※この作品はR-18です。

無垢なる神に黒淫を   作:砂利道

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第一章は本日の更新で終わりです。
これからまた一章分書き溜めて隔日で更新します。
一ヶ月以内には書き上げたいなぁ……


絡め嬲る復讐の狐〔イズモ〕 15

「あーむ、むふぅ……」

 

 鼻先に残っていたご主人様の精液を指で掬って口に運ぶ。

 

 脳天を貫くような極上の味にボクはまたしてもイってしまった。

 

 あれから一人十五戦くらいしてご主人様はパタリと寝てしまった。

 

 子宮やアナル、胃に至るまで満遍なくご主人様の精液に染まった今のボクは今まで生きていて一番の幸福な時間に浸っている。

 

「ねぇ、イヴさん。ご主人様に尽くすって、こんなに幸せなんだね」

 

「言ったはずですよ、一人の女として身も心も捧げられる幸福は何にも代えることは出来ないと」

 

「うん、今すっごく実感してる」

 

 ご主人様のキス、愛撫、セックス、何もかもが今まで受けてきた行為のどれよりも遥かに気持ち良かった。

 

 あれだけヤったのにシ足りないくらいだ。

 

「でもイヴさん、良いなぁ……」

 

「何がですか?」

 

「その首輪とかピアスとか」

 

「これですか? んんっ」

 

 イヴさんが自分の性器ピアスと鎖を弄る。

 

 つい漏れてしまった声は聞かなかったことにしておく。

 

「うん、なんかご主人様の所有物って感じがする。ボクも目に見えて分かるような証が欲しいなって」

 

「性奴隷である私達が褒美以外で主様にねだるなどご法度ですが……目で分かる隷属の証は良いかもしれませんね。私からも進言しておきましょう」

 

「本当!?」

 

「私と全く同じとはいきませんが許可は下りる筈です」

 

「十分だよ!」

 

 イヴさんと同じ様に首輪を嵌めて乳首を飾った自分を想像して子宮が疼く。

 

「……良い顔になりましたね」

 

「え?」

 

「主様の事しか考えられない、淫蕩に満ちたとても淫らな顔です」

 

 そう言われてボクは自分の顔をペタペタと触る。

 

 確かに口も目元もだらしなく緩んでる。

 

 きっと赤くなった目も他人が見ればいやらしさ全開なのかもしれない。

 

 でもそれで良い。

 

「この顔でご主人様が欲情してくれるなら、それで良いや」

 

 ボクはニヘラとイヴさんに向けて笑った。

 

 イヴさんも微笑するとスッと顔を引き締めた。

 

「今回の件で恐らく魔力感知に長けた者ならここで何があったのか察する人も出てくるでしょう。これまでは結界などを駆使してバレないように尽くしていましたが主様は今回の件を狼煙と仰りました。それは聖教会、ひいては世界を相手に戦うことを決意なされたということです」

 

 イヴさんの言葉にボクは目を見開いた。

 

「主様の最終目標は女神エミイリアの堕転、それによる世界変革です。それを成すには性隷堕人(スレイブ・フォールン)が13人必要になります」

 

「13人……じゃああと11人?」

 

「ええ。当然見付けるのは容易ではありませんし場合によってはやんごとなきお方を堕とす為に一国と戦うこともあるでしょう」

 

 ボクはイヴさんの言葉にブルリと震えた、規格外の力を手に入れたけどそれでも一つの国と戦うとなると心胆が竦み上がる。

 

「相手は国だけではなく神鉄(オリハルコン)や緋金(ヒガネ)級冒険者に匹敵する他の聖女や勇者も立ち塞がります。彼らは亜人や敵対者に容赦はしません。周りの被害も考えず全力で殺しに来るはずです」

 

 勇者も真っ青な力、なんてご主人様は言ってたけどきっとそれは十全に力を扱えた場合の話、今のボクじゃ多分瞬殺とはいかなくても負けるはず。

 

「精進なさい」

 

 もしかしたらという未来を想像して暗くなっていたボクにイヴさんは強くそう言った。

 

「自分の魔性(ませい)を、魔法を、技術を、全てを常に鍛えるのです。私達には眠る必要が無いのですから」

 

 確かに、あれだけ運動したのに少しも眠くなっていなかった。

 

「分からないこと、躓くような事があれば私に相談して良いです。もう私達は同じ主様の所有物なのですから」

 

 優しく頭を撫でてくれたイヴさんの手はどこかお母さんに似ている。

 

