翌日
俺たちはドラゴン形態のティアの背中に乗りドライグが主の森「ゴッホの森」へ向かっていた
冥界から人間界へ帰る前にソフィアさんのお墓参りに向かうためだ
「うふふふっ!イッセー君?こっちのお菓子もおいしいわよ……ほら……」
俺の腕を胸に挟みながら朱乃が口に咥えたお菓子を俺に食べさせようと顔を寄せてくる
「あ、ああ……はむっ……んっ」
ちゅっとお菓子を食べさせるついでにキスをしてくる朱乃
「ん……んっ……イッセー君?口の周りにお菓子の食べかすが付いてるわ……舐めてとってあげるわ……」
キスし終わったあと朱乃が俺の口の周りをペロペロと舐め綺麗にする
「もぉ……!イッセー?こっちのチョコレート菓子だっておいしいわよ……?ほら……」
リアスも俺の腕を胸に抱き口に咥えたチョコレート菓子を俺に食べさせようと顔を寄せてくる
食べさせ終えたリアスの右手の人差し指がTシャツの上から俺の乳首の周りをくるくると撫でる
「うん、食べるよ。リアス……んむっ……」
ちゅっとお菓子を食べさせるついでにキスをしてくるリアス
「ふふっ……!お菓子もイッセーのキスもおいしい……」
「イッセーさんっ!このクッキーもおいしいですよっ!」
膝の上に座るアーシアも例に漏れず、口に咥えたクッキーを俺の口元に持ってくる
「ありがとう、アーシアうまそうなクッキーだ」
「……ん!うふふっ!イッセーさん……イッセーさん……うふふ……」
クッキーを俺の口に完全に運び込みキスをして満面の笑顔のアーシア
昨日バラキエルさんと朱乃との三人の話し合いの後、朱乃とエッチしていた事がみんなにバレ
リアスにその内容が自分の時よりもすごいと怒りを買い、
リアスと朱乃とアーシアで一晩中エッチな事をし続けてた
俺に一晩中徹底的に快楽を叩き込まれた三人は、
今朝からずっとこの調子で片時も俺から離れようとせずべったりだった
木場や小猫ちゃんがいる手前、なかなかこうした思い切った行動には、
出なかった三人がもうなりふり構わずさっきからちゅっちゅしまくってきていた
特にリアスは朱乃との回数の差でご立腹だったため、
部屋に入るなりベッドに押し倒され7回もエッチしてしまい。
ティアに教えてもらった受精無効の効果で疑似生セックスで
短時間で連続して極上の快楽を叩き込まれたリアスは快楽の谷底に堕とされ
快楽への欲求のタガが外れてしまい今まで以上に俺に体を擦り付け
胸を押し当て息を荒くしながら俺を求めてくるようになった
それは朱乃もアーシアも同じで今まで以上に全身を使って俺に密着してくるようになった
リアスや朱乃は、今まで木場や小猫ちゃんの前では出来るだけ守ろうとしてきた、
上級生としての威厳やプライド、主としての毅然とした態度を捨て以前以上に俺にべったりになってしまった
完全に蕩け切った雌の顔で俺を求めてくるリアス達
まさかあのプライドの高いリアスから
「男と女……オスとメスが結ばれる事にそういう面倒くさいしがらみなんて必要ないわ」
なんて朱乃みたいな言葉が出るとは思わなかった
昨日の夕食時と今朝の朝食時食卓で食べる時も、俺と椅子を並べて
「ほら?私が食べさせてあげるわ……イッセー。……あーん?……おいしい?イッセー……。ふふっ……そう……」
お義父さんやお義母さん、サーゼクス義兄さん、グレイフィアさん、ミリキャス君が
ちょっと苦笑いするくらいの熱々っぷりを家族に見せつけながら夕食と今朝の朝食を済ませた
もともとエッチな事に無知だったアーシアは
昨日の自分を含む四人による乱交で性への興味を完全に開花させてしまった
「ハハハ……。イッセー君大変だね……」
「イッセー先輩、オカ研の平穏の為に頑張ってください……!」
「僕も応援しておくからね!イッセー君!」
俺たちの座っている後方で二人並んで座る木場と小猫ちゃんが他人事のように言う
「まったく、人の背中の上で暑苦しいぞ!?合宿中以上にイッセーにべったりじゃないか!
言っとくがそのまま背中の上で性行為始めやがったら私マジでキレるからな!?」
ごめんな!?ティア!
流石にそれはないように配慮するって!
今度ティアの好きな牛丼おごるから勘弁して!
