※この作品はR-18です。

IS(インフィニット・ストラトス) 楽しく過ごしたい転生者   作:ナハト・リコリス

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連続投稿です。

今回はGTの教主側サイドと束サイドになります


第25話 不気味な思惑と願いし思い

??? Sid

 

 

周囲は暗く、その周りにあるディスプレイの光がほのかに部屋を照らしている、そんなどう考えても目を悪くするような場所で、二人の女性がいた。

とは言っても、一人は立っていて、もう一人はディスプレイを見ながら椅子に座っているのだが。

 

「それでどうなの『博士』?今後の事も考えなければいけないんだから」

 

「それは分かってるよ『教主』。でもちょうど良い物があったのよ」

 

教主と呼ばれたのはGTの最高責任者である女性で、GTの儀式でも着ている服装でおり、博士と呼ばれた女性も特徴的とも言えた。

 

何しろいい歳をした大人が不思議の国のありすのような服を着ており、薄い紫の髪を腰にまで届くほど伸ばしている存在がそこにはいた。

同時に顔も綺麗で、10人中8人は美人と答えるほどの綺麗な顔をしていた。

またそのスタイルも素晴らしく、モデルとしても出て行けそうな感じのスタイルなのだ。

(博士の容姿ですが、魔法少女リリカルなのはの『月村すずか』の19歳バージョンをイメージしてください)

 

「良い物?それは一体何なのかしら?」

 

「ふふっ。アメリカとイスラエルが共同で開発している軍用IS『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』。それが近々王が行く事になる臨海学校の近くにある島で存在するらしいのですよ」

 

「へぇ。それがどうしたの?」

 

「突如これが暴走、王がいる場所近くにこれが移動したとなれば、真に良いことだと思いませんか?」

 

その言葉を聞いた教主は笑みを浮かべた。確かにそうなれば王の名が高くなれるからだ。

 

「だがしかし、そうなればもう一人も出てくる羽目になるだろう?それはどうするつもりだ?おまけに軍用であるならばエネルギーの問題もあると思うのだけど?」

 

そう言った瞬間博士は笑みを浮かべた。

 

「そのてんは大丈夫ですよ。何しろその時には『妹大好きウサギ』がプレゼントを持って行く筈ですから。何しろ認識した存在以外に興味を示さないウサギが妹の為だけに持って行くプレゼント。これほどこの状況に適した物はありません。それとこれは『確定している事案』ですが、王の機体も進化する予定ですので余り手を加えなくてもいいでしょう」

 

博士がそう言った瞬間教主は頭に手を当てて考え事をするようにしていた。

 

「あら、そうなの?もうずいぶん前の事だから『覚えていない』のも困りものね。まぁその分千冬様のお姿を見れたのは行幸なのかしらね」

 

「まぁその点に関しては仕方ありませんよ。私も最近になって『思い出した』んですし、例えイレギュラーがいても王の力になるのは変わりませんし、ただ、ちょっと仕掛けをするつもりですよ?」

 

「仕掛け?一体何をするつもりなの?」

 

教主が不思議そうに聞いてみると、博士は嬉しそうな笑みを浮かべた。

 

「ゴスペルを強化してあげるんですよ。まぁそれとなく強化案は送っていますので、大丈夫でしょう。ただ、ちょっと細工して弱くなるようにしますけどね。進化した王との戦い限定ですが」

 

「流石にそれは面白いわね。それに王もいい経験になるでしょう」

 

そう言って二人は笑みを浮かべながらその場でいた。

 

聞いている人が聞けば恐ろしい事を平気で言っている二人に何かを言う存在はここにはおらず、博士は教主に別の話をした。

同時に二人が会話している内容で不思議と変な部分も指摘する存在もこの部屋にはいない。

 

「まぁイレギュラーがいる事でのもしもの時用の策もありますからね」

 

「あぁあの妹君用の専用機か。それにしても大丈夫なのか?最近良い報告を聞かないが」

 

「それに関してはご心配なく。もし彼女がウサギからのプレゼントから時期が来て『拒絶』されたとしても仕方ありません。彼女に適応したISコアはどうやらこの世に『一つ』だけ。あのコアの力と私の力で完成させた『紅桜(べにざくら)』と進化した王の『白式』の前には、敵はいませんよ。おまけに白式のデータのおかげでこちらの機体強化は高まっていますので」