「……はい! ボク、もっとご主人様のお役に立てるよう頑張ります!」

 

「その意気です。お互い頑張りましょう、イ(・)ズ(・)モ(・)」

 

「はい! ……あれ? 今ボクの名前……」

 

「では早速ですが主様の目を悦ばしながら実戦にも使える魔力で編んだ隷衣の作り方ですが……」

 

「ねぇイヴさん、今ボクの名前呼んでくれたよね!? ね!?」

 

「まず大本になる衣服に自分の魔力を込めて……」

 

「無視!?」

 

 そのあとどうにか説明に食い付いていき自分だけの隷衣を手に入れてから再度聞いた。

 

 もう一度名前を呼んでくれたのはとても嬉しかったな!

 

 

 ……本当はご主人様の一番になってやるって宣戦布告するつもりだったけどそれは止めた。

 

 同じ性隷堕人(スレイブ・フォールン)になってそれまで以上にイヴさんとの実力差について理解しちゃったから。

 

 イヴさんの力は本当に特別中の特別、きっとボクが十全に力を使いこなしたとしても勝てないと思う。

 

 それだけご主人様がイヴさんの為に手を尽くしてきたんだなと思った。

 

 だからボクは二番で良いや。

 

 でも二番以外を譲る気は無いからな、未来の後輩!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 最大国家ヒュマンハイブ、その北の大都市スーノ。

 

 スーノは別名"学術都市"と呼ばれ最高峰の頭脳達が日夜新しい発見や自身の研究の為に研鑽している。

 

 一年を通して雪に覆われているため閉鎖的な所があり最大の奴隷市を抱えるウェトスとはまた違う趣がある。

 

 そのスーノ一(いち)にしてヒュマンハイブ最高学府"ミミルオウル学院"の一室に彼らはいた。

 

「───エギン様、ここより西南の方向より巨大な魔力反応を確認しました」

 

青と白のカラーリングの修道服を着た水色の長髪のお淑やかな女性が言葉少なく報告した。

 

「おや、そうですか。西南というと……ああ、あの狐達の里ですかね。失敗して暴発したのでしょう、やはり所詮は獣。甘言に乗り不完全な品で満足するような下等種には私の実験も満足にこなせませんでしたか」

 

 三十代半ばの片眼鏡(モノクル)を掛けた優男が丁寧に、だが侮蔑的な言葉で答えた。

 

「まぁ良いです。十年以上前の失敗作の処分の様なものでしたし、今はそれよりも集中すべき事があります」

 

 重厚な机の魔法錠の掛かった引き出しから真っ青な拳大の石を取り出した。

 

「ふふふ、これさえ完成すれば……マナン、そちらの首尾はどうですか?」

 

 マナンと呼ばれた女性が淡々と答える。

 

「七割と言った所です」

 

「ふむ……少し進捗が遅いですね」

 

「申し訳ありません、近頃亜人がスーノから出ていくという事が多くなっておりまして」

 

「検問への圧力は?」

 

「掛けましたが芳しくなく……」

 

 チッ、と舌打ちが室内に響いた。

 

「忌々しい……これだけの大国でありながら我々聖教会の教えを受け入れず亜人を自由にさせるとは」

 

 エギン・ジブリルはイリア教国で高位の神官を代々輩出する名家の出身で幼い頃から亜人が裸で物同然に扱われている環境で育ってきた。

 

 その為亜人が服を来て堂々と人間に話し掛けるという非(・)常(・)識(・)が許せなかったのだ。

 

「最近は亜人の奴隷化を進めているとの事でしたからようやくこの国の王も改心したのかと思っていましたが……まだまだ甘い」

 

 エギンの顔が歪む。

 

 その時エギンとマナンのいる部屋の扉がノックされた。

 

 エギンはスッと表情をいつもの優男としてのものに戻し真っ青な石を引き出しに仕舞った。

 

「どうぞ」

 

「し、失礼します!」

 

 緊張に声を震わせ部屋に入ってきたのは深緑の髪を首の辺りで二つに結った十代半ばの少女だった。

 

「れ、錬金術科中等部二年のメイナ・ミザースです!」

 

「ああ、メイナさん。お待ちしてましたよ」

 

「お、お話があるとの事でしたが……」

 

「ええ、貴女の錬金技術はとても優秀と聞きました。何でもその歳で純度99%の錬魔石(れんませき)を作れるとか」

 

