バーテックスとの激しい戦いにおいて魔剣キリネイラムを解放し、徐々に身体機能を失っていくラキュース。仲間たちはそれでもなお戦おうとする彼女を止められず、せめて少しでも力になるため、ガンダムに乗ることを決意した。
一方、ガゼフとの決戦を控えたクレマンティーヌ。切り札である『封印されしエクゾディア』のカードを湖に捨てられ失意に沈むも、王国の王子バルブロに叱咤され立ち上がる。新たな力を手に入れるため、南方の砂漠へ向かう彼女を待ち受けるのは…?
王都の中でも最高級の宿屋──その一室で、四人の女性が机を囲んでいた。その全てが見目麗しく、それぞれが別々の輝きを放っている。そのうち三人は冒険者においての最高位『アダマンタイト』を冠する者であり、そして残りの一人といえば、それすら凌駕する
──が、いまこの場においての頂点は違う。本来であれば、あらゆるものを思うがままに出来るような美少女……そんな人物が、今にも儚く消え入りそうになっているのだ。汚されることに恐怖する生娘のように、半裸かつ涙目で、指先を震わせていた。そして残る三人の内の二人も、同様に半裸であった。
エイが姿を変えた美少女の外装──その白魚のような指から、おそるおそる差し出された白磁の牌。河に投げ捨てられたそれを見て、ただ一人服を纏っているティアは、無情にも目の前の十三牌を倒した。
「ロン」
「なばっ!? イ、イビルアイがさっき出したじゃないか! そのあとツモ切りだっただろ!?」
「直撃狙い。これで全員首切れ……三コロトップ」
「ぐっ…! くっ、ここ三回の依頼料が吹っ飛んだ……おい! ビンタアップだ!」
「了解。じゃあイビルアイとは差しビン金貨百枚」
「ね、ねえイビルアイ……そろそろやめたほうがいいんじゃ…」
「手は入っているんだ! 次は勝つ!」
「で、でも……次に直撃されたら、全裸よ?」
「…っ……」
「エイもさっき直撃。さっさと脱ぐ」
「むぐっ…!」
うら若き乙女たちが集まって何をやっているのかと言えば、ギャンブルの代名詞とも言える『麻雀』であった。そしてエイからの提案というだけあって、当然のように脱衣麻雀である。しかし誘った当人の思惑は大いに外れ──素人をむしるだけの簡単なお仕事だった筈が、いつのまにかケツの毛まで毟られかねない状況に瀕しているのであった。
「くっ…! もう読みもクソもないぜ! 棒攻めだ棒攻め!」
「ロン」
「ふぁっ!?」
「フハハハ! 見ろ! 役満テンパイだ!」
「嬉しいのは解るけど、言うなよイビルアイ…」
「ふふふ、しかも不要牌はティアの現物だ……もらったぞ!」
「ロン」
「なっ…! ふざけるな! 一萬は三巡目に捨てただろう──って無いっ!?」
「見間違い」
「これが変わり身の術ってやつか…」
元暗殺者だけあって、表情から心を読み取る能力に長けたティア。手癖の悪さも相まって、完全に無双状態であった。順位点は現金精算、直撃ボーナスは脱衣という特殊ルールにも臆することなく、舌なめずりをしながら仲間の裸体を拝んでいた。
「ラキュースってオープンリーチとか好きそうだよね」
「すごく馬鹿にされてる気がするわ…」
「…カン」
「──ちょっと待て! カンドラは人差し指で捲れよ!」
「ん」
「そう、そうだ……ふふ、新ドラは三枚切れだな」
「嶺上ツモ」
「あうっ!? しまっ──そっちか!」
「責任払いは直撃扱い……イビルアイ」
「ぐっ、くっ…! ぬがぁぁぁ!!」
怒りの叫び声を上げながら、イビルアイは下着を脱いだ。一糸まとわぬ青白い肌に、薄いピンクの割れ目がむき出しになる。しかしそれが欲情を煽るかといえば、そうでもなかった。なにせ、幼い体のその上──端麗な顔がある筈のそこには、興奮を削ぐ奇妙な仮面があったからだ。
