐ‥‥‥」
【ヒィッツカラルド大佐】
「どうだ?理不尽な命令でいたぶられる気分は?お前らが散々やって来た事だ!
お前らの大好きな三木之様はお前らを助けてはくれないぜ?何故なら、奴よりも俺の方が何百倍も強くて、何百倍も汚いからだ!」
【大東 裕之】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【ヒィッツカラルド大佐】
「分かったか?頭が空っぽでノロマのポンコツ野郎!お前らにだって魚雷は撃てねえだろうが!悔しかったら自力でイ級の一隻でも沈めてこい!」
【大東 裕之】
「‥‥‥‥くっ‥‥そ」
【ヒィッツカラルド大佐】
「命令だって言ってんだろうが!!さっさと脱げやあ!!」
(バキッ!)
【大東 裕之】
「ぎゃっ!!‥‥‥」
ーーーーーーーーーーーー
ブロック海軍補給部、三木之の執務室
【見習い少尉】
「ただいま出頭しました、中佐、本日はどのようなご用件で?」
【三木之 苗夫】
「ヒヒッ‥‥ヒヒヒッ‥‥」
【見習い少尉】
「どうしました?中佐?今日はまたご機嫌ですな、何か良いことでも?」
約1年間、この男とこの執務室でやり取りしてきたがこの男の態度は変わらない
常に怒り狂い、常に見習い少尉達を目の敵にして来た、言い掛かりや難癖を付けられるのも日常茶飯事だった、そんなやり取りにもすっかり慣れてしまったが
三木之の逆恨みにあっているのは自分達だけでは無い事は、最近になって分かってきた、その中には実際に三木之に潰されてしまった者もいるらしい
この男は、何故わざわざ敵をつくるような事をするのか?
見習い少尉にはこの男の抱える心の闇が理解出来なかった
そんな三木之が珍しく笑っている、ただしその笑顔は醜く引きつっていた
【見習い少尉】
「(そういえば‥‥この男の顔も随分と歪んできたような気がするな)」
【三木之 苗夫】
「イヒヒ~‥‥聞いたぜぇ!クソ擲弾兵!てめえ『取り舵』『面舵』も知らなかったそうじゃねえか?」
【見習い少尉】
「ああ、その話ですか、まあ確かに詳しい知識としては」
【三木之 苗夫】
「そんな無知野郎が何で海軍になんか入ってるんだよ?」
【見習い少尉】
「ひょっとして自分の事を心配してくれたので?それは恐縮です、ですがもう心配御無用ですよ、川内が俺にバッチリ講義してくれましたから、今日で知識は習得しました‥‥‥」
【三木之 苗夫】
「ふーーーざけんなあぁぁぁぁぁ!!!」
(ガッシャーーーン!!!‥‥‥)
やれやれ、結局はこうなるのか‥‥‥
見習い少尉の対応にも少々問題があるのかも知れないのは、少尉本人にも分かっていた、しかし、川内を見下す三木之に対してどうしても敬意を払う事など出来なかった
【三木之 苗夫】
「『取り舵』『面舵』も知らねえ野郎がぁ!!海軍のまね事なんかしてるんじゃねえぇぇぇーーー!!!」
【見習い少尉】
「ですから、その件についてはもう解決しましたから‥‥‥」
【三木之 苗夫】
「てめえは今すぐ!!この世界から!!跡形もなく!!消えちまえって言ってんだーーー!!!」
【見習い少尉】
「それにはお答え出来ませんと毎回言っておりますが?それと中佐、あまり喚かれると頭の欠陥が‥‥‥もとい血管が切れますよ?」
【三木之 苗夫】
「ぎいいいいいいいいいーーー!!!!!」
【補給部将校】
「ちゅうさぁぁぁーーー!!!」
三木之中佐は怒り狂って奇声をあげる、机の引き出しから拳銃を取り出す
部下の補給部将校がそれを必死で押さえる
いつもの光景に戻った、いや、何も変わりはなかったのだ
【三木之 苗夫】
「てめえとあのクソ艦娘さえ居なかったら!!俺の最高司令官はとっくに決まってたんだ!!それをてめえらがぶち壊しやがってぇ!!!そんな野郎が『取り舵』も知らねえとかふざけんなあぁぁぁぁ!!!!」
【見習い少尉】
「そこまで言われるとは、中佐はさぞ有能な御仁なのでしょうな?それではその有能な中佐を見込んで、この無知な見習いに是非御教授願えませんか?
『取り舵5度、赤2、進路90』の意味をお教え頂きたいのですが?」
【三木之 苗夫】
「なんだあ!!それはあ!!!」
【見習い少尉】
「ですから意味を御教授頂きたいのです、どうか無知な自分を助けると思って♪」
【三木之 苗夫】
「てめえ!!!何勝手な事言ってやがる!!?俺の許可も無しに勝手にしゃべるなあああ!!!」
【見習い少尉】
「おやあ?もしかして答えられないんですか~?そんな筈ないですよね~?仮にも最高司令官を目指している御仁が、艦娘をクズ呼ばわり出来てしまう御仁が、まさか自分のような無知な見習いと同レベルなんて、ありえませんよね~~♪」
【三木之 苗夫】
「がああああああああーーー!!!!!」
【補給部将校】
「ぎゃああああーーー!!!」
三木之中佐は人間が発する声とは思えない奇声をあげた
見習い少尉と川内が横須賀に来てから約1年の間、この男はほぼ毎日こんな事を繰り返していたのである、よくもまあ今日まで頭の血管が切れなかったものだ
見習い少尉も、結局いつもの八つ当たりに戻ってしまった事にウンザリして、つい不覚にも態度が大きくなってしまった
【見習い少尉】
「ハアッ‥‥すまん川内‥‥またやっちまった‥‥」
【三木之 苗夫】
「てめえ!!!今日こそはこの俺の手で殺してやる!!そこ動くなあ!!!」
【見習い少尉】
「はいはい!、さっさとやれよ!」(心底ウンザリ)
(カチッ、カチッ、カチッ)
三木之は拳銃のトリガーを引いた、しかし弾は出ない
【三木之 苗夫】
「!?おい!!弾が出ねえじゃねえか!!どういう事だ!!?」
【補給部将校】
「ちっ‥中佐のおられない間に、帝国海軍の監察局が乗り込んで来て‥‥弾丸と弾薬の類いの物は全部回収していきました‥‥」
【三木之 苗夫】
「なん‥‥だと!?」
【補給部将校】
「室内での無断発砲による軍規違反の疑いあり‥‥との事で、やはり撃ち過ぎだったのではないかと‥‥」
【三木之 苗夫】
「馬鹿野郎!!!何で止めなかったんだよ!!?」
【補給部将校】
「相手は帝国海軍の監察局ですよ!?ブロック海軍の我々に逆らえる筈が‥‥」
【三木之 苗夫】
「この役立たずのクソゴミがああああ!!!」(バキッ!)
【補給部将校】
「ぎゃうっ!!」(ドシャア!)
弾丸を取り上げる事で三木之の鬱憤をさらに溜めさせる‥‥
これはあの『正義 公人』大尉の計略であったが、それを知る者は今この部屋の中にはいない‥‥‥
【三木之 苗夫】
「おいクソ擲弾兵!!てめえを撃ち殺してやるから!今すぐ弾丸を持ってこい!!」
【見習い少尉】
「あんたは馬鹿か!?これから撃たれると分かってる俺が、何で弾丸を用意しなければならないんだよ!?」
【三木之 苗夫】
「てんめえぇぇぇ!!!人間様の命令が聞けねえのかあああーーー!!!?」
【見習い少尉】
「だったら!!もっと人間らしく生きてみろ!!あばよ!!」
拳銃が使えない三木之は、机の上に山積みされたファイルを片っ端から見習い少尉に投げ付けた、見習い少尉はそれを無視して補給部を後にした
ーーーーーーーーーーーー
玄関‥‥‥
見習い少尉との待ち合わせ場所で、川内と足柄は話していた
軽くお互いの紹介と身の上話、現在の状況、それぞれの上司の事‥‥‥
気軽に話せる事を話しただけだが、二人は既に意気投合したと言ってもいい感じであった
【川内】
「通称『謎の鎮守府』かぁ、舞鶴にそんな部隊が出来たんだね」
【足柄】
「まあ、所帯としてはまだ小さいけどね、あの男(ヒィッツ大佐)が指揮してる訳だからこれからもっと大きくなって行くでしょうね」
【川内】
「足柄さんは‥‥ヒィッツカラルド大佐の事を信頼してるんだね♪」
【足柄】
「信頼ねえ‥‥どうかしら?、まああの男の側にいれば退屈はしないのは確かね」
それでもヒィッツ大佐の話が出ると足柄の顔は少しほころぶ
【足柄】
「私は戦いが好きなのよ、私は今までその本能に従って生きてきた、自分の本能と欲求を満たす為にね、でもあの男と出会って全力で拳を交えてから‥‥‥」
【川内】
「ええ!?まさか大佐と戦ったの!?」
【足柄】
「そうよ、最後はノーガードで殴り合ったわ、お互いボロボロになったけど気分爽快だったわね~♪」
【川内】
「凄いや‥‥信頼関係を築くって色々あるんだね、アタシにはとても真似出来ないなぁ‥‥‥」
【足柄】
「別に私の真似なんかしなくていいわよ、あんたにはあんたのやり方があるでしょうし、第一あんたにあの少尉を殴る事なんて出来ないでしょ?」
【川内】
「そっ!‥‥そんな事考えた事もないよ!あんな優しい人を傷付けるなんて!」
【足柄】
「それが普通よ、これは私とあの男、二人だけの世界観なんだから」
【川内】
「二人だけの世界観かあ‥‥何だか良いなあそれ♪、それで足柄さんはヒィッツカラルド大佐と一緒になってどう変わったの?」
【足柄】
「別に何も変わらないわよ、私は私、でも一つだけ考え方を追加したとすれば‥‥あの男の側でなら、私のこの闘争本能を、あの男の役に立たせても良いんじゃないか‥‥そう思うようになったわね」
【川内】
「そうなんだ‥‥足柄さんとヒィッツ大佐って‥‥何だか素敵♪」
【足柄】
「///なっ‥何がよ!?///」
【川内】
「足柄さんがヒィッツ大佐の話をしてる時って、何だかとっても楽しそうなんだもん♪」
【足柄】
「なっ!‥‥生意気に茶化すんじゃないわよ!あんたはどうなのよ?あの少尉の事とか」
【川内】
「アタシは‥‥アタシは少尉の為に役に立ちたい、少尉はアタシに生きる希望を与えてくれた、アタシに生きても良いんだって言ってくれた、その恩に報いなきゃ」
【足柄】
「ふ~~ん、尽くす女‥‥ってところかしら?」
【川内】
「///そっ‥‥そんなんじゃないけど‥‥///」
【足柄】
「川内、あんたの望みは何?」
【川内】
「‥‥えっ?‥アタシの望み?‥‥」
【足柄】
「そうよ、他の誰でもない、あんた自身の望みは?」
【川内】
「アタシは‥‥少尉が一人前の立派な提督になって、海軍の中で誰にも見下されないだけの人になって、少尉の理想としてる鎮守府を立ち上げる事が出来たら‥‥」
【足柄】
「嘘よ!そんなの!」
【川内】
「‥‥えっ‥‥」
【足柄】
「あんたが本当に望んでる事はそんな事じゃない!私はあんた自身の本当の望みを聞いているのよ!」
【川内】
「‥‥‥足柄さん‥‥」
直接出会ってまだ間もないというのに、足柄は川内の心の奥底の核心を突いてきた、野生の勘恐るべし!
