超次元ゲイムネプテューヌ Origins Visionary 作:シモツキ
・今回の話のように、就寝前及び起床後のどちらか、又は両方が描写されない場合もあります。
人物・イリゼ
内容・アナル 自慰 くすぐり 触手 触手服 拘束 発情 エロトラップ
私は、新たに発見されたダンジョンの調査を行う為、この洞窟らしき場所に足を踏み入れた。踏み入れた瞬間出口が塞がり、女神化出来ない状態にもなり、ただの洞窟ではないと分かった私は慎重に、まずは外に出られる場所を探す為に探索を開始した。
そんな私を待っていたのは、正体不明の廊下に部屋、そして一部屋毎に私へと襲い掛かる悪趣味な罠の数々。乗り越えられているのかどうかはともかく、襲われながらも何とか私は前に進んでいて……けれどまだ出口も、この洞窟の正体も分からないまま。
私は早く脱出しなくちゃいけない。調査は後回しでいいから、一刻も早く出なくちゃいけない。じゃなきゃ私は…このまま、罠に襲われ続けたら私はきっと……。
「…はぁ…はぁ……はぁ、ぁ…っ♡」
寄り掛かるように扉を開け、ゆっくりと部屋の中へ入る。いつもなら開けた扉は閉めるところだけど…今はそんな事を気にしていられるような余裕はない。
一見すれば、何もない殺風景な部屋。だけど私は知っている。ここにも何か、悪辣な罠がある事を。
(…良かった…一先ず、あれはないんだ……)
どこかに潜む未知の罠。けれど私が抱いたのは、安堵の感情。
最も私が恐れていたのは、前の部屋にあった一部が触手らしきポール。それ自体は襲ってくる訳でもない、完全に無害な棒だったけど……あろう事か私は、あれで自慰を…オナニーをしてしまった。浅ましく股を開いて、ポールに秘部を擦り付ける、みっともなくて情けない自慰を。
勿論それは、それまでに幾つもの罠によって身体を火照らされて、どうしようもない程の欲求を溜め込んでいたから。偶々ポールだったってだけで、あれに根本的な原因があった訳じゃない。…でも、私には分かる…今は表面上冷静な思考が出来てるけど…あれを再び目にしたら、きっとまた私は同じ事をしてしまう。喘いで、涎を垂らしながら、無様なオナニーに耽ってしまう。
「……っ…ぅ、あっ…♡」
そんな事を考えたせいか、ずくんと収まっていた筈の疼きが私の下腹部へと走る。
そこにあるのは、散々愛液を漏らしてはしたない姿になってしまった私の秘部と、その上に浮かんだ謎の紋様。いつの間にか浮かんでいたそれは、私の劣情に反応するようにぼんやりと熱を帯びて…っていけない…考えちゃ駄目、脱出する事を第一に考えなきゃ駄目……!
「……!今のは……」
部屋の中央辺りまで来たところで、足に伝わってきたのは床が少し凹む感覚。
これは、私が罠のスイッチを押してしまったという事。もう何回も経験してるから間違いない。
やってしまったという思いはない。だって何となくだけど、この洞窟では罠を作動させずに次の部屋に行く事は出来ない気がするから。それにスイッチによる起動型なら、身構えられる分むしろありがたいとすら言える。…そう思いながら、私は周囲に視線を走らせたけど……何も起こらない。
「(…どういう事?どこかで待ち構えてるの?それとも別の部屋の何かに纏わるスイッチだった?或いは……)……っ!?」
回転する私の思考。けれど次の瞬間、気配としか言いようのない何かを感じて、私は身を翻しながら得物で一撃。すると、私の手には確かな手応えが走り……背後から、私は何かに巻き付かれる。
「ひぁぁっ!?こ、これっ…ってぇぇ…っ!」
まるで後ろから胸を弄られるような、思わずびくんと身体が跳ねてしまう驚きと感覚。
私の胸に、何かがが巻き付いた。だけど何も見えない。感覚はあっても、服に皺が出来ていても、その正体を視認出来ない。だから私は感覚を頼りに巻き付いた何かを引き剥がそうとして…そこから突如、胸元へ伸ばしていた両手が外へ。
(や、やっぱり…透明な触手……ッ!?)
