幾多の性を謳歌する 作:のーる
モチベーションが上がりますね。
目が覚めた。
恐らくは朝だと思うのだが周囲に光は無い。
汗と土の臭いを感じるこの空間は、地面に空いた洞窟の内部でありゴブリン達の住処。
一ヶ月前に恐怖からゴブリンに屈服してしまってからは、俺もここで暮らしている。
私の部屋は二メートル四方程に掘り広げられた小さな個室であり、ゴブリン達が通る通路と毛皮一枚の仕切りで隔てられているのみ。
外からゴブリン達の足音が盛んに聞こえているので、そろそろ起きたほうがいいだろう。
空気は冷え切っており、寝床から出る事を暫し躊躇するが、どのみち毛皮を被っていても寒いのは同じだ。
第一位階の光源を発生させる魔法を詠唱すると、狭い部屋の内部を白い光が照らし出す。
地面に敷かれた枯れ草と、体の上にかけていた薄い毛皮。
そして足元に置かれているランプと、身につけているローブだけが今の私の財産だ。
ゴブリンは種族的に闇視の能力を持っているので、洞窟内でも明かりなしで行動できる。
しかし人間である私には何かしらの光源が必要で、普段はランプを使うことにしていた。
光源を作る魔法は大きな魔力を消費するようなものではないが、それでも長時間使うと中々馬鹿にならない魔力を使う。
この後の仕事もあるので出来るだけ魔力は節約しなければならない。
私はランプに魔法で火をつけると、部屋の外へと出て、まずは食堂へ向かった。
「おお、来たかランゴバルト」
食堂に入るとゴブリン・メイジのメルケが私に気がつき、近くに座るように促してくる。
メルケはこの部族ではかなり上の地位についており、不興は買わない方がいい。
私は誘われた通りにメルケの隣りに座り、雑用係のゴブリンが目の前に食料を運んでくるのを待った。
既にここで暮らして一ヶ月近くが経過しており、ブルザ部族の掟は既に理解している。
まず、この部族では族長のブルザを頂点として、その下に戦士階級のゴブリン達が存在する。
この戦士階級のゴブリンは巣穴の警備や採集部隊の護衛など、危険度の高い役割を与えられる代わりに部族内での地位は高く、男のホブゴブリン達やメルケ、そして戦士としての才に優れたゴブリン等、四十人程度が属している。
私も魔法詠唱者であることを買われ、この戦士階級として扱われていた。
そしてその下に洞窟の拡張や食料の採集、毛皮や骨の加工等の危険度の低い作業に従事する一般階級のゴブリン達がいる。
この階級は戦士階級よりも何かと差をつけられる事が多く、例えば食事でも、この食堂とは別の部屋で戦士階級のものよりも質素な食事をしているようだ。
オーガは特殊な扱いで、どちらかと言えば部族の一員というより客人に近いだろうか。
食料と住処の提供を受ける代わりに、ブルザ部族に力を貸している。
そして部族の階級における最下層が女のゴブリン達だ。
女は全て男の所有物という形が取られており、子供を産むことが出来る女は戦士階級の妻として宛てがわれる。
妻に財産の所有権は無く、夫の命令に逆らうと罰を受ける。
夫の命令で、洞窟の拡張等の作業に従事することもあるが、報酬として与えられた食料等は全て夫の所有物となる。
ただ夫の性欲を解消し、諸々の雑用をこなす奴隷として扱われるのだ。
ただ戦士の妻となった方が相手が一人であるだけ楽かもしれない。
一部の女ゴブリンは、一般ゴブリン達の共用妻として扱われ、一晩中犯され続けているのだから。
ちなみにゴブリンに子供という概念はあるが、老人と呼べる存在はいない。
ゴブリンという種族は人間の半分程の寿命しか持たない代わりに人間よりも早く成長し、老化の影響も少ない。
男は生涯の殆どを体力の全盛期として過ごし、女は生きている限り子供を産み続ける。
それがゴブリンの爆発的な繁殖力の理由だと、学園の授業でも聞いたことがあった。
やたらと酸っぱい干した木の実を朝食として幾つか喉に押し込んで、硬い木の実の殻を二つに割って作ったコップから水を飲む。
ここで出される料理は人間の口には合わない物が多いが、虫や木の皮と違って、木の実や獣肉はまだ食える。
ただ肉は貴重品で、私の食事として供される事は週に二、三回程度だった。
食事を済ませた私はお決まりの仕事をする為に、一般ゴブリン達の寝室へと向かう。
二十体程度が雑魚寝をする大部屋には、案の定汗とむせ返るような精液の臭いが溢れかえっている。
既に男のゴブリン達はいないが、床を見回すと、一体のゴブリンが毛皮に包まって寝息を立てている。
体を覆い尽くすには些か小さい毛皮から覗く、開いた股の間には、白い液体を垂れ流す、縦に裂けた口のような割れ目が走っており、私は醜悪な亜人の汚らわしい生殖器から目を逸らした。
「《クリーン/清潔》」
汚れを清める魔法により、この部屋の共用妻である女ゴブリンの汚れが消え去ってしまう。
この魔法は垢や泥、埃などの汚れを消し去る第一位階魔法であり、私は元々綺麗好きな事もあり習得していた。
流石に大量の汚物を処理する程の効果がある訳ではないが、女ゴブリンに付着した精液や汗程度なら用意に除去出来る。