 

そう言った博士と教主の目の前には紅を主体としたISがその場にいた。

機体の色は紅を主体としているのだが、鮮やかだと言う感じではなく、逆に不気味と言っていいほどの色と光沢をしていた。

 

「それにしてもまさかあの篠ノ之束によって『放棄されたコア』が存在するなんてね」

 

「まぁ仕方ありませんよ。このコアの持っている力の恐ろしさは教主もご存知のはずですよ?それゆえに篠ノ之束も処分したのでしょうね」

 

「ふふ、確かにな。それにしても『これ』に適応する人間がいる事自体が素晴らしいがな」

 

「ええ。このコアの力と紅桜の力、そして妹君の思いが合わされば、この世は我等の思う世界になります」

 

博士がそういうと、教主は笑い、博士も同じように笑った。

そして紅桜と呼ばれたISの紅い装甲が妖しく輝いていた事に二人は気付いていなかった。

 

 

??? Sid

 

 

 

束 Sid

 

 

私は箒ちゃんにあげる専用機でもあり、第四世代型ISでもある『赤椿(あかつばき)』と、その隣にコード等を繋いでおいている雪ちゃんの専用IS『白銀』を交互に見ていた。

 

本来ならこんな事をするのは箒ちゃんに悪いかもしれない。

だがしかし、こうするには理由があるのだ。

 

「(また反応が遅くなってた。多分あと少ししたら箒ちゃんはもう『IS』を動かせない)」

 

IS学園にハッキングして箒ちゃんのIS稼動の映像を見て段々と思うことがあったのだ。

それは箒ちゃんの動きとISの動きが全然といっていいほど合っていないのだ。

普通ならIS自体の性能が操縦者の力量についていけないと思うのが普通だろうが、私の眼はごまかせない。

箒ちゃんは『IS』そのものに『拒絶』されているのだ。

 

ISコアには意思があり、それと同時に箒ちゃんの持つ『力への渇望』だとかそういった思いがISコア自身の意思が感じ取り、箒ちゃんとの協力行動をしないようになっているのだ。

そして今のまま箒ちゃんが思いも何もかも変わらないでいれば、最終的に私が知っている限り『たった一つのコア』を除いて箒ちゃんはどんなISも動かせなくなるのが目に見えているからだ。

 

何しろそれは『私以外誰も知らない禁断のコア』なのだ。

 

「(だけどあれは私がコアデータも初期化して放棄した物。あんな『危険な存在』は有っちゃいけない)」

 

ちーちゃんすら知らない、私が造り上げたISコアの中で、最初に造り上げて色々した『白騎士』の前に、私が一番手にかけていたISコアがあった。

 

 

名前は『ゼロ』

 

 

作製した当初は私の思いを理解したいい子で、同時に私はゼロの運用データを元に後の白騎士等のISコアを2つほど作製した。

だがしかし、ゼロはある人間に触れられた性で可笑しくなった。

 

触れたのは父親である篠ノ之 柳韻(しののの りゅういん)が偶然にもその当時私がISを開発していた場所を見つけ、その際ゼロに触れてしまったのだ。

同時に私は開発していた場所から連れ出され、そして少しの間だが私はゼロから引き離された。

 

その後私は何とか目を盗んで開発していた場所を移動し、そして私はゼロの変化に気付くことなく、一番最初のISを完成させた。

名前はその時は付けていなかったが、武装として刀を一振りだけ装備させ、私は自分で実験を行なった。

その当時製作したISはステルス性は今のと同じくらいばっちりな状態で開発し、顔もばれないようにして作製しており、その後の機動性能面のチェックも大丈夫だったので、ゼロで得たデータを元にISコアの数を増やすだけでいいと思っていた矢先だった。

 

だが私は運が悪いのか、ゼロの性能を調べる為にいた近くの山で裏側の人間の取引を目撃してしまい、そして襲われてしまった。

相手は二人組みで銃を所持している事がわかり、私はゼロを展開して逃げようとした。

 