両手首への締め付けと、引っ張られる感覚で、私は私を襲う何かの正体を確信。…でも、どうしようもない。分かったところで、どうにもならない。
「んぁっ、ひぃっ!あっ、はっ…またぁ……っ♡!」
普段の私なら、見えない程度で無理だとは思わない。けど今は女神化出来ず、両手を拘束され、更には胸にも巻き付かれ……そこから揉まれ、責められている。あれだけ火照らされ、何度も絶頂し、酷く敏感になった身体を。
胸へ巻き付いた触手は這いずりながら緩急つけて乳房を締め付け、一度に全体を責め立ててくる。それに私が恥ずかしい声を上げてしまう中、どこからか四本目の触手が飛来。逆の胸にも巻き付かれ、こちらは引っ張るように私の胸を弄ぶ。
「やっ、こ、このっ……くひぃいいぃんっっ!?」
激しく嬲るようなものではない、まるで嘲笑するかのような触手の愛撫。見えない何かに好き勝手されているという状況と合わさり顔の熱くなるような屈辱感に駆られた私は目一杯力を込めて再び両手を近付けるも、後一歩のところで両腋に迸る新たな刺激。
くすぐられた。そう頭が理解した時には嬌声と共に両腕の力が抜けてしまい、あっという間に前腕や脚にも別の触手が巻き付いてくる。
結局、私の抵抗は触手の拘束をより堅牢にしてしまっただけ。それを思い知ると同時に…触手の攻勢は、遊びから陵辱へと変貌した。
「ひんっ♡はぁっ、んぁああッ♡ふゃ、こ、擦れっ…ってへぇえぇぇぁあははははッ!ダメっ、くすぐらなぃひひひひひひッ、ぃいいぃぃぉおおおおッ!?♡」
縛るかのように乳房を締め上げられ、ブラシの様な触手が何度も股の間を往復し、露出した腋と太腿をなぞるようにくすぐられる。三点への快楽と四ヶ所へのくすぐりの同時攻撃で私は自分でも何を言っているのかよく分からない声を上げながら、身体を捩って必死に抵抗。
でも無意味。拘束が外れる事はないし、むしろ自ら身体を動かした事で刺激の幅が広がってしまい、余計に私は悶え苦しむ。
あぁ、耐えるしかないんだ。触手の気が済むまで、待つしかないんだ。そう理解させられるまで、然程長い時間はかからなかった。
「ひははははははっ!ひゃめぇッ♡んひゃッ♡揉むのと擦るのとくすぐるの同時はダメぇへへへへぇッ!あっ、あ"ッ、あ"あッ……〜〜〜〜っっ♡♡!」
仁王立ちしているかのような姿勢で嬲られ、くすぐられ、笑いと喘ぎの混じった悲鳴を上げ続けた末容赦無く絶頂させられる私。二重の刺激で身体が強張った事で絶頂の瞬間には叫び声すらも上げられず、ただただ背筋を駆け登る絶頂感とくすぐりの檻で私は仰け反りビクビクと痙攣。
敏感になったままの身体に絶頂を与えられ、遠退きかけた意識。けれどその寸前、触手は満足でもしたかのように私を拘束から解き放ち、崩れ落ちた衝撃で私の意識は踏み留まる。
「はっ、ひゃぁ…ひゃぁぁ……♡」
膝を突いた私は、更に身体が弛緩しその場の床に座り込む。つ…っと口の端から官能的に涎が零れ出す今の自分は、無防備そのものだったけど…もう私を襲う触手はゼロ。そのおかげで何とか私は呼吸を整え、依然敏感なままの身体の熱を感じながら立ち上がり……でもその瞬間、私の履いていたショーツがはらりと落ちる。
慌てて掴んだけれど、先の触手の往復で引っかかってしまったのか、一部が完全に千切れてしまっている。加えてブラも既にここまででワイヤーが駄目になってしまっているから、今は上下どちらも下着が機能していない状態。それだけでも私にとっては凄くショックなのに……更にそこで、ある事に気付く。
「……模様が、増えてる…?」
それは、ショーツを掴んだ拍子に目に入った下腹部の紋様。先程見た時は少しだけ手を加えた程度のハートマークだったのに、今は周囲の模様が増えている。…明らかに、見間違いなんかじゃ…ない。
何かの魔法か、或いは呪いか。具体的な事は分からないけど、多分これは何かしらが進行してるって事。…でも、私は進むしかない。私には、それ以外の選択肢がないんだから。
「…う、うぅ……」
千切れたショーツを履くのは諦めて、ノーパンのまま立ち上がる私。誰もいない洞窟だけど、それでも外でショーツを履かないなんて恥ずかしい。だから早く進みたいけど、大股で進んだらそれこそ見えちゃいそうで、結局私はスカートを押さえながら俯いて前進。そのまま廊下に、次の部屋にと進んで行って……
「……あぅッ!?」
転倒した。思いっ切り足を滑らせて、つるーんと頭から前に。
「いったぁ……って、な、何これ…?」
女神故に怪我はしなかったものの、痛みを感じながら私は上半身を起き上がらせる。一瞬何故転んだのか分からなかったけれど…それは考えるまでもなく判明。だって床が、全面ぬるぬると濡れていたから。
「…これ、さっきの粘液に似てる……って、まさか…ッ!?」
偽物の壁に飲み込まれかけた時の、まだ私の服に付着している物とよく似た、ぬめりと粘性。それに気付くとほぼ同時に、左右から聞こえてきた重々しい音。はっとして見回してみれば、左右の壁が一面触手に変わっていて……それが、こちらへ向かって動き出していた。
「ひッ……!」
血の気が引き、咄嗟に後ろは振り向いた私だけど、そこにあった筈の扉がない。それはつまり、次の部屋へ繋がる廊下しか逃げ場は存在しないって事。
私は走った。押し潰されたらどうなるかなんて、想像したくもなかったから。だけど床がぬめっているせいで、スピードを出せない。早く、一瞬でも早く前に進みたいのに、床のぬめりは嘲笑うように私の足を掬おうとしてくる。
迫る壁。一秒毎に増すプレッシャー。本来の半分の速度も出せていない時点で、心のどこかじゃ無理だと諦めてしまっていたけど、それでも私は走った。走って、必死に進んで、廊下を目指した。もう少しだって、後ちょっとで間に合うって、願いにも似た思いを抱いて……
「いッ…イヤぁああああぁぁぁぁッ!」
……だけど、無理だった。やっぱり私は…間に合わなかった。
肩に触れ、腕に触れ、もう一歩前に出た時には圧迫感が全身を覆い、扉に手を伸ばした姿勢のまま、完全に私は見ているだけでもおぞましい触手の壁に挟まれる。
死ぬのかな、と思った。このまま押し潰されて、誰もいないここで、こんな気持ち悪い触手の間で。けれど、私がまともに動けなくなったその瞬間に、壁は停止。挟まれているけど……まだ私は、生きている。
「ひぃっ…!くぁっ、やっ…んなぁぁ……ッ♡!」