「局部より顔を優先とは……いったいどんな顔なんだ…!」
「知ってるだろうが!」
「顔より体を見せつけたいお年頃」
「んなわけあるか!」
「や、やったわ……オープンリーチ!」
「結局するんだ……しかもペン七萬…」
「追っかけリーチ」
「ひいぃっ!?」
「一発」
場は進み、ティア以外の全員が全裸になったところで部屋の扉がノックされた。ガガーランあたりから昼食のお誘いだろうかと、エイはたわわな双丘をぶるんと揺らしながらドアを開ける。しかしそこにいたのは、無骨な骨の鎧を装備したラナー、そしてクレマンティーヌであった。
「あれ、ラナーちゃん……とクレマンティーヌ?」
「あん? 誰アンタ」
「…! 僕を覚えてないのかい? それは──まさか、法国が記憶を弄って…! くっ、なんてことだおひゃぅっ!?」
「それはもういいっつーの。ふーん……アンタ……女にもなれるんだ」
「乱暴に揉まないでくれる?」
「エイ様……なのですか?」
「そうだぜー。そんなにマジマジ見られると恥ずかしいんだけど」
目を丸くしながら、エイの裸体を観察するラナー。なんの邪気もない視線に晒され、逆に恥ずかしくなってしまったのか、エイはさっと両手で胸を隠す。そしてクレマンティーヌは、そんな彼を見て口元を歪めた。出会ってから今まで、常に上から見下ろされていた──少なくとも、彼女の主観においてはそうだった。その屈辱が晴らせそうだと言うのだから、是非もないだろう。
ヤンキー座りでエイの眼前に陣取り、しげしげと秘所を眺める。産毛の一本も生えていないそこは、作り物のように整っていた。
「へー……ほー……ふーん…」
「なんだよクレマンティーヌ」
「べっつにー?」
「まさかそっちの気が…? それならそうと言ってくれりゃ、最初からこの格好でするのに」
「ねーよ!」
「あ、そうだラナーちゃん──外の世界はどうだった? 面白かっただろ」
「ええ、とても。クレマンティーヌ様もよくしてくださいました」
「よしよし、なら君は僕に恩があるわけだ」
「…? ええ、そうですね」
「じゃあ代打ちオナシャス! このままじゃ僕の貞操が…」
「えっと…?」
麻雀という競技においてエイが金を掛けたとしても、彼にとって何一つリスクは生じない。故に、ティアとエイの間にはまた別の取り決めがあった。ギャンブルとは、負けに不利益が生じてこそギャンブル足り得るのだ。そしてこのままエイの敗北が続くのであれば、もはや彼が『女の悦び』を教え込まされること間違いなしである。たとえ女の姿を取っているとしても、好き好んで棒を突っ込まれたい男はいないだろう。
そんな状況に突如現れた異次元の天才──ラナー。たとえ麻雀を知らなくとも、勝ちを確信させるほどの器量が、彼女にはある。喜々として彼女を卓につかせるエイの脳裏には、ティアをどこまで陵辱してやろうかという皮算用しかなかった。
──そして数局後。
「ラナーちゃぁぁぁん!?」
「も、申し訳ございません……どうもここ最近、頭が冴えないと言いますか…」
「前と後ろの権利ゲット」
「ふ、ふふ……貯金が全て無くなったな…」
「お金もだけど、尊厳も持っていかれたわ……あら? あなた、確かトブの森で会った…」
「いま気付くんだ…」
「こんな格好でごめんなさいね。私は蒼の薔薇のラキュースよ」
「全裸で挨拶された…」
「まあ部屋にいる半数が全裸なんだし、むしろみんな脱ぐってのはどう?」
「死ね」
「相変わらず辛辣ゥー」
