※この作品はR-18です。

エロトラップ・ダンジョン ~HARD Ryona~   作:こーひーまめ

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 こちらの小説は、エロトラップダンジョンメーカーで作られた内容を改変しつつ、pixivのリクエスト機能により、匿名様のリクエストを受け執筆させて頂きました。
 リクエストいただき大変光栄です。ありがとうございました。
 いつもギリギリで申し訳ないです。

○内容の感想はこちらからでも受け付けてます○
https://odaibako.net/u/is_sousakuinnry

●有償リクエストについて、詳しくはこちらから●
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=254239&uid=257014


挑戦者「レイン」【原作名 ダーウィンズゲーム】

 異能を与えられた人間同士が殺し合うソーシャルデスゲーム、ダーウィンズゲーム。

 日夜人知れず命を削り合う彼らのテリトリーに、突如として出現した謎の迷宮マップ、エロトラップ・ダンジョン。

 多数のプレイヤーを帰らぬ者にした魔窟へと新たに、『解析屋』と呼ばれた美少女プレイヤー、レインが足を踏み入れようとしていた……。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

《レイン/1F/装備・ロングコート、閃光弾、スナイパーライフル【探索中】》

 

「……信じ難い現象には、いい加減慣れていたつもり、でしたが」

 

 扉を潜り抜けた先に広がっていた光景に、今回の挑戦者は、ウンザリとも呆れとも付かないような神妙な溜息を零した。

 

「コレは、今までの中でも特に正気を疑いますね」

 

 辺りに漂う硫黄が混じったような腐臭に、保険体育の教材で見たような、脈動するピンク色の肉で出来た床と壁。

 気が付けば入ってきたはずの扉は消えており、一息ごとに耐え難い不快感が体内に満ち、挑戦者はロングコートの裾で口元を抑える。

 

「帰り道は無し……ここは何かの生物の内臓……? でも、この広さから逆算するならば大きさは……」

 

 手に持った薄長いハンドボックスで、軽く肉壁を突いて観察する。

 挑戦者は、あらゆる情報を収集、分析、解析することで、狂気うず巻くデスゲームを今日まで生き抜いてきた。

 もはや生活習慣となった異常への考察を続けながら、小柄な己が悠々と歩けるほど広い、肉のトンネルを歩み進めていく。

 華奢な外見からは想像もつかないほど、多くの修羅場を潜り抜けて来た少女の歩みには、一分の隙も油断もなく、そして真っ直ぐ揺るがぬ双眸からは、確かな自信が見て取れる。

 

「うっ……!?」

 

 そんな彼女をしても、やがて視界に入ってきた、今まで遭遇も想定もしていなかったようなこの惨状には、思わず呻き声を漏らさずには居られなかった……!

 

「だれ……ぅ……たす……け……」

「えへ……♡ えへへぇ……♡」

「……………」

「こ、これは……!?」

 

 沢山の女性が、肉壁に手足を埋め込まれ、まるで動物のハンティングトロフィーのような姿で、天井にまで乱雑に散りばめられているという、悪夢のような景色!

 助けを求める者、蕩けきった顔で呆ける者、眼球を裏返してピクリとも反応しない者。

皆一様に裸であり、腹と乳は不自然なほどに丸々と膨らんでいる!

 

「いったい何が、どんな異能で……!?」

 

 こんな異常な痴態だろうと、生き残るためには正確に分析せねばならないと、挑戦者は歩みを止めて、状況の観察と考察を敢行し始めた。

 

(腹部の膨張は妊娠……? いや、それでは胸の膨らみに説明がつきません……顔つきが皆、綺麗な女性ばかり……それ以外の統一性が皆無? 髪の色はコスプレ、いや、これは人種から違う……?)

 

 考えれば考えるほど、己の知識では図り切れない状況に、当惑を隠せない挑戦者。

 だが、このFで立ち止まることが、どれほど我が身を危険に晒す行為であるかを――

 

「――!? マズいッ!」

 

 自分の眼が『観た』光景で察知した瞬間、迷わず少女は駆けだした!

 

「けひっ!? んぎいいいぃぃぃぃ!!?」

「へぉおォ♡ 来た来た来たぁぁぁぁぁ~~~♡♡♡」

「かぴゅ――うごおぉぉぉ!!? う゛、産まれるうぅぅ~~~~~!!?」

 

 そこから一拍おいて、アーチのように埋め込まれた女たちが、次々と悲鳴や嬌声を上げ始める!

 膨張した乳肉や子宮の中で、太い管が跳ね回るようにグチュグチュと蠢き回り、体液を噴き散らかして、やがて――

 

「ほぎゃああぁぁぁああぁぁ!!?!?」

「んびいいいぃぃぃぃいいぃ~~~~~~~!!♡♡」

「がきゃ、裂け、おぶっ――かびぎゃッ」

 

 穴と言う穴から、無数の触手を出産し始めた!

 産まれたのは赤子などと可愛いモノでは到底なく、先端にはパックリと開いた口がついており、既に生え揃った牙は真っ直ぐに新たな獲物――今回の挑戦者へと向けられている!

 見た者の正気ごと、根こそぎ食らい尽くしかねない、おぞましき包囲網。

 全方向から襲い掛かる牙触手の群れを前に、少女は――

 

「ふっ――」

 

 悲鳴一つあげず、屈んで躱し、進む。

 

「次――」

 

 横髪を掠める触手の隣を、通り抜け、走る。

 

「最後は――!」

 

 狡猾に足を引っかけようと伸びていた胴を、知っていたと、飛び越える。

 

「――よしっ」

 

 そうして冷や汗を拭いながら、挑戦者を小さく呟く頃には、肉罠の触手群は既に背後。

 甲高い鳴き声を上げ、母体からこれ以上身体を伸ばせない触手が、背後を確認する挑戦者へと――

 

『SYAAAAA――p!』

 

 最後っ屁のような不意打ちで、唾を吐きかける!

 この唾には猛烈な毒性があり、衣服越しに浴びても耐え難い苦悶が襲い掛かる代物だが、

 

「無駄ですよ」

 

 そんな悪足掻きすら、挑戦者は涼しい溜息で半歩身を引き、最小限の動きで回避してみせる。

 まるで、触手の行動が、事前に全て分かっていたかのような一連の動き。

 

「私の異能。『世界関数』に、そんな手は通じません」

 

 これこそが今回の挑戦者である少女、レインがダーウィンズゲームから与えられた異能。

 動体がこれから起こす動き全てを予見できる異能、『世界関数(ラプラス)』の能力だった!

 更に距離を取り、触手たちが今度こそ何もできない奥まで進むと、ようやくレインは張り詰めていた気を少し緩める。

 

「どうやら、とんでもない所に迷い込んでしまったようですね……」

 

 もしあの触手に掴まっていたならば、間違いなく自分もあの肉アーチの仲間入りを果たしていただろうし、今もなお通路の向こうから響く悲鳴と水音は、逃げきれなかった犠牲者達のモノであることは疑いの余地もない。

 

「私一人で手に負えるとも思えない……一刻も早く、脱出しなければ」

 

 このFを無傷で突破したことを誇らず、奢らず、ただ見据えた目標へ向かって情報を集め、合理的に、冷静沈着に行動し続ける。

 それがレインの必勝計であり、か弱い己が今まで生き延びて来られた秘訣だ。

 

「大丈夫……私なら、今回も無事にクリアできます」

 

 暗示めいた一言だけ零し、挑戦者は次のFへと続く扉を見つけ、先へと降りて行った。

 

 

《1Fリザルト》

『挑戦者は触手が蠢く肉洞を、無事に通り抜けた!』

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

《レイン/2F/装備・ロングコート、閃光弾、スナイパーライフル【探索中】》

 

 

「これは……またいきなり、雰囲気が……」

 

 肉洞窟な1Fから階段を降りて到着した2Fの扉を開いた瞬間、打って変わった荘厳で澄んだ空気に、挑戦者は軽い立ち眩みを覚えそうになった。

 

「はぁ、荒唐無稽の極みですね。機能性や法則性も怪しいかもしれません……」

 

 この広大なスペースと薄暗く広がっている空間が、なぜ先程の手狭で不気味な肉洞と連なって配置されているのか? 

仮説すら立てることができず、辟易した様子でレインは歩みを始めた。

 

「雰囲気は美術館や博物館……といったところでしょうか」

 

 先程までと比べ、雰囲気だけは見知った場所と似通っているため、警戒心は緩めずとも緊迫感はいくばかマシな状態で、周囲を見渡し進んでいくごとに――

 

「…………最低の場所ですね」

 

 レインにも、このFがどういった場所なのか、概ねの見当がついてきた。

 

「ここで脱落した人達の、ゲームオーバーを展示している……何のために……?」

 

 四肢を切断されて、首を吊られた状態で店先に並べられている少女。

 スライムにあらゆる穴から浸入され、完全に苗床と化した状態で白目を剥く女騎士。

 ふたなり淫魔に媚毒ザーメンを大量に膣内射精され、ボテ腹廃人となった人妻。

 どれもこれもが、在りし日の顔写真や簡素なプロフィールと共に、見るに堪えない凄惨な最期を展示されている。

 

「少なくとも、趣向だけは見えてきましたが」

 

 どうやらこの場所は、あらゆる場所から集めた女性を犯し、辱め、痛めつけ、凌辱の果てに再起不能にするために存在しており、

 

「私も、狙われているという訳ですか」

 

 自分も、そのターゲットの一人となってしまったことを、レインは静かに悟った。

 

「はぁ……」

 

 しかし、厄介事になった――とは思いつつも、レインの精神は通常通りにフラット。

 少し趣向は違うようだが、敗北、脱落は人生の終わり。

 そのような、何でもありのゲームに挑戦するのがライフワークになって久しい少女は、このエロトラップダンジョンにおいても、改めて気を引き締める以外に特筆すべき変調を起こさず、

 

「ふふ、今度はまた、可愛らしい子が来ましたねぇ」

「…………」

 

 唐突にかけられた声にも、眉一つ動かさず向き直った。

 

「そんなに警戒しないでください。貴女に危害を加えるつもりはありません」

 

 第一印象でマトモなのは、学生服のようなブラウスと、スリットが大きく入ったスカートを履いた格好ぐらいか。

 このような異常な光景も日常か平常と言わんばかりに薄ら笑みを浮かべ、ゆったりとした足取りで現れた女は、当人の頭より大きなデカパイを揺らし、むっちりとした太ももをしならせるような足取りで挑戦者に歩み寄っていく。

 

「そこまでです」

「あら?」

 

 しかし、レインは手近な展示品の銃を手に取り、謎の女へと突きつけると、淡白な声で静止を呼び掛けた。

 

「これ以上近づくなら、発砲します」

「くすっ♪ とても警戒心が強いんですね。こういう状況には慣れているんですか?」

「答える必要はありません」

 

 女の問いには答えないが、実際に挑戦者はこういう状況に、かなりの慣れがある。

 初対面の相手に迂闊に気を許すようでは、ダーウィンズゲームは生き残れない。

 脅しではなく、妙な動きを見せるならば即座に命中させられるようトリガーに指の力を込めるレインを、まるでケージに入れられた実験動物でも眺めるかのように、女はとごった目を細めた。