自分の背中の上でいちゃつくカップル3組(1+(1) 1+(1) 1+(1) )に少々あきれ気味に愚痴を飛ばすティア
「……見えてきたな。……ドライグ、懐かしいだろう?」
≪……フッ!ここは、変わらんな。あの頃のままだ……≫
「当然だ。ソフィアの眠るこの森は、我らドラゴンにとって聖域だぞ」
「……あれか?ドライグが暮らしてたって森は……」
≪ああ、そうだ……、この森で、ソフィアと出会い、ソフィアと暮らしていた……≫
「あ……」
アーシアが涙を流していた
「あ、あれ……、なんで……私悲しくないのに……」
「……ソフィア、久方ぶりの里帰りで魂が喜んでいるのだな……」
≪アーシア、いやソフィアよ。俺たちの家に、帰って来たぞ……≫
「っ!……うう、イッセーさぁん……」
今の複雑な感情を持て余し俺の胸に顔をうずめ甘えるアーシア
これが、ドライグが昔ソフィアさんと出会い、幸せに暮らしてた森か……
うっそうとした森に少し木々のスキマを見つけティアが舞い降りる
≪……ティアマット。お前と言うやつは……味な真似をするな≫
「……フッ、ソフィアの魂が懐かしいと思ってな……」
「私、ここを知っている気がします……」
涙が止まらないままのアーシアが森の中を見渡しながら、懸命に何かを思い出そうとするそぶりを見せる
≪やはり、魂の一部が覚えていたか……。そうだ、ソフィア、ここで俺とお前が出会ったのだぞ」
っ!
ここが、盗賊に襲われて逃げてきたソフィアさんが、ドライグやティアと出会った場所か!
バサッ!!!
黒いドラゴンとオレンジのドラゴン、緑……黄色……青
のドラゴンが即座に俺たちを包囲する
「この森に何用だ?この森はソフィア様が眠るドラゴンの聖域と知っての事か……!」
その黒いドラゴンの言葉を皮切りにドラゴン達が口々に口を開く
「おい悪魔ども!?ドライグの兄貴の森に何勝手にはいってきてやがるんだ?
ここはお前らが入ってきていい場所ではない!即刻帰れ!殺すぞ!?」
「ソフィア様の眠るこの「ゴッホの森」へ無断で入るとはいい度胸だな?クソ悪魔ぁ!?」
「愚かな悪魔どもだな……ん?ティアマット?お前なにやってんだ?悪魔たちと一緒に……」
「……ホントだ、ティアマットだ。悪魔どもとなんでつるんでるんだ?」
「なんだ?なんかダメだったのか?ティア」
「いや、こいつらが気が付いてないだけだ……」
「い、イッセー先輩っ!?なんでそんなに冷静なんですかっ!私達ドラゴンに取り囲まれてるんですよっ!?」
「イッセー君……、度胸ありすぎだよ……」
「い、イッセー……」
「イッセー君……」
「……なんでしょう、このドラゴンさんたち……すごく懐かしい……」
リアスと朱乃が俺の腕を抱きしめ俺の影に隠れようとする
「おいおい、お前ら?森の主人が帰ってきた出迎えにしちゃ殺気立ちすぎだぞ」
「ティアマット?何言ってんだ?お前は森の主人じゃないだろ!」
「いやいや、だから、いるんだって、主人が……」
「挨拶しなきゃな……。リアス?朱乃?」
「はい、あなた……」
「気を付けてね?イッセー……」
リアスと朱乃が俺の腕を離し、二人で手を握り合う
まあ、普通は怖いよね……。ドラゴン5体いたら……
「初めまして……、今代の赤龍帝──────兵藤一誠だ。よろしく。
ドライグ、出て来て話してくれよ、恐らく信じないだろ、ティアの時と同じでさ……」
≪うむ、そうだな。アーシア達もそばにいる事だ。そうするか≫
「ドライグ様……!!」
「な!?ドライグの兄貴!?」
「なんでドライグの兄貴の声が……!?」
「おい!そこの悪魔!自分が赤龍帝とか言ったな!?この森の主である赤龍帝ドライグ様の名を騙るとは!ドラゴンへの侮辱だぞ!?」
「はぁ……、ほらな?話聞かないだろ」
「お前ら!いい加減にせんか!ドライグとソフィアの里帰りに余りに無礼であろうが!?」
「なっ!?ティアマット!ソフィアさんだって!?
