へたれ提督と生きる為の鎮守府ー抜錨!チャージマン研外伝 作:六本脚のジャイアンS
複数回に分けて行っていきたいと思います
最初のその1は、勃発する前の要因や流れに
なります
そして、前話で大変な想いをしているカルド編の
続きでもあります
《30年戦争ーその1ー》
紀元前の昔、人類が海と関わる様になっな頃から
海には不思議な存在がいた
それは形を変え、姿を変え、時には複数同時に
現れながら、人類と何かしらの繋がりを持ち続け
現在に至っている‥‥
そして時は流れ‥‥‥
人類が、初めて月に降り立ってからおよそ120年
世界の人口は90億を突破し、さらに増加の一途を
たどっていた
この人口増加による地球環境への影響を懸念して
大規模な宇宙開発と、それに伴う宇宙移民が
促進されることになった
新規技術が次々と開発され、宇宙への進出は
加速された
かつて太陽系惑星から外れた冥王星にまで人類が
直接進出し、土星の外側にあるアステロイドベルト
には、豊富な資源を埋蔵する小惑星が幾つも
確認された
官民合わせて多くの宇宙開発公社が設立
月面や火星にも都市が建設され
初歩的な居住用コロニーも建設が始まった
変化は急だった、いや急過ぎた
地球での資源獲得と領土保持を目的とした国家は
意味をなさなくなり、地球と宇宙に別れた人類を
統合管理する枠組みが新たに必要とされたのだった
11年後、既に始まっていた宇宙移民による人類の
新しい一歩として西暦が終わりを告げ
新宇宙世紀(NUC)と改変された
NUC0001: これまでの多国家システムを原則廃止
新たに地球連邦政府が発足した
軌道上の首相官邸の爆破事件と共に新宇宙世紀は
波乱の幕開けとなった
NUC0040: 人類の総人口は120億を突破
宇宙移民の拡大は連邦の急務となり、かなり強引な
政策や手法まで取られるようになった
宇宙へ移民した人口も50億に達し、宇宙開発も
更に強引に加速して行った
アステロイドベルトから資源採取用の小惑星が次々と
持ち込まれ、ここから採取した資源による生産資材で
「サイド」と呼ばれるスペースコロニー集合帯が次々に
誕生、これらはやがてコロニー国家と呼ばれる様になる
建造物資を運搬射出するマスドライバーキャノンが
月面に20基、万一小惑星が地球に落下するのを防ぐ
為の大型陽電子衝撃砲が2基建設された
この頃から「スペースノイド」「ルナリアン」
「アースノイド」という主に居住環境の違いから来る
(人類の区別化)が語られるようになり、やがて
格差や差別、対立を象徴する呼び名へと変貌していく
特に、強引な手法で移民を進められながら権限を
極端に制限されたスペースノイド達の
不満は徐々に大きくなって行った
そして地球連邦政府高官によるスペースノイドの
徹底管理と弾圧、限られた特権階級を残して
他の人類を宇宙に強制移民させる事実上の棄民政策
実施に及んで、連邦と宇宙移民の確執は決定的と
なった‥‥
スペースノイドの中で、地球を聖地とし全員が宇宙に
移住する「エレズム」思想‥‥
コロニー毎独立国家論「コントリズム」という思想が
生まれ、これが広がるのに時間はかからなかった
人類の知らないところで、地球にもある異変が
起こっていた‥‥
NUC0045: ミノフスキー物理論が初めて公に
提唱され同物理学会が設立された記念すべきその日
地球の九十九里浜に異形の怪物体が
打ち上げられているのが発見された
小型の鯨ほどの大きさのそれは後に
「深海棲艦・イ級」と呼ばれる事になる
発足から数十年で自浄作用を失っていた地球連邦政府
においては、特権階級思想と官僚主義が蔓延し
不正が横行、それは地球上の組織、軍隊にも大きな
暗い陰を落としていた
NUC0050: ある一つの組織が結成される
宇宙軍、外宇宙軍、陸軍、海軍、空軍、海兵隊‥‥
