話終えた俺たちは、ミーティングルームへ向かう
約束の時間を少し遅れて入室する事になってしまった
今日のミーティングの目的は合宿中間日での修行の進歩状況やライザー戦での作戦について話し合うためだ
俺と朱乃がミーティングルームに入るとすでにリアス、アーシア、木場、小猫ちゃんが着席していた
「ごめんなさい、遅くなりました……」
「ごめんみんな、風呂入ってて遅くなった。待たせたかな……」
「あっ、イッセーさんっ!朱乃さんもっ!お疲れ様ですっ」
「おぉ、お疲れ、イッセー」
「副部長、お疲れ様です。イッセー君、お疲れ様っ」
「イッセー先輩っ朱乃さんお疲れ様ですっ!」
「イッセー!朱乃もお疲れ様っ!いいのよ、待ってる間に雑談してただけだし」
「そう言ってもらえると助かるよ、リアス」
「ミーティングの時間くらい少し遅れたって構わないわよ。
それより、イッセー、修行はどうだったのっ?」
俺はリアスに話かけられ、修行はどんな感じだったのか色々聞かれていると……
小声で小猫ちゃんが木場に話かける
「……これ、イッセー先輩が入部する前なら……、部長かなり怒ってましたよね……」
「……うん」
「前なら……バン!って机叩いて「時間くらい守りなさい!」ってそこからお説教が10分は続いてました……」
「……なんていうか穏やかになったよね……、部長……」
「はい、……本当に部室の空気が軽くなった気がします……」
「うん、正直すごく居心地よくなったよね……」
「はい……、イッセー先輩には……部長と末永く幸せになってもらいたいですね……」
「そうだね……。そのほうが僕達も居心地いいしね……」
「はい……、私、影ながら応援しておきます……」
「僕も……」
ハハハ……
俺が入部する前ってそんなにピリピリしてたのか……リアス……
今は大体いつもニコニコしてるから、想像もつかないけど……
「うふふ、会議始める前にみんなにお茶をいれてくるわ。
部長は紅茶、イッセー君とアーシアちゃんは日本茶、
小猫ちゃんはミルクティー、木場君はコーヒーをブラックだったわね。
ええと、ティアマットさんは……」
「ああ、頼むよ、朱乃」
「ええ、お願い朱乃」
「はいっ、イッセーさんと一緒がいいですっ」
「はい、お願いします」
「はい……」
「うむ、私は水をもらおうか」
「わかりました、ミネラルウォーターをお持ちしますわ」
朱乃がみんなにお茶をいれてくれて一息ついたあと会議が始まる
「さて、まずは、修行の成果や修行にで感じた事について発表していきましょうか。まず、祐斗たち近接戦闘組からお願い」
「はい、部長。僕と小猫ちゃんは現在ドライグ先生の指導の元、朝夕の走り込みによる基礎体力向上とドライグ先生の出してくれる幻影を相手に回避訓練を行ってます」
「体力向上のほうはまだ実感できてませんが。回避訓練の方は成果は着実にでており、合宿中にさらに戦闘時の動きを向上させられるはずです」
「私もほぼ祐斗先輩と同意見ですが、ひとつだけ付け加えると、以前より朝夕の走り込みで少しだけ体力の向上が実感できています。
祐斗先輩とは逆で回避の方はまだ完全ではありませんが、合宿中に完全に避けられるよう努力します」
「ドライグ、二人の訓練について何かあるか?」
≪うむ……。二人とも自分が基礎体力不足だという事が理解できたようだな?回避訓練をしていて痛感しただろう?≫
「はい。一時間絶え間なく攻撃をしてくるなんて想像もしてなかったです……」
「はい……」
≪戦場では、敵は待ってくれなどせん。攻撃し続け相手が疲弊したところを狙うのは常套手段だ。
体力はいくらあっても困らん。体力はあればあるほど有利だ。二人とも合宿が終わった後も走り込みは続けるようにな≫
「はいっ!わかりました!」
「はいっ」
「あ、あの……イッセー君は今どんな修行してるんですか……?」
≪相棒か?今は新しい技の修練も兼ねて100倍の重力をかけた状態で二日前の相棒のコピーを100体相手にしているな≫
「え……!?100倍の重力かけて……二日前のイッセー君を100人!?」
「そ、それ……、全部一対一ですよねっ!?……それを100回ですよね!?」
≪何を言っている?一対一なわけあるか、全て同時に決まってるだろ。
……戦場で敵がお行儀よく順番に襲ってきてくれると思ってるのか?≫
「いやぁ、死にかけたぜ……。ははは……」
「はははって……」
「100人のイッセー先輩を同時に相手って……」
「っ……!また傷痕が増えてます……!イッセーさんっ……!」
「え、あっ!?えと、これはさ……、アーシア……」
「ううう!私も修行場に入りたいですぅ!イッセーさんが怪我したら治したいですぅっ!」
「もう……、イッセーったら、私の為に。……あまり無理をしてはダメよ?イッセー……」
「わかってるよ、リアス」
「イッセー君……私の為に頑張ってくれてるのね……」
「……ちょっと?朱乃……。イッセーは私のために必死に修行してくれてるのよ?あなた勘違いしてるんじゃない?」
「あらあら……、ちょっとイッセー君に抱かれたからって、すぐそうやってマウントとるのやめてくださいます?」
「マウント?マウントなんて取る必要あるかしら?」
「やぁね?必死な女って……!」
「必死……?どっちが必死なのかしらね……!」
「あ……、始まった。小猫ちゃん?そっちの部長達のお茶とお茶菓子こっちもってきて」
「はい……」
「アーシア……これと、これもって、木場達の方へ……」
「はいっ……」
「お、おい、なんだ……?どうした?お前達……?急に端に寄って」
「ティア、こっちに来るんだ」
「お、おう。わかった……。しかし、なんだ?」
「大体ね!?朱乃はいつもそうなのよ!私のイッセーに言い寄って!」
「イッセー君は私の事も大切だっていつも言ってくれてるわ!ちょっとくらい譲りなさいよ!?」
「私のイッセーをなぜ譲る必要があるのかわからないわ!」
「あ、そうか、そうなのね?リアス?私にイッセー君を取られるのが怖いのね?」
「はぁ!?なんでそういう事を考えつくのか不思議でならないわ!」
「なんだ、何が起こってるんだ?」
「オカ研名物「本妻と側室の争い」です……」
ピクッ
朱乃がピクっと反応し、小猫ちゃんに視線を集める
「小猫ちゃん……?本妻って……、私の事よね?もちろん?」
「あっ……」
小猫ちゃんが「しまった!」と言う顔で俯き体を震えさせる
後輩怖がらせちゃダメだって!朱乃!
