ときめきメモリアル2短編集 ~永遠に響く鐘の物語~ 作:未来星
「どうして……
どうして…私の方に来たのよ……」
「俺は……」
俺は何も言う事ができなかった。
彼女が、あの彼女が涙を流しているからだ。
掠れた声で何度も俺を非難する彼女。
胸をどんどんと叩かれ、それでも何も言えない俺。
…俺は……
あの時はまさかこんな事になるなんて思ってなかったんだ。
光と水無月さんは仲が良いから、次の日曜日に一緒に買い物へ行く事にしていたらしい。
別に盗み聞きした訳じゃなくて、本人達に聞いた事だから、相変わらず仲が良いなと言って普通に彼女達の話を聞き流していた。
それなのに、俺は……。
俺は特にする事も無いので、街をブラついていたんだ。
その日は1月だっていうのにあいにくの雨で、左手には傘を握ったままだった。
本屋の近くを通ったので、立ち読みでもしていこうと思った時、後ろから良く知った人達に声をかけられた。
「達也君!どうしたの?」
俺は吃驚して手に取っていた本を落としそうになってしまった。
…まあ、何とか落とさずには済んだが、その格好は我ながら情けないものだと思えた。
「…変な格好してるわねぇ、貴方」
光の他ににもう一人、俺に声をかける人がいた。
視線を本から上へと上昇させる。
「やあ、水無月さん」
「こんにちは。元気そうね」
当たり前だ。と俺は相槌をうって、手にしてた本を元の位置に戻した。
「今日は…一緒に遊ぶって言ってたな」
「そう!今遊んでたんだよ」
光はいつものように元気な声で返事をする。
いつものように俺達は話し出しそうになったので、ちょっと喫茶店にでも入って話そうと持ちかけた。
もちろん、二人ともOKを出してくれた。
「それでねぇ~、あの先生ったらさぁ…」
コーヒーを啜りながら、俺は二人の語らいを聞いている。
コーヒーを頼む時、水無月さんにかなり嫌な顔をされたが、なんとか説得した。
…この喫茶店は、コーヒー以外は甘いものばかりで正直、俺には結構きついんだ……。
「光、神崎君が呆れてるわよ」
「えっ!あ、ごめん…」
「いや、別に良いよ…」
最後の残りを飲み干して、カップをソーサーに置いた。
「ほら、光が一人で話してるから、彼はもう飲み終わっちゃったじゃない」
「いや、もともと量が少ないもんだからさ」
そんな何気ない会話も、次の光の言葉によって終わりを継げる。
「…なんか私ってさぁ…邪魔かなぁ?」
顔は笑っているものの、その言葉の中には悲しみが混じっているのがわかる。
「…何でだよ?」
「だってほら、私一人で喋っちゃってるしさ。
それに二人ともさっきっから目を合わせたり逸らしたりしてるし……」
別に…と俺が言おうとした時、彼女は言った。
「……そうね」
「…えっ?」
「邪魔かもね」
「……っ!」
光の体が、びくっと震えたのがわかった。
何で……
「何でそんなこと言うんだ琴子!」
俺は激昂して、彼女を名前で呼んだ…いつものように。
「…もう、いいよ達也君…分かってるから」
「分かってるって……」
光の大きな瞳から止め処なく流れる涙。
大切な幼馴染が泣いている。
俺は…如何したらいいんだ……?
