超次元ゲイムネプテューヌ Origins Visionary 作:シモツキ
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
・通常のリクエストは勿論の事、今回の様に特殊作品群に該当するようなリクエストも受け付けております。しかしその場合は当然相手となる作品の作者さんに了承を頂かなくてはいけない為、必ずしもリクエストにお応え出来るとは限りません。
・下記の内容の通り、本作品は『続・非公開痴態撮影』シリーズであり、『ハイスクールD×D』とのクロスオーバー作品(一応Originsシリーズとしては、ハイスクールD×Dが原作の作品とのコラボもしていますか)なります。とある方たっての希望により、実験的に執筆、投稿致しました。その為、読む際は続・非公開痴態撮影の17以降の話と認識して頂けると助かります。また、実験的なものであり、今後もクロスオーバーを積極的に行うという訳ではありません(やらないという訳でもありませんが、要相談です)。
人物・セラフォルー・レヴィアタン グレイフィア・ルキフグス
内容・触手 排泄 排尿 拘束 アナル 盗撮
信次元より遠く離れた、とある世界。次元や世界の関係性において、遠い…というのは便宜的な表現であり、実際にはそもそも距離を算出など出来よう筈もない事だが…そこは、信次元とは全く異なる歴史や体系を持つ異界。その一角、森と言うべき場所の中に、『それ』はあった。
「へー、これがどこかに繋がってる…かもしれない穴、なのね」
「えぇ、この異質な力場からして間違いないかと」
宙に浮いた、渦の様な穴。穴の様な渦。何が起こるでもなく、今のところはただそこにあるだけの穴の前で、じっとそれを見つめるのは二人の女性。片や黒く艶のある髪をツインテールに結び、何とも特徴的な桃色の衣服を纏った、片や品のある銀の髪を二つの三つ編みに結わえ、落ち着いた色合いのメイド服を身に付けた…一見すれば普通の女性。その美貌と服装が目を引く事を除けば、得意な点などない者達。しかしこの世界…冥界に住まう者がこの場に居合わせれば、すぐに理解する事だろう。これは、何かあったのだ…と。
「じゃ、早速行っちゃう?☆」
「そんな気楽な調子で言わないで下さい。…まぁ、その調子は今更ですが。行く事自体は決定事項ですが」
何とも若い、若そうな声音で話す女性…セラフォルーの発言に、嘆息混じりでもう一方の女性…グレイフィアは言葉を返す。
行くというのは、この穴の向こう側。この穴は、先日突然この場所に現れた存在であり、それを知った冥界の上層部が調査を行ったところ、何かしらの異空間へと繋がっている事が判明した。だが逆に言えば、現段階ではそれだけしか分かっておらず、今以上の情報を得る為には、その異空間へと直接向かってみる他ない…そこまで話が進んだところで、選ばれたのがこの二人だった。
調査要員の条件は、極秘で進める為に信頼を置ける人物である事と、同様の理由で上層部、或いはそれに近い立場の者である事と…何より、何があるか分からないからこそ、何があっても大丈夫であろう確かな実力を持っている事。そしてその条件において、この二人が…この冥界の統治者である、四大魔王の一角たるセラフォルー・レヴィアタンと、同じ魔王の一角の妻であり、嘗てはセラフォルーと女性最強悪魔の座を争った事もあるグレイフィア・ルキフグスの名が上がるのは当然の流れ。加えてセラフォルーは外交担当、グレイフィアはメイドを務めている関係から接待は本分という、『異空間に自分達と近しい存在がいた場合の関係構築』の面においても強みとなる経験を有しているのも、二人が他の者達から推された理由であった。
「言うまでもない事とは思いますが、今回の調査は異空間がどのような場所なのか、危険はあるのかを調べる事。それ以上の事は、調べられればそれに越した事はない…即ち二の次の要素です。くれぐれも、そこは忘れないように」
「もう、分かってるって。…けど、ある程度は踏み込んだ調査もしないと、確証のある情報は得られない、得られた情報も『早とちり』が混じったものになりかねない…そうでしょ?」
「…そうですね、それはその通りです」
雰囲気は軽いまま…しかしきちんと「今後」を見据えた思考を踏まえての返答をするセラフォルーに、グレイフィアは頷く。どれだけ軽い調子であろうとも、それはそれとして魔王としての思考も持ち合わせているのが彼女であり…だからこその信頼も、彼女にはあった。多くは返さず、その通りだとグレイフィアが首肯したのも、そんな彼女の事を良く知っているからこその反応である。
「それじゃあ改めて、出発だよ☆」
「この向こう側にあるのが、冥界の利となるものであれば良いのですが…」
最後に一度、穴へ突入する事を連絡し、二人は浮かんだ穴に入る。そして、彼女達の姿が穴の中へと消えた数秒後……穴は、周囲へ溶けるように消えてしまった。
*
これまでに感じた事のない、不思議な感覚。長いような短いような、そんな時間を経て、セラフォルーとグレイフィアは穴の向こう側…彼女達にとっての『異空間』へと降り立つ。
「…ここは……」
「空が紫じゃない…って事は、やっぱり冥界じゃないんだ。…取り敢えず、光力に満ちていて悪魔は踏み入れただけで消滅する…なんて事もなさそうね。セーフ…」
ぐるりと二人が見回せば、広がっていたのはのどかな自然。一見すれば人間界の環境にも近く、もしその通りなら危険性は低いかもしれない…一度はそう思った二人だが、すぐに二つの異常に気付く。
「…待って、穴は?」
「へ?…え、嘘、なくなってる…?」
「消えたのか、それとも一方通行でこちら側にはそもそもないのか、或いは……。…いえ、何にせよ良くない状況です。一旦連絡を……」
自分達はこちらに来てから移動していない。にも関わらず背後にある筈の穴がない事に気付いたグレイフィアは、魔法による通信を行おうとする…が、出来ない。
「…どういう事?繋がらない程に、遠く離れた異界だと言うの……?」
「……ねぇ、グレイフィアちゃん…もしかすると、他にも問題があるかも…」
「他にも?それは一体……」
一体何か。そう訊こうとしたところで、グレイフィアも気付く。悪魔にとっての力の源であり、生まれ持って有する能力……魔力が明らかに、こちらへ来る前よりも減衰してしまっている事に。
「問題なしと思ったら、大有りね…穴は無くなってるし、連絡も出来ないし、連絡出来ないから待機してもらってるクイーシャちゃんに
「…一先ず、動きましょう。非常に悪い状況ですが、ここにいても状況は好転しません」
帰還手段を失い、孤立無援。加えて自らの実力を支える要素が普段通りでないとなれば、流石のセラフォルーも表情を曇らせる。それはグレイフィアも同じだったが、だからこそここでただ嘆いている訳にはいかない、と動く事を、探索と情報収集を行う事を提案し、セラフォルーもそれに同意。
それから暫く、二人は徒歩で移動する。大きく減衰しようと魔王や魔王に匹敵し得る実力者は伊達ではないという事か、特に苦労する様子もなく二人は長い距離を歩き続け…そうして遂に、ある集落を発見する。
「この辺り、そこそこしっかりした道があったからもしかしてと思ったけど……」
「どうやらこの世界にも、知性を持つ存在はいるようですね」
まずは遠目に観察する二人。しかし遠目で得られる情報など高が知れており、より多くの情報を得る為に二人は近付く。
されどその手段は陸路ではない。どんな存在がいるか分からない、と二人は用心し、普段は体内に引っ込めてある翼を広げて地から空へ。空から近付き、集落の内側を見やり…二人は理解した。やはりここは、自分達の知る人間界に近い世界なのだと。
「ここならば一先ず、休息と情報収集が出来そうですね。よく知る世界に近い空間であった事は、不幸中の幸い…と言ったところでしょうか」