小猫ちゃんも!「一番」とか「本妻」とか「2号」とか「側室」とかって言葉は使ったらダメだって!
「ふふっ……あなたが本妻?まだイッセーに処女も捧げてないあなたが?ふふふっ!面白い冗談ね?朱乃」
「あらあら……、あなたより私のほうがイッセー君に大事にされてるとは考えないのかしら?
それにゲームに勝ったらイッセー君がエッチしてくれるって言ってたし、そうなれば同じ立場よ?リアス」
「イッセーの初めての相手になった私が本妻に決まってるでしょうが……!」
「たまたま選ばれたくらいでいい気にならないで……!」
「たまたまなわけないでしょう!?イッセーは私がいいって事よ!常識で考えればわかるでしょう!?」
「うふふふ……、リアス……?一度二人で話し合いをしないといけないようね……?」
「あら……、奇遇ね?私も思ってた所よ……!」
「私ね?前々からリアスに言いたい事が……!」
「そんなの……、私だって常々ため込んで売るほどあるわよ……朱乃……!」
「「……っ!!!」」
二人がバチバチと睨み合う
ヤバい!二人から雷と滅びの魔力が二人から漏れ出してる!
魔力の影響を受けてミーティングルームの机がどんどん形を歪めていってるって!
付近のお茶やらお菓子を退避させておいて正解だ!
「お前ら、私を相手にするより強い魔力を室内で迸らせるなよ……」
これはいつもの口喧嘩より激しいぞ、止めなきゃヤバい奴だ
このままほっとくと合宿所が吹っ飛んで野宿することになっちまう!
「イッセー先輩っ、退避完了しましたっ……」
「よし……、行ってくる……」
「イッセー君っ!頑張ってね……!」
「イッセー先輩っファイトですっ!」
「イッセーさんっ怪我しちゃダメですよっ?」
「わかってるよ、アーシア」
……よし、まずはリアスから……!
「……リアス?」
リアスの肩を抱き寄せ耳元で囁く
「あっ、イッセー……、んっ……だ、だめっ……ここじゃ……やぁっ……!」
「ちょっと、二人で奥の部屋行こうか?リアス」
「……うん」
「……奥で、リアスと話合いしてくる」
リアスの肩を抱き部屋の奥へ
10分ほどリアスと別室で「話合い」を済ませたあとミーティングルームに帰ってくる
「ただいま」
顔を真っ赤にしながらニコニコ顔のリアスが俺と腕を絡ませ、頭を預けながらゴロゴロ甘えてくる
「みんな、ごめんなさいね……。私が大人気なかったの……」
「さ、リアス?席に座って?リアスの好きな紅茶飲んで落ち着こうか……?」
背中を撫でながら席に誘導する
「うんっ」
「小猫ちゃん?リアスの紅茶取ってあげて?」
「はいっ!イッセー先輩っ」
すでにスタンバイしていたらしく、小猫ちゃんがさっとリアスの前にお茶が置く
「部長っ!どうぞっ……」
「ありがとう、小猫。ふふふっ、おいしい……」
さっきまでの怒りの表情はどこへやらリアスはニコニコしながら紅茶を口に運んでいる
「ね……?収まったでしょう……?」
「お前ら、チームワーク抜群だな……」
「ハハハ……、最近わかって来たんです……、対処の仕方が……」
「以前はこっちに火種が飛んでくる事もあったんですが、
これが発見されてからはスムーズに場が収まるようになりまして……」
「部長さんたちの言い争いは長いと1時間くらい言い争いますから……」
「ううううっ!イッセー君……」
「次、朱乃……ちょっと奥で話し合おうか」
「えっ……?あっ……。イッセー君……」
「木場?小猫ちゃん?俺が話し合いに行ってる間に例の配置頼む」
「はいっ!お任せくださいっ!イッセー先輩っ」
「わかった!やっておくよ!」
朱乃の手を引き
「よしっ!小猫ちゃん、速やかに始めようか!」
「はいっ!祐斗先輩っ」
「何が起ころうとしてるんだ……?」
「ふふっ……もうイッセーったら…………ふふふっ!ああ……、紅茶がおいしいわ……」
木場と小猫が会議室の上座に配置されている椅子を撤去し、来客用の長ソファーを別室から運んでくる
……
木場と小猫がミーティングルームの上座にソファーを設置する
「よし……!完了だね!」
「はいっ……」
「ただいま。おまたせ、みんな」