でも、それに安心している余裕なんてない。もう分かっていたけれど、やっぱりこの触手も私の身体を嬲り始める。撫でるように、舐めるように、私の身体を蹂躙する。
この触手はこれまでよりずっと短くて、巻き付いてくる触手は殆どない。けれど壁一面にびっしりと生えていて、それが頭から足まで全身に満遍なく襲ってくる。それに巻き付いてこないのも、正直言って当然の事。だってそんな事なしに、私は挟まれているんだから。
「ふひゃぁぁ…っ!?♡ゆ、指先っ、までぇぇ……っ♡」
逃げ場がない。全身を纏めて責められて、まともに動く事も出来なくて、快楽をどこにも逃がせない。それだけでも辛いのに、少しずつ腕や背中、ショートブーツを履いてる足すらも舐められている感覚が強くなっていって、余計に私は追い詰められていく。
辛うじて、牛歩よりも遅いような速度でなら前へ進めるけれど、それすらも快楽のせいで安定しない。…はっきり言って、さっきのように完全に拘束されている方が楽だった。それなら、耐えるしかないんだって諦める事も出来たし、耐えれば何とかなるような気もしたから。今は、自力で抜ける事も可能だって分かってる分……耐えていても、永遠に舐め続けられるだけのようにしか思えなかった。
「進まっ、なきゃ…っ♡進まなきゃ、らのにぃぃ……っっ♡」
耳、首筋、腋、胸の付け根。お臍、内股、脹脛、足の裏。どこもかしこも舐められて、遂には開いた口から舌すらも撫で回されて、私の身体は快楽の飽和状態。ずっと軽イきが続いて、だけど一つ一つは激しい刺激じゃないから深く絶頂する事は出来なくて、どんどんどんどん火照りばかりが増していく。
それでも私は前に進んだ。それしか出来る事はなかったから。軽イきし続けながら、ガクつく脚を必死に動かして、掌も指も舐め回される事覚悟で触手を掻き分けて、何度も潮を吹きながら進む。
(後、ちょっとぉ…あとっ、一歩ぉぉ……ッ♡)
そうして何とか壁の終わり、扉との間にある僅かな空間が目前となる場合まで辿り着いた私。身を捩りながら、爪先立ちになりながら私は壁の両縁をしっかりと掴み、残った力を両腕に集中。濃密な抱擁をしてくる触手の壁に負けそうな私の下半身を心の中で叱り付け、力の限り身体を引っ張る事で漸く私は触手の壁から脱出する。
「ふッ…ぁぁあぁああああッ!…っ、出られ……にゅひぃいいいいぃぃいぃッッ♡♡!?」
開ける視界。解放され、自由を取り戻す私の上半身。それが嬉しくて、ほっとして、私は頬も気持ちも無意識に緩む。
だけど、それがいけなかった。まだ脱出し切ってなかったのに油断したから、引き止めようとする触手の動きに気付くのが一瞬遅れて、私の陰核が触手によって包むように押さえ込まれてしまった。
この触手の拘束力は、そんなに強くない。勢いが付いていたから、下半身も脱出は出来た。でも私の陰核は、触手から全面を擦り上げられるような形になって……私はバランスを崩しながら、最後の最後で絶頂してしまった。
「ひっ、ひぃぃ……ッ♡」
両脚は蟹股で、両腕は身体の下敷きになって、そんな情けない姿勢で私は仰向けになって床に転倒。じんじんと熱く跳ねる陰核からはまだ絶頂の余韻が登ってきていて、恥ずかしい蟹股を閉じる事もままならない。
そんな私が、動けるようになったのは数分後。扉を支えに立ち上がって、床が私の体温でほんのり暖かくなっている事を足の裏で感じて……って、あれ…?
「……嘘…」
ブーツを覆われている筈の足で、床を感じる。そのおかしさに気付いた私は視線を下げて……呆然とした。
べとべとで、至る所に皺が出来ていた私の服。でもそれはさっきまでの事。今はもう服じゃなくて、服に近い布切れだった。幾つも穴が開いて、破れて、何ヶ所も肌が露出していた。そしてそれは、スカートも、ブーツも同じ。
大体想像は付く。多分この部屋の触手は、衣類位なら解かせて、女神の身体は解かせない程度の粘液を分泌しているんだと思う。…でも分かったって、ぼろぼろになった私の服が戻りはしない。
(……っ…紋様も、また模様が増えてる…ほんとに、何なの…?)
ここに入ってからずっと、分からない事だらけ。本当に現実なのかも疑わしくなる。…これが夢なら、覚めてくれるのなら…気も、楽なのに……。
「…だ、駄目…そういう消沈した事を考えちゃ駄目私…!こんなふざけたダンジョンに、女神が負ける訳ないんだから…!」
心の奥から染み出した弱気な気持ちを振り払って、私は自分自身を鼓舞。負けないって、このいやらしい罠の数々に打ち勝ってみせるって、自分を奮い立たせながら進む。
そうしてまた、私は次の部屋に到着。相も変わらず、入った時点じゃ部屋の中には何もなくて……
「……え…?」
そう、思っていた私だけど…違う。よく見れば、部屋の中央の床が少し出っ張っていて、その上に何か薄い物が置いてある。
これまでの経験からして、十中八九あれも罠。罠だけど、多分無視して進む事が出来ないのもこの洞窟。だから私は恐る恐る近付いて……それがはっきりと見えた瞬間、思わず一瞬立ち止まる。
「…下着……いや、水着…?」
出っ張りの上に鎮座していたのは、黒くて少しテカテカもしている水着…らしきもの。より正確に言えばトライアングルビキニタイプの水着で、全然意味が分からないけど……多分これは、着ろって事。
「……え、えぇい…!どうせ着なきゃ進めないんでしょ…!だったら、せめて有効活用させてもらうよ…ッ!」
数十秒の逡巡の末、私は一度衣類を全部脱いで水着を掴む。得体の知れない水着ではあるけれど、今の半布切れ状態の服でも、これを下に着ればまだ多少はマシな外見になると思いながら。
そさくさと水着に身体を通す私。薄々そんな気はしていたけど水着は私の身体にフィットして、自分で言うのもあれだけど…ちょっと大人っぽい魅力が出ているような気もする。…出来る事なら、下は紋様が隠せる位のサイズであってほしかったけど。
ともかく上下共に着た私は、脱いだ服ももう一度手に。……と、その時だった。
「はひゃああぁっ!?♡」
突如、私の胸と股を襲う触手の感覚。まさかと思って見てみれば、胸の上で、股の間で、今着たばかりの水着が蠢いている。
いや、違う。妙に滑らかな黒の表面は動いていない。動いているのは……水着の、内側。
(しょ、触手…!?触手が水着に、擬態してたの……ッ!?)