「後は、排他的だったり暴力的だったりしないと良いんだけどねー。暫くの間は、極力消耗を避けないといけない訳だし」
部外者への接し方は、実際に入ってみなければ分からない。そう結論付けた二人は一度集落の外に戻り、翼を仕舞い…集落の中へ。
いつ襲われてもいいように警戒しつつ、しかし表面上は至って自然体の雰囲気を纏い、二人は集落の中を歩く。歩き、見て回り、集落の人間の視界にも入り…敵意や不審の視線を感じなかった事で、警戒を解く。
無論、全く気にされなかった訳ではない。二人共、ある種の視線を感じてはいた……が、それは多くが興味や羨望、色情という、二人が人間界を訪れた際はよく感じるもの。美男美女が多い悪魔の中でも特に整った容姿をしている二人にとっては慣れた視線なのであり、よく知る視線が多かった事もまた、二人の安堵へと繋がっていた。
「とはいえ、誰に接触したものか…この場の有力者と接触出来れば、何かと都合が良さそうですが……」
「うーん…あ、有力者はいないかもだけど、あそこなんてどう?あそこなら色んな人間が来るだろうから情報収集には向いてそうだし…何より泊まる場所は大事でしょ☆」
ぱちん、と指を鳴らす動作から続けてある場所を指し示すセラフォルー。彼女が指差したのは、それなりの雰囲気を感じさせる旅館。
確かにその通り、旅館はこれからの行動における拠点としても、情報を得る場所としても打って付けの施設。セラフォルーの提案にグレイフィアは同意し、そのまま二人は旅館に入る。
「いらっしゃいま…せ?」
「こんにちは。二人なのですが、予約無しでも泊まる事は出来ますか?」
「あ…と、確認しますので少々お待ちを…」
玄関口で受付をしていた男の従業員は、二人を見て目を丸くする。それは外で受けていたのと同様の視線であり、グレイフィアはそれを気にも留めずに問い掛ける。訊かれた従業員は受付の奥へと引っ込んでいき…ここでまた、二人は一つ把握した。悪魔の持つ、相手を問わず言語を理解し、会話を成立させる能力は、この世界の人間に対しても通用するようだ、と。
「なんか遅いような…もしかして、もう予約で一杯…と、思ったけど……」
「お待たせ致しました。同じ部屋で宜しければご用意出来ますが、如何でしょう?」
「ええ、構いません。元よりそのつもりでしたので」
「それではこちらに必要事項を記入して頂けますか?」
もう一杯なのか、と言いかけたところで、先程の従業員が他の者と共に戻ってくる。グレイフィアが返答をすれば、従業員達は書面を取り出し…そこで二人は、顔を見合わせた。そして……
「その辺りの事は、全部適当にしてもらっておいても良いかしら?」
「それと、暫く泊まるかもしれないけど、支払いは今じゃなくてもも良い?勿論ちゃんとサービス分の対価は後々払うわ☆」
『…………。……はい、分かりました』
普通に考えれば、了承される筈のない要望。されど言われた男達は黙り込み…数秒後、全員揃って首肯を返した。…二人の掛けた、催眠術によって。
これは二人共想定していた事。会話はどうにかなっても異世界のルールや活字などは分かる筈もなく、この世界の通貨も当然二人は持ち合わせていない。故に二人は極力消耗を抑えつつも、この場における最善手として催眠術を行使していた。
「ありがと、皆☆それじゃあ、部屋への案内宜しくね☆」
ぱちん、と愛らしくウインクをするセラフォルーだったが、催眠状態である為反応はなく、静かに男達は案内をする。側から見れば何とも居た堪れない光景ながら、反応がない事は承知済みのセラフォルーは特に傷付いた様子もなく、興味深そうに旅館の内装へと目をやっていた。
そうして案内されたのは、十分な広さのある、この旅館の中でも比較的格の高い部屋。辿り着いたところで男達は横に退き、二人も部屋の名前でくるりと振り向く。
「細かい説明は要りません、必要な事があれば呼ばせて頂きますので」
「あ、温泉の場所は教えてもらえるかな?それとご飯はお任せでいいよ☆」
「温泉はあちらの角を曲がって左の突き当たりとなります。それではごゆっくり…。…………。……あれ…?」
温泉の場所を伝え、男達は廊下を戻る。暫くの間、静かな様子で歩いていき…されど玄関の直前にまで至ったところで、彼等の内一人の携帯端末が鳴り……そこで全員の意識が戻った。
「あ、おう…どうした…?」
「いや、どうしたはこっちの台詞だぞ…?幾ら女神様達に匹敵する美女二人でも、流石に色々と適当過ぎるだろ…」
「そうか…?ちゃんと対価は払うって言ってたし、別にいいと思うんだが……」
何とも不用心な男の返しを、電話の相手は怪訝に思う。されどそれも、悪魔の催眠術を受けていたのだから仕方のない事。そして催眠中の事を肯定的に捉えているとはいえ、催眠が一時的なものとなったのは、偏に二人が力を節約し、最低限の催眠だけで済ませたからである。
「うんうん、中々良い旅館じゃない。取り敢えず寝泊まり出来ればー、って思ってたけど、これなら結構快適に過ごせそうね」
「そんな悠長に構えている余裕は…と言いたいところですが、早々に解決出来るような状況でないのも事実。魔力の件もありますし、今後の為の『余裕』はあった方が良さそうですね」
「分かってるじゃないグレイフィアちゃん☆もうこの際心に余裕を持つ為に、今日はのんびりしましょ?」
「であれば、余計な気苦労が増えるような事はしないで頂きたいものです」
言い方がキツいなぁ、とセラフォルーが冗談めかして言えば、グレイフィアは薄く笑う。問題は多いものの、一先ず拠点は上手い具合に確保出来たという事で、二人共多少は人心地しており……しかし、彼女等は気付いていなかった。気付きようがなかった。上手い事男達を催眠にかけ、拠点を得られた訳だが…その一方で、男達もまた『上手くいって』いた事に。
「それよりちゃんと撮れたか?撮れてるよな?」
「あぁ、ばっちりだ。もうこの際手続きとか飛ばした件は置いとくとして、飛ばしたんだからこの位は拝ませてもらわないと…な」
二人が座椅子に腰掛け一息吐く中、電話を終えた男は他の者達と共に旅館の中のある部屋へ。そこには彼等の呼び掛けで集まっていた、同好の士が既におり…設置されているモニターに映し出されているのは、例の逆さ撮り映像。
そう。ここは一部の男達が女神達との非公開な関係を持ったあの集落であり、しかし今写っているのは女神の股を隠し撮りした映像ではない。
絶世の美女たる女神に負けず劣らずの肌つや、しなかやさ、それに艶やかさを醸し出す、二組の脚。その魅惑の脚の付け根で股を包むのは、片や装いとよく合う白と桃色のストライプショーツ、片や色気を惜しげもなく発揮する黒一色の薄手Tバック。ストライプショーツ…所謂縞パンと呼ばれるそれは、ともすれば子供らしい、色気より愛らしさが出てしまうような代物だが、それなりに発育の良い…即ち肉感のある脚とそこから漂う色香と組み合わさる事によって、逆にその下半身の魅力を引き出しており、尚且つショーツから僅かにはみ出たVラインが、ショーツが薄っすら食い込んでいるさまが、漂う色香を淫靡に増強。一方でTバックは黒且つ薄手で透けているという事もあり、こちらは分かり易く煽情的なのだが、こちらはこちらで誰が見ても綺麗だと称するくすみのない脚と引き立て合って上品な、美しさを兼ね備えている妖艶さを発揮。だが悲しい事に…男達にとってはありがたい事に、そのTバックの端からは銀の陰毛がちらちらと、臀部ではTバック故に尻毛が大胆に露出しその毛量を主張しており、色気はそのままに折角の品が台無しの光景となっていた。──セラフォルーとグレイフィア。二人の悪魔は、自分達の全く知らないところで、そのスカートの内側を男達に盗撮されていた。
「うひょー、ツインテールのお姉ちゃんは見た目通りに可愛い系かぁ。そういう格好するにはちょっと成長し過ぎな気が…とも思ったが、これはこれで中々……」