何しろ機体性能状は銃弾くらい平気だが、この山には最近人喰い熊が出ると言われていて、ステルス機能を全開にすれば逃げられると思ったのだ。

 

だがしかし、逃げる事はできなかった。

正式には私の意志と違い、ISそのものがエネルギーはまだ残っているはずなのに『動けなかったのだ』。

ISを展開したもののISの解除すら出来ず、どうしようかと思っていたら、相手が武器を持って近づいてきたら、突如ゼロが勝手に武装を展開し、そして私の身体を操作して近くにいた一人を『殺した』のだ。

 

流石のこれには私も驚いたが、それ以上に危険だったのは未来視とも言えるような感じの映像が頭に映し出され、そして先程と同様にもう一人を殺したのだ。

 

だが、それだけではなかった。

血の匂いを嗅ぎつけたのか、問題になっていた大型の熊まで現れたのだが、同様に殺した。

 

その後私は何とか研究所に戻り、怖いもののゼロを調べたところ、ゼロは『殺しや壊すことを楽しむ』ような存在に変化していた。

未完成のISだったからよかったものの、もしも自分が思っている完成されたISだったらと思うと私は怖くなった。

その後コアにあるデータを全て初期化して大丈夫だと思っていたのだが、私が知らない間に父親がゼロに触れてしまっていた。

 

ある時私がゼロのチェックをしに行ったところ、そこにはゼロを纏った父親がいたのだが、その顔は愉悦に浸るような顔だった。

私は恐ろしいものを感じ、ばれないように監視した。

そして何処かに消えたと思うと私は帰るまで放って置こうと思い、その日は家に帰って行った。

そして夜遅くに帰ってきた父親は幽鬼のような顔になって帰って来てすぐさま床についてしまった。

 

そしてその次の日、私がゼロの装甲を見てみると『血の痕』の様なものが付着しており、私が刀を出してみるとそこにはべっとりと血がこびり付いていた。

私はその後素早くゼロのデータをもう一度初期化し、そしてゼロのISコアと装甲を誰にも分からないように放棄したのだ。

 

同時に調べてみたらこの近くで暴力団関係の殺傷事件が存在していた事が分かった。

 

私は怖いと思いながらもその当時一緒に開発してゼロのデータの一部を移植していた『白騎士』と『黒騎士』は大丈夫だと思ったが、一度初期化をかけ、そしてISコアを大量に作製していった。

 

 

あのゼロのコアはもうこの世に存在しないと思いつつも、頭の何処かで警鐘は鳴っていた。

そしてそれは最近になって強くなり、同時に悪夢を見るようになっていた。

 

 

 

何処かの場所の空で、ご主人様と雪ちゃん、そして今日会ったあの二人と知らない女の子四人が何かと戦っている。

 

だがご主人様は誰かと一対一で戦い、他の七人はその何かと戦った。

 

だがしかし、一人、また一人と地面に堕ちて行き、そして最後には満身創痍とも言える状態の雪ちゃんが残った。

 

そして雪ちゃんの身体を貫いたISの腕から流れている血を舐めているその顔は・・・。

 

 

 

 

私はその夢を最近になって見ていた。

目の前にある赤椿とは似ても似つかない同じ紅を主体とした機体だが、色合いも輝きも違うまるで他人の血を吸って喜んでいるような感じのISを纏っていたのは・・・

 

だからこそ、そんな事は無いと思っているのだが、だがもしもそうなった時の為の保険を紅椿にかけておいた。

 

ご主人様が考えていた理論を私なりのやり方でやってみるというある意味荒業だが、こればかりは仕方ないだろう。

 

 

同時に思うのは、悪夢が現実にならないで欲しいと思うだけだった。

そしてこの保険が働かない事を祈るくらいしか出来なかった。

 

 

 

だけどこの思いが裏切られる羽目になるとは、思わなかった・・・

 

 

 




GTの教主とこの博士ですが、布石を出しておきました。

束の強化布石ですが、これで終わりです。


白騎士より前のIS設定である『ゼロ』の設定ですが、これは今作品のオリジナルとなっています。現在は分かると思いますがGTが所持しています。


この話で2巻の内容を終わらせるかどうか考え、次の3巻に以降と思います


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