ときめきメモリアル2短編集 ~永遠に響く鐘の物語~ 作:未来星
今日は一月一日。
世間一般で言う、正月元旦の日だ。
だが、俺にとってはそんなものはおまけであって、それ以上ではない。
なぜなら……今日は彼女の、寿美幸の誕生日だからだ。
待ち合わせ時間からもう既に1時間が過ぎている。
遅い…何をしているのだろう?
いつもならこんなに遅れることはなかったのに。
(…彼女の身に何か起きたのかな?)
などという、正月早々悪い事ばかりを考えてしまう。
だが、俺の考えは勘違いだと、十数分後に知る事になるのであった。
「かんタ~ン!ごめんね~!」
聴き慣れた声が向いていた方向とは逆の方から聞こえてくる。
その声を聞くだけで俺は嬉しくなり、先ほどまでの不安な顔は一瞬にして消えていった。
(…あだ名はもう慣れた)
笑顔で振り向くと、いつものハイビスカスのような眩しいほどの笑顔の彼女がいた。
ただ一つ違うのは……。
「美幸…その格好……?」
「あっ、気付いてくれたんだ~。
うん!晴れ着だよ~。どう、似合う~?」
俺は美幸の可愛らしさに声を失った。
ただ、彼女の問いかけに頭を縦に振るしかなかった。
「ほんと~!美幸、うれし~な~!!」
ピョンピョンと跳ねながら、喜びを身体いっぱいで表現する美幸。
そこまで喜んでもらうと、俺もなんとなく嬉しい気持ちになってしまう。
ちなみに、周りの冷たい視線はあえて無視していた。
「美幸、離れないようにね……」
「う、うん。でも…この状況じゃちょっと無理だよ~…わっわっ…はにゃ~!」
美幸の悲鳴に、俺は振り返る。
先ほどまで隣にいた美幸がいない。
しまった、はぐれた!
そう思った俺は、とっさに彼女の名前を大声で叫んでいた。
「美幸ー!どこにいるんだー!?」
「か~ん~タ~ン~。こ~こ~だ~よ~」
雑踏の中、消え去りそうな声で聞こえる彼女の声。
聞こえた方に向いてみると、人ごみの中に埋れながら必死に手を振る彼女の姿を見つけた。
俺は押し寄せる人の波をかき分けて彼女に近づいていく。
あと3m……あと2m……あと1m……あと……!
「ごめんね~…美幸のせいで~……」
美幸は先程のことで、誰が見てもわかるほど落ち込んでしまった。
こんな時には…俺は何を言ってあげれば良いのだろうか?
なぐさめ?
それとも、激励?
それとも…怒るのか?
いや、それだけは絶対にしない。
確かに、彼女と一緒にいると、いろいろな事が起こる。
だが…だがそんな事も、美幸と一緒なら嫌じゃない。
それにどちらかと言えば、むしろ楽しいとさえ思っている。
それはスリルからなのか…違う。
彼女が隣にいるからだ。
彼女が隣にいれば、どんなにくだらない出来事でも楽しくなる。
理由は…彼女の事が好きだから。
だから…俺は彼女を慰めも、怒りもしない。
「……ほら美幸」
ただ……
「早く行こうよ!今なら人数も少ないし。それに……」
手を繋ぐだけだ。
「こうしてれば、はぐれずにすむだろう?」
「かんタン……
うう~!美幸、すっごく感激だよ~!なんか一生分の運を使い切っちゃった感じがするよ~!」
なぜなら……
「ははっ!それはちょっと困るだろ?」
「そうだね~。えへへ~。じゃあ、半分だけ~ということで!」