優れた実力を持つマジックキャスターならば、複数人を同時に清めたり、大部屋を一度に清潔に出来る魔法なのだが、あいにく第一位階までしか習得していない私では、一度の詠唱で一体を清潔にするので精一杯。
共用妻は夜は一睡も出来ずに一般ゴブリン達の相手をし、日中は疲労で殆どを寝て過ごす為に、体を清める暇が無い。
私に与えられた仕事の一つは、全ての共用妻の体を毎日清潔に保っておくことだった。
幼い頃より研鑽を積み、磨き上げた魔法をゴブリン等の為に使うのは不快だが、生き残る為に今は忍従するしかない。
今は、と言っても、いつこの住処から抜け出せるのか全く目処はついていないのだが。
一ヶ月も立っているのに助けが無いということは、学園では私の事を死亡と判断した可能性があるし、恐らく実家も学園に私が死亡したと伝えられれば、三男である自分に対して一縷の望みにかけて捜索隊を派遣してくれるとは思えない。
かと言って自力で逃げ出そうにも、今の私の実力でトブの大森林から脱出出来るとも思えなかった。
「はぁ」
思わずため息が漏れてしまう。
陰鬱な気持ちで全ての部屋の共用妻を清めた後は食料庫へと向かい、そこに用意された器の前で、第0位階の塩を作り出す魔法を詠唱する。
貴族の家に生まれ金には困っていないので、第一位階の習得魔法を選ぶ中で、香辛料や紙を作るような生産系の魔法は外してある。
ただ第0位階魔法は、第一位階魔法を習得する前に魔法を行使する感覚を身に付ける為の練習という意味合いもあり、一つくらいは生産系の魔法を使っておこうと習得したのが、塩を生み出す魔法だ。
第一位階でも塩や香辛料を作り出す魔法はあるが、この第0位階魔法は塩しか作れないし、第一位階のものより量は少ない。
ただこの森の中では塩は貴重品であり、この魔法はブルザ部族では非常に重宝されていた。
そこであと数回、第一位階魔法を詠唱できる程度の魔力を残して、塩を生み出す作業を終了する。
今日の仕事はもう、メルケに魔法の知識を教えることくらいしか残っていない。
族長のブルザに言われて、私は毎日のようにメルケに魔法の知識を指導しているが、奴はかなり物覚えがいい。
そもそも種族的に魔法を使える時点で、既に魔法詠唱者としての基礎は出来上がっているのだ。
メルケが技術としての魔法を習得する事は、魔法詠唱者では無い人間が、一から知識を学び魔法を習得するよりもずっと容易かも知れない。
ただ、メルケが求める第二位階以上の魔法については私は教えられないので、あくまでも基礎的な知識を教えているだけだ。
メルケに呼ばれるまで特にする事も無いので、洞窟の入口まで出て日に当たってくる事にした。
土が剥き出しになった通路を暫く歩いて外へと出ると、森の木々は既に葉を散らし、地面にはうっすらと白い雪が積もっている。
(昨日は降ったのか……、どうりで冷えた筈だな)
今はまだ地面を薄く雪が覆う程度だが、いずれは歩行も困難になる程に雪が積もるらしい。
この住処で冬を越す羽目になりそうだ……、と今日何度目になるか分からないため息が自然と漏れてしまった。
近くの枯れ木に背中を預け、忙しなく洞窟の入口を出入りするゴブリン達を眺めていると、一体のゴブリンが洞窟から出て僕の方へと走ってきた。
「ランゴバルト、ドノ。 ブルザサマ、ヨンダ」
一般的なゴブリンの言葉は単語のみの場合が多く、言葉の意味が使みにくい事もある。
ただ、察するにブルザが私を呼んでいるという事だろう。
メルケや副族長のラーガ等、私よりも戦闘能力が上と思われる者は何人かいるが、ブルザだけは明らかに別格だ。
未だに厳しい訓練を潜り抜けた帝国の騎士と、私の班員達をあっという間に屠り去ったあの強さは頭を離れない。
不安のあまり自然と早足でブルザの部屋へと向かうと、部屋の前にいた戦士ゴブリンが無言で入室を促してくる。
恐る恐る仕切りの毛皮をまくり上げると中にはブルザともう一人、女のゴブリン……、いや、体格からしてホブゴブリンと思われる者がいた。
女ホブゴブリンは服を一切身にまとっておらず、股の間の黒い陰毛まで寒い外気に晒している。
とは言え、ブルザ部族の女ゴブリンとしては珍しい出で立ちでもないのだが。
夫の許可が無ければ服すらも着られないのが、ここの女ゴブリンに課せられた掟だ。
ただホブゴブリンは体が大きく、体格も人間に近い。
目の前の女ホブゴブリンも、ずんぐりとした体型ではあるが、盛り上がった胸やその先で立つ乳首、そして尻の形などは人間に近いように思われる。
たかが亜人の裸だというのに、私は思わず目を逸らしてしまい、僅かな屈辱を感じた。
「ランゴバルト、今日はお前にある話があってな。 お前は戦士階級としてこの一ヶ月近く、よく働いてくれた。 何か褒美をやらねば……、と考えて思いついたのだが、お前は戦士階級なのに妻がいなかったな。 くくく、このアマナは一ヶ月程前に合流した雌の一人だ。 これをお前の妻にしようと思ったのだ」
「なっ……!」
あまりの内容に思わず絶句する。
亜人が私の妻だと?
