※この作品はR-18です。

R-18短編集改め作品集   作:メロンペン

1 / 29
注意:この作品はオリ主によるヒロイン寝取り作品です
ご都合主義的な展開が多々ありますのでご了承ください


ニセコイ物
ネトラレコイ(橘万里花編。前編)


ある日、凡矢理市内にあるファミリーレストランで一人のアルバイトの少女が従業員控え室に呼び出されていた。

少女の名は橘万里花といい凡矢理高校に通う女子生徒であり、その愛らしい姿からこのファミレスのアイドル的な存在として客からの人気を集めていた。だが……

 

「橘、もう明日からバイトに来なくていいぞ」

「そ、そんな……チーフ、納得のいく説明をして下さい。そうでないと私は納得出来ませんわ!!」

 

突然の解雇宣言を受け納得できない様子の万里花に対し、このファミレスのチーフである根鳥誠也は懐からメモ帳を取り出して万里花を解雇する理由を一つずつ発表していく。

 

「橘……今日割った皿がお前がこの店でバイトして何枚目の皿か知ってるか?」

「さぁ?数えた事も無いので分かりませんわ」

 

その発言にキレそうになった誠也だったが、もうこれで最後だと思いグッと堪えるとメモ帳に大きく記載された数字を見せつけた。

 

「各種皿321枚、グラス213個、コーヒーカップ123個、その他諸々を含めて合計893もの食器類を壊してるんだぞ。これだけでもう納得できるだろうが」

 

「まぁ……ですが、それだけ割れやすい物を使っている店側の問題はどうなのでしょうか?やはり本部に抗議してもっと丈夫な品物に交換して頂いた方がよろしくありません?」

 

反省してる様子の無い万里花に再び苛立つ誠也だが、自分の方が年上なのだからと深く深呼吸して気持ちを落ち着かせて話を続けた。

 

「じゃあ次の理由を発表するぞ。橘、お前良くお客様にナンパされてるそうだが。その時どんな対応してるか説明出来るか?」

 

「はい。まず最初に有りえないと言ってバッサリ切り捨てます。それでも諦めない身の程知らずのお客様は、私がどれだけ楽様の事を愛しているか説明した上で、その身の程知らず様のありえない部分を懇切丁寧に説明してお引き取りして頂いております」

 

万里花の口から出た楽様と言う人物は、この凡矢理市に拠点を置く集英組の跡取り息子であり、万里花が言うには将来を約束しあった婚約者であるらしい。

 

「まあその楽って奴との間柄は今は置いておくが、問題はそのお引き取り方法なんだよ。橘……機動隊がお客様を担ぎ出して追い出すなんて、日本中探してもこのファミレスだけの異常現象だって事理解出来るよな?」

 

何故機動隊がファミレスに居るのか?その理由はこの橘万里花は警視総監の一人娘である為、彼女の父親が命令して護衛をしているからであった。

 

「え?異常……なのですか?私にとっては幼い頃からそうだったので、これは価値観の違いとしか言えないと思いますけど?」

 

一般人から見れば警察関係者による公私混同かつ職権乱用な行為も、万里花にとっては日常茶飯事の事らしい。誠也はストレスで痛み出した胃を抑えながら、今回万里花を解雇する事を決心した決定的な理由を万里花に突き付けた。

 

 

「でだ、これが最大の理由なんだが。橘、お前さっき酒に酔ったお客様に何したか……」

その瞬間、今まで御淑やかで世間知らずなお嬢様風の雰囲気を醸し出していた万里花の態度が急変し、博多弁なのか佐賀弁か良く分からないが、兎に角九州の方言口調になってその昂ぶった感情に突き動かされるままに誠也へと詰め寄ってくる。

 

「そげな事言うて根鳥しゃん!!あん酔っ払いが私になんばしよったか見よったやろう!!あん男、酒に酔ったんば理由にして私にアレコレ卑猥な言葉ば吐いて!!挙げ句の果てにらっくんしか触れる事ん許されん私の胸ば鷲掴みにっ!!」

