※この作品はR-18です。

喰種の住む鎮守府   作:ニーとくさん

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第2章

ーーーー3日後ーーー

 

AM9:30

 

今日の天気は大荒れだな。

雨風がかなり酷いようで医務室の窓がガタガタ鳴っている。大丈夫か?壊れたら困るんだけど…

あ、そうだ。部屋に転がってた艦娘と話せるようになったよ。

………不幸、不幸って事あるごとに言うんだよ。なんか、変わったやつ。

姉妹なんだと、だから不幸姉妹と呼ぶことにした。

 

 

隼斗「お前らがいつも「不幸、不幸」って言うから天気滅茶苦茶悪いじゃねえか。」

扶桑「ふふふ……そうね、これも私のせいね…欠陥品として生まれて、不幸だわ…。」

山城「そうですね、お姉様…ほんとに、不幸だわ…。」

隼斗「……。(起きてからずっとこれだよ。もう、どうにかなんねえかな…)」

 

「はあぁ…」とため息をつき、ベッドから降りて今日の朝に憲兵?て奴が持ってきた朝食が乗ったお盆を持つ。

米・魚・野菜、栄養満点でバランスが良いと聞く。喰種には関係ねえけど。

そしてそのまま2人の前に行き床に座る。

 

扶桑・山城「……ゴクリ…」

隼斗「これで元気だせよ。あ、ちゃんと6当分して食えよ。」

扶桑「…本当に不思議な人ね。ここまで優しくしてくれるなんて…本当に優しい人。」

隼斗「食欲湧かねえから。つか他の4人もちゃんと食えよ、遠慮なんていらねえから。」

 

他の4人てのは、吹雪・夕立・時雨・叢雲達のことだ。

4人とも待ってましたと言わんばかりに目を輝かせながらご飯を見てる。

何でも、おにぎりとたくあん数枚に水しか食わせてもらえないんだとか。だから、こいつらにとって俺に渡された飯は豪勢らしい。

……よく分かんねえけど。ちゃんとお盆を回しながら食べてるとこを見てると自然と笑みが出てくる。

 

時雨「いつも僕達が食べてるとこ見てる時、微笑んでるよね。」

隼斗「美味そうに食ってんの見るとさ、嬉しいじゃん。まあ、俺が作ったわけじゃねえけど。」

夕立「隼斗も食べたいっぽい?」

隼斗「いらないっぽい。」

夕立 「あー!また夕立の真似したっぽい!むー…」

叢雲「あはは、気持ち悪い!」

吹雪「確かに…くく、あはは!

隼斗「気持ち悪いって…うるせえなあ。」

 

 

最初は警戒されてたけど、今じゃこういうやりとりも出来るようになった。

おかげで退屈せずに済むし、何よりこの世界や艦娘のことが色々聞けるってのがいい。聞けば聞くほど自分がいた世界とは全く違うことも現実味を帯びてきたし、艦娘が…というかここの艦娘達は人間に対して良く思ってないってのも分かった。

この環境から抜け出したい、仲間や姉妹達を助けたい、何より1人の“人間”として見てほしい、接して欲しいと強く願ってる。

だが、その願いも主張も握り潰され今に至るってわけよ。

 

喰種みたい。だからかな、こいつらの姿が仲間と被ったり、話を聞いて助けたいと思うのは…

“喰種”が“人間”を助けるなんて聞いたこともない、けど俺はそれをやろうとしている。死んでった奴等に怒られるかな?

まあ、そん時は珍しい人間がいたって土産話が出来るから良いだろう。

そう考えてた時だった。

 

 

バンっ

 

 

医務室の扉が勢い良く開けられ、憲兵が2人入ってくる。

俺も含め全員がそちらを向き、そして唖然とする。そこには、服が裂かれ痣だらけの肌が見えている、2人の憲兵に引きづられてきた電の姿があったからだ。そのままこちらに投げてくる、まさにゴミの様に。

 

憲兵1「なんだ貴様、そいつらと楽しそうに話すなんて変わったやつだな。」

憲兵2「そいつらは使えないゴミだから放ってていいぞ。今捨てたやつもな、はははははは!」

 

俺は何も言わず電を抱き寄せる。こいつ、顔にも痣が…右目が腫れて潰れてる。

そして別のことにも気づく、匂いだ。なんか、この臭い…若干血も混じってるけど、まさか……

 

視線をゆっくりと電の顔から足元にずらしていく。

スカートから見える電の太腿に正の字が書かれており、血と精○が漏れている。

 