 

「なるほど。その様子では一回も、洗脳や改造も、凌辱すら受けてないんですね。警戒心の賜物、それとも潜った階層が浅いだけでしょうか?」

「……随分と、この場所に詳しいようですね」

「はい、それなりに長い間、ここで暮らしていますので」

 

 今の言葉に、レインは目の前の女に、一層の警戒と不信感を募らせていく。

 

「私は既に、一度上で怪物に襲われました」

「あら♡ いったい、どのような目に遭ったんですか?」

 

 人の不幸に好奇好色を隠そうともせず、声のトーンを上げるような相手は、挑戦者が特に忌避するタイプであるためだ。

 

「貴女が期待しているような事は何も。ご覧の通り、無傷です」

「ふふ……今は、まだ。ですね♡」

「…………」

 

 脳内で、自分がここの展示物たちのような末路を辿る未来でも、妄想しているのだろうか。

 唇に舌を這わせ、いちいち神経を欲情的に逆撫でしてくる女の仕草に、レインは――少しばかりの、心当たりがあった。

 

(……確認、しますか)

 

「一つだけ、聞きたいことがあります」

「はい、何でもどうぞ」

「先程、ここの展示で……その、男の人の、アレが生えた女の怪物を見かけました」

「ああ、ふたなりオチンポが生えたサキュバスの事ですね♡」

 

 流石に男性器の事を大っぴらに口にするのは憚られる挑戦者とは対照的に、恥じらいなど欠片もなく、下品な怪物の名前を呼ぶ女。

 しかし、次に投げ掛けられたのは、今までに一度も経験がない質問だった。

 

「そのサキュバスは――他のフロアにも生息しているのですか」

「え?」

 

 なぜ、わざわざそんな事を最優先で確認しようとするのか?

 質問の理由が分からずキョトンとし、尋ねられるがまま答えを返す。

 

「はい、確かにサキュバスは、このエロトラッブダンジョンでは様々なFに生息していますが……?」

「なるほど、分かりました。とどのつまり……」

 

 一方で確認すべきことを、しっかりと本人の口から確認したレインは――

 

 

「貴女も、このエロトラップダンジョンとやらの、排除すべき怪物というわけですね」

 

 

 躊躇うことなく目の前の『怪物』へと、銃の引き金を引いた!

 

「ヲぴィッ!!?!?」

 

 レインが手にしていた銃から放たれた桃色の光線が、棒立ちしていた女の眉間へと直撃し、間抜けな悲鳴を上げさせる!

 

「お゛っ……ひっ、かいぶ? えっ違っ、まってくだ、そ、その銃、それ、そこ、展示、してたのって――ンオ゛お゛っ!??!?」

 

 たった一発の光が通過しただけで、妖艶な微笑みを絶やさなかった女から、余裕が一瞬にして消し飛び、野太い悲鳴と共にビクンと上体が跳ね上がった!

 バルンと揺れた、だらしなく垂れるデカパイ乳首が限界勃起し、壊れた水道管のように漏れ出す母乳がブラウスに瞬く間にシミを広げる。

 同時に大洪水な、スリットスカートの間から覗く内股から迸るマン汁と共に、瞬く間に床へと淫らな水溜まりを作っていく。

 

「イ゛っ――ぐうぅぅ~~~~~……♡」

 

 そして、全身を捻じ絞られるような深イキ。

 今まで受けたどの絶頂よりも強烈な一発が脳天にぶっ刺さり、眼球を上向け、ガンギマリ食い縛りアクメを晒す女に、レインは侮蔑を隠そうともせず吐き捨てる。

 

「この博物館で、私に情報を与えたのは失策でしたね。もしサキュバスなんて存在が居ると先んじて知っていなければ、不意を打たれていたかもしれません」

「ちぎゃ……う゛のぉ……イグッ……!?♡ わだっ、わだじっ、わ゛ッ、んひっ、おほっ、オホぉッ!?♡ おっっホぉ~……キく、キくぅ~……♡」

 

 なんとか誤解を解こうと弁明を試みる――試みているつもりなのだろうが。

 視線はアヘりつつ焦点が合わずガタガタと震え、前屈みの姿勢で立つのもやっと。

 口元を抑えて喘ぎ声を抑えようとしていても、喜悦で口角がつり上がっているのが丸分かりな今の姿に理性など欠片も感じ取れず、発情しきった女畜が関の山であった。

 

「た、だすげっ、てぇぇ……♡ マ、マンコ、ヤバい、ヤバいのぉ~~~……♡ 子宮がドックンドックン破裂しそうでっ♡ ダメェぇ……今すぐオナホみたいに、マンコブチ犯して、ザーメン注ぎ込んでくれないと、狂うぅぅ♡ ごんなの狂っちゃ――おぶッ!?♡」

 

 ブポッ♡ と整った女の鼻から、鮮血が飛び散り、膝から崩れ落ちる。

 それは、あまりの快感に耐え切れなかった脳細胞が出血し、残り僅かの余生をイキ跳ね踊りするだけに費やす、肉パペットとしての未来が確定した証だ。

 

「展示品から拝借したこの銃――デスアクメガン、という物らしいですね」

「お゛っ♡ ぶほっ、ぶぽっ、へっ、お゛っ♡ へぇっ……?♡」

「悪趣味ですが、貴女みたいな醜悪な怪物にはお似合いです」

「へっっ、お゛へぇぇ~~~~♡×♪ あっへぇ~~~~~……♡♡♪」

 

 舌がだらしなく飛び出たアヘ悦顔で、広げた大股からプシッ、プっシィィ♡ と、尋常ではない量の愛液を、ヘコヘコと腰を振って撒き散らすイキ肉の横を、レインは一瞥もせず無表情で通り過ぎていく。

 デスアクメガンの光線を喰らった女は、死ぬまで性感度が上がり続ける。

 脳にダメージが行くほど感度が上がった時点で、あとの末路は早いか遅いか、使われるか捨てられるか程度の違いしかない。

 そして今回の犠牲者は後者の、そのまま捨てられる方の肉であった……。

 

「アヘッ♡ あえ゛っ♡ いぎゅ、いぎゅぎゅ♪♡ へっ、はへっ、へっ、へっ~……♡♡」

「これはお返ししておきます。こんな銃、これ以上持ち歩くのも遠慮したいので」

 

 もはや先に見える階段以外、眼中にすらないと振り返らず、後ろ手に投げ捨てたデスアクメガン。

 その軌道は、偶然とは思えないほど的確に、ドスケベに揺れ踊る女の勃起乳首に吸い寄せられ――ぽよん、と接触。

 

 

「ピッギッ!?× ビんッギイイイィィイィィィ~~~~~~~~~~~~~!!♡×♡」

 

 

 この程度すら、何億回も乳首をこねくり回された刺激に等しい一撃だった女は、メス豚そのものな断末魔を上げ、限界まで海老ぞりになり、何度かガク、ガクと痙攣。

 ヒビが入るほど歯を食い縛り、裏返った眼球が血走るほどの、強烈なマジ逝きアクメ鼻血顔を晒して――

 

「カ――かへぶ」

 

 ブチブチブチブチィ♡ と、体内の血管が何本も限界を迎えたところで、瞳から光が消える。

 力尽き、投げ捨てられた革袋のように、呆気なく崩れ落ちた……。

 

「……………………」

 

 自分が垂れ流した排泄物の池に沈み、上向いた眼すら戻らない無様で凄惨な最期。

 こうして、デスアクメという方法で排除された女であったが、果たして本当にレインの推測は当たっていたのだろうか?

 答え合わせと言わんばかりに、末路博物館に新たな犠牲者の展示が組み上げられていく……。

 

『デスアクメガン』『神……奈』『デスアクメガンで撃たれた後、デカ乳首への一撃で昇天』

 

 ここに元からエロトラップダンジョンの住人であるサキュバスは登録されない。

 つまり、本当に害意はなく、この展示写真に写る控えめそうな少女はかつてエロトラップダンジョンによって正気を歪められた、犠牲者の一人であったのだ。

 しかし、もう既に3Fへと続く階段を降りているレインが真意も真実も知ることはなく、例え知ったとしても、彼女にとっては不快な障害の一つに過ぎない相手の事情など、大して鑑みられる事はないだろう。

 その証拠に、

 

「よし、3Fもこの調子で進めば……」

 

 既に挑戦者の脳内は、倒した敵のことなどではなく、次の階層の攻略へと完全に移り変わっていた……。

 

 

《2Fリザルト》

『挑戦者は末路博物館にて、エロトラップダンジョンへの見識を広め、次の階層へと臨む』

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

《レイン/3F/装備・ロングコート、閃光弾、スナイパーライフル【探索中】》

 

 

「なんで、博物館の階段を降りた先が裏路地なんですか……」

 

 いい加減、気にしたら負けな気がするほど滅入ってくる荒唐無稽さに、3Fの扉を開いた挑戦者は軽く頭を抱えた。

 

「……いえ、想定の範囲内……ではあります。展示には工場や、中世の城のような場所もありましたし」

 

 気を取り直し、レインはロングコートのフードを被り、降りしきる小雨がパラパラと地面を叩く、小汚い裏路地へと足を踏み出した。

 長時間居るだけで、肺と精神を病んでしまいそうな、澱みきった空気。

 ネズミが走り、清潔感など欠片も感じない、退廃と混沌といった言葉がよく似合う薄暗い路地。

 少し上を向けば、逆にこちらを押し潰さんと、ネオンで着飾った高層ビル達が睨みつけてくる。

 こういった場所の事を、レインは一言で表現できる単語を知っていた。

 

「でも……なぜ、サイバーパンク?」

 

 そう、この3Fは、科学技術の発展に伴う人類の進歩を、幻想ではなくリアルに考察し、平たく言えば夢がなく、風刺的に描いた作風の世界――サイバーパンクというジャンルの街に、極めて類似していた。

 

「では、これも酸性の雨……といった所ですか?」

 

 サイバーパンクの世界では、深刻な大気汚染によって、有害物質まみれの酸性雨が絶え間なく降り注ぐようになってしまった街などは、とてもよく出てくる。

 素顔をあまり他人に知られたくないという、情報屋の性から選んだフード付きのロングコートと言った格好が、こんな所で役立つとは思いもしなかったと、一段深くフードを被り直す。

 

「成分の解析……なんて、している暇はないですね」

 

 こんなエリアは、さっさと通り過ぎるに限る。

 最大限の警戒は怠らず、速足でレインはちゃぷちゃぷと、水溜まりを蹴って探索を始めた。

 

「……風俗街、ですか。そこは一貫して安心すら覚えます」

 

 裏路地から出たレインの目に飛び込んできたのは、ピンクのネオンがギラつく風俗街。

 店らしき物件のガラス張りには、まるでブティックを来たマネキンでも並べるように、ズラリとセクサロイド達が立ち並んでいる。

 

「…………っ」

 

 ほとんど紐な下品な下着を着せられているだけなら可愛いもので、中には、

 