「なに喜んでんだか……ん? あれ、そっちのちっこいの……もしかして吸血鬼…?」
「──ハッ!? し、しまった!」
「あーあ、仮面まで外しちゃうから」
「誰のせいだ! 誰の!」
「吹聴されちゃまずいぜ。とにかく確保だ!」
「ええ!」
「はあっ!? ちょっ、まっ──」
全裸の幼女と全裸の少女と全裸の美女が、クレマンティーヌへと襲いかかる。あまりにもあまりな光景に、彼女も思わず固まってしまったのだろう。なにより、法国生まれかつ漆黒聖典であったクレマンティーヌからすれば、吸血鬼は嫌悪の対象──というよりは、討伐対象である。それが裸にされて辱められているなどとは、想像もつかなかったのだ。
「うぎゃぁぁぁっ!? 放せ変態ども!」
「見られたからには逃がせんのでな…!」
「ごめんなさい、まずは話を聞いてほしいの…!」
「へへへ、良い体してんじゃねーか姉ちゃん」
「一人おかしいだろうが!」
三人に担がれ、ベッドへと投げ込まれ、拘束されるクレマンティーヌ。そして身動きできない状況で、いかにイビルアイが人畜無害なのかを語られる。なんとも意味不明な状況であったが、しかし彼女にとって
「はいはい、そうですかそうですかー。わかったから放してくんない?」
「…本当か?」
「吸血鬼だかなんだか知んないけど、正直どうでもいいんだよねー。襲ってくるならぶっ殺すけど」
「はは、そりゃ無理だぜクレマンティーヌ。イビルアイを倒したいんなら、少なくともナナ……いや、ハチマンティーヌは必要さ」
「なにその単位!?」
「番外席次と第一席次を除いた漆黒聖典全員でかかれば、なんとかなるかもってくらいだよ。クレマンティーヌ一人じゃ、ひっくり返っても勝てないだろうね」
「はぁ? …ちっ……そんな強いやつがゴロゴロいるとか、最近おかしくない?」
「ま、時期が時期だし。ちなみに蒼の薔薇一人一人が相手でも、たぶん厳しいと思うぜ」
「…あぁ?」
「彼女たちも君と一緒でさ、安易に強くなることを良しとはしてないけど……強くなるための『場』の提供くらいは、僕も手伝ってるから。順当に強くなってってるよ」
「…」
クレマンティーヌが法国にいた際に聞かされた情報……彼女と対峙できるレベルの戦士。王国戦士長『ガゼフ・ストロノーフ』。蒼の薔薇『ガガーラン』。『ブレイン・アングラウス』──その他数人を知識として把握していた彼女は、蒼の薔薇のうち、戦士職ですらない面子にも及ばないだろうと聞かされ、額に青筋を立てた。
「…試してみるかい?」
そんなクレマンティーヌを見て、何かを思いついたとでも言うように、指先をパチリと弾いて笑うエイ。ヤれるチャンスは見逃さない──そんなイヤらしい笑顔であったが、手のひらの上で
■
住人が寝静まったカルネ村……ほとんどの者が夢の世界に浸っているこの時間だが、ある場所だけは毎夜毎夜、嬌声が響いるようだ。肌と肌がぶつかり合う音──肉と肉がぶつかり合う音。そこへかすかに粘性の水音が混じり、籠もった苦しげな声がアクセントになっている。
しかしその声もどこか悦びが混じり、深夜の秘め事がどういったものかを如実に表している──などとナレーションのような思考をしながら、こそこそと情事を覗いている僕。視界に入るルプスとエンリちゃん……彼女たちも、既に肉棒の扱いは手慣れたもので、入れ代わり立ち代わり突き合っている。
もちろん乱入すれば快く迎え入れてくれること間違いなしだが、本日の目的は別にある。僕とは違う位置で覗いている、小さな女の子……ネムちゃんだ。ごくごく普通の村人だし、隠密のおの字も習得していない彼女だが、ルプスには気付かれていない。
