寒さも厳しくなり始める11月中旬、今日からISの授業ではキャノン・ボールファストの実習となる。そして外はとても寒いので登校するのにも一苦労な宗隆一行。
「い、嫌だ!学校へは行かないぞ!!」(# ゚Д゚)
「何をおっしゃってますの!行きますわよ!!」
「寒いから嫌なのじゃ!せめて登校時間をあと3時間はずらしてくれ!!」(# ゚Д゚)
「無茶言わないの。それとも織斑先生の出席簿食らいたいの?」
「ううう、それも嫌なのじゃ・・・」(´・ω・`)
「じゃあ、はい!手、繋いであげるから。一緒に行こう?」
「うー・・・。行くのじゃ・・・」(´・ω・`)
「では、ほれ。嫁に私特製のマフラーをやろう」
「わー、ありがとう!ラウラ!!」(/・ω・)/
「それでは、行きましょうか」
宗隆を登校させるのに一苦労の4人でした。
「それでは、今日からキャノン・ボールファストの練習を行いますので、専用のアリーナへと移動してくださいね」
ISの実習の授業を専用のアリーナで行うため移動するが、男子生徒2人にとっては少しきつくなってる。
「せ、専用のアリーナまでの距離って・・・」
「中距離走でもやらせる気かな?」
そこへ救いの手が下りてくる。
「あ、織斑君と神崎君!言い忘れてましたけど、専用アリーナの改装が間に合って男子更衣室ができたんです。ですから着替えはそこでお願いしますね!」
「「・・・・。」」
黙って右拳を上げる2人、BGMにUCが流れたのは気のせいだろうか・・・?
と、いうわけで。授業開始、まずはお手本としてコースを宗隆、一夏、セシリアで1周する。
「それでは、カウント開始!3、2、1、0!!」
山田先生のカウントでスタート、トップは出力・スピード・推進力とも化け物レベルの宗隆が先頭、続いて高機動パッケージ装備のセシリア、少し高機動操縦に慣れていない一夏が最後尾となった。
「さて、第一コーナーに入る3人!神崎君はコーナーを攻める攻める!!続くオルコットがピタリとその後ろにくっついているがコーナーを曲がるのに手いっぱいの状態で引き離される!織斑君は、安牌を取ったのか軽やかなブレーキングで減速しスムーズに曲がっていく!」
「神崎君はあのスピードでよく攻めれますね。あれだけ大きい機体では制御も難しいのですが良く制御できています。オルコットさんに関しては神崎君のペースに巻き込まれずもう少し自分のペースを見つけたほうがいいですね。織斑君は高機動になれていない分教本通りの動きをしています。高機動操縦に慣れれば技に磨きがかかると思いますね」
なぜか実況と解説が待機組で始まっていた。
「おっと!コーナーを抜けた織斑君、瞬間加速で仕掛けた!!神崎君はこれを後ろにミサイルをばら撒き対処する!!オルコット、ここぞというばかりに織斑君に道を譲ってミサイルを回避する!!ミサイルの数に気圧されて織斑君下がるしか無い!!」
「オルコットさんはいいタイミングで避けましたね。ミサイルの数に気圧されず冷静な対処でした。」
「おっと!神崎君は唐突に背面飛行に移るが何を!あっ!!巨大主砲を取り出した!!なんと直線を生かして他の選手を片付ける気だ!!」
「ここで仕掛けられると織斑君は脱落必死です。何か策があればいいのですが・・・」
「神崎君!撃った!巨大主砲を撃ちました!!これに対しオルコットさんは地面ギリギリを飛んで射角制限の隙間に入って避けた!!」
「オルコットさんの操縦技術はなかなかのものですね。これは本番に期待です」
「織斑君は何と!零落白夜でビームを耐えた!!」
「零落白夜はSEを無効化する効果がありますからね。ビームのエネルギーも弾けるのでしょう」
そしてレースは佳境に入る。