 

「だからってガラス戸をぶち破る勢いで投げ飛ばして良い理由にはならないだろうが!!お陰で店は暫く営業停止を本部に言い渡されるわ、店長は遂に胃潰瘍で入院するわで、こっちも我慢の限界を振り切ってるんだよ!!」

 

誠也の怒号で我に返ったのか、万里花は取り乱した事を詫びながら項垂れてしまう。

その一方で誠也も大人げなく声を荒げた事を詫びつつも、店長と話し合って決めた事だと念を押してから懐から封筒を取り出して万里花に差し出す。

 

「ようやく理解出来たか?そう言う事だから今までご苦労さん。これ、今月のバイト代だけど壊した備品等の請求書も一緒に入ってるから確認しておいてくれ」

 

「ち、チーフ……本当に辞めなくては駄目なのですか?私、どうしてもここでバイトを続けたいんです。楽様との結婚資金を稼ぐ為にも……ど、どうかもう一度だけ私にチャンスを!!」

 

目に涙を浮かべて懇願してくる万里花だったが、誠也はこれまでのやり取りと経験でこれは泣き落としの演技であると見抜いており冷たく突き放そうとする。

だが胸の前で手を組む事で強調された、その年齢に見合わない大きめの胸が目に入ると誠也の脳内に邪な考えが沸き起こってきた。

 

「仕方ないな。それじゃあもう一度だけチャンスをやるか」

「ほ、本当ですか?チーフ、ありがとうございます」

 

やはり先程の涙は演技だったのか万里花は満面の笑みを浮かべて誠也に向かって感謝の言葉を告げる。

 

「ただし!!その前に橘が本当にやる気が有るのか研修を受けて貰うぞ」

「研修ですか?面倒臭いですわね……じょ、冗談ですわ!!勿論喜んで受けさせて貰います」

「よし。じゃあ早速明日から始めるぞ。誰の所為とは言わないが営業出来なくて遊んでるこの店内を使ってな」

 

 

 

 

 

 

 

翌日、万里花がバイト先に向かうと壊れた入口には応急処置なのかブルーシートで覆われており、それを見た橘は流石に良心が痛むのかそそくさと店内に入り込もうとする。

 

「お嬢様、本当によろしいのですか?やはり私も一緒に中に入るべきかと思いますが」

そんな万里花を呼び止めたのは付き人であると同時に護衛でもある本田忍であった。彼女は護衛として万里花がバイト先の男とはいえ二人きりの状況になる事を心配している様だった。

 

「大丈夫ですわ。根鳥チーフにも部外者はなるべく店内に入れない様にと釘を刺されましたし」

「しかし……少し失礼します。はい、私です。……分かりました直ぐに向かいます」

 

万里花との会話の途中で鳴り出した携帯電話を取り出すと、本田は相手と短く会話を交わすと申し訳ありませんと万里花に頭を下げた。

 

「……誰から電話でしたか?聞かなくても想像つきますけど」

「母君からでございます。これから例の請求書のお金を持っていくので駅まで取りに来る様にとの事でした」

「態々現金でここまで持って来るだなんて……自業自得ではありますけど、少々嫌味が過ぎるとは思いませんか?」

「申し訳ありませんが私からは何も言えません。それから、母君からの伝言を言付かりましたが……」

 

言いにくい伝言なのか黙り込んでしまった本田だったが、万里花には伝言の内容が予想出来ている様だった。

 

「ま、どうせ出来もしないアルバイトをしてとか、こんな時だけ実家を頼って恥ずかしくないのかでしょう?本田、母の使者にあったら伝言をお願いしますわ。私は何があってもバイトは辞めませんし、楽様との結婚を諦めるつもりは無いと!」

 

「はい、分かりました。その様にお伝えします。ではお嬢様……頑張って下さい」

 

 

 

 

 

後に本田忍はこの時どうして一緒に付いて行かなかったのかと後悔する事になるのだった。




不定期投稿ですがなるべく早めに続きを投稿します
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。