【川内】
「‥‥‥‥アタシは‥‥‥」
足柄に指摘されてあらためて川内は考える、先程言った事は確かに川内の本心である、しかし、心の奥底にしまっている本音はどうなのか?
少尉の為ではなく自分自身が本当の本当に望んでいる事は何なのか‥‥‥
【足柄】
「あんたの本音、私の前ならぶちまけても良いわよ?誰にも言わないから」
【川内】
「アタシは‥‥‥アタシは‥‥‥」
提督と足柄さんの前なら‥‥何でも本音を
言えると思っちゃった‥‥不思議な人
【川内】
「アタシは‥‥少尉と‥‥あの人と‥‥一緒にいたい‥‥‥」
【足柄】
「うんうん」
【川内】
「アタシが海軍に戻ってこんな事してるのは‥‥手段でしかないの、本当はただ‥‥あの人とずっと一緒にいたいだけ‥‥‥」
【足柄】
「それで?」
【川内】
「アタシは艦娘だから、少尉の役に立つ為には海軍で艦娘としての本分を尽くすしか方法はない、少尉は無理矢理編入させられたとはいえ海軍軍人になった訳だから‥‥‥」
【足柄】
「続けて」
【川内】
「海軍で出世して、自分の鎮守府を構えて、誰にも見下されない提督になれるように、少尉を支えてあげる事がアタシに出来る唯一の事、今はそれが少尉に幸福になって貰う為の最善の道なんだって思ってる‥‥‥だけど‥‥」
【足柄】
「だけど?」
【川内】
「本当はね‥‥‥そんな事どうでもいいの、少尉が出世する事はアタシにとっては手段でしかない、本当はただ‥‥あの人の側にいたい‥‥あの人の役に立ちたい‥‥あの人が何者であっても‥‥提督でも少尉のままでも出世しなくても‥‥軍人じゃ無くなっても‥‥そんなの関係ない!」
【足柄】
「ほうほう」
【川内】
「アタシはただ‥‥あの人の側にずっといたい‥‥あの人と一緒に生きたい‥‥ただそれだけなの‥‥」
【足柄】
「それがあんたの本心って訳ね?」
【川内】
「少尉には言わないでね?」
【足柄】
「分かってるわよ、それはあんたの役目だからね」
直接出会ってまだ間もないと言うのに、足柄は川内の心の奥底の核心を引き出してしまった、恐るべきは野生の‥‥‥
【足柄】
「さっきから野生、野生ってうるさいわね!!このナレーションは!!」
【川内】
「‥‥足柄さん?どうしたの?」
【足柄】
「何でもないわよ、そんな事よりあんたは細かい理屈をコネ繰り回さないで、何でその望みを1番にしないのよ?」
【川内】
「それは‥‥‥願ったら駄目なんだよ」
【足柄】
「何でよ?」
【川内】
「足柄さん‥‥アタシ達の事、調べたんでしょ?、それにさっきの将校達の話も‥‥」
【足柄】
「ドブネズミどもの戯言なんて忘れたわよ、それに魚雷が撃てないから何だって言うのよ?要は戦い方の問題でしょうが?」
【川内】
「アタシも出来れば少尉の側にずっと居て少尉を支えたいよ!でもアタシには‥‥因縁が纏わり付いてる‥‥これ以上、少尉をそれに巻き込む訳には‥‥」
【足柄】
「川内!あんたに問うわ!」(ビシッ!)
【川内】
「ふえっ!?」(ビクッ!)
足柄、川内の目の前に顔面を近付けて‥‥‥
【足柄】
「この横須賀に『三木之 苗夫』とかいうタチの悪いチンピラが居るのは私も知ってるわ!そいつのバックに大金持ちの親父がいる事もね!
川内!あんたはそんなチンピラと差し違える事が、あの少尉を救う事になると本気で信じてるわけ?」
【川内】
「!!!?」
足柄さんはアタシのこと‥‥‥
何もかもお見通しだったんだね
【川内】
「足柄さん‥‥‥どうして‥‥その事を‥‥」
【足柄】
「カレー屋であんたとあの少尉を見かけた時から何となく気付いてたわ、あんたは目の前にいるあの少尉の為にいつか我が身を投げ出す‥‥それしかないと思い込んでる‥‥‥てね」
【川内】
「凄いね足柄さん‥‥その通りよ‥‥アタシバカだから‥‥他に考えられなくて」
【足柄】
「‥‥しょうがないわねぇ~」(ポリポリ)
『迷える川内』に『無意識に人助けの足柄』が救いの手をさしのべる
【足柄】
「誰でも因縁の一つや二つは抱えてるわ!それにあの少尉は少尉で既に因縁に巻き込まれてる、あんた一人が人柱(ひとばしら)になったところで今更後戻りは出来ないでしょ?」
【川内】
「それは‥‥そうかもしれないけど!」
【足柄】
「この世界を見なさいよ!獣(ケダモノ)は何処にでも居るわ!三木之一人を消したところで何も変わりはしない!少なくとも私はそう思うわね!
川内、あんたも色々と考えた上での事でしょうから、そんな考えに至った事については私からつべこべ言うつもりは無いわ、それでもあんたとあの少尉を見ていて、今確実に言えるのは‥‥」
【川内】
「‥‥確実に言えるのは?」
【足柄】
「あんたが我が身を投げ出しても三木之を消せるかどうかは分からない、そして確実なのは、あの少尉はあんたを失って独りぼっちになる‥‥という事よ」
【川内】
「‥‥‥えっ‥‥」
【足柄】
「それがあの少尉にとって何を意味するか‥‥‥それは私じゃなくてあんたが自分で考えなさい」
【川内】
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
足柄の鋭い指摘に川内は言葉が出ない
その指摘は川内にとって、間違いなく救いの手であった
【川内】
(アタシが消えたら‥‥少尉は独りぼっちになってしまう‥‥‥)
【川内】
(アタシが少尉の為に‥‥そう思っている事は‥‥間違いなのかな?)