俺は朱乃と「話し合い」を終えミーティングルームに戻るとソファーの準備が出来ていた
「ソファーの準備ありがとう、二人とも……
朱乃が左側に俺の腕を胸に挟み上機嫌で寄り添っている
「ん~ふふふっ……!……イッセー君もっとぉ……もっと……してぇ……」
「後でね?朱乃……さ、座ろうか?」
「うんっ」
俺は準備されたソファーに朱乃と共に座る
「ほら……。リアスもこっちおいで……?」
「うんっ!」
すぐさまリアスも俺の右側に座りべったり腕を組んでくる
「ふふふっ、イッセー……イッセー……」
「イッセー君……イッセー君……」
両側にリアスと朱乃が俺の腕を胸に挟んで抱き、べったり肩に頭を預けてご満悦の様子だ
「本当にチームワーク凄いな!お前達……」
「二人が喧嘩して別荘が壊れたら……僕達残りの合宿期間野宿ですから……合宿前に決めてたんです……」
「五月とはいえ野宿は厳しいです……。女子として……」
「うううっ……イッセーさんっ……」
「アーシア?ほら?おいで?」
膝をぽんとたたくとアーシアが俺の膝の上にまたがり胸に顔をうずめ甘えてくる
「えへへ……イッセーさん……イッセーさん……」
「さ、会議を再開しようか」
「イッセー、それその状態で言うとものすごいギャップあるぞ……」
右腕にリアス、左腕にに朱乃、膝の上にアーシアを乗せながら、
会議再開を提案する俺を見ながらティアが少々あきれ顔で口を開く
「いいんです。部長達が喧嘩を続けるほうが会議になりませんし……」
「あの三人はイッセー先輩とくっついていられればニコニコしてるので……」
「お前ら……苦労してるな……」
「いえ、イッセー先輩が入部する前に比べたらこんなの苦労のうちに入りませんよ……」
「……前は、もっと酷かったのか」
「今なんて比べ物にならないくらい部長が怖かったです……」
「怖かった……?イッセーに頬ずりしながら顔ふにゃふにゃさせてる……、アレがか?」
「それはイッセー君がいるからですよ……。いない時なんて……」
「先日、イッセー先輩が部活を一日休んだ時の事なんですが……」
「ふふふっ!イッセーの好きな和菓子も買ってきたし、今日の部活も準備万端ねっ」
「うふふ……イッセー君……佐藤園の日本茶とその和菓子好きよね……」
「ふふふっ!あなたの入れてくれるお茶はいつもおいしいわ。いつもおいしいお茶をありがとう朱乃……」
「うふふ……、どういたしまして。いつも部長の用意してくださるお茶菓子もおいしいですわ……」
「ふふふっ、今日もみんなでおいしいお茶の時間が楽しめそうね……」
「ええ、部長……うふふ……」
「……おはようございます、部長、朱乃さん」
「おはようござます、部長、副部長」
「あら、おはよう、小猫、祐斗。ふふっ、早めに来るなんていい心がけだわ。……あっ!?いけない!今日お花のお水換えてないわっ?イッセー達が来る前にお花に水入れ換えてくるわねっ」
「木場君、小猫ちゃん、おはようございますわ。うふふ……私イッセー君達が来たら、みんなでお茶飲めるようにお湯沸かしてくるわね……」
「ふふふっ……今日もお花が綺麗に咲いてるわ……。やっぱり毎日お水を変えて愛してあげるとお花も綺麗に咲くのね……」
「あの、部長……?イッセー君とアーシアさん今日の部活来られないそうですよ?MINEに連絡来てるの見てませんか……?」
「えっ!?……。そんな……!本当だわ……、授業中携帯の電源落としてたから、……気が付かなかったわ……」
「え!?ホント……!?木場君!……MINEに……、「ごめん、今日急な家の用事で部活参加できない」って書いてあるわ……」
「「……はぁ…………」」
ため息をつきながらソファにしおれながら座り込むリアスと朱乃
「え……、あ、あれ……?、ぶ……、部長?お花のお水換えるんじゃ……」
「……いいのよ、水なんて……、一日二日換えなくても枯れないでしょ……」
「お花より私が枯れそうよ……。うぅ……、イッセー君……どうして今日は私の傍にいてくれないの……」
「私もよ……朱乃……イッセー……イッセー……うぅ……」
「……小猫?あなた制服のリボンが曲がってるわよ?あとスカートも若干歪んで履いてるわよ?