「だって……誰よりも二人の事を近くで見てるの私なんだよ?分かるに……決まってるよ……」
「光……」
「でもね……
言って欲しかったなぁ…琴子……」
一呼吸おいて、光はまっすぐに琴子を見つめた。
「……っ…馬鹿ぁ!」
パァ…ンという乾いた音が喫茶店の中に響く。
「何でずっと黙ってたのっ!?私一人仲間外れみたいなことされて…馬鹿みたいじゃない!」
「さっきも言ったでしょ!?光、あなたは邪魔なのよ!」
「だったら……」
「私はあなたのことを影で嘲笑っていたのよっ!何にも知らないでって!」
「…っ!」
再び、乾いた音がする…筈だった。
しかし、俺はこれ以上二人に争いをさせてはいけないと思った。
だから、俺は振り上げられた光の腕を掴んだ。
それと同時に、琴子の肩も抱いた。
「光っ!」
「は…離してよ達也君!離して…っ!」
「駄目だっ!」
光がこうして落ち着くまで、俺は光の腕を持ったまま、そして琴子の肩を抱いたまま、俺達はそこにいた。
光が落ち着いた後、俺達は興味の視線が注がれる喫茶店を後にした。
雨の降る街中を歩く三人。
その間、俺達三人は終始無言だった。
そして、それぞれの家への分かれ道へと辿り着いた……。
「それじゃ、私こっちだから……」
最初に歩き出したのは、光だった。
「……」
何も言わずに琴子も歩き出した。
俺は…歩き出せなかった。
理由は一つ。
彼女の…琴子の背中が何よりも哀しいものに見えたから。
理由は、なんとなくわかった。
あんな酷い事を言った琴子。
それでも、傷ついているのはその琴子。
本当は、あんな事考えていないはずだ。
俺はそう思った途端、居ても立っても居られなくなって、持っていた傘を放り投げ、琴子の歩いていった方向へと走り出した。
「琴子!」
やっと追いついた俺は、濡れた手で琴子の腕を掴んだ。
驚いて振り返った彼女の顔は、涙で濡れていた。
「どうして……
どうして…私の方に来たのよ……」
「俺は……」
俺は何も言う事ができなかった。
彼女が、あの彼女が涙を流しているからだ。
掠れた声で何度も俺を非難する彼女。
胸をどんどんと叩かれ、それでも何も言えない俺。
…俺は……
「琴子の背中が…悲しそうに見えたから……」
「なんでっ!私は悲しくなんかないわ!私はせいせいしているのよ!何時も目障りな光に、やっと本当の事を言えたんだから……」
だが、琴子の言う事は嘘だ。
現に、彼女の目は先ほどよりも涙が流れている。
「琴子……」
「何よ…きゃっ!」
俺は彼女を抱き締めた。
先程のような、肩を抱くようなものじゃない。
身体全体を抱き締めるような、そんな抱き方だ。
「…君は、嘘をつくのが下手なんだよ……」
「…神崎…君……」
琴子の手から、傘が落ちた。
俺達はその後、濡れたままずっと抱き合っていた。
今の状態で自分の家に帰っても返って怪しまれるだけだと俺達は同意し、服が乾くまでの間、学校にいようという事になった。
「流石に…この時期の部室は寒いわね…」
「同感…」
さっきまでのムードはどこへやら、俺達は体を震わせながら茶道部の部室へと入っていった。
休みの日になぜ無断で部室に入れるか…それは俺にも謎だ。
多分校長のいい加減さのおかげだろうけど。
「さて……
服…どうするか…このまま着てても風邪ひくだけだし……」
「……」
二人の間に、沈黙が続く。
幸い、琴子は学校に半纏が置いてあったから何とかなったが、俺は流石にそんなものは置いていない。
何となく気まずいと思った俺は話題を変える事にした。
「それにしても爆裂山もいい加減だよな。休みの日なのに部室を無断で使えるだなんて……」
「そのいい加減さのおかげで助かったんじゃない」
ま、そうだけどな…と俺は呟き、そしてまた沈黙。
…やはり気まずい。
「は、ははっ…何かする事ないな……」
「…そう?」
「え?」
俺は琴子の言葉に振り返った。
琴子は愛用の半纏の裾をぎゅっ…と握り締め、明らかに頬を紅く染めこちらを見つめている。
「すること……あるじゃない……」
「……」
自分でも、鼓動が早くなるのが分かった。
こんな狭い空間で、男女二人っきりなのだから……。
「でもその前に、さっきの続きね」
「…は?」
「光の事よ!何で私があんな事言ったかって……」
俺は琴子の剣幕に一瞬たじろいだが、すぐさま気を取り直し、炬燵に入った。
「…まあ、突っ立ってないで入ろうぜ。そんな処で話してたら流石に風邪をひきかねない」
「……」
琴子は無言で炬燵の中に入った。
琴子は炬燵をじっと見ている。
「…なあ琴子、何で光にあんな事言ったんだ?もう少し言い方ってもんが……」
「だって…許せなかったから……」
許せなかった…?
