今は、店が一息ついたので一夏と宗隆は休憩を貰いみんなで文化祭を回っていた。一夏は箒と鈴の二人と、宗隆はいつもの4人と一緒に回ることにした。
「で?どこに行く?」
「そうですわね~」
「あ!あそこでクレープやってるよ!」
無言でつられる宗隆、それに付いていく4人
「もう!宗隆ってばスイーツに吸い寄せられるんだから!」
「嫁はかわいいな」
なんかラウラだけコメントのベクトルが違うような・・・
「あ!今度はパンケーキのお店へ!!」
「宗隆さん、相当疲れていらっしゃるのですね・・・」
「嫁は、スイーツに吸い寄せられる習性があるっと・・・」
「ラウラ何やってるの?」
「嫁の観察ノートだ!」
中身は宗隆のデータでぎっしりだった。
「あら?でも今度はたこ焼きでしてよ?」
「お腹が空いたんだね」
「あ、でも焼きそばも買ってる」
「ふむ、って!嫁よ、それ以上はいけない!!」
「あ!ま、まって!待って!宗隆!!」
「ふぇ?なんで?」
「それ以上は太る元ですわよ!!」
「え~、あとお好み焼き~」
「え~、じゃない。これ以上のカロリー摂取はダメ」
「・・・。」ダッ
「ダメだ。嫁よ、逃げるな」ガシッ
「そんな~」(´・ω・`)
「晩御飯に作ってあげるから。・・・野菜たっぷりだけど」
「やった~」(/・ω・)/
「嫁は野菜たっぷりのお好み焼きも好き・・・っと」
接客業で疲れたのかどこか緩い宗隆であった。
「あ、いたいた。宗隆君たち!ちょっとお姉さんに付き合って!」
「えっと?楯無さん、どうしたんですの?」
「詳しいことは向こうで、とりあえずついてきて!」
「は、はぁ・・・」
「お姉ちゃん、おかしなこと考えてる?」
「いやだわ~。そんなこと考えてないわ」
「で、生徒会長殿は何をするのだ?」
「準備中に話すから、付いてきて!」
というわけで・・・・
「なぜ一夏と俺はこの格好なのだ・・・」
「わからねぇ、楯無さんについていったらこうなった」
「お前もか」
「演劇とか言ってたけど・・・」
「台本渡されてねぇぞ」
「大丈夫よ~。完全アドリブだから」
「は?」
「は?」
「だから~。全部アドリブだから大丈夫よ」
「何が大丈夫なのかよくわからない」
「だよな~」
「まぁ、お話はこれぐらいにして始めるわ」
「あ!ちょ!」
「待って!楯無さん」
ステージの幕が開く。
『―――むかしむかしある所に、シンデレラという女の子が住んでいました』
「なんだ、シンデレラか・・・」
「よかったぁ、みんなが知ってるやつで・・・」
ホッとしたのもつかの間、次のナレーションで二人に冷や汗が垂れる。
『―――幾多の武闘会・・・を潜り抜け、その身に纏うは舞い上がる灰燼。彼女らが酔うのは戦果か、それとも戦火か。血に濡れた月が登る時、幕を開けるは殺戮の夜―――』
「ふぁ!?」
「なんと・・・!?」
『―――さぁ、灰被り姫 シンデレラの狩りを知るがいい』
もはや原型をとどめていなナレーションが終わると・・・
『王冠をよこせええええええええ!!』
総勢6人の宗隆、一夏ヒロインズが襲い掛かってくる。
「一夏!その王冠を置いていけ!!」
「嫁よ、その王冠。もらい受ける!!」
最初は箒とラウラに挟み込まれる。
「お、王冠が欲しいなら!!」
「馬鹿!一夏!自分で外そうとしたらあのバ会長のことだ、何か細工してあるに決まってる!!!」
「お、おう!」
『ッチ!王子が自ら王冠を外すと自責の念に駆られ電流が流れる仕様になってます』
「「やっぱり!!」」
バ会長はバ会長であった。
「ッ!一夏、避けろ!!」
「な!」
次の瞬間、二人のいた場所にライフル弾が着弾、狙撃されたようだ。
「狙撃は、セシリアか!!」
「一夏!覚悟しなさい!」
「宗隆!その王冠、僕がもらうよ!」
「宗隆、覚悟してね?」
「一夏!これ!」
「おう!木刀か、助かる!」
「どうやら戦うしかないみたいだな」
「渡したいけど、渡すと電流が流れるしな。戦うしかないか」
「というわけだ、俺たちは逃げる!!」