女の子なんだから身だしなみくらいちゃんとしなさい?私いつも言ってるわよね?どうしてちゃんとできないの?」
「はっ、はい……!すみません……。以後気を付けますっ」
「……裕斗、前に頼んでおいたアマゾンの奥地の資料まだかしら……?」
「えっ……?あ、あの資料は月末まででいいって……」
「……今日はもう22日よ?月末までといったら直しがある可能性も見越して早めに出すのが当前でしょう?」
「はっ!はい!すみません!明日!提出できるようにまとめておきますっ!」
「ええ、お願いね?祐斗……」
「はいっ……!」
「イッセー先輩がいない時の部長怖すぎです……」
「こ、ここまで変わっちゃうんだ、部長達……」
「……こんな感じです……」
「お前ら本当に苦労してるな!?」
「……近接戦闘組の発表は終わったな。魔法戦闘組はどんな修行してたんだ?」
「そうね、近接戦闘員に接近を許した際魔法の詠唱がかかるぶん魔法戦闘組は不利だという事を改めて実感したわね」
「そうねぇ、戦いながら魔法の発動スピードを上げるために術式の見直しも検討し始めてるわね」
「私は遠くの人も回復できるように回復の力を飛ばせるよう練習してますっ」
「ティア?二人の修行を見て来てどう思った?」
「ふうむ、二人とも才能はある、間違いなく最高レベルの魔法の才だ。ただいかんせん実戦経験、というか戦い慣れていないのが明白だ」
「……というと?」
「魔法というのは、本を読み、術式を覚え。魔法を発動させる。
魔法を行使するのに必要な魔力が足りている者なら魔法を使う事自体は誰でも出来ることなんだ。上達の進歩に差はあれどな」
「この二人は正確に魔法を展開し、詠唱の速度も一級品だ。魔法の才に恵まれているのは間違いない。しかし、それは学ぶ段階での話だがな」
「……どういうことかしら?」
「実戦で魔法を使うとなると話は変わってくる。敵は魔法修練で使う的ではないという事だ、
相手も当然魔法を放ってくるし、近接職と魔法職のペアの場合もあろう。
近接職が相手に魔法を使わせないようにフォローしながら、魔法職が詠唱を始める
相手によっては瞬時に間合いを詰められるわけだ。
そういう横槍が入る状況で魔法を予定通り敵に直撃させられるようになるには経験が必要だ」
「常に戦況が変わる戦闘中に、魔法を詠唱が終わるまでさせてくれる相手はいない……近接戦闘を主とするお前達もわかるだろう?」
「確かに、動きが早い相手なら3秒前に判断したことが正しい選択じゃないなんてよくある事だ」
「そういうことだ。相手に魔法を撃とうと詠唱を始めたはいいが、その詠唱が終わる頃には攻撃の射程外に敵が移動してしまっている……、こんな事は戦場じゃよくある事だ」
「威力が高い魔法であればあるほど詠唱は長い。逆に威力が低い魔法であれば詠唱は短い。魔法職は常に2手、3手先を見据えて行動しなければ、その能力を発揮しない」
「特にリアス・グレモリー、お前の滅びの魔力は絶大な威力を持つ魔力だ。文字通り「なんでも」消し飛ばすのだからな
今までその威力だけでごり押しができたのだろうが、戦闘経験を積んだ者には当たらないという事がわかっただろう?」
「ええ……、そうですね……、まったく当てられなかったわ」
「だからこそ、ここで一度腰を据えて、基礎を見直さねばならん。いかに魔法を当てられる状況を作るかをな」
「敵の行動を予測して攻撃を当てる……、という事ですか」
「敵の行動を読むのとは少し違うな。戦場では敵の行動を読む事も重要だが、敵の行動を指定するのだ。これは実戦経験を重ね、様々な戦闘スタイルを学ぶ必要があるがな」
「……チェスや、将棋のように、相手がそう行動するしかないような状況を作り出し、そこへあらかじめ魔法の詠唱をしておいて魔法を放つ……、いわゆる決め打ちをするという事かしら」
「そういう事だな。実際、私と手合わせをしていて感じなかったか?突然私が目の前に出てくる、避けたところにちょうど魔法が着弾した、など、覚えがあるだろう?」
「そういえば……、魔法を避けようと距離を取ったところへちょうどティアマットさんが目の前に現れた事が何度もあったわ」
「お前達がそう行動するように指定していたのだ。それと同じで10秒後にそこに逃げるように他の魔法で仕向け、あらかじめ詠唱を始めていたのだ」
「そんな、あれだけ高位魔法を連続で放ってたのに……」
「マルチタスクで魔法術式を詠唱出来るからな私は。上級魔法までなら最大9つまでの魔法を同時に詠唱して使う事ができるのだ」
「だから……、あれだけ威力のある魔法を立て続けに使う事が……」
「そんな……デタラメすぎよ……。上級魔法を9つ同時詠唱なんて……」
「なるほど、だから俺とやった時一瞬で防御結界を3重で張れたのか。謎が解けたよ。
魔法ってそんな瞬時に使えるもんだっけ?ってあの時思ったんだ」
「そうだ、あの時張ったのは最上位防御結界だったから、3つが限度だったがな。
イッセーに殴られ始めてまずいと思って即詠唱を始めていたのだ。
ま、そもそもイッセーが強すぎて行動の予測もなにも立てられなかったんだがな……。あの時は参ったぞ……ハハハハ……!」
「最上位防御結界を3つ同時展開!?」
「……最上位防御結界を……それも3重の多重詠唱……あり得ない……」
「ぶ、部長……?そんなにすごい事なんですか……?」
「多重詠唱自体が最高位の魔法技術だもの……。考えられないほど凄い魔法戦闘の技術よ……、さすが伝説に名を残すほどの使い手だわ……」
「すごいですっ、ティアマットさんっ」
「……お前ら真面目なセリフ言う時はイッセーから離れたらどうだ?イッセーに頬ずりしながら言うとすごいギャップだぞ」
「「「嫌です」」」
「えぇ……?なんでしょう、私が今話についていけてないのは私が魔法の事に無知だからじゃないですよね……これ……」
「安心して、小猫ちゃん。僕もついていけてないよ」
「小猫ちゃん。俺もそれがどれだけすごい事なのかわからないよ?」
「どれだけ……、そうね。近接戦闘で言うと、1秒間に100回攻撃ができるってくらいかしら……?レベルが違い過ぎてあってるかわからないけど」
「1秒で100回の攻撃……!?」
「そ、そんなの……イッセー先輩でも無理なんじゃ…………」
≪小猫、相棒は1秒間に約1億回は殴れるぞ?≫
「何?一億……!?やはりイッセーは面白過ぎる!なんだよ一億って!ハハハハハ!」
「いっ……いちおく!?……あの、ドライグ先生、とんでもない発言をさらっとしないでください……泣きますよ?私……」
「いっ、いちおく……!?い、イッセー君……君は本当に何者なんだい……」
「すごいですっ、イッセーさん……!びっくり人間大賞のテレビに出られますよっ」
「うふふ、私の旦那様は強いわ……」
「もう、私の為にどれだけ痛い思いしたのよ……、イッセー……」
いいながらリアスと朱乃が頬にキスしてくる
もう、うちの嫁さんたち周りの目気にしなくなってきたな!