そんな馬鹿なと思いたいけれど、紛れもない現実。縁から見えている水着の内側には所狭しと触手が生えていて、さっきの壁と同じように私の触れている部分を舐め回している。
咄嗟に私は脱ごうとした。引き剥がそうとした。でも水着を掴んだ瞬間触手は更に激しく動いて、快楽が私の行動を妨害。引き剥がすどころかむしろ腰砕けになってしまいそうで、私は悔しさを滲ませながらも手を離す。
「…うぇ……?…止まった…?」
その瞬間、触手は停止。抵抗しなければ動かないのかと思った私は、同時に落としてしまっていた服を掴んで…すると再び触手が私の身体を責め立ててくる。
もう一度落とす衣類。そこで再び止まる触手。それで私は理解した。これは触手からの、これだけを着ていろって事なんだって。
「……ひぁッ……んひぃッ…♡…う、うぅぅぅぅ……っ!」
ゆっくり近付けても、少しずつ力を込めていくだけでも、内側の触手は反応する。それでどう足掻いても無駄だって理解させられた私は…やり切れない思いで呻きながら、水着姿で歩き出す。
律儀に全部脱いだりせず、最低限の脱衣だけして身に付ければ良かった。そうすれば、もう少しマシな姿でいられたのかもしれないのに。
(絶対…絶対脱出してやる…それで、吠え面かかせてやるんだから……ッ!)
いつしかめらめらと燃え出す洞窟への怒り。時に怒りは判断力を鈍らせるけど、疲労した今の私にとっては貴重な活力で、しかもこれが胸の中を占めてくれれば身体の火照りも忘れられる。
その思いを燃やしたまま次の部屋へと到着した私は、脇目も振らずに真っ直ぐ扉へ。でも既に見えている。部屋の中央付近にある、あからさまにここへ立てと言わんばかりの足跡マークが。
「……何これ…」
その直前で止まった私は、更にその前の床に中腰で脚を蟹股に開き、両手を後頭部に当てている姿勢の女性のイラストらしきものを発見。そのイラストは簡素で顔ものっぺらぼうだから、変な格好としか思わないけど……あぁもう、分かってる。今度は、ここでこの姿勢を取れって事でしょ…!
「…いっその事、扉を強引に破壊…ほひぃいいぃッ!?♡…こ、これだけでも反応するのぉ……!?」
あんまりにも馬鹿にした、最早罠ですらない要求に思わず悪態を吐いた私の性感帯を、水着が罰だとばかりに激しく刺激。理不尽の連続に私は怒りを募らせるばかりだけど…従うしかないのは分かっているから、イラストと水着を睨みながらマークの上へ。続けて両手を後頭部に当て、腰を下ろして…膝を開いて蟹股に。
「……っ…♡」
恥ずかしい。こんな卑猥な格好を自分からするなんて、恥ずかしくて仕方ない。おまけに卑猥である事を意識したせいで火照りの感覚も戻ってきて、ほんのりあそこが疼いてしまう。
一方部屋の方は、私が指定された姿勢になったからか、扉が左右に開き出す。開き出すけど……その速度は、あまりにも緩慢。数秒目を離した程度じゃ違いが分からない位に遅くて…次の瞬間、再び水着が動き出す。
「んな……っ!?い、今は何もしてないの…に、ぃ…ッ!?」
訳が分からず下を見る私。下を見た事で、私は気付く。下品じゃない程度に大胆なデザインだった水着が、じわじわとその面積を広げていっている事に。
フィットしたまま、私の身体を覆うように広がっていく触手水着。見ている内にセパレートのフィットネス水着の様になり、まだまだ拡大を続けていく。
「ふひょぉぉっ、んはぁぁ…っ♡!は、早くっ…早く、してぇぇ……っ!」
厚さは変わらないままどんどん広がり、さっきの壁を私に思い出させるように隙間なく舐め上げてくる触手。脚は震え、少しずつ逃げ場のなくなっていく快楽で身を捩りたい衝動に駆られるけど、私はこの屈辱な姿勢を崩せない。
固定されてる訳じゃない。でも少しでも姿勢が崩れた途端に、開きつつある扉は閉じてしまう。開く時は呆れる程緩慢な癖に、閉じる時はあっという間。だからどんなにくすぐったくても、どんなにもどかしくても、私はこの中腰蟹股で耐えるしかない。
「ひぃッ、ぁあぁぁ……っ!やらぁぁ……ッ♡!」
広がる一方の触手水着は、遂に指先と足先に到達。もう水着というよりタイツでしかないそれに、私は首から上と下腹部の紋様の周り以外を一切の隙間無く占領されて、全身隈なく弄ばれる。
きっと、傍から見たら今の私は変態以外の何者でもない。だって、周りからはボディラインがはっきりと分かるタイツの様なものを着て、喘ぎながら卑猥な格好を必死の形相で保っている、頭のおかしい女にしか見えないだろうから。しかも私は女神。多くの人から尊敬され、慕われ、憧憬の念を送られる存在。そんな私が、こんな変態的な格好をしてるなんて知られたら……
「〜〜〜〜ッッ♡!(う、嘘…今、なんれ……♡)」
その瞬間、ぞくぞくッ、と私の背筋をこれまでにない感覚が駆け上る。恐怖とも、快楽とも違う、もっと低俗で認め難い何かが。
それがトリガーとなったように、一気に火照りが加速する私の身体。乳首を弾かれる感覚、秘部やお尻の穴の縁をなぞられる感覚、腋や足の裏をくすぐる感覚…それ等全てが、触手一本一本の動きに至るまで私は鮮明に感じてしまって、あっという間に私の頭はパンク寸前。
なのに、友達にも信仰してくれる人達にも、不特定多数に見られている想像だけは一切途切れる事なく浮かび続ける。 ……まるでそれを、私が望んでいるかのように。