各軍の真のエリートが集結、少数精鋭ながら全軍の
垣根を超えた高い作戦能力と戦闘能力を有し
場合によっては超法規的措置の権限も与えられた
強力な組織である
組織名は「天憲隊」、自浄作用を失った連邦と組織を
内部から立て直し、時には有害と見なした者を粛正
極端なスペースノイドへの違法弾圧を取り締まる
連邦で生み出され、後に連邦高官達にに最も恐れ
嫌われた部隊はこうして誕生した
だがこのような組織を作り出しても、連邦の抱える
深い闇と、スペースノイドとの確執を完全に是正
するには至らなかった
(因みに、この年に最初のモビルスーツ研究が
スタートしている)
NUC0058: 地球から最も遠く、月の裏側にある
サイド3が独立国家宣言、連邦政府はサイド3を含
むスペースコロニー及び月面都市への圧力を
さらに強める
NUC0060: 地球連邦政府、資源採掘小惑星
「ユノー」を、軍事要塞「ルナツー」として整備
同時に軍備増強計画も推進され軍事的な圧力で
第二のサイド3誕生を未然に防止する方向に舵を切る
NUC0061: 天憲隊、独自に国防軍を創設
連邦とサイド3の対立が軍事衝突に発展する可能性
を踏まえ、平和維持軍としての能力獲得を目指す
ものであっあ、これは連邦の軍備増強計画と
同年の、サイド3の国防軍誕生に合わせた動きとも
言えた
(地上戦の主力兵器として61式戦車が開発された
のも丁度この頃である)
NUC0063: 地球連邦政府は天憲隊の解散を指示
天憲隊は軍備縮小には同意するも解散は拒否
以後外部独立部隊として連邦とは一線を引きながら
当面活動していくことになる
この頃から、地球の海上において、九十九里浜に
打ち上げられた物と同様の怪物体の目撃報告が相次ぐ
ようになるが、天憲隊と一部の研究機関を除いて
誰もこれを危険視するものはいなかった
宇宙での軍拡競争と相手への牽制に血道を注ぐ人類
しかし地球に住む者達の多くは自身の足元・・・
深い海の底から破滅の足音が近づいているとは夢にも
思わなかったのである
NUC0065: ミノフスキー粒子の存在と、その電磁波
に対する(撹乱)効果が初めて現実に確認されたその
日、南太平洋を航行していた複数の民間船舶が例の
快物体と遭遇、内一隻が攻撃を受け沈没
深海棲艦による初めての犠牲者が出た瞬間であっあ
翌日、天憲隊の海上警備艦隊が現場に出動
遭難者の救出と、この未知の敵の調査に向かったが
快物体と遭遇した艦隊は全滅を免れたものの
一方的に撃破されてしまう、軍人の初めての犠牲者
もこの時発生した
人類が使用する既存の兵器が通用しない相手だとは
誰一人分からなかった、やむを得ない結果とも言えた
(後に全滅しなかったのは奇跡とさえ言われた)
この直後、地球連邦政府は地上での軍備強化が不足
していると認識し、海軍を含む地上部隊の強化整備も
行う事を決定したが、それには組織も人材も不足
していた、巨大な連邦軍といえども、宇宙での
軍拡競争に血道をあげている現状ではそこまで手が
回らなかったのである
そこで連邦政府は、地上を複数の(自治ブロック)に
分け、それぞれに順国家相当の自治権を与える代わり
に、そのブロック内での治安・安全保障の権限と責任
を一任するという、一体何の為の連邦政府なのかと
声を上げたくなる様な政策を思案、2年後の法案
成立(文字通り独立国家に近い権限を与える事になる
為、準備と根回しが必要となった)に向けて準備を
始めた‥‥
そしてこれを聞き付けたサイド3側でも新たに
連邦に対して独自の法案を準備し始めるのだったが‥
NUC0067: 地上自治ブロック法案が連邦議会に提出
され、合わせてコロニー自治権整備法案がサイド3側
の後押しで提出される
地上自治ブロック法案は可決されたが
コロニー自治権整備法案は否決、廃案となった