『ハーイ♡ 新入荷、新入荷シタヨー♡ デカパイ型JCタイプ♡ コキ捨テ肉便器トシテ大人気ノ、デカパイ型JCタイプ、オ値打チ価格デ、私ヲブチ犯シ放題ダヨー♡』

 

 首から値札を下げて、自らを売りに宣伝させられている物や、

 

『ドウゾ、ゴ覧ニナッテクダサイ♡ ワタクシノ、みるく噴射機能付キ改造乳オまんこ♡ 下ノまんこハがばがばデ使イ物ニナリマセンガ、コノ下品爆乳まんこハ後付ケかすたむダカラ新品同然♡ 中古再利用品ニツキ、今ナラ特価デ、オちんぽ様ニゴ奉仕致シマスワ♡』

 

 自らの乳穴を両指で押し広げ、母乳滴る密穴を恥ずかしげもなく晒す物、

 

『オホォ♡ ホッホッ、ド、ドウ♡? 全自動パコパコメカドッグ、余ッタ雌穴ヲ、ガン掘リシテクレ、ンヒッ♡ 使イ飽キタ、アッ♡ セクサロイドノ、解体廃棄モ、コレ一台デ、アッ、アッアッ、ダメ、激シッ、子宮ユニット潰レ、アッヒイィィ~~~~~!♡♡♡』

 

 酷い物では、機械で出来た犬の実演販売のため、完全に壊す勢いで獣姦に従事させられている物まで飾られている。

 

「いい加減……気が、変になりそうです……」

 

 情報屋という立ち回りを貫いてきた以上、同年代の人並み以上には、男と女の営みや関係性には知識を蓄えていたレインであったが、行為そのものには別段興味を持った事もなく、行為をするような相手も居ない。

 耳年増な生娘にとって、この迷宮で繰り広げられる淫惨な光景の数々は、あまりにも刺激が強すぎたのか。

 

「っ♡ しっかり、私、雰囲気に流されるのが、一番ダメ……」

 

 誰に話すでもなく言い聞かせる内股には、確実に雨ではない、甘い痺れを伴う湿り気。

 

「くっ……♡ 異常で、機械の、他人事なのに……妙に……♡」

 

 降りしきる雨を弾くコートの内側で、火照りを吐き出すかのように息が上がり、徐々に荒くなっていく。

 

「はぁ……はぁ、はぁ……♡」

 

 なぜこの階の痴情だけは、妙に自分を揺さぶるのか?

 自分の感性に違和感を覚えながらも、これ以上表通りの店先を歩くのは危険だと判断したレインは、混濁し始めた意識で、別の裏路地へ続く道を見据える。

 

「表通りは……よくない、んっ♡ かも、ですね」

 

 気が付けば、胸や股を擦る、僅かな布擦れすら脳天へと駆け上っていくほどに、劣情を催す身体を引きずって、街灯へと背を向ける挑戦者。

 

「ふぅ、ふぅ、ふー……♡ こ、これは……流石に、何か……おかしくは……?」

 

 背徳的な街並みを少し歩いただけで、みっともなく発情してしまうほど、己の理性は脆弱で変態ではないという自負自信があるだけに、現実とのギャップに激しい違和感を覚えてしまうが、

 

「……うぅ~♡ あ~♡」

「ッ! 誰ですかっ!?」

 

 そんな違和感に没頭して歩いていた横から、唐突に聞こえた呻き声は、心臓を蹴り上げる不意打ち。

 迂闊さを呪う間もなく飛び下がり、レインは懐に手を入れ、ゴミ箱と仲良く並んで座り込んでいた女性へと向き直った!

 

「えっぁ……♡ うぇ~♡」

「なにか私に用です……か?」

 

 狭い路地に『世界関数』すら使わずに入り込んだ代償として現れた女は、焦点の合っていない瞳でゴミ箱に豊満な身体をだらんと預け、

 

「あっ♡ あっ♡ う♡ おっ、おほぉ~~……♡」

 

 片手で自分の蜜壺を、ぐっちょぐっちょ♡ と弄り回し、だらしなく開きっぱなしの口から嬌声と失禁を漏らし、怠惰な快楽を貪るだけの廃人めいた行為を繰り返すのみ。

 特にレインへと興味関心を抱いて声をかけたのではなく、ただ単に目の前に何かが通り過ぎたから反応しただけなのは明白であった。

 

(薬物中毒……? 誰かに襲われた? それとも自発的に薬を? しかし、この格好は……)

 

 挑戦者が特に注目したのは、この中毒者が身に纏う衣装。

 胸元や太ももがやたらと露出していたが、見紛うことなく、これは純白の浴衣だ。

 サイバーパンクな裏路地には、どうにも似つかわしくない浮いた格好に、強い引っかかりを覚える。

 

(そういう趣向の店……いや、これは私と同じ境遇……?)

 

 傘や雨具は持ち合わせていなかったのだろう。

 全身が雨に酷く濡れてはいたが、乱暴をされたような跡は見受けられず、絹糸のように透き通った肌を惜しげもなく晒しながら自慰に耽る女の姿と、博物館で得た情報が脳内で合致する。

 

「ここに挑む女性に、見目麗しい以外の統合性はなかった……つまり、可能性は充分に……っ!?」

 

 可能性に黙考できたのはここまで。

 鋼と鋼が噛み合うような、足音が背後から聞こえた瞬間、咄嗟にレインは更に奥に置かれた大きなダストボックスの影へと飛び込んだ!

 

(アレは……アンドロイド?)

 

 こっそりと影から伺う足音の正体は、筋骨隆々なアンドロイドであった。

 表情はマネキンめいて不動であり、最低限の人らしい意匠だけ残して、あとはグレーの肌といい拘りらしい点は見受けられない。

 ただ、一点だけ。

 

(なっ……お、大きい……!?)

 

 実物をまじまじと見たことすら無いレインですら、もはや凶器だと一発で判別できるフル勃起ペニスを備えた股座だけは、おぞましい程の存在感を放っている!

 のっし、のっしとゆっくりと、しかし力強い足取りで、逸物を揺らしながらこの裏路地に入って来たアンドロイドの首が、丁度さきほどレインが立っていた場所で回転する。

 

「おぉ?♡」

『素体発見、素体発見』

(な……まさかそんな、この、アンドロイド……!?)

 

 素肌を晒して恥部をまさぐる女。勃起したペニスを露出させた男。

 この両名の視線が交錯してしまった以上、これから起こる出来事は、必然以外の何物でもなかった……。

 

「あぇ――おごおぉっ!?♡♡♡」

 

 両手で太ももを乱雑に掴み上げてからの、前戯も容赦もあったモノではない生挿入!

 物が人扱いされないように、アンドロイドもまた女を人間扱いしないとでも言わんばかりに、上半身を持ち上げ支えてやることすらせず、ただ腰をマンコの最奥へと叩き付けた!

 

「あがっ♡ が、が、かひゅ♡」

 

 いきなりレイプされたというのに、犠牲者の女は身体を持ち上げることすらせず――出来ないのかすら傍目には分からなかったが、

 

「あえ゛ッ♡ あえ゛ッ♡ あぐえ゛っ♡ ヂンポっ♡ やっどヂンポぉぉ~~~♡♡♡」

 

 ただチンポを突き入れられ下品に喘ぐだけの肉オナホと化したことを、心から歓迎するかのように壊れきったアヘ顔を晒し、グッタリと垂らした四肢や胸をブランブランと揺らし始めた!

 

「あい゛ぃぃ~~~♡ い゛いぃ~~~♡ おヂンポ太いぃ~~♡」

『締め付け、使用頻度、耐久度、膣内検査完了、マンコランクD。調整は不要、性交後、速やかにセクサロイド加工場へと移送』

「んひぃぃ~~♡ もうたえられなぃ♡ にんむもう無理ぃ~~~♡ なる~♡ しのびからおマンコせくさろいどになっちゃうのッ、お゛っ、ほぉ~~~~~~~♡♡」

(セクサロイド加工……!? 任務、しのび……忍っ!?)

 

 物陰から口元を抑え、本気生セックスから目を離せずにいた挑戦者の耳元に入り込んでくる、いくつもの不穏なワード。

 

(あの人もやはり私と同じダンジョンの挑戦者……いや、この人だけでなく……!?)

 

 それは、レインの中で憶測に過ぎなかった全ての事象を、急速に回答へと導いていく!

 

(ここにいたセクサロイド達全員が、元は私のような挑戦者だった!?)

 

 これが、この3Fに仕掛けられた恐ろしい罠!

 退廃的な街全体が、既に挑戦者たちを狙うトラップそのものだったのだ!

 

(だとしたら、あの人も私と同じように、この街に迷い込んで……もう、耐えられない?)

 

 つまり、あの忍者らしい女性は、何かに耐えていたことになる。

 薬物の使用跡や外傷は見られず、ただ雨に打たれ、ずぶ濡れだった彼女が耐えていた何かの正体。

 

(……なるほど、随分と、悪辣な真似を!)

 

 その正体を察したレインは、より一段と深く、自分のロングコートのフードを被り直し、心中で悪態をついた。

 

(この雨……! 成分は中毒性を持った媚薬ですか……!!)

 

 これならば、自分に訪れている変調にも納得と説明がつく。

 何の対策もなく迷い込んだ人間は、当てもなく街を歩き続け、やがては媚毒にあてられ動けなくなる。そうして動けなくなった獲物をアンドロイドが回収し、工場へ移送。

 そこで哀れな犠牲者はセクサロイドに改造され、店先へと無様に並べられる事となるのだろう……。

 そう、丁度この――

 

「あぎっ!?♡ ん゛お゛お゛おぉおおぉぉぉぉ~~~~~~~~~~!!♡♡♡」

 

 ひと際大きく、野太いアクメ咆哮をあげ、下腹部がチンポ型に浮き上がるほど深々と突き上げられ、トドメを刺されてしまった媚薬中毒のメス忍のように……。

 

 

「お゛っ、お゛っ――」

『検査完了、検査完了』

「おぶげぇ!♡」

 

 検査は終わったと、マン汁で爛れたチンポを引き抜かれ、女は雑に地面へと捨てられる。

 ぽっかりと空いて締まらなくなった膣穴からは湯気が立ち、そこに雨粒が当たる度に軽イキしてるのか、痙攣を繰り返してひっくり返る検査済み肉穴には見向きもせず、

 

『素体発見、素体発見』

「ッ!!?」

 

 レインが隠れるダストボックスのみを真っ直ぐに見据え、機械音を発した!

 

(しまった、私も見つかっていた!?)

 

 あまりにも他を眼中に入れずレイプする姿に、ここは下手に動いたほうが危険だと、奴がここを離れるまで身を隠しているつもりだった挑戦者の判断が、裏目に出てしまう。

 

(こ、ここで捕まれば……私もっ……あの人みたいに……)

 

 強引に押し倒され、服を剥がれ、裂けそうなほど巨大な陰茎を捻じ込まれ、何度も何度も腰を打ち付けられて、この切なさを拭ってくれ――

 

「ッ!? 馬鹿ですかっ!!?」

 

 あまりにも愚か極まりない、下半身だけに従うような思考を赤い顔で叫び捨てた瞬間、いつもの聡明さがレインの中に戻ってくる。

 

(『世界関数』ッ……!)