言わずもがな、僕が完全不可知化をかけているからである。頬を上気させながら、食い入るように情事を見つめている彼女が見つかったら──間違いなくルプスにいただかれてしまうだろう。人狼と姉に貪られる幼女というのも、それはそれで見てみたいが……幼い膣に初めて肉棒を挿入するという快感も、やはり捨てがたい。
空き家の窓の端から顔を覗かせるネムちゃん。不可知化をかけていなければ、向こうからも丸見えだろう。しかし男も女も、性欲が高まっている時は馬鹿になるものだ。質素な服の上からもぞもぞと秘所を擦り始めた彼女には、バレる危険性など彼方に吹き飛んでしまったに違いない。
確か十才前後だっただろうか? 小学五年生と考えれば、性的な知識は十分に持っているだろう。現代よりもむしろ、こういった世界の方がそっち系の教育は早そうだ。まあ作品的な知識を前提に考えると、言動は実年齢より幼かったような気がするが……どちらにしても、自ら雌穴を弄る幼女は実に淫靡だ。
下半身付近に広がる染みは、彼女の興奮具合をよく表している。姉と友人の痴態は、それほどに興奮するものなのだろうか? なんにしても、僕の方も限界だし行動に移すとしよう。腰を引きながら快感に惑うネムちゃんの後ろに立ち、肩をポンと叩く。
「はぁっ、んぅっ、ぁ、ん…! は、ぁっ──え、ひゃわぁっ!?」
「覗き見する悪い子はここかなー?」
「ひゃっ、えっ、あわっ…!」
達する瞬間を狙って叩いたせいか、その驚きも相当なものだったようだ。足を絡ませて転倒し、尻餅をつくネムちゃん。しかし快感の余韻は、達するに充分だったのか──頬を真っ赤にしながら、チョロチョロとお小水が漏れ出した。大開きになった足を閉じて、必死に誤魔化そうとする幼女可愛い。
「お姉ちゃんのセックスを見て、自分で慰めてたのかい? お漏らしまでするなんて、ネムちゃんはエッチだねえ」
「ち、ちがっ…」
「エンリちゃーん、ルプスー! こっちにネムちゃんが──」
「ひゃめぇぇ! ダメっ、おねがいっ、いわないで…!」
「えー? どうしよっかなー」
二人を呼びに行こうとする僕の足を掴み、ぐるぐると目を回しながら懇願してくるネムちゃん。スカートの前部分はすっかり濡れてしまっていて、すっかり出し切ったことがうかがえる。スカトロ趣味は一切ないが、『お漏らしをした事実』に恥ずかしがる女性はアリだ。
縋り付いてくるネムちゃんの胸部分を軽く押すと、こてんと引っくり返った。びしょ濡れになった下着を脱がし、スカートを捲ると、てらてらと光る一本のスジが見えた。慌てて起き上がろうとするネムちゃんを片手で止め、無遠慮に股間へ手をのばす。
瞬間、ぬちゅりと粘ついた感触が指に触れる。驚きと羞恥の入り混じった声が、小さな口からかすかに零れた。見知らぬ男に性器を触られる恐怖より、自身が『イケナイこと』をしていた恥の方が勝っているようだ。まあエンリちゃんとルプスを呼びに行こうとしてたんだから、ある程度は想像できるか。
「これ……おしっこじゃないよね。どれだけ興奮してたんだい?」
「ひ、ひぐっ…」
「姉妹揃って“好きもの”とはねぇ」
「す、すきもの…?」
「んー? 好きものってのはね、こういう風に──」
「──ひゃっ……あぐぅぅっ!? んきゅっ、ひぅっ…!」
「雌穴ぐちゅぐちゅされて悦ぶ、淫乱なメスガキのことだよ」
「ん゛ぅぅっ──ひぁっ、あ゛ぅっ…!」
男と違って、女のオーガズムは連続して達することができる。快感の波をグラフにするなら、男は鋭角の鋭い逆V字、女は富士山のような形になる。山頂を長くすることも、開発すればできないことはないのだ。さっき達したばかりのネムちゃんは、まだまだ敏感な状態だ。