扶桑「そんな…なんてことを…」

叢雲「…あんた達‼︎電に、電になんてことを‼︎」

憲兵達に怒鳴る。叢雲は今にも襲い掛かりそうな勢いだが、片足を負傷しており動けない。

他の奴らもそうだ。碌な手当もなく放置されていたんだからまともに動けるわけがない。皆、泣いていた。人間がここまでするとは、堕ちるとは思ってなかったんだろう。そして、大事な仲間の為に何も出来ない悔しさと己の無力さで。

 

憲兵2「黙れ‼︎何だその口の聞き方わ‼︎」

憲兵1「簡単な遠征任務さえまともに出来ないくせに、生意気にも反抗してきたからな。挙句、「人間として扱って欲しい」なんて言い出したからさ叶えてやったんだよ。ちゃんと“人間”として“扱って”やったさ、なあ?」

 

 

 

ーーー2日前 遠征任務帰投後ーーーー

 

〜執務室〜

 

提督「こんなこともできんのか貴様‼︎」

電「きゃっ…⁉︎ごめんなさい、ごめんなさい‼︎」

 

1人執務室に呼ばれる電。理由は、遠征帰投中に深海棲艦と遭遇、交戦した際に集めていた資源を失ったこと。

なので旗艦を務めていた電は呼び出され、そして叱責と暴力を浴びせられる。

 

提督「たかがイ級如きにこのザマとは……儂の顔に泥を塗る気か‼︎」

 

罵声を浴びせながら何度も殴り、終いには床にうずくまった電を蹴り始める。

 

電「お願いです、もう…痛っ、もうやめてください‼︎」

提督「貴様、儂に指図するとは…兵器のくせに、舐めた事を‼︎」

電「……っ、電は…電達は、“兵器”じゃないのです‼︎同じ“人間”なのです‼︎」

 

泣きながらも痛みに耐え、電は初めて勇気を振り絞り反抗する。

隼斗に訴えたように、“人間”として接して欲しいと……

提督はそれを聞き少し考えた後、不敵な笑みを浮かべ電を押さえつける。

 

電「な、何をするのです‼︎離してください‼︎」

提督「人間として扱って欲しいのだろ?そこまで言われたら……たっぷりと“扱って”やる、フヒヒ…」

電「……⁉︎」

 

背筋に悪寒が走る。気持ち悪い笑顔に笑い声、抵抗しようにも中破状態で上手く力が入らない。何より、提督自身が太っておりそれが押さえつけているから一層抵抗しづらいのだ。無残にも服は引きちぎられ下着も脱がされて裸にされる。

恥ずかしさと悔しさ、これからされることへの恐怖…もう、電は諦めていた。

 

「艦娘は、“人間”にはなれない。受け入れてもらえないんだ」

 

提督「ふぅ…ふぅ……その表情堪らんのぉ、それに、こんな少女を儂専用性処理の道具にできるとは最高ではないか。貴様、たっぷり可愛いがってやるからな…ハアハア…」

 

ズボンのチャックを下ろし硬くなったモノを電の秘部に押し付け、少し擦った後一気に奥まで入れる。

 

 

ブチィ、ブチブチッ

 

 

電「い、いや…いやああああああ‼︎痛い、痛いのです‼︎やだ、抜いてください‼︎」

提督「おおぉ…流石にキツキツだな。これは堪らんっ、やはり処女は良いな‼︎ほら、嬉しいだろ⁉︎ほらほら‼︎」

電「……う、うぅ…(電の初めては大好きなひとに…こんな、こんな…)」

 

 

それから何度も犯され、全て中に出された。提督は憲兵達も呼び、「儂専用だが、お前達にも1度は使わせてやる」と言い、憲兵達は何の躊躇もなく犯した。何度も何度も、犯され中に出されーー

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

憲兵2「そうだな、ちゃんとみんなで可愛がってやったぜ。へへへ、キツキツでたまらなかったぜ…やべ、興奮してきた‼︎」

憲兵1「お前、ロリコンだったな。全く…なら、宿舎に持ってくか?提督殿なら許可してくれると思うけど?」

 

 

こちらのことは御構い無し下世話な会話をしている。聞いて虫唾が走る…世界が違っても人間の醜さや傲慢さは変わらない。

でも今は電が大事だ。俺は電の頬を撫でて呼びかける。

 

隼斗「電、聞こえるか?俺が分かる?」

電「………は、やと…?…電は……もう、嫌なの、です…こ、んな…扱いなら…もう兵器の、ままで…」

隼斗「馬鹿……お前、本当に気持ちだけで十分か?俺なら変えれる。」

電「……もう…いいのです…もう、希望…なんて、いらないのです…」

隼斗「……そっか。扶桑、電を頼む。」

扶桑「ええ、分かったわ。電ちゃん、おいで。もう大丈夫…大丈夫よ。」

夕立「夕立達がいるっぽい。電ちゃん、安心するっぽい。」

 