【足柄】
「川内!」
【川内】
「はっ!‥‥はい!」
【足柄】
「私達はね、せっかく艦娘として、女として生まれ変わって来たのよ?だったらもっと楽しみましょう?はやまった真似をする前にもっと方法を考えなさいな、あんたが本当に幸せになれる方法をね、あんたの少尉も実はそれを望んでいるかもよ?」
【川内】
「足柄さん‥‥‥」
【足柄】
「ああそれと、さっき提督から名刺は貰ったわよね?」
【川内】
「あっ‥‥はい」
【足柄】
「さっきみたいなドブネズミに因縁をつけられたり、本当にピンチな時はそこに連絡しなさい、手を貸してあげる、私達はしばらく横須賀に居るつもりだから」
【川内】
「ええ?そんな‥‥ご迷惑じゃ?」
【足柄】
「構わないわよ、あの男(ヒィッツ大佐)はね、艦娘の笑顔を守る為に戦っているのよ、その目的の為ならどんな労力もいとわない、そんな男なのよ、あんたもそんな笑顔を守るべき艦娘の一人って訳」
【川内】
「そう‥‥なんだ、ヒィッツカラルド大佐は優しい人なんだね」
【足柄】
「どうかしら?あの男はえげつないわよ~♪まあ私達艦娘の味方なのは間違いないからそこは信用してもいいわ、それに私はあんた達の側にいると暴れる動機が出来て退屈しないから~♪」
【川内】
「ははっ‥‥そっ‥そうなんだ‥‥」
【足柄】
「ねえ?川内?」
【川内】
「はい?」
【足柄】
「今更確認する必要もないでしょうけど、あんた、あの少尉が好きなのよね?」
【川内】
「///ふえっ!?ふえええ!!?///」
【足柄】
「それについてはあんたの答えを聞くつもりはないわ、ただ私思うのよね」
【川内】
「///なっ!?‥‥何をでひょう~~?///」
【足柄】
「あんたとは将来、殴り合い以外の事で勝負(闘争)する事になりそうね♪」
【川内】
「はいい?」
【足柄】
「それじゃあ、私行くわ、あの男のところに戻らなくちゃ」
足柄はその鍛えられたしなやかな身体を翻すと、そのまま歩いて行く‥‥
【足柄】
「川内、もし凄く嫌な奴が現れて、どうにも我慢できなくなって、そいつを殴りたくなったら、その時は絶対に私も呼びなさいよ!そいつを一緒にぶん殴ってやるから♪ああ~♪その時が楽しみ♪みなぎってくるわ~♪」
【川内】
「足柄さん!気持ちは嬉しいけど、いきなり殴るとかは‥‥‥」
【足柄】
「いい川内!あんなドブネズミ共に、あんたの女を安々と渡すんじゃないわよ!」
【川内】
「‥‥‥足柄さん‥‥」
【足柄】
「そんな奴らも含めて私に殴らせなさい!あんたの愛しの少尉によろしくね」
足柄の言葉は目茶苦茶だったが、川内にはとても温かかった‥‥‥
【川内】
「足柄さん!」
【足柄】
「何かしら~?」
【川内】
「足柄さん‥‥‥ありがとう!」
【足柄】
「フフッ♪じゃあね」
あの時、足柄さんはアタシに教えてくれた
アタシは提督の側にいても良いんだって事
でもあの時のアタシにはまだ迷いがあった
ーーーーーーーーーーーー
【川内】
「少尉、お帰り、お疲れ様」
【見習い少尉】
「ただいま、川内、大丈夫だったか?」
【川内】
「アタシは大丈夫♪」
【見習い少尉】
「あのメッセンジャーボーイズは?酷いことはされなかったか?」
【川内】
「大丈夫だってば~、心配性だなぁ~」
【見習い少尉】
「当然だろ?お前は俺の大切な‥‥‥」
【川内】
「相棒でしょ?大丈夫♪アタシは少尉を悲しませるような無茶はしないから、それにね、助けてくれた人がいたの、足柄さんって言ってね、重巡の艦娘の‥‥」
(説明中‥‥‥‥)
【見習い少尉】
「‥‥そうか、是非会って御礼を言わないとな」
【川内】
「少尉の方はどうだったの?」
【見習い少尉】
「いつもと同じさ、今回は俺が『面舵』『取り舵』を今日覚えた事にケチを付けて来た、そんな事も知らん奴は海軍から消えろとか、後は恨み節のオンバレード、そうそう、奴は拳銃弾を取り上げられて怒り狂ってた、まるで玩具を取り上げられた駄々っ子だ、最後は哀れで見てられなかったよ」
【川内】
「そう‥‥くだらない奴!」
【見習い少尉】
「誰かさっさと病院に入れろよな!‥‥て俺達が言っても仕方ないな、まあ奴の事は放っとくとして、昼飯を食いそびれたな」
【川内】
「少尉、今からでも遅くないよ?食べにいこ?」
【見習い少尉】
「そうだな♪何にするかな~」(のび~~)
二人は並んで歩き出した、遠くに一際巨大な建物が目を引いた
【見習い少尉】
「いつ見てもデカい施設だなあ~」
【川内】
「あれ、確か『国防軍・天憲隊』の横須賀本部ね」
当時の『国防軍・天憲隊』本部が見える、横須賀のどの施設よりも巨大な物だ
KLG本部『海上都市ヨコスカ』が就航するのはまだ先のことである
【見習い少尉】
「そうだ、国軍はおろか地球連邦軍からも独立した軍事組織だ、全く凄い組織を作り出したもんだ、男と生まれたからにはあれの百分の1でも良いから自分の城を持ってみる夢も良いもんだな」
【川内】
「少尉♪百分の1なんて小さな事言わないで、夢はもっと大きく持とうよ♪」
【見習い少尉】
「ははは♪俺は小心者のへたれだからな♪でもあんな大きくなくたって良いんだ、重要なのはその城(鎮守府)で何を目指すかだからな、それに‥‥‥」
【川内】
「それに?」
【見習い少尉】
「川内が俺の横に居てくれれば、どんな小さくたって構うもんかい♪」
【川内】
「少尉‥‥‥‥」
【見習い少尉】
「‥‥とわたくしの欲望が申しております♪」
【川内】
「///んもう!そういうはずかしい台詞を何で平気で言えるかなぁ~!///」
【見習い少尉】
「はずかしいもんか、俺の本音だぞ?」
【川内】
「///全くもう‥‥///」
【見習い少尉】
「川内~♪手をつなごうか?」
【川内】
「///ふえっ!?‥‥ここで?///」
【見習い少尉】
「悪い事をする訳じゃないぞ?ほら、手を貸して」
【川内】
「///わっ‥‥分かった‥‥///」
(‥‥ギュッ❤)
【川内】
(少尉の手‥‥‥あったかい‥‥)
【見習い少尉】
「川内‥‥おれ、川内が望むように、一人でもっと色々と起用にこなせる男になれるように頑張るからさ」
【川内】
「えっ?‥‥うっ‥うん‥‥」
【見習い少尉】
「だから‥‥この手を絶対に離すんじゃないぞ!」
【川内】
「‥‥‥えっ?」
【見習い少尉】
「俺もこの手を絶対に離さないからな!俺が一人で起用に立ち回る為には川内の助けが必要なんだからな!今もこれからもずっと‥‥‥」
【川内】
「‥‥うん‥‥」
【見習い少尉】
「さてと、歩き出したはいいけど、何を食べるかなぁ~~?」
【川内】
(少尉はアタシが側にいる事を望んでくれてる‥‥‥嬉しい‥‥でもそれを願って本当に良いのかな‥‥アタシは本当はどうするべきなんだろう‥‥‥)
歩き出した二人、それを遠くから眺める別の二人‥‥‥
【ヒィッツカラルド大佐】
「本人達は気付いてないかもしれんが、あれは純愛やで、よきかなよきかな♪」
【足柄】
「私は人事ながらはずかしくて見てられないわよ」
【ヒィッツカラルド大佐】
「まあそう言うな足柄、川内には『自分の望み通りに生きても良い』という選択肢を与えた、これはこれで大きな事や、足柄、よくやってくれたな♪」
【足柄】
「別に褒めなくていいわよ、私は私の願望を叶える為にやってるんだから、私の闘争本能を満たす為にはあの二人に頑張って貰わないとね~♪」
【ヒィッツカラルド大佐】
「トラブルを呼び込む為の布石という事やろ?全くお前らしいが、その欲望に素直な生き方が(結果的に)人助けに繋がるんだから‥‥お前も不思議なやつだよな」
【足柄】
「別に私が意図してやってる訳じゃないわよ、それよりも‥‥‥その『鉄パイプ』は何?」
【ヒィッツカラルド大佐】
「これから楽しい‥‥お仕置きに使う為だべ~♪」
三本の『鉄パイプ』を握りながら、ヒィッツ大佐は悪役顔の笑いを見せた
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(チュンチュン‥‥‥チュンチュン‥‥)
翌日の早朝、横須賀の海浜公園‥‥‥
【清掃員の人】
「あんれぇ?なんだべさ?この三人、すっ裸でこんなとこさ寝て~?」
【大東 裕之】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【玉林 宏】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【五階 務】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
早朝の横須賀の海浜公園で、三人の全裸の男が、肛門に鉄パイプが突き刺さった状態で倒れているのが発見された
三人は病院に運ばれて鉄パイプを抜く羽目になったが、何故そんな事になったのかは憲兵に対しては一切話さなかったという‥‥‥
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現在、六本脚鎮守府‥‥‥
【ペールギュント】
「本当に大道芸人なら芸の一つでもやって見せるのです!」
【五代 雄介】
「だから大道芸人じゃないってば!まあ見せられる芸がない訳じゃないけど、それじゃあお詫びの印に『ジャグリング』を‥‥‥」
(ドキュン!!‥‥ビシッ!!)
