ときめきメモリアル2短編集 ~永遠に響く鐘の物語~ 作:未来星
何度も拳を握り、語り合った。
俺は君がいる限り、何度でも勝利してみせる。
でも……いつになったら認めてもらえるんだろうか?
「きっさまー!!うちの茜から手を引けやぁーっ!」
「それだけは出来ねぇ!うおぉぉっ!」
俺の鉄拳が、総番長の顔面にめり込んだ。
俺たちは縺れ合うように地面に倒れこむ。
最後の力を振り絞り地面から立ち上がった俺は、総番長との戦いに勝利した。
これで……全戦全勝。
始めて総番長と戦った時から続いている、こんな関係。
その中心人物は、俺の大事な……一文字茜、その人だ。
茜と初めて出会ったのは一年のころ。
本当に何気ない出会いで、普通の友達という関係からスタートしていった。
何度もデートを重ねている間に、互いに惹かれあい、言葉には出さなかったが、今では相思相愛の中だ。
だが、そんな俺たちの仲を引き裂こうと、この総番長は、四天王を送り込んできた。
激しい戦いの末、俺は四天王を打ち倒し、そして黒幕である総番長に(…実はこの総番長、茜のお兄さんで、一文字薫という)見事勝利した。
それ以来、総番長は事あるごとに俺と茜の中を引き裂こうとするのだが……
茜にいつも返り討ちに合わされていたりする。
だが今日は違った。
今日は茜と一緒に帰れなかったので、俺は一人帰路についていたんだ。
そこに総番長が現れ、
『俺と勝負しろぃ!』
と言ってきた。
…そして、今に至るわけだ。
俺は倒れこんでいる総番長を放っておく訳にもいかないので、その巨大な身体を背負い、茜の家へと向かった。
「はーい!今出ま~す…って、たっくん!?
それに後ろに背負ってるのは…お兄ちゃん!?まさかまた!?」
「あ、ああ……。
どうでもいいけど、早くお兄さんの看病してやってよ」
「う、うん。ちょっと待ってて」
茜は急いで家の中に戻っていった。
「着いてきて」
俺は総番長を背負ったまま茜の後ろに着いて行き、案内された部屋で布団の中に総番長を寝かせた。
茜は、
「救急箱を取ってくるね」
とだけ言い、一度その場を離れた。
暫く待つと、救急箱を手に戻ってきた。
「まったく!どうしてお兄ちゃんはいつもボク達の邪魔をしようとするかなぁ!?」
「お兄さんも心配なんだと思うけどね」
「心配してくれるのは嬉しいけど……」
茜はそう呟きながら、傷ついた兄に消毒液などを付けていく。
その手際の良さには、毎回感心するものがあった。
「ほら、たっくんも。
今度からは無視しちゃっていいよ?こんなバカ兄貴なんか……」
「そんな事出来ないだろう…いてっ!
なあ茜、すまんがもうちょっと優しく……」
「あ、ご、ごめん……
……ねぇ、いつになったらお兄ちゃんは、ボク達の仲を認めてくれるんだろうね……」
茜は気絶している兄を見ながら、すっと俺に身体を寄せてきた……。
俺も寄りかかる茜の肩にそっと手を回し、抱き締めてやる。
そうすると茜は、気持ち良さそうに目を閉じた。
「なあ茜。近いうちに、総番長…お兄さんに、俺は真剣なんだって話してみるよ。
その……まだ告白とかはしてないけどさ」
「たっくん……
うん……ありがとう」
俺たちは長い間、そうして抱き合っていた……。
「じゃあ、俺はもう帰るけど……なんかあったら…ね?」
「うん、わかってるよ。
お兄ちゃんの事は任せて!一発ガツンと言ってやるんだから!」
俺は苦笑いを浮かべたまま一文字宅を後にした。
既に外はすっかり暗くなっていて、もうすぐそこに冬の気配が漂い始めていた。
「茜……
奴は、帰ったのか……?」
薫が目を覚ましたのは、達也が帰ってからすぐだった。
「あ、目が覚めたんだ……
うん、たっくんならもう帰ったよ…って、何でたっくんが来てた事知ってるの!?」
茜は兄の発した言葉に驚き、じっと兄の姿を見詰めている。
総番長は布団からゆっくりと身体を起こすと、じっと壁の方を見続けた。
…そう、茜の視線から逃れるように。
「いや、なんとなくさ…
…此処まで連れてくるのは、あいつぐらいしかいないと思ってな……」
「…そう……」
茜は少し散らかった部屋の中を片付けながら、兄の言葉を聞いていた。
「あいつは……強いな。力もそうだが…何よりも心が強い。
…あいつになら……お前を任せられるかも……しれないな」
「えっ?…お、お兄ちゃん、それ本当!?」