ブルザ以外の者に言われたならば、ふざけるなと叫んでしまう所だが、この族長の前ではそんな言葉は流石に出ない。
「し、しかし私は種族も違いますし……」
「当然、分かっている。 ま、お前の世話係のような物だ。 便宜上妻とは言ったが、都合よく使える奴隷程度に思っておけばいい。 おい、アマナ」
「ッ……! ……はい」
アマナの顔は低い鼻と下唇から覗く短い牙と、他のゴブリン達と変わらないようだが、その顔が悔しそうに一瞬歪んだように見えた。
だが直ぐに無表情になり、股を開くと股間に手を伸ばし、自分の性器を割開く。
アマナの黄土色の肌の色とは違い、性器の中は鮮やかな赤桃色をしていた。
「くく、こいつは生娘らしいぞ。 この部族での女の処遇を伝えた際、こいつは俺に反抗してきてな。 ま、当然直ぐに制圧して、本来なら処刑する所だったんだが……、お前の妻に丁度いいと思って生かしておいたんだ。 ランゴバルト、お前がこいつを妻にしないって言うならこの場で処刑してしまうか?」
ブルザは剣を抜くと、アマナの首筋に添える。
「元は反抗的だったが、今は力の差を思い知らせたから心配はいらない。 お前に危害を加えたら、即処刑とも言い含めてあるしな。 この部族の掟として……、女の穴に、男が口づけをすれば婚姻成立だ」
どうする、とでも言いたげに笑みを深くしたブルザは、剣の刃でアマナの首筋に軽く触れる。
「ほら、アマナよ。 ランゴバルトに頼んだ方がいいのではないか? どうか私を妻にして下さいと。
………それとも、まだ意地を張ってみるか?」
「い、いえ。 ランゴバルト様。 どうか私の浅ましい肉穴に口づけを……、一生懸命尽くしますからどうか……!」
そうしてアマナは卑屈な笑みを浮かべながら、膣穴を広げたり閉じたりして見せつける。
醜い亜人の筈なのに、その惨めな様子から目が離せない。
「ランゴバルト、女などただの穴付きの奴隷と思え。 浅ましく男のものをねだり、臭い汁を垂れ流す穴だが……、便器替わりくらいにはなるぞ。 これからの寒い冬には女の肌があった方がいいだろうしな」
「で、ですが……」
ホブゴブリンを妻にするなど、そう簡単に受け入れられる筈もない。
何も言えずにいると、愉悦に歪んでいたブルザの目は冷たく細められ、剣が首から僅かに離れる。
「ランゴバルトはお前が要らないそうだ。 残念だが、処刑するしかないな。 ……十秒数えてやる」
そしてブルザの声が冷淡に数を数えていく。
「お、お願いします、ランゴバルト様、ど、どうかご慈悲を……!」
「ご……、ろく……」
「わ、私をつ、妻に……ひゅま、に……」
「なな……、はち……」
アマナの顔は涙に濡れ、見るに堪えない状態になっていた。
しまいには舌がもつれ、何も言えなくなってしまっている。
「きゅう……、じゅ」
「ああー、分かりました。 妻にします!」
言った、言ってしまった。
目の前で起こるであろう惨劇を見たくなくて思わず叫んでしまったが、次の瞬間には強烈に後悔していた。
だが、一度言ってしまった以上、ここで断ってはブルザを怒らせるだけだろう。
私は諦めて跪き、アマナの広げられた性器の前へと顔を持ってくる。
アマナは先程少し尿を漏らしてしまったらしく、性器からは蒸せるような尿の臭いが漂ってくる。
私は息を止めてアマナの穴に顔を近づけると、その男を貪る為だけのぬらぬらとした穴に唇をつけた。