【五代 雄介】
「おわっと!?」
メガ粒子砲を雄介の足元に撃ち込む、お茶目なペール‥‥‥
【ペールギュント】
「そんなありふれたのなんか芸じゃないのです!大道芸人なら『剣を飲み込む』くらいの事はやって見せるのです!」
【五代 雄介】
「そんな無茶な!?」
【神通】
「姉さんと義兄さまの夜戦の邪魔はさせませんよ!後で1番盛り上がったところで撮影するんですから!」(カメラ)
【隼鷹】
「結局はそれが目的かい!」
【那珂】
「那珂ちゃんライブがあ~~」
【ヒィッツカラルド提督分身1号】
「いやあ~まさかこんな所で野外公開セックスする事になろうとはなあ兄弟♪」
【ヒィッツカラルド提督分身2号】
「世の中何が起こるか分からんなぁ~ご同輩♪」
(パン!❤パン!❤パン!❤パン!❤)
【足柄】
「あう~~ん♪❤提督ぅ~~♪❤イク♪❤私もうイッちゃううう~~ん❤❤‥‥あっ!❤‥おっ❤おっ❤おっ❤」
【羽黒】
「あっ!❤あうっ!❤しれいかんさあ~~ん♪❤❤❤もっとぉ~♪❤‥あっ❤うっ❤うっ❤うっ❤」
【飛龍】
「刀治郎~♪聴こえる~?こっちはこんな感じよ~♪」(携帯かざして)
【花田 刀治郎(電話の向こう)】
『いったい何が起きてるんだ!?』
【鶴 温】
「なんだこの公開乱交パーティーは!?‥‥海特警は変態の集団とは聞いていたがこれ程とは‥‥」
【浜波】
「///しっ‥‥指令‥‥あっ‥あの‥‥///」(モジモジ)
【鶴 温】
「うん?‥‥浜波どうした?」
【浜波】
「///はっ‥‥浜波も‥‥したい❤///」
【鶴 温】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【浜波】
「///エヘ♪❤‥‥エヘヘヘ~♪❤///」
【潮】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」(ポカ~~ン)
【バードラⅡ】
「お若いの、どうか足柄の事、幻滅しないでやってくりゃれ‥‥」
【潮】
「そんな!幻滅なんてとんでもない!潮はあんな足柄さんが大好きですから♪」
【バードラⅡ】
「おお、そうか?」
【潮】
「はい♪✨潮にとって足柄さんは‥‥‥」
(ドッカーーン!!)
【清霜】
「『チョウ・ヨンピル』だ!!」
【江風】
「『ハン・ソンホン』だ!!」
【潮】
「きゃあああああ!!?」
【瑞鳳】
「もう止めなさーい!!」
【バードラⅡ】
「やれやれ‥‥夜更かしと騒音は歳よりにはキツイのぉ~」
【アンドロメダ】
「きよしったらあんなにはしゃいで、江風が来た事が余程嬉しかったんだね~」
【ホーネット】
「メダ子!これを見て♪✨」
【アンドロメダ】
「うん?どうしたの姉さん?」
【ホーネット】
「私はついに、日本文化の真髄にたどり着いたわ♪✨」
(電飾を光らせた『一番星号』)
【アンドロメダ】
「どこから持って来たの!?それ!?」
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【川内】
「‥‥ハアッ❤‥‥ハアッ❤‥‥あっ❤‥‥深いぃぃ♪❤‥‥」
【へたれ提督】
「おおっ!‥‥うぐっ!‥‥おっ‥‥俺の息子が‥‥川内のオマ〇コとパンツに包まれて‥‥‥とっ‥‥とけるぅ~♪‥‥」
【川内】
「‥‥あっ❤‥アタシも❤‥‥‥提督のおち〇ちん❤‥‥奥まで❤‥‥とっ‥‥とろけりゅううう~♪❤‥‥」
二人はいきなり激しいピストン運動には移行せず、合体した状態を楽しんでいた
‥‥‥提督‥‥‥
【川内】
「‥‥‥‥‥‥‥」
(‥‥‥ギュッ‥‥)
【へたれ提督】
「おっと‥‥どうした川内?」
【川内】
「‥‥提督❤‥‥大好きだよ❤‥‥いっぱい❤‥‥して❤‥‥」
川内はへたれ提督に強く抱き着いた、二人の密着度が更に高まる
【川内】
「‥‥アタシを❤‥‥提督の好きにして❤‥‥もっと❤‥‥提督の欲望のままに❤‥‥アタシを犯して❤‥‥」
‥‥‥提督‥‥アタシは‥‥アタシは!‥‥
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【川内】
「少尉?何をしてるの?」
NUC、0106年‥‥‥‥
横須賀でヒィッツ大佐と足柄に直接出会ってから二日後‥‥
勝浦の監視所での日常に戻った二人‥‥‥
【見習い少尉】
「『キータッチ』の練習さ」
【川内】
「キータッチ?」
【見習い少尉】
「以前ドルフから古いノートパソコンを譲って貰っただろ?それを使ってキータッチの練習をしてるのさ、擲弾兵時代には最低限使えるくらいにしか練習しなかったけど、見習いとはいえ将校となったからにはもっと使い物になるようにしないとな」
【川内】
「それでここ最近、パソコンのキーを叩いてたのね?」
『Lメタル・ヒュッケバイン社』の営業『ドルフ・ヴァレンシュタイン』と偶然知り合ってから、見習い少尉は一台のノートパソコンと家庭用としてはやや大きめのメモリーディスクを譲り受けていた
見習い少尉はそれ以降、任務の間をぬってはパソコンのキーを叩いていた、ただし打ち込んでいる内容には何の法則性も意味もない、とにかくキーを叩きまくっている感じであった
モニターに映し出される打ち込み内容は、適当にキーを叩き続けているだけのものにしか見えない
『30年戦争』の大破壊で最新の技術や設備が大量に破壊され、人類の文明は100年は後退した‥‥と言われているこの時代‥‥
古いが確実で完成された技術である、旧世紀時代のコンピュータ技術や内燃機関の車両や航空機などなど‥‥‥『30年戦争』からの復興を最優先としていた地球連邦政府はこれらの旧世紀技術を積極的に投入していた
『ミノフスキー反応炉』や『GNドライブ』、『次元波動機関』を実用化しながら、そんな旧世紀技術が混在している不思議な世界‥‥‥
だから旧世紀のノートパソコンがここにあっても不思議はない
しかし、そもそもこれは本当にキータッチの練習なのか?
見習い少尉ことへたれ提督が何故こんな事をしているのかは、後に明らかになる
【川内】
「それはそうと、横須賀から少尉に電報が届いてるわよ?」
【見習い少尉】
「電報?やけに畏まってるなあ、電話の一本でもかけて来れば良いのに」
見習い少尉は川内から電報を受け取ると、その内容を確認した
【川内】
「少尉?電報の内容は?横須賀は何を言ってきたの?」
【見習い少尉】
「あの艦政本部次長からだ、新規の艦娘配属について話があるそうだ」
【川内】
「え?新規の艦娘を配属させて貰えるって事?あの次長、気が変わったのかな?」
【見習い少尉】
「分からん、話があるというだけで『新規配属決定』と明言されてはいないからな」
二人は艦政本部次長からの突然の電報を訝った(いぶかった)
当然だ、奴には三木之の息がかかっている、それに先日あれだけやり合った仲だ、いきなり新規の艦娘配属の話と言われてもおいそれとは信用出来ない
(第44話『【特別回送録10.30】全てを捨て、愛が生まれた日』参照)
【見習い少尉】
「どういう風の吹き回しだ?あんなに新規艦娘を渡すのを拒んでいたのに、大方、三木之の入れ知恵だろ?艦娘配属のキーワードをちらつかせて、ノコノコ現れたこの俺をコケにするつもりなんだ」
【川内】
「それはどういう事?」
【見習い少尉】
「ご丁寧に『俺一人で来い』と書いてある、あいつら、俺が川内無しでは何も出来ないことを知った上でこんな事を考えたんだろうよ、それが事実だから余計に腹が立つな」
【川内】
「少尉!そんなに自分で自分の事を見下さなくても……」
【見習い少尉】
「俺は自分の事を見下してなんかいないぞ川内?俺は事実を言ってるだけだ、それに俺はそれを恥だとは思ってない…まあ、それで川内に負担をかけてるなら俺も考え直さなくちゃならんが……
ともかく、艦政本部次長に俺一人で会う理由は無い、今後新しく救助(ドロップ)出来た艦娘はこちらの配属にすると宣言してあるし、今回ばかりは土方長官にも根回しをさせて貰うつもりだ」
【川内】
「確かに土方長官に頼めばそこはフォローしてくれると思う……ねえ少尉?三木之の事も含めてもっと土方長官に頼んでみたら?一年経っても艦娘の一人も配属されない、いちいち横須賀に呼び出されては恨み言と銃弾を飛ばされる……こんな状態おかしいよ!土方長官ならきっと何とかして‥‥」
【見習い少尉】
「川内の言う通りだ、しかしそれは出来ないよ」
【川内】
「どうして?」
【見習い少尉】
「大人の事情ってやつさ、連邦統合海軍と帝国海軍、そしてブロック海軍、この三者は微妙な力関係のバランスで成り立っている、良くも悪くもな、あまり土方長官を頼り過ぎると俺達のせいで微妙なバランスが崩れてしまうかもしれない、そうなったら土方長官も返ってやりづらくなってしまうだろう、それに自分達の事はできる限り自分達で解決しないとな」
『非軍人提督制度』を復活させたのも、元擲弾兵だった『母里 正』を海軍に編入し『見習い少尉』としたのも、彼に川内を初期艦としてつけたのも‥‥
全ては連邦統合海軍省人事局『土方 龍』長官の『海軍全体の風紀を改革しよう』という方針から実行されたものだ
この『非軍人提督制度』を復活させようとした時、帝国海軍とブロック海軍からはかなり激しい反対があった、大きな組織はとかく部外者を嫌うものだ、が、『チェンバロ2号作戦』の大敗北を理由に両海軍の意識改革が必要と判断した土方長官はこれを強行した
帝国海軍、ブロック海軍共に『チェンバロ2号作戦』の大被害を持ち出されると反論は出来なかった