「ち、違うっ…っ♡私はっ、そんな…こ、とぉぉ……ッ♡!」
認めない。認めたくない。私がそれを想像して、変態的な姿を見られる妄想をして、それで興奮してるだなんて。そんな事ない。それもきっと罠の力。こんな変な事を想像しちゃってるのも、興奮も、勝手に腰がへこへこ前後に動き出しちゃってるのも…絶対私のせいじゃない。
「ぬひぁんっ♡おひゃッ、ぁっはぁあぁぁッ♡!揉まないれぇぇっ♡おっぱいもっ、お尻もっ、そんなこねくり回すのダメぇええぇぇッ♡!」
密閉された中で流れるように蠢かれ、見えない手に揉まれているかのように弾む私の胸。見えないけれど、きっとお尻も同じように遊ばれている。
そう。触手水着の責めは、決して苛烈なものじゃない。とことんまで私を弄ぶような、私の肢体を楽しむような責め方で、だけど私は抵抗出来ない。触手もそれを分かっているから、私の身体を堪能しつつきっと私の心を嘲笑っている。脱がせられるものなら、この部屋から進まなくてもいいなら、好きなだけ抵抗すればいい…って。
「負けッ、ないぃぃぃぃ…ッ♡こんなっ、触手なんかに…触手、なんかにぃ…ッ♡!はぁっ、あ…あっ…ああっ……♡!」
あまりにも惨めで目尻に浮かぶ涙と、心とは裏腹にかくかくと、情けなく揺れてしまう私の腰。脚にくる快楽と足裏の刺激で爪先立ちになってしまうけど、幸か不幸かそれは姿勢が崩れた事にはされず、そのおかげで何とか私は持ち堪えている。
でももう、限界。逃げ場のない快楽は、全身へ同時に与えられる快感は、もうとっくに飽和状態。あぁ駄目だ、もう無理だ、無理無理むりむりむりむりむりむ……ッ、ぁぁああああああっっ♡!!
「イ"ッ、イくっ……んはぁああぁあぁぁぁぁああぁっっ♡♡!」
膨らみ続けた快楽が弾け、潮吹きと共に私は絶頂。腰は思い切り突き出すように前へ出て、逆に背中は仰け反って、顔も真上を向いた果てしなく情けない格好で私は触手水着にイかされる。激しく責め立てられた訳でもないのに、秘部だって表面をずっと舐められていただけなのに、結局私はまた絶頂させられてしまった。
イかされる事が分かっていた分、トドメで何かをされたんじゃなくて、積み重ねだけで絶頂させられた分、これまでとは悔しさも段違い。なのに、私の心の中を占めるのは充足感。やっとイけた。……そう思ってしまっている、自分がいる。
「…あっ…ぅ…ぇ……?」
そのままひっくり返った私が蟹股のまま喘いでいると、再び触手水着は形状変化。腋と太腿の部分で分かれて、私は下腹部が開いたハイレグレオタードに、長手袋とニーハイを履いたような姿にさせられてしまう。
でももう、こんなの今更。絶頂直後で頭の回転も遅かったこの時の私は嘆く事なくそのまま受け入れ、ゆっくりと立ち上がって開き切った扉の方へ。
ちらりと見た下腹部の紋様は、やはりまた大きくなっていた。様々な意匠に彩られたハートマークはどうしようもなく卑猥で、だけどそれすら今更の話。もう、早く脱出したい。解放されたい。…そんな思いだけが、私の中で渦巻いていた。
*
扉を潜った先で待っていたのは、長い長い廊下。部屋と部屋との繋ぎ目でしかなかったこれまでとは違う、どれ程の長さがあるのか分からない通路。私がここに入ってから、恐らく十数分が経過し……だけどまだ、通路は続いている。
「んはぁ…ふぁ、んあぁぁ……っ♡」
零れる吐息に、力強さを失った足取り。歩いても歩いても終わりが見えてこない通路だけど、それはこの通路の長さが原因じゃない。原因は……ここに入って以降、ずっと弱い刺激で私の身体を愛撫し続けている触手水着。
「(なん、で…ずっ、とぉぉ……っ♡)
変化し、もう水着ではなく服状態の触手は、絶え間無く動き続けている。そのヒダの様な触手を蠢かせて、一瞬たりとも休む間もなく甘い快感を私へ送りつけてきている。
火照ったまま、身体の芯が疼いたまま、様々な形で何度もイった私に対するその責めで生まれるのは、無視する事の出来ないもどかしさ。気持ち良いのに、内股になっちゃう程感じているのに、甘いが故に絶頂出来ない。激しい責め苦に慣れた私の身体は……それじゃ絶頂に至れない。
「…う…うぁぁ……ッ!なんっ、でよぉぉ…ッ♡!」
悶々とする欲求を抑えられなくて、ついまた秘部に手を走らせる私。だけど出来ない。触れない。ぴっちりと張り付いた触手服は指先すらも通してくれず、どんなに触手服の上から指を押し付けても全然感じる事が出来ない。
胸も同じ、お尻も同じ。私にイけない程度の快楽を与えつつも自慰は許さない貞操帯となった触手服に発散手段を奪われた私は、結局前に進むしかない。熱くて熱くて堪らない、乱暴な責めに恋い焦がれているこの身体で。
(…焦らされてるんだ、私…焦らして焦らして、きっと次で私を駄目にしようとしてるんだ…もしかしたら、次こそ…犯されちゃうかも…ぐっちょぐちょに、容赦なく、全身を触手で嬲られて……♡)
イきたいという思いが余計に募るだけだった抵抗を止め、再び歩き出した私の頭の中を埋め尽くすのは、この先できっと待ってる陵辱への想像。
だけど違う。これは期待してるんじゃない。これは恐らく次の罠に全力をかけてくるって事で、だからそこを抜ければ脱出に大きく近付く筈。…そう、私が期待しているとすれば、それは脱出への可能性。この昂りも、渇望も、全ては脱出に対するものなんだから……♡
