やぁ善良な市民諸君。
俺たち3人は今ホワイトランへの馬車に揺られている最中だ。
リュートを弾き鳴らし日向の元で本を読む。馬車に同乗する皆の表情は穏やかさに満ちている、なんて豊かな日常だろうか。
現代社会の慌しい日常と比べてこの世は牛の歩みの如くで時間に追われるなんて事はない。
このまま全てを放り出してスカイリムから逃げようかなんて思ってしまう、
まぁそうすると遅かれラスボスに喰われるんだやるしかないだろう。
ちなみにリュートは弾けないし文字は読めないので薪にくべた
「じゃあスカイリムの美食家こと俺による秘伝のシチューを作ろうと思う」
「おお友よ!楽しみにさせてもらおう」
いちいち友、友と連呼して何とか変態の異名から親友ポジに乗り換えようとするのはファエンダルだ
「ブァカ者がァアアアア‼︎!我が魔導技術は世界一イイイ‼︎!この我の魔導は全てを焼き尽くすのだアアアア!!!」
どうやらマーキュリオさんは手伝ってくれるそうだ、火付け役を頼もう。
馬車の御者が仲間になりたそうに、こちらを見ている
「もしよければ僕の分も「いや、ないよ」
この世界にきてから初めての料理であるが、まぁそんな変に変わっていることはない。煮込めばいいのだ、煮込めば大体何とかなる。
「まずはニンジン、ジャガイモ、鹿肉、マッドクラブの脚を炒めたら小麦粉を加えた後にミルクで煮る、」
「おお友よ!やっと何か出来る事を見つけたんだな!」
「……故郷の味と…セプティマス金貨も加えねば…」
「すまない友よ!スクゥーマと金貨はやめてくれ!おい!巨人の指なんて何処で手に入れた!」
無能呼ばわりはやめてほしい、でないと口が滑って世界のノドから吹き飛ばしてしまいそうだ。
火の調整には少し手間取ったが何とか出来そうだ。ふふふ、これこそ異世界料理TUEEだ。ヒロインの登場が待たれる。
寒空の下、焚火の前にある倒木に腰掛け3人でシチューを食べる。
子供の頃以来に誰かと食べるからなのか、
それとも新鮮な素材のお陰なのか、
寒い筈の地で食べるシチューは不思議と暖かく美味しかった。
幸福なんだか不幸なんだか…明日が少し楽しみだ
「僕に「いや、ないよ」
馬車での旅4日目。
ようやく見えてきたホワイトランと街を守る城壁は煤けていた。
まぁ予想はつくというか予想通りである、畑が燃えていないのは不思議だが、推理するにゲームと同じようにドラゴンが西の監視塔を破壊。
ドヴァキンがいない衛兵達では不死のドラゴンに勝てずホワイトランの街まで攻撃したということだろう。
それじゃあ情報収集と金品収集に行こうか。
街中は一見なんともないように見えるが、市場は閑散とし路地には子供が座り込んでいたり衛兵を少しも見ないと、まぁボロボロといった風だ。もしかして内戦に影響でない…?帝国勝てる?……まぁ後で考えよう,
まずは情報収集だ、この街の宿屋バナード・メアに行こう。
バナードメアは市場に面した、他と比べ一際大きい宿屋で。馬を操る男が描かれている看板が目印だ。傭兵と国外逃亡者と皮肉ノルドなどが生息している思い出深い地である。
「やぁ主人、一晩宿泊頼むよ。それと今さっきこの街に来たばかりで、少し最近のこと聞かせてくれませんか」
カウンターの女主人は疲れた顔をを更に酷くさせて答えてくれる
「あぁ、嫌な時に来たものですね…悪夢ですよ。突然、空飛ぶドラゴンが街と人を焼き尽くしたのです」
「街の衛兵達と同胞団も立ち上がりましたが、あのドラゴンには矢も剣も魔法も効かず…まさに悪夢!悪夢ですよ!またいつドラゴンがくるか…」
「そいつは酷いな、だが疑問なんですが、そんなドラゴンどうやって追い払ったっていうんですか?それに畑や家が燃えていた様子がない」
「私は…見ていません…逃げるのに必死だったんです。詳しく知りたければ首長に聞くべきだと思います。畑も…分かりません。申し訳ありません力になれず」
「そうか…いや大丈夫ですありがとう。ところで貴方は逃げないのですか?」
「いえ、私にはこの宿屋があるので…それにヘルゲンもドラゴンに攻撃されたと聞きます。安全な場所などないでしょう…それではお部屋へご案内します」
あぁドヴァキン代わりたい。