ふいに、コロシアムの檻がガシャン、と音をたてて下りた。
「え?檻が閉まったわよ。ヘスカ、開けてちょうだい」
「私、なにもしてないよ」
「ど、どういうことですか……?」
「ようこそ、穢れた羊達よ」
困惑する三人の上から、男の声が響いた。
シェイだ。
無論、先代───一代目の魂を混ぜたSっ気の強いモードである。
「今、泣いて許しを乞えば、少しは手加減をしてやろう」
「何を言っているの?許しを乞うのはあなたの方よ?さあ、降りてきたらどうかしら?」
彼女たちは気づいていない。
今、自分が被捕食者てあることを。
シェイが、沸き上がる怒りをなんとかして堪えていることを。
「いい加減に気づいたらどうだ?お前らはもう俺の獲物だ。……アヤメ」
「はいっ」
ピピロが、ヘスカとミサが既に気絶させられている事に気がついたのは、殴られてからの事だった。
◇
「むぐ……あぎぃぃいい!?」
「も……やめ……おご……」
ねちょねちょとした不快な音に、ピピロは目を醒ます。
痛む首筋を擦りながらなんとか顔を上げたピピロの目の前に、なにか人間大の何かがボトリと落とされる。
「……?これは……。っ!?ミサ、ミサ!?」
「あひい……う……んぐっ!」
小柄な身体を粘液で包んだ、ミサの姿であった。
しゅるり、とピンク色の触手がミサの両手両足を掴み、吊るし上げていく。
それを追うように視線を上げたピピロの視界に入ってきたのは、一人の男だった。
「ようやくお目覚めか?呑気なものだな」
「お前……ッ!!」
「おお、怖い怖い。この前は『あなた』なんて丁寧な呼び方をしていたのに、なんて事だ」
「ふざけないでッ!今すぐミサを解放しなさい。っ、そうよ、ヘスカはどこに行ったのよ!?」
「それならほら、あそこだ」
シェイは触手の波の上からコロシアムの隅を指さす。
そこにいたのは……
「ぶひっ。ぷごっ」
「おっ、おっ、あっ、おっ、ひぐぅっ、あぁっ!?」
「ヘスカ……。ヘスカぁ……!!」
五人のオークに犯されているヘスカであった。
前の穴も、尻穴も、口も蹂躙され、両手ですらもオークの性器をしごいている。
オークはその余りある性欲をヘスカ一人に浴びせるようにぶつけ、次々とヘスカの柔肌に精液を塗りたくるのだった。
「ぅ……ピピロ……?」
「ヘスカ!ヘスカ!私の事がわかる!?今、助けるから!」
「ピピロもこっちにおいでよ……。あうっ、いぐ、イグぅぅぅぅう!!!はぁ、はぁ、はぁ……。気持ちいいよ、とっても……」
「そんな……そんなぁ……」
先程まで見下していたオークの、魔物の性器を自らの膣に喜んで匿う親友の姿に、ピピロは顔を青く染める。
口角がつり上がるのを押さえきれないシェイは、堪えきれずに話しかけた。
「どうした?感動の再会だぞ?お前が気絶して1日と半分は過ぎたからなぁ。……なぁアヤメ、どんなやり方をすれば1日半気絶させられるんだ?」
「す、すみません……」
「1日と、半日……!?」
「ふっ、ククク。そのヘスカとかいう雌豚は始まって二時間で諦めたぞ。快楽を求めるものだから、刻印をつけてやったら、このザマだ。ほら、鳴けよ豚が」
「ぶひぃ、ぶひぃ!」
「ぷごっ」
ヘスカと共に鼻を鳴らしたオークにシェイは「お前じゃない、雌豚に言っている」と鬱陶しそうに手を振る。
「まあ、ここまで来ても折れないこのチビには少し感心したがな。不眠不休で犯され続け、それでもまだ寝てるお前に声をかけていたぞ」
「こ、殺す……。殺してやるッ!」
「武器一つ持っていないお前に何ができる?性器を晒して命乞いをすることか?それは傑作だ、すぐに見せてくれ」
「お前ぇぇええええッ!!!!」
絶叫するピピロに気づいたミサは、触手に犯された後の喉で必死に声を出す。
「ピピ、ロ……」
「み、ミサ!」
「助け、助け……て……」
「誰が喋って良いと言った?」
「おぐうっ、いぎなり、おぼぁ!?」
シェイが指を鳴らすと同時に、触手がミサの膣内を浸食する。
喉にも触手を突っ込まれ、ミサはたちまち見るも無惨な姿をピピロに晒した。
「おごあ、おぼっ。おおおおおっ!!!」
「どうだ?刻印はいるか?」
「おぼっ!おえ、ひぐっ、~~~~ッ!!」
「ああ、すまない。触手があって喋れないんだな!どうだ?これが姉の気持ちだ!その貧しい体で特と味わえ!」
「お、んん、ごぼぉ、おおええええ」
「クク、はっ、はははははは!!愉快!実に愉快だ!」
ピピロの歯が自然にがちがちと鳴る。
目の前で高笑いする男は、この参上を自らに見せつけるためだけに自分を狙わなかったのだ。