「……っ…!」
分かっていても耐えられなくて、何度も無駄な自慰を繰り返した私の視界に、漸く見えた次の扉。多分普通の半分以下の速度でしか進まなかった私だけどわそれが見えた瞬間身体の方が先に反応して、私を待つ扉へと小走りで駆け寄る。
ごくり、と思わず飲み込む生唾。そして私は、胸の高鳴りをはっきりと感じながら……部屋の中へ。
「……あれは…」
入った瞬間、私の目に飛び込んできたのは部屋の中央、触手水着が置いてあった物よりも小さな台座と、更にその中心に生えている一本の触手。
だけど、その触手は今まで見てきたどの触手よりも粗末で貧相。流石に壁や触手服のものよりは長いけど、それでも見るからに見窄らしい。細く、色も薄く、威圧感なんて皆無な触手はあまりにも期待外れで……
「……っ!…ち、違う…期待外れ、じゃなくて…そ、そう…拍子抜け…拍子抜け、しただけ……♡」
ぶるぶると首を横に振って、私は接近。それがどういう罠で、どうすればいいのか調べる為に、私は警戒しつつもギリギリまで近付くつもりでいて……後一歩か二歩で触れられる、そんな距離となった時だった。
「いッ…ぁ……っ!?」
どくんっ、と突如熱くなる…いや、はっきりと熱を持ちだす下腹部の紋様。見れば黒色だった紋様がぼんやりとピンク色に光っていて、どんどん熱を増していく。
そうして一番外縁部の模様が一際強く輝いた次の瞬間、その部位が初めから何もなかったかのように消滅。それに戸惑う中、正面に何かの気配を感じた私がはっとして視線を上げると、ついさっきまで貧相だった触手が、明らかに膨張していた。
「…まさか……」
ゆっくり私が視線を戻すと、下腹部では新たに外縁となった模様が輝きを増し、先程の再現をするような流れで消える。すぐに視線を前へ向けると、また触手は一回り膨張していて…そこからは、同じ事の繰り返し。
強く光って、消えて、膨張して。また光って、消えて、膨張して。何度も何度もそれが繰り返され、その度に触手は屈強さを増していく。そして、最後の模様…最初に出来たハートマークが消えた時、私の目の前にあったのは、長く、厚く、威圧感たっぷりの……極太色黒触手だった。
「…ぁ、はっ……♡」
それを目にした瞬間に、再びどくんと…今度は胸が強く高鳴る。目眩の様な感覚に襲われて、ふらりと私は触手の側へ。間近で見ると、その威圧感は本当に凄くて……私が触手に釘付けになる中、足の間に水溜まりが出来る。
見れば、それまで一切の行為を封じていた触手服の股の部分が、切れ込みが出来るようにぐぱりと開いていた。水溜まりは、股に溜まっていた私の愛液で……私がどれだけ発情していたのかを、その水量で思い知る。
それと同時に、私は理解した。この触手を目の前に、触手服からアソコが露出させられたって事はつまり…そういう事。
(あぁ、私遂に…遂に私、触手に……触手、に…奪われる…?…こんなところで、こんな気持ち悪い触手に…私の、初めてを…?)
処女の喪失。これまでずっと頭の隅にはあって、でも快楽と火照りの中で忘れていたそれを、目前になって漸く実感。途端に恐怖が心の中に吹き込んできて、嫌悪感が背筋を駆け上がって、思わず私は後退る。
けれど多分、それをしなきゃ…この見るからに凶悪な触手とシなきゃ、私はここから出られない。それも嫌で、どっちも嫌で、私の両手は無意識に後ろへと周り…そこで、気付いた。触手服の割れ目は、前だけじゃなく後ろまで、お尻の方まで開いている事に。
「……っ…」
ごくり、と緊張感から飲み込む生唾。頭に浮かんだそれが、膣内挿入の代わりになるのかは分からない。だけど、こんなグロテスクな触手に初めてを捧げるなんて絶対嫌。……だったら、これしか…ない。
震える脚で、私はもう一度前に。近付いて、台座の間に立って、私は爪先立ちで触手を跨ぐ。
破裂しそうな程に激しい鼓動。全身から噴き出す冷や汗。そして私は触手を掴み、宛てがい、きゅっと強く目を瞑って……お尻の穴に、触手を受け入れる。
「…っ、ぁ…っ!ふぁっ、く…あぁ、ぁ……っ!」
お尻の穴が押し上げられた次の瞬間、一気に襲いかかる圧迫感。まだ先端しか挿れていないのに、それだけで深く入り込んだような、激しい異物感が私を襲う。
そのままゆっくりと、触手を握り締めながら腰を落としていく私。数秒と経たずに触手の太さで裂けてしまいそうな痛みが走って、更に増大した圧迫感で私の身体は逃げようとするけど、必死に耐えて挿入を続ける。
「大…き、いぃぃ……っ!」
腸内で触れて、直腸をその質量で拡張されて、改めて感じるそのサイズ。圧迫感が強過ぎて、噴き出す冷や汗が止まらない。
それでも何とか腰を下ろしていって、遂に私のお尻の穴が触手全てを飲み込んだ。…感じているのは、どうしようもない程の気持ち悪さ。
「ふーっ…!ふーっ……!…はっ、ぁあぁぁ…!ぅくっ、ぅぅう……っ!」
正面の扉は閉じたまま。だから私はもう一度脚に力を込め、今度はゆっくりと立ち上がる。
触手に腸壁を擦られ、お尻から腸液が溢れ出す。一瞬でも気を抜けば倒れそうな状態の中、歯を食い縛って私は立ち上がり、触手が抜ける寸前で停止。
一往復するだけで、根を上げたくなる程の負荷。でもきっと、私はここから何度も何度も出し挿れしなきゃいけない。何度も、何度も、何度も……。