薫は少し名残惜しそうに、目線を壁から天井に映した。
背中越しに見る兄の姿が、茜の目にはいつもより遥かに小さく写った……。
その晩、茜は兄の言った言葉の意味について、ずっと考えていた。
今まで認めてくれなかったお兄ちゃんが、初めてたっくんのことを認めてくれた……と。
……しかし、茜の心の中には未だに満たされない感じがした。
口には出した事は無かったが、自分は達也のことが好きで、達也も自分のことを好きでいてくれている。
だが……達也は学校では人気者で、自分なんかよりも可愛い娘が周りにはたくさんいる。
達也の「好き」というのは、異性としてではなく、友達としてではないかと。
「はぁ……ボク、どうしたらいいのかなぁ……?たっくん……」
茜の長い夜は、この日に始まった。
同じように、達也も悩んでいた。
どうすれば、総番長に認めてもらえるんだろうか……と。
例え戦いに勝利しても、何度でも総番長は戦いを挑んでくるだろう。
その度に俺は勝たなくてはいけない…そう思うと、達也は酷く落胆した。
……だが、そんな心境も、茜の笑顔を思い出すだけで回復していく。
自分は本当に茜のことが好きなんだと、今夜も思ってしまう達也だった。
総番長との戦いから数日後、俺たちはデートに来ていた。
いつもと変わらないデート。
それなのに、茜の様子は少し違った。
どうした?と聞いても、茜は「なんでもないよ」と返事を返すばかりだった。
その様子が、あからさまにおかしかった。
いつもより会話の少ないデートはもうすぐ終わろうとしている。
俺は茜の気に障るようなことをしてしまったのだろうか?
茜を家まで送っていく最中、ずっとその事だけを考えていた。
昨日のことを思い出してみる。
特に変な事はしていない。
いつも通り茜に朝「おはよう」と言い、いつものように一緒に昼食を取り、そしていつものように一緒に帰ったはずだが……?
「たっくん…
…あの、あのね……」
「えっ?あ、なに?」
茜の家に着くと、茜が考え事をしていた俺に話し掛けてきた。
「今日は…御免なさい!なんかずっと黙ったままで……
たっくんが話し掛けてくれるのに、ずっと曖昧な返事しかしてなくて……」
茜は一気に捲し立て、俺に話し始めた。
「最近さ、ずっと考えてたんだよ。
あの日……ほら、この間、お兄ちゃんとキミがケンカして帰ってきた夜にね、
お兄ちゃんが、『あいつになら任せられるかも……』って言ってくれたんだよ……」
茜の発した言葉に、俺は正直喜びを覚えた。
あの総番長が、俺のことを認めてくれた……と。
「でも……ボク不安なんだよ!
一回もキミに、す、好きだって言った事無かったじゃないかっ!
…それに、キミからも……」
…だが、俺は忘れていた……。
俺が戦っていた理由を。
…俺が戦っていた理由は……
「ねぇたっくん……
ボク…ボクッ……あっ!」
「茜……」
茜と俺の仲を認めてもらうことだったのに、いつの間にか俺自身を認めてもらうことが、茜との仲を認めてもらうことと勘違いしていたなんて……。
「ごめんな、茜……
…俺、勘違いしてた……」
「たっくん……」
「本当に…ごめん……」
「はい、お茶でいいよね……?」
「ああ。気をつかわせて御免な」
茜の家に上がらせてもらい、今は茜の部屋でくつろがせてもらっている。
「いいよ。
ははっ、なんかさっきから、謝ってばっかだよ?」
「そうだな」
俺たちは久しぶりに声を出して笑いあった。
やはり茜の笑顔を見ていると、心の中の蟠りが消えてゆく。
…もっと、彼女の笑顔を見ていたい。
真剣にそう思えてくるようになってきた。
「ははっ……なあ、茜」
……俺は真剣な顔に戻した。
「ん?なぁに、たっくん」
「抱いてもいいか?」
『抱いてもいいか?』
その俺の一言で、さっきまでの明るい雰囲気が消えていった。
もちろん、俺は中途半端な気持ちじゃない。
もっと茜の事を知りたい。
もっと茜を好きになりたい。
そして…もっと茜に俺のことを知って欲しい。
だから……俺はもう一度言った。
「お前のこと……抱いてもいいか?」
「た、たっくん……
あっ、えっと……それって…その……
…エッチしようって……ことだよね……?」
とても小さな声で聞いてきた。
だが、俺はちゃんと聞こえた。
だから俺も、ちゃんと答えた。
「ああ……茜としたいんだ」
「……」
…駄目か……?