何が許せなかったのだろうか……
琴子は俺が問い掛ける前に、自分から話し始めた。
「私…光があなたの事好きだって知っているのに、それなのに…いつの間にか光よりもあなたの隣にいる時間が多くなって……」
「……琴子」
「最初はあなたに私よりも光の相手をしてあげなさいってずっと言っていたけど…何時からかしら…其れが言えなくなった……」
俺は、何も言うことができなかった。
俺は…こんなにも俺は琴子を苦しめていたのだから……。
「そんな自分が嫌だった!それでいて、表面上は光を応援してる振りをしている醜い自分が許せなかった!友達面して、何で…っ!」
とめどなく零れ落ちる涙。
俺は……それを拭ってあげなければいけないんだ。
「琴子…済まない」
俺はその言葉と同時に炬燵から抜け出した。
「…ひっくっ…ひっくっ…」
時々しゃくり上げる琴子を後ろから抱き締め、しばらくそうしてやる。
幾らか時間が経った頃、再び琴子は話し始めた。
「でも駄目よね……」
「?」
「こうしてもらってると…気持ちが落ち着いて……
それでいて心の中が舞い上がっていくんだもの……」
抱き締める俺の腕に、琴子が手を当てる。
少し冷たくなった琴子の手。
真っ赤になった琴子の目。
それでいて今は安らぎに満ちている。
密着している部分から聞こえてしまうのではないかと思うほど、ドクンと心臓が高鳴った。
俺は、琴子の事が…
いや、今更確認しなくても、自分では分かっている筈だ。
だから、その言葉の前に付け足したいものがある。
ずっと前から……。
そう、ずっと前から、俺は琴子の事が好きだったんだ……。
でも多分、今はまだ言ってはいけない。
多分琴子も、鐘の伝説を…信じているのだから。
だから…俺は……
「んっ……」
背中越しに琴子の唇を奪う。
意外にすんなりと唇を交わせた。
たぶん…琴子も、次に俺がこうする事を予想していたのだろう。
「んっ…んふ……」
初めての琴子とのキス…唇を割り、舌を侵入させていく。
うっすらと目を開けると、琴子の眉が少し動く。
さらに舌を進め、琴子の舌を舐めてみると、彼女はさらに眉を動かした。
幾らか舐めてやると、琴子もおずおずと舌を出して、同じように舐めてくる。
もちろん、頬は真っ赤に染まっている。
そんな姿が、とても可愛いと思った。
…それを彼女に言ったら、琴子はどんな反応を見せるだろうか?
怒ってしまうだろうか?
それとも、真っ赤になって戸惑うだろうか?
そんなことを考えながらも、俺達は互いの舌を絡め、唾液を啜りあった。
「んっ…はぁ…なによ……
…想像してたよりも…上手いじゃない……」
どちらとも無く唇を離す。
「素直に良かったって言えないのかなぁ?」
そう言って琴子のことをからかうと、彼女は顔をさらに紅くして、俺の胸を軽く小突いた。
「…馬鹿……」
「ははっ…
ねぇ…琴子……」
「何よ?」
「可愛いよ……すごく」
何をっ…と言おうとしているのだろうが、琴子は上手く声を出せずにいる。
そんな科白を言われるのは初めてだったのだろうか?
琴子の反応も可愛いと思いつつ、俺は服の上から琴子の胸を触った。
「…っ!