お前言っていい冗談と悪い冗談があるだろ……!!」
「……!いくらティアマット様でもそれは冗談が過ぎますぞ……!?ソフィア様のお名前を出されるとは……!」
黒いドラゴンが威圧するように低い声で言葉を発す
「はぁ、クロまで気が付いてないのかよ……。ドライグ、魔力だして証明してやれよ。
たぶんそれが一番早く納得するだろ……」
≪おい、お前ら……?≫
ドライグが魔力を発し俺の腕から膨大な魔力を放出する
「こ、これは!?間違いない!ドライグの兄貴の魔力だぜ!」
「これは、どうなっているんだ……。赤龍帝様……、ドライグ様は……天使と堕天使、悪魔に封印されたはず……」
≪そうだ、俺は天使、堕天使、悪魔に封印され神器に魂を宿すようになった。
そして、今代の宿主がこの兵藤一誠だ≫
「な、なんと……!?ご無礼をいたしました!ドライグ様!」
「なんと……マジでドライグの兄貴かよ……!?」
≪フッ!久しぶりだなクロ……!≫
「……本当に懐かしゅうございます。その愛称で呼んでいただけるのはいつぶりでしょうか」
「やっと理解できたようだな?」
「ハッ!数々のご無礼失礼いたしました……!まさか悪魔がドライグ様を宿しているとは……」
「ティアマット?今日はなんでお前まで帰って来たんだ?お前「ソフィア様の墓守って言ってもほとんどやる事ない」つって魔法研究のために色々飛び回ってたろ?」
「だから、さっき言っただろ?ドライグとソフィアの里帰りだと……私は道案内だ」
「おい、こいつまたソフィア様って言ったぞ……。お前、魔法研究しすぎで頭がおかしくなったんじゃ……」
「おいコラ待て?誰の頭がおかしいって?お前よりずっと頭いいわ!いいか!」
ティアがアーシアの手を引っ張り両手を肩に置きグイと前に突き出す
「ここにいる……アーシアはな!?ソフィアの転生体なのだ!嘘だと思う奴はこの者のオーラを見てみろ!」
「な……!そ、ソフィア様……だって……!?おい、冗談もほどほどに……。……?え、おい……そんなまさか……」
「……!?そんな、こんなことが……あるのか……、え?いやっ、でも……間違いない……!」
「……確認させていただきます‥‥…な……!?これ……、はッ!?ソ……ッ!?」
「……っ!?!?おい!これ!まさか……!いやっ!?間違いない!?
ソフィア様だ!!!ソフィア様だよ!この娘っこの魂!」
「……っ!!!!?これ、は……!一体どういう……!?いやっ……!そんな事は今どうでもいい!」
黒いドラゴンがアーシアの前に膝まづく
「ようやくわかったか!ソフィアとドライグが……!我らの宝が帰って来たのだぞ!お前ら挨拶はどうした!?」
「そ、そうでした……!ご無礼を!ソフィア様!」
「……はっ!?そ、そうだ!ソフィア様!お帰りなさい!」
「そっ!そうだな!?ティアマットの言う通りだ!」
「「「「「おかえりなさいませ、ソフィア様!!」」」」
「ええ……うぅ、イッセーさん……」
「全くお前ら……。森の主にそれはする事じゃないのか……」
「ㇰッ……フッ……あぁ……やっと、戻ったあの頃に……やっと帰ってきてくださった……!」
黒いドラゴンが涙を流しながら顔を伏せる
それを合図に5体のドラゴンがうれし泣きの涙を流し始める
「よくぞ、戻られました……!ソフィア様……」
「すぐに他の連中にもすぐ知らせてやろうぜ!ドライグの兄貴が!ソフィア様が戻ってきたってよ!
これ超大ニュースだぞ!知らせなかったら絶対後で文句言われ放題だぞ!!」
「お、おう!そうだな!俺南にいる連中に知らせてくるよ!南の冥界中のドラゴンに触れ回ってくるぜ!」
「そうだな!じゃあ俺は東にいる連中の所へ行ってくる!今夜は祭りだぞぉ!!ハハハハハ!」
「よし、それなら俺は西へ飛んで知らせてくるよ!驚くぞぉあいつら!」
「俺は北へ知らせにいくぜ!クロいの!?後は任せていいな!?」
「ああ……!もちろんだ!任せてくれ!」
「「「「頼んだぜぇ!クロいの!では!失礼します!ドライグ様!!ソフィア様!!!」
「アーシア?こいつはクロっていうドラゴンだ。クロって呼んでやってくれ」
「はい、クロさんですねっ!よろしくおねがいしますっ!」
「……アーシア?こいつは「クロ」と呼ばれるほうが嬉しいと思うぞ?あと敬語も外してやったほうが喜ぶぞ」
「そ、そうなんですか?でも……」
「いえ!私の事はクロとお呼びください!以前のように……!」
「じゃ、じゃあ。クロ?よろしくね……。こ、こうですか?ティアマットさん!?」
「ああ、それでいい!ハハハ!懐かしいな!まるであの頃に戻ったようだ!おいクロ!?嬉しいだろ!?」
「ハハハハ……!これ程嬉しい事がありますか……。
ソフィア様につけていただいた愛称を再び呼んでいただける日が来るとは……くっ……うっ……」
≪さて……、クロよ?今日俺たちはソフィアの墓参りに来たのだ。ここを通るぞ?≫
「ハッ!もちろんかまいません!この森の主であるドライグ様!
そしてソフィア様、そしてそのお供の方ならば遠慮なくお通りください!」
「イッセーさんは私の大事な人ですよ!お供じゃないです!」
「ハッ!これは失礼しました!ソフィア様!……兵藤一誠様……と申されましたか、
私は黒龍族の族長をしております、「クロウ・クルワッハ」と申します……クロとお呼びください……!」
「そうか、よろしくな。クロ」
「ハッ!」
なぁ、ドライグ?
