深い森をひた走る。
既に何匹か性的攻撃が得意なモンスターを倒し、レベルもいくつか上がった。
レベルがあがったおかげで【
これで【特上】の配下が増えてもラプターを追加しないでいいだろう。
……【影空】の中がどうなっているかは知らないので、場合によっては拒否されることもあるかもしれないが。
モンスターの気配を感じ、気配を消す。
目を凝らして視線に木々を縫わせれば、その容貌が明らかとなる。
ずんぐりとした大きな体、豚のような顔つき…オークか。
彼らともう1つの種族、ゴブリンはどんな雌でも孕ますことのできる特殊な能力を持っている。
男には見向きもしないので、ある程度の実力を積んだ男の冒険者はここら1体をレベル上げの狩り場とするそうだ。
…む?彼らの気配と共に、別の気配が…この匂い、女か。
つまり、彼らオークは
これは都合が良い、どんな感じでするのか見させてもらおう。
「ぐっ……うぅ…」
「ハァ、ハァ…ッ」
倒れている女はまだ犯されてはいないようだ。
露出の高い黒い服に、黒めのハチガネ…手元にあるのは、小太刀と言われる種類の剣だろうか。
と、これを見ている俺の影が不自然に伸び、慌てたような動きをした。
『アイエエエエエ!?ナンデ!?ニンジャナンデ!?』
「今日の通信はお前か」
もう慣れた。そろそろ夜になる頃なんだな。
「ニンジャとはなんだ?」
『え、えと…とにかくすごい職業っス!助けて捕まえるっスよ!こんなんエロゲでもあんまりないっス!』
「え…?あいつらの仕事を見てはいけないのか?」
『興味があるけど他の女にするっス!いまは忍者が大切っスよ!』
切羽詰まったような声にあきれながらも、俺はオークたちの輪に入る。
くるりと横に一回転すれば、オークたちの首辺りには淫紋がつけられていた。
「【影空】」
上に灯りを灯したときのように俺の影が増え、オークたちがその影に足をとられている。
さながら沼のようだ。
「え…あなたは…?」
「俺か?俺はな…」
やがて、影に完全に吸い込まれたオークたちを見た俺は。
「ただの影法術士だ」
そう、言い放った。
「影法術士…ですか?」
「ああ。聞いたことないだろ?」
「そう、ですね…。あの、あなたはここで何を…?」
「レベル上げのようなものだ。そっちは?ここはお前みたいなのがくるような場所じゃないぞ」
「その、私は…」
いいよどむ目の前の女。
黒髪に金色の瞳。ある程度まで伸びた髪が服装と交わり、まさに美少女といった感じだ。
欲しい。
「私は、この森にある祠を目指しているんです。ある人にその祠に行かれると、私たちは…その…」
ある人とは勇者のことだろう。
鎧を取られるとなにかマズイことでもあるのか?
とにかく、ここは話を合わせよう。
「偶然だが、俺もその祠を目指している。どうだ?一緒に行く気はないか?」
「え…な、なんの目的で?」
「レベル上げだ。あそこの周りは強いモンスターがたくさんいるしいからな」
ちなみに、モンスターの力が強くなるだけでなく、祠の周りは媚薬や麻痺毒などを作るための薬草が多く生息していたり、オークや触手…催眠効果や相手を発情させる効果を持っていたりする、特殊なモンスターが現れるらしい。
捕まえておいて損はないだろう。
「………わかりました。私の名前はアヤメ。【
「聴いたことがないな。俺はシェイ。さっきも言ったが【影法術士】…まあ、【魔法使い】の派生職だと思ってくれて構わない」
こうして、アヤメと一緒に行動をすることになった。
アヤメの容姿は端麗で胸もそれなりにあり、控えめな性格と相まって町娘としていたならプロポーズが殺到していただろう。
忍装束と言われる服装は露出が多く、スカートなんかは短すぎて太ももが大きく出ている。
すらりとした脚は健康的で、シルエットがとても綺麗だ。
「ところで、シェイさん。さきほど、魔法でオークたちを捕まえていたようですが、あれは…?」
「ああ。俺の職業限定の魔法、【影魔法】の一つだな。しまっている分魔力の上限が減る代わりに、いくらでも収納できる」
「それはすごい魔法ですね。私の職業である【忍】は【忍術】という類いの魔法が使えるのですが、目眩ましや投擲などのその場しのぎの魔法でしか無く…。捕まえるなど、到底できませんし」
話を聞くにつれ、【忍】の職業の真髄が見えてきた。
短期決戦、それも暗殺や闇討ちが得意な潜入タイプだ。
それにしても、成りは可愛い。これは良い女だ。
早いところ、【特上】として招き入れたいところである。
話していると、早々に祠の辺りまでついてしまう。
アヤメはそれなりにレベルもあるようで、二人で走っているとすぐについた。
聖剣の神殿と同じ身なりをした女神の像が二つ、向かい合うように並んでいる。
その間から神殿に入るようだ。
ずりゅり、と粘りのある音がした。
上を見上げれば、天井一面に赤紫色の触手が
暗くてよくわからないが、球体から細長い二本の棒が出ていて…足!?あれは人の足か!?