「銀髪のメイドさんは既にクソエロいの確定だな。てか、Tバックとはいえこんなにはみ出てるとか、実は処理をしてないズボラ系か?それとも処理してもすぐこうなる剛毛なのか…どっちにしろ、眼福眼福ってな」
「それで言うと、黒髪ちゃんの方は全然見えないな…陰毛が対極な美女二人とか、こっちの下半身を刺激してくれるねぇ…!」
「メイドの方は腋の毛も気になるな…けどどうするよ?流石に女神様達と同じ事を…とはいかないだろ?」
訪れた美女二人の逆さ撮り鑑賞会で、早くも盛り上がる男達。されど紆余曲折の末今は色々な意味でズブズブな関係である女神達と違い、(少なくとも彼等の知る範囲では)セラフォルーとグレイフィアは完全なる一般の宿泊客。その二人を相手にどこまでして良いものかと彼等は悩み…されどそうは言いつつも、内心ではしっかりと欲望に駆られた妄想をしていた。そして盗撮の時点で真っ当な行いではないという事は、全員が棚に上げていたのである。
「ま、まぁ取り敢えず、今日のところはこれだけにしておくか…?そこそこの期間滞在するっぽいし、何も焦らなくたっていいよ…な?」
「そ、そうだな。まずはもうちょっと人となりを知ってからでも……」
「あっ……しまった、俺あの部屋に用意した茶葉を、いつものタイプに変えちゃったわ…」
今更ながらまともな思考が出てきたのか、それとも無意識的に二人が悪魔…人ならざる、そして信次元の女神と違って無条件に人を守り助ける存在ではないとだと察したのか、男達は二の足を踏む。だがその最中、一人の男が頬を掻きながら自分がミスをしていた事を思い出し……丁度その頃、グレイフィアはその茶葉を使って二人分の茶を淹れていた。
「わ、何これ美味しい。苦味はあるけどさっぱりしててキツさはないっていうか、こう…深い、みたいな?」
「確かに、飲み易く且つ味わい深いですね…」
何の迷いも疑念も抱く事なく、二人は茶を飲む。すぐにではないが、どちらも一杯全てを飲み干す。
されどそれもその筈。これまで便意と排便を促す為に男達が用いてきた茶ではあるが、別段これは毒ではなく、実際ちゃんと手順を踏めば味はそのままに便秘改善を期待出来る…即ち健康的な飲み方も出来る代物故に、おかしさを感じろと言う方が無理な話なのである。
ともかく少々想定外な形で、二人は例の茶を飲んだ。それから寛ぎつつも、今後の行動について話し始め……次第に違和感を、抱き始める。
(…あ、れ…?なんか、お腹の調子が……)
(まさか、魔力だけでなく体調にも何か影響が…?…いや、それよりも…これは、このままだと……)
初めはそこはかとなく調子が変だと感じる程度。しかし時間を追う毎に違和感は強く、はっきりとしたものに変わっていき、気付けばそれは腹痛に、そして便意に変貌。少し我慢すれば良くなるだろうか、そう思った二人だったが待とうが何をしようが改善する事はなく、便意は激しくなる一方。いよいよ不味い、これはもう出すしかないと思う程になった事で、二人は薄っすらと額に脂汗を滲ませながらも立ち上がり……察した。どうやらこの場の相方も、同じ状況なのだ、と。
「ここって、部屋にお手洗いあったかしら…」
「残念ながら、無いようです…旅館内で探す他、ありませんね……」
腹部を押さえつつも、極力おかしな体勢にならないよう気を張って歩くセラフォルーとグレイフィア。ふと、先程聞いた温泉の脱衣場であればお手洗いもあるのでは、と考えたが…排泄目的で脱衣場に行く事は気が引けた為、我慢し旅館内を歩き回る。
と、そこで廊下の先から現れたのは、玄関で会った一人でもある男達の代表。茶を飲んだかもしれない、そう思っていた為に彼はすぐに二人の陥った状況に気付き…彼の方から声を掛ける。
「お客様、どうかしました?」
「い、え…少し散策、しているだけです…」
「そうでしたか。…っと、申し訳ありません。現在当館の水道にちょっとしたトラブルが起きまして、現在使用出来ない状態となっています。夕飯の支度前には復旧する見込みですが、万が一お手洗いをご利用なさりたい場合は、当館を出てすぐの公民館をご利用下さい。この窓から見える、あちらですよ」
「あ……へ、へぇ…教えてくれて、ありがと〜…☆」
旅館のお手洗いは使用出来ない。最悪のタイミングで告げられた言葉に、内心二人は戦慄。しかし設備トラブルであれば文句を言おうと催眠しようとどうにもならず、復旧を待つか公民館へ行くしかない。そんな二択を迫られた二人は、苦々しい顔をしながらも歩いていく男を見送り、彼が角を曲がったのを確認してから旅館の出入り口へ、外の公民館へと足を向ける。
無論、それは男の嘘だった。飲んじゃったならもう仕方ない、むしろこれは尻込みするなという事だろう、と都合の良い解釈を行い、仲間達にすぐさま連絡。ある者は裏口から公民館に向かい、ある者は例の部屋へと戻り、これから起こる事へ欲望塗れの期待を抱く。
「公民館は、ここ…です、ね……」
「うぅ、さっきまで少しは気分良かったのに最あ…く……」
自然に早足になってしまうのを感じながらも、二人は公民館へ到着。玄関口で見回し、すぐにお手洗いの表示を見つけられた事でほんの少し気を緩ませつつ、早く済ませてしまおうとお手洗いの中へと入る。それから個室の扉を開いて…ほんの一瞬、躊躇った。
二人が目にしたのは、和式トイレ。別段それで用を足せないなどという事はない…が、それでも久しく使っていない、信次元同様現代においてはわざわざ使おうとは思わないトイレであった為に、一瞬二人は動きを止めた…が、強くなる一方の便意は二人の迷いを待ってはくれない。
(漏らすよりはマシ、漏らすよりはマシよ…)
(……っ…この体勢では、裾が……)
個室に入り、扉を閉める。落ち着いて考えてみれば扉自体もやや面積が狭く、隣の個室との仕切りも足元が空いてしまっている為に、この個室はその気になれば容易に覗けるような仕様。されど幸い今は自分達だけ、という事で二人はその事実を気にしないようにし、和式トイレの直上で足を肩幅より少し広めに開いて…ショーツを降ろす。
縞パンの下から現れたのは、白くきめ細やかな肌と、整えられた黒の陰毛。Tバックの下から露出したのは、負けず劣らずの張りのある肌と…手入れを疎かにした結果である、鬱蒼と生えた銀の恥毛。対照的なのは前だけでなく後ろもであり、こちらもセラフォルーは徹底した処理で薄桃色の菊門が露わとなっている一方、グレイフィアの肛門は尻毛で半ば隠れていた。
「はっ…ふ……」
「…ぅう、んっ……」
便意で肛門をひくつかせながら、二人はゆっくりと腰を落とす。見るからに柔らかく、弾力に溢れていそうな尻肉が便器へと近付いていく。そうして股を開いた体勢、排泄の為の格好となったところで、セラフォルーは短く息を吐き、グレイフィアは小さな力みの声を漏らす。そして、そんな二人の姿を…下半身を見つめる、幾つものレンズと人の瞳。
「おっほ…やっば、何これ期待通りじゃん。マジでこの銀髪メイドさん、ネプテューヌ様やベール様並みの剛毛じゃん…」
「ツインテちゃんは手入れが行き届いてるなぁ。凄ぇキャピキャピしたキャラなのに、実はちゃんと手入れしてるっていうか、手入れしてる姿を想像すると、滅茶苦茶グッとくるわ…」
便意を我慢し、更に変に思われないよう姿勢を取り繕って歩いていた分、歩みが遅くなっていた二人。その二人の先回りをする形で公民館へと走った男達は、そのままいつものように、女神の排泄を除くように壁や床下へと入り込んで潜んでいた。設置された隠しカメラを起動し、早速二人の姿を撮り始めていた。
そんな事は露知らず、二人は身体の力を抜く。一先ず間に合った事で安堵し、排泄の為に下半身を弛緩させる。そうして数秒後、二人の身体は小さく震え…始めに聞こえたのは、陶器を水流が叩く音。
──チョポッ…チャッ、シャァァァァ…!ジョボボボボボボ…!