 

 数秒先の未来を見通す異能を発動し、こちらへの第一歩を踏み出したところなアンドロイドを直視する。

 最悪の場合、この僅かな隙すら致命傷に繋がっていても可笑しくは無かったが、

 

(これは、動きが――とても遅い?)

 

 どうやら、このアンドロイドはゆっくりとしか動けないらしい。

 少なくとも彼女の世界関数は、非常にゆっくりと歩いてくるアンドロイドの姿を映し出している。

 

(なるほど、元から無抵抗の相手を犯すだけの……だったら、逃げなくとも、間に合いますね)

 

 このまま逃げてやってもいい相手だが、これから街の出口を探さなければならないのに邪魔な手合いである事と――とても癪な気持ちにさせてくれた礼をしてやらねばならない。

 すぐさまレインは、手にしていた長方形のアルミケースのロックを外し、中に締まっていた武器の組み立てを行う。

 

(組み立てたまま持ち運ぶのには、色々と不都合が多い武器ですが――)

 

 ストックを付け、バレルを装着、スコープはこの距離では不要。

 カートリッジを装填し、真っ直ぐ構えたその武器の名は、

 

「威力は、折り紙付きです」

 

 スナイパーライフル。

 はるか彼方の標的を正確に撃ち抜く、現代工学が産み出した遠方から来る死神だ!

 本来ならば、年端も行かない少女が愛用し使いこなすには、持ち運びの他にも様々な課題が多い武器であるが、

 

「私の『世界関数』じゃなくても、外しようがないですね」

 

 標的がどこへ、どうやって動くのかを完璧に観測するレインの『世界関数』との相性は、それらを補って余りある!

 銃口を向けられて尚、鈍間な歩みを止めない人形の眉間を破壊するのに、一発以上の弾丸は必要なかった。

 静寂を裂く銃声と共に放たれた弾丸は、吸い込まるようにアンドロイドの電子頭脳へと命中し、

 

『そた、そたは、ハハいハハハ、HBHBBBB――』

 

 意味のなさない電子音声と煙を上げながら、一歩、二歩と後退。そのまま昏倒。

 呆気なく、壊れて動かなくなってしまった。

 

「――こんなガラクタにすら、勝てなくなる程の毒だったなんて……」

 

 未来を『世界関数』で観て、敵がここから先も完全に動かなくなったのを確認した挑戦者は、スナイパーライフルの構えを解き、銃口でスクラップを軽く小突く。

 

「仕掛けが分かった以上、一刻も早くこんな所からは立ち去らなければ……」

 

 そう口にし、ライフルを片付ける挑戦者だったが、表情は決して晴れやかではなく、むしろ曇天を前にした時のように、暗い。

 

(しかし、どうやって次の階段を探せば……)

 

 判明したのは、3Fに仕掛けられた罠の存在だけ。

 次のFへと進むための手掛かりに関しては、何一つとして手にしていないのだ。

 

(このままでは、いずれ私も……)

 

 こうして、頭だけを動かしている間にも、降りしきる媚毒の雨は厚手のロングコートと言えど中に染み込んでいき、やがてはインナーのブラやショーツにまで達し――

 

「っ――ひゃぅんっ!?♡」

 

 未発達とはいえ、女の弱点へと接触すれば、いとも簡単に絶頂させてしまう。

 

「ぁ……ぇ――え、そんな、私、い、いま、あの程度で、イっ……!?」

 

 ドクン、ドクンと早打つ心臓は、子宮を下ろし始めた女の本能か、危機的な状況に動揺を隠せないプレイヤーとしての直感か。

 全身から寒気と虚脱感、そして大量の冷や汗が噴き出し始めた。

 

「落ち着くんです……落ち着いて、まだ、大丈夫……急いで、ここから、脱出すれば、まだ……!」

 

 まるで光を求めて飛ぶ蛾のように、フラフラとした足取りでアテのない探索に挑戦者は進み始める。

 止まっても死、進んでも死ならば、進む以外に選択肢はない。

 猶予も残り少ない、絶望的な状況でも歩みを止めなかった挑戦者を――

 

「んっ……?」

 

 まるで祝福するかのように、蹴ってしまった足元の何かに、気付いた。

 

「これは、巻物?」

 

 なぜ裏路地に、こんな変わった物が落ちているのか?

 一瞬、大真面目に考え込んでしまい――

 

「まさかこれ、貴女の、ですか?」

「へっ、へひっ――あへっ♡」

 

 忍なのだから巻物ぐらい持っていても可笑しくないかもと、勘違い外国人のような発想で尋ねてしまう。

 

「へっー、へっー、へっー……♡ チンポ、もっとチンポォ~♡」

「……これは、もう……」

 

 二度と、この白く美しかった女忍者が、理性と尊厳ある姿を取り戻すことはないのだろう。

 事後の乱れを全く直さず、まだ締まらないガバマンを広げたまま、息荒くチンハメを媚びる薬漬けの間抜け面からは、そんな確信を認めずにはいられない。

 

「一体、この人は巻物に何を……っ!?」

 

 自分よりこのFに居た人間が、何を遺したのか。

 知的好奇心から開いた中身には、驚くべき内容が記されていた。

 

「まさかこれは、地図……この街の地図、ですか?」

 

 まさに今、喉から手が出るほどに欲しかった一品は、どうやら手書きのようであり一か所、赤いバツ印が添えられている。

 

「この赤いバツ……何か重要なポイントを、既に見つけていた?」

 

 もし自分が手書きのマップを作ったならば、と挑戦者は考える。

 一刻も早く脱出せねばならない不慣れな街で、忘れないようにわざわざ特筆するほど、重要な場所。そんな場所など、すぐに思い当たる限りでは――

 

「……次のFへの道? いや、そんな物が分かっていたならなぜ、早く先へ……」

 

 ふと呟いた可能性に、レインの現実的な部分が、根拠もなく都合がいいだけ発想だと自嘲するが、

 

「この丸印は……?」

 

 地図にもう一つ書かれた丸印。

 現在地がまだハッキリとしないが、この街は見た目とは裏腹に、行けるエリアがかなり制限されているらしい。

 そんな中で、一番広い道の一か所に記された丸印。

 つまり、自分が先程通って来た、あの表通りと同じ場所であるならば――

 

「知り合いを見つけて、助け出そうとした……?」

 

 この街で、セクサロイドになってしまった知り合いを見つけてしまい、共に脱出する手筈を整えている間に、雨の正体に気付かず濡れすぎて正気を失い、

 

「あえっ♡ ガバマン誰かパコパコぉ~♡ お仕置きしてぇ~……♡」

 

 こうして無様なハメ乞い姿を、路上に晒し続けることになってしまったのだろうか……。

 

「……妄想しても、仕方ない事ですね」

 

 感傷に浸ったところで、中毒者を回復させられる異能やアイテムを持たない自分に出来る事など、何もない。

 もしあるとするならば、それは、彼女が遺した物を無駄にしない事ぐらいだろう。

 

「ごめんなさい、コレ、お借りしていきます」

「へぅぅ?♡」

 

 芯まで媚薬に浸かった手遅れの忍には、もうマトモに読む事すらできないだろう巻物を、レインは深々と一礼して懐に仕舞う。

 

「ありがとうございます」

 

 挑戦者は全速力で、地図を頼りにバツ印に記された場所を見つけ出し、そこの路地にあったマンホールの蓋をズラす。

 

「はぁ、はぁ……! 本当に、見つけていたんですね」

 

 マンホールの中には下水道ではなく、次のFへと続いていくのだろう、雰囲気が一変したレンガの螺旋階段が続いている!

 挑戦者は、降り注ぐ媚薬に狂う前に、なんとか九死に一生を得る事が出来たのだった。

 

「はぁ、はぁ、ハぁ……♡ こんな形でしか借りを返せない私を、許してください……」

 

 あの人をここまで連れていけるほどの腕力も、雨の中をもう一度潜り抜ける余裕もない自分に出来る事はこれぐらいしかないと、レインは転がっていた空ボトルを割り、その破片を押しピン代わりにする。

 

「これで、少しでも犠牲者が減るならば……」

 

 そして、すぐ傍の壁に貰って来た巻物を、なるべく目立つように張り付けた。

 これで次に巻物を見つける人への、少なくとも何かしらのヒントにはなってくれるはずだ。

 

「んふぅぅ♡ も、もう、ダメぇ……!」

 

 媚薬でギトギトに濡れたコートを引きずり、転がり込むように挑戦者は次の階層へと進む。

 理性を失う程ではないが、それでも危険な薬をかなりの量の浴びてしまった小さな身体は、完全に媚薬漬けになってしまう。

 挑戦者はここから先、襲い掛かる罠に、大きく翻弄されることになってしまうだろう……。

 

 

《3Fリザルト》

『媚薬の雨が降りしきる街を長時間放浪した挑戦者は、衣服と全身が媚薬漬けになってしまう! 状態異常・媚薬漬け 装備汚損・ロングコート(媚薬)』

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

《レイン/4F/装備・ロングコート(媚薬)、閃光弾、スナイパーライフル 状態異常・媚薬漬け【探索中】》

 

 

「く……♡ はぁ……はぁ……♡」

 

 びちゃ、びちゃ、と階段を一歩降りるごとに、ずぶ濡れの靴が不快な感触を伝え、

 

「ひっ……! くるっ、きちゃう、また――ふんぅぅぅぅ……♡」

 

 媚薬漬けの服と擦れる身体が淫乱にも反応し、脳天へと快楽を走らせていく。

 口元を抑えて、メスの本能丸出しのイキ声を最低限に抑えようとも、全身に沁み付いていくような疼きは増すばかり。

 

「ま、また……歩いただけで……達し……てぇ……♡」

 

 息荒く背中を丸め、重くヨタヨタとした足取りで階段を降りる、なんとも心もとない挑戦者の姿。

 このままでは満足に身体を動かすどころか、思考を走らせるのも覚束ない。

 自他共に認めざる得ない、危機的状況と言えた。

 

(こ、これは、どこかで発散――いえ、せめて着替えなければ……!)

 

 媚薬漬けになった服をここで脱ぎ捨てるのも一手だったが、全裸でこんな場所を徘徊するのと、果たしてどちらが危険なのか?

 リスクを天秤にかけた結果、裸になるという羞恥心の方が勝り、斥候案としてレインは着替えを早急に探すことを第一目標へと据えて、階段を降り切る。

 

「はぁ~……ん♡ ふぅ~……♡」

 

 一度、深く深呼吸。

 たったそれだけで反応してしまう恥肉のヒクつきを無視し、挑戦者は慎重に眼前の扉を開いた。

 その先に待ち受けていたのは――

 

「こ、ここは……!?」

 

 思いもよらぬ、勝手見知った場所であった。

 

「更衣室……!?」

 

 沢山のロッカーが立ち並び、簡素な長椅子だけが置かれた公共スペース。

 こんな迷宮の奥で普遍的な、最近はダーウィンズゲームのせいで離れていたが通っていた学校にもあった場所との遭遇に、レインは動揺を隠せない。

 なにより驚きなのは、

 

「しかも、こんなに沢山の人が……」

 

 このFには、既に三十人近くの女性たちが屯していたことであった!