アーシアはいつの間にか寝息立てながら寝ちゃってるし!
「すー……すー……うにゃ……イッセーさぁん……えへへ……」
≪ククク!驚いているな!≫
「驚くなって方が無理ですよっ!?1秒間に1億の拳打って……光の速さの拳打って事ですよっ……?」
「な、なんでそんな事ができるようになったの?イッセー君……!?」
「なかなか近寄れない相手がいたと仮定してさ、少ない攻撃チャンスをどう活かすか考えたんだ。
一回の攻撃チャンスで最大の火力を出せるように、攻撃モーションの最適化と短縮を追求し続けたんだ」
「その修行をしてるときも……重力かけてたんだよね……?」
「もちろん。でなきゃ修行にならないだろ?」
「ハハハ……もうなんて返したらいいやら……」
≪ククク!いずれお前たちも出来るようになるさ。俺の修行についてこられれば、な≫
「……はい!がんばります!」
「頑張ります……!」
≪攻撃速度だけで言えば、限界まで極めたと言っていいだろうな、相棒は≫
「後は……威力だな、今後の課題は……」
≪威力に関しては気長にやるしかないさ。魔力も腕力も日々の積み重ねでしか得られんよ≫
「早くドライグに攻撃が届くようになりたいぜ……」
≪ククク!俺の鱗を貫くにはまだまだ足りんよ……!ハハハハ!≫
「あの……、ドライグ先生?イッセー君の拳打が弱いとは到底思えないんですけど」
「……教会ではぐれ神父を殴り倒した時に見ましたけど、とんでもない威力なんですけど……」
≪……相棒は、封印前の俺を超えたいと言っていてな?お前達が常識で考えるような威力の話ではないぞ?木場、小猫」
「クっ!ハハハハ!あの頃のドライグを超えるだって!?そいつはいい!
ハハハハハ!!イッセー!やはり最っ高だなおい!ドライグ!?イッセーの修行してると毎日がすげー楽しいだろう?ハハハハハ!」
≪ククク!楽しいに決まってるだろう!俺の自慢の息子だからな!」
「赤龍帝の息子か!そいつはいいな!面白過ぎる!イッセーの強さを考えるとドライグを超えるというのが全く冗談に聞こえん!
いずれできそうな気がするからなお面白い!ハハハハハ!」
≪ああ、絶対できるさ!こいつなら……!ハハハハハ!」
「ハハハ……って……」
「二天龍を、超える……?」
「ちょ……、ドライグ先生を超えるつもりなんですかっ……?イッセー先輩っ!?」
「うん」
「いや、「うん」って……イッセー先輩……」
「そんな無茶苦茶すぎるよイッセー君……目標が高すぎじゃ……」
「……ドライグがさ、修行中に言ってくれた言葉があるんだよ」
「才能が無ければ積み上げればいい、自分の弱さに屈服するな。
積み上げたものが高ければ高い程お前を屈服させるものは少なくなる」
ってさ」
「だから、とりあえず、この世界で3番目に強いらしい二天龍を超えたいと思ったんだよ」
「ハハハハ!ドライグを……「とりあえず」と来たか!ドライグ!本っ当に面白いな!こいつは!ハハハハハ!」
「ククク!そうだろう?長年生きて来てこんな面白い奴見た事ないぞ?俺は……!ハハハハハ!」
「私もだ!しかも、それを目指して修行をして結果を出す奴がいるなんてな!最高すぎるだろ!」
≪思うだけならいたかもしれんがな。実際に行動に起こそうとする奴なんてドラゴンですらいなかったのにな……!≫
「いるわけないだろ!龍神「オーフィス」の眷属、オーフィスの右腕「ア・ドライグ・ゴッホ」を超えようなんて思うやつ!