「は、ぁ……」
「ふぅ、ぅ……」
流れ出て落ちる水音と共に、気の抜けたような吐息も漏れる。吐息の主、セラフォルーとグレイフィアはほんの少し余裕が戻った表情になり、同時にそこには油断も浮かぶ。
お手洗いで、排泄中に、周囲を警戒する者などまずいない。排泄自体気の抜けがちな行為である為、二人の表情は当然のもの。だが、実際には見られている。何人もの男に、何台ものカメラに多方向から恥部を、排尿するさまを見られ、されどそんな事は微塵も想像していない緩んだ顔を晒している。それが冥界でもトップクラスの実力者である女性悪魔二人なのだから、何とも滑稽な状況であり…しかしまだ序の口。これからの事を思えば、この排尿は前座に過ぎない。
「ん、んんっ…ふ……」
「んっ、ぐ…ぅ、う……」
勢い良く流れ出ていた尿は次第に衰えていき、最後は秘部を、グレイフィアの場合は陰毛を滴る形になって止まる。濡れた割れ目、濡れそぼった陰毛。それぞれの排尿後を見せる二人の股間を、男達は目に焼き付けるかのように凝視し…そんな中で、ここからが本番だとばかりに二人は軽く座り直す。
踏み締めるように座り直した二人の、息みの声。続けて鼻からも息が漏れ、それに呼応するように二つの肛門がぷくりと膨らむ。膨らみ、震え…しかしまだ出ない。出なかった事で、二人も排泄の為の息みを続ける。
「ふぅっ、んッ…はー、ふッ……!(うわ、グレイフィアちゃんの息み声すっご…っていうか、向こうの声が聞こえてるって事は、私の声も……)」
「ほッ、ふッ…ふぅぅ、んんッ…!(こんな恥ずかしい声を聞かれるだなんて、向こうからも聞こえてくるだなんて、冗談じゃないわ…早く、早く済ませないと……)」
初めは隣を気にして声を抑えていた二人だったが、出る気配は一向にない。便意はあるというのにいざ出そうとすると中々出てくれない、それでいて腹痛も強くなっていくばかり……そんな状況に焦らされるように、段々と力みの声が大きく、はっきりしたものに変わっていく。
セラフォルーの力みは、どことなく懸命さが伝わるもの。大便の為の力みでありながらどこか愛らしさがあるという、愛らしくとも結局しようとしているのは便のひり出しなのだという、そんなミスマッチさが劣情を駆り立てるギャップを生み出し、男達の興奮を煽る。
対してグレイフィアの力みは、何とも力強いもの。冷静沈着で貴婦人そのものである彼女には似ても似つかぬ力強さ、豪快さは、やはり品のなさが醸す淫猥さへと繋がっていく。美女でありながら品のない力みを出す彼女は、どんな便をするのか…男達にそんな想像を抱かせていく。
「ぁ、くッ…や、やっと…出て、き…たぁぁ……っ!」
絞り出すような声を出したのはセラフォルー。彼女のきゅっと締まっていた肛門は今や奥から押し出される排泄物によってこじ開けられ、桃色がかっていた色合いも今は真っ白に。そのまま裂けてしまいそうな程広がって、広げられて、そこまでなって漸く大便が頭を出し…されどすぐには落ちていかない。ゆっくりゆっくりと、緩慢な速度を出すのが精一杯な程彼女の直腸に鎮座していた便はしぶとく、またセラフォルーの肛門を排泄のみで拡張しそうだと思わせる程に太く、セラフォルーは必死に力む。
「はっ、ぁ…ぁああっ、ぁ…うぅぅ……ッ!」
薄い壁を挟んだ隣で同じ体勢を取るグレイフィアもまた必死。彼女はセラフォルーよりは出ている…色だけを見れば健康的ながら、とにかく重みを感じさせる大便を直腸からひり出しつつはあったのだが、その顔には微塵も余裕などない。ほんの少しでも気を抜けば、途端に便は戻ってしまう…そうならない為踏ん張り続ける必要があり、その為か彼女の魅力的な尻たぶはぴくっ、ぴくっと小刻みに震える。それに合わせてもっさりとした尻毛も揺れ、それはまるで銀の尻毛が排泄を応援しているようでもあった。
(もうっ、すぐぅぅ……っ!)
(後、少しぃぃ……っ!)
((くるぞ…排泄で一番の瞬間がもうすぐくるぞ……ッ!))
気張っているのが丸分かりな程顔を赤くし、二人は力の限りを下半身へ、排泄へ込める。男達の期待も高まり昂り、絶対に見逃すものかと食い入るように壁や床の向こう側を、或いは映し出される映像を見つめる。そして……
「くっ、ふ…んはぁああぁあぁぁあッ!」
「ふッ…ぅぅ"ぅ"ううう"ぅぅんッ!」
──ブピッ!ドポンッ!ドドポンッ!
──ドッ…ポンッ!ドプッ、ドポ…プフゥ…!
まるで自分の中を何かが駆け抜けたかのような、悲鳴の様な叫びと、いっそ逞しさすら感じるような、野太く重低音の響く叫び。対照的な二つの声と共に、セラフォルーは仰け反り、グレイフィアは身体をびくつかせ……硬い物、重い物が水へと落ちる音が続いた。
それだけではない。普段の軽い、それ故にあまり品性を感じる事の出来ない言動とは裏腹に、最低限の女性らしさを残していたように思えたセラフォルーが肛門から響かせたのは、破裂音にも似た濁った音。捲れ上がるような肛門と、ひり出される大便が生み出す排泄音。グレイフィアもグレイフィアで一頻り水への落下音が響いていたかと思いきや、一拍置くようにして気の抜ける、何とも間抜けな音を肉感ある尻から、銀の尻毛が鬱蒼と生えた臀部から鳴らしており…それが、放屁の音だという事は、全ての男が理解していた。
「おいおい何だよこりゃ…こんな上品そうな見た目と雰囲気してるのに、ケツからひり出すのは長ぇ一本グソって…こんなの嬉しい誤算過ぎるだろ…!剛毛もそうだけどよ、この大人の女性感溢れる見た目しといてこれとかネプテューヌ様やベール様に匹敵と言っても過言じゃねぇよ…!」
「こっちもこっちで凄ぇって!長さはねぇ…っていうか短いけど滅茶苦茶太いし、何より次々出てくるんだぜ?ほらまたひり出した、しかもまだ出る気配あるし!可愛い見た目しておいて実はこんなに沢山溜め込んでたとか、良い意味で期待を裏切り過ぎだろ!」
「あぁ、これは間違いなく見なきゃ後悔するやつだ…見なきゃ損ってか、見なくちゃ駄目だろこんなの……!」
間近で、生で排泄を見る男達はその臨場感に心を震わせ、漂ってくる臭いにここへ来て正解だったと心の中で叫びを上げる。カメラ越しに見る男達は口々に感想を、興奮を仲間へと伝え、見なくちゃ駄目だと言った一人の言葉に全くだ、と深く強く頷きを返す。
彼等にとっては、最高の見世物。それもこれまでとは違う、突発的な…全てが予想外の中で起きた、サプライズの興奮。こうなるともう、誰一人として「やはりこれは不味かったのでは?」…という思考をする者などおらず、そもそも美女二人の中々に豪快な排泄をすぐ側で、或いはカメラで多角的に見ている状況ともなれば、高揚感から冷静且つ常識的な思考をする方が土台無理な話というもの。
「ふぅ…はぁ……まさか、汗が滲む程に…苦労するとは…」
「はーっ…はーっ…やっと、スッキリしたぁ……」
だが、 そんな男達の反応とは裏腹に、男達の事など知らないのだから当然の様に、漸く出せた二人は落ち着き、顔も余裕と排泄後のすっきりとした感情を帯びていた。目一杯気張った事で額には汗が浮かび、衣服も所々肌に張り付いてしまってはいたが、それを含めてもまだ排泄後の爽快感が優っていた。