ちょ、ちょっと……」
「…いいだろう?」
「……ええ……」
消え去りそうな声で呟く。
でも俺は、その声を聞き逃しはしなかった。。
優しく揉んであげると、琴子の胸は柔軟に、そして優しく形を変える。
俺は琴子の全てを慈しむように、愛撫をする。
「ふっ…ん…はぁ…ちょ、くすぐったい……」
琴子は少しずつだが、俺の愛撫で感じてきているようだ。
俺は片手で揉み続けながら、離した方の片手を服の中に突っ込んで、直に触れてみる。
「ひゃっ!冷たい……」
いつもの琴子らしからぬ声に俺は思わず吹き出してしまった。
「わ、笑うこと無いじゃない…」
「悪い悪い…つい…ね?」
そう言いながら俺は、再び唇を重ねる。
今度は彼女から舌を出し、俺の口内を舐め始めた。
決して上手くは無い、でも、一生懸命奉仕をする琴子。
愛しさが胸の中で広がっていくのが分かる。
服の中に入れた手で胸の先端を軽く摘み、服の上から触っていた手で髪を撫でた。
さらさらした長い髪。
匠が好みといっていたが、今となっては絶対に触ることは許さない。
髪を撫でてやると、少しだが表情が綻んで、でもまだ不安は残っていて……
「はぁん…髪…もっと撫でて…お願い……」
琴子が潤んだ瞳で俺に懇願する。
琴子の望み通り、俺は髪を撫で続けた。
もちろん、もう片方の指での攻めを止めずに。
「はっ…や、なんか…おかしい……」
もぞもぞと服の下で動く手に自分の手を重ね、何処か昇天の合わない、彼女にすると珍しいボーっとした目で部室の壁をみつめる。
初めての感覚に、彼女自身が戸惑っているのだろう。
俺は髪を撫でるのを止め、彼女を炬燵から引きずりだした。
畳の上に寝そべらせ、服をたくし上げる。
「…あんまり…見ないで」
横を向きながらそう呟いた琴子。
俺は露わになった胸に口をつけた。
「あっ……」
短い声の後、琴子はぐっと息を飲み、炬燵の端を握り締める。
そんな琴子の髪を再び撫でながら、俺は先端を舐める。
舌が突起に当たる度、琴子は小さく、そして甘い声を上げた。
その声を聞くだけでも俺は激しく高まった。
そろそろと思い、今度は大切な部分に手を這わす。
「ふあぁ…っ!」
唐突に触られた彼女は、俺の手を退けようと必死に抵抗する。
しかし、その手には力が入らず、手の動きもままならない。
「だ…駄目っ…そこは…!」
「琴子…俺を信じて……」
琴子の目を見つめ、真剣な目で言う。
すると琴子は、その手の動きを止め、変わりに俺の背中に廻してきた。
「せめて…こうさせて…不安なのよ……」
返事の代わりに軽くキスをして、そして再び大切な部分をなぞった。
それは穿いているものの上から触っても濡れているのがわかった。
俺は彼女の穿いているものを脱がし、白のショーツにも手をかけた。
手がショーツに触れると、彼女はまわしていた腕に力を籠め、しっかりと俺に抱き付いてくる。
琴子が抱き付いているおかげで、外気に晒されたそこはどうなっているか判らないが、指で触れただけで何となく察しはついた。
ぬるりとした感触。
何回か擦ってあげると、琴子はまた甘い声を漏らし始めた。
「あっ…はっ…うん……」
最初は割れ目を擦って……
そしてしばらくしてから中に指を沈めてみる。
ちゅ…という水音がして、俺の指は入っていった。
「はあぁぁ…変な感じがする……」
ゆっくりと指を動かす。
多分はじめての彼女の膣は、俺の指を締め付け、侵入を拒む。
…それでも指を動かし続け、さらには動きを早める。
くちゅくちゅという、先ほどよりもさらに大きな水音がする。
「琴子…可愛い……」
「やぁ…ううん…はあっ……」
一瞬、琴子の腕から力が抜けた。
俺は琴子の腕からすり抜け、大切な部分のところまで頭を持ってくる。