「ここで、オルコットさんは怒涛の追い上げで神崎君との差を詰める詰める!!そしてここぞとばかりにライフルを連射してミスを狙う!!対する神崎君は、それを物ともせずに突っ走る!!」
「最後の追い上げです。どちらかがミスをすれば即敗北につながる場面ですね。神崎君とオルコットさんはよくこの緊張を耐えられていますね」
ちなみに一夏は、最終コーナーでSEが切れて敗北している。
「ゴールまで残り100m!!一気に駆け抜ける!!徐々に最後の最後で詰めるオルコットさん!逃げる神崎君!!どっちだどっちだ!!!ゴール!!神崎君1位、オルコットさんは惜しくも2位!最後は惜しかった!!!」
「直線距離がもう少し長ければオルコットさんの勝利が見えたかもしれませんね。神崎君は避けることにより飛行距離は自然と伸びますし、回避のために速度を落としていました。これは本番では分かりませんね。」
実況と解説があったのかたかが1周だったが1組2組の生徒は大盛り上がりしていた。
「馬鹿者!やりすぎだ!!」
1周実演の後、宗隆は織斑先生に怒られていた。
「あ、あのですね。その~」
「言い訳は結構だ!それよりも、主砲を撃った時に壁が焦げただろうが!!見ろ!当たったところが黒くなっているぞ!!」
「あ、あの~これでもリミッターかけてありまして・・・」((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
「だから言い訳は結構と言っているだろうがー!!」(# ゚Д゚)
「すいませーーーーーーーーん!!!」
KO☆NO☆ZA☆MAである。なんやかんやあって進む授業でした。
と、いうわけで。放課後の練習は自ずと高機動操縦の練習になる。
「そういえばさ、本番って何周するの?」
「確か3週だったはずですわ」
「3週ね・・・。駆け引きの幅がこれまた広いな」
「プロリーグに比べたら少ない周回だけどね」
「プロリーグの30週レースとかやってみたいな」
「嫁よ、2時間も操縦に集中できるか?」
「・・・。無理ーー!!」(/・ω・)/
「諦めるの早いね」
「2時間もIS操縦ばっかじゃ飽きるんじゃ!」( ゚Д゚)カァッ
「ふむ、嫁は嫁だったか」
ちょっとした会話が続く中、一夏がこちらに寄ってきて
「なぁ、俺って高機動パッケージがないけどどうしたらいいんだ?」
「スラスター系のエネルギー配分とか変えてみたら?」
「おお、その手があったか!サンキュー!宗隆!!」
「・・・。俺も調整しようかな・・・」
「どういった風にですの?」
「一撃必殺で主砲の威力を調整・・・」
「ふん!」ゴンッ
「あだぁ!!何するの!?ラウラ!!」
「いくら嫁といえども止めるぞ。教官を困らせるわけにはいかないからな」
「だから宗隆は調整しないこと。いいね?」
「え~!!こうなったらこっそり調整して・・・」
「宗隆?大会が終わるまで一人にしないからね?」
「・・・。」チーンorz
「万一ってこともあるから整備室は任せて」
「簪さん、頼みましたよ!」
宗隆が期待を調整しないようにするための宗隆包囲網の完成である。
「なぜだ、なぜ・・・」
「どうした?宗隆」
「聞いてくれ・・・。俺に機体の調整をさせないってあの4人が・・・」
「あー。止められたのか?」
「ああ、せっかくいろいろいじってやろうと思ったのに・・・」
「お前、競技用のビーム出力上げる気だったろ」
「なぜわかる!!」
「やっぱりか!これは止めて正解だぜ!」
「お前も4人の味方をするんか!!」
「そりゃそうだぜ。競技用出力で模擬戦やっても化け物威力なんだぞ。少しは自重しろよ!」
「競技用出力ってだけで大いに自重してるだろ!!」
「まったく・・・」
頭を抱えるしかない一夏、そしてセシリアが迎えに来たのか扉の外から声が聞こえる。