そうしてあげれば、彼女はまた笑ってくれるから。
いくら人数が少なくなったからとはいえ、少しでも気を抜けばはぐれてしまうような混み具合だった。
でも、今回は大丈夫だ。
「えへへ~。かんタンと手を繋いでるよ~!」
「み、美幸…そんなにくっつかないで……」
手を繋いだ美幸は、それはもう例えようの無いぐらい幸せそうな笑顔で俺に抱きついている。
…これじゃ、手を繋いでいるんじゃなくて腕を絡めてるんだけど……。
まあ、嬉しいからいいんだが。
そして……
「やっと着いたね~」
「ああ…(ここまで来るのにどれだけの体力を使ったんだ……?)」
俺は苦笑いを浮かべつつ、コートの中に手を突っ込んだ。
感触だけで小銭を見分け、5円玉を取り出す。
俺はそれを賽銭箱に放り投げると、目を瞑り手を合わせた。
暫く願い事を言ってから、うっすらと美幸のほうを向いてみると……。
「はにゃ~!間違えて5000円札投げちゃったよ~!あ、今度は後ろの人に押されて財布の中身全部入っちゃったよ~……」
なにやら大変な事になっていた。
無事(?)新年のお参りも終わり、俺たちは元来た参道をゆっくりと戻っていった。
「ね~ね~かんタン、かんタンは何をお願いしたの~?」
「そういう美幸は?」
俺がそう返すと、彼女は少し照れくさそうに笑った。
そして、小指を唇に当て、
「内緒だよ~」
と言った。
「内緒…だよな、普通」
「そう、内緒だよ~…はにゃっ!」
短い悲鳴の後、着慣れていない晴れ着を着込んだせいか、美幸は大きく転んでしまった。
俺は慌てて近寄る。
「大丈夫?」
「う、うん。これぐらいへっちゃらだよ~。でも~……」
美幸は落ち込んだ様子で足元を見た。
俺も彼女の足元を見ると、履いていた物の鼻緒が切れていた。
しかも、鼻緒が切れたほうの足を挫いたらしく、少し赤くなっている。
「これじゃ歩けないな…替わりもないし」
「ど~しよ~……」
気が付けば、俺たちは参拝に来た人々の邪魔をしていた。
「とにかく、あっちの方に行こう」
俺はポケットの中に入れていたハンカチを破り、前にドラマかなんかで見たように鼻緒の代わりに結びつけた。
「これで良しっと……」
「ごめんね~、かんタン……」
「別にいいよ。
それよりもどう、歩けそう?」
「…う~ん、ちょっと無理みたい……」
俺たちが今いるのは、人気の無い神社の裏側。
彼女を近くにあった石段に座らせ、俺は彼女と向き合うように立っている。
無言の時間が続く……。
「…どうしよっか?人もいないみたいだし……」
「なんか…することないね~……」
俺は何げなく視線を下げる。
しかし、それがいけなかった。
俺の視線の先には、少し開けた晴れ着から覗く美幸の足が……。
やはり、女の子らしく、スラッと伸びていて、それでいて柔らかそうな足だ。
俺は、ついその足に魅入ってしまっていた。
「かんタン…やだよ……」
「えっ?」
美幸の声に俺は視線を上げた。
彼女の顔は、この寒空の下、赤く染まっていた。
「そんなに見ちゃ…やだよぉ……」
「ご、ごめん」
「ううん!美幸、かんタンになら見られてもいいの!あっ……」
美幸は自分の言った事に恥ずかしくなり、さらに顔を真っ赤に染めた。
俺になら見られてもいい…って?