≪なんだ?相棒≫
このクロウ・クルワッハ……クロってさ?相当強いドラゴンだろ
≪おそらく今の俺と……天龍と同等の力を持っているな。こいつは≫
今のドライグと同じくらいかよ、半端ねえな
≪……相棒がそれを言うか?千倍の重力かけた状態で俺と神器なしで素手のまま互角に殴り合うお前が≫
……いや、そりゃ俺だって腕はあがってるだろうけどよ。でも封印前の現役ドライグにはまだまだ届かないんだろ?
≪それは当たり前だろ……≫
……やっぱドライグってすげえドラゴンなんだなって改めて思ったわ……
≪ククク!二天竜だからな!≫
クロとティアの案内に従い森の中を歩き始める俺たち
「何か、凄く懐かしいです……この森……」
「昔の事を覚えておいでですか……!ソフィア様……!」
「え……あっ!?はいっ!」
「……おい、クロ?今のソフィアの名は「アーシア・アルジェント」だ。アーシアのほうがいいんじゃないか」
「そ、そうか。ではアーシア様とお呼びします」
「アーシア様……って……あはは……」
そんな事を話している間に少し森が開けてくる
≪……ここは変わらんな……≫
「フッ懐かしいな!ドライグ!ソフィアとよくこの辺で木の実を取り食べたな!」
≪ああ、そうだな。この辺りの木に実る果実がソフィアの好物だったな……≫
「ああ。最初は人間の国の姫様が木によじ登って果実をとってかぶりつく姿に面食らったがな!ハハハハハ!!」
≪ククク!あれには俺も度肝を抜かれたな。本当に一国の姫かと疑いすらしたもんだ!ハハハハハ!≫
「懐かしい思い出話ですな……。私もよくソフィア様と一緒にこのあたりの果実を食べました……」
≪ククク!アルビオンの奴、ここの果実が苦手で無理やり食わされてたな!「好き嫌いはダメ!アルビオン!」とか言いながら!≫
「ハハハハハ!覚えてるぞそれ!懐かしいな!本当に出会ってすぐの頃の話じゃないか!あの頃傑作だったのはやはりソフィアとアルビオンの自己紹介の時だったよな!」
≪ククク!!「ニテンリュウ・アルビオンさん」か!ちょうどお前とアルビオンが俺の部屋の掃除を手伝わされた時だったな≫
「それだそれっ!ドライグが説教されてるのを茫然と見てた私とアルビオンをソフィアが見つけてさ!
「あなた達も手伝ってよ!」ってアルビオンに言ってな!」
≪ククク!あいつまさか「二天龍」の自分が人間に指図されると思ってなかったのだろうな!目を白黒させていたぞ!≫
「あいつあの時「えっ!?わ、私か!?私は二天龍のアルビオン……」とか言って
「二天龍」の地位振りかざそうとしたけど見事失敗したよな!ハハハハハ!!」
≪ククク!覚えてるぞソレ!
ソフィアが「ニテンリュウ・アルビオン」さんね!私ソフィア・エルト!よろしく!
じゃあ、あなたもこの部屋片づけるの手伝って!」って返事した時のアルビオンの顔は傑作だった!ハハハハハ!!≫
「そうそう!それ言われた時のあいつの「えっ?」って顔は最高だったよな!っ!ダメだ!今思い出しても笑える!腹が痛い!ハハハハハ!
はぁっはぁっ……あいつドライグと一緒にオーフィスの眷属に選ばれたからってあの頃天狗になってたからなぁ!