 ざっと見渡してみても、自分より小さな少女から、恐らく同年代。少し年上に見える学生っぽい井出達に、OLのように化粧をした女性、明らかな既婚者だけでなく、

 

(また明らかに、私達の世界とは違う女の人まで居ますね……)

 

 博物館でも見たようなゴツい鎧と剣を携えた女騎士や、見たこともない機械が付いたウェットスーツを着たSFっぽいゴーグルを付けた女性。

 パステルカラーでフリフリの可愛らしいドレスを纏った、ファンシーな杖を持つ魔法少女まで居たりと、まるでコスプレイベントの控室だ。

 

(それにあの人たち、は……ッ)

 

 しかし、ここが普通の場所とは決定的に違うのだと思い出させるように、パンパンに膨らんだ腹を忌々し気に触る者や、どう見ても幼い肢体とは不釣り合いなほどに肥大化した乳房を持て余し涙ぐむ者。

 酷いのでは『肉便器』『調教済み』『中古出荷』などと書かれた卑猥な焼印を、乳や下腹部、尻に押し付けられ、瞳の光を完全に失っている者まで人目をはばかる様に同居している。

 

(酷いですね……まだ、私でマシということですか……)

 

 まだ媚薬漬け程度で済んでいるという安心感に、これから一歩でも踏み間違えればああなるのは自分だという可能性。

 

(ですが、そもそもなぜこの人達は、ここから動かず集まっているのでしょうか……?)

 

 そして根本的な、この集まりは一体なんの集まりなのかについて黙考していると、

 

「ふむ、どうやら君で三十人目、か」

「っ」

 

 ショートソードを腰に下げ、ドレスアーマーを着込んだ、凛然とした雰囲気の女騎士が挑戦者に話しかけてきた。

 

「気持ちは分かるが、そう警戒しないでくれ。ここに集められた女性は、どうやらみな同じ境遇らしい」

「……それは、貴女を信用する理由にはならないと思いますが?」

 

 同じ境遇で殺し合うゲームに参加していた挑戦者にとって、その共通点は信用に足るモノではなく、既に世界関数は発動させ、臨戦態勢を取るレイン。

 しかし、余裕か慢心か、女騎士は特別気を害したような素振りは見せず、

 

「いや、君が言うことも最もだ。私のことはどう思ってくれても構わないが、そこの看板には一度目を通しておいた方がいい。君自身のためにもな」

「看板……?」

 

 指差した先を、しっかり異能で不意打ちの前兆ではないことを確認してから、挑戦者も見やる。

 

「――こんなところに、『校則』?」

 

 扉、扉に続く短い通路、そして、その手前の壁に掛けられた看板には、大きな文字で『校則』と掲げられた四つの規則が記されていた。

 

『1、私物は持ち込まず、必ず水着を着てプールに入りましょう』

『2、先生の言うことは聞きましょう』

『3、私語は慎むようにしましょう』

『4、試験はみんな揃ってから始めます』

 

「……意味が分かりませんね」

 

 ここから読み取れる情報は、どうやらここが学校のプールの更衣室で、何らかの試験前である事のみ。

 書かれた校則が一体何を意味しているのか、どういった罠が仕掛けられているのか、まるで糸口が掴めず、眉間にシワが集まっていく。

 

「どうやってもこの先の扉が開かなくて、私達もお手上げでな。少なくとも水着は、どのロッカーの中にも置いてあった。私は使わないが、確認してみるといい。そのびしょ濡れなコートよりはマシなはずだ」

「……ありがとうございます」

 

 善意なのだろうが、まるで誘導されているような釈然としなさを感じつつも、挑戦者は手近なロッカーを開いた。

 

「まあ、学校ですからね。デザインはこうなりますか……」

 

 中に入っていたのは、清潔な紺色のスクール水着だ。

 レインの肉付きの薄い体型と合わされば、ニッチな層に需要がありそうなソレには、ご丁寧に番号が振られたゼッケンが胸元に張り付けられている。

 

(なるほど、水着姿の人たちは、ここに置いてあった水着を着ているという訳で)

 

 先程から、なぜ水着を既に着用できている、やたら準備が良い人たちが何人も居たのかという謎が氷解し、

 

(当然、それに従う気がない人たちも多い、と)

 

 先程の女騎士も含め、こんな怪しい物など着用しないという、至極真っ当な判断を下した者も少なくはないようだった。

 中にはコンクリートの床に破り捨てた跡や、そもそも乳房が大きくなりすぎて物理的にこの水着が着られない者も居るようだが、レインもいつまでも他人事の思考ではいられない。

 

(この怪しい水着、着るべきか、それとも……)

 

 普段のレインならば、こんな怪しく如何わしい格好を着用するなど、断固拒否するところであったが、

 

(いえ、今はっ……♡ 正直、ありがたい、ですね)

 

 ようやく媚薬でギトギトになったコートを脱いで、マトモとは言い難いが他の服に着替えられるのならば、最悪な贈り物という訳ではない。

 しっかりと布地の裏に異物が無いかを確認してから、レインは着用していたコートを脱ぎ始めた。

 

「……はぁ……やっと、解放ですか……♡」

 

 装備を床に置き、ロングコートを床に脱ぎ捨てるだけで、びちゃりと多分に水分を含んだ音が鳴る。

 

「うっ……本当にこれが、私の乳首……?♡」

 

 濡れて張り付いたインナーからは、見たこともない程クッキリと勃起しきった乳首が、今すぐにも虐めて欲しそうに自己主張。

 

「ショーツもこんなに糸を……♡」

 

 下着に至っては脱ぐ時点で糸を引くほど愛液に塗れており、下の割れ目もパク、パク♡ と勝手に開閉を繰り返して、レインの処女を見せびらかしながら湯気立つほどに、焦らし蒸らされきっていた。

 

「これじゃあ私が本当に、こんなふざけた迷宮で発情する、変態みたいじゃないですか……♡」

 

 徹底的にこの甘く切ない疼きを軽蔑し尽くさねば、メスとしての衝動に飲まれかねないという自覚ごと、愚痴に込めて撒き散らしてレインはスクール水着に着替え終わる。

 

「それに、微妙にサイズが……なんだか薄い気も……」

 

 記憶の倍ほど時間をかけて、何とか着用し終えたスク水だったが、その薄い布地は華奢なボディラインをクッキリと示すだけに留まらず、尻に食い込み、スケベな勃起乳首や蒸れたマン筋まで遠目に一発で分かるほど浮かび上がってしまっている。

 

「……はぁ、背に腹は代えられません、か」

 

 それでも、ちゃんとした清潔な衣服に着替えた瞬間、身体をジワジワと犯し蝕んでいくような感覚は大分マシになった。

 当面の間は、これを着用することになるだろう。

 

(私物の持ち込みも禁止……どっちにせよライフルも閃光弾も、こうも人が溢れていては使い辛いですし……仕方ない、ですか)

 

 運が良ければ、あとでロッカールームに回収しに戻れるだろうか。

 ライフルケースに閃光弾と、着替え終わったコートを一緒に押し込み、溜息を一つ付いたところで、

 

――キーンコーンカーンーコーン……♪――

 

「っ!?」

 

 気の抜けたチャイムが鳴り響き、今まで不動だった先へと続く扉が開いた。

 

「……どうやら、試験時間みたいですね」

 

 退路はいつも通り既になく、他に選択肢もない。

 受験者たちは悠然と、恐る恐ると、覚束ずと、各々のペースで扉を潜り抜けていく。

 レインもその一団に混ざり、開けた場所に出る。

 真っ先に飛び込んできたのは、閉塞感を覚える無機質な広間と、想像通りの水が張られたプール。そして――

 

「ヨーシ、今日もイイ身体をしたメス共が一杯来たど」

 

 待ち構えていた、筋骨隆々なオークの姿だった!

 

(なっ、化物!? いえ、アレは確か、オークでしたか……!)

 

 実物を見るのは初めてであるが、博物館で得た知識から存在は知っていたレインの肩肘が強張る。

 

(この迷宮で最もポピュラーな……身体能力に優れ、女を性処理道具程度にしか見ない、残虐な魔物、でしたか……)

 

 事前知識と、冷静さを取り戻しつつある分析力が、華奢な自分など片手でくびり殺してしまえそうな緑の巨躯への、理解と対応策を深めていく。

 

(直接戦闘で勝ち目無し、逃げもこの開けた場所では難しい。それに――)

 

 他のオークを知っているからこそ、懸念事項としてレインの直感を波立たせたのは、その井出達。

 

(眼鏡に竹刀と、ジャージ……?)

 

 必要なのか非常に疑わしい、とりあえず乗せただけ感ありありの眼鏡と、もはや筋肉に張り付けていると言った方がしっくりとくるピチピチのジャージ、そして手に持った大きな竹刀の存在だった。

 学校の教師――体育教師と言われれば、確かにそんな風にも見える。

 

「……形から入るタイプなのでしょうか?」

 

 奇妙なオークの格好にざわめきを隠せない受験者たちを一喝するように、竹刀が地面へと乱暴に振り下ろされた。

 

「コラァ! お前たち、校則をちゃんと見なかったのかど! 私語は厳禁なんだど!」

「ッ!」

 

 バシィ! と竹刀から鳴った激しい音に、挑戦者は思わず身が縮こまってしまう。

 他の者もそうだったのだろう。ざわめきは一瞬にして静寂に打って変った。

 

「まったく、最近のメスは文字もちゃんと読めないのかど。次は無いど!」

 

 怒声を上げて雑にこちらを侮蔑してくるオークに、レインの米神にも不快の青筋が浮かんだが、ここで騒ぎを起こすことに何のメリットもないと堪える。

 しかし、この嵐はただ待ち堪えるだけでは過ぎ去らない。

 

「んぁ~? なんだど、お前ぇ?」

「ひっ……!?」

 

 教師オークの視線が一点に――遠目からでも異常に自己主張が激しかったデカパイに止まる。

 

「水着はどうしたど?」

「みず……ぎっ?」

「校則に書いてあったど! 必ずプールには水着着用だど!」

「ひっ、ひぃぃ……は、入らなかったんですぅ……!」

「なんだどその言い訳は! そんなふざけたデカパイぶら下げて、オスに嬲られるしか存在価値のない乳だから水着が入りませんでしたなんて、教師を舐めるのも大概にするど淫乱メスガキが!」

「わ、わたしだってっ、す、好きでっ、こんなオッパイになったんじゃ……」

 

 心無い罵倒の数々に、元から気が弱そうな超乳少女は、涙ぐみながらも釈明を続けるが、

 

「これだからメスガキは、反省がまるで見えないど! そんな奴には身体に分からせてやるど! 来いっ!」

「え、そ、そっちは違ぎゃぴぃ!!?」

 

 腕ではなく、そのだらしなく伸び切った超乳を握りしめた瞬間、

 

「そこまでにしろ、下郎が」

「あぁん?」

 

 毅然とした怒りが、抜き放った剣先と共に教師オークへと向けられた!