「それ…どういう……?」
「み、美幸ね~…あの~…その~…か、かんタンになら、あげても良いかなって……」
「美幸……」
俺は突然のことに、ただ彼女の言葉を聞くだけしかできなかった。
「美幸って…こんなに不幸な女の子だしね……
それに、トラックに当たっても大丈夫な、すっごくヘンな女の子だし……」
よく見てみれば、彼女の目にはうっすらと涙が溜まっていた。
「……」
「でも、そんな美幸の事、あなたは嫌な顔せずいつも一緒にいてくれた!だから……」
泣き出しそうな彼女の肩に手を置いた。
少し、震えている彼女の目をしっかりと見つめて、俺はこう問い掛けた。
「美幸…俺……
俺なんかで本当にいいんだな?」
「うん!美幸、初めてはかんタンとが良い!」
「んぐっ…んん……」
石段に座らせたまま、俺は彼女の唇を奪った。
初めて交わすキス。
でも、今日はそれ以上の事もする。
互いの身体を重ね、想いを重ね、そして…その全てを交わらせる行為。
こんな、人気の無い場所だと言っても、屋外でするなんて不潔だという奴もいるかもしれない。
でも、俺は此処じゃなければいけないと思う。
毎年、彼女の誕生日には決まって一緒に過ごしている、この場所で……。
「んん…はむっ……」
絡ませた舌の隙間から、どちらのものか分からない唾液が滴り落ちてくる。
甘く、柔らかい彼女の唇と、少しぎこちないけど、一生懸命俺に絡ませてくる舌の感触を感じながら、今日のために着込んでくれた晴れ着の隙間に手を差した。
「っ!ふむぅ…んくっ……」
晴れ着の下には、柔らかい胸の感触があった。
北風に吹かれ、かじかんだ掌には、彼女の胸の温かさは心地良かった。
形を確かめるように、ゆっくり、そして確かに美幸の胸を揉みあげる。
「んふぅ…ぷはっ…うあっ…かんたぁん…はにゃ…くすぐったいよぉ……」
指先で先端を優しく摘む。
まだ晴れ着の中に入れていない手の方で胸元を開けさせ、柔らかい胸を外の空気に触れさせた。
「あっ…はずかし~よ~…ひゃっ!」
目の前に現れた胸の先端を口に含み、舌の先でゆっくりと舐める。
先程、先端を摘んだ手のほうで彼女の腰のラインをなぞり、肌の柔らかさを確かめた。
「はうっ……
もう…どうしたらいいかわかんないよぉ…はぁん!」
離した唇から、可愛い声が漏れ始めた。
俺は更に激しく攻める為、先程から覗かせていた彼女の足を持ち上げた。
すると、晴れ着が滑り落ちるように開けていき、大切な部分を余すところなく曝け出した。
「やあっ…恥ずかしいよぉ……」
直に触れてみると、そこはしっかりと濡れていた。
指先で擦って、熱いほどのその部分の感触を確かめる。
ちゅくっちゅくっと、いやらしいほどに水音が響き渡った。
「ふにゃあん…なんか…気持ちい~よぉ…かんタン…うぁ……」
擦らせていた指先を折り曲げ、彼女の秘部へと入れていく。
「美幸…こんなに熱くなってるよ……」
「うん……
美幸、かんタンにしてもらってるからこんなになってるんだよ?だから…ひゃうん!」
彼女の言葉を遮るように、くちゅくちゅと膣内を掻き混ぜ始める。
指が入っている部分から、幾筋もの蜜が零れ落ち、石に染みを作っていく。
「あっだめっ…やだ…本当に…気持ち良くって……
み、美幸…おかしくなっちゃうよぉ!は…ああっ!!」
「美幸ばっか気持ち良くなたらだめだよ~……
かんタンも気持ち良くならなきゃね~」
美幸は硬くなった俺のペニスに何度も口付け、時折舌を絡める。
「み、美幸…すごっ…気持ちいいよ……」
「本当~?じゃあ、もっと気持ち良くって貰っちゃおうかなぁ?」
両手でペニスを包み込むと、彼女はためらいも無く口に含んだ。
急激に押し寄せる快感の波に、俺は耐える以外に術を持たなかった。
「くっ……」
「んぐっ…はむぅん…ちゅる…あむ……」
心地良い口内の温度。
それだけでも絶頂に達してしまいそうなのに、彼女の柔らかい舌が俺のモノを舐め上げる。
時折物に絡みついた唾液を啜るような音が彼女の口から零れる。
「んん…あふ…っんっん……」