そう言って宗隆は煙幕を撒いて一夏を置いて逃げる。
「「宗隆!待てええええ!!」」
「あいつらは宗隆狙いだな!箒!鈴!王冠が欲しけりゃ全力で来な!!」
「言ってくれるじゃない!!」
「もとよりそのつもりだ!」
こっちでは一夏VS箒&鈴の戦闘が、宗隆は1VS4の撤退戦が開始された。
「4人の追撃はキツイ!!」
「ならば、その王冠を渡して楽になったらどうだ」
「これ自分で渡すと電流が流れるんでね、そんなことできないんだ!」
「じゃぁさ、その場に止まって私たちがとればいいんじゃない?」
「・・・あ!その手があったか!!」
「ていうか同時に取ったら5人全員同じ部屋かな?」
「それは後だ!セシリアを呼ぶぞ」
「もう来ていましてよ」
「あ、セシリアも来たから4人で王冠に手をかけて・・・」
「あ、宗隆、ちょっとかがんで?」
「あい・・・」
宗隆は少しかがんで取りやすいようにする。
「じゃあ、皆さん王冠を持ちましたね?」
「こっちはいいよ!」
「いつでもOK」
「では、行くぞ」
「「「「せーの!」」」」
4人で同時に宗隆の王冠を取る。
『おっとー!王子が4人の求婚を受け入れたーーーー!』
「「「「やったー!」」」」
「そういえば、4人ともなんで俺の王冠狙ったんだ?」
「王冠を手に入れたら宗隆さんと同室になれると・・・」
「お姉ちゃんに言われたから」
「頑張って取ろうとしてたの」
「嫁と同じ部屋になるのだからな。こちらも必死だったってわけだ」
「それ先に言ってよおおお!!逃げる必要なかったじゃん!!」
「申し訳ありませんわ」
「ごめんね?」
「お姉ちゃんのせいだよ?」
「嫁よ、悪かったな」
一方、一夏のほうはというと・・・
『まってえええええええ!!』
「一般参加は聞いてねぇええええええええ!!」
「待て!王冠を置いていけ!いちかああああああ!!」
「王冠よこせえええええええええええ!!」
一般生徒も混じっての鬼ごっこ状態だった。
そして文化祭後夜祭になり投票結果が発表される。
『投票の集計の結果!見事1位に輝いたのは!!』
周りが祈る中、アナウンスされる1位の団体
『我らが生徒会です!!』
「はあああああああああ!!」
「せ、生徒会・・・・」
周りから非難轟轟の生徒会
『ごめんね~。あの劇の参加条件、生徒会に投票することだったのよ~』
反則というかなんというか、裏道みたいなものを使った生徒会であった。
『でも、これだと不公平とかそういうのが出そうなので。神崎、織斑両名は生徒会所属ですがしっかり申請すればその部活に派遣しますよ。』
「おい!俺たちの拒否権は!!」
「俺は嫌だぞ!」
「あら、ないわよ」
「「こんの!バ会長がああああああああああああああああああ!!」」
宗隆と一夏の叫びがこだまする。後日生徒会に男子生徒派遣申請がたっぷり来たとさ。めでたしめでたし。
ちなみに文化祭の後、5人部屋になるということで寮を1日で改装し宗隆たちは5人で寮暮らしになったとさ。
5人暮らしの後日談
「宗隆さん、もう朝ですわよ」
「朝ご飯できてるよ!」
「起きて~!」
「嫁よ、遅刻してしまうぞ」
「う~。眠いいい」(´Д⊂ヽ
4人に起こされて、目をこすりながら朝食の席に着く宗隆
「いただきま~しゅ」ムグッ
「今日って確かISの実習があったよね」
「そうですわね」
「嫁は今日もピアノは弾きに行くのか?」
「いくー」
文化祭の後、音楽室でよくピアノを弾くようになった宗隆、その噂が独り歩きして今では軽くリサイタルみたいな感じになっている。
「ごちそうさまー」
「お粗末様でした。さて、宗隆さんは顔を洗ってきてくださいませ」
「ういー」
宗隆は顔を洗いに、4人は朝食の片付けをする。
「それでは、行きましょうか」
「宗隆もしっかり目が覚めてるね」
「嫁でもさすがに教官の出席簿は嫌と見た」
「だって痛いんだもん」
「ははは、それもそうだね」
みんなで学校に登校、今日もいつもの日常が始まる。