「宗隆さ~ん!お迎えに上がりました。おとなしく出てらっしゃい!!」
「げ!扉に貼られて逃げられねぇ!!っく、こうなれば!」
そう言って天井の通気口の蓋を開けて一言
「一夏!このことは黙っておいてくれよな!それと!通気口の蓋、戻しておいてくれよ!!またnブヘッ!!!」
「そうは問屋が卸さないぞ。嫁よ、これくらいはお見通しだ。おとなしく連行させてもらうぞ」
「ま、まだ俺は捕まっちゃ!」ガチャ
「これで良し、それでは織斑よまた明日」
「お、おう・・・。また明日・・・?」
首輪を宗隆に着けてラウラは引きずって連れて行く。
「ま、まって!一夏!助けて!!頼む!!嫌だ!死にたくない!!!死にたくなあああああああい!!!」
「嫁よ、逃がさないからな」
宗隆退場。残された一夏はあっけにとられるしかなかった。
更衣室外では宗隆を連れ帰る二人の影、それはまるで捕まった宇宙人のようだ。
「宗隆さん?部屋に帰りますわよ?」
「首輪はつけたんだ。抵抗は無駄だぞ」
「うっううう・・・。」(´;ω;`)ウゥゥ
「あ、セシリア。整備室の方、話付けておいたから大丈夫。宗隆が来ても一人で来た場合は入れないって」
「ありがとうございます。簪さん」
「これで完全に宗隆は機体調整ができなくなったね」
「一安心だな。っと、嫁が抵抗する気を亡くしたぞ」
宗隆の全身から力が抜けた。もはや抵抗しないことを物語っていた。
「はじめからこうしていればよかったのです」
「ふむ、いつもこうであれば楽なのだがな」
「もう少し自重を覚えてほしいけど・・・」
「宗隆って、結構ストレスためやすいからね」
「甘えさせて取り除かないといけないからな」
「ニュータイプというのも難儀なものですわね」
1年はそうでもないが2,3年にはまだ少なからず女尊男卑思想の生徒がいる。そのため学校では結構悪意に触れる場面が多いのだ。宗隆は悪意を強く感知、感応してしまうので精神的ストレスがかなりのスピードで溜まるのだ。
「ひどい時はひどいからね」
「この前なんて、3時間くらい離れてくれなかったもん」
「嫁は元は一般人であるのだ。当然の反応だろう・・・。だが、嫁は甘えると中々かわいいからな」
「そうですわね~。IS操縦時はかっこいいのですけど・・・。通常時ですとやっぱり甘えてるイメージのほうが強いですわね」
「ねぇ・・・。そう考えたら一瞬、宗隆に犬耳つけてみたいと思ったんだけど・・・」
「シャルロットよ、お前は天才か?」
「あ、確かに宗隆って小っちゃい犬感がすごいよね」
「こ、これはもう犬耳をつけさせるしかなさそうですわね・・・」
「あ、あの俺はいやだかんね・・・」
拒否しておかなければ大変なことになりそうだと感じたのでここは拒否っておくことにした宗隆であった。
翌日の放課後の練習、いつものメンバーである。
「だー!教本の書いてあることわかんねぇ!!」
「一夏、教本より自分のイメージが大事だぞ?」
「そう言ったってな~。宗隆ってどんなイメージで飛んでるんだ?」
「そう言われてもな~。どう言ったら・・・っ!今度の休日ゲーセン行くぞ!!」
「は?なんでゲーセンなんだ?」
「ゲーセンに行ってマキブONやればある程度はコツがつかめると思う」
「どういうことだ?」
「えっとね・・・」
IS操縦の基本はイメージによるものが大きい。そのためゲームならではの動きとかもイメージしてしまえば可能である。そこに目を付けたのが今回の始まりである。宗隆自身も前世のゲームやアニメのイメージで動かしてるしね。
「了解!じゃあ、今週の休みに行くぞ」
「うし、じゃあ決まりね」
休日一夏と遊ぶことが決定した。
このシリーズ初の男子回の始まりである。