俺は黙り込んでしまった茜の様子を見て、急に弱気になってしまう。
…だが……
「……いいよ……
ボク……たっくんとなら……」
茜は真っ赤になったその顔を隠すように俺の胸に飛び込むと、俺の顔を見上げながらそう言った……。
俺は何も言わず、唇を重ねた……。
「んっ…んん……」
最初は互いにぎこちないキスだったが、幾らか時間がたつと、どちらとも無く舌を絡め始めた。
時を同じくして、抱き締めていた手を、茜の胸へと持っていった。
「んっ!ぷあっ…
…や、やだよ……」
俺は抵抗する茜の手を抑え、再びキスをする。
そうしながら、胸を撫でるように揉んでいくと、茜の抵抗も消えていった。
「はむ…んふぅ……」
犯しあう唇の端から零れ出る熱い吐息。
俺は茜の着ている服をたくし上げ、同時にブラもはずした。
外の空気にさらされた大きく、柔らかい胸は、ほのかに桜色に染まっていた。
「はぁ…たっくぅん……」
甘えた声で俺を求めてくる。
彼女のその仕草があまりにも可愛かったものだから、俺はなんとなく意地悪をしたくなってしまった。
胸の先端が触れるか触れないかギリギリのところで手の動きを止め、焦らす。
そうしてやると茜は、もどかしそうに身をよじらせた。
「ああぁ…焦らさないで……」
「ふふっ・・・なんで?」
俺は間近で茜の顔を覗き込む。
真っ赤に染まった頬。
少し潤んだ瞳。
そんな茜の表情に、俺の鼓動は思わず高鳴った……。
やはり俺は……茜のことが……
そう思いはじめると、俺の想いは留まる事を知らずにただひたすら膨張していった。
「茜…こっちの方も……」
「えっ?
あ、駄目だよ……やぁん!」
俺は胸を攻めるのを止めて、身体を下半身の方へと移動させ、力の抜けていた足を大きく開かせた。
彼女はまだショーツを穿いているが、既にぐっしょりと湿っている事はショーツの上からでも確認できた。
「こんなに濡れてる……」
「あ、やだ…言わないで……」
俺はショーツの上から指でなぞってみる。
指先に、暖かい感覚があった。
「ふあっ…あ……ああっ!」
ショーツをそっと脱がすと、濡れた秘部から透明な銀の糸が引かれた……。
茜は枕をギュッと握り締め、羞恥心に耐えている。
俺は彼女の大切な部分に顔を近づけ、今度はその割れ目を舌でなぞってみる。
そうしてやると、茜はびくんと大きく反応し、先ほどよりも大きな嬌声を上げた。
「はあっ!や、だ、ダメ!たっくん、汚いよぉ……っ!」
茜は枕を握っていた手を離し、俺の頭を抑えようとする。
だが、快楽の波が押し寄せる度に彼女のその腕の力は弱まっていき、俺の頭を退かせる事はできなかった……。
「ふっ、あっ、やっ、たっくん!っ……ふわぁああん!」
ジュルジュルと、溢れ出る蜜を吸い取る。
口の中に広がる、茜の蜜の味。
太股の内側を撫でながら、舌先を尖らせて入り口部分に出し入れする。
キュンキュンと舌を締め付けてくる茜のヴァギナ。
「あぁ……おかしくなっちゃうよ……っ!!」
茜は突然、ひときわ大きくのけぞると、ぐったりとした様子で俺の名前を呼んだ。
「た…っくん……」
「たっくん、これで……いいのかな?」
「ああ……気持ちいいよ」
茜はそのふくよかな胸で俺のものを挟み込んだ。
ムニュッとした感覚が、俺のもの全体を包み、そして先端に生暖かい茜の舌の感覚が……
「んふ……あふ……んっ」
彼女はチロチロと先端を遠慮がちに舐めてくる……
今までに無い強烈な快感に、俺は射精の感覚を憶えた……。
「く……茜……」
「んちゅ…はむっ……」
胸を竿の部分に擦り付けるようにして、先ほどよりも深く、先端の辺りを咥える茜。
「…んぐ…むぅん……」
ぴちゃ…ぴちゃ…という、刺激的な音が茜の部屋中に木霊する……
暖かな茜の口内に加え、その舌のぎこちない動き……。
俺はたまらなく愛しくなって茜の頭を抑えるように両手で抱えると、茜の口の中に精液を射出した。
「…んっ!?