幼い割れ目に指を突っ込み、陰核を擦り上げれば波も復活するだろう。こちらの世界の女性はなんかイきやすいし、公式淫乱娘ことエンリちゃんの妹ともなれば、素質は十二分だと思われる。
「あぐっ、や、やめっ──んくっ…!? ひゃぅっ!」
膜を破らない程度にじゅくじゅくと掻き回していると、喘ぎ声が増すごとに色を含んでいく。女性の方が性的な成長は早いと言うが、処女でここまでとは流石エモットの血族だ。覗きオナニーをしていただけはある。もちろん僕の誘導あってのことではあるが、別に催眠や暗示を使ったわけでもない。二人の情事を目にしてからの自慰は、彼女の素質ありきのことだ。
幼い顔が淫らに彩られ、そのギャップが下半身にこれでもかと訴えかけてくる。我慢できずに、彼女の頬に肉棒をべちりと叩きつけた。最初はそれが何かわからなかったのだろう──少し顔を引いて、その全容を視界におさめた彼女は、目を見開いて息を呑んだ。
雌穴を掻き回されたままの呼吸は、荒く激しいままだ。熱い吐息が亀頭にかかり、びくりと震える。ネムちゃんにどこまで性的な知識があるかは不明だが、少なくともフェラは知っている筈だ。なんせルプスの肉棒を、蕩けた表情で頬張る姉の姿を見ていたのだから。
鼻先に突き出されたそれを、唇を小刻みに震わせて見つめるネムちゃん。唾をニ、三回、こくりと嚥下し、快感に乱された目がそれでも数度逡巡し、ようやく小さな口が開いて──舌先がちろりと亀頭に触れた。
よくできましたとでも言うように、彼女の頭を撫でる。そしてそこからは、堰を切ったように肉棒をむさぼる幼女の姿があった。チンポが欲しいというより、見たままの行為を『そういうもの』として覚えたのだろう。顎まで目いっぱいに開いて男根を受け入れる様は、姉とそっくりだ。
苦しいだろうに、ちらりと上目遣いで僕をうかがう様子は──ああ、そういうことか。確かに、ルプスはイラマチオが大好きだ。犬科だけに、征服するのが好きなのだろう。期待に応えるためにも、僕は彼女の小さな頭を掴み、乱暴に前後させた。
「おごっ──んぶっ……じゅぶっ、んぐっ……ん゛ぅっ…!」
ネムちゃんを持ち上げ、逆さにして、口を雌穴に見立てて腰を振る。ひっくり返った雌穴を気ままに弄ると、時折乳歯の固い感触が肉棒を刺激する。それでも食いしばらないように配慮するのは、子供とは思えないエッチングマナーである。
このまま喉奥に出してもいいが、やはり一発目の濃い精液は子宮に出したいというのが男の本能だ。急速に湧き上がってくる射精感を覚え、慌てて彼女の口から肉棒を引き抜く。唾液の糸が絡みつくそれを、ふやけきった割れ目にあてがい、思い切り腰を前に押し出した。
「……ん゛──っ!?」
熱くトロトロに、しかしぎゅうぎゅうに締まった幼膣は、見合わないサイズの肉棒を必死に呑み込み引き挿れる。限界までぎちぎちに伸び切った割れ目は、吐き出された精液の逃げ場をなくした。白く濁った液体を無遠慮に排泄し、狭い子宮をこれでもかと満たす。
「は……ひ……っ、んっ、あっ……なか、びゅるびゅるって…」
小刻みに痙攣した体が、だらりと脱力した頃──ようやく肉棒を引き抜く。途端、割れ目から溢れ出す精液。ぽっこりと膨らんだお腹が元に戻ると、幼穴もぴちりと閉じた。いまだ締まりのよさを見せつけてくるスジに、またぞろ男根が熱り立つ。
そうだ、今度はエンリちゃんとルプスの目の前でヤってみよう──ん? あれ、いつのまにかいなくなってる。そういや完全不可知化も解けて──ハッ!