結果、この制度は両海軍に採用されたが、実は今でもこの三者の間でかなりのシコリが残っているのである
これにはこの三者の、それぞれの立場に対する意識の違いも大きい
『連邦統合海軍省』は人類が深海棲艦と戦う為に『地球連邦政府』が設立した『連邦』の海軍、言うなれば地球上の全ての海軍の総元締めのような存在
しかし『帝国海軍』はその『連邦統合海軍省』から実働部隊を切り離し独立した実戦部隊、制度上は『連邦統合海軍省』の下に『帝国海軍』がくるのだが、元は同じ組織、本来なら『対等の立場』という意識が強い、だから帝国海軍は連邦統合海軍省からの干渉を快く思っていないし、それを避ける為に『大本営』との繋がりを強化しようとしている
三木之や見習い少尉が席を置いている『アジア・オセアニアブロック海軍』を初めとした『ブロック海軍』は、各地域の『ブロック自治政府』が管轄する国軍的立場
そして『ブロック自治政府』は他でもない『地球連邦政府』のお墨付きを貰って誕生した
だから『ブロック海軍』は、こちらも『連邦統合海軍省』とは本来なら対等の立場、ましてや『帝国海軍』の下部組織として扱われる理由はない‥‥‥という意識が強い
あくまで制度上は‥‥‥
『連邦統合海軍省』
↓
『帝国海軍』
↓
『アジア・オセアニアブロック海軍』
‥‥となってはいたが、実際は微妙なパワーバランスの関係が続いていたのである
今、土方長官が何かの新しい制度を強行しようとしても、強い反発を受けて制度が瓦解してしまうのは明らかだ
見習い少尉の一件はそれ自体は小さな事かもしれないが、そんな小さな事が積み重なってこの三者の軋轢が大きくなればどうなるか‥‥‥
土方長官の影響力は低下し、三者の関係は崩壊して収拾がつかなくなってしまうだろう、そして生じた大混乱の嵐の中では見習い少尉達の監視所など吹き飛んでしまうに違いない
見習い少尉達は自分達を守る為にも、土方長官の立場を悪くする訳にはいかないのである
【見習い少尉】
「俺は海軍の事は無知だが、人間の汚い部分は散々見てきたつもりだ、土方長官の立場と非軍人提督制度が潰れてしまったら今の俺達では自分達を守る事さえままならない」
【川内】
「‥‥確かに‥‥嫌な現実だね、アタシ達は一体何の為に海軍で命をはって戦っているのか分からなくなってくるよ」
【見習い少尉】
「俺も同じ意見だよ、ともかく土方長官にはここぞと言う時に助けて貰う事にして、自分達の事は可能な限り自分達で何とかしようと思う、それに‥‥」
【川内】
「それに?」
【見習い少尉】
「こう言っては悪いが、俺は土方長官を100%信用してる訳じゃない、万能な人間なんてこの世にはいない、土方長官が万能なら、そもそも川内が辛い思いをする筈がないだろう?長官は人としては信頼出来るが軍人としては一方的に頼り過ぎるのは危険だ、長官に恩を受け続けるのも注意した方がいい」
【川内】
「少尉‥‥でも、土方長官や吉坂博士が居たから、アタシは少尉と再会出来て、少尉の秘書艦になる事が出来たんだよ?アタシは土方長官には感謝してる、少尉が慎重になる気持ちも分かるけど‥‥‥」
【見習い少尉】
「川内、俺も土方長官には感謝してるよ、こうして川内と一緒にいられる様にしてくれたのは他でもない土方長官だからな、だから俺から土方長官を裏切るような真似はしないよ、ただ、自分達の運命は自分達で決めたいだけさ、俺達は人間だからな」
【川内】
「そうだね‥‥出来る事なら自分達で何とかしないとね」
他人に必要以上に恩を重ねれば、泥沼の政治闘争に巻き込まれかねない‥‥
既に泥沼の人間関係に巻き込まれいる二人にとってはこれ以上のリスクを負うのは避けたいだろう
土方長官に助けを求めるには、こうしたリスクも計算しなければならない、弱者が生き残る為の宿命というものだ
後にへたれ提督がヒィッツカラルド提督と手を結び『海特警』に加入したのは、ヒィッツカラルド提督の人柄に対する信頼感とヒィッツカラルド提督の理念に共感したからであり、へたれ提督と川内の抱える心情をヒィッツカラルド提督が理解してくれたからである、人間、他人を完全に信頼する為には相応の理由が必要なのだ
【見習い少尉】
「さてと‥‥会う理由はないとは言ったが‥‥実際どうするべきかな?‥‥」
【川内】
「そうだね‥‥アタシ達の置かれた状況からしたら‥‥会うしかないんだろうね」
【見習い少尉】
「やっぱりそうなるよなぁ~」
土方長官の助けを借りよう‥‥とは言ってはみたが、艦政本部次長との話し合いで新規艦娘の配属が可能になるならそれに越した事はない‥‥
確かに三木之の嫌がらせで終わる公算が高いが、チャンスがあるなら賭けてみるしかない、そもそも横須賀に出て来る事自体を拒んだら、今度はどんなケチを付けられるか‥‥‥
【見習い少尉】
「艦政本部次長との折衝は俺一人で行くが、横須賀まではついて来てくれるだろ?」
【川内】
「うん、それはもちろん‥‥‥」(ハッ!)
この瞬間、川内は頭の中で考えた
この時の事を後に川内は「魔がさしたとしか思えない」と語っている
【川内】
(少尉をひとり立ちさせる為には‥‥ここは心を鬼にして‥‥)
【川内】
「少尉、相手は一人でって言ってるんでしょ?アタシがついて行ったらトラブルの原因になりかねないよ?ただでさえ次長とは良好な関係とは言えないんだから」
【見習い少尉】
「もしかして‥‥完全に俺一人で?」
【川内】
「少尉、ここは少尉一人で行った方が良いと思う、これから少尉は鎮守府の司令官を目指すんだから、まさか出張の度に毎回秘書艦のお守りを付けて行く訳にはいかないでしょ?」
【見習い少尉】
「それは‥‥そうかもしれんが‥‥」
川内が横須賀までついて来ないと聞いて、見習い少尉は途端に不安な顔になる、まるで子供のようだ
【川内】
「そんな不安な顔しないでよ、いつか理想の鎮守府を作るんでしょ?だったら一人でこなせる事を増やして行かないと、大丈夫、少尉なら行けるよ♪折衝が上手くいかなくても、そのまま帰ってくれば良いだけなんだから、ね♪」
【見習い少尉】
「‥‥そう‥‥だな、俺も男だ、川内に何もかも頼ってばかりいたら男としても指揮官としても恥ずかしいからな‥‥分かった!一人で行ってくるよ」
ーーーーーーーーーーーー
あの時のへたれ提督の不安そうな顔を、川内は今でも忘れる事が出来なかった
ああ‥‥アタシは本当にバカだ!‥‥‥‥
何であんなこと言ってしまったんだろう‥‥
ーーーーーーーーーーーー
翌日‥‥‥
川内がアイロンをかけた、パリッとした制服に見を包んで、見習い少尉は横須賀に出掛ける準備を整えた
【見習い少尉】
「どうだ?似合うか?普段は略式制服ばかりだから、あらためてこんな畏まった服装着ると調子が狂うなあ~」
【川内】
「そんな事言わないで、ここは相手に敬意を示すようにしとかないとね、それによく似合ってるよ♪」
【見習い少尉】
「そっ、そうか?」
【川内】
「ふ~ん‥‥こうして正装した少尉を見ると、少尉って実は背が高かったんだね?」
【見習い少尉】
「今頃それを言うか?」
【川内】
「少尉は他人に威張ったり、自分を大きく見せようとしたりはしないから、どうしても腰が低く見えちゃうんだよね~」
【見習い少尉】
「まあ‥‥褒め言葉として受け取っておくよ、おっともうこんな時間か」
銚子の監視所は山の中腹の林の中にある、公共交通機関のある所まではそれなりに歩かなければならない、朝はまだ早いが出発の時間だ
横須賀に行くのはいつもの事だが今回は一人だ、見習い少尉にとっては『初めてのお使い』の心境である、しかし少尉も男だ、川内に恥ずかしい姿は見せられない
【見習い少尉】
「それじゃあ行ってくる、出来る限り頑張ってくるが折衝が上手く行かなかったらごめんな」
【川内】
「そんな事気にしないで♪何事も初めての経験が重要だよ?美味しいご飯作って待ってるから♪」
【見習い少尉】
「それは楽しみだな」
【川内】
「少尉、傘を忘れないでね?今日は天気が崩れる予報だから」
【見習い少尉】
「ありがとう‥‥なあ川内?」
【川内】
「なあに?」
【見習い少尉】
「これはもしも‥‥あくまでもしもの場合なんだが、俺が留守の間に変な奴らがやって来てその‥‥川内が危険な目に会いそうな場合は、川内自身の身を最優先にして守ってくれ、こんな監視所なんかどうなってもいいから」
【川内】
「大丈夫よ、心配しなくても、アタシは艦娘なんだから自分の身は自分で守れる、それに少尉には接近格闘術を鍛えて貰ってるからね、それより少尉も気をつけてね」
【見習い少尉】
「俺の方は大丈夫だ、伊達に擲弾兵として生き残ってきた訳じゃないからな」
【川内】
「それは信用してるよ、行ってらっしゃい♪」
【見習い少尉】
「行ってきます」
こうして見習い少尉は出掛けて行く、少尉は最後まで川内に来てほしかったみたいだったが、川内はあえて少尉を一人で横須賀に行かせるようにした
少尉を一人前の指揮官にするために、自分が居なくても大丈夫なようにする為に
空は曇っていた、横須賀や銚子を含む関東圏全体は昼前から大雨の予報だった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
‥‥‥提督‥‥‥
一人、横須賀へ向かうへたれ提督の姿を川内は今でも忘れる事が出来ない
あの日、へたれ提督を一人で横須賀に行かせた事を川内は今でも後悔していた
提督はアタシの事を心配してくれたのに‥‥‥
アタシは理想を提督に押し付けただけで‥‥‥
横須賀でどんな悪意が待っていたかなんて‥‥
何も分かっていなかった!‥‥‥
‥‥‥アタシは本当にバカだ!