それから二人はトイレットペーパーで秘部と肛門周辺を拭く。秘部は湿り気が残らないよう、肛門周辺は汚物の拭き残しが起こらないよう丹念に拭き取り…特にグレイフィアは陰毛や尻毛に残ってしまわないよう入念に拭いて、それが済んでから腰を上げる。前傾姿勢でショーツも持ち上げ、レバーを引いてそれぞれ排水。
「…あっ……」
「…も、戻りましょうか……」
些か開放的な個室から二人が出たのはほぼ同時。今もまだ双方の便器に水が流れる音は聞こえており、力む声も排泄の音もお互いばっちりと耳に届いてしまったいたが故に、恥ずかしさから軽く目を逸らし…順番に手を洗うと、特に何か話すでもなく二人は旅館へと戻っていった。
*
排泄を済ませて旅館の部屋に戻った二人は、現段階までで分かった事、予想出来る事について話し合った。その後お手洗い同様使用可能となった(という事に男達がした)温泉にて、信次元に来て以降少しずつ溜まっていた疲れを癒し…今は食事の真っ最中。
「うんうん、このお鍋も良い味じゃない。苦労続きだったけど、さっきの温泉とここの食事は気に入ったかも☆」
「確かに、素材の良さを感じる味ですね。環境的にも、自然には恵まれている…という事なのでしょう」
部屋に運ばれた数々の料理に舌鼓を打つ二人。そんな二人は温泉から上がって以降備え付けの浴衣を着ており、しかしグレイフィアはしっかりと帯を締め、胸元や脚のガードも固めている一方、セラフォルーははだけている…とまでは言わずとも全体的に緩めであり、こんなところにも二人の性格の差が表れていた。
「自然に恵まれているっていうか、自然の中にあるもんねぇ。さぁて、食べ物の味は一通り分かったし、次はこれよね☆」
「…この状況で飲む気ですか?」
「もー、さっきは余裕を持った方が良いって言ってたのに固いなぁグレイフィアちゃんは。というか私だって、別に酔い潰れるまだ飲む気は……え、嘘。何これ、凄く美味しい……」
「…………」
「…飲まないの?これほんと、びっくりする位美味しいよ?飲まないなら全部貰っちゃうけど、いい?」
「酔い潰れるまで飲む気はないと言った直後にそれですか…。……別に、飲まないとは言っていませんから」
次はこれ、とセラフォルーは地酒らしいアルコールを器に注ぎ、一口呷り…目を丸くする。グレイフィアも初めこそ、食事しながらちらちらと見るだけだったが、セラフォルーに貰ってもいいかと問われると、少々都合の良い事を言いながら自身も口にし、驚いたように手を口に当てる。そこからは、酒も交えた食事となり…食べる事数十分。
「そもそも、あんまりだとは思いませんか?もしこんな状況が作為的に、何者かの意図で引き起こされたというのなら、叩きのめさなければ気が済まない…そうでしょう?セラフォルー」
「大分酔いが回ってきてる…というか、ほんとにお酒に弱いわねぇグレイフィアちゃん。…ま、言ってる事には同感だけど☆」
「全く…悪魔を嵌めようとする愚か者はどうなるのか、その者に刻み付けてやらなくては……」
「あ、もう誰かの仕業である前提なのね」
ほんのりと赤みを帯びた顔で、ぶつぶつと恨み節を並べるグレイフィア。その様子にセラフォルーは苦笑しつつ、内心「面白い一面よねぇ」と愉快に思う。
部屋の中、尚且つお酒も入っているという事もあり、二人は完全に気を抜いた状態で会話を交わす。排泄時同様、このような状況なら警戒する方がむしろ不自然なのであり…だがなんと、というより排泄の件で躊躇いが消えた男達は、二人の泊まる部屋にも入浴の間に隠しカメラを仕込んでいた。
「やっぱあれだよな。美女は浴衣着て食事してるだけでも絵になるよな…軽く着崩してる感じのツインテちゃん…セラフォルーちゃんはエロ可愛いし、しっかり着てるグレイフィアさんもシンプルに綺麗だって感じるし」
「同感だ。…ところで、さっきグレイフィアちゃんが『悪魔』って言ってなかったか?」
「あ、お前もそう聞こえたか?文脈的には自分達の事を指して言ってるっぽいが……え、何?あんなクールな雰囲気してるのに、実は自分の事を悪魔って言っちゃう系とか…?」
「酔ってふざけてるだけじゃないか?なんかさっきから、全体的に雰囲気が緩くなってるしよ」
(…ほんとに冗談か…?旅館に来てから案内までのやり取りはどう考えてもおかしいし、悪魔…かどうかは分からないにしろ、冗談とも言い切れないんじゃ……?)
流石に彼等も事前準備なしに睾丸料理やその類いのアルコールを用意する事は出来ず、今はただ単に盗撮中。浴衣を着た美女の食事風景だけでも悪くないと男達が思う中、何人かはグレイフィアの口にした『悪魔』という言葉に疑問を抱き…概ね冗談だろうという流れに。
しかしその一方で、何かあるのでは…と思う者もいた。いたにはいたが、それを確かめる術はなく、結局何も起きずに食事は終了。その後二人は早めに休む事にし、これまた何事もなく…ただ寝姿を盗撮されるだけで朝を迎え、暫くの間盗撮に気付かず旅館を拠点に情報収集する二人と、その二人を覗く男達という日々が続く。そして、表面的には何もない…大きな成果はなく、過ぎるばかりだったセラフォルーとグレイフィアの日々が大きく変わったのは、それから数日経った日の事だった。
*
「スライムと触手の生物?」
その日、手分けして集落内での情報収集に当たったいたグレイフィアは、セラフォルーが得たある情報に眉根を寄せた。
いきなり妙な生物の情報を伝えられれば、怪訝には思うのは当然の事。しかしセラフォルーは真面目な顔であり、グレイフィアの言葉に首肯を返す。
「そ、スライムと触手。暫く前から発見される事が多くなって、中には集落の中で見かけた、なんて話もあるんだとか。まぁ、集落で見かけたって話は殆ど『いた気がする』程度だから、見間違いや思い違いかもしれないけど」
「はぁ…まあ、こちらの世界にもモンスターと呼ばれる、私達の世界にもいるような生命がいる事は私も把握しています。…が、それが何か?」
「覚えてない?冥界で穴が見つかったのは、どんな場所だったかしら?」
「どんなにも何も……」
よくある森だ。そう答えようとしたところで、グレイフィアは気付いた。
確かにそこは、単なる森。しかしその森には、ゲル状の生物、スライムが生息しているのである。そしてそのスライムは、ある触手生物と共生するという生体を持つ。
スライムと触手の生物が住む森に開いた穴と、その向こうの世界にも存在する、スライムと触手のモンスター。セラフォルーの話を理解したグレイフィアは、思案するように腕を組む。
「…まさか、今回の件にそれ等の生物が関わっていると?」
「さあ?まだ今の段階じゃ偶然の可能性もあるわよね。けど…調べてみる価値はあるんじゃない☆?」
どう?と尋ねるセラフォルーに、グレイフィアは小さく頷く。有力な情報とは言い難いが、正直今は手詰まり状態。ならば気になる事は一つ一つ確かめるべきだろうと考え、セラフォルーの考えに賛同する。
「それじゃあ早速…といきたいところだけど、もう夜も夜だし調べるのは明日にしない?やー、駄目ねぇ。なんかほんと、日に日に消耗してる感じっていうか……」
「…それも減衰の影響でしょう。空振りが続くようであれば、戻るのを後回しにしてでも回復を優先しなければいけないかもしれません」
「はぁ…もういっそ、この集落の適当なお兄さんでも籠絡しちゃおうかしら」