何でもかんでも「二天龍」の名前出せばビビッて引いてくれると思ってた節あったし、あれは傑作だった!ハハハハハ!」
≪ククク!しばらくの間「ニテンリュウ・アルビオンさん」
の愛称が流行ったよな!ハハハハハ!懐かしいな!≫
「ソフィアのおかげでアルビオンの奴だいぶ性格よくなったよな!」
≪ソフィアには地位や力なんて関係ないからな!ハハハハハ!≫
「ソフィアからしたら「ただの白い大きなドラゴンさん」だもんな!やべぇ!懐かしい!楽しかったよなぁ!あの頃!ハハハハハ!!!」
≪ククク!ああ、最高だったな!ハハハハハ!!」
「懐かしいお話でございます……。私も、「ただの黒いドラゴンの子」でした……フフフ……」
≪……それが良かったんだろうな。ソフィアは誰とでも打ち解けられた……≫
「はい。ソフィア様は本当に分け隔てなく優しく接しておられました」
「クロなんて、ソフィアにべったりでどこに行くにも一緒だったよな。あの頃」
「ええ、私の記憶の中で唯一の春の日々でございます。ティアマット様……」
楽しそうだな!ソフィアさんと一緒のドライグ達……
≪ククク!ああ、楽しかったとも!≫
そんな事を話ながら歩いていると道が少し開け、森の先に美しい湖が見えてくる
「あっ……!ここ……!」
アーシアが走り出したので、俺も小走りで追いかける
道が開け、美しい湖が俺たちを迎え入れた
「やはり……覚えているのか。魂が……」
≪そうだ……ソフィア、ここで俺とお前が暮らしていたのだ……≫
「あ……」
「ここ……、私知らないのに、知ってます……すごく懐かしい」
アーシアが涙を流しながら一歩、二歩と、湖に近づく
その時──────────
アーシアの神器「トワイライトヒーリング」が光を放ち出しアーシアを包み光が消える
「い、イッセーさん……?あの、私の神器が……光って……」
「アーシアッ!?」
アーシアに駆け寄るとアーシアが抱きついてくる
アーシアを抱きとめ頭を撫でる
「イッセー!?アーシアっ!?」
「イッセー君!?アーシアちゃん……!?」
「イッセー君……!?アーシアさん!」
「イッセー先輩っ!?アーシア先輩ッ……!?」
皆が数秒遅れて追いついてくる
≪ドライグ……?ドライグ?≫
≪っ!?ソフィア……!?」
アーシアの神器がピカピカと光を発しながら話始める
≪ふふっ!久しぶりね?ドライグ、ティア、クロ≫
≪……これ、は……!?……ソフィア……か!?ソフィアなのか!?≫
≪もう。自分の妻の声忘れたの?ドライグったら……≫
≪ソフィア……!!!!≫
「っ!ソフィア……様……!?ソフィア様……!!!」
「な……!?ソフィア!?おい!マジでソフィアなのかよ!?いや、でもこの声!そうだよ!ソフィアだよ!ドライグ!≫
≪当たり前じゃない。何言ってるの?ティア……、友達の声忘れたのかしら?≫
「忘れるわけないだろ!ああ、ソフィアだ!間違いない!」
≪ソフィア……、久しいな……!何年ぶりだ……≫
≪ハ……ハハ……!なん、だよ……、これ……!私……ソフィアが生きてたら話したい事沢山あったのに……、言葉が出てこないぞ……!ぐすっ……」
≪ティア?あなたが泣くところ私初めて見たわよ?また三人と話せて嬉しいわ……、本当に……≫
「ハハハ……!馬鹿言うなよ……こんなの……泣くに、決まってんだろ……?ソフィア……!なあ、ドライグ……!」
≪ああ……!ああ……!そうだな……!≫
≪クロ?大きくなったわね?立派になったわ……≫
「ハッ!ソフィア様が亡くなられてから……、一日も鍛錬を欠かした事はありません……!」
≪もう、クロったら……。「ソフィア様」なんてやめてちょうだい?私はあなたの「ソフィアお姉ちゃん」でしょう?≫
「……はい!ソフィアお姉ちゃん……!」
≪ふふっ。懐かしいわ、クロにそうよんでもらうの……≫
「ああ……ソフィアお姉ちゃんだ……」
クロが涙を流し顔をあげる
「け、けど、ソフィア!?お前どうして……今までなんで話さなかったんだよ!?」
≪話さなかった、じゃなくて、話せなかったのよ。ティア≫
「話せなかった……?」
≪私が殺された時、遺体はバラバラにされたわ。その影響で魂も二つに分かれてしまったの≫
≪一つはこの「アーシア・アルジェント」に転生した魂、もう一つはこの森に残された魂の二つにね……≫
「そういう事、か」
≪二つの魂が重なって一つになったから、ようやくこうして話せるようになったの≫
「おい!ドライグ!やったな!ソフィアの、復活だ!ハハハハハ!!!!」
≪フッ!今日ほど、相棒が今代の赤龍帝でよかったと思った事はないぞ、俺は……!≫
「そうだな!イッセーがソフィアの墓参りに行こうって言いださなかったらここに来てないもんな!」
≪ああ……!さすが俺の息子だ!ハハハハハ!≫
≪フフフっ、私たちに子供ができたわね?ドライグ?≫
≪ああ!兵藤一誠という!俺の、俺たちの自慢の息子だぞ!ソフィア!≫
「やっぱイッセーは最っ高だな!最高の赤龍帝だ!!!ハハハハハ!!」
≪……兵藤一誠さん、でしたよね?≫
「あ……!はいっ!」
≪私の転生体の魂を救ってくれてありがとう……。あなたのおかげで「アーシア・アルジェント」という子は救われてるの≫
「え。お、俺ですかっ?え、俺……なんかしましたっけ……」
≪この子が堕天使に殺された時、危険を顧みず助けに来てくれたでしょう?この子を……≫
「そ、そりゃ友達ですから……。でも、おれはあの時……」
≪理不尽に殺され絶望したまま魂が天に召されていたら、この子の魂は二度と現世には戻ってこなかったわ。この子にとってあなたは唯一の希望なのよ≫
「兵藤様……。そのような事があったのですか……?」
「……あとで、話すよ。クロ」
「ハッ!」
アーシアは以前俺の事を神様だって言っていた
俺は自分の願いをかなえてくれる、神様だって……
そういう、事か……
≪本当にありがとう。……私も「イッセー」と呼んでいいかしら?私たちの子供なのだからいいわよね?≫
「あ、はいっ!光栄ですっ!ソフィアさん!」
何気に押し強いな!ソフィアさん!
