奢侈淫逸のジュリエット 作: 提 督
☆露壬雄
「な、なぁ…蓮季。」
「今更やめるなんて言うわけないよな?女々雄?
第一、これは犬塚への罰なんだからやめられるわけないだろ?」
こうしている間にも蓮季のシャツのボタンは外れていく。
他ならぬオレの手によって。
「(駄目だ、諦めるな!
オレはペルシアと一緒に世界を変えるって約束したんだ。
考えろ、俺はどうすればいい?
まず、セック…本番は絶対にダメだ。倫理的にもコンドーム的にも。
あとは…えぇ…と……
…………
……根本的にこうなっている時点でもう駄目だ…)」
「んぅ…ブラジャー…気になるのは分かるけどそんなに凝視されたら恥ずかしいゾ…」
「わ、わりぃ。」
「早くスカートも脱がせて!こっちだって恥ずかしいって言ってるだろ!」
「オ、オゥ。」
しゃがんでスカートに手をかけるだけで鼻孔いっぱいに蓮季の匂いが広がる。
柔軟剤の匂いでも、
シャンプーの匂いでも、
女性フェロモンの匂いとも違う蓮季の匂い。
ジッパーを下げられたスカートが重力に従い、
その中に隠されていた黒い下着が現れた時その匂いはより顕著になった。
「(マズい、このままだと本当にペルシアを裏切ることになる。
だったら…!)」
「なあ、これは俺がやっちまったことへの罰なんだろ?
そしたらオレが…」
「駄目だ!!」
「えっ!?」
「どうせ、『オレが蓮季を気持ちよくするから…』とか言うんだろ?
分かってるゾ。
そうすれば自分は潔白なままだからペルシアへの裏切りを少なくできるし、
蓮季を満足もさせられる。」
「っ………」
完全にバレていた…
「何年一緒にいると思っているんだゾ。
…………
……蓮季が求めているのはそんなんじゃない。
蓮季は……蓮季は犬塚を愛した証明が欲しいんだ。
ペルシアも馬鹿じゃない、こんなこといつまでもできるわけがない。
そりゃ、犬塚が私の体で目を覚ましてくれるならそれがいいさっ
でも、犬塚はそんな半端な気持ちで人を愛するヤツじゃないだろ。
だから、今日だけ。
今日一日だけ抱いて欲しい。
…もしそれで蓮季にあ、赤ちゃんができたら、蓮季は黙って出ていくゾ。」
「ば、馬鹿言うな!お前巫女だろ!?そんなことしたら家に居れなくなるんじゃ…」
「馬鹿はそっちだぞ!!!
蓮季はそれぐらい承知の上だ!
犬塚を脅して、みんなを騙して、
それでこんなことやってるんだゾ!?
命ぐらいとっくに懸けてる!!」
…………ふふっ
そうだよな。
そりゃそうだ。
蓮季だって周りに怯えてばかりだったあの頃とはもう違う。
オレがペルシアを愛したように。
蓮季も俺を愛してくれたんだ。
だったら中途半端なことをしていいわけがない。
「蓮季……ふっ、ならいいぜ。ヤってやるよ。
覚悟しろ。」
「え?い、犬塚? キャッ」
「そこまで言ったんだ。こっちも好きにヤらせてもらうぜ。」
蓮季の肩をつかんで強引にベッドへとその四肢を抑え込み、間髪入れずに太ももへのしかかる。
当然両手首はオレの手の中だ。いかに捻ろうが、もう放せはしない。
「ちょっと犬ずk……ンン!」
まさかファーストキスがこんな形になるなんて考えもしなかった。
それでもいい、今はヤることをヤるだけだ。
感傷に浸る暇はない。感じるのは快感だけでいい。
「ンン~~~~~~!!」
蓮季が拘束を逃れようと顔や体を動かすたびに唇がこすれる。
何もかも初めての感覚だった。
気を抜けば意識が飛んでしまいそうで
気持ちいいのか心地よいのかもわからない。ただ、幸福がそこにあった。
「ハァッハァッ、あ、あまり強引なのはぁ、イヤ、だゾ」
「はっ、知らねぇ!