龍神の守護龍を超えるなんて事目標にするやついるわけねー……!やべぇ、面白過ぎるだろ!ハハハハハ!!」
「へー、ドライグって龍神様の守護龍だったのか、知らなかった」
≪ドラゴンの中で地位はそれなりだと言っただろう?≫
「うん、ドライグがドラゴンの中で偉いっていうのは知ってたけどさ。詳しく聞いた事なかったしな」
「へーって……イッセー先輩……。ああ……、もうこの人が何で驚くのかわからなくなってきました、私……」
「ハハハ……僕もだよ」
「ちなみに、守護龍ってどんな役割だったんだ?」
≪人間の世界で神社に狛犬というのがあるだろう?神社の入り口に建てられている犬を模した守護者だ≫
「あー、うん。狛犬ね。厄払いとかの役割だっけ?邪悪なものが神社に近寄らないようにって番犬的な……」
≪そうだ、あれの龍神版だ、俺とアルビオンはな。龍族にとって災厄が訪れた時先陣を切り敵を殲滅するのが俺たち二天龍だ≫
「つまり、竜神様の一番槍か。二天龍は」
≪ああ、戦場で敵が最初に目にするのは俺たち「二天龍」だ≫
「おい、イッセー!絶対ドライグを超えろよ!?私はその時が来るのを楽しみにしてるぞ!私はお前のために助力を惜しまんぞ!」
「ハハハ……。俺がドライグに勝つのはあと一万年は修行してからだってさ。手かしてくれるのはスゲーありがたいよ、ティア」
「必要なら私の魔法の技術をすべてお前に教えてやるさ!だからドライグに勝て!ついでにアルビオンも泣かしてやれ!ハハハハハ!」
「魔法に関してはいつかドライグの修行が落ち着いたら頼むよ。それまではリアス達に魔法を教えてやってくれ」
「わかったぞ!イッセー!私の持つ魔法の技術を全てをお前の嫁達に教えてやろう!こいつらを絶対に戦場で生き延びられるようにしてやる!」
「助かるよ、ティア」
「ああ!任せろ!ハハハハハ!」
「い、イッセー君……?そ、そのドライグ先生を超えるっていう理由も……、もしかして……」
「ん?何回も言ってるだろ?俺が強くなる理由は宝を守る為だよ」
リアスと朱乃の頭にそっと手を置きながら言うと、
リアスと朱乃が嬉しそうに体を擦り付け胸を押し当てながらキスしてくる
あの、リアス?朱乃……?今部活中だよ!?
さっきからみんなの前でお構いなしにちゅっちゅしまくってるけど、大丈夫!?
二人共完全に蕩け切った顔して、上級生の威厳が皆無だよ!
アーシアに至っては俺の胸で熟睡中だし!!
「イッセーさん……えへへ……私Fカップになりましたよぉ……えへへ……イッセーさん……」
アーシアちゃん!?寝言で俺の性癖暴露するのやめようね!?
この会議フリーダムすぎない!?
「あ、やっぱり……?」
「ドライグを超える理由が女の為か!ハハハハ!ヤベェ!!面白過ぎるぞ!
イッセー!私イッセーに惚れてしまいそうだ……!ハハハハハ!」
「っ!?」
がばっとアーシアが飛び起きる
「「「それはダメ(です)よ!!」」」
「ハハハハ!わかっておるよ、アーシア。本気でお前の夫を寝取ったりせんよ」
「む~……ダメですからねっ?イッセーさんは私のですっ」
アーシアが俺をギュっと抱きしめながらティアを睨んで言う
すごい防衛本能だ……。ティアの言葉で一瞬で目が覚めたらしい……
「ハハハハ!冗談だって!アーシア!ソフィアの墓守をしている私が、ソフィアの転生体の幸せを奪うなんて笑い話にもならんよ」
「え、ティアってソフィアさんのお墓の墓守なの?」
「そうだ、ドライグが封印された後墓の周りにはソフィアを慕う動物たちやドラゴン達が住み着いてな?」
「ソフィアは龍達の間で人気者だったからな。入れ替わり立ち代わり、墓の掃除や雑務を我先にとやろうとするのだ。
だから墓守と言ってもそれほどやる事もないのだがな……」
「ソフィアさんドラゴン達の間で人気者だったみたいだな、絵本で読んだよ。
……そうだ、ゲームがおわったらさ?人間界に戻る前にソフィアさんのお墓参りに行きたいんだけど、案内頼めるかな?」
「ああ、構わんぞ。きっとソフィアも喜ぶはずだ。……ドライグに久しぶりに会えるのだからな」
「あのっ、私も行っていいですか?イッセーさんっ!」
意外だった
アーシアがあの絵本を見た時、不安に思っていたから…
やっぱり、自分の前世だから……見ておきたいんだろうな……
「もちろん。一緒にソフィアさんのお墓参り行こうか」
「はいっ!」
≪相棒……、すまんな。気をつかわせたようだ≫
いいよ、ドライグ
あの「赤い龍と龍の巫女」の絵本を見た時から決めてたんだ。
いつか冥界に行ったらソフィアさんのお墓参りに行こうって
ドライグも、ソフィアさんのお墓参りしたかっただろ
≪ああ、ありがとう、相棒≫
「私も行くわ!」
「私も行きますわ」
「僕も……行きます」
「私も……」
「よし、じゃあ、ゲーム終わったらみんなでソフィアさんのお墓参り行こうか」
「「「「「「賛成ー」」」」」
「じゃあ……、次はライザー戦での作戦を考えようと思うわ」
「作戦か……」
「ドライグ?ティアマットさん?何か意見等あるかしら?戦闘のプロとしての意見を聞きたいわ」