≪だからソフィアは根性がすごいと言ってるだろ≫
≪ふふふっ!アーシアと話してる時のあなたと大違いね?
いつもアーシアと話してるような話し方にしてちょうだい?そのほうが私も嬉しいわ。この子も喜ぶだろうし……」
「……わかったよ、これでいいかな?」
≪ええ、あなたはそのほうが話やすいわ。あなたは私の子供なんでしょう……?≫
「あ、やっぱりアーシアの中から見てはいたんだ……」
≪ええ。いつも、アーシアに優しくしてくれてありがとう……イッセー≫
……よかったな。ドライグ……
≪ああ……!ああ……!≫
……ドライグ泣いてるのか
≪ああ……≫
≪リアス・グレモリーさん?≫
「はっ!?はい!??」
「この子と私の息子の命を救ってくれてありがとう……。あなたとイッセーさんには感謝してもしきれないわ……。最大の感謝を贈らせてもらうわ」
「いっ!?いえ!?とんでもありませんっ!」
リアスが他人にここまで動揺するの初めて見たかもしれない
≪そして、アーシア?≫
「はっ、はいっ!?」
≪あなたも辛い事がたくさんあったわね?これからは私も力を貸すから、頑張りなさい?イッセーを、ドライグをよろしくね?」
「えっ!って事は……ソフィア!?これからは神器を通して話せるのか!?」
≪ええ、やっと魂が一つになったから話せるわよ、ティア?またよろしくね?≫
「ああ!ああ!もちろんだ!やべぇ!嬉しすぎて小躍りしちまいそうだぞ!私!!ハハハハハ!!」
バサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッ
バサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッ
バサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッバサッ
突然30頭以上の色とりどりのドラゴン達が俺たちを取り囲むように舞い降りる
「ホントかぁ!?ドライグの兄貴とソフィアちゃんがいるって!?嘘だったら承知しねえぞ?スールド!?」
「マジだって!あ!ドライグ様!?ソフィア様!!ただいま戻りましたー!一番近くの集落にいる連中に知らせてきました!」
「ドライグ様が……どこにいるんだよ?」
≪あら?あなた達、……久しぶりね!元気だったかしら!≫
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「え……」」」」」」」」」」」」」」」」」」
≪あら、私の事……忘れたかしら?≫
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「えええええええ!?ソ……、ソフィア様ぁ(姉ちゃん・さん・ちゃん)!!!!?」」」」」」」」」」」」」」」」」」
≪ククク!驚いてるな!≫
「そりゃ……驚くだろ……、私もまだ夢ではないのかと疑ってるくらいだぞ……」
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「ドライグ様ぁ(の兄貴・さん)!!!!?」」」」」」」」」」」」」」」」」」
≪……ティアマットよ?俺が神器に封印されたという話はあまり広まってないのか?≫
「……「赤龍帝」が、あのオーフィスの右腕「ア・ドライグ・ゴッホ」が……
悪魔や堕天使や天使ごときにやられて封印されたって話自体がありえない事だからな。信じてない者も多いぞ……」
「あの、イッセー先輩達……30頭以上のドラゴンに囲まれて普通に話してますよ?……どうなってるんですか、これ……」
「ははは……なんか、凄すぎて現実感ないね……逆に……」
「震え止まりませんよ、私……」
「うふふ、でも、イッセー君がいるから不安はそれほどないわ……」
「そうね……、もしイッセーがいなかったらとおもうと、ゾっとする所の状況じゃないわね。これ……」
ドラゴン達に事情を説明した後ひとしきり昔話に花を咲かせ、
ドラゴン達は他のドラゴン達へ知らせる為に飛び去って行った
神器を通して話す事は宿主の精神力を消耗させるため、
ソフィアさんはまたアーシアの深層意識の奥へ姿を隠した
その後ティアとクロによりソフィアさんの墓の掃除などを済ませた後墓石前でみんなでくつろいでいた
ソフィアさんのお墓の周辺は花畑が綺麗にに手入れされ、墓石の前には森の動物たちが木のみなどをお供えしていた
クロにアーシアが死んで悪魔になった経緯を説明した後の事だった
「あの。クロさんは……、私の前世を知ってるんですよね……?ティアマットさんやドライグさんみたいに……」