 

「貴様の下劣な行い、騎士として見過ごせんな」

「なんだどぉ? お前も校則を守ってない馬鹿メスかどぉ?」

(あの人は、先程の……!)

 

 非道に憤慨しつつも、傍観しか出来なかったレインとは違い、真っ向からその悪行を非難し正さんと、あの女騎士がオークへと真正面から相対する!

 

「そうよっ! さっきからアンタ何様のつもりよ!」

「私たちは貴方の生徒でもなんでもないです、酷すぎますわ!」

「今時、パワハラとかキモすぎなんですけど~!」

 

 そんな勇敢さに当てられた、主に気の強そうな女性たちが一斉にブーイングを飛ばし、一瞬にして場の主導権が移り変わる。

 

「貴様に1対1の決闘を申し込む。ルールはどちらかが倒れるまでだ。貴様のような単細胞でも、分かりやすいだろう?」

「な、なんだどぉ~? わざわざ剝かれるために鎧なんぞ着込んだメスの癖に」

「ふっ、この鎧を見せかけだと思っている時点で、底が知れるな」

「ぐ、ぐぅ~」

 

 余りにも頼もしい立ち振る舞いからは、女騎士が熟練の使い手である事を素人目にも臭わせ、対敵との格の違いをまざまざと見せつけていく。

 襲われても問題ないと、オークに背中を見せる余裕すら見せ、受験者たちの群れから距離を取った場所で手招きする。

 

「さあ、どこからでも掛かってこい。貴様が見下す、女の力を見せてやる」

 

 堂の入った立ち振る舞いにギャラリー達は沸き立ち、余りにも軽んじた態度を取られる、やられ役と化したオークは地団駄を踏んで鼻息荒く、

 

「イキりメス豚が、後悔させてやるど~!!!」

 

 竹刀を一度、全力で女騎士の方向に叩き付けてから、轟音を立てて突進した!

 怒りに任せ、いちいち地面を力任せに踏みしめて走っているせいで、動きは杜撰で大雑把。

 勢いだけはあるが、少しでも武術の心得がある人間ならば、簡単に避けられるだろう。

 誰もが、まだ剣すらマトモに構えない女騎士の勝利を、確信していた。

 そう、

 

(……そんな、ウソ……!)

 

 ただ、独り。

 

 

(あの人が、敗けてしまう……!?)

 

 

 数秒先の未来を見通せる異能、世界関数を持つレインただ一人を除いては……!

 

「オラァ!」

「ぶっ――おぐげぇぇ!!?」

 

 予知が現実に追いつき、大ぶりなボディブローが深々と女騎士の鳩尾に抉り込まれる。

 間抜けな悲鳴と共に頬を無様に膨らませ、胃の中身をぶちまけ、砕けたアーマーの破片と共に尻を突き出すような姿勢でお腹を押さえ――一撃で、ダウン。

 

「が……ば、馬鹿、な……!?」

「馬鹿はどっちだど! このクソザコ便器がっ!」

「げほっ、ちがっ、今のは身体が――んおぉぉッ!!?」

 

 秒速で決闘に敗北した女騎士の浮いた腰を、教師オークは力任せに掴み、そのまま下着を破り捨て、苦悶にヒクつくアナルへと己の凶器めいた大きさの剛直を挿入。

 

「ん゛お゛お゛っ!? やめっ、やめろぉ!!? も、もう一度、もう一度だっ! いま、いまのは絶対、何かの間違いでっ、あがっ! がっ、おしり裂けっ、太っ、内蔵ぜんぶっ、引き抜かれっ……ヒギっ!? 熱ぐぷっ!!?」

 

 言い訳ガン無視の本気アナルレイプからの、ザーメンの射出音が聞こえてきそうなほどの大量射精。

 そして、

 

「ぅぼげぇぇぇぇぇぇ~~~~~~!!!?!」

 

 ガンギマリなアヘ顔と共に、逆流してきた精液を口からぶちまけ、女騎士はイキ果てた。

 

「げっ、げぷっ、げっぷぅ……♡」

 

 自分が吐き出したザーゲロの池にアクメ顔をこすり付け、ガバガバになったケツ穴からも白濁液を垂れ流し、完全敗北の痴態を晒す肉便器を捨て置き、教師オークは額の汗を拭った。

 

「ふぅ~~、相変わらず女騎士はケツ穴が弱点ど。剣ばっかり振ってて、ケツ穴の鍛錬が疎かだから……んぉ?」

「くたばれぇ!!!」

 

 次に教師オークの後頭部へと問答無用で飛び蹴りをぶち当てたのは、特攻服のような格好をしたヤンキー風の少女だった。

 

「お痛たたた……教師に暴力を振るうなんて人として最低ど! お前も指導してやるど!」

「けっ、良い気になるんじゃねぇよセンコーがよ! アタシはさっきの騎士サマみたいな、口だけの奴とは違うぜ!」

「ふんっ、躾け甲斐があるどっ!」

 

 自信満々に拳を構える、いかにもケンカ慣れしていそうな不良少女だったが、竹刀をバシンと鞭のように床に叩き付け、頭部へとのっそり伸ばされた手に――

 

(この人もダメ……!?)

 

 払いのけることすらできず捕まり、そのまま全く萎えないオークチンポを口元に捻じ込まれ、

 

「ごっ!? ごっぶえぇぇぇ!!?」

 

 喉奥がチンポの形に浮かび上がるほど、壮絶なイラマチオで奉仕させられる!

 

「おごぇっ!? ぶげっ!? な゛ん゛っ、おぶっ!? がげ、お゛っ――んぶげぇぇぇぇぇぇぇ!!!?」

 

 そのままひょっとこ変形する顔面へと腰を何度も何度も打ち付けられ、ティッシュ代わり扱いのコキ捨て。

 今度は入りきらなかった分が上から下へ、分厚い特攻服のズボンが、脱糞したようにモリモリモリ♡ と特濃ザーメンで汚く盛り上がる!

 

「あがぷっ――か、かひゅ……ひゅ~……ひゅ~……♡」

 

 ズボンの尻を、おむつでも履いているかのように膨らませた使用済みティッシュ酸欠寸前女は、先程の肉便器がケツを突き出す場所に投げ捨てられ、

 

「まったく、本当に口だけ立派なティッシュだったど……さて、と」

 

 バシィ! とまた竹刀で地面を叩いた音に、受験者たちの――特に、校則に違反し、水着に着替えなかった者達と、先程野次を飛ばしていた女達の肩が、びくりと跳ね上がった。

 

「……そろそろ面倒臭くなってきたし、校則を護らなかった連中はさっさと処分するど」

 

 事実上の処刑宣告を呟かれた受験者たちは――不気味なまでに、それを静寂で受け入れる。

 いや……受け入れざるを得なかった。

 

(くっ……やはり、そういう事でしたか!)

 

 未来が見えていたレインには、きっぱりと分かる。

 あの二人は、動かないのではなく、全く動けなかったのだと。

 戦い慣れしていそうな人達の、二度の無抵抗。そして『あの音』を聞いた瞬間から、まるで何かに縛られ動けなくなった女達の、絶望的な横顔で確信する。

 

(あの竹刀、鳴らすと『校則』に違反した人間を動けなくする異能がある!)

 

 つまり、この階層は水着に着替えなかった時点で詰み。

 

「ひっ!? ま、待って、私まだしょじひぎぃっ!!?」

「あ、甘く見ないでくださいまし! そんなぶっといメス殺チンポ程度で、私の催眠調教済みガバマンを屈服させれるとでモ゛っ♡!? モひィイイィィィ~~~~♡!?」

「ひ、あ、ぁ! お、お願い許して許して、馬鹿にしたの謝る、謝るからぁ! レイプしな、あっ、あぎぃぃぃ!!! づかまないで、あ、あだま、割れっ……!」

 

 さらに、私語厳禁の校則も破った者達にも、等しく激しい凌辱を加え、

 

「ひっぎいぃぃぃ~~~~!!! ちがっ、オッパイちがうぅぅ~~~~!! お乳マンコじゃないから、やめっ、チンポ挿入るのやめでっ! 犯さないで! おっぱいぶっ壊れりゅ~~~~~~~~!!! ひぎいいぃぃぃいいぃ~~~~~~!!!!!」

 

 最後に、最初にイチャモンをつけた超乳少女へのニプルファックが終わり、投げ捨てる頃には、失神した二十一個のザーメン肉袋の山が出来上がっていた……!

 

「まったく、今回もあの程度の校則も守れない馬鹿ばっかり。毎度毎度、疲れるど~」

 

 これだけの人数に射精したというのに、口調だけでまったく萎えたり疲れた様子もなく、教師オークは肩を回しながら壁のスイッチを叩く。

 

(っ……なんて、ことを……!)

 

 すると、ガコン、と音が鳴り、肉袋が積まれていた床の底が抜ける。

そのまま抵抗も出来ない失格者たちは、悲鳴すら上げれず、奈落の底へ音もなく吸い込まれて行った……。

 

(……私に、できる事なんてありませんでした……私に、出来る事なんて……!)

 

 元から傍観者をスタンスにしているレインであっても、目の前で繰り広げられた凌辱劇に何も思わぬほど性根が腐っているわけではない。

 蓋が閉じ、ただ精液がこびりついた跡だけが残った床へと、沈痛な面持ちを向け、拳を強く握りしめる……。

 

「さって、今回は九人ほど残ったどか。お前たちは、なかなか従順で悪くなさそうだど」

 

 しかし、今までのは全て余興。

 このFに待ち構える罠は、残された自分達こそが標的なのだと、レインは意識を切り替えた。

 

「じゃあ、お前たち。これから試験を始めるから、さっさとプールに入るど」

 

 断れば二十二人目の仲間入りである以上、拒否権などある訳もなく、挑戦者を含めた九人のスク水女たちは広いプールの中に入っていく。

 

(――んっ♡ こ、この水は……?)

 

 水流に撫でられた圧迫感に、勃起乳首とマン筋がキュン♡ と反応してしまうが、

 

(いえ、大丈夫、今のところは普通の水ですね……)

 

 てっきりまた媚薬でも混ぜられているのかと、していた警戒が杞憂に終わり、少し胸を撫でおろす。

 

「中央の辺りまで進んでいくどー」

 

 であるならば、一体何をやらせるつもりなのだろうか?

 単純な競泳でもやらされるとは思えず、訝しみながらも、小柄なレインの肩ぐらいまでしか深さのない謎のプールを進んでいく九人の試験者たち。

 

(こんな事に、一体何の意味が……?)

 

 レインだけでなく、他の誰もが口にせずとも、全く同じ疑問符を浮かべ始めつつも、中央にたどり着いたその時……、

 

「よし、それじゃあ試験を始めるど。寄生魚を放つどー」

(……は? 寄生、魚?)