「えっ…?」
突然の事に、彼女は頭を混乱させた。
指を抜き取り、おもむろに脚を開かせる。
そうすると、彼女のそこは余すことなく俺の目の前にさらされた。
「…い、いやぁぁ!」
何とか脚を閉じようとする琴子。
しかし、俺は素早くそこに頭を沈め、舌で溢れ出る蜜を舐める。
口の中に広がる琴子の蜜の味。
女の匂いに酔いそうになりながらも俺は只管その行為を続けた。
「ふぁ!…や、だ、駄目!」
俺の頭を押さえ付ける。
しかしその行為は、さらに俺の頭を押し当てる事になった。
「あ…はぁ……」
丹念に舐めつづけると、琴子はぐったりとしてきた。
流石に心配になり、俺は琴子の顔を見た。
「大丈夫か?」
「はぁ…はぁ…なに?」
そう呟いた彼女の表情は、十八歳とは思えないほどの色気を持っていた。
琴子は座る形になった俺に跨り、取り出したモノをあてがう。
「神崎君……」
「琴子……」
互いの名前を呼び合い、そして琴子は少しずつ身体を沈めていった。
ぬるっとした感覚が走る。
「く…うあ…っ!」
苦痛に彼女の顔が歪む。
…それでも琴子は投入を止めることは無かった。
少しずつ……
二人は少しずつ結合していく。
そして……
「…っ!うぁぁっ!」
…何かを突き破る感覚。
それと同時に俺の全てが包まれていった。
彼女の中は、想像していたよりも暖かかった。
それ以上考えただけでいってしまいそうな感覚にさえなるほど、滑り気もあった。
「神崎…君……」
途切れ途切れに俺の名前を呼ぶ。
俺はゆっくりと腰を上下させ、彼女の暖かさを感じた……。
「あっあっ……
神…崎…く…うあっ……」
まだ甘い声とはとても言えない。
…痛みによって未だに苦しいのだろう。
それでも彼女は、一言も痛いとは言わない。
じゅぶじゅぶと結合部から音がする。
俺のモノを伝って、彼女のそこから流れ出た鮮血と蜜が畳に落ちるのがわかった。
「あ、頭が…おかしくなりそう…あぁぁぁ…っ!」
俺は琴子の脚を支えていた手を、大きく揺れる胸に持ってきた。
下から持ち上げるようにして揉み、そして咥えた。
「ふっ…あぁぁ!んぐっ…っ!」
いつの間にか激しく振っていた腰。
大きく宙に舞う琴子の髪。
乳首を咥えるのを止め、髪が乱れて露わになったその綺麗なうなじにしゃぶり付いた。
手は、胸を揉み続けている。
先程よりも大きな音を立てる結合部。
…不意に、俺は限界が迫っていることに気付いた。
俺はラストスパートとばかりに腰の動きを早め、そして……
「ひゃっ…うあっ!か、神崎君っ!
…んっ……ああぁぁぁぁっ!!」
「くっ……琴子っ!」
ドクッドクッと、琴子の中で大きく弾けた俺の精子。
全て出し切った後、はあはあと肩で息をする彼女を持ち上げ、俺はペニスを抜き取った。
「…んぅっ……」
びくっと反応する琴子。
…蓋が外れたように、さっきまでつながっていた部分から白い液体がトロトロと流れ出てきた。
「琴子……」
「…どうしたのよ?」
先程の行為からもう小1時間は経っているだろう。
俺達は今だに裸で抱き合っていた。
「光はさ…俺の大切な…幼馴染だ……
あいつには悪いかもしれないけど…それ以下でもそれ以上でもない」
「……」
「俺は……
自分の気持ちに嘘をついて生きていたくはないんだ……」
…何も言わずに、琴子は俺の言葉を聞いていてくれた。
そして……。
「私だってそうよ……」
再び俺達は抱き合って、そしてお互いの温もりを確かめ合った……。
暖かい温もりに包まれて、僕は幼い頃の夢を見たんだ。
泣き虫な少女の手を取り、一緒に遊んで……。
そして夢の中で、僕たちは別れを告げた。
その夢の意味、いつかはわかるかな……?