「え、あ、あれはたまたま……」

 

「いえいえ、謙遜はいけませんよ。齢十四歳で純度99%の品はそうそう作れるものではありません。その技術はとても素晴らしいのですから自信を持たねば」

 

「は、はい……」

 

 エギンの称賛にメイナは顔を赤らめる。

 

「その貴女の錬金技術を見込んでお願い事があるのですよ。今行っている私の実験を手伝ってくれませんか?」

 

「え!? エギン様のですか!?」

 

 エギンの言葉にメイナは目を見開いた。

 

「そ、そんな……水(・)の(・)勇(・)者(・)として名高いエギン様の研究を私なんかがお手伝いしても……私より優秀な人なんて沢山いますしそちらの方が……」

 

 思いもよらない話に震えるメイナの手をエギンは優しく包み込み目線を合わせた。

 

「私は、貴女が良いのです」

 

「っ!」

 

 エギンの真摯な目を受けてメイナはますます顔を赤くした。

 

「どうか引き受けてくれませんか?」

 

「……………………は、はい」

 

 こくりと頷いたメイナにエギンは爽やかに笑った。

 

「それは良かった! 資金や単位の事は気になさらず、こちらで負担します。詳しい話は……マナンに聞いて下さい」

 

「は、はい!」

 

「メイナさん、こちらに」

 

「わ、分かりました、聖(・)女(・)マナン様」

 

 メイナを引き連れマナンは隣の部屋に移動した。

 

「……馬鹿な女だ。少しお願いするだけで了承するとは……知性が足りないね」

 

 応接間に一人残ったエギンは冷酷に笑う。

 

「精々役に立つと良い、異教徒(アバズレ)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 同時刻、場所は変わり"央都ラセルトン"王城。

 

「───以上が半月程前に起きました"奴隷競売場における騎士不祥事"事件の全容になります」

 

「国の目を盗んで売り上げを誤魔化そうとするとはな、嘆かわしい事だ……女性達は?」

 

「全員我々が保護しました。現状健康被害はありません。ただ……」

 

「なんだ?」

 

「……国不認可の薬物を使用していたにしては、後遺症が無いなと」

 

 部下の言葉に報告を聞いていた青年は眉を潜めた。

 

「使われていた媚香は残留性の高い悪質な類いの物です。ですが医療班の検査では残留物の反応は無く淫紋等も消えていました。誰かが手を加えた、それもかなり高位の術者が居たとした考えられません」

 

「その"誰か"の足取りは?」

 

 部下は首を横に振るだけだった。

 

「そうか……分かった、報告ご苦労」

 

 部下が青年に一礼をして部屋から退出した。

 

 部下の置いていった報告書に目を通し目線を上げないまま一人事のように呟いた。

 

「ラシル」

 

「ここに」

 

 いつの間にか座っている青年の隣に若草色の髪のメイド服を纏った少女が立っていた。

 

「地下道(アンダールート)に伝えろ、"競売場に居たであろう大(・)聖(・)女(・)の足跡を探せ"と」

 

「……あの場に大聖女が居たと? 証拠もありませんが、根拠は?」

 

「言わねば伝わらぬか?」

 

 目を合わせることも無く青年は自身の影である少女に言った。

 

 だがそれは突き放したのではなく全幅の信頼から来た言葉だった。

 

「俺が居たと言えばそこに居たのだ。根拠や証拠など現場に行けばいくらでも見付かるであろう。完全に何もなくなるなどあり得ないのだからな。下がれ」

 

「かしこまりました。お食事は後ほど……」

 

 気付けば少女は霞に融けるよう消えていた。

 

「……大聖女、貴殿の存在、捉えさせて貰うぞ」

 

 その言葉を最後に部屋の中には紙の捲られる音とペンを走らせる音だけとなった。

 

 

 

 

 

絡め嬲る復讐の狐、了




NEXT……"沈め象る哄笑の魔女"

「これが全種族の頂点たる人間にのみ成し得る奇跡!! "永遠の命"はこの手にあるのですよ!!」


「てめぇら"勇者"は全員殺すって決めてるんだよっ!!!」


「大聖女はこの私だぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」


「聖器"ニス・ラニギロ"。さぁ、格の差を知りなさい」





「私、もっと知りたい事が出来たんです。だからあなたを嗤って嘲笑って笑って卒業します。あなたは泣いて鳴いて哭いて啼いて見送ってくださいね、虫ケラ」
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