 

 まるで、肉食獣の檻でも開いたような音が、挑戦者の耳を打った。

 

「っ!? な、こ、これは!!?」

 

 瞬時に世界関数が観測する影、影、影――大量の、魚群。

 異能によってこの魚共が、どのような未来へと突き進んでいるのか観測した瞬間――

 

「皆さん今すぐこのプールから出てください! 早くッ!」

 

 校則など知った事ではないと、レインは声を張り上げて叫んだ!

 

「えっ、なん――いぎぃッ!?」

 

 運悪く、一番近くに居たため魚群に腰元を囲まれた一人が、奇声を発して眼球を裏返す。

 

「あ゛……が……挿入って、挿入って……あっげぇぇぇぇ~~~~!!?」

 

 そのままビクン、ビクンとスク水に押し込められた豊満を数回痙攣させ、ドボンと水面に倒れ込むと、

 

「がぼっがぼぼっ、ぐがががぼっ!!!」

 

 まさに投げ込まれた餌のように魚に囲まれ、突き出した手足以外が見えなくなる……。

 中には水面から飛び上がってすら、他のがまだ喰らい付いて居ない箇所に群がろうとする個体もおり、

 

「あの、形状はっ――本当に魚なのですかっ!?」

 

 まるで乳白色の竹輪に尾びれを付け、口らしき穴にはビッシリと牙を生やしたような、奇怪にしておぞましすぎる姿に戦慄!

 次の、また次の肉を求め、寄生魚たちは残った獲物へと殺到する!

 

「ひっ、ひいぃぃぃーーー!」

「いや、誰かっ、助けてぇぇえ!!!」

「こ、こんなの嫌、さかな、魚がぁぁぁぁ!!!」

 

 一瞬で地獄と化し、絶望と悲鳴が交錯するプール、いや生け簀に放り込まれてしまっていた挑戦者は、疲労や限界を度外視して異能をフル行使!

 

「『世界関数』ッ! 焼き切れても構いません、私に力をッ!」

 

 例外はなく、極薄のスクール水着に身を包んだレインにも群がる魚群を、世界関数の予知が映し出す。

 

(狙いは……アソコ!)

 

 寄生という名に違わず、どうやら膣から体内への侵入を最優先してくるようで、かなりの数が一目散に向かってくるが、

 

(大丈夫、さばき切れない数ではありません!)

 

 他の肉穴にも群がっているためか、レインの両手でも引き剥がすことが出来なくはない。

 

「このっ! このっ!」

 

 既に観えているコースで突き進んでくる寄生魚を掴み、払い、くびり、投げ捨て、踏み潰して、脱出する。プールサイドへのデスマーチが始まった!

 

「はぁ、はぁ、はぁ……!!!」

 

 一回のミスすら許されない極限の緊迫感と、異能をフル活動させ続ける疲労感。

 全てが混ざり合って、手足の感覚が消え失せ始めても、挑戦者は足掻き続ける!

 対して、せっかくの餌を水中から出すことを良しとしない寄生魚共も、動きに変化をつけ始めていた。

 

「い゛っ――はぎゅうぅ!?」

 

 まず本命ではなく、尻や太もも、横腹といったガードが甘い部位から噛みつき、獲物を弱らせる作戦に打って出てきたのだ!

 本来ならば、痛い、で済むはずの噛み付きであったが、レインの肉体は収まっていたとはいえ、媚薬によって火照り切ったまま、一度も発散されていないのが仇となった。

 

「いぎゅ!? いだ、なんでっ、いッぎ、イっぎゅう!♡?」

 

 今のレインは、このような大雑把な刺激すら、歯を食いしばって堪えなければならないほど、敏感で淫らな痴肉の塊。

 ジワリジワリと、寄生魚が大好物である蜜を股から漏らし始めていく……!

 

「この、来るなっ、来るなぁぁ……!♡」

 

 レインという存在そのものを、ゴリゴリと削り下ろしていくような荒行。

 スク水もあっという間に食いちぎられ、虫食いと歯型を随所に増やしていきながらも、なんとか特に敏感な部分だけは防衛に成功。

 

「負けません、負けない、負けたく、ない! こんな、こんな理不尽にぃぃ……!」

 

 挑戦者の生き残りに賭ける、気合と執念が手繰り寄せた、プールサイドの縁を掴み取った!

 

「よ……し……ぃ!」

 

 どれだけ異常な生物でも、所詮は魚。

 陸にさえ上がれば追っては来れないと、世界関数が映す未来も示している。

 

(やりまし……た! これで、この階層もクリア……!)

 

 ただ――ここで挑戦者は、二つの事を思い知らされる事になる。

 まず一つ。知ってはいたが、世界関数が映すのは、視界に入っている物体がこれからどう動くかの未来のみであり、その対象に自分自身は含まれていないこと。

 そして、もう一つは、

 

「おお、凄いど。ここまで戻って来れるイキの良い女なんて、久しぶりだど」

「……えっ」

「これは良い素体になりそうだどぉ」

 

 クリアなんて言葉が、この階層と自分に、既に存在していないという、残酷な事実だった……。

 経過を見ていた教師オークから、パァン、と軽い音が、レインの眼前で鳴り響く。

 何度も耳にした、竹刀が振るわれ、校則に違反した者が動けなくなる音。

 その対象には、先ほど私語を発してしまったレインも該当してしまっている……。

 

「やはり、素体は従順な女がいいどぉ。反抗的なメスなんていらねぇ。下の階の連中にくれてやるど」

(下の階……うそ……じゃあ……?)

 

 この階層に、真っ当な『クリア条件』なんて物は、初めからなかったのだ。

 試験内容は、教師オークに従順な女であるか否かの選別。

 始めから校則に違反してヤリ捨てられ下の階層に投棄されるか、校則を遵守して魚に寄生されるか、たった二択だったのだ。

 

(こんなの、分かる、わけっ……!!!)

 

 どのような過程があったにせよ、レインが選び取ってしまったのは、後者。

 ここで異物に寄生され、オークがいう『素材』へと堕ちるゲームオーバーへの道だった……!

 

「がっ……ぐ……ぅぅぅぅぅ!!?」

 

 プールサイドから上がろうと、全身全霊を籠めるつもりのレインだったが、先程までみなぎっていたはずの力が全く入らず、ただ呻き声だけが喉奥から絞られていくのみ。

 

(そんな、ここまで来て、こんな、私も、あの博物館の人たちみたいに、あんな……!?)

 

 動くことも、喋ることも出来ず、がんじがらめにされた意識だけが、走馬灯のように2Fで見せつけられた末路たちを思い起こしていく……。

 更に追い打ちをかけるように、

 

「いぎゃああぁぁぁぁぁぁ~~~~~!!!」

「お゛っ……ぎ……じぬ……もう入っで……こないでぇぇ……」

「ひがっ――あ、あえ、あえぇ♡ ビチビチ♡ ビチビチ、あ、あへぇっ♡?」

 

 自分がこれから受ける地獄を、一足先に実演している八人の悲鳴と嬌声を聞かされ、

 

「い……ぁ……やぁ……ぁぁ……!!」

 

 身震いと共にあられもなく失禁してしまった挑戦者を、誰が責められるだろうか。

 立ちバックのような姿勢で突き出した膣から、透明な水中に広がっていく、黄色い液体……。

 しかし、なんの感傷も抱かない寄生魚たちにとってそれは、目立つ標的に過ぎなかった!

 

「ひぎぃぃ!!?」

 

 どちゅり♡ と、秘部を守っていた薄布ごとぶち抜き、のたうつ異物がレインの膣内に侵入!

 未熟な割れ目を押し広げながら、膣内へ、膣内へと抉り進んでいく!

 

「き、気持ち悪い、気持ち悪い! 挿入って、来るなぁぁ……!」

 

 当然、寄生先の願いなど聞き入れるはずもなく、魚は蜜壺嬲りを辞めようとはしないが、

 

「ぇ、喋れ――だったら!」

 

 ただ挑戦者も好き放題されるだけではない。

 竹刀の束縛は一度、何かを受ければまた動けるようになる特性に土壇場で気付き、すぐさま自分の秘部に突き刺さった尾ヒレを鷲掴みにする!

 

「この、早く、出ていって、くださいぃぃ……!!!」

 

 そのまま力任せに引っ張るが、一度侵入を許してしまった寄生魚は身体の粘膜に張り付き、簡単には引き剥がせない事と、

 

「ふぎぃぃぃ♡♡♡ えぐれっ、膣内が、ひっくり返るぅぅ……!?♡」

 

 なにより、張り付いた場所はまだ未通の膣道。

 ここまで挿入ってしまった寄生魚を取り出すのは、キツキツの膣内をそのまま全て抉り出すに等しい。

 

「あぎぃ!?♡ 出ろっ♡ 出ていってぇ♡ ビチビチっ、動く、なぁ……!♡」

 

 全力で暴れ回る寄生魚はもはや、エグい動きをする肉バイブ。

 膣肉を通りやすいように解し、その度に突き抜けるような快楽で、レインの脳天を揺さぶってくる。

 

「はひぃ!?♡ はっ、はっ♡ どうしてっ♡ こんな、魚に、犯されてイク、なんてぇ!?♡」

 

 どれだけ理性で律して拒絶しようが、それだけで不調が回復するなら誰も薬や病院を必要とはしない。

 ましてや、なまじ克己心が強すぎたせいで全く弄られなかった挑戦者の発情マンコは、ようやく貰えた本格的な刺激に歓喜し、打ち震えてしまっていた!

 

「イカないっ♡ イキたく、ないぃぃ♡ 私はっ、私はぁ……♡」

 

 それでもなお心だけは屈しないと、涎も涙も滴り落ちるほど食い縛って堪えるレインへと――

 

「これ以上絶対にイかな、イ゛っ!!?!?」

 

 往生際が悪いと言わんばかりに、更に二匹の寄生魚が、プリプリの勃起乳首へと嚙み付いた!

 

「イッグゥゥゥ!!? イくっ、イグイグっ!!? お゛お゛お゛お゛~~~~~!!?!? イッグゥゥゥウウゥゥ~~~~~~~!?♡♡♡」

 

 限界まで敏感になっていたドスケベ乳首を無数の牙で串刺しにされ、今までの比ではない暴悦に、首が仰け反って舌が突き出るほどの本気アクメ!

 必死に護り固めていた内股が、メスの本性をさらけ出した様にガニ股へと開き、今までのクールな態度が台無しになるほど野太い大音量のイキ声を晒してしまう!

 

「無理ですぅぅ! イカないの無理ぃぃぃ!? こんな、ごんなイイのっ、女で耐えられる訳が――あぎ!?♡」

 

 頑固だった挑戦者にも、メスとしての本能が分かってきた間に、寄生魚は本格的に膣の奥。処女膜を突き破り、子宮口を――

 

 

「あ゛っぎゃああぁあぁあぁぁぁぁぁ~~~~~~~!!?!?」

 

 

 ごりゅり♡ と、一発で食い破って、子宮へと到達してしまう!