【へたれ提督】
「‥‥うぐう!‥‥川内ぃ‥‥愛してるぅ!‥‥」
【川内】
「‥‥ああっ❤‥‥提督ぅ‥‥大好きぃ!❤‥」
(ボロボロ‥‥‥)
‥‥提督‥‥ごめんね‥‥ごめんね‥‥
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい‥
ーーーーーーーーーーーー
【ペールギュント】
「剣を飲むのが駄目なら、せめて『裸踊り』でもやるのです!」
【五代 雄介】
「嫌だよ!そんなの!」
【神通】
「自分は裸になる勇気も無いのに!姉さんのオマ〇コだけは見ようと言うのですか!?やはり不埒な!!成敗します!!」
【隼鷹】
「おいおい神通、あんた言ってる事が無茶苦茶になってるよ!」
【那珂】
「那珂ちゃんライブも神通ちゃんも壊れちゃった~!」
【キSE-X07号】
「那珂ちゃん、夜はまだ長いっす!ライブはこれからっすよ!」
【清霜】
「『ヨコハマ』だ!」
【江風】
「『ブリジストン』だ!」
【瑞鳳】
「今度は何の賭け事なのよ!?」
【ヒィッツカラルド提督】
「確かにこれは公然猥褻!だが私は謝らない!!」
【足柄】
「あお~~ん♪❤くう~~♪❤❤‥‥おほっ!❤‥おっ❤おっ❤おっ❤」
【羽黒】
「❤しれいかんさあ~~ん♪❤❤❤ご主人様ぁ~~♪❤‥あっ!❤羽黒はまた!❤‥‥いっ❤イックぅぅぅ~~♪❤❤❤」
【ホーネット】
「天が呼ぶ!地が呼ぶ!人が呼ぶー!!」
☆バリバリバリーー!!!☆
【アンドロメダ】
「ぎゃーーーーー!!!」
10月30日になったばかりの深夜の六本脚鎮守府‥‥‥
阿鼻叫喚の夜はまだ続く‥‥‥
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
[名称説明]
①: 正義 公人(まさよし きみひと)
『帝国海軍、監察局』所属の帝国海軍軍人
へたれ提督と川内が横須賀にいた時点では『大尉』
謎の鎮守府とヒィッツ提督の前に現れた時には『少佐』となっている
帝国海軍と大本営の計画したある大規模作戦(第一挺団による輸送作戦)で『作戦参謀』として参加する際に『中佐』に昇進する事が内定している
真面目で強い正義感の持ち主、階級が上の者に対しても動じない恐いもの知らずの性格を持ち、監察局の任務として不正を行った将官から憲兵までをバッタバッタと摘発してきた
思い込みの強すぎるところがあり『悪い噂』に惑わされてヒィッツ提督と謎の鎮守府を疑い、部下を鎮守府に潜入させたり対抗演習を挑んだりしてきた
艦娘に対する独自の考え方を持っていて、それをクロード提督に危険視されたが、現在は艦娘を部下であると同時に『同じ人間』であると考えを変えていると思われる、部下である艦娘達は『正義 公人』を信頼しており、艦娘にとっては健全な提督であると考えられる
海軍の悪童『三木之 苗夫(ジャギ)』をチンピラと称して摘発しようとしたり、『ハス 吾郎』のような有望な新人提督に目をかけたりする一方で、『非軍人提督』を『まがい物』と呼んで見下したり、『擲弾兵』が艦娘を指揮する事を『悪い冗談』として忌み嫌っている
『三木之 苗夫(ジャギ)』を摘発する為に『見習い少尉(へたれ提督)』を道具として利用しようと計画するが‥‥‥
『海軍の改革』を唱えて、数少ない同志と勢力強化に勤しんでいるが、その目的と理念は、理想の『秩序』を守る事である
(※正義 公人は、ガティキンさんの小説作品に登場するキャラクターで、同キャラクター設定に原作設定を守りつつ本作品独自のアレンジを加えてみました、この上記の設定は本作品のみの設定であり、他の皆様の作品設定に何ら制約を加えるものでは決してありません、ガティキン様、今回も設定をお借りさせて貰いました、ありがとうこざいました)
ーーーーーー
②: 香取
『香取』型1番、練習巡洋艦娘
『正義 公人』が新人だった頃からの秘書艦であり彼の教育係でもあった
『正義 公人』が監察局の将校としても提督としても独り立ちした後も彼の忠実な部下として任務を遂行してきた、正義 公人に対する信頼感は非常に強い
謎の鎮守府に妹の『鹿島』と共に潜入し、ヒィッツ提督の身柄を確保しようとするも逆襲に会い失敗、一次捕虜となる(後に解放)
『潜入工作』と『対抗演習』には失敗したが、その後も正義少佐の下で彼の為に任務に勤しんでいる
捕虜になった時に、サインと記念撮影を求めてきた『デウスーラ』のフレンドリーさに少々苦手意識がある
【デウスーラ】
「あの時の写真とサインは今でも大切な記念品なのだ~♪」
【香取】
「はは‥‥‥そうなんですか‥‥」
ーーーーーー
③: 大東 裕之(おおひがし ひろゆき)
『アジア・オセアニアブロック海軍』の中尉、通信部隊所属
『三木之 苗夫』の腰ぎんちゃくで、三木之の下で一時期甘い汁を吸った為に弱みを握られ三木之の命令のままに働く事を余儀なくされているが、誰よりも自分がかわいい性格の為にその現状に不満も持っている
プライドの高い性格で、他人を口汚く罵る事に対して何の抵抗感も持っていない
三木之の使い走りに使われている不満と鬱憤のはけ口として艦娘に八つ当たりしている、艦娘軽視の思考がある
自分達の『不遇』の責任をへたれ提督と川内になすりつけ、独自制裁を加えようとした為にヒィッツ提督の怒りをかい、全裸でボコボコにされた上に肛門に鉄パイプを突っ込まれて海浜公園に捨てられた
録画画像の編集技術を持っていた事である事件を引き起こし‥‥‥
ーーーーーー
④: 玉林 宏(たまばやし ひろし)
『アジア・オセアニアブロック海軍』の中尉、軍令部所属
『大東 裕之』と同じ『三木之 苗夫』の腰ぎんちゃくで、やはり三木之の命令に絶対服従する事を余儀なくされている、一応は軍令部に所属しているが命令書の作成と事務処理が主な任務、その立場を利用されて三木之の気分と命令でブロック海軍の発令任務の中に『見習い少尉(へたれ提督)』を追い詰める為の任務を紛れ込ませている
金持ちの息子で貴意が高い、そのため元々から艦娘と擲弾兵を見下している
川内の『辛い過去』を晒したおかげでヒィッツ提督の怒りをかい、ビンタで全ての歯を折られて総入れ歯になってしまった
『大東 裕之』と同じく全裸でボコボコにされて、肛門に鉄パイプを突っ込まれて海浜公園に捨てられた
後に三木之の命令で『偽の命令書』を偽造して正式発令として発令した事がへたれ提督と川内の運命を大きく変える事になる‥‥‥
ーーーーーー
⑤: 五階 務(ごかい つとむ)
『アジア・オセアニアブロック海軍』の中尉、陸戦隊所属
『大東 裕之』『玉林 宏』とは同期、三木之の腰ぎんちゃくであるのは変わらないが、他の二人と違って、自ら進んで三木之の下僕になり下がった
三木之の下で甘い汁を吸い続けながら楽な生活を望んでいるため、三木之の言いなりになる事に何の抵抗感も感じていない
陸戦隊らしく身体は大きいが生活が乱れているのか三段腹の体型である
艦娘は人間の道具で『精処理』の対象としか見ていない
『川内』と『足柄』を精処理の対象として扱おうとした為に『足柄』の拳を三段腹に喰らって、更に同じ場所にヒィッツ提督の怒りの拳を喰らった
やはり全裸にされた上でボコボコにされ、鉄パイプを肛門に突っ込まれて海浜公園に捨てられた
陸戦隊員の中の『札付きの不良連中』と付き合いがあり、この内の四人に勝浦の監視所を襲わせる計画を立てた為に、四人の札付き共々『食い殺されて』この世界から姿を消す事に‥‥‥
ーーーーーー
⑥: 地のエル
『仮面ライダーアギト』で登場する、三人の幹部怪人『エルロード』の一人
『G3-X』こと『氷川 誠』とのやり取りは胸熱である
戦闘の最中に、氷川が落とした『半脱ぎの『ちび加賀』ブロマイド』を見て、せっかくの胸熱の展開が台なしに‥‥‥
ーーーーーー
⑦: ネルソン
『ネルソン』級1番、戦艦娘
言わずと知れた『ビッグセブン』の一角、英本土で起こったある『事件』をキッカケに、謎の鎮守府の『足柄』に何かと対抗心を抱き挑戦してくる事になる