≪俺ならば、前線を相棒、朱乃、小猫で攻めさせ、後衛にリアス、アーシア、木場を置くだろうな……≫
「木場が後衛……?木場は剣士だぜ?」
≪だからこそ、だ。レーティングゲームはどんなに眷属が生き残っていようと「王」を取られてしまっては終わりだからな。
先ほどティアマットが言っていたように魔法職は近接職とペアになったほうが格段に戦いやすくなる≫
「なるほど……騎士は王を守るのが仕事ですものね、ティアマットさんははどうかしら?」
「うむ、私なら王を含めた全員が前線に赴き敵の第一波を粉砕し、揺さぶりをかけるだろうな。相手はリアスがゲームを初めてやるものだという考えがあるはずだ、
そこへ思わぬ手をかける事で戦況をこちらのペースにもっていけると考えている」
「なるほどな……、リアスとしては、どうするつもりだったんだ?」
「私としては、セオリー通りに、私とアーシアは本陣で構えて、他のメンバーで迎え撃つつもりだったわ」
「ふうむ、それでも勝てない事はないが、イッセーありきの闘いになるな。仮にイッセーがいなければ勝てんな」
「あら、どうしてかしら」
「まず、フェニックスの再生能力を上回る攻撃力を有しているのが、単独でイッセーだけという点だ。
それ以外ではリアスと朱乃が二人がかりでなんとかなるくらいだろう。
だからこそ、ドライグも後衛に木場を置いたのだろう?」
≪まあな、万が一だが前線を突破されて、本陣へ敵が入り込んだ時、戦闘要員がリアス・グレモリーだけでは話にならん。
これはリアス・グレモリーが実戦経験が豊富で戦い慣れていたとしても同じだ。
もう一人近接戦闘がこなせるものがいたほうが戦い方に幅が出来る。相棒や小猫、朱乃が本陣へ戻って来るまでの間時間を稼げるだろう。
逆に相棒を本陣に置いて戦力を腐らせるのはもったいない≫
「近接なら、戦車の小猫も近接戦闘を得意とする戦車だけど……それについてはどうして祐斗だったの?」
≪木場の動きの速さだな。小猫の1.5倍は早く動けるだろう?こいつは≫
「はい、僕は騎士の駒ですから、駒の特性で素早く動けます」
「ということは小猫が2回行動する間に3回行動ができるという事だろ。
自陣に何人攻め込んでくるのかはわからんが、実質的な人数が少ない分動きの速さで少しは戦力をカバー出来るだろう≫
「なるほど……」
≪相棒が前線にいけば、自然と敵の戦力はそちらに傾くはずだ、
仮に本陣へ迫って来たとしても、ライザー・フェニックスが単騎で来るくらいだと予想している≫
≪ティアマットの全員前線に出て戦うというのも面白い手だとおもうがな。相棒?相棒ならどうする?≫
「……俺か?うーん……、俺はこういう戦略的な事を考えるのが苦手なんだけどな……。
俺ならゲーム開始と同時に自陣の上空に飛んで、自陣以外のフィールドを全て魔力砲で消し飛ばすな……。
相手が移動し始める前に、そうだな、10秒以内に魔力砲を打ち込んで自陣以外全て消滅させれば勝ちだ」
「あの……、イッセー君?さらっととんでもない事言うね……」
「ハハハハハ!イッセーらしい作戦だ!作戦もなにもあったものじゃないと評価されるだろうがな!」
「だよなぁ……、やっぱダメか」
≪相棒……。確かに俺は「男ならまっすぐ行ってドン!で大抵の事はなんとかなる!」と教えたが……そういう事じゃないぞ……≫
「でも、今回のようなプレーンな試合方式でなら、有効な作戦の一つよね……。冷静に考えると……」
「そうね、逆の立場で考えてみたんだけど……。
開始10秒以内にそんな広範囲の攻撃が来るなんて予測できないでしょうし……。
勝ちにだけこだわるなら極めて有効な手ね……」
「いやいやいや……、部長も朱乃さんも、すんなり受け入れてますけど……
まず、自陣以外を全て消し飛ばせるって点をおかしいと思いましょうよ……!」
「だって、イッセーだもの……」
「イッセー君だもの。今更それくらいできても驚かないわよ?小猫ちゃん……」
「イッセーさんですからっ」
「ハハハ……。部長達完全に慣れちゃったみたいだね……」
「あれっ……?私がおかしいみたいな雰囲気になってません……?」
「常識で考えればそんなバカげた威力の魔力なんぞ放つ奴はいないからな。気持ちはわかるぞ、小猫……」
「リアスとしては、どの案を採用したいの?」
「そうね……、イッセーの案も魅力的なのだけど、ドライグの案が一番バランスよく全員が活躍できる場面ができるんじゃないかって考えてるわ」
「やっぱり?俺もそう思ってた。やっぱ修行したわけだし、みんなでがんばって勝ちたいよな」
「ふふっ、そうね……」
リアスが俺の肩に顔を乗せながら言う
「じゃあ、それで決定だな。ものにできるかはわからんが、リアス、朱乃よ?多重詠唱を明日から教えるから、座学の準備をしておけ」
「わかりました」
「わかったわ」
「あ、そうだ。俺みんなに報告があるんだった」
「報告?何かしら?」
「何かしら?」
「報告って……?なんだい?イッセー君」