 身体の一部、よりによって一番敏感な部分を喰い千切られたダメージは、流石に快楽に勝る。

 

「へ――へひっ……へひっ……♡」

 

 完全に白目を剥いて失神。プールサイドにゴン、と頭を打ち付け、打ち上げられた魚介類のようにビクン♡ ビクン♡ と浅い痙攣を繰り返すレインの身体。

 いや、寄生魚の侵入を子宮に許してしまった時点で、生まれ育った時から一心同体であった挑戦者の身体は、既に彼女のコントロールを外れ始めている……。

 

「へひぇ♡ へっひぇ……!?♡」

 

 子宮内に到達した寄生魚は、そこで身体を丸め、まるで赤子のように眠りにつき始める。

 身体が子宮壁に張り付くと、まるで繭に包まれるように融解てシルエットが薄くなっていき――やがて、寄生先と完全に同化する。

 

「へぎっ!? がぎぇ!? ごがぎぇぎぇ!×!?」

 

 明らかに危険な奇声、でたらめに跳ねる四肢、転がり回る眼球。

 可憐な少女が受けるには、余りにも悲惨で無様な工程が完了し――

 

「ほげッ!× ぇ……へ……」

 

 ひと際大きく身体が仰け反り、それらが止む頃には、

 

「えへっ♡ えへへぇ♡ まん、こ、おまん、こぉ……♡」

 

 プールサイドにこすり付けた頬をだらしなく緩ませ、利発さなど欠片も感じない、媚び切った眼孔には♡の輪郭。

 起き抜け一発に、血が滲んだ自分のマンコをかき混ぜ淫語を口ずさむ、一匹のド淫乱なメスガキが誕生していた……。

 

「お、最後のメスも終わったどか」

 

 いつの間にか用意していたビーチチェアからどっこいしょと背中を起こし、捲っていた雑誌を脇に挟んだ教師オークが、他の魚を引き剥がし、雑にレインをビーチサイドから水揚げする。

 

「おい、お前、名前はなんど」

「な、なま、ぇぇ……?♡」

 

 挑戦者にはダーウィンズゲームに登録したレインではなく、『柏木鈴音』というれっきとした本名もある。

 

「そんなのいいからぁ……♡ どうでもいいからぁ♡ おマンコしてぇ♡ 本気ファックでマンコにいっぱいザーメン注いでぇ~♡ お願い早くぅ~♡」

 

 だが、その名前を持つ少女は、決してこのように自分から大股をM字に開いて、物欲しそうにパクつくマンコを見せつけながら、下品なおねだりはしない。

 

「よし、良好良好。出荷できるど~。さて、残りの雌も水を抜いてから……」

「ねぇってばぁ~♡」

「うるさいど、お前はこれでも咥えてるど」

「オ゛っほぉ!♡♪ あ、ありがとうございま~しゅ♡」

 

 乱暴に丸めた雑誌をマンコに捻じ込まれただけで放尿し、アヘりながら歓喜に口をすぼめる変態マゾビッチ。

 

「オーク様にこんな、おマンコ乱暴に虐めて頂いてぇ――わ、わたしぃ、いまぁ♡ 最高に幸せでぇ~~~す♡」

 

 ダブルピースでその幸福を最大限表しているつもりの姿に、未来など無いのは明らか。

 そのだらしなく弛み切った頬からは、まるで雨のようにボロボロと涙が伝っていたが、直に乾いて消えていくだろう……。

 

 こうしてレインという少女は、エロトラップダンジョン4Fにて、永遠に消息を絶つこととなってしまった……。

 

 

《4Fリザルト》

『試験に合格した挑戦者は生け簀プールに放り込まれ、寄生魚に子宮を犯されて、肉体を奪われてしまった……』

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

【レイン 最終リザルト】

 

 

《1Fリザルト》

『挑戦者は触手が蠢く肉洞を、無事に通り抜けた!』

 

《2Fリザルト》

『挑戦者は末路博物館にて、エロトラップダンジョンへの見識を広め、次の階層へと臨む』

 

《3Fリザルト》

『媚薬の雨が降りしきる街を長時間放浪した挑戦者は、衣服と全身が媚薬漬けになってしまう! 状態異常・媚薬漬け 装備汚損・ロングコート(媚薬)』

 

《4Fリザルト》

『試験に合格した挑戦者は生け簀プールに放り込まれ、寄生魚に子宮を犯されて、肉体を奪われてしまった……』 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

【エピローグ】

 

 

(……ぁ、わたし、は……?)

 

 次にレインが意識を取り戻したのは、向こうの壁に扉が見えるだけの、ただっ広く何もない広間であった。

 

(う……ここは……なにが、起こって……ッ!)

 

 微睡から覚醒していくにつれ、自分に襲い掛かった顛末、取った不覚、受けた凌辱、全てが木霊する様に記憶へと反響していく。

 

(あれから! なにが、どうなって、私は――今どこにッ!?)

 

 あんな場所で気絶し、無事に済んだとは到底思えないレインは、焦燥と共に状況確認に努めようとするが、

 

(……ぇ? どうして、動けないの、ですか……立っているのに)

 

 直立不動のまま、身体が動かせない。

 眼球一つすら言うことを聞かず、瞬き一つせずにただ、扉一点だけを見つめて、動かない。

 

(いえ、そもそもおかしい……! なぜ私は、気絶していたのに、ずっと直立して……ッ!?)

 

 状況は、間違いなく己の想像を越えて最悪へと転げ落ちている。

 それをレインが理解しきる前に――扉が勢いよく開け放たれた。

 

「……うっわ」

(あれは、別の……!?)

 

 扉から現れたのは、学生服を纏った活発そうな少女。

 手には双剣を構えており、どこか少し、外で待機している仲間の一人を思わせる。

 

(良かった、これで)

 

 不快感を露にする表情から友好的ではないのは分かるが、それでも最低、この拘束状態は解いてもらえるだろう。

 ひとまず危機は脱却できたと胸を撫でおろすと共に、開いた口が、

 

 

「んっほぉ~~~~~~~~~~♡♡♡」

 

 

(………………は?)

 

 知性の欠片も感じないような奇声を、発した。

 

(いまの、私の、声……?)

 

 聞きなれた声。最も身近な場所から発せられた、信じられないほど下劣な咆哮。

 

「最低の趣味ね……そんなハイレグ水着に、胸とアソコだけ丸出しにして、逆に恥ずかしくないのアンタ達?」

(そんなっ!? 私いま、そんな恰好をさせられ……アンタ、たち?)

 

 複数形に疑問を持つと同時に、隣後ろから、

 

「んっほぉ~~~~~~~~~~♡♡♡」

「んっほぉ~~~~~~~~~~♡♡♡」

「んっほぉ~~~~~~~~~~♡♡♡」

 

 声質だけは違えど、寸分違わぬタイミングで、全く同じ奇声が聞こえてくる。

 

(私の他にも、後ろや隣に沢山居る!?)

「あー、戦闘員って奴? 特撮に居るわよねぇ偶に。全員同じ格好して変な声出して、あっさりボコられるやられ役のモブ」

(戦闘、員……!?)

「なっさけな。どういう神経してたら、こんな格好で戦おうって気になる訳? せっかくみんな可愛い顔してるんだから、マスクぐらいはつけたら?」

(ま、待ってください!? 私は、戦う気なんて)

 

 軽蔑と怪訝をとめどなく垂れ流す少女に、レインはどうにかして異を唱えようとするが、

 

「んっほぉ~~~~~~~~~~♡♡♡」

(ひっ!?)

 

 それよりも先に、身体が勝手に動き出してしまう!

 開いた両手を顔の辺りにまで掲げた、まさに雑魚丸出しの愚直な突進。

 

(待って待って待って!? こんな動きでは絶対……!)

 

 未だに生きている異能『世界関数』が、少女にあっさりと回し蹴りを顔面に喰らい、吹っ飛ばされる未来を示す。

 だが、全く言うことを聞かない身体は、まるで灯りに集る羽虫のように向かい――

 

「おっそ」

「んぼぉ!?」

 

 叩き落とされるように、当然のようにあっさりと側頭部を蹴り飛ばされた!

 

「んぉ――ぼ……♡」

(あ……が……は……!?)

 

 頭部に大ダメージを受け、丸出しの股間を見せつけるように腰だけが痙攣しながら反り浮かび――意識が刈り取られる。

 そして、レインが次に意識を取り戻した時には――

 

 

(ぁ……れ……?)

 

 

 再び、状況は振り出しに戻っていた。

 

(私は……先程の子は……扉が、締まって……?)

 

 拾いスペース。眼前の扉。動かない身体。

 自分を蹴り飛ばした少女はもう何処にもおらず、まるで先程の出来事が夢幻だったかのように、全てが巻き戻り――いや、明らかに違う点が、一つ。

 

(血……痕……?)

 

 床や壁に飛び散ったまま放置されている、鮮血が飛び散った跡、跡、跡。

 生々しく無惨な、戦闘――いや、一方的な屠殺の痕跡。

 

(……え……ぁ……ぇ……?)

 

 これが何を意味しているのか。これはまさか、死よりも最悪の末路ではないのか。

 聡いレインの意識だけが、戦慄に凍り付いていく中で、

 

「あらぁ?」

(ひっ!?)

 

 再び、眼前の扉が開く。

 

「んっほぉ~~~~~~~~~~♡♡♡」

 

 そして先程と同じように侵入者を検知した身体が、勝手に下品に吼え散らかし、

 

「んっほぉ~~~~~~~~~~♡♡♡」

「んっほぉ~~~~~~~~~~♡♡♡」

 

 先程と比べ、明らかにボリュームが少なくなった合唱が、レインの耳を打った。

 

(ぁ……ぁぁ、うぁ…………!)

「あらあら、オークさんの案内では、この先に私のお相手が居るとは聞いてましたが……」

(お、お願いします! 私も貴女と同じ、同じなんですッ! 身体が勝手に、このままだと死ぬまで――お願い助けてくだ、助けて助けて助けてッ!)

 

 声にも顔にも出ないレインの必死の命乞いに、まるで応えるように新しく入って来た修道女らしき女性は柔和な微笑みを浮かべると――

 

 

「こんなに沢山、可愛い生贄を用意してくださるなんて、気が利いてらっしゃいますのね♪」

(たすっ――け…………)

 

 背中から悪魔の様な翼を広げ、指からは刀剣のように鋭い爪、そして股間からは余りにグロテスクな肉槍を生やした……。

 

「んっほぉ~~~~~~~~~~♡♡♡」

「じゃあ、まずは小さい貴女から♪ 沢山、愛してさしあげますわね♡」

(……ぁ………は……はっ………オ゛う゛ッッ!?♡)

 

 もはや、未来を観るまでもない。

 希望が潰え、何も感じなくなっていく心と相対するように、希望など無くとも、悪魔の様な修道女へと突撃を開始し、一瞬で捕まって腹ボコレイプされ始めた入れ物。

 いつ意識が死ぬか、どこで入れ物が再起不能になるか。

 果たしてどちらが先だとしても。

 使い捨ての女戦闘員には、あまり変わりのない事だった……。

 

 

                      ――GAME OVER――

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