こっちだってこれがばれたらタダじゃ済まねぇんだ…
好きにやらせて貰うぜ。」
快楽ゆえに力がうまく入らない身体をやおら起こし、
次なる獲物に視線を移す。
蓮季も次にされることの予想は容易だったらしい。
「こっ、このブラは後ろで留めるタイプだからっ
蓮季が外してあげるから、ね?」
やはり掴まれた両腕を動かして自由を求めるがその腕には先ほどの力はもうない。
その力は既に荒い呼吸と胸の高鳴りに使われてしまっていた。
オレはそんなことはお構いなしに
豊満な胸にかかるブラジャーを口を使い鎖骨までずらす。
強引なその行為によって胸がこすれるたび、
かすかな喘ぎと形だけの抗議が蓮季の口をつくがもう耳に入っていなかった。
ブラジャーを半分ほど押し上げた時、蓮季の胸が露わになった。
きめ細やかな肌やそそり立った乳首はオレの理性を吹き飛ばすには十分だった。
「ひあっ……ん……ぅん……………」
一心不乱に舐めると、ふと思い出したかのように乳首を吸った。
舌が疲れると頬で乳輪のあたりをこねくり回しもしたし、
乳首を甘噛みしてみたりもした。
ただ、噛むのは予想外に蓮季が辛そうだったので1回しか行わなかった。
「犬…っ塚は…っ、やさっ…し…いぃな…」
「ハァ…ハァ…急に何言ってんだ。
お前を襲っているのはオレだぜ。」
「蓮季は犬塚より…もぉっ、あぁっ、……ぅぅけんか弱い…からな…。
逃げっ…ようと…思えば…いくらでも逃げ…られただろ。
蓮季の恥ずかしい写…真…無理やりと……って……、交渉もできただろ。」
返事はしなかった。
その代わり掴んでいた蓮季の手首を放した。
蓮季を自由にするためじゃない。
左手をもう片方の胸に、そして右手を蓮季の秘部へとあてがうためだ。
パンツの上から触った蓮季の秘部はゴワゴワとした印象だった。
だが、少し手探りをするとすぐに目的地は見つかった。
「そっ…、そこ…は噛…ん…だり、しちゃ、だめっ……だゾ……」
初めてさわる女性の恥部。
以前読んだアダルト雑誌に書いてあったように、蜜壺に例えられるそこは
まさしく男とは比べ物にならないほど濡れていた。
同時に最初に感じた蓮季の匂いはこれだとわかった。
蓮季の身体は始めからこんなにもオレを受け入れる準備をしていたのだ。
「ちょ…、犬塚…速いっ……もっとゆっくりで……あぁっ、はふっっ。
これじゃ…すぐ……、蓮季は…」
「あぁ…これが終わったら本番だ。
少し苦しいらしいからな。今のうちに気持ちよくなっておけよ!!」
恥部を擦る手がどんどん加速する。
「あぁっ、蓮季、だめ、あっああっ。」
「擦る場所…ここでいいのか?」
「そこ、も、あっ、いいけど、…もう少し、ああっ、上のほうが、
あぁぁぁっ、そこ、らへんん……!」
蓮季の蜜壺を擦るピストンはどんどん加速していく。
「あぁっ、犬塚っ、蓮季っ、ごめ、ん、イクっ、あ、あぁぁっ!!」
密着していた蓮季の身体が大きく震え、
右手に感じていた暖かさが一瞬増した。
蓮季は幸福に包まれオレの服を力なく握っていた。
でも、オレはそれが出来なかった。
それは蓮季を愛しているいないの問題じゃない。
オレが愛したのはペルシアだが、
それでも今この一瞬は絶対に蓮季のためにあったと断言できる。
オレの目線が斜め上、いつの間にか開け放たれた窓に
くぎ付けになっていたのはもっと差し迫った危機によるものだった。
「君、自分が何したのか分かってるわよねぇ…?」
迂闊だった。
制服に盗聴器を仕掛けるヤツだ。
部屋ぐらい盗聴していて当然だった。
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☆ジュリエット
私は今、とてもシャルちゃんが心配だ。
昔からたまに理解できない行動をする人ではあったけど、
最近は特に変に見える。
例えば時々無言でジッと私を見つめてきたり、
学内にはラジオは受信できないはずなのにラジオみたいなものを熱心に聞いていたりする。
今もそのラジオのような機械を私に隠れて聞いていたかと思うと、
急に飛び出してった。
横顔がチラッと見えたが、随分と怒っていたように見える。
本当は駄目なのだけれど、
もしかしたら私なんかが関わってはいけないことなのかもしれないけれど、
でも今は親友の力になりたい。
私はシャルちゃんの秘密を暴くことを決心した。
昔からシャルちゃんが隠し物をする場所は決まっている。
クローゼットの上の棚、花瓶の中、そしてこっそり部下に作らせた隠し部屋だ。
……この部屋で隠し部屋を作れるとしたら…
ジュリエットの瞳は壁につけられた鏡を映していた。
次回:第3幕 ジュリエット×シャルトリュー