そんな足柄が、ある一人の艦娘に自ら勝負を挑んでいるという風の噂を聞いたネルソンは居ても立ってもいられなくなり‥‥‥
【川内】
「ええっ‥‥‥」(困惑)
ーーーーーー
⑧: 半脱ぎ『ちび加賀』ブロマイド
『氷川 誠』が謎の鎮守府の『秋雲』に頼み込んで描いて貰った、半脱ぎ状態の『ちび加賀』を描いたブロマイド、ロリフェイスながらエロい表情の『ちび加賀』が何ともそそる(バイ氷川)
【秋雲】
「こんなもの描いてと頭を下げられた時には、氷川さんもとうとう‥‥なんて思っちゃったけどね~~」
【ラビアンローズ】
「でもこれ、結構よく描けてますよ?商品化したら売れるんじゃないですか?」
【秋雲】
「相変わらず商魂たくましいなあ~、ラビ明石さんは~」
【加賀】
「あら‥‥何とも可愛らしい私ね?」(無表情)
【秋雲】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【ラビアンローズ】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【加賀】
「どういう事か、説明して貰おうかしら?」(ポキポキ)
後日、草むしりをさせられた‥‥‥
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
エピローグ1
検尿コップ事件(?)から数日後‥‥‥
【清霜】
「ねえママ?」
【川内】
「うん?どうしたの清霜?」
【清霜】
「ママがよく言ってる『提督のすべてはアタシのもの』てあるじゃない?」
【川内】
「うん、確かに言ってるよ?」
【清霜】
「それってママはパパの全部が好き‥‥て事なんだよね?」
【川内】
「ウフフ♪そんな事言う川内なんて、ママぐらいかもしれないわね?でもそうよ♪
ママはパパ(へたれ提督)の全部が大好きなの♪」
【清霜】
「パパの全部ってどれくらい?どこまでの事なの?」
【川内】
「う~~んそうねえ、言葉で例えると難しいかなあ~」
【足柄】
「清霜、その質問、私が証明してあげるわ♪」
【川内】
「ええっ!?足柄さん!?」
【羽黒】
「こっ‥こんにちわ~♪」
【川内】
「あっ、羽黒さんもどうも‥‥‥」
【清霜】
「足柄さん?答えを知ってるの?」
【足柄】
「そうよ♪そしてそれが今回の、私とあんたのママとの闘争でもある!」
【清霜】
「闘争?」
【川内】
「足柄さん!?また勝負とか何とか言い出す気なの!?」
【足柄】
「当然でしょ!あんたと私の『提督愛』の闘争に終わりは無いのよ!」
【川内】
「ええっ‥‥‥」(困惑)
【羽黒】
「足柄姉さん、やっぱりあれ、止めた方が‥‥‥」
【天龍】
「おいおい!今度は何が始まるんだよ!?」
【足柄】
「天龍!あんたは黙って見てなさいな!どうせあんたには理解出来ない事なんだから!これは私と川内の問題なのよ!」
【川内】
「足柄さぁん!!アタシを巻き込まないでー!!」
【足柄】
「お黙り!!往生際が悪いわよ!川内!」
【川内】
「ええっ‥‥‥」(超困惑)
【天龍】
「ええっ‥‥‥」(とにかく訳が分からず困惑)
全ては足柄のペースで進む、誰もこの狼を止める事は出来ない!
【足柄】
「川内!今回はこれで勝負よ!!」バーーン!!
(コト〇キ浣腸40ml)
【天龍】
「へっ?‥‥へっ?‥‥へっ?‥‥」
【羽黒】
「あ~あ‥‥出しちゃった‥‥」
【清霜】
「これで‥‥どうやって勝負なんか?」
【川内】
「足柄さん?‥‥これはいったい?‥‥」
【足柄】
「フフフ‥‥‥川内!あんたは以前から言ってるわよね、『提督(へたれ提督)の全てはアタシのもの』って!」
【川内】
「うん‥‥それは清霜にも言ったばかりだけと‥‥」
【足柄】
「そして川内!あんたは以前、提督への愛自慢のガールズトークでこうも言ってたわね!」
ーーーーーーーーーーーー
【川内】
「提督のウ〇コなら!美味しく食べられるわ!!」
【能代】
「提督!!あなたという人は!!」
【へたれ提督】
「ノシュロムー!!俺は無実だーー!!」
ーーーーーーーーーーーー
(第一話、第二部『世界の中心で愛を叫びすぎた』参照)
【川内】
「ああ‥‥そんな事もあったかな~‥‥‥」
【羽黒】
「ありましたね~」
【UX-01】
「そうね‥‥懐かしい‥‥と言ったら語弊があるわね‥‥」
【清霜】
「あっ、ユークスちゃん、いつの間に?」
【UX-01】
「私もあの時そばにいたのよ、あの時はきよしちゃんのママの事、本気でバカだと思ったわ‥‥」
【清霜】
「アハハ‥‥‥そうなんだ‥‥‥」
【天龍】
「このストーリーの1番初めで‥‥おめえはそんな事言ってたのか!?」
【川内】
「いや!あれはあの時の勢いと言うか‥‥提督を愛する気持ちでは負けたく無かったって言うか‥‥‥」
【UX-01】
「不知火ちゃんはクロード提督の為なら連帯保証人にもなるって言ってたし、羽黒さんは大衆の面前でも謎提さんに侵されても良いって言ってたわよね~」
【羽黒】
「///そっ‥‥それは‥‥はう~~ん❤❤❤///」
【天龍】
「何だそりゃあ!?お前ら提督ラブ勢はホントにアホなんじゃねえのか!?」
【足柄】
「天龍!あんたには分からない世界よ!」
【天龍】
「ああ!そうですよねぇ~~!」
【足柄】
「結局あの後提督は見つからなくて、そのままお流れになってしまったけど、今回はあらためて、あんたと勝負する事にしたのよ!」
【川内】
「へっ?‥‥勝負って‥‥‥」
【天龍】
「おいおい!!まさか!?‥‥‥」(顔面蒼白)
【足柄】
「川内!あんたとこの足柄様!正真正銘に『提督の全て』を愛しているのはどちらか勝負よ!あんたの『提督の全てはアタシのもの』って言う覚悟を見せてみなさいな!!」
【川内】
「はいいい~!!?」
足柄の『提督愛』闘争はおかしな方向に曲がり始めた、それもこれも、へたれ提督の愛を独占している川内に負けない為に!
【羽黒】
「やっぱり‥‥全てって言う事は『あれ』も含まれるんですか?」
【足柄】
「当然よ!」(キッパリ!)
【UX-01】
「きよしちゃん!川内の‥‥あなたのママと足柄さんの真似だけはしちゃダメよ!」
【清霜】
「うっ‥‥うん」
【川内】
「ちょっ!!‥‥ちょっと待ってよ!!」
【足柄】
「何よ川内、この勝負から逃げるつもり?」
【川内】
「逃げたいのはやまやまだけど!その前に誤解を解かせてよ!!」
【羽黒】
「あんなガールズトークを真に受けた姉さんにも問題はあると思いますけど」
【足柄】
「お黙り!!」
【川内】
「ねえ足柄さん!あの時アタシがあんな事言ったのも悪かったと思うけど、いくらアタシが提督を愛してるからってウ〇コまで食べる趣味なんか無いわよ!」
【天龍】
「そっ‥‥そうか!そりゃあそうだよな!あははは‥‥‥」
【川内】
「時々、味と匂いと消化物を確認してるだけよ!」
【天龍】
ズガガガガガガーーー!!!
天龍は精神的に大破した、上には上の展開が待っていた!
【足柄】
「なん‥‥だと?」
【羽黒】
「あの‥‥それは何の為に?」
【川内】
「そんなの、提督の健康状態を確認する為に決まってるでしょ?健康なら良いものが出て来るし、問題があったら食生活だって改善しなきゃいけないでしょ?ましてや毒物なんか身体に入れられていたら大変じゃない!」
【清霜】
「うん、確かにパパには元気でいて貰いたいよね!」
【川内】
「そうよ、ああ、でも清霜はこんな事しなくていいからね、これはママがしたくてやってる事だから」
【足柄】
「なん‥‥だと」
【羽黒】
「まあそれは‥‥驚きますよね‥‥」
【天龍】
「お・ま・え・は!!何考えてんだーー!!何でそんな事してんだよ!!?」
【川内】
「分かってないなあ!!天龍は!!提督の健康管理は秘書艦の大切な仕事でしょ!!」
【天龍】
「他にやり方ってもんがあるだろうが!!」
【川内】
「提督に元気でいてもらう為なら!アタシは手段は選ばないわ!!」
(ドドン!信念!)