「ふぅう…っ!ぉ"ッ、ぐっ…んぐぅぅ……ぁはぁ……っ♡」
挿れて、出して、挿れて、出して。辛いけど、声が抑えられないけど、次第にお尻が緩くなって、上下運動の速度が上がっていく。
段々段々、感覚も変わっていく。初めは気持ち悪いだけだったものが、次第に痺れるような感覚に変わって、今はぞくぞくしてきてる。押し広げられるのも、擦れるのも、想像出来てしまう程に触手の形を感じるのも、全てが気付けば快楽へと変わっていく。…こっちは、そういう場所じゃない筈なのに。
「はひぃいんッ…♡!ほっ、おほッ…ぉぉおおん…ッッ♡!どんどんっ、拡がってるっ…!私のっ、お尻っ、触手の形に変わっていってるのぉぉ……♡!」
おかしいとは分かってるけど、感じる快楽は止められない。苦しくて、切なくて、だけど挿れる度、出す度に快感が全身に迸って、いつの間にが私はリズミカルに腰を振っている。それはまるで、触手との間違ったセックスを楽しむように。
……いや、もう分かってる。私がこの洞窟によって、調教されてしまった事は。だから、もういい。どっちにしろ、やらなくちゃいけないなら…もっと、楽しまなくちゃ…♡
「ひんっ♡あひょぉッ♡あはぁっ、気持ち良いっ♡身体のっ、芯までっ、満たされるぅぅうぅッ♡」
さっきと同じように爪先立ちで蟹股になって、無様に股を晒しながら身を捩る私。お尻で気持ち良くなればなる程前にも欲しくなって、疼いて疼いて仕方なくて、私は割れ目を覆うようにして両手の指を膣へと突っ込む。
火傷しそうな熱さで直腸を抉ってくれる触手と、欲しいところを的確に虐める事の出来る指。前後で違う、別の愉しみを与えられて、更に加速する腰と快楽。認めてからは、より一層気持ち良い。じゅぽじゅぼという音も、ド変態と言われても仕方ないような姿を晒す事も、全てが気持ち良さに繋がって、快楽だけが私の思考を支配していく。
脱出の為という名目で、無様に胸を揺らして耽る両穴オナニー。もっと愉しみたい、もっともっとこの快楽を感じていたい。私の頭は、心はそれを強く願っていたけど……私の身体は、極太触手で早くも限界に達していた。
「ふほっ♡おっ♡ぬひぃぃんっ♡あっ、イッ、イくっ……ひにゃあぁああぁぁあぁああッッ♡♡!」
捲り上げられそうな感覚を味わいながら腰を上げた瞬間、はっきり感じた絶頂の予兆。でも私は腰を止められず、思い切り触手を穴の中に沈み込ませると同時に絶頂。生娘の様な声を上げて、膣壁に指を強く食い込ませながら、私は蹲踞の様な姿勢で深い絶頂の渦へと落ちる。
仰け反る、脚がぐらつく、でも杭の様に触手が刺さっているから倒れる事なくびくびくと痙攣。それから数十秒は至福の絶頂感に身体を震わせていて…絶頂が余韻へと変わったところで、漸く身体からも力が抜ける。
「はひっ…はひぃ……♡こ、これっ…深過ぎ、るぅぅ……♡」
これまでで一番と言っても過言じゃない程の、もうただのオナニーじゃ満足出来なくなりそうな絶頂感。余韻の今もまだ軽くイってるみたいで、こんなの連続して出来る訳がない。幾ら女神でも、これは耐え切れる筈がない。
それに、扉が開く気配も未だゼロ。なら長期戦を覚悟して、一度休まなくちゃ。…そう思って、ゆっくりと直腸内から触手を抜こうとした、その時だった。
「……ぇっ、ぁ…ぉお"お"っッ♡!?」
どすんっ、と腰を浮かしかけた瞬間衝撃と共に突き上げられる直腸。その刺激に、野太い呻き声が私の口から思わず漏れ出て…一瞬私は、何が起きているのか分からなかった。
あり得ない。だって私は、腰を上げようとしたんだから。抜こうと、離そうとしたんだから。けれど現実は、確かに私が突き上げられていて……何が起こったのかも、私は二度目の衝撃で知る事になる。
「(う、そ…勝手に、動いて……)あひぃいいぃぃッッ♡!」
脈動し、震え、バネの様に激しく私を突き上げる触手。さっきまでも生々しい見た目と熱い熱で私の心を惑わせていた触手だったけど、今は間違いなく動いている。動いて、触手自ら私のお尻を犯している。
突かれる度に身体が跳ね、数度の抽迭で完全に立たせられた私。意識を押し出されてしまいそうな激しい突きに、私は本能的に逃げなきゃと思ったけど…触手はそれを許さない。
「お"ごぉぉッ♡!?ぐぎぃいッ♡!や、めッ…うぁぁあぁッッ♡!!」
抜こうとするよりも早く、その力よりも強く、猛獣の剛腕の様な力で直腸内を嬲られて、碌な抵抗をする間もなく私の身体は弛緩。全身を揺さぶる衝撃と、痛い筈なのに刺激全てを強烈な快感に変換してしまう快楽中枢によって、今の私は立っているので精一杯。犯されながら、漸く私はどれだけ油断し、この罠を甘く見ていたのかを思い知った。
「壊ッ、れるっ…!お尻っ、おかしくなっちゃ…あッ、がっ…ひぎぃぃいいぃいぃぃぃぃッッ♡♡!」
成す術もなく、何も出来ず、ただただ恐怖と濁流の様な快楽を感じさせられ再び絶頂。足の指先から勝手に突き出た舌までが弓なりになり、そのまま私は足を滑らせ、正面へと転倒。その瞬間触手も折れ曲がり、私は床へと受け身も取れずに倒れ込んだ。
普通なら痛い、でも今叩き付けられている快楽に比べれば軽く叩かれた程度にしか感じない、転倒の衝撃。それ程までの快感に一層私は恐怖し、這ってでも逃げようと必死に力を搔き集めるけど……今の私は、いっそ惨めな位に無力。