触手に犯されているミサの後ろでぬらりとうごめく触手を見れば、それで自らを犯すことも可能。
「あ、悪魔……!」
「む?生憎だが俺は悪魔じゃないぞ。ただの【影法術士】だ」
「このっ……悪魔め!!」
「だから悪魔ではないと言っているのに。安心しろ、すぐに仲間と同じにしてやるからな。どっちがいい?雌豚になるか、触手の遊び道具になるか」
ヘスカから「おいでよ……。おぐっ、それ、しゅき、いィんッ!?」という、声が上がり、ミサは虚ろな目でピピロを見つめるばかり。
「選べないか、そうかそうか。では、特別に両方ともシてやろう。まずは触手だ」
無慈悲ともとれるシェイの声に、触手が嬉々としてピピロに飛び付く。
腕に、足に、首に絡み付き、標準サイズの胸回りを撫で回す触手。
「ぐ……。止め、止めろ……なん、で……力が……」
「触手って結構力を持っているらしくてな。媚薬はもちろん、麻痺、毒、溶解液などなど、その技のバリエーションは感嘆に値する」
「止めて……服が……」
触手の先から分泌される溶解液がピピロを痺れさせ、さらに衣服や下着を溶かしてその乳房を露にさせる。
既に丸裸にされているミサは、虚ろな目で愛撫を受け入れていた。
「俺がわざわざ改造してやった特製の触手だ、受けとれ。……なるほど、【
ぐぱあ、と尖端が裂けた触手が、ピピロの乳房に吸い付く。
片方の尋常ではない吸引力と、もう片方のわしゃわしゃと蠢く突起に抵抗もできずにぴくぴくと体を跳ねさせるピピロ。
その股の秘部はひくひくと男を誘い始め、その事にピピロ自信も疑問を覚える。
「ようやく効いてきたか?」
「な、なにを……ひうん!」
「媚薬に決まっているだろう、何を言っているんだ?」
「まさか……。あの、溶解液のとき……」
「ご名答。正解のご褒美にもっと絶望させてやる」
「う……あ……」
触手がミサを掴んでピピロの目の前に持ってくる。
媚薬の混じった液体と体液がまざってドロドロになったミサの下に、一際大きい触手が大口を開けていた。
「やめて!ミサ、逃げて!やめてぇ!」
シェイが口角を上げて見ている中、ミサは少しずつその高度を降下していく。
爪先からじわりじわりと触手に飲み込まれ、やがて頭だけだして身体がすっぽりと触手に包まれた瞬間……
「ッ!?あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ッ!!」
瞳を大きく見開き、腹のそこから媚声を出す。
触手の中に生息する小さな触手が、ミサの体を這いずっているのだ。
おまけに、触手の中央に大きな突起があり、その突起は飲み込まれる過程でミサの秘部に突き刺さった。
その突起にすらも小さな触手が生えていて、膣の中までも触手に蹂躙されるミサ。
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ッ!!やめ、あっ、あ゙あ゙あ゙あ゙っ、きもぢよすぎ、壊れ、壊れるぅぅうううう!!」
唯一触手に飲まれていない顔でだらしなくよだれを撒き散らし、白目を向いてイキ狂うミサ。
触手はそれだけではあきたらず、その場でとん、とん、と上下運動を始めた。
勢いで膣内の触手が上下に動き、ミサの子宮を押し潰さんとばかりにピストンする。
嬌声を上げながら触手の中で背をのけ反らせるミサだが、代わりに押し出されたささやかな胸を間髪入れずいじくり回す触手。
「ぴいっ!?」
一気に達してしまい潮を吹き出すミサだが、潮はこのタイプの触手にはエサとなる。
さらなるエサを求め、棒の突き刺さったミサの秘部をさらに舐める触手はヒートアップし、他の触手を使ってピピロの秘部もいじくり始めた。
「んくう……。ひあっ、あふっ!」
「お゙っ、お゙っ、お゙っ、お゙っ、お゙っ」
可愛らしく
膣内をぐしゃぐしゃにされ、強制的に快感を脳に叩き込まれていればそうなるのは必然だが。
脳すら犯す快感に翻弄され、ピピロとミサのボルテージが上がっていく。
「あうっ、だめっ、だめ、イッ───」
「あふっ、あっあ゙っ、まだイグ───」
「はあ……
ピピロが、ついに果てようとしたその時、その口角を吊り上げた表情とは真逆の声音でシェイが言った。
触手の体が一気に冷え、硬直する。
あと少しで果てるところにお預けをくらい、ピピロは目を見開き、ミサは縋るような目でシェイを見上げる。
ゆるゆると自身を解放していく触手に勝機を覚えたピピロだが、肝心の足はガクガクと震えて立つことすらままならない。
シェイは練った魔力をマナに変換しながら告げる。
「さあ、第2ラウンドだ。オークを追加しよう」