 

俺は来ていた服を脱ぎ電にかける。扶桑達は顔を赤くして見ていたが気にしない。……いや、やっぱ着ていた服はまずかったか。つかそんなことどうでもいいんだよ。こいつら人間共を殺すのが先だ。電の思いを、希望を踏みにじった人間全てを……

 

 

隼斗「……皆殺しだ…」

艦娘達「……ッ⁉︎目、目が…」

 

 

鱗赫特有の触手のような赫子を6本出し、ゆっくりと立ち上がる。

……手加減なんかいらねえだろ。全力でズタズタに引き裂イテ喰イコロス‼︎‼︎

 

憲兵1「じゃあ、とりあえずさっきの……って、うわあああ‼︎」

憲兵2「何や…って、う、うわあああ‼︎なんだ、なんだこいつ‼︎」

 

隼斗を見た憲兵達は悲鳴を上げ、その場に尻もちをつく。ガタガタと震え、恐怖に満ちた表情でこちらを見ている。

ゆっくりと憲兵達の方を向き、自分の正体を告げる。

 

隼斗「……俺は、“喰種”。貴様等、人間の敵だ。……死ね、このド腐れ共。」

 

言い終わると同時に2人の首を2本の赫子で吹き飛ばす。

首から大量の血飛沫を撒き散らしながら、バタバタと倒れていく。

そして、その死体のひとつに馬乗りになって服を剥ぎ取り肉を喰らう。部屋に咀嚼音と肉を引き裂く音が食べ終わるまで鳴り響く。

床に広がる血と充満する血の臭い、口の中に広がる血と肉の味…

 

 

 

 

「……最高だ。」

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー艦娘視点ーーー

 

 

 

何が起きたの?

どうして憲兵の首が転がっているの?

 

 

いや、そんなことはどうでもよくて…どうして、隼斗は……

 

 

 

“人間”を“食べて”いるの?

 

 

 

どうして、“右手”が再生しているの?

 

 

 

 

吹雪「……は、隼斗?だ、駄目だよ…お腹壊しちゃう、よ?」

時雨「そ、そうだよ‼︎隼斗…ダメだよ、やめなよ‼︎」

 

 

「あぁ?……いいんだよ、俺は“人間”しか喰えねえから。」

 

 

訳が、分からない。人間しか食べれない?そんなの聞いたことがない。それよりも、あの目…

深い闇のように真っ黒で、紅い瞳。夕立も紅くなることがあるけど、それとはまた違う。違い過ぎる‼︎

目を見た時に感じた今までにない程の“恐怖”と“絶望”。

“喰種”とは何か?人間の敵と言っていた、だから新種の深海棲艦かと思ったが違う。艦娘が傷ついていることに悲しみ、怒り、憲兵を殺したんだ。艦娘の味方?人間ではなく、艦娘だけの?一体何者なんだ?深海棲艦とはまた別の脅威なのか……

分からない。全く、分からない…

 

 

扶桑「隼斗、あなたは一体何者なの?」

隼斗「喰種だよ。ちゃんと説明しようと思ったけど、お前らと話すのが楽しくて忘れてたわ。…ブチッ‼︎…グチャグチャ………」

山城「うっ…ちょっと食べるのやめなさいよ。お肉食べれなくなるじゃない‼︎」

 

 

確かに、もうトラウマになりそう…

だけどなんでかしら?さっきの恐怖や絶望感が感じられない。憲兵達を見てた時は私達でさえ同じように震えていたのに、今はこれまでのように普通に話してて、雰囲気も一緒。……本当に私達艦娘だけの味方なのかしら?

 

夕立「……隼斗は、夕立達も、その…食べるっぽい?」

扶桑「夕立ちゃん⁉︎なにを言ってるの⁉︎」

隼斗「んや、喰わねえけど何で?あ、恐くなったっぽい?」

扶桑「え⁉︎食べないの⁉︎」

隼斗「え、お、おん……ブチチ‼︎……美味い。いやこれでお前等喰ったら何の為に助けたってなんだろ。」

夕立「良かったっぽい〜、あと、夕立の真似するのやーめーてー‼︎」

吹雪「……お腹すいちゃった。」

叢雲「あんた、あれ見てよくそんなこと言えるわね。」

 

 

 

 