【天龍】
「うぐぐ!‥‥何だこの‥‥アホらしくも揺るぎない信念は!?」
【あきつ丸】
「どうやら秘書艦殿は、戦国時代の健康管理方法を参考にされているようでありますな」
【天龍】
「おわっ!?あきつ丸!いつの間に!?」
【清霜】
「それって、どういう意味なの?」
【あきつ丸】
「方法は川内殿が実施されている通りであります、戦国大名の排泄物の状態を家臣が定期的に確認するのであります、未消化物は多くないか?下痢はしていないか?毒物など体内に入っていないか‥‥などなどであります」
【羽黒】
「そこまで‥‥してたんですか?」
【あきつ丸】
「弱肉強食の戦国時代では、戦国大名の健康状態はその国の安全保障に直結する重大要素であります、つまり命が懸かっていた訳でありますから現代の我々の感覚とは真剣度が違っていたであります、つまり川内殿にとって提督殿の健康状態はそれだけ重要なのであります」
【足柄】
「なん‥‥だと」
【羽黒】
「姉さん、さっきからそればっかり、でも‥‥それだけ川内さんの愛情は深いって事なんですね、方法はともかく‥‥ちょっと素敵だと思います‥‥本当にちょっとだけど‥‥‥」
【天龍】
「いや!だからってよ~~!‥‥」
【川内】
「アタシはただ‥‥提督に元気でいてほしいだけよ‥‥」
【UX-01】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【清霜】
「‥‥ユークスちゃん?どうしたの?」
【UX-01】
「‥‥私は‥‥お世話係として‥‥まだまだ甘かったわ!」
【清霜】
「いや‥‥そこは気にしなくて良いと思うよ?」
【UX-01】
「秘書艦!やっぱり司令官はあなたじゃないとだめなのね!」
【川内】
「ユークス?」
【UX-01】
「秘書艦!私にも協力させて!司令官の健康を一緒に護りましょう!」(ヒシッ!)
【川内】
「ユークス!分かってくれるの!?」(ヒシッ!)
【天龍】
「何でそこで意気投合してんだーー!?」(頭を抱える)
【足柄】
「くっ!‥‥どうやら認めない訳にはいかないわね!」
【羽黒】
「‥‥姉さん?」
【足柄】
「この件に関しては‥‥私とあんたの愛は別物、そもそも優劣なんか付けられない‥‥あんたと私では愛の形が違う、だけど、あんたがへたれさんの愛を独占している理由だけは分かったような気がするわ‥‥‥」
【川内】
「足柄さん‥‥アタシを認めてくれるの?」
【清霜】
「良かったね♪ママ♪」
【羽黒】
「これで‥‥一見落着ですね♪」
【天龍】
「もう‥‥好きにしてくれよ‥‥」
【足柄】
「しかーーーし!!それでも私は負けないわよ!!」
【羽黒】
「えええ~~!?」
【川内】
「足柄さん!もう勝ったとか負けたとか、そういう話は!‥‥」
【足柄】
「例えどんな勝負事でも!例えどんなハンデがあろうとも!この勝負師、足柄様の狼のプライドにかけて、勝利をつかみ取るまで戦うのよ!」
【あきつ丸】
「そもそもこの勝負の勝ち負けの線引きは何でありますか?」
【足柄】
「気合いの違いを見せ付けるのよ!ここからは私のやり方で勝利して見せるわ!」
【羽黒】
「あの~‥‥姉さん?それってもしかして‥‥」
【足柄】
「そうよ!羽黒!何のために『コト〇キ浣腸』を持って来たと思ってるの?川内が匂いと味を確かめるだけなら!私はその上を行けば良いのよ!!」
(サムズアップ!)
【羽黒】
「やっぱり!!姉さん!!そんな事しちゃ駄目ーー!!」
【足柄】
「じゃあね川内!繰り返すけど、あんたと私の『提督愛❤』の闘争は終わらないのよ!次の勝負であいましょう♪」
【川内】
「ええっ‥‥‥」(大変困惑)
【UX-01】
「足柄さ~ん♪頑張ってね~♪」
【清霜】
「頑張ってね~♪」
【あきつ丸】
「本人が宜しいのであれば‥‥足柄殿、御武運を!」(陸軍式敬礼)
【天龍】
「応援なんかするなーー!!」
【足柄】
「提督う~~♪❤今イクわ~~ん♪❤」(ダッ!)
【羽黒】
「しっ!失礼します!姉さ~ん!!早まっちゃダメーーー!!」
足柄は嵐のように、疾走する狼のように去っていった、羽黒はその後を必死で追っていく‥‥‥
【川内】
「これで‥‥‥良かったのかな?‥‥」
【あきつ丸】
「我々には止められないであります、止めらるのはヒィッツ提督ただ一人、後は野となれ山となれであります、川内殿、勝ち負けはともかく、足柄殿のお相手、覚悟するでありますさ」
【川内】
「ええっ‥‥‥」(提督‥‥どうしよう感)
この後謎の鎮守府に帰還した足柄と羽黒‥‥‥足柄は早速ヒィッツ提督を追いかけ回すが‥‥‥
【ヒィッツカラルド提督】
「ええい!冗談ではない!スカトロプレイなんざどこぞの岡山の糞親父だけで十分だっつーの!」」
当然ヒィッツ提督はこれを拒絶、『他とは違う方法、アプローチで他とは違う特別な存在となれ!他の者と同じ方法論で競うのではなく、他には真似出来ない事を成し遂げる事、それこそが妙高型重巡洋艦の真価と言うものだ!』といった感じの口八丁手八丁の思考誘導を足柄に施した
それを聞いた足柄は雷に打たれたような衝撃を受け、川内とは違った別のアブノーマルな方法を模索する方向にいってしまった
少々計算外(?)だったが、最悪のスカトロを回避したヒィッツ提督は、現場がトイレだった事もあり、足柄の二つの穴を徹底的に攻めまくり、最後は正真正銘の『肉便器プレイ』で足柄の欲求をしめ括ったのであった‥‥‥
結果、足柄に新たな性癖が誕生した事と肉便器プレイの一件は、謎の鎮守府の外部にはいっさい他言無用となった
【天龍】
「俺はもう‥‥何を信じて良いのかかわからねえ‥‥‥」
天龍は熱を出して一週間ほど寝込んだ、そして考えるのをやめた‥‥‥
ーーーーーー
【ネルソン】
「なにい!!?あの足柄がこの余以外の艦娘に自ら勝負を挑んでいるだと!!?
おのれ!!あの山犬め!!この余を無視しておきながら~!!!
よし!!その艦娘とやらがどんな顔なのか、余自ら拝んでやるとしよう!!」
ーーーーーー
【川内】
「‥‥くちゅん!」
【清霜】
「ママ?大丈夫?風邪?」
【川内】
「いや‥‥今まで経験した事ない悪寒が‥‥‥」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
エピローグ2
《ただの人間‥‥‥》
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【地のエル】
「お前は『アギト』ではない‥‥これほどの力を、お前はいったい何者なのだ!?」
【氷川 誠(G3-X)】
「ただの‥‥人間だ!!」
(‥‥‥‥‥ポトッ)
【地のエル】
「‥‥‥うんっ?」
【氷川 誠】
「‥‥‥あっ!」
氷川の足元に何かが落ちた、地のエルはそれを拾って見ると‥‥‥
【地のエル】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
(半脱ぎした『ちび加賀』のちょっとエロ表情のブロマイド→秋雲出版作)
【地のエル】
「ただの‥‥変態か‥‥」
【氷川 誠】
「ちがーーう!!!」
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エピローグ3
《トロ子のいけない芽生え》
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【デストロイヤー】
「‥‥ねえ、将軍‥‥‥」
【ヒィッツカラルド提督】
「おっ?どうしたトロ子?」
【デストロイヤー】
「将軍‥‥トイレに行く用事は無いかい?」
(検尿コップ)
【ヒィッツカラルド提督】
「トロ子‥‥お前何を考えてる!?」
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[出 演]
へたれ提督(見習い少尉)(六本脚鎮守府)
川内(六本脚鎮守府)
謎の提督ヒィッツカラルド
(ヒィッツカラルド大佐)(謎の鎮守府)
足柄(謎の鎮守府)
クロード戦艦提督(リンガ特設連邦鎮守府)
金剛(リンガ特設連邦鎮守府)
花田 刀治郎(NPF)
飛龍(NPF)
鶴 温(鶴ケ島鎮守府)
浜波(鶴ケ島鎮守府)
清霜(六本脚鎮守府)
アンドロメダ(六本脚鎮守府)
ホーネット(六本脚鎮守府)
江風(NPF)
天龍(六本脚鎮守府)
ペールギュント(六本脚鎮守府)
能代(六本脚鎮守府)
球磨(六本脚鎮守府)
多摩(六本脚鎮守府)
ラビアンローズ(六本脚鎮守府)
那珂(謎の鎮守府)
秋雲(謎の鎮守府)
デウスーラ(謎の鎮守府)
バードラⅡ(謎の鎮守府)
隼鷹(リンガ特設連邦鎮守府)
瑞鳳(NPF)
神通(紅輪鎮守府)
潮
磯波
ネルソン
三木之 ジャギ(苗夫)
大東 裕之
玉林 宏
五階 務
補給部将校
清掃員の人
正義 公人(帝国海軍監察局)
香取(帝国海軍監察局)
ヒィッツカラルド提督分身1号2号
キSE-X07号(ジュラル星人)
地のエル
五代 雄介
氷川 誠
あきつ丸(六本脚鎮守府)
デストロイヤー(謎の鎮守府)
UX-01(六本脚鎮守府)
羽黒(謎の鎮守府)
加賀(KLG)
【ネルソン】
「インフォメーションだ!長々しく言うつもりは無い!これは二次創作でフィクションだ!本気にするでは無いぞ!以上だ!さあ!山犬よ!闘争の時間だ!」