「はい。もちろん存じております。ソ……、アーシア様……」
「前世の私は……、どんな人でしたか……?」
「それでは……大変懐かしい、昔話をお聞かせしましょう……」
クロウ・クルワッハが昔ソフィアさんやドライグ達と出会った頃を語りだす
黒い子供のドラゴンが泣いている所にソフィアが話しかける
「ぐすっ……ううっ……」
「あら……あなたどうしたの?そんなに泣いてしまって……」
「お、お姉ちゃん……?僕が怖くないの……?」
「あら?どうして?なぜ私があなたを怖いと思うのかしら」
「僕は、黒いドラゴンだから……」
「ええ、そうね?それがどうかしたの?」
「僕は……黒いドラゴンだから邪龍だって、悪い龍だってみんなが虐めるんだ……」
「……可哀想に……。
私は「黒いドラゴン」というだけであなたを虐める人達の方が怖いわ」
その言葉に黒いドラゴンの子供は顔を上げる
「えっ……」
「……ちょっと待ってなさい。ドライグ!アルビオン!?ティアー!ちょっとこっちに来てよ!」
「あっ……!?こ、こんにちは……赤龍帝様、白龍皇様、ティアマット様……!」
「どう?この三人とも色が違うでしょう?」
「……うん、綺麗だと思う……」
「ね?綺麗なだけじゃなくて、この三人それぞれ違った事ができるのよ。あなただって得意な事はあるでしょう?」
「ぼ、僕はドラゴンで一番力が強い黒いドラゴンだから……。
物を壊したり誰かを傷つけたり……。だから悪いドラゴンだって、みんなが……」
「あら、素敵じゃない。強い力を持つドラゴンの中で一番力が強いなんて……」
「えっ……!?」
「だって、そうでしょう?その力を使えば家を作る時に大いに役立つわ。
使わなくなった家を壊したり、家を作る為の木材を運んだり……
「力」は使い方を間違えれば下品な暴力、だけど、正しい事に使えば皆を幸せにする「力」になるわ」
「ぁ……」
「それに黒って素敵な色だと私は思うわ」
「お、お姉ちゃんは変わってるよ。黒が素敵だなんて!みんな黒は怖いっていうよ!?黒いドラゴンは悪い奴だってみんな言うよ!?」
「……ね?あなたが寝る時は昼?夜?どっち?」
「……え?夜だよ、当たり前じゃない。昼じゃ太陽の光がまぶしくて寝られないよ」
「そうね。夜になると灯りを消して真っ暗で寝るでしょう?」
「うん。灯りも暖炉もみんな消して、部屋を真っ暗にしないと寝られないよ」
「夜の暗闇、つまり黒は安らかに眠れる色よ?黒は一日の疲れを癒す色だわ。ほら?やっぱり黒は素敵な色じゃない」
「あ……」
「ね?あなた私たちと一緒に来ない?これから私たちが作る国にあなたの力を貸してほしいの」
いつの間にか黒いドラゴンの子供は涙を流していた
先ほどまで虐げられ、自らの情けなさや黒いドラゴンに生まれてしまったという哀しみからではなく
ただ、自分の存在を、他人に自分の価値を見出してもらった為に流れた涙だった
「えっ……!?僕なんかでいいの……!」
「もちろんよ、私達にはあなたの力が必要なの。私達と一緒に国を作りましょう?」
「……うん!行く!」
「私はソフィア。ソフィア・エルト。ドライグの妻よ。あなたは?」
「僕はクロウ・クルワッハ!黒龍族の族長の長男なんだ!」
「あら、強そうないい名前じゃない!よろしくね!クロウ・クルワッハ!……クロって呼んでいいかしら?」
「うん!」
ソフィア姫と赤と白と紫と黒のドラゴンが並びながら歩きだす
「ねえ?お姉ちゃんはどんな国を作るの?」
「みんなが平等で仲良しな国よ!」
「何それ楽しそう!」
「でしょ!?それでね……!その国ではね!みんなが同じものを食べて……同じ布団で寝て……」
ソフィア姫は4匹のドラゴン達に自分が作ろうとする国の事を楽し気に話しだす
4匹のドラゴン達はその話を楽し気に聞きながら、ソフィア姫と歩幅を合わせ歩き出す
赤と白と紫のドラゴン達もその話に混ざりこれから作る国をいかに楽しいものにするか話を弾ませながら歩き始める
これは、昔昔のお話。
まだ冥界も天界も人間界もわけられていなかった頃、人間の女の子とドラゴン達のお話です
「……ソフィア様は、黒いドラゴンの私にも分け隔てなく接してくださる……素晴らしい方でした……。
その高潔なお心は多くの龍達から慕われておりました……」
優しい人だったんだな。ソフィアさん……
≪怒らせるとドラゴンより怖いけどな……≫
そりゃ怒らせるような事するドライグ達が悪いんだろ……
今まで聞いたソフィアさんが怒って怖かったって話全部ドライグとアルビオンが喧嘩してやらかしたのばっかじゃん?