「エ・イ・さ・ん?」
「…やぁ、エンリちゃん……さん。月が綺麗な夜ですね」
「エイ! なんてことするっすか! 私が目をつけてたのに…!」
「ふふ、ふ…」
「…エンリちゃん?」
「──少しは…」
「っ!? ちょっ…!?」
「少しは挿れられる気持ちを味わいなさい!」
「うわわっ!? ちょっ、せめて女のすがっ──」
人を呪わば穴二つ。フタナリ指輪は、カテゴリー分けすると呪いの装飾品である。それをばら撒いた僕に因果が帰ってくるのは、道理なのだろうか? …このあとどうなったかは、神のみぞ知るということにしておこう。
■
情報の広がる間口が『人の口』しか存在しない、未成熟な文化形態の世界──そんな場所で情報を収集する場合、やはり『酒場』というものは鉄板である。アルコールが入った人間の口は、とかく軽くなるのだ。浮ついた気分は、警戒心も緩くなる。
そして王国の首都ともなれば、得られる情報も多岐に渡る。もちろん、そのほとんどは酒場に相応しい下世話なものが大半である。しかし会話の端々から得られる僅かな情報を繋ぎ合わせ、重要性を高く昇華させる──ラナーのような存在がいれば、諜報には最適な場所だろう。
エイがその酒場へ足を向けたのは、そんな目的のため──という訳ではなく、むしろ下世話な話の方をメイン目的としていた。『どこどこの娘が可愛い』『あの店の人妻は股が緩い』『あの娼館のナンバーワンのテクがパない』『エ・ランテルのミスリル冒険者に超巨根がいるらしい』『その相方の美女は既にガバガバらしい』などと、様々な話題が飛び交っている。カウンターでグラスを傾けながら、エイはそんな喧騒を肴にしていた。
しかしその姿は常と違い、どことなく影を背負っている。まるで心に傷を追った少女のような雰囲気が、背中から滲み出ていた。彼がここに来たのは、男としての自信を取り戻すためだ。酒場特有の俗な情報を求めてきたのだが──しかしいまだ動かずにいるのは、心の痛みかケツの痛み故か。
「ふぅ…」
「はぁ…」
そんな彼の横には、いつのまにか白い騎士が座っていた。同じようにため息をつく騎士に親近感を覚えたのか、あるいは『酒場の隅っこで一人グラスを傾けてる自分』に酔ってしまったのか、エイは珍しく男に声をかける。
暗い雰囲気を纏った白い騎士などという、いかにも訳ありそうな人物に好奇心をくすぐられたというのもあるだろう。酒場で一度はやってみたいシチュエーション『グラスをシュッと滑らせる』を試してみたのも、これもまた仕方ない行為である。
「…君もなにか抱えてるみたいだね……何があったか知らないけどさ、赤の他人のほうが話しやすいこともあるぜ。滑らせた口は、その酒のせいにすればいい」
「…」
傷心はどこへやら、『決まった…!』などと内心で思いつつ、白い騎士へと顔を向けるエイ。揺れる液体に視線を落とす騎士の様子は、まさに意気消沈といったものだ。何もかもがうまくいかない、そんな疲れた雰囲気を醸し出している。
「…娘や息子のように思っていた者が……いつのまにかずっと先へ行っていた……そんな時、どうすればいいんでしょうね…」
「へぇ……まぁ、子は親を超えていくってよく言うし。娘や息子のように思ってたんなら、成長を喜べばいいんじゃ?」
「ですが……私でさえまだなのに……というかなんで生えてるんだ…!」
「は、はぁ…?」
机に突っ伏しながら嘆く白い騎士の様子に、さしものエイも狼狽える。酒には口を付けていないというのに、悪酔いでもしているかのようだ。ヘルムの中の瞳が危なげに据わっているだろうことも、容易に想像できる。
「あー……んん、まあそう落ち込まずにさ。寂しいときには女の肌が最適って言うじゃん! 最高級の娼館でも行かない? もちろん奢るぜ!」
「…!」