どうやら、こいつは祠に住み着き、やってくる女の冒険者を餌にしているらしい。
「ひっ…」
先端に宝石のついた触手がにゅるりと動き、アヤメを見る。
なにかに反応したのか、触手の先端がぐちゃりと開き、その中には無数の細い触手やイボがあった。
アヤメを女として見たか!
俺はアヤメを背中に庇うと、腰のぶら下げた剣の模型から影を作り、黒い剣を構える。
「コイツはやらねぇぞ…俺の女だ」
「えっ…」
楕円形の球体が開き、中から粘液まみれの裸体が落ちてくる。
その中の一人に、純白の翼が生えている者がいる。
【天使】。フレイヤと同じ職業の。
「つまりは、フレイヤ1人を倒せる相手ってことか。楽勝だな」
触手は、まず男である俺を
無数の触手が俺に向かってくる。
「アヤメっ!!少し抱くぞっ!!」
「ふぇっ、えっ、あの…」
アヤメを片手で抱き抱えて後ろに跳躍、バックステップと同時に斬る。
後ろがわから奇襲を仕掛けてきた触手に振り上げたままの剣を下ろし、下段から戻すように触手を斬る。
クソッ、暗くて見えない。フレイヤ戦のときは明るかったのに、なぜ。
「ぼふっ!?」
「アヤメ!?」
斬り逃した一本がアヤメになにか、ガスのようなものを噴射した。
俺に抱えられていたアヤメはそのガスをもろに受けてしまう。
「【ファイア】!」
後ろにあった苔を燃やす。
「アヤメ、動くなよっ!」
アヤメを前に押し出す。
触手はアヤメを捕まえようと、宝石のついた頭でこちらへ来るが…。
アヤメをつかんでこちらへ引き寄せ、代わりに俺が宝石に触れる!
触手が引いたとき、その宝石には黒いハート、すなわち淫紋!
後ろには俺の影を濃く映し出す炎!つまりは…
「【
俺の影がずもも、と触手を絡めとる。
泥のようにうなる影はやがて大きく膨らみ、触手を包み込む。
「ふう…だいぶ魔力を食われたな」
「あ、ああ…ふぁ」
影は俺の形に戻り、ごっそり減った魔力総量が触手をしっかり収納したことを証明した。
アヤメはなにかぼうっとした顔をして…。
「あの、その、お願いです…私を、私を…」
「まずは火を消さないとな」
あのときのガスで発情させられたのだろう。
便乗して今すぐにでも抱きたいが、さすがに火の近くでヤるのは危ないし、それにやりたいこともある。
気づかないフリをして火を消し、外に出る。
異国では料理を一晩寝かせて美味しくするという料理法があるようだし、しばらくそのままにして薬草採取。
影の位置からアヤメがふらふらしながらもこちらににじりよっている事はわかっている、森の奥に進めば……
ほら来た。
「あの、シェイさん…私、熱くって…鎮めて、頂けませんか…?」