地上に自治が認められても、宇宙には認められない
この現実は、地上から宇宙への意思表示であり
平和的な「コントリズム」の挫折と軍拡競争の拡大
を意味していた‥‥
NUC0068: 独立国家サイド3の初代首相が死亡
サイド3は政治的混乱から派閥逃走に突入
地上の各自治ブロックでは、行政の確率と防衛軍の
組織化が急がれる事になった
NUC0069: サイド3は軍事独裁政権が樹立し
共和国制から公国制に移行、連邦からの完全な離脱
と一切の干渉を拒否することになる
ミノフスキー粒子の存在が公にされ、誰もが知る
ことになったのもこの年の始めである
自治ブロック海軍も整備が進んでいたが、有望な
人材は中々揃わず、組織として未熟なまま拡大を
して行くしかなかった、これは後に大きな禍根を
残すことになっていく
サイド3は宇宙艦隊も整備を開始、最初の戦闘艦
として、(後に謎の鎮守府のお艦的存在となる)
ミサイル戦艦(当時)「パプア」が就役した
NUC0070: この年は様々な意味でインパクトの
ある出来事が連続で発生した年となった
1月
地球の海上に出没する快物体に、初めて(人型)
と呼ばれるタイプが確認された
翌2月には、これによる初めての犠牲者が発生
違う形のタイプが存在することも改めて確認
された
3月
地球連邦政府、快物体の存在を公式に認める
学者、有識者の意見からこの快物体の総称を
深海に棲む、戦闘艦の能力を持つ者‥‥
「深海棲艦」と呼ぶことになった
この名称は後に敵味方双方が共通して使う事になる
不思議なものであった
これと並行して、連邦政府は、各地の自治ブロック
海軍に対して「深海棲艦」への対応強化を指示
しかし実際には連邦軍はこの件に関しては殆ど
関わる事は無く、自治ブロック海軍に丸投げした
のが実情だった
5月
人類の新たなエネルギー動力現となる
ミノフスキー・イオネスコ型熱核反応炉の実用化
と共に、新たな(主に艦船用)兵器が二つ登場した
高圧増幅光線砲と、メガ粒子砲である
連邦軍・公国軍がそれぞれこれらの装備を手にした
事で、艦船整備等の軍拡競争に更に拍車がかかる
6月
公国軍、チベ級高速巡洋艦を複数就役
天憲隊、独自にメガ粒子砲を開発実用化、これと
並行して、従来の陽電子衝撃砲の小型化の研究に
着手
現在の陽電子衝撃砲は、威力こそ絶大だが
必要なエネルギーが大きく、また砲一門撃つ為に
巨大な発電所並の施設が必要であった
天憲隊はこれを、たとえ一門でも艦船に搭載可能
となるまで小型化する事を目指したのである
7月
天憲隊より、地球連邦政府・軍に対して意見書提出
深海棲艦の脅威を重視すべきというもので
従来の兵器では深海棲艦には対抗出来ないこと
連邦軍の直接関与、メガ粒子砲に代表される
新兵器を投入し、深海棲艦の本格的襲来に
備える事、自治ブロック政府への権限の委譲の
拡大は厳に慎むことなどが記載されていた
自治ブロック政府及び海軍からも、権限の委譲
はともかく、連邦の関与と新兵器の供与を
望む声が大きくなっていた
8月
深海棲艦の実態をよく理解していない地球連邦政府と
連邦軍は、天憲隊の意見書にあった深海棲艦に対する
対策強化の方針として、自治ブロック海軍に
戦術顧問団を派遣、艦隊の整備と訓練を本格化させる
一方で、メガ粒子砲の供与は見送られた
また深海棲艦の対策強化をほぼ丸投げする代償として
各自治ブロック政府及び海軍に更なる権限の拡大を
認めた、この点については天憲隊の意見は完全無視
もはや半ば独立国家を認めたと言っても良かった
これは明らかに間違ったメッセージを送る事になった
自治ブロック政府及び海軍は、この権限委譲が
自分達への権力のお墨付きと判断した
結果、かつて連邦政府で起こった、エリート官僚主義
癒着、行政腐敗が蔓延し、ブロック内とは言え
権力による独裁体制までも出てくる始末だった