連れションならぬ連れソープ。会社勤めかつ、独身の先輩と仲がいい人間であれば、誘われたことくらいはあるだろう。白騎士はそんな誘いを耳にすると、ビクリと体を揺らした。逡巡する様子は、まるで経験のない素人のようだ。
「僕は『ウン=エイ』。君は?」
「…っ! ウン……エイ…」
「あ、聞いたことある? 最近わりと有名なんだよね」
「ええ。何度も……何度も、聞いたことがありますよ」
騎士にそう言われ、エイは心地よさと鬱陶しさを綯い交ぜにした笑顔を返す。人を『有名になりたい人間』と『有名になりたくない人間』にわけるとするならば、エイは前者よりの後者である。人である以上、多かれ少なかれ承認欲求というものはある。多数から称賛される状況を忌避する人間は少ないのだ。
しかし『有名税』というものは、確実に存在する。『有名になりたくない人間』というのは、称賛されることそのものは嫌いでなくとも、それに付随するデメリットを考慮して『表舞台には出たくない』というものが大半だ。
エイは称賛や尊敬を向けられること自体は嫌いではないが、それについてくる面倒事は嫌いであった。『自分のやりたいようにやる』ということが、なによりも好きなのだ。白騎士に
「…珍しい名前ですが……本名ですか?」
「ん? ああ、いや…? そんなこと聞かれたの初めてだな。まあ本名と言えば本名だし、違う名前があると言えばあるし…」
「不躾ですが、どのような?」
「へ? まあ佐藤とか田中とかモミジとか──どぁっ!?」
特に嘘はつかない──つく必要がないエイは、問われると大抵のことは答える。前世で本名だった『佐藤』も、リアルで本名だった『田中』も、GMキャラとして名乗っていた『モミジ』も、知られたところでデメリットなど存在しないからだ。
しかし最後の『モミジ』という名を聞いた瞬間、白い騎士はエイの肩を強く掴んだ。“上手く情報を得よう”……そんな慎重な雰囲気から一転、明らかに怒気を発したのだ。
「お前、俺のことネットで馬鹿にしたよな? 『イキリ骨太郎』とかなんとか言って」
「…っ!? ──……モッ、モモン──あ、いや、えー……えー? ……なんでこんなとこに…? じゃなくて、えっと……し、知らんモミャッ!」
「語尾ぃっ!」
「モミは何も知らんモミ! 帰らせてもらうモミャッ!」
「クソ運営がぁぁ! 俺が何も知らないとでも思っているのか! ヘルヘイムのGMナンバー十三! “クソレス製造機”『モミジ』!」
ユグドラスレに降臨しては、クソにも劣るレスバを繰り返して去っていくGM……クソコテ『モミジ』。『運営が贔屓をする訳にはいかない』という信念の元、全方位に喧嘩を売っていくスタイルを確立させたクソ運営である。もちろんアインズ・ウール・ゴウンにもそれは及び、心ならずも『イキリ骨太郎』などというレスを書き込んだこともあったのだ。
「い、いや、それには深い理由があるモミ…」
「ほう。言ってみろ」
「楽しかったんだ…」
「浅い!」
「娯楽は何にも勝る幸せモミ! だから君もユグドラシルをプレイしたんじゃないのかモミ!」
「そのふざけた語尾をやめろ!」
「オーケーオーケー、わかった。だから剣から手を離すんだ、アインズ・ウール・ゴウンのギルドマスター」
モモンガがふと辺りを見渡すと、周囲の客が縮み上がっていることに気付いた。絶望のオーラこそ漏れてはいないが、存在の格が違う者の怒気にあてられて、本能が恐れているのだろう。怒りがすぐに沈静化したこともあり、モモンガは慌てて腰をおろした。
「…GMコールを無視し続けたのは、何故だ」
「異世界に来てまで職務を全うしろってかい?」
「その答えはおかしいだろう? 俺はこの世界に来てすぐGMコールを試した。ここが異世界だと最初から解っていたわけでもあるまいし、普通はすぐに応える筈だ」
「…」
「なぜ黙る」