んんっ……んくっんくっ」
可愛らしく喉を鳴らして俺の精子を飲み込んだ。
だが全ては飲み込む事ができず、口の端から精液が零れ溢れてきた。
その精液が彼女の胸に零れ落ちた。
「どうだった……?」
「ん…う……
美味しく…ないよ……」
「たっくん…もういいよ……?」
俺は一回射精したにもかかわらず再び硬くなったモノを、茜の大切な部分にあてがった。
寝そべったまま、彼女は頭の下に敷かれた枕を握り締め、硬く目を瞑っている……
少しずつずらし、中に侵入させていく。
ちゅく…と水音がした感じがあった。
茜の膣内は彼女のその体温で生暖かく、遠くでとくん…とくん…という、茜の鼓動を感じられた……。
初めてということもあってか、なかなか思うように先へ進んでいけない。
「茜…もっとリラックスして……」
「…はぁっ……たっくん……」
茜は一回深く深呼吸をして、気持ちを落ち着かせていた。
俺も同じように深呼吸をして気持ちを落ち着かせると、再び茜の膣内へと侵入させた。
「くっ…はぁん!
…あっ……ああっ!」
先ほどと比べると抵抗は少なかったが、やはり茜の膣は侵入を拒む。
そして、やっとの思いで純血の証……処女膜まで到達した。
「茜…いくぞ……」
「う、うん……いいよ……」
俺は茜とキスをすると、そのまま唇を重ねながら、一気に処女膜を貫いた。
「んっ!ん……っ!」
っツン…という、破瓜の感覚があった。
俺の背筋にゾクッと、何かが走った。
気がつくと、俺のモノは深々と茜の秘部と結合し、間から鮮血を滲ませていた……。
茜の背中に腕を回して抱き締めながら、俺は腰を動かし始めた。
「あぐっ……くぅん……はあっ…っ!」
茜の唇から零れる声が悲鳴ではない事を祈りながら、俺は茜のキュンキュンと締め付ける膣内を感じていた。
くちゅ…くちゅ…と水音が結合部から流れ、ぬるりとした感覚が俺のものを襲う。
「た…くん……はあっ!ああん!
……たっくん!たっくん!!」
茜は俺の名前を呼びながら、口付けを求め、枕を握っていた手を俺の頭に添える。
「んっ!んんっ!!
…んむ…んうぅ……」
激しく互いを求めるキス。
俺の口内で、茜の舌が何かを探すようにのたうち回った。
互いの唾液を啜り、互いの存在を確かめ合い、そして……
「んっ!!」
唇を重ねたまま、俺はペニスを引き抜くと、茜の健康的な身体に浴びせていった。
「…ん…ふあ……
はぁ……はぁ……」
うっとりとした目で茜は俺の飛び出してくる精子を見つめていた……。
「あ……すごく熱い……」
射精の波が収まったことを確認すると、茜は俺のモノに顔を埋め、まだ少し残っている精液を吸い上げた。
「…うぁ…すご……」
ちゅうちゅうと吸い上げ終わると、真っ赤に染めた顔を俺に向け、そして俺たちは抱き合いながらベッドの中へと落ちていった……。
「きっさまー!!うちの茜から手を引けやぁーっ!」
「それだけは出来ねぇ!うおぉぉっ!」
ズン…と勢いを付けて踏み込みながら放った俺のミドルキックが総番長…いや、お義兄さんの脇腹にクリーンヒットした。
「よし!たっくんやっちゃえー!」
茜の応援に応えるべく、俺はお義兄さんにトドメの一撃を撃ち放った。
「ぐはっ!バ、バカなぁ……」
お義兄さんは地面に倒れこんだ。
これが俺とお義兄さんの最後の戦い……。
「……やった」
勝利を確認するように、俺は小声でそっと呟く。
茜のほうに振り返り、拳を天に勢いよく突き上げ、笑顔でこう叫んだ。
「俺は勝ったぞー!!」
「たっくん!!」
俺は抱き付いてきた茜をしっかりと受け止め、誓いのキスをした。
「…み、見事だ……
何故……お前はそこまで強くなったんだ……?」
お義兄さんが最後に掠れた声で俺に問い掛けてくる。
その理由は……
「俺には守るべきものがいるから……それに、俺が強くなれたのも、そばに茜がいてくれたから……」
「たっくん……」
俺のその言葉を聞いたお義兄さんは、満足そうな、それでいて寂しそうな笑みを浮かべていた……。
茜……君がいる限り、俺は決して負けはしない。
……そう、俺の心の中の熱い魂が叫んでいるんだ!