「馬鹿馬鹿しい、私は先に行きますよ」
冗談半分…と思われるセラフォルーの言葉を一蹴し、先にグレイフィアは歩き出す。
とはいえ、魔力の…悪魔としての力の減衰は由々しき問題。今はまだ良くても、減衰が続けば、悪魔の力をまともに振るえないレベルまで落ちてしまえば、その時は本当に手段を選んでいられなくなる。故に出来る事なら、そうなる前に帰還の手段を掴みたい…そう思いながらグレイフィアは脱衣所へと移動し、セラフォルーと共に温泉へ。
「ふぅ…本当に、旅館としては良い場所ですね…」
「そうねぇ…普通に観光として来れたら良かったのに……」
悪魔も翼を除けば身体の作りは人と同じ。脱衣一糸纏わぬ姿となった二人はその麗しき肢体を湯に沈め、ひと時の安息にゆっくりと浸る。
二人が入浴してから数分後。本来ならばもう閉まる時間…しかし男達がこっそり手を回した事で貸し切り状態だった温泉の脱衣所へ人影が現れたのだが、それは女性ではなく男達。彼等は集団で脱衣所へ入っていくと、二人の着替えが入った棚とその籠の前で止まる。
「よーし、掃除だ掃除。床は水回りは勿論だが、こういうお客が直接触れる場所も念入りに掃除しないとな」
「そうそう、籠の中もしっかり確認だな」
「その為に、ちょーっとばかし衣類に触れたりする事もあるが…清掃の為だ、仕方ない仕方ない」
驚く程白々しい、男達の言葉。だがこの場にいるのは彼等だけな以上、誰もそれを咎めはしない。誰もいないのだからそもそもそんな発言をする必要性自体、ないといえばないのだが…建前として、一応男達は言っていた。
そして一頻り言い終えると、迷いなく先頭の二人が棚の中へと手を突っ込む。棚に、籠の中に手を入れ…それぞれにショーツを掴んで取り出す。
「うっひょ〜、グレイフィアちゃんのTバック、近くで見るとほんとスケスケなんだなぁ。ほらほら、こうすると簡単に向こう側が見えちまうぜ?」
「セラフォルーちゃんの縞パンも、透けてないだけで結構薄いな…これあれじゃね?汗とかで濡れればがっつり透けて見えるんじゃね?」
「次のトイレの時にはそこにも注目だな。あぁ、それにしてもほんと、一日履いてたパンツは臭いもばっちり付いてて最高だわ……って、お?おぉっ!?おいおい見ろよ、まさかのウン付きだぜ?やっぱあんだけもっさりしてると、拭き切れないで尻毛に残ったりするもんなんだなぁ」
「マジか、ブラもブラで被れそうな位大きいし、グレイフィアちゃんの下着は見所満載だな」
「こっちもこっちで凄ぇぜ?セラフォルーちゃんの縞パンにゃ、クロッチに織物とアンモニア臭がするシミがべっとりだ。トイレで出してる時いつも緩んだ顔してるし、油断しまくりなんだなぁセラフォルーちゃん」
「…と、いうか…確認だが、誰もセラフォルーちゃんのブラは持ってないよな?持ってるから籠にないんじゃなくて、最初からなかったよな?…ノーブラ、って事だよな…?…くぅ、浴衣の下はこれだけだって思うと妄想が止まらねぇぜ…!」
まるで掘り出し物を見つけたかのように、嬉々として男達は二人の着ていた下着を鑑賞。見るだけでは飽き足らず、裏返す、嗅ぐ、自身の携帯端末で撮るなど好き勝手行い、一人が堪能すれば次の一人へ、その者も堪能すれば更に次へと回していく。
一日履いた末…それも彼等の用意する茶により排泄が必要以上に快調となっているが故に、気を付けていても知らず知らずの内に汚れてしまうという状況下での下着が、彼等の欲求を駆り立てるのは至極当然の事。しかし、それだけではない。魔術を用いて清潔にしているとはいえ、替えの下着など持ち合わせていない二人は否応無しに同じ物を連日履いているのであり…彼等からすれば、これに興奮するなという方が無理なレベルの話である。
「くーっ、持ち帰りたいところだが、流石にそれは出来ないからな…ネプテューヌ様の様な協力者がいるのといないのとじゃ違い過ぎるぜ……」
「けど、いつまで滞在してくれるかは分からないんだ。美女二人がいる内に、たっぷり堪能しておかないとな…!」
そうしてじっくりと二人の下着で楽しんだ男達は、最後にもう一嗅ぎをして、ついでに棚を申し訳程度に清掃して、次は何をしようか、どこまでなら出来るだろうかと話しながら去っていく。セラフォルーもグレイフィアも自分の下着を思うままに物色されていたなど知らず、仮に下着の状態が多少変わっていても何が起こったのか想像出来る筈もない。故に二人が温泉から出る前に去ってしまえばバレる事はない、というのが男達の考えであり、後は温泉に設置した隠しカメラで二人の入浴姿を覗かせてもらおう…そんな呑気な気持ちでいた。しかしこの時にはもう、二人にも…男達にも想定外の事態が、すぐそこにまで迫っていた。
「んーっ…それにしてもグレイフィアちゃん、ちょーっと下の手入れが疎かじゃない?もしかして、ご無沙汰なのかしら☆」
「よ、余計なお世話です。第一同性とはいえ、身体をじろじろ見るのは品性に……」
欠ける。そう言おうとしたグレイフィアだが、止まった。言葉を止め、セラフォルーと顔を見合わせ…微かに、頷く。…その視界の端に、温泉の中にいる何かの影を捉えながら。
力を抜き、一見無防備に見える装いをしながら、静かに待つ二人。温泉の中の影は、暫く漂うように動いた後、ゆっくりと二人へ迫ってくる。だが二人は動かず、引き付け、ギリギリまで待ち…近寄る何かが速度を上げた瞬間、二人同時に湯船から飛び退く。
「…やはり、何かいたようですね。一体何が……」
「……!…わぁ、なんていうか…向こうなら来てくれた、って感じ?」
タイルに二人が着地した直後、影も追い掛けるようにして姿を現わす。
それは、片や不定形、片や木の根を思わせるような、通常の生物とは遠く離れた外観を持つ二体のモンスター。スライム状のモンスターと、触手モンスター…正しく二人が調査を考えていた二種のモンスターであり、それ等が温泉に現れた事で二人は驚くものの、すぐに意識を切り替える。
「予想外ですが、好都合といえば好都合。とはいえ、何をどうしたものか……」
「…ちょっと待って。この感覚…あの穴から感じたものと似てない…?」
「確かに…という事は……」
一気に現実味を帯びてきた可能性を前に、二人は小さく首肯。そして二人は胸や秘部へ当てていた手を離し…次の瞬間、グレイフィアが跳ぶ。
二体のモンスターへ向けた、一直線の跳躍。二体は身構えながらも自分から近付いてきたグレイフィアへ向けて、ゲル状の身体と触手を伸ばし…だがそれ等が触れる寸前に、グレイフィアはタイルを蹴って今一度跳ぶ。山なりに、二体を跳び越える形で通り過ぎ……直後、一瞬前までグレイフィアがいた場所の背後から、青白い閃光が駆け抜けた。冷気を放つ光芒が二体のモンスターを撃ち抜き…そこから一気に凍結。その一撃を放った当人…セラフォルーは何でもないように手を軽く振って吐息を漏らし、突撃に見せかけた囮を担ったグレイフィアが着地した時にはもう、戦いは終わっていた。
「やり過ぎてはいないでしょうね?」
「勿論☆今は身動き取れない程度に凍らせただけよん☆」