なんだろう、この異常な状況下とは思えない会話。

確かに、恐怖は感じた。けど、それ以上に感じたことがある。

それは憲兵達が首を吹き飛ばされ、隼斗に食べられている光景を見た時なんだけど……

 

 

 

とても高揚したんだ…人間に対する不満や仲間や電が受けた仕打ちに対する憎しみと恨みが具現化されて、僕達の代わりに人間達にぶつけてくれたんだって…そして何よりも…

 

僕達、艦娘のために怒り、守ってくれたことがとても嬉しかった。

 

 

 

隼斗「電、希望捨てるなら捨てていい。お前が兵器のままでいいならいればいい。まあ、それでも俺はお前の側にいるけどな。」

電「……どうして…そんなに、してくれるのですか?」

隼斗「守りたいと思った、それだけ。……あとは、まあ、この世界でやる事ねえから退屈だし…」

電「…本当に、変わりますか?隼斗のこと……信じても、いいですか?」

隼人「やってみねえと分からねえからなあ。まあ、お前の為に命かけてやるよ。それに…電、お前に危害加える奴は殺す。

どんな奴だろうが必ず殺す、だから…俺についてこい。絶対守ってやる。」

 

 

扶桑達「……私達は守らないの?」

隼斗「…拗ねんなよ、守るからさ。かっこよく言ったのに台無しじゃん。まあいいけど…」

電「えへへ…隼斗、ありがとうなのです」

 

 

隼斗、照れながら電ちゃんの頭撫でてる。いいなあ…でも、とても微笑ましい光景だ。

見ていてこちらも電ちゃんみたいに嬉しくなる。きっとこういう関係なんだろうな。

人間が、提督が私達艦娘を大事にしてくれるようになったら…

 

 

隼斗「んじゃ、俺行くわ。扶桑、この時間は人間共何してる?」

扶桑「きっと、食堂よ。ここの人達は私達と時間をずらして食べてるから。」

山城「自分達だけ豪華な食事してんのよ。ほんと、ムカつくわ…」

隼斗「あ、不幸だわ…じゃないんだ。」

山城「なっ⁉︎隼斗、あなた馬鹿にしているの⁉︎」

 

 

キーキー怒る山城、まあまあとなだめる時雨、吹雪ちゃんはお肉お肉と呟き、叢雲ちゃんはそんな吹雪ちゃんを無言でビンタし続けている。夕立ちゃんはそれを見て笑ってる。

隼斗といるとみんな笑顔で元気ね。

ほんと、幸せだわ…こんな日が来るなんて思いもしなかった。

電ちゃん、きっと変えてくれますよ。だから…信じてついていきましょう。

そして彼は立ち上がる。「ここで待ってろ」と言って食堂へ向かう。

彼の背中が、とても素敵だった。

 

 

 

でも肝心な事を忘れてたの。

 

 

 

山城「隼斗、食堂の場所知らないわよね?」

叢雲「知らないわね。教えてないし。」

吹雪「…ですね。ど、どうしましょう⁉︎」

電「多分、大丈夫なのです。隼斗は…匂いで分かるみたい」

夕立・時雨「なんか犬みたい。」

山城「私もお姉様のことは匂いで分かりますわ‼︎」

扶桑「やめて、山城。恥ずかしいわ。」

 

 

 

 

その頃…

 

ーーーー隼斗 視点ーーーー

 

隼斗「……んー、クンクン…あぁ…この先か。さて…」

 

匂いに誘われてやって来ました食堂へ。

今日は、「人間の活き造り」ですよ、みなさん。

どうもこんにちは。シェフの隼斗です。

手順は簡単さ。生きたままズタズタに引き裂いて、盛り付けるだけ。

ワイルドだろぉ?

 

 

……とまあ、冗談はここまで。

真面目な話、一歩ずつ近づく度に込み上げてくるんだよね、人間への怒りが。

艦娘の切なる願い、踏み躙られ弄ばれた電……考え出すと止まらない。

抑えられない…ま、最初から抑える気ないけど。

外では更に雨風が酷くなり、雷まで鳴り始める。艦娘達が抱える増悪と俺の人間への増悪で荒れに荒れてるのかもね。知らんけど。

 

俺は食堂の扉を蹴り飛ばし中へ入る。

何事かとこちらを向き、そして絶叫し椅子からこける者、驚き固まる者、厨房からこちらを見て震えている者…

あれは艦娘だな。んじゃ、それ以外は全員…

 

 

 

 

 

 

 

隼斗「…はじめまして、ド腐れ共。…死ね。」

 

 

 

 

 

 

 

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