これが後にいわゆる「ブラック鎮守府」「ブラック提督」
を多く生み出す土壌となって行くのだから
この処置が如何に大きな影響を後に与えたか‥‥
9月
地球連邦軍の新規艦隊整備
宇宙艦隊の中核艦として、コンゴウ型、マゼラン級
ムラサメ型、サラミス級、イソカゼ型等の艦艇が
地球連邦の圧倒的な国力の下、次々と就役していった
10月
新艦艇が配備された、地球連邦軍の外洋宇宙艦隊が
冥王星宙域において、所属不明の宇宙船と遭遇する
この正体不明の宇宙船は後に地球側コードネーム
「ガ軍宇宙戦艦 TYPE A」と呼ばれる事になる
11月
地球を挟んで月と反対側の宙域にサイド7の建設を
開始、完成したコロニー、ロンデニオンに天憲隊が
宇宙軍本部を設立、独自の宇宙艦隊整備を進める
なお、天憲隊の地球での本拠地は横須賀にある
12月
人類が所有している全ての通信媒体に、ある日突然
謎の電波が割り込んできた
自ら「深海棲艦隊」と名乗るその電波の主は
「全人類への宣戦布告」を宣言したのである
天憲隊改め、国防軍・天憲隊は全軍警戒体制に入るが
地球連邦政府及び連邦軍、自治ブロック海軍は
何かしらのイタズラと判断、特別な対応は何も
されなかった‥‥‥
この年は特に大きな戦闘は発生しなかった、しかし‥
後に「30年戦争」と呼ばれ、全人類の三分の二が
命を失い、地球圏のみならず、広大な宇宙をも
巻き込んだ大災厄は、もう間直に迫っていたのである
ーーー続くーーー
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[前回の続き]
(カルド)
「クッソー!どうなってんだこの駅は!」
「きさらぎ駅」という名も知らぬ古びた駅でカルドは
ある意味途方に暮れていた
六本脚鎮守府の近くまで来ながら、陸上限定の
方向音痴がたたって、土地勘の無い真夜中の無人駅に
たどり着いてしまったカルド‥‥
意地でも自力でたどり着くと見得を切ったのは
良かったが‥‥
(カルド)
「タクシーなんか一台も来やしねえ!おまけに
夜も明けねえ!」
感覚的な問題だろうが、タクシーを待つ時間は
さながら永遠の様に感じた‥‥
近々大規模な輸送作戦がある、それには是か日でも
間に合わなければならない
このままでは、クロード提督の顔をつぶす事に
なりかねない‥‥
(カルド)
「‥‥戻るか‥‥」
電車で来た方向を、線路沿いにもう一度戻るのである
今日一日同じ事を何度繰り返した事か‥‥
しかし、この「きさらぎ駅」にいても埒外があかない
のも事実、意を決し、カルドは元来た線路を歩き出す
のであった‥‥
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(パプア)
「イレギュラー艦、輸送艦娘(パプア)と申します
本作品を読んで頂きありがとうございます
本作品の需要なイベント、30年戦争についての
説明を、複数回に分けて語って行こうと思います
この設定は言うまでもなく、本作品のみの設定で
ございます、そして作品中の天憲隊の設定に
つきましても本作品の中だけでの設定でございます
天憲隊に関わる提督の皆さんの意にそぐわない
箇所もあるかも知れませんが、なにとぞ御容赦
頂けたらと思います
私、艦船としてはこの頃に生まれたんですね
歳がばれて少し恥ずかしいですね‥‥‥
では、次回までごきげんよう‥‥
因みに今回から[予告]は削除させて頂きます
文字数が多くなり過ぎると見づらいと
考えまして‥‥」
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[出演]
カルド(リンガ特設連邦鎮守府)
パプア(謎の鎮守府)
この作品は二次創作であり、かつフィクションです
本作品の設定及び個人名は架空の物です‥‥‥