グレイフィアが心配したのは、折角の手掛かりが駄目になっていないかというもの。セラフォルーの言う通り、モンスターはその場から碌に動けていないものの、僅かに…意図的に凍結させなかった部分は小刻みにぷるぷると震えている。…つまり、これは二人の完全勝利。ここまで無駄な消費を避けてきた事もあり、まだまだやろうと思えば十分に実力を発揮出来る二人であった。
そうして二人は捕らえた二体へと近付く。近付き、沈黙し…嘆息。
「…捕らえたのは良いけど、会話が通じないんじゃ仮にこの二体を利用して穴を開けるんだとしても、やりようがないのよねぇ…グレイフィアちゃん、何か良い手はある?」
「あればもう言っています。…かくなる上は、契約し従わせる…それしかないでしょう」
「あ、やっぱり?こんな気持ち悪い見た目の生物を使い魔にするなんて嫌だけど…やるしかないかぁ…」
使い魔。それは悪魔との契約により、配下となった生物の総称。従わせ、力を行使させられる状況になれば、穴を開ける可能性もある筈…二人はそう考えていた。
無論、使い魔契約もそう楽なものではない。対象の強さによっては難航する上、そもそも契約というだけあり、取り引きによって使い魔と主人は成立する。だがそれは使い魔となる側に確かな力がある場合であり、自分達とこの生物とであれば、一方的に結ぶ事も訳ないだろう。二人はそうも思っていた。一時的に契約し、穴を作り、それが済んだら契約解消…二人からすれば、ただそれだけの事。
「じゃ、さっさと済ませちゃいましょ?私は…性質的に、こっちの方が楽そうかしら☆」
「この程度の生物、どちらでも然程変わらないでしょう。では、せいぜい役立ってもらうとしましょうか」
スライム状のモンスターの前にはセラフォルーが、触手モンスターの前にはグレイフィアがそれぞれ立つ。使い魔契約の為、敢えて僅かに残していた露出部位へ二人は触れる。
これで後は契約をするだけ。一時的に使い魔とし、穴を開かせ、それで終了。そうなると二人は思っていた。そうなる、筈だった。──だが、
「これで契や……──ッッ!?…ぁ、ぇ…?」
「…何…が……?」
契約の為、二人がモンスターとの繋がりを作った瞬間、従属させる為に力の回路を開いた瞬間、二人の身体を駆け抜けたのは激痛。全くもって予想だにしない…これ以上ない程に突然過ぎるその衝撃に、二人は痛みよりも驚愕が勝り、目を見開く。そしてそのまま…膝から崩れ落ちる。
「…今、のって…光、力…?…それも…神クラスの……?」
「そんな、馬鹿な…こんな生物が、それだけの力を持つ…なんて……」
理由は分からずとも状況は理解し始めた事で、じわじわと痛みも広がっていく。加えて二人は完全に力が抜けてしまい、立つ事もままならない。
悪魔にとっての天敵、それは天使や神の力である光力や、その力を宿す神聖な物体。魔王クラスともなればそう簡単には通用しない…が、神の域の力となれば話は別。何より力の通り道を作ってしまったが為に、内側から無防備な状態で受けてしまったのが今の二人であり……二人が倒れ伏す中、モンスターは動き始める。セラフォルーがダウンした事で氷に注がれていた力がなくなり、二体は拘束から抜け出していく。それに気付いたグレイフィアはセラフォルーを見るも、今の彼女にはどうしようもない。
「不味い…このまま、では……」
「嘘でしょ…私が、こんな……きゃっ…!」
完全に抜け出す二体のモンスター。二人も何とか身体を起こし、立ち上がろうとするも既に遅く、二体はそれぞれに襲い掛かる。スライム状モンスターは飛び掛かり、触手モンスターは幾本もの触手を伸ばし、二人の肢体を拘束する。
「くぁっ…こ、このっ…離、せ…ッ!」
「こんな程度の、拘束…で……ぐぅ…ッ!」
当然二人は抵抗しもがく。されど未だに力は出ず、一方でモンスターは先程の事で危機感を抱いているのか、それとも怒っているのか、引き剥がそうとする二人を強く締め上げ、完全に身動きを封じた上で湯の中へと戻っていく。
わざわざ湯に戻ったのは、暖を取りたかったのだろうか。二人にそんな事を考える余裕はない。二人の脳裏に浮かぶのは、このまま絞め殺される、或いは捕食されるという最悪の結末であり……しかしモンスターはそのどちらも行わない。拘束は保ったままに、何かを確かめるようにべたべたと触れて離してを繰り返す。
「…何…?どういう、事…?」
「分かりません…ですが、これなら…今の内に力を掻き集めて、至近距離で……」
理由は分からずとも好機。今はとにかく脱出だ、とグレイフィアは視線を送り、手首を捻る。何とか指先を触手に、モンスターに触れさせられるよう、脱力した身体に何とか力を入れて込めて伸ばし……だが次の瞬間、つぷり…と二人の肛門に『何か』が触れる。
「ひぁっ…!?い、今何かがお尻に入ろうとして……」
「ま、まさか……」
それまでとは明らかに違う、強く押し付けられる感覚。その意味を理解した事で二人は血の気が引き、目一杯の力を込めてモンスターを振り払おうとするが、セラフォルーは既に腰回りをスライム状の身体に取り込まれており、グレイフィアも腰や太腿に触手が巻き付けられている為に振り解けない。
それでも必死に、必死の形相で腰を揺らす、揺らそうとする二人。だが懸命な抵抗も虚しく……二人の後孔は、貫かれた。
『ひぎぃいぃいぃぃッ!?』
こじ開けられるような痛み。突き上げられるような衝撃。ずぶりっ、とモンスターの一部が、太い触手が容赦なく二人の直腸に押し入り、二人は苦悶の悲鳴を上げる。
戦闘慣れしている二人は、当然痛みにも慣れていた。多少の痛みなら耐えられる自信があった。されどこれは、未知の感覚。本来は排泄の為の、出す為の場所である肛門と直腸に勢い良く押し込まれた事で、悲鳴と共に腰は大きく揺れてしまい…同時に二人の心を襲うのは、下賤な生物に捕らえられ、肛門を貫かれた現実に対する嫌悪感。
「う、そ…嘘でしょ…こんな、事って…ひぎゅうぅぅ…ッ!」
「あり、得ない…このような事が、あり得ていい筈…ぅああぁ…ッ!」
混乱しそうな程の嫌悪に襲われる二人だが、モンスターはそんな二人を待ちはしない。無遠慮に直腸へ押し入ったゲルと触手は一頻り進んだ後に突然引き戻され、二人が味わうのは肛門が内側から捲り上げられるような感覚。そのまま抜けるのかと思いきや、抜ける寸前で再び異物は直腸を押し上げ、何度も入って出てを繰り返す。ゲルと触手の暴力的なピストンが、女悪魔を蹂躙する。
「や、止めっ、止めなさ…くひぁああぁぁっ!な、何故っ、こんな…こんなぁぁ……ッ!」
「め、捲れるっ!お尻っ、ケツアナっ、捲れちゃ…ぉひぃいいんっっ!」
喰らうでも痛め付けるでもない、後孔への抽迭の意味が分からず、グレイフィアは叫ぶ。理解の出来ない直腸の陵辱である事が一層グレイフィアの精神を追い詰め、彼女の叫びには震えが混じる。セラフォルーも引き抜かれる際の捲られるような感覚に翻弄され、漏れる悲鳴を止められない。肛門を貫かれるまでは脱出を、その為の反撃を一心に考えていた二人だったが、突かれてからはもう冷静な思考もままならない。
(てっ、抵抗なく入ってくるぅぅ…っ!し、しかも中で膨れたり渦を巻いたりしてっ、次々刺激が変わってくるのぉおぉぉっ!)
(け、削られるっ!直腸の中が触手で擦られて削られるぅぅっ!引き抜く時も先端を曲げてっ、腸壁から肛門までを抉られるぅううぅっ!)