「ぬぐひぃぃッ♡!あがぁぁッ!ほんとっ、にッ…止めてぇええええッッ!」
たった数秒も待ってくれない、私の絶頂なんてお構いなしに陵辱を続ける極大の触手。無駄だと分かっていても叫ばずにはいられない声が、虚しく部屋の中へと響く。
「もうイヤぁぁぁぁッ!おかしくなるからぁッ!もう無理ッ、無理なのほぉおおぉぉッ♡!助けッ、てぇええぇええぇぇッッ♡!」
跳ね上げられて四つん這いになり、ピストンの速さで力が抜けてるのに倒れる事も出来ず、唯一許された発声でただひたすらに懇願するばかりの私は、最早女神でもなんでもない。嬲られ泣き叫ぶ女の子と同じで…でも普通の女の子なら、どれだけマシだっただろうか。だって、普通の女の子なら、もうとっくに気絶出来てる筈なんだから。
止まらない。終わる気配もない。むしろより太く硬くなっているような気すらする触手の責め苦で、歪んでいく私の視界。そうして遂に、叩きのめされた身体の後を追うように……私の心も、折れる。
「ごめんなさいッ!ごめんなさいぃぃッッ!反省しますッ!もう勝てるなんて思いませんッ!負けを認めますッ!だからっ、だからもう許し…ふぎゅううぅぅぁぅうぅッッ♡!?なんでッ、認めたのになんれぇええええぇぇえぇッ♡!!」
女神としての誇りも尊厳も投げ捨てて、並べ立てる謝罪と敗北宣言の数々。今はもう、何でもいいから、何でもするから、許してほしかった。この暴力そのものな快楽から、解放してほしかった。じゃなきゃ壊れるのは目に見えていたから。
でもそんな私を嘲笑うように、許しを懇願しかけた瞬間触手は奥の奥までこじ開け貫く。何でも何も、触手は私に謝るよう求めてきた訳じゃない。勝手に考えて、勝手に期待した結果、現実が思い通りにならなかったってだけの話で……けれど今の私には、それすら理解する事は出来なかった。
まだ足りないんだ。もっと謝らなくちゃ、この地獄は終わらないんだ。…そう思った私は、謝り続ける。許しを請い続ける。そして……
「こ"め"ん"な"さ"い"ッ♡!も"う"し"ま"せ"ん"ん"ッ♡!!何でも"ッ、じますッ♡!イリゼはッ、触手様に負けま"し"た"ぁ"ぁ"ッッ♡!だからッ、ああぁッ♡!だかっ…ひぎッ…♡!ゆ"ッ…る"…し"……ぁああああアああぁああ"あ"あ"あ"ぁ"ぁ"ああ"あ"ッッ♡♡!!」
焼き切れそうな思考で必死に言葉を紡いで、懇願して、それでも許される事なくアナルを犯し抜かれて、私は自分の心が音を立てて崩れていくのを感じながら、深く激しく……頭の中が真っ白に染まる位に絶頂。痛みも快楽も超えた、もう何が何だか分からない感覚の奔流が全身を駆け巡って、終わりの見えない絶頂の中で痺れて感覚が無くなっていく。
そこから先の事は、もうよく覚えていない。そのまま何十回と絶頂し、何百回と貫かれたのかもしれない。無様で惨めな敗北女神に、寛大な精神をもってどこかで許してくれたのかもしれない。ただ一つ分かるのは、私の身も心も全てが触手に屈服してしまったという事だけで……私の意識は朦朧としたまま、闇の中へと沈んでいった。
*
肌を撫でるそよ風と、軽くくすぐる草の感覚。それに優しく起こされるように、私は目を覚ます。
「……っ、ぅ…ここ、は…」
ゆっくりと身体を起こし、ぼんやりとした意識で周囲を見回す。
私がいるのは、何の変哲もない木の木陰。どうやら私はここに横になっていたようで、近くにあるのは洞窟だけで……次の瞬間、思い出す。これまで私が、一体何をしていたのかを。
「……ッ!?…って、あれ…?服が、直ってる…?」
非道な罠の数々と行われてきた陵辱が頭の中を駆け抜け、かっと頬が熱くなる私。けれど、私は洞窟の外にいて、ぼろぼろだった筈の服も元通り。…って、事は…まさか、夢……?
「は、は…だとしたら、助かったぁぁ…けど、夢ならタチが悪過ぎるよ…もしや、これも例のアレなのかな……」
架空の出来事だったんだという事に辿り着いた瞬間、どっと湧き出る安心感。それに私は力が抜け、けれど良かったという思いから零れる自然な微笑み。
正直、いつ寝てしまったのかは分からないけど…この状況から判断する限り、これまでの事はきっと夢。だったら、もう何も心配する事なんてする事なんて……
「……ぅあっ…え…?」
そう、思って…そう安心して、立ち上がろうとした瞬間…ずくんと疼いた、私の下腹部。
一瞬、思考が止まった。全身から一気に熱が引いていき…安心感の代わりに、恐怖と動揺が私の心を埋め尽くしていく。
そんな訳ない、そんな筈ない、だってそうじゃなきゃ辻褄が合わないから。自分に言い聞かせるように、夢であったと願うように、怯えた心で何度も何度も思う私。怖いけど、目を逸らしたいけど、見ずには、確認せずにはいられない。そして、震える手でトップスを捲り上げ、ボトムスをずらした先…私の下腹部にあったのは……
──陵辱が、あの地獄が夢などではないと証明する、消える前と同じ形の紋様だった。
*
「…………」
「…………」
「…………っ!」
「……よ…良かったぁぁぁぁ…夢だ、夢だったぁぁ…ちょっ、ほんとに止めてよもぉぉ…!最後の最後で夢オチを否定するような展開って…うぅ、寝起き早々泣きそうになっちゃったじゃん……!」