先程にも増して激しく俺のモノを攻め立てる美幸。
「美幸…ちょっと良いかな……?」
「?」
俺はその場に寝そべると、頭を彼女の大切な部分の前に持っていった。
そして、濡れ濡った秘部に顔を埋め、舌で滴る蜜を舐め取った。
「んっ!んん~!!ぷはっ!だ、ダメだよぉ…
それじゃ…美幸、またイッちゃうよぉ……」
「良いよ…今度は一緒にイこう……」
じゅるじゅるとわざと音を立てて、俺は蜜を啜った。
蜜を啜りながら、時折舌先でクリトリスを刺激する。
そうしてあげると、彼女は一際大きく身体を跳ねさせた。
「んっ…んぐっ…ちゅる…はむっ!」
彼女のほうも、俺の行為に興奮したのか、さらに口の動きを早めた。
視界に広がる美幸の女の子の部分。
それに興奮したのか、それとも彼女のフェラに興奮したのか、俺は限界が近いことを覚えた。
「美幸…俺もう……っ!」
「んっ!んん……」
ごくっごくっと喉を鳴らし、彼女は口内を犯していった精液を全て飲み干した。
「はぁ……かんタン…気持ち良くなってくれた~……?」
「ああ…すごく気持ちよかった」
俺は満足そうな彼女の頬に口付けると、一回絶頂を迎えたにも拘らず、いまだその硬さが衰えないペニスをあてがった。
「も、もう……?」
「ああ……いいか?」
返事はしなかった。
だが、その代わりに彼女は俺を押し倒すと、再びモノをそこにあてがった。
「美幸……?」
「美幸…かんタンには気持ち良くなってもらいたいから…頑張るね……」
ちゅっという水音の後、俺のモノは美幸の膣内へと入っていった。
痛いほど絡みつく美幸の膣。
ぬるっとした感覚が俺の身体を駆け抜けた。
気持ちいい。
こんなに女の子の…特に好きな女の子の膣内は気持ち良いものなのか。
俺はその快感に堪らなくなり、彼女の腰に手を置いた。
「あっ…くぅ…っ!」
だが、俺にとってはそれは間違いなんだ。
確かに気持ち良い。
でも…それじゃ駄目なんだ。
今の状態じゃ、俺だけが気持ち良くて、彼女は気持ち良くない。
それじゃ絶対に…駄目なんだ。
「美幸…大丈夫?」
「うん…美幸、痛いの慣れてるから~…うぐっ……」
そうは言うものの、彼女は顔を苦痛にゆがめ、涙を流した。
「駄目だ……」
「えっ……?」
「それじゃ駄目だ。いくら気持ち良くても、美幸も気持ち良くなければ意味が無い」
「かんタン……」
そんな俺の言葉を聞いて、美幸は苦痛の中、必死に笑顔を浮かべた。
その笑顔を見たとき、俺は胸が高鳴った。
この娘と出逢えて、そして好きになってよかった……。
ただ、それだけが俺の頭の中を駆け巡った。
「あっ…はぁぁ…っ!」
ゆっくりと侵入していく俺のモノ。
そして…処女膜に到達した。
「美幸…いくよ?」
「うん…痛くても、我慢するね……」
腰のあたりに添えた手に力を入れ、一気に処女膜を貫いた。
声にならない声を上げ、彼女は大粒の涙を流した。
でも…痛いとは一言も言わなかった。
ただ、俺の名前を呼んで、俺の存在を確かめて、俺の……
「ああっ!か、かんタン!かんタン!!あっふあっ…はにゃ…っ!」
ズチュッズチュッと、結合部から音が聞こえる。
その部分から流れ出る蜜と鮮血、そして彼女の涙が、俺の身体に零れ落ちた。
俺は…彼女の全てを受け取ってみせるんだ。
悲しみも、不安も…何もかもを……!
「み、美幸…もう…イくっ!」
「か、かんたぁん!あっ…ふあぁぁぁっ!」
彼女の膣内に熱く煮え滾った全ての感情を放った。
「あ…熱いよぉ……」
うわごとのように呟く彼女を、俺は日が暮れるまでいつまでも抱き締めていた……。
美幸…君がそばにいるだけで、俺は幸せになれるんだ……。
このことは、いつか話すから……。
だから、どんなことがあっても諦めないで欲しい。
君のそばには、いつでも俺がいるから……。
―それから数ヵ月後―
彼女はあの時の行為によって、幸か不幸か、新しい生命を身籠らせていた。
彼女曰く、
「サイッコーの誕生日プレゼントだよ~。ありがと~、かんタン!」
だそうだ。
ちなみに、その頃の俺たちの関係は……内緒だ。