同じように後孔を嬲られる二人だが、その刺激は違う。されど違う事など二人には知る由も想像する余裕もなく、分かるのはお互いが自分と同様、一方的に襲われ悲鳴を上げているという事実だけ。
そしてそれを知ってか知らずか、二体のモンスターは向きを変える。向きを変え、腰や手足を取り込まれたセラフォルーと、触手で捕らえられたグレイフィアを向かい合わせる。
「ぐ、グレイフィアちゃん…」
「この程度の生物、相手に…こんな辱めを受けるだなんて…!」
大の字のセラフォルーと、逆Y字のグレイフィア。どちらも胸や秘部、女性としておいそれと晒す訳にはいかない場所を全て隠せていない状態で拘束され、まるで見せ付け合う…見せ付けさせられ合うような二人の顔に浮かぶのは屈辱と羞恥。
整った顔立ちと高貴な地位を兼ね備える二人がそんな恥辱に震える姿をしようものなら、異性であれば加虐心を禁じ得ない。しかし二人を襲うのは異性どころか人の姿すらしていないモンスターであり、二人の表情や心境はどうでも良いとばかりに二人の直腸を荒らし続ける。抉り、押し広げ、力尽くで掻き回す。
「壊、れるっ…ひゅぐ、ぅあッ…!内側からっ、裂かれて……」
「ひぁあんッ!だ、ダメ、ダメぇ…!そんな奥に入ってきたらっ、ぐりぐり拡張されたら私、私ぃ……っ♡!」
「……っ!?…セラフォルー、貴女何を……!」
少しずつ広がる肛門と直腸だが、それを遥かに上回る勢いで触手がこじ開ける為に裂かれるような感覚が引かない。このまま本当に臀部から裂かれるのか、とすらグレイフィアは思わせられ……そんな中で聞こえたのは、これまでとは違うセラフォルーの声。表情を歪め、ツインテールを振り回し抵抗するさまはこれまでと同じながら、頬を染める朱色は羞恥とは別の何かが混ざっているようで…何より声に、吐息に、いつの間にか艶めいた熱が籠っていた。
「……!あ、ち、違うの、これは…んぁひぃいぃっ♡!」
向けられる視線と声にはっとしたセラフォルーは、弁明の言葉を口にしようとし…だが次の瞬間スライム状のモンスターが脈動し、彼女の直腸内へ更にゲルが送り込まれた事で、セラフォルーはびくりと震えて、喘ぐ。
それは、偽りようのない嬌声。気付けば表情の歪みも、屈辱ではなくもっと肉欲的な情動で崩れているようにグレイフィアには見え…理解する。セラフォルーは今、感じているのだと。異空間の下賎な生物、スライム状のモンスターに後孔を犯され、それで快楽を抱いてしまったのだと。
(そ、そんな馬鹿な事が…外交交渉の手段にセラフォルーが怪しい事をしているという噂は聞いた事があるとはいえ、幾ら何でも…。……い、いやそれより…今、そんな顔をされては…下半身を、孔を突かれて喘ぐ事など想像してしまったら……)
モンスターが蠢く度に乳を揺らし、一筋の涎を垂らしながら喘ぐセラフォルーの姿は、刺激的過ぎる程に淫靡。劣情とまではいかずとも、そんな姿を目の前で見せられればグレイフィアも平然とはしていられず…想像してしまう。思い浮かんでしまう。自らが愛し、その生涯を捧げると誓った相手の事を。その相手と身体を重ねた時の熱を。無論モンスターとは何もかもが違い、突き込まれている場所すら違うものの、『行為』という意味で重なってしまい…グレイフィアも、感じ始める。恐らく先のダメージで身体が「無理に耐えるより受け入れた方が良い」と判断し、そこに芽生えた熱が重なる事で……グレイフィアの声も、艶やかに色めく。
「くふっ、ぅひっ、ひぅあぁっ…っ♡!ち、がう…これで、こんなのっ…でぇぇ…っ♡!」
「う、嘘っ、グレイフィアちゃんまで…んはぁああぁんんっ♡!?そ、そっちまでぇええぇぇっ♡!」
頭では認めたくなくとも、身体は感じてしまう。肛門が、腸壁が、触手の擦れた場所が熱くなり、痛みを誤魔化すように快感が背筋を登って頭に響く。そしてそれは、グレイフィアの身体に反応として表れてしまい…それが今度はセラフォルーを追い詰める。自分と違い、まともな反応をしていた彼女の姿で快楽を抱きながらも踏み留まろうとしていたセラフォルーだったが、そのグレイフィアも自分と同じようになってしまった事で堪える術を失い、そこからはお互いがお互いを興奮させる要因に。共に並外れた美女である事が仇となって、犯され喘ぐ目の前の相手からどうしても目が離せなくなる。
更にそこへ追い討ちのように、細く伸びたスライム状モンスターの身体の一部が、セラフォルーの秘部…尿道口へと入り込む。その瞬間セラフォルーは目を見開くが、どうにもならずに尿道までもが犯されていく。
「ぅあ、ち、近付けないでぇ…♡そんなに近付けたら…ひぁん…っ♡!」
「な、なんでっ、こんなに硬く…ふぁ、ぁくぅん…っ♡!」
「グレイフィアちゃんだって、硬くしてる癖にぃぃ…ッ♡!」
後を追うように、グレイフィアの尿道にも細い触手が侵入する。ゲルは逆流するように、触手は這いずるように尿道の中を登っていき、膀胱を嬲る。
尚且つ気付けば二人の距離は縮まっており、もう何十度、或いは何百度目かの突き上げの瞬間、ぷるんと跳ね上がった二人の乳房がぶつかり合う。そこからはばるんばるんと汗と湯で濡れた乳房が何度もぶつかり、硬く勃った乳首と乳首が刺激し合う。
後孔を嬲られ、尿道も犯され、乳房同士も叩き合って増幅していく快感。認めたがなくとも、相手が醜悪なモンスターであっても心が抱いてしまう悦楽。だがここまできて、本格的な昂りにまで至らされたところで、二人はやっと理解する。モンスターが何故こんな事をするのか…その理由を、その身で以って。
──ぎゅるるるるるるるるるる…っ!
『〜〜〜〜っっ!?』
突然…というより、何か限界を超えたような形で音を鳴らす二人の腹部。同時に襲うのは腹痛と『出したい』感覚。それは間違いなく、便意を催した状態であり…されど一つ違うのは、直腸の状態。
二人はこれの為だったのかと理解した。理解したと同時に、火照っていた顔が真っ青に変わる。……我慢が、出来ない為に。ゲルと触手で広げられた直腸と肛門はどうやっても締める事が出来ず…モンスターの意思一つで、漏らしてしまう状況故に。
「い、嫌ぁ…幾ら何でも、スライムに犯されて漏らすのだけは嫌あひぃいいぃいぃぃッ♡!」
「あ、あ、待って、待ちなさいッ♡!今抜かれたら…お"ッ…触手を抜かれたらぁああぁぁぁぁッ♡!」
今でも女性として致命的な二人だが、ここで脱糞までしてしまったらいよいよ悪魔として終わり。仮に自分達以外がいないとしても、立ち直れなくなってしまう。そんな精神の危機から二人はなりふり構わず声を上げ、じたばたもがくが、最早力の差は歴然。
今や無力な少女と変わらない二人に対し、二体のモンスターはそれぞれ限界まで、二人の直腸に挿入出来る量目一杯までゲルと触手を押し込み、押し上げ、二人が息を詰まらせた次の瞬間……一気に、引き抜く。一瞬二人の身体は固まり、じわりと目尻に浮かんだ涙が溢れ…そして、二人は最低最悪の頂点に至る。
「ふひぁあ"あぁぁあぁああああッ♡!出るッ♡出ちゃうぅ"ぅ"ぅぅッ♡!スライムにアナル犯されてウンチしちゃうのぉおおぉおおぉぉっッ♡♡!」
「んぉ"ッひぃいぃいいいいぃぃッ♡!ぁああ止まってっ、止まってぇぇえ"え"ッ♡!排泄しながら絶頂なんてしたくないぃぃいぃいいぃッッ♡♡!」
──ブビビビビビビブゥッ!ブバビッ、ブスッ、ブリュゥゥッ!
信じられない程に下品な、低俗な音を鳴らしながら、勢い良く落ちる二人の排泄物。それ等は全て受け皿の様になったそれぞれのモンスターが取り込んでいくのだが、二人はそれを見る余裕もない。大便が流れ落ちる感覚は、その時の刺激と衝撃は、排泄の概念が変わってしまいそうな程に鮮烈で…二人は排泄で感じていた。…否、セラフォルーもグレイフィアも、排泄で絶頂をしてしまっていた。仰け反り、脚は爪先までピンと伸び、舌を突き出し発情した獣の様な嬌声を上げながら、情けなく達してしまっていた。排泄で絶頂し、合間の放屁でもビクビクと淫らによがっていた。そして……
『…あ…あ、あ……』
放り出すように拘束から解き放たれ、蟹股でタイルへと落ちる二人。絶頂後の余韻もあり、二人は全く動けず…その二人の心に渦巻くのは、どうしようもない程の絶望。犯され嬲られた事、脱糞した事、大便で達してしまった事…どれも心にべったりとこびり付いていたが、一番の理由は違う。
どちらも感じていた。モンスターとの契約が成立した事に。だが、それは二人の意図する、望む形ではなかった。確かにそれは、主人と従者の、主従関係を結ぶ契約。されども、主人は自分達ではない。主人となったのはスライム状のモンスターと触手モンスター。対して、セラフォルーとグレイフィアは…冥界に住まう者なら誰もが畏怖する魔王と、その魔王に匹敵する女悪魔は……二体のモンスターの、それぞれの使い魔同然の存在となってしまったのだった。