≪ま、まぁ、そういう見解もあるな……≫
むしろそれ以外の見解を教えてくれ
「さて、お墓参りも終わったし……そろそろ帰ろうか」
「アーシア様?一つお伺いしてもよろしいですか?」
「え、はいっ?なんでしょう?クロさんっ」
「アーシア様はその、使い魔はもう契約なさっておいででしょうか?」
「いえ……。以前使い魔の森に行った事はあるんですけど、捕まえられなくて……」
「それならば、ぜひ、私めをアーシア様の使い魔にしていただけると嬉しく思います……!」
「お、いいじゃないか、アーシア?アーシアを後衛で護れる使い魔がいたほうが何かと安心できるぞ。な?イッセー」
「そうだな、どうしても俺や木場、小猫ちゃん、朱乃も前で戦う事が多いだろうし。後衛で強いドラゴンがアーシアを守ってくれるなら安心できる」
「……でも、契約どうすんだ?使い魔のおじさんって一か月に一回しか来ないんだろ」
「使い魔の契約なら私ができるから問題ないぞ。アーシア」
「おぉ~。さすが五大龍王……。すげえな!」
「フフフ!ドライグ程ではないが私も捨てたものではないのだぞ!見直したかイッセー!ハハハハハ!」
「うん、別に見くびってはなかったけどさ、ティアってやっぱすごいドラゴンだって再認識したわ」
「ハハハハハ!そうか!」
「イッセーさんがそういうなら……。あの、私の使い魔になって、守ってくださいますか?クロさん」
「ハッ!このクロウ・クルワッハ……命に代えましても……お守りいたします……アーシア様!ソフィア様!!」
「これからよろしくおねがいしますっ!クロさん!」
「ハッ!!光栄の至りでございます!アーシア様!」
「よかったな?クロ?これで大好きなソフィアお姉ちゃんと一緒にいられるな?ハハハハハ!」
「フフフ……!これほど、これ程嬉しい事がありましょうか……!
私は、あの頃無力だった……。ソフィア様が殺される時何もできなかった……!
今度こそ!私は宝を!ソフィア様を守り続けたい……!」
「じゃあ、早速この場で使い魔の契約をしてしまうか」
そうティアがいい魔法陣を展開させる
「クロ、魔法陣へ入れ」
「はい、ティアマット様」
「汝「クロウ・クルワッハ」よ!悪魔「アーシア・アルジェント」を主と認め、守護し、従い、友として共に生きる事を誓え!」
「ハッ!この命が尽きるまでアーシア様をお守りする事を誓います……!」
ボウっっと魔法陣から激しい光の柱が立ち上り、アーシアの体がその光に呼応し光る
「これで使い魔の契約は完了だ。使い魔召喚の呪文も使い易く変更しておいた。アーシアはどこにいても、
「クロ、すぐ来て!」って思うだけでクロが助けにくるようにしておいたぞ
「ありがとうございます!ティアマットさん!」
「フフフ!まさかソフィアの使い魔の契約を私が行えるとはな……!イッセーの使い魔やっててホントよかった!ハハハハハ!」
「ありがとうございます。ティアマット様」
「ああ、クロ、がんばれよ?戦場には私もイッセーもいるが、それでも手が回らん事はあるだろう。ソフィアを絶対に守れよ!?」
「ハッ!承知しております!」
「これからよろしくお願いします!クロさん!」
「よろしくお願いします……ソフィア様、アーシア様……!」
ドライグ視点
≪…………ソフィア≫
────ねぇ?ドライグ?私に作れるかな?そんな国
ああ、作れるさ!絶対に!お前ならできる!
ねぇ?ドライグ?私ね……?いつかやりたい事があるんだ
ん?ふふっ!一応私の夢かな……
いつか本当にこの世界から戦争や略奪が無くなって平和になったら……
ソフィアは立ち上がり、紺色の夜空に浮かぶ白い月に両手を掲げながら楽しそうに語る
人間も天使も堕天使も悪魔もドラゴンも、みんな一緒に暮らせる国を作りたいの!
階級制度なんて撤廃してさ!喧嘩のないみんなが仲良しな国にしたいの!
みんなが同じもの食べて、みんなが同じものを見て、みんなが同じ方向へ歩いて行ける国!
王族も貴族も平民も奴隷も!
人間もドラゴンも天使も堕天使も悪魔も!
種族や人種や階級の制度なんてないみんなで仲良く暮らせる国が作りたいの!
それをうちのエルトだけじゃなくて、隣の国も、そのまた隣の国も……、
世界中の国がそうしてくれたらさ!絶対毎日が楽しくなると思わない?
それでね!その国では
みんなで一緒に同じご飯食べて、同じお風呂入って、一緒に寝て、一緒に遊んで、一緒に国の仕事や農作業して……
それから、それから……
ああ、ほかにもその国で色々やりたい事がありすぎて言い切れない!
紺色の夜空の中、月の光の下で自分の夢を子供のように無邪気に語るソフィアは、何よりも輝いて見えまるで宝石のようだった
赤い龍はその姿を見た時「この宝を守りたい」と思った、今まで他の者達と喧嘩ばかりしてきた赤い龍が宝を手に入れた瞬間だった
────ねぇ?ドライグ?私に作れるかな?そんな国