「いや……確かにそうだな、と」
「もう少し言い訳の仕方ってあるだろう!」
「すぐに言い訳考えられるような頭してないんだよ! そっちがいいように解釈すればいいだろ! そしたら僕が『全て見抜かれていたか、流石はモモウルゴス』って言ってやんよ!」
「ぬぐっ…!? おまっ……ナザリックを覗いていたのか!」
「ふふん、僕にかかればシャルティアちゃんの下着の色までお見通しさ」
「…! シャルティアの下着…? お前、まさか…!」
「ようやく気付いたかい?」
「尻の穴を掘られることが大好きな変態吸血鬼か…!」
「なんでだよ! …ナザリックの報連相って、伝言ゲーム並にむちゃくちゃじゃない?」
「…正直、うまく機能しているとは言い難いな」
いったい『マジカル☆イウェン』の正体はどこへ向かっているのか……そんなことを思いつつ、エイは白騎士を横目で見る。日常から一々個人を精査している筈もなく、白騎士がアインズ・ウール・ゴウンであると気付けなかった──それはいい。
問題は、先日モモンガの配下に語った『至高の四十一人の帰還はあり得ない』といった部分だ。いつそれに関することを聞かれるのかと、エイは戦々恐々としていた。しかし彼の予想とは違い、モモンガの口から零れ出たのは──
「…この呪いの指輪も……お前の仕業か?」
「…っ! …し、知らんモミ。おおかた性欲を失った哀れな骨に、優しい誰かが恵んでやったに違いないモミ」
「効果まで言った覚えはないが」
「ギクッ」
「御託はいい。さっさと外せ」
「う、うーん…」
悲しいかな、人間とは目の前の物事に集中すると、それ以外がおろそかになる癖がある。モモンガにとって最大の関心事は、間違いなく仲間たちのことだ。しかし、現状での問題は限りなく肉棒である。今にも鎧を突き破り、雄々しく屹立する機会をうかがっているポケットモンスター。これをどうにかせねば、仲間に会う会わないの話ではないだろう。とはいえ、エイにもアルベドとの約束がある。そう簡単に頷くことはできない。
「あー……ほら、なんてーの? 異世界にきて色々法則が変わってるってのは、君も理解してるだろ? 僕にだって出来ることと出来ないことがあるんだよね」
「む…」
「っていうかさ、セックスするだけでいいんだから自分で解除できるだろ?」
「…っ! む、ぐ…!」
「NPCとセックスしたくないってんなら、その辺に娼館なんていくらでもあるし。正体バレずにヤる方法だってなくはないだろうし、最悪でも記憶改竄すればいいわけだし」
「うぅ…!」
ドンドンと萎れていくモモンガを見て、エイは調子を取り戻していく。相手が童貞だと理解した上で『セックスなんて大したことないじゃん』という論調で話を進めていく──それはあまりにも残酷な行為であった。しかし童貞とは、そっち系の話になると急に口数が少なくなるのだ。それを利用するのは、エイにとって当然のことである。
このまま仲間のことを聞かせずに、上手くフェードアウトしよう……そんな目論見で話し続けるエイ。『コンドームはどこのメーカー派?』などという必殺の間合いに踏み込み、モモンガの心を殺していく。
──しかし、そんな彼らの間に割り込む偉丈夫が一人。それは誰もが知る王国の雄“王国戦士長”『ガゼフ・ストロノーフ』その人であった。
「失礼。私の聞き間違いでなければ、そちらは──もしや『アインズ・ウール・ゴウン』殿では?」
竜王国の英雄『ウン=エイ』。近隣諸国最強と謳われる王国戦士長『ガゼフ・ストロノーフ』。そして最近台頭し始めた、善なる秘密組織のトップ『アインズ・ウール・ゴウン』……彼らが交わる時、何が起きるのか──今はまだ、誰も知らない。
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