「今度は驚かない……今度は驚かない……」
「ほら、この間リアスに封印を解除してもらっただろ?あれで、一つ神器の技が増えたんだよ」
「えっ!?赤龍帝の技!?」
「え……。あっ!?」
「新しい技……?」
「ど、どんな技なの?イッセー君……。聞くの怖くなってきたけど……」
「ほう」
「譲渡っていうんだけどさ。赤龍帝の籠手で高めたパワーを他人に付与する事ができる技なんだ」
「譲渡……!?」
「えっ……!」
「つまり、イッセーのパワーを私達に渡して魔法や技を強化出来るって事?」
「そうだな、ちょっと試しにやってみようか。外出ようぜ」
みんなで合宿所である別荘前に集合する
「始める前に……一応後ろのみんなに結界張っておこう。ドライグ頼めるか」
≪ああ。任せろ≫
ドライグがアーシアや木場達に結界を張る
「結界まで……?」
「一応ね、リアスも朱乃も魔力強いから思わぬ爆発になるかもしれないし……」
合宿所から少し離れた場所にある俺の身長の倍くらいの岩をゆびさしリアスに聞く
「的は……そうだな、あれでいいか。リアス?あそことあそこの岩って壊していい?リアス達の試し打ちの的にしたいんだ」
「ええ、かまわないけど……」
「ありがとう、じゃあ、リアスと朱乃?そこに並んで?」
「え、ええ……こ、こう?イッセー……」
「これでいいかしら?イッセー君……」
「うん、じゃあ、ちょっと準備するから魔法を使う準備だけしといて。譲渡したら岩を狙って魔力を放ってみて?リアスは右、朱乃は左ね」
「わかったわ」
「ええ……」
「ドライグ、やるぜ?」
「応、任せろ相棒」
俺は神器を出現させる
≪BBBBBBBoost!!≫
「ま、試し打ちだからこれくらいでいいかな……。いい?譲渡するよ?」
「う、うん?ど、どうぞ?」
「はいっ!」
俺は二人の背中に両手を合わせ技を発動させる
≪transfer!!≫
「あ……!?ああああああ!?何っ!何これ……!力が……力がどんどん湧き出てくる……!?」
「……うふっ!?うふふふふふふふふっ………!!!!!!!」
「さ、二人とも魔力を放ってみて?」
「え、ええ!いくわよっ!朱乃!」
「ええ!行きますっ!」
二人が滅びと雷の魔力を岩に放つと……
ドッ……ガァァァァァァァァァン!!!!!!!!!
重苦しい爆音と爆風が岩まで結構距離があったのにこちらまでくる
おお、さすがリアスと朱乃だ、すごい威力だなあ
あれだけしか倍増させてないのに……
「っ……!え……こ、これっ……!?私達がやったの!?」
「……これ……は……」
リアスと朱乃が放った魔力の軌道上がえぐれて地形が変わってしまっていた
岩どころか見える範囲がすべて魔力の砲撃によってえぐれて消え去ってしまっていた
「おー、すげぇなぁ、さすがリアスと朱乃だ」
「え……ちょ!?岩どころかあたり一面なくなってる!?」
「ハハハハ!面白い技だ!イッセー!」
「なんだか、バトル漫画の気を溜めて気の波動を打ち出す技みたいだ……。アニメで見た事あるよ、この光景……」
「ドラグ・ソボールですよね、それ……。ハメハメ波でしたっけ……」
「固定標的が的なら広い冥界でもこの二人以上の逸材はいないだろうな……」
「す、すごい……すごいわっイッセー!今の見た!?イッセー!」
「イッセー君っ!私の!私の今の魔法見た!?見てくれてたっ!?」
リアスと朱乃が飛びついてくる
「見てたよ、ちゃんと。すごかったよ、二人とも……」
いいながら二人の頭を撫でる
「ふふっ……イッセー……もっと褒めて……」
「うふふっ……気持ちいい……」
「この威力なら、フェニックスの自己再生能力も突破できるんじゃないか?ティア」
「ああ、間違いなくできるだろうな」
「よし、これでライザーさんを突破する手段が一つ増えたな!」
「ええ!」
「これは心強い技ですわ!」
≪相棒≫
ん?なんだよ、ドライグ
≪相棒がライザー・フェニックスを倒せば一番話が早いと思うんだが……≫
リアスが一人で倒せる威力を出せるとわかった以上、それは最後の手段にしたいな
≪ふむ?なぜだ?相棒ならすぐ終わらせられると思うぞ≫
これは「リアス・グレモリー」のレーティングゲームなんだ。
ゲームの内容をレーティングゲーム管理委員会に動画で送るらしいし
「リアス・グレモリーは凄い」って所をレーティングゲームのお偉いさんに見せないとさ、
俺がライザーさんに勝ったんじゃ「赤龍帝が強い。赤龍帝がいたから勝てたんだ」って事になっちゃうだろ
≪ふむ?それではいかんのか≫
ああ、ダメさ
そりゃ、リアスがやられそうだったら助けるけどさ……
出来るなら「リアス・グレモリーがライザーフェニックスを下した」って結果のほうが、今後のリアスの評価につながるはずだ
≪しかし、それでは相棒の名は売れんぞ?≫
俺は名声が欲しいわけじゃない
≪まったく、お前は変わった奴だな≫
よく言われるよ
「よし、じゃあ中にはいって、ゲームの作戦の詳細決めようぜ!」
「うんっ」
「はいっ!」
このあと試合の詳細な打ち合